JP2002265463A - 新規なオルシノール誘導体及びこれを用いた組成物、抗アレルギー剤 - Google Patents
新規なオルシノール誘導体及びこれを用いた組成物、抗アレルギー剤Info
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Abstract
ギー性に効果がある有効成分を提供すること。さらに、
そのような有効成分を有する組成物、特に抗アレルギー
剤を提供する。 【解決手段】 本発明は、化学式(1)等で示される新
規なオルシノール誘導体を提供することにより、上記課
題を解決したものである。また、本発明は、上記の新規
なオルシノール誘導体又は化学式(3)で示される構造
のオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗アレルギ
ー剤を提供することにより、上記課題を解決したもので
ある。
Description
ジの地上部(枝及び葉)の抽出物である新規なオルシノ
ール誘導体及びこれを有効成分として有する組成物、抗
アレルギー剤に関する。
喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症な
どのアレルギー疾患が増え続けている。これらのアレル
ギー疾患は、主にI型アレルギー反応によるものであ
り、多量に生じた、アレルゲンに対する免疫グロブリン
E抗体が、肥満細胞の表面でアレルゲンと結合すること
により起こる化学伝達物質の遊離によって引き起こされ
ることが知られている。
療剤として、クロモグリク酸ナトリウム、トラニスト、
オキサトミド等が開発されているが、これらの薬剤は消
化器系や中枢系に対して副作用を伴うことがある。ま
た、近年社会問題になっているアトピー性皮膚炎は、何
等かのアレルゲンに対するアレルギー反応の結果起こる
疾患で、未だに根本的な治療方法がないことから、上記
の抗アレルギー剤を用いるか、炎症を抑えるために、ス
テロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)が外用されている。
しかしながら、ステロイド剤は副作用が大きいことが多
く、慎重な適用が必要とされている。
dodendron dauricum L.)は、ツ
ツジ科の植物であり、北海道からアジア東北部に分布す
る低木で、山地の林床・林縁に生えるものである。この
エゾムラサキツツジは、中国において、慢性気管支炎、
気管支喘息等のアレルギー疾患に対する薬用植物として
用いられており、鎮咳作用、去痰作用等を有することが
知られている。
る抗アレルギー性成分に対する解明はされていなかっ
た。
ら抽出された抗アレルギー性に効果がある有効成分を提
供することを目的とする。さらに、本発明の他の目的
は、そのような有効成分を有する組成物、特に抗アレル
ギー剤を提供することにある。
(1)で示される、テルペノイド側鎖を有する新規なオ
ルシノール誘導体を提供することにより、前記目的を達
成したものである。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
れる新規なオルシノール誘導体を提供することによって
も、前記目的を達成したものである。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
れるオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗アレル
ギー剤を提供するものである。
れる新規なオルシノール誘導体を提供することによって
も、前記目的を達成したものである。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
れる新規なオルシノール誘導体を提供することによって
も、前記目的を達成したものである。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
れる新規なオルシノール誘導体を提供することによって
も、前記目的を達成したものである。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
れる新規なオルシノール誘導体を提供することによって
も、前記目的を達成したものである。。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
れる新規なオルシノール誘導体を提供することによって
も、前記目的を達成したものである。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
れる新規なオルシノール誘導体を提供することによって
も、前記目的を達成したものである。
れる新規なオルシノール誘導体を有する組成物、特に抗
アレルギー剤を提供するものである。
ル誘導体について詳細に説明する。
式(1)、(2)、(4)、(5)、(6)、(7)、
(8)及び(9)それぞれで示される構造の新規物質で
ある。
サキツツジの地上部(例えば、枝、葉等)を乾燥又は未
乾燥の状態で粗切し、水及び/又は有機溶媒を加えた後
濃縮した抽出エキスの状態又はこれをクロマトグラフィ
や再結晶等により精製した結晶若しくは油状物質の状態
で得られる。
の乾燥粉末を溶媒によって抽出し、抽出液から溶媒を減
圧濃縮などにより除去して得ることが出来る。この溶媒
としては、水、メタノール、エタノールなどのアルコー
ル、アセトン、および、これらの混合物が使用できる。
好ましくは、アルコールまたはアセトンが使用される。
1重量部に対して、抽出溶媒として水及び/又は有機溶
媒を5〜20重量部とすることが好適である。
ムクロマトグラフィなどの常用の手段を用いて精製して
もよい。
た後、粉砕して、乾燥粉末とすることもできる。この
際、乾燥及び粉砕は常法によって行えばよい。乾燥は、
熱を加えない自然乾燥が好ましい。粉砕の程度は、剤形
に合わせて適宜選択される。
(2)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)及び
(9)それぞれで示される新規なオルシノール誘導体を
有する組成物について詳細に説明する。
(2)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)及び
(9)それぞれで示される新規なオルシノール誘導体を
有効成分として有するものである。本発明の組成物とし
ては、特に抗アレルギー剤として用いることが好適であ
る。以下、本発明の組成物が抗アレルギー剤である場合
について説明する。
アレルギー剤は、通常、従来の方法にしたがって製剤化
される。製剤化の際には、医薬用に使用されている種々
の補助剤、すなわち、蒸留水、白色ワセリンなどの担体
やその他の助剤、例えば、安定剤、防腐剤、乳化剤など
を必要に応じて使用する。剤形の例としては、錠剤、散
剤、顆粒剤、液剤、ローション、懸濁剤、クリーム、軟
膏、噴霧液、入浴剤などがあり、これらの剤形は投与方
法に合わせ適宜選択される。例えば、外用剤の場合、液
剤、ローション、懸濁剤、クリーム、軟膏、噴霧液、入
浴剤などの剤形が選択される。
オルシノール誘導体の配合量は、該誘導体を抽出エキス
の状態で配合する場合、通常、1〜30重量%、好まし
くは2〜15重量%であり、該誘導体を精製した物質と
して粉末状で配合する場合、通常、1〜20重量%、好
ましくは2〜10重量%である。
外用(局所)、吸入ないし通気、および、これらの組み
合わせにより投与され、好ましくは、外用により投与さ
れる。投与量は、投与方法によって異なるが、例えば、
局所投与の場合、乾燥粉末を5〜15重量%含有する製
剤を1日1回ないし数回塗布する。また、経口投与の場
合、通常、成人で、乾燥粉末では0.3〜0.5gを1
日1回ないし数回投与する。
齢、性別、症状および重傷度ならびに、他の薬剤の使用
などの条件により変化するものであり、上記の範囲にと
らわれることなく変更することが可能である。
気管支炎、気管支喘息に対する治療効果が著しい。その
効果は、肥満細胞を用いたヒスタミン遊離抑制試験によ
ってヒスタミン遊離抑制活性が確認されている。したが
って、慢性気管支炎、気管支喘息に限らず、アトピー性
皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症等の何れのアレルギ
ー疾患にも適用できると期待される。
枝及び葉)の煎じ液は、古くから飲用されており、その
安全性は確認されている。
本発明の組成物は、抗アレルギー剤として特に好適であ
るが、その他の医薬品、医薬部外品、化粧品、食品等と
して用いることができる。
れるオルシノール誘導体を有する組成物について説明す
る。本発明の組成物は、前記化学式(3)で示されるオ
ルシノール誘導体を有効成分とする以外は、前記化学式
(1)、(2)、(4)〜(9)それぞれで示される新
規なオルシノール誘導体を有する組成物と同様のもので
ある。従って、本発明の項において、特に詳述しない点
については、前述の組成物における記載が適宜適用され
る。例えば、本発明の組成物も、特に抗アレルギー剤と
して用いることが好適である。
されるオルシノール誘導体を、前述したオルシノール誘
導体と同様にしてエゾムラサキツツジの地上部から単離
し、これに必要に応じて他の成分を添加して製剤するこ
とにより得ることができる。尚、この化学式(3)で示
されるオルシノール誘導体は、グリフォリン(Grifoli
n)という化合物である(Journal of Natural Produ
cts Vol.58(2),324-328(1995) V. Malhiou et al.
等参照)。
剤)への前記化学式(3)で示される化合物の配合量、
及び本発明の組成物(好ましくは抗アレルギー剤)の投
与量については、前述した前記化学式(1)、(2)、
(4)〜(9)それぞれで示される新規なオルシノール
誘導体を有する組成物の場合と同様である。
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に何
等限定されるものではない。
ツツジ(学名:Rhododendron dauri
cum L.)の地上部(枝及び葉)を60%エタノー
ルにより15Lの溶液とし、これを2回温浸した後、減
圧下で濃縮して415.822gのエキスを得た。これ
を水2Lに溶解し、n−ヘキサン、酢酸エチル、及びブ
タノールの各2Lで、順次それぞれ3回ずつ抽出した。
これらを減圧濃縮し、n−へキサン画分からは18.8
33g、酢酸エチル画分からは65.460g、ブタノ
ール画分からは148.46gを得た。
縮エキス18.358gをシリカゲルカラム(Wako
gel C−200、和光純薬社製、6.5×15c
m)に付し、ヘキサン:酢酸エチル=20:1の展開溶
媒20Lで1Lずつ溶出して、1〜20Lの各画分から
なる溶出液(A)を得た。これらのうち、8〜10の各
画分について、その減圧濃縮物をHPLCにより分離し
た。カラムは、Silica gel(YMC−Pac
k SIL−06、YMC社製、20×150mm)、
移動相はヘキサン:酢酸エチル=20:1を用い、流速
8mL/min(室温)で溶出させ、保持時間11分2
4秒に溶出するピークをRI(示差屈折計)を用いて分
取した。この画分を減圧濃縮し、n−へキサンから再結
晶を行い、化合物1(保持時間11分24秒、9.3m
g)の白色粉末を得た。
のうち、12〜14Lの画分について、シリカゲルカラ
ム(Wako gel C−300、和光純薬社製、
3.0×20cm)に付し、ヘキサン:酢酸エチル=9
5:5、93:7、90:10、80:20、70:3
0、60:40、50:50、0:100でそれぞれ1
Lずつ溶出し、それらのうち、ヘキサン:酢酸エチル=
93:7、90:10の溶出画分を集め(1.2508
g)、その減圧濃縮物をHPLCにより分離した。カラ
ムはCS−310、移動相は90%アセトニトリル(ア
セトニトリル:水=90:10)を用い、流速1.0m
L/min(室温)で溶出させ、保持時間15分9秒に
溶出するピークをRI(示差屈折計)を用いて分取し
た。この画分(330mg)を再びHPLCにより、カ
ラムはSilica gel(YMC−PackSIL
−06、YMC社製、20×50mm)、移動相はヘキ
サン:酢酸エチル=90:10を用い、流速3.0mL
/min(室温)で溶出させ、保持時間9分28秒に溶
出するピークをUV(210nm)を用いて分取した。
この画分を減圧濃縮し、化合物2(保持時間9分28
秒、142.0mg)の黄色油状物質を得た。
のうち、16〜18Lの画分について、シリカゲルカラ
ム(Wakogel C−300、和光純薬社製、3.
0×20cm)に付し、ヘキサン:酢酸エチル=95:
5、93:7、90:10、80:20、70:30、
60:40、50:50、0:100でそれぞれ1Lず
つ溶出し、そのうちヘキサン:酢酸エチル=95:5の
溶出画分を集め(1.0870g)、その減圧濃縮物を
HPLCにより分離した。カラムはSilica ge
l(YMC−Pack SIL−06、YMC社製、2
0×150mm)、移動相はヘキサン:酢酸エチル=2
0:1を用い、流速6mL/min(室温)で溶出さ
せ、保持時間15分13秒に溶出するピークをRI(示
差屈折計)を用いて分取した。この画分(418mg)
を再びHPLCにより、カラムはCS−310、移動相
は90%メタノール(メタノール:水=90:10)を
用い、流速1.0mL/min(室温)で溶出させ、保
持時間27分44秒に溶出するピークをRI(示差屈折
計)を用いて分取した。
間27分44秒、46.3mg)の茶色油状物質を得
た。
のうち、4〜6Lの画分について、シリカゲルカラム
(Wako gel C−300、和光純薬社製、2.
2×22cm)に付し、ヘキサン:酢酸エチル=10:
1〜0:100でそれぞれ1Lずつ溶出し、そのうち、
ヘキサン:酢酸エチル=10:1の溶出画分(150.
0mg)を減圧濃縮し、HPLCにより分離した。カラ
ムはSilica gel(YMC−Pack SIL
−06、YMC社製、20×50mm2本)、移動相は
ヘキサン:酢酸エチル=30:1を用い、流速6.0m
L/minで溶出させ、保持時間8分17秒に溶出する
ピークをRIを用いて分取した。この画分(52.1m
g)を再びHPLCにより、カラムは逆相(Fluof
ix INW125 10×200mm)、移動相は8
0%メタノール(メタノール:水=80:20)で、流
速3.0mL/minとして溶出させ、保持時間9分4
8秒に溶出するピークをUVを用いて分取した。
5mg)の淡黄色油状物質を得た。
(A)のうち、19〜20Lの画分について、シリカゲ
ルカラム(Wako gel C−300、和光純薬社
製、3.0×20cm)に付し、ヘキサン:酢酸エチル
=9:1〜0:1でそれぞれ1Lずつ溶出した。そのう
ち、ヘキサン:酢酸エチル=9:1溶出画分(253.
2mg)を減圧濃縮し、沈殿物を濾過し、そのろ液(10
5.7mg)についてHPLCにより分離した。カラム
はSilica gel(YMC−Pack SIL−
06、YMC社製、20×50mm2本)、移動相はヘ
キサン:酢酸エチル=5:1を用い、流速6.0mL/
minで溶出させ、保持時間6分23秒と6分53秒に
溶出するピークをUVを用いて分取した。
により、カラムは逆相(Fluofix INW125
10×200mm)、移動相は70%メタノール(メ
タノール:水=70:30)で、流速3.0mL/mi
nとして溶出させ、保持時間9分24秒に溶出するピー
クをUVを用いて分取した。この画分を減圧濃縮し、化
合物5(12.6mg)の淡黄色油状物質を得た。
PLCにより、カラムは逆相(Fluofix INW
125 10×200mm)、移動相は70%メタノー
ル(メタノール:水=70:30)で、流速3.0mL
/minとして溶出させ、保持時間9分24秒に溶出す
るピークをUVを用いて分取した。この画分を減圧濃縮
し、化合物6(14.7mg)の淡黄色油状物質を得
た。
(A)のうち、19〜20Lの画分について、シリカゲ
ルカラム(Wako gel C−300、和光純薬社
製、3.0×20cm)に付し、ヘキサン:酢酸エチル
=9:1〜0:1でそれぞれ1Lずつ溶出した。そのう
ち、ヘキサン:酢酸エチル=8:1、7:1、6:1溶
出画分(483.1mg)を減圧濃縮し、逆相カラム(C
osmosil、3.0×15cm)に付し、80%メ
タノール(メタノール:水=80:20)でそれぞれ1
Lずつ溶出し、5〜6L(126.4mg)の画分につ
いてHPLCにより分離した。カラムは逆相(Fluo
fix INW125 10×200mm)、移動相は
70%メタノール(メタノール:水=70:30)で、
流速3.0mL/minとして溶出させ、保持時間17
分23秒に溶出するピークをUVを用いて分取した。こ
の画分(46.0mg)を更にHPLCにより分離し
た。カラムはSilica gel(YMC−Pack
SIL−06、YMC社製、20×50mm2本)、
移動相はヘキサン:酢酸エチル=3:1を用い、流速
6.0mL/minで溶出させ、保持時間27分34
秒、39分50秒にそれぞれ溶出するピークをUVを用
いて分取した。それぞれの画分を減圧濃縮し、化合物7
(6.0mg)の淡黄色油状物質、及び化合物8(6.
0mg)の淡黄色油状物質を得た。
たn−ヘキサン画分の濃縮エキス5.3529gをシリ
カゲルカラム(Wako gel C−300、和光純
薬社製、30×200mm)に付し、ヘキサン:酢酸エ
チル=9:1の展開溶媒で2Lずつ流し、フラクション
1〜3の3つの画分を得、このうちフラクション1につ
いて、その減圧濃縮物(672.6mg)を再びシリカ
ゲルカラム(Wako gel C−300、和光純薬
社製、30×150mm)に付し、ヘキサン:酢酸エチ
ル=20:1の展開溶媒で1Lずつ流し、フラクション
1−1〜1−4の4つの画分を得た。
6.9mg)をHPLCにより分離した。カラムはSi
lica gel(YMC−Pack SIL−06、
YMC社製、20×150mm)、移動相はヘキサン:
酢酸エチル=50:1を用い、流速6.0mL/min
で溶出させ、UV検出器を用いて、保持時間15分24
秒に溶出するピークを分取した。この画分を減圧濃縮
し、化合物9(13.4mg)の淡黄色油状物質を得
た。
(70.6mg)をHPLCにより分離した。カラムは
Silica gel(YMC−Pack SIL−0
6、YMC社製、20×150mm)、移動相はヘキサ
ン:酢酸エチル=30:1を用い、流速6.0mL/m
inで溶出させ、UV検出器を用いて、保持時間18分
22秒に溶出するピークを分取した。この画分を減圧濃
縮し、化合物10(31.2mg)の淡黄色油状物質を
得た。
(130.2mg)をHPLCにより分離した。カラム
はSilica gel(YMC−Pack SIL−
06、YMC社製、20×150mm)、移動相はヘキ
サン:酢酸エチル=30:1を用い、流速6.0mL/
minで溶出させ、UV検出器を用いて、保持時間25
分00秒に溶出するピークを分取した。この画分を減圧
濃縮し、化合物11(25.3mg)の白色粉末を得
た。
び4〜11で得られた化合物1、2及び4〜11それぞ
れの性状その他の物性等のデータを表1〜3に示す。
〜11それぞれの核磁気共鳴スペクトル(13C−NM
R及び1H−NMR)のデータを表4〜7に示す。
は更に質量分析装置(MS)による分析結果から、化合
物1〜11は、それぞれ下記〔化35〕に示す構造式の
化合物であることが明らかとなった。尚、各構造式中の
番号は、表4〜7のNMRにおけるケミカルシフトが現
れる炭素原子又は水素原子(プロトン)が結合する炭素
原子の位置(Position)に相当する。
ぞれ前記化学式(1)、(2)及び(4)〜(8)で示
される新規なオルシノール誘導体であることが確認され
た。また、化合物9は、前記化学式(1)で示される新
規なオルシノール誘導体(化合物1の立体異性体)であ
り、化合物10は、前記化学式(4)で示される新規な
オルシノール誘導体(化合物4の立体異性体)であるこ
とが確認された。また、化合物11は、前記化学式
(9)で示される新規なオルシノール誘導体であること
が確認された。また、化合物3は、前記化学式(3)で
示されるオルシノール誘導体であることが確認された。
0刺激によるマスト細胞からヒスタミン遊離における、
実施例1〜11で得られた化合物1〜11(エゾムラサ
キツツジから単離したオルシノール誘導体)それぞれの
ヒスタミン遊離抑制効果としての阻害率を下記試験法に
従って求めた。そして、この阻害率から、IC50(ヒ
スタミンを50%抑制するときの濃度)(μg/mL)
及びそれに対応するモル濃度(μM)を求めることによ
り、ヒスタミン遊離抑制効果を評価した。IC50及び
モル濃度の結果を表8に示す。尚、化合物1、4、9及
び10については、その濃度の測定の代りに、100μ
g/mLで測定した結果を示す。
測定法)〕7〜8週齢のWister系ラットを断頭後
放血させ、腹腔内に冷タイロード液を注入し、公知の方
法により肥満細胞を単離し、1〜2×106cells
/mLとなるように0.1%牛血清アルブミン(BS
A)を含むタイロード液に懸濁し、細胞浮遊液を調製し
た。各化合物の終濃度が0.3〜100μg/mlにな
るように試料溶液を調整し、上記細胞浮遊液を加えて3
7℃、5分間インキュベートを行い、脱顆粒誘発剤とし
てCompound48/80を加え、37℃、10分
間インキュベートを行う。これらの反応液は氷冷して反
応停止、遠心分離した上澄に0.1N塩酸を加えた後、
ヒスタミン量をOndaら(J. Med.Sci, 27, 93
(1978))の方法に準じて高速液体クロマトグラフィによ
り測定した。
た。 阻害率(%)={1−(A−B)/(C−B)}× 1
00 A:単離化合物の存在下でcompound 48/80により遊離
されるヒスタミン量 B:自発的に遊離されるヒスタミン量 C:compound 48/80により遊離されるヒスタミン量
1〜11を用いた場合には、全てヒスタミン遊離抑制効
果を示すことが判る。これにより、化合物1〜11は、
抗アレルギー剤として有用であることが明らである。
レルギー物質としての新規なオルシノール誘導体が提供
される。さらに、本発明によれば、そのような新規なオ
ルシノール誘導体又は特定のオルシノール誘導体を有す
る組成物、特に抗アレルギー剤が提供される。
Claims (26)
- 【請求項1】 下記化学式(1)で示される新規なオル
シノール誘導体。 【化1】 (1) - 【請求項2】 下記化学式(1)で示される新規なオル
シノール誘導体を有する組成物。 【化2】 (1) - 【請求項3】 抗アレルギー剤用である請求項2記載の
組成物。 - 【請求項4】 下記化学式(2)で示される新規なオル
シノール誘導体。 【化3】 (2) - 【請求項5】 下記化学式(2)で示される新規なオル
シノール誘導体を有する組成物。 【化4】 (2) - 【請求項6】 抗アレルギー剤用である請求項5記載の
組成物。 - 【請求項7】 下記化学式(3)で示されるオルシノー
ル誘導体を有する組成物。 【化5】 (3) - 【請求項8】 抗アレルギー剤用である請求項7記載の
組成物。 - 【請求項9】 下記化学式(4)で示される新規なオル
シノール誘導体。 【化6】 (4) - 【請求項10】 下記化学式(4)で示される新規なオ
ルシノール誘導体を有する組成物。 【化7】 (4) - 【請求項11】 抗アレルギー剤用である請求項10記
載の組成物。 - 【請求項12】 下記化学式(5)で示される新規なオ
ルシノール誘導体。 【化8】 (5) - 【請求項13】 下記化学式(5)で示される新規なオ
ルシノール誘導体を有する組成物。 【化9】 (5) - 【請求項14】 抗アレルギー剤用である請求項13記
載の組成物。 - 【請求項15】 下記化学式(6)で示される新規なオ
ルシノール誘導体。 【化10】 (6) - 【請求項16】 下記化学式(6)で示される新規なオ
ルシノール誘導体を有する組成物。 【化11】 (6) - 【請求項17】 抗アレルギー剤用である請求項16記
載の組成物。 - 【請求項18】 下記化学式(7)で示される新規なオ
ルシノール誘導体。 【化12】 (7) - 【請求項19】 下記化学式(7)で示される新規なオ
ルシノール誘導体を有する組成物。 【化13】 (7) - 【請求項20】 抗アレルギー剤用である請求項19記
載の組成物。 - 【請求項21】 下記化学式(8)で示される新規なオ
ルシノール誘導体。 【化14】 (8) - 【請求項22】 下記化学式(8)で示される新規なオ
ルシノール誘導体を有する組成物。 【化15】 (8) - 【請求項23】 抗アレルギー剤用である請求項22記
載の組成物。 - 【請求項24】 下記化学式(9)で示される新規なオ
ルシノール誘導体。 【化16】 (9) - 【請求項25】 下記化学式(9)で示される新規なオ
ルシノール誘導体を有する組成物。 【化17】 (9) - 【請求項26】 抗アレルギー剤用である請求項25記
載の組成物。
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