JP2002264216A - 管形成用の帯状部材および管形成方法 - Google Patents

管形成用の帯状部材および管形成方法

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JP2002264216A
JP2002264216A JP2001067187A JP2001067187A JP2002264216A JP 2002264216 A JP2002264216 A JP 2002264216A JP 2001067187 A JP2001067187 A JP 2001067187A JP 2001067187 A JP2001067187 A JP 2001067187A JP 2002264216 A JP2002264216 A JP 2002264216A
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fitted
pipe
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JP2001067187A
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Inventor
Akihiko Takatani
明彦 高谷
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】既設管内にて管路の断面積の減少を少なくし、
管の形成も容易に行え、止水性も良好となる管形成用の
帯状部材及び管形成方法を提供する。 【解決手段】帯状部材を螺旋状に巻回しながら管を形成
するための帯状部材で、帯状部材は帯状基板、帯状基板
の幅方向一端側の側面部に幅方向に向けて突設される突
条、幅方向他方側の側面部に形成され隣接する帯状基板
の突条を受け入れる凹部とを備える。突条は帯状部材の
長手方向に連続して形成される嵌合部、嵌合部の突出先
端側に連続して形成され嵌合部より肉厚の薄いスライド
部、スライド部の突出先端側に連続して形成されスライ
ド部より厚肉の抜け止め突部とを備え、凹部は長手方向
に連続して形成され突条の抜け止め突部とスライド部が
遊嵌状に挿入されるスライド室、抜け止め部のスライド
室への挿入を可能とし抜けを阻止するスライド室の入
口、スライド室の入口に連続して形成されて嵌合部が嵌
合して嵌合部の凹部からの抜けを阻止する被嵌合部とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状部材を螺旋状
に巻回しながら隣接する帯状部材を接合して管を形成す
ることのできる管形成用の帯状部材、および、この帯状
部材を用いて既設管内に、帯状部材を螺旋状に巻回しな
がら隣接する帯状部材を接合して管を形成する管形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】下水管や農水用管などの既設管を更生す
る手段として、例えば特開平10−176771号公報
にも記載されているように、硬質塩化ビニル等の合成樹
脂製の帯状部材を用いて、既設管内に、帯状部材を螺旋
状に巻回しながら隣接する帯状部材を接合して管を形成
し、管と既設管との間にモルタルを充填して既設管を更
生するようにしたものが知られている。
【0003】具体的には、管形成用の帯状部材Aは、図
8に示すように、長尺な帯状に形成された帯状基板Bを
備えており、一方の外面に長手方向に沿って複数のリブ
Cが突設されており、さらに、その帯状基板Bの一側縁
部には、長手方向に沿って、上記リブCよりも突設高さ
が低くなされた接合リブDが突設されている。
【0004】また、帯状基板Bにおける他側縁部に設け
たリブCの突設位置における内面に、長手方向に沿っ
て、前記接合リブDが接合される接合溝Eが形成されて
いる。そして、図8に示すように、帯状基板Bを螺旋状
に巻回しながら、接合リブDを接合溝Eに接合させるこ
とで、管が形成できるようになっている。
【0005】そして、既設管を更生する際には、帯状部
材Aを、地上に設置した供給装置からマンホール内へと
繰り出して既設管内へと供給し、既設管内に設ける帯状
部材Aの供給状態を安定させるための送り出し装置によ
り、帯状部材Aを既設管内の奥深くへ供給しながら管形
成装置により管を形成するようになっている。
【0006】管形成装置は、図示していないが、帯状部
材Aの帯状基板Bの内面に接する内面ローラと、リブC
が突設されている帯状基板Bの外面に接する外面ローラ
とからなる接合ローラーと、接合ローラーにより接合さ
れた帯状部材Aで形成される管の内面側を走行する複数
の案内ローラーとを備えている。なお、複数の案内ロー
ラーは、環状に所定間隔を空けて配設されている。
【0007】そして、内面ローラと外面ローラとで帯状
基板Bを挟持しながら接合ローラーを回転駆動させるこ
とで、帯状基板Bに形成した接合リブDを接合溝Eに接
合させ、さらに、接合ローラーを既設管の内面に沿って
周回移動させることにより管が形成されていき、形成さ
れて行く管の内面に案内ローラを圧接させることによ
り、管の形状を整えるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、既設管内に
管を設ける場合、下水管などを更生する場合には、既設
管の腐食を防ぐために、既設管と管との間にモルタルを
充填して所定厚みのモルタル層を形成するのであるが、
例えば、既設管の内面に腐食が起こり難い農水用の管の
場合には、既設管内面に設ける管は、主として止水を目
的とし、腐食に関してはあまり考慮しなくともよいの
で、モルタル層の厚みをできるだけ薄くし、既設管の管
路の断面積の減少をできるだけ少なくするように管を形
成することがことが好ましい。
【0009】しかしながら、管を形成するには、前記し
たように、管形成装置の接合ローラーにより帯状基板B
を接合していくようにしているため、既設管と管との間
には、接合ローラーにおける外面ローラーが通過できる
スペースを必要とし、少なくとも外面ローラーの外径の
通過スペース分だけ管の外径が既設管の内径よりも小さ
くなってしまう。
【0010】そこで、帯状部材Aを既設管の内径よりも
小径になるように予め管を形成しておいて、後に小径の
管を拡径させて既設管内面に密着させる方法が考えられ
る。
【0011】ところが、図8に示す帯状部材Aでは、帯
状基板Bの外面に突設された接合リブDを内面に形成さ
れた接合溝Eに接合することで、管が形成されるように
なっており、接合リブDの接合溝Eへの接合は、帯状基
板Bを上下方向に重ねることにより行われるようになっ
ている。
【0012】さらに、接合リブDと接合溝Eとの接合箇
所においては、一方の帯状基板Bの下面と他方の帯状基
板Bの上面とが重ね合わされる構造となっており、図示
していないが、接合箇所における隣接する帯状基板Bの
間のシール性を保持するために、一般に、重なり合った
帯状基板Bの間にはシール部材Fが設けられており、こ
のシール部材Fは、通常、接合前の帯状基板Bに既に取
り付けられている。
【0013】従って、小径の管を拡径させるためには、
接合溝Eに接合リブDを接合させた状態で、帯状基板B
を長手方向にスライドさせて拡径しなけばならないた
め、接合リブDが密着状に接合溝Eに接合され、かつ、
重なり合った帯状基板Bの間にシール部材が設けられて
いると、帯状基板Bが滑りにくくなる。そこで、スライ
ドを円滑に行うためには、シール部材を設けないで、接
合リブDを遊嵌状に接合溝Eに接合させ、かつ、重なり
あった帯状基板Bの間に隙間を形成する必要があるが、
隙間が形成されたままでは、止水性が確保できない問題
がある。また、止水性を確保しようとすると現場で製管
する際に接着剤を塗布するなどの煩雑な作業が必要とな
る。
【0014】本発明は、上記のような従来の問題点を解
消するものであって、既設管内にて管の形成による管路
の断面積の減少をできるだけ少なくできながら、かつ、
管の形成も容易に行え、止水性も良好となる管形成用の
帯状部材を提供するとともに、この帯状部材を用いた管
形成方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、帯状部材を螺旋状に巻回しながら隣接する帯状
部材を接合して管を形成することのできる管形成用の帯
状部材であって、帯状部材は、帯状基板と、帯状基板の
幅方向一端側の側面部に幅方向に向けて突設される突条
と、幅方向他方側の側面部に形成され、隣接する帯状基
板の突条を受け入れる凹部とを備えており、突条は、帯
状部材の長手方向に連続して形成される嵌合部と、嵌合
部の突出先端側に連続して形成され、嵌合部より肉厚の
薄いスライド部と、スライド部の突出先端側に連続して
形成され、スライド部より厚肉の抜け止め突部とを備え
ており、凹部は、長手方向に連続して形成され、突条の
抜け止め突部とスライド部が遊嵌状に挿入されるスライ
ド室と、抜け止め部のスライド室への挿入を可能とし、
かつ、抜けを阻止するスライド室の入口と、スライド室
の入口に連続して形成され、嵌合部が嵌合され、嵌合部
の凹部からの抜けを阻止する被嵌合部とを備えている構
成とした。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の管形成用の帯状部材において、帯状基板の少なくとも
幅方向一方の側面部に、突条の嵌合部が凹部の被嵌合部
に嵌め込まれた状態のときに、隣接する帯状基板の側面
部間をシールするシール部材を設けていることを特徴と
する。
【0017】請求項3に記載の発明は、既設管内に、管
形成用の帯状部材を螺旋状に巻回しながら隣接する帯状
部材を接合して管を形成する管形成方法であって、請求
項1または請求項2に記載の帯状部材を、既設管の内径
よりも小径となるように螺旋状に巻回しながら隣接する
帯状部材を、突条の嵌合部を凹部の被嵌合部に嵌合させ
ることなく、突条の抜け止め突部とスライド部を遊嵌状
に凹部のスライド室に挿入しながら小径の管を形成した
後、帯状基板の始端側を固定して終端側から始端側に向
けて帯状部材を送り込むことにより突条の抜け止め突部
とスライド部を凹部のスライド室内でスライドさせなが
ら小径の管を拡径していき、隣接する帯状基板の側面部
間に所定以上の圧接力がかかったときに、突条の嵌合部
を凹部の被嵌合部に嵌合させて突条の凹部に対する位置
を固定して所定の管径を有する管を形成するようにして
いることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の管形成方法に
使用される帯状部材1を示す断面図である。この管形成
方法においては、帯状部材1は、薄肉で表面が平滑な外
面部21と内面部22とを備えた帯状基板2を備えてお
り、帯状基板2における外面部21と内面部22との間
に、外面部21と内面部22とを連結するリブ23が複
数形成されている。なお、帯状部材1は、熱可塑性樹脂
を用いて押出し成形により形成されている。
【0019】本発明の帯状部材に用いられる熱可塑性樹
脂としては、塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合
体、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、アクリ
ル樹脂などの押出可能な熱可塑性樹脂があげられ、これ
らは単独で用いても良く、二種以上を併用しても良い。
【0020】さらに、帯状基板2の幅方向両端には、外
面部21と内面部22との間の隙間を閉鎖する側面部2
4a,24bが形成されている。
【0021】帯状基板2の一方の側面部24aには、帯
状基板2の幅方向に向けて延設される突条3が一体に突
設されており、この突条3は、帯状部材1の長手方向に
連続して形成される嵌合部31と、嵌合部31の突出先
端側に連続して形成され、嵌合部31より肉厚の薄いス
ライド部32と、スライド部32の突出先端側に連続し
て形成され、スライド部32より厚肉の断面円形状をし
た抜け止め突部33とを備えている。
【0022】嵌合部31は、テーパー部31aと、テー
パー部31aに連続して形成され、テーパー部31aの
根元側端部と側面部24aとの間に形成される固定用凹
溝31bとを備えている。
【0023】テーパー部31aは、突出先端側から根元
に向けて外方に向けて傾斜し、帯状基板2の外面部21
側と内面部22側との両側に形成される2つのテーパー
面31cを有している。
【0024】スライド部32は、後記する凹部4の入口
42を挿通させられ、かつ、抜け止め突部33の最大厚
み(断面円形の径)より小さい厚みとなるように形成さ
れている。
【0025】なお、テーパー部31aのテーパー面31
cの根元側端部における厚み(テーパー部の最大厚み)
は、抜け止め突部33の最大厚みより大きく、かつ、側
面部24aの高さ(帯状基板2の厚み)より小さくなる
ように形成している。
【0026】また、スライド部32と抜け止め突部33
は、本実施の形態では、押出し成形により帯状基板2の
長手方向に連続して形成されているが、長手方向に延び
る嵌合部31の先端側に間隔を空けて突部を形成して成
すようにしてもよい。
【0027】また、帯状基板2の他方の側面部24bに
は、長手方向に連続して延び、幅方向に向けて開放され
る凹部4が形成されており、凹部4は、突条3の抜け止
め突部33とスライド部32が挿入されるスライド室4
1と、このスライド室41の入口42に連続して形成さ
れ、嵌合部31が嵌合される被嵌合部43とを備えてい
る。
【0028】被嵌合部43は、スライド室41の入口4
2から連続して形成されるテーパー面43aと、嵌合部
31の被嵌合部43からの抜けを阻止し、突条3の固定
用凹溝31bに嵌め込まれる固定用突出部43bとを備
えている。被嵌合部43に形成するテーパー面43a
は、テーパー部31aに形成するテーパー面31cに沿
うように形成されている。
【0029】また、固定用突出部43bは、帯状基板2
の厚み方向内方に向けて突設されており、固定用突出部
43bを突条3の固定用凹溝31bに弾性変形により嵌
め込むことにより、嵌合部31が被嵌合部43に嵌合固
定されて突条3の凹部4に対する位置が固定されるよう
になっている。
【0030】また、固定用突出部43bの先端部には、
突条3のテーパー部31aを案内しやすくするためのガ
イド面43cが形成されている。
【0031】スライド室41の帯状基板厚み方向の長さ
は、抜け止め突部33の最大厚みよりも大きく形成さ
れ、また、スライド室41の入口42における厚み方向
の長さは、スライド室41の厚み方向長さよりも小さく
なるように形成されている。なお、入口42は、抜け止
め突部33を通過させる際に弾性変形され、この弾性変
形により抜け止め突部33がスライド室41に挿入さ
れ、入口42はその後弾性回復するようになっている。
【0032】また、スライド室41の奥行き長さ(帯状
基板の幅方向長さ)は、図1から図3に示すように、ス
ライド室41内に挿入された突条3の抜け止め突部33
が、スライド室41の入口42に係止された状態から、
嵌合部31が被嵌合部43に嵌合されて固定用突出部4
3bが固定用凹溝31bに嵌め込まれた状態となるまで
の距離を移動できるようにその長さを設定している。
【0033】そして、図2に示すように、突条3の抜け
止め突部33が入口42を弾性変形させてスライド部3
2内に挿入すると、弾性回復した入口42がストッパー
となって抜け止め突部33が入口42から抜け出るのが
阻止され、結果的に突条3の凹部4からの抜けが阻止さ
れるとともに、突条3の抜け止め突部33とスライド部
32はスライド室41内で遊嵌状態で保持されることと
なる。
【0034】このように帯状基板2を螺旋状に巻回して
帯状基板2を隣接させたとき、一方の帯状基板2の突条
3の抜け止め突部33およびスライド部32を、遊嵌状
態で他方の帯状基板2のスライド室41内に位置させる
ことによりサブロック機構を構成している。
【0035】具体的には、図2に示すように、一方の帯
状基板2に設ける突条3の抜け止め突部33とスライド
部32を、他方の帯状基板2に設ける凹部4のスライド
室41内に挿入して、突条3の抜け止め突部33をスラ
イド室41の入口42で受止めて突条3がスライド室4
1内から抜けるのを阻止するとともに、突条3の嵌合部
31を凹部4の被嵌合部43に嵌め込むことなく、突条
3の抜け止め突部33とスライド部32を遊嵌状態でス
ライド室41内に位置させることによりサブロック状態
となる。
【0036】さらに、突条3の嵌合部31と凹部4の被
嵌合部43によりメインロック機構を構成しており、図
2に示す突条3の抜け止め突部33とスライド部32を
遊嵌状態でスライド室41内に位置させた状態から、図
3に示すように、突条3の嵌合部31を凹部4の被嵌合
部43に嵌合させて突条3の固定用凹溝31bに固定用
突出部43bを嵌め込むことにより突条3の凹部4に対
する位置が固定されるようになっている。
【0037】また、図1に示すように、帯状基板2にお
ける突条3形成側の側面部24aには、突条3の嵌合部
31が凹部4の被嵌合部43に嵌め込まれた状態のとき
に、隣接する帯状基板2の側面部24a,24b間をシ
ールするシール部材5が設けられており、シール部材5
により隣接する側面部24a,24b間の止水性を向上
させている。
【0038】このシール部材5は、帯状基板2の材質よ
り軟らかく弾性変形しやすい部材、例えば、SBR、N
BR等を使用することが好ましい。さらに、シール部材
5は、帯状基板2における凹部4形成側の側面部24b
に設けてもよいし、両側面部24a,24bに設けるよ
うにしてもよい。
【0039】シール部材5を設ける方法としては、エラ
ストマーを同時押出して接着させる方法、シール部材5
を接着剤で貼着する方法がとられる。なお、本発明で
は、シール部材を用いなくとも、嵌合部31と被嵌合部
43との嵌合によるシール性および隣接する側面部24
a,24b同士の圧接によるシール性が得られるが、シ
ール部材を設けることにより、シール性をさらに向上さ
せることができる。
【0040】次に、本実施の形態に係る管形成用の帯状
部材1を用いて管を形成する方法について説明する。
【0041】本実施の形態では、図4に示すように、帯
状部材1を、既設管6内において管形成装置7に供給
し、帯状部材1の片面側が内側となるように螺旋状に巻
回して、図2に示すように、隣接する一方の帯状基板2
の凹部4内に、他方の帯状基板2の突条3を挿入して接
合することにより管8が形成されていくようになってい
る。
【0042】なお、管形成装置7は、図2に示すよう
に、前記した帯状部材1を螺旋状に巻回しながら接合す
る際、隣接する帯状基板2を、突条3の嵌合部31を凹
部4の被嵌合部43に嵌合させることなく、突条3の抜
け止め突部33とスライド部32を遊嵌状に凹部4のス
ライド室41に挿入しながら管8を形成していくように
なっている。
【0043】そして、管形成装置7により管8を形成す
る場合、まず、図4に示すように、前記した帯状部材1
を、既設管6の内径よりも小径となるように螺旋状に巻
回しながら、かつ、隣接する帯状基板2を、突条3の嵌
合部31を凹部4の被嵌合部43に嵌合させることな
く、突条3の抜け止め突部33とスライド部32を遊嵌
状に凹部4のスライド室41に挿入しながら小径の管8
を形成する。
【0044】小径の管8が形成された状態は、サブロッ
クの状態となっており、図2に示すように、隣接する帯
状基板2の側面部24a,24b間を離間させた状態で
隣接する帯状部材1が仮接合されている。
【0045】そして、小径の管8を成形した後、図5に
示すように、帯状基板2の始端側を固定装置9により固
定しておいて、終端側から始端側に向けて帯状部材1を
送り込むことにより突条3の抜け止め突部33とスライ
ド部32を凹部4のスライド室41内でスライドさせな
がら小径の管8を拡径していく。
【0046】さらに、図6に示すように、隣接する帯状
基板2の側面部24a,24b間に所定以上の圧接力が
かかったときに、即ち、管8の拡径により管8が既設管
6の内面に圧接すると、帯状部材1は、拡径する方向へ
の逃げ場を失い、帯状基板2は、幅方向に移動して隣接
する帯状基板2同士が圧接されて、突条3の嵌合部31
が凹部4の被嵌合部43に嵌合され、嵌合部31の固定
用凹溝31bに被嵌合部43の固定用突出部43bが嵌
め込まれて、突条3の凹部4に対する位置が固定され所
定の管径を有する管8が形成される。
【0047】以上のように、本実施の形態では、突条3
の抜け止め突部33とスライド部32を遊嵌状に凹部4
のスライド室41に挿入させ、かつ、突条3の抜け止め
突部33がスライド室41の入口42から抜けるのも阻
止されているので、隣接する帯状部材1が離れることな
く管8を形成できながら、小径の管8を拡径させる際の
スライドもスムーズに行えるので、拡径による管8の形
成をスムーズに行えるのである。
【0048】なお、管8を小径の状態から拡径していく
際、帯状基板2の一方の側面部24a,24bにシール
部材5を設けていても、隣接する帯状基板2の側面部2
4a,24b間を離間させた状態で一方の突条3を他方
の凹部4に対し長手方向にスライドさせられるので、シ
ール部材5が他方の側面部24a,24bに接触するこ
とがなくスライドの妨げとはならない。
【0049】しかも、本実施の形態によれば、小径の管
8を形成しておいて管8を拡径させていくので、管形成
装置7の大きさに関係なく、既設管6の内面に密着させ
た状態で管を形成することができ、既設管6内に管8を
形成しても管路の断面積の減少をできるだけ少なくでき
るのである。
【0050】さらに、嵌合部31が被嵌合部43に嵌合
されて接合状態が固定されたときに初めてシール部材5
により隣接する帯状基板2の側面部24a,24b間の
シールを行うことになるので、管8の形成をスムーズに
行えながら、施工完了後の管8のシール性も確保できる
のである。
【0051】なお、本実施の形態では、帯状基板2の一
方に側面部24a,24bに設けたシール部材5を設け
たが、シール部材5は、帯状基板2の両方の側面部24
a,24bに設けるようにしてもよいし、また、シール
部材5は設けないようにしてもよい。
【0052】シール部材5を設けない場合は、嵌合部3
1が被嵌合部43に嵌合して接合状態が固定されたとき
隣接する帯状基板2の側面部24a,24b同士が長手
方向全長にわたって確実に圧接させるように嵌合部31
のテーパー面31cから側面部24aまでの距離と被嵌
合部43のテーパー面43aから側面部24bまでの距
離を設定する。
【0053】このように設定することにより、シール部
材を設けなくとも、嵌合部31と被嵌合部43との嵌合
によるシールと帯状基板2の側面部24a,24b同士
の圧接によるシールにより止水性を確保することができ
る。
【0054】また、前記した図4から図6に示す管形成
方法では、マンホールの縦管から縦管までの距離に相当
する長さとなるように小径の管8を形成した後、管8を
拡径していくようにしたが、図7に示すように、管形成
装置7で小径の管8を形成しながら、順次小径の管8を
拡径していくようにしてもよい。
【0055】具体的には、帯状部材1の始端側を固定装
置9に固定しておくとともに、管形成装置7に設ける帯
状部材1を接合するための接合ローラーの回転速度を、
接合ローラーを既設管の内面に沿って周回させる速度よ
りも速くすることにより、帯状部材1を常に終端側から
始端側に向けて送り込むことができるので、帯状部材1
を拡径させる際の突条3と凹部4との摩擦抵抗をさらに
少なくすることができので、施工性がさらに向上され
る。
【0056】なお、前記した実施の形態では、帯状部材
1における帯状基板2の外面部21は平滑面としたが、
外面部21にモルタル注入用の溝を形成するようにして
もよい。
【0057】モルタル注入用の溝を形成する場合には、
既設管と管のモルタル注入用溝との間にモルタル部を形
成することができるので確実に管を既設管に固定するこ
とができる。
【0058】
【発明の効果】本発明の帯状部材、および、この帯状部
材を用いて螺旋状に巻回させて管を形成する管形成方法
によれば、突条の抜け止め突部とスライド部を遊嵌状に
凹部のスライド室に挿入させ、かつ、突条の抜け止め突
部がスライド室の入口から抜けるのも阻止されているの
で、隣接する帯状部材が離れることなく管を形成できな
がら、小径の管を拡径させる際のスライドもスムーズに
行えるので、管の施工をスムーズに行えるのである。
【0059】しかも、小径の管を形成しておいて管を拡
径させていくので、管形成装置の大きさに関係なく、既
設管の内面に密着させた状態で管を形成することがで
き、既設管内に管を形成しても管路の断面積の減少をで
きるだけ少なくできる。
【0060】さらに、嵌合部が被嵌合部に嵌合されて接
合状態が固定されることにより、嵌合部と被嵌合部との
嵌合によるシールと帯状基板の側面部同士の圧接による
シールにより止水性を確保することができる。
【0061】また、帯状基板の少なくとも幅方向一方の
側面部に、突条の嵌合部が凹部の被嵌合部に嵌め込まれ
た状態のときに、隣接する帯状基板の側面部間をシール
するシール部材を設けることにより、嵌合部が被嵌合部
に嵌合されて接合状態が固定されたときになって、シー
ル部材により隣接する帯状基板の側面部間のシールを行
えるので、管の施工をスムーズに行えながら、施工完了
後の管のシール性も確保できるのである。
【0062】なお、シール部材を設ける場合、管を小径
の状態から拡径していく際、隣接する帯状基板の側面部
間を離間させた状態で一方の突条を他方の凹部に対し長
手方向にスライドさせられるので、シール部材が他方の
側面部に接触することがなくスライドの妨げとはならな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯状部材の断面図である。
【図2】本発明の帯状部材を用いて管を形成した際の、
サブロック状態を示す断面斜視図である。
【図3】本発明の帯状部材を用いて管を形成した際の、
メインロック状態を示す断面斜視図である。
【図4】本発明の帯状部材を用いて管を形成する管形成
方法を説明するための図で、既設管内において帯状部材
で形成される小径の管が形成されている状態を示す。
【図5】本発明の帯状部材を用いて管を形成する管形成
方法を説明するための図で、既設管内において帯状部材
で形成される小径の管を拡径していく状態を示す。
【図6】本発明の帯状部材を用いて管を形成する管形成
方法を説明するための図で、図5の帯状部材で形成され
る管の拡径終了後であって、既設管を内面に密着させた
状態を示す。
【図7】本発明の帯状部材を用いて管を形成する他の管
形成方法を説明するための図で、既設管内において帯状
部材で小径の管を形成しながら拡径させていく状態を示
す。
【図8】従来の帯状部材を示す断面図である。
【符号の説明】
1 帯状部材 2 帯状基板 24a,24b 側面部 3 突条 31 嵌合部 32 スライド部 33 抜け止め突部 4 凹部 41 スライド室 42 入口 43 被嵌合部 5 シール部材 6 既設管 8 管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状部材を螺旋状に巻回しながら隣接する
    帯状部材を接合して管を形成することのできる管形成用
    の帯状部材であって、帯状部材は、帯状基板と、帯状基
    板の幅方向一端側の側面部に幅方向に向けて突設される
    突条と、幅方向他方側の側面部に形成され、隣接する帯
    状基板の突条を受け入れる凹部とを備えており、突条
    は、帯状部材の長手方向に連続して形成される嵌合部
    と、嵌合部の突出先端側に連続して形成され、嵌合部よ
    り肉厚の薄いスライド部と、スライド部の突出先端側に
    連続して形成され、スライド部より厚肉の抜け止め突部
    とを備えており、凹部は、長手方向に連続して形成さ
    れ、突条の抜け止め突部とスライド部が遊嵌状に挿入さ
    れるスライド室と、抜け止め部のスライド室への挿入を
    可能とし、かつ、抜けを阻止するスライド室の入口と、
    スライド室の入口に連続して形成され、嵌合部が嵌合さ
    れ、嵌合部の凹部からの抜けを阻止する被嵌合部とを備
    えていることを特徴とする管形成用の帯状部材。
  2. 【請求項2】帯状基板の少なくとも幅方向一方の側面部
    に、突条の嵌合部が凹部の被嵌合部に嵌め込まれた状態
    のときに、隣接する帯状基板の側面部間をシールするシ
    ール部材を設けていることを特徴とする請求項1に記載
    の管形成用の帯状部材。
  3. 【請求項3】既設管内に、管形成用の帯状部材を螺旋状
    に巻回しながら隣接する帯状部材を接合して管を形成す
    る管形成方法であって、請求項1または請求項2に記載
    の帯状部材を、既設管の内径よりも小径となるように螺
    旋状に巻回しながら隣接する帯状部材を、突条の嵌合部
    を凹部の被嵌合部に嵌合させることなく、突条の抜け止
    め突部とスライド部を遊嵌状に凹部のスライド室に挿入
    しながら小径の管を形成した後、帯状基板の始端側を固
    定して終端側から始端側に向けて帯状部材を送り込むこ
    とにより突条の抜け止め突部とスライド部を凹部のスラ
    イド室内でスライドさせながら小径の管を拡径してい
    き、隣接する帯状基板の側面部間に所定以上の圧接力が
    かかったときに、突条の嵌合部を凹部の被嵌合部に嵌合
    させて突条の凹部に対する位置を固定して所定の管径を
    有する管を形成するようにしていることを特徴とする管
    形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006123248A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Osaka Bosui Constr Co Ltd 管のライニング方法及びライニング装置
JP7463226B2 (ja) 2020-08-11 2024-04-08 積水化学工業株式会社 既設管更生用帯状部材

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