JP2002263560A - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JP2002263560A
JP2002263560A JP2001071969A JP2001071969A JP2002263560A JP 2002263560 A JP2002263560 A JP 2002263560A JP 2001071969 A JP2001071969 A JP 2001071969A JP 2001071969 A JP2001071969 A JP 2001071969A JP 2002263560 A JP2002263560 A JP 2002263560A
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coating film
parts
radical
coating
composition
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JP2001071969A
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English (en)
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Tsutomu Maruyama
孜 丸山
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜の表面硬度が高く、付着性、耐薬品性、
耐磨耗性、耐候性などに優れた、熱硬化及び/又は活性
エネルギー線硬化被膜を提供すること。 【解決手段】 下塗りとして(A)ラジカル硬化性組成
物、及び上塗りとして(B)カチオン硬化性組成物又は
(C)カチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組成物を
使用し、(A)層の上に(B)層又は(C)層をウェッ
トオンウェットで塗装した後、両塗膜を硬化させて硬化
塗膜を得ることを特徴とする塗膜形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線や電子線な
どの活性エネルギー線または熱により硬化する硬化性組
成物の塗膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線や電子線などの活性エネル
ギー線または熱により硬化する硬化性組成物は、例え
ば、塗料、インキ、接着剤などの用途に幅広く利用され
ている。
【0003】活性エネルギー線で硬化するタイプには、
通常ラジカル重合タイプとカチオン重合タイプ、カチオ
ン/ラジカル重合ハイブリッドタイプとが、一般に使用
されている。
【0004】ラジカル重合タイプについては、一般に硬
化反応は速いが、空気中の酸素の影響を受け、塗膜の表
面の硬化性が劣り、硬度が出にくい欠点がある。また、
硬化の収縮率が大きく、付着性が劣る。
【0005】一方、カチオン重合タイプは表面の硬化性
は良好で、被膜の素材に対する付着性は良好であるが、
硬化性はラジカル重合タイプに比べて遅く、厚膜の硬化
が難しい、水やイオンなどのコンタミの影響を受けやす
いなどの欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塗膜の表面
硬度が高く、付着性、耐薬品性、耐磨耗性、耐候性に優
れた、熱硬化及び/又は活性エネルギー線硬化被膜を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、ラジカル硬化性
組成物を塗布した上にカチオン硬化性組成物又はカチオ
ン/ラジカル硬化性ハイブリッド組成物をウェットオン
ウェットで塗装した後、下塗りと上塗りを同時に硬化さ
せることにより、表面硬度が高く、付着性、耐薬品性、
耐磨耗性、耐候性に優れた皮膜を得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、 1、下塗りとして(A)ラジカル硬化性組成物、及び上
塗りとして(B)カチオン硬化性組成物又は(C)カチ
オン/ラジカル硬化性ハイブリッド組成物を使用し、
(A)層の上に(B)層又は(C)層をウェットオンウ
ェットで塗装した後、両塗膜を硬化させて硬化塗膜を得
ることを特徴とする塗膜形成方法、 2、塗膜を硬化させるに際し、活性エネルギー線を用い
ることを特徴とする上記1記載の塗膜形成方法、 3、塗膜を硬化させるに際し、加熱を用いることを特徴
とする上記1記載の塗膜形成方法、 4、塗膜を硬化させるに際し、加熱と活性エネルギー線
の照射の両方用いることを特徴とする上記1記載の塗膜
形成方法、 5、下塗りの塗装膜厚が1〜40μmの範囲内である上
記1乃至4のいずれか1項に記載の塗膜形成方法、 6、上塗りの塗装膜厚が3〜50μm範囲内である上記
1乃至5のいずれか1項に記載の塗膜形成方法、 7、ラジカル硬化性組成物(A)として、光ラジカル重
合性化合物を使用する上記1乃至6のいずれか1項に記
載の塗膜形成方法、 8、ラジカル硬化性組成物(A)として、熱重合性化合
物を使用する上記1乃至6のいずれか1項に記載の塗膜
形成方法、 9、カチオン硬化性組成物(B)として、光カチオン重
合性化合物を使用する上記1乃至8のいずれか1項に記
載の塗膜形成方法、 10、カチオン硬化性組成物(B)として、熱カチオン
重合性化合物を使用する上記1乃至8のいずれか1項に
記載の塗膜形成方法、 11、カチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組成物
(C)として、光重合性カチオン化合物/光重合性ラジ
カル化合物を使用する上記1乃至8のいずれか1項に記
載の塗膜形成方法、 12、カチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組成物
(C)として、熱重合性カチオン化合物/熱重合性ラジ
カル化合物を使用する上記1乃至8のいずれか1項に記
載の塗膜形成方法、に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、下塗りとしてラジカル
硬化性組成物(A)、上塗りとしてカチオン硬化性組成
物(B)又はカチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組
成物(C)を、ウェットオンウェットで塗装した後、塗
膜を硬化させる塗膜形成方法である。
【0010】ラジカル硬化性組成物(A) 本発明でいう(A)成分であるラジカル硬化性組成物は
下塗りとして用いられるものであり、ラジカル反応性化
合物とラジカル重合開始剤とを含有するものである。ラ
ジカル反応性化合物としては、1分子中に1個以上の
(メタ)アクリロイル基を有する分子量190〜10
0,000、好ましくは250〜20,000のアクリ
ル系化合物である。分子量190未満では、揮発性が高
く、臭気が強くなり、また塗膜物性が低下し、一方10
0,000を越えると塗装粘度が高くなるので塗装作業
性が劣る。
【0011】上記ラジカル反応性化合物としては、例え
ば、フェノールポリエトキシレート(メタ)アクリレー
ト、フェノールポリプロポキシ(メタ)アクリレート、
ノニルフェノールモノエトキシレートアクリレート、2
−エチルヘキシルカービトールアクリレート、パラクミ
ルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、イソボニ
ル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブ
タンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、トリシクロデカンジメチロイルジ(メタ)ア
クリレート、ビスフェノールF・EO変性ジ(メタ)ア
クリレート、ビスフェノールA・EO変性ジ(メタ)ア
クリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリント
リ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキ
シトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
EO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イ
ソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ポリエステル
ジアクリレートビスフェノールA−ジエポキシアクリル
酸付加物、アクリルアクリレートなどが挙げられる。
【0012】また、ウレタンアクリレート、ポリエステ
ルアクリレート、アクリル共重合体アクリレートなど、
ポリマーに不飽和結合が入った化合物も使用することが
できる。
【0013】なお、本発明において「(メタ)アクリレ
ート」はアクリレート又はメタアクリレートを、「EO
変性」はエチレンオキサイド変性を、又「PO変性」は
プロピレンオキサイド変性を意味する。
【0014】上記ラジカル反応性化合物と組み合わせる
ラジカル重合開始剤としては、従来から公知のものを使
用することができる。具体的には、例えば、熱ラジカル
重合開始剤としては、アゾ系の重合開始剤、例えば、ア
ゾビスイソブチロニトリル、過酸化物系の化合物として
は、例えば、イソブチリルパーオキサイド、α,α′ビ
ス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼ
ン、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ−n−プロ
ピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパー
オキシジカーボネート、1,1,3,3−テトラメチル
ブチルパーオキシネオデカノエート、ビス(4−ブチル
シクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、1−シク
ロヘキシル−メチルエチルパーオキシネオデカノエー
ト、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネー
ト、ジ(2−エチルヘキシルパーオキシ)ジカーボネー
ト、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、ジ(3−
メチル−3−メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネー
ト、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシ
ルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレ
ート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサ
イド、オクタノニルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド、ステアロイルパーオキサイド、1,1,3,
3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノ
エート、スクシニックパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)
ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパー
オキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパー
オキシ2−エチルヘキサノエート、4−メチルベンゾイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘ
キサノエート、m−トルオイルandベンゾイルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド(ナイパーBW)、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシク
ロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビ
ス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジブチ
ルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロデカン、t−ヘキシル
パーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチル
パーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,
5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−
トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキ
シイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキ
シ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシル
パーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパー
オキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−
ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、α,
α′ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロフィベン
ゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブ
チルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、P−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシ
ン−3、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド(パー
ブチルSM)、1,1,3,3−テトラメチルブチルハ
イドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、2,3−ジ−メチル−2,3
−ジフェニルブタンなどが挙げられる。
【0015】また光ラジカル重合開始剤としては、例え
ば、2,4−トリクロロメチル−(4′−メトキシフェ
ニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−
(4′−メトキシナフチル)−6−トリアジン、2,4
−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジ
ン、2,4−トリクロロメチル−(4′−メトキシスチ
リル)−6−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラ
ン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロ
メチル)−S−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−
イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−S−トリアジン、2−〔2−(4−ジメチルアミノ−
2−メチルフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリ
クロロメチル)−S−トリアジン、2−〔2−ジメチル
アミノエチル)アミノ〕−4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−S−トリアジン、2−〔2−(3,4−ジメト
キシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロ
メチル)−S−トリアジン、2−(4−メトキシフェニ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリア
ジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメ
チル)−S−トリアジン、トリス(クロロメチル)トリ
アジンなどのトリアジン系化合物、4−フェノキシジク
ロロアセトフェノン、4−tert−ブチル−ジクロロアセ
トフェノン、4−tert−ブチル−トリクロロアセトフェ
ノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4
−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4
−(2−ヒドロキシフェノキシ)−フェニル(2−ヒド
ロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メ
チルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1な
どのアセトフェノン系化合物、チオキサントン、2−ク
ロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,
4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキ
サントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジク
ロロチオキサントンなどのチオキサントン系化合物、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾイン
系化合物、ジメチルベンジルケタール、アシルホスフィ
ンオキサイドなどが挙げられる。アシルホスオキサイド
としては、ルシリンTPO(SASF社製、商品名)、
イルガキュア1700、イルガキュア149、イルガキ
ュア1800、イルガキュア1850、イルガキュア8
19(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、
商品名)などが挙げられる。
【0016】上記ラジカル反応性化合物と組み合わせる
ラジカル重合開始剤の量としては、ラジカル反応性化合
物100重量部に対し、0.05〜20重量部、好まし
くは0.5〜10重量部の範囲内が適している。
【0017】カチオン硬化性組成物(B) 本発明でいう(B)成分であるカチオン硬化性組成物と
しては、カチオン反応性化合物とカチオン重合開始剤と
を含有するものであり、従来から公知のものを使用でき
る。該カチオン反応性化合物は熱あるいは活性エネルギ
ー線を照射して架橋または重合反応によって高分量化す
る化合物である。具体的には例えば、エポキシ化合物、
環状エーテル類、スチレン類、ビニル化合物、ビニルエ
ーテル類、スピロオルソエステル類、ビシクロオルソエ
ステル類、スピロオルソカーボナート類、ラクトン類、
オキサゾリン類、アジリジン類、シクロシロキサン類、
ケタール類、環状酸無水物類、ラクタム類、アルコキシ
シラン化合物類、アリールジアルデヒド類などが挙げら
れる。
【0018】これらの中でも特にアルコキシシラン化合
物、エポキシ化合物、環状エーテル類が好ましい。
【0019】アルコキシシラン化合物としては、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシオクチルトリメトキシシラン、フェニルト
リエトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、
n−オクチルトリエトキシシラン、ポリエーテル変性ア
ルコキシシランなどが挙げられる。
【0020】エポキシ化合物としては、従来、公知の芳
香族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、脂肪族エ
ポキシ化合物などが挙げられる。
【0021】芳香族エポキシ化合物の例としては、フェ
ニルグリシジルエーテルなどの単官能エポキシ化合物
や、少なくとも1個の芳香族環を有する多価フェノール
またはそのアルキレンオキサイド付加体のポリグリシジ
ルエーテルであって、例えばビスフェノールA、テトラ
ブロモビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェ
ノールS等のビスフェノール化合物またはビスフェノー
ル化合物のアルキレンオキサイド(例えば、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド
等)付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造
されるグリシジルエーテル類、ノボラック型エポキシ樹
脂類(例えば、フェノール・ノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フ
ェノール・ノボラック型エポキシ樹脂等)、トリスフェ
ノールメタントリグリシジルエーテルなどが挙げられ
る。
【0022】脂環式エポキシ化合物としては、4−ビニ
ルシクロヘキセンモノエポキサイド、ノルボルネンモノ
エポキサイド、リモネンモノエポキサイド、3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル)アジペート、2−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポ
キシ)シクロヘキサノン−メタ−ジオキサン、ビス
(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−
3,4−エポキシ)シクロヘキサノン−メタ−ジオキサ
ン、2,2−ビス〔4−(2,3−エポキシプロポキ
シ)シクロヘキシル〕ヘキサフルオロプロパン、BHP
E−3150(ダイセル化学工業(株)製、脂環式エポ
キシ樹脂(軟化点71℃))などが挙げられる。また、
その他にセロキサイド2081、セロキサイド208
2、セロキサイド2083(以上、ダイセル化学工業
(株)社製、商品名)等も使用できる。
【0023】脂肪族エポキシ化合物としては、例えば、
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6
−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールモ
ノグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシ
ジルエーテル、プロピレングリコールモノグリシジルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチ
ルグリコールモノグリシジルエーテル、グリセロールジ
グリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエー
テル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパンモノグリシジルエーテル、トリ
メチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリセ
ロールトリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグ
リシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エ
チルヘキシルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
【0024】環状エーテル類としては、オキセタン、フ
ェニルオキセタンなどのオキセタン類、テトラヒドロフ
ラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのテトラヒド
ロフラン類、テトラヒドロビラン、3−プロピルテトラ
ヒドロビランなどのテトラヒドロビラン類およびトリメ
チレンオキサイド、s−トリオキサンなどが挙げられ
る。
【0025】オキセタン化合物の例としては、3−エチ
ル−3−メトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−
エトキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ブトキシ
メチルオキセタン、3−エチル−3−ヘキシルオキシメ
チルオキセタン、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオ
キセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタ
ン、3−エチル−3−アリルオキシメチルオキセタン、
3−エチル−3−(2′−ヒドロキシエチル)オキシメ
チルオキセタン、3−エチル−3−(2′−ヒドロキシ
−3′−フェノキシプロピル)オキシメチルオキセタ
ン、3−エチル−3−(2′−ヒドロキシ−3′−ブト
キシプロピル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−
3−〔2′−(2′′−エトキシエチル)オキシメチ
ル〕オキセタン、3−エチル−3−(2′−ブトキシエ
チル)オキシメチルオキセタン、3−エチル−3−ベン
ジルオキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(p−
tert−ブチルベンジルオキシメチル)オキセタン、3−
エチル−3−(フェノキシメチル)オキサタン、3−エ
チルー3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタ
ン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエー
テル、キシリレンビスオキセタン、アジペートビスオキ
セタン、シクロヘキサンジカルボン酸ビスオキセタン、
テレフタレートビスオキセタン、カーボネートビスオキ
セタン、フタレートビスオキセタン、3−エチル−3−
ヒドロキシメチルオキセタンとヘキサンジオールとのエ
ーテル化ビスオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシ
メチルオキセタンとネオペンチルグリコールとのエーテ
ル化ビスオキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシオキ
セタンとプロピレングリコールとのエーテル化ビスオキ
セタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
とトリメチロールプロパンとのエーテル化トリスオキセ
タン、ペンタエリスリトールと3−エチル−3−ヒドロ
キシメチルオキセタンとのエーテル化物のテトラキスオ
キセタンなどが挙げられる。
【0026】アジリジン類としては、例えば、アジリジ
ン、N−エチルアジリジンなどが挙げられる。
【0027】シクロシロキサン類としては、例えば、ヘ
キサメチルトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラ
シロキサン、トリフェニルトリメチルシクロトリシロキ
サンなどが挙げられる。
【0028】ケタール類としては、例えば、1,3−ジ
オキソラン、1,3−ジオキサン、2,2−ジメチル−
1,3−ジオキサン、2−フェニル−1,3−ジオキサ
ン、2,2−ジオクチル−1,3−ジオキソランなどが
挙げられる。
【0029】環状酸無水物類としては、例えば、無水フ
タル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸などが挙げられ
る。
【0030】ラクタム類としては、例えば、β−プロピ
オラクタム、γ−ブチロラクタム、δ−カプロラクタム
などが挙げられる。
【0031】アリールジアルデヒド類としては、例え
ば、1,2−ベンゼンジカルボキシアルデヒド、1,2
−ナフタレンジアルデヒドなどが挙げられる。
【0032】ラクトン類としては、β−プロピオラクト
ン、γ−ブチルラクトン、δ−カプロラクトン、δ−バ
レロラクトンなどが挙げられる。
【0033】オキサゾリン類としては、オキサゾリン、
2−フェニルオキサゾリン、2−デシルオキサゾリンな
どが挙げられる。
【0034】これらのものは単独でもまた2種類以上混
合しても一向にかまわないものである。
【0035】上記カチオン反応性化合物と組み合わせる
カチオン重合開始剤とは、光、熱、レーザーなどにより
カチオン重合を起こす化合物である。
【0036】例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム
塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、セレニウム塩、
オキソニウム塩、アンモニウム塩等が好ましいものとし
て挙げられる。
【0037】具体的には、加熱カチオンタイプでは商品
名として、例えば、サンエイドSI−45、SI−4
7、SI−60、SI−60L、SI−80、SI−8
0L、SI−100、SI−100L、SI−145、
SI−150、SI−160、SI−110L、SI−
180L(三新化学工業社製品)、CI−2921、C
I−2920、CI−2940、CI−3128、CI
−2624、CI−2639、CI−2064(日本曹
達(株)社製)、CP−66、CP−77(旭電化工業
社製)、FC−520(3M社製)などが挙げられる。
【0038】光によりカチオンを発生する重合開始剤と
しては、具体的には商品名として例えば、サイラキュア
UVI−6970、サイラキュアUVI−6974、サ
イラキュアUVI−6990、サイラキュアUVI−6
950(以上、米国ユニオンカーバイド社製、商品
名)、イルガキュア261(チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製、商品名)、SP−150、SP−170
(以上、旭電化工業株式会社製、商品名)、CG−24
−61(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品
名)、DAICATII(ダイセル化学工業社製、商品
名)、UVAC1591(ダイセル・ユーシービー
(株)社製、商品名)、CI−2734、CI−285
5、CI−2823、CI−2758(以上、日本曹達
社製品、商品名)、PI−2074(ローヌプーラン社
製、商品名、ペンタフルオロフェニルボレートトルイル
クミルヨードニウム塩)、FFC509(3M社製品、
商品名)、BBI−102、BBI−101(ミドリ化
学社製、商品名)、CD−1012(米国、Sartomer社
製、商品名)などが挙げられる。
【0039】上記カチオン反応性化合物と組み合わせる
カチオン重合開始剤の量としては、カチオン反応性化合
物100重量部に対し、0.05〜20重量部、好まし
くは0.5〜10重量部の範囲内が適している。
【0040】カチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組
成物(C) 本発明の(C)成分であるカチオン/ラジカル硬化性ハ
イブリッド組成物は、ラジカル反応性化合物、カチオン
反応性化合物、ラジカル重合開始剤及びカチオン重合開
始剤を含有するものである。
【0041】ラジカル反応性化合物、カチオン反応性化
合物、ラジカル重合開始剤及びカチオン重合開始剤の各
々については上記ラジカル硬化性化合物(A)及びカチ
オン硬化性化合物(B)の項で説明したものを使用する
ことができる。
【0042】カチオン反応性化合物とラジカル反応性化
合物との比率は重量比で、カチオン反応性化合物/ラジ
カル反応性化合物:20/80〜95/5、好ましくは
30/70〜80/20の範囲内が硬化性と付着性の観
点から適している。
【0043】また、重合開始剤の量はカチオン反応性化
合物とラジカル反応性化合物との合計100重量部に基
いてラジカル重合開始剤を0.05〜20重量部、好ま
しくは0.5〜10重量部の範囲内、及びカチオン重合
開始剤を0.05〜20重量部、好ましくは0.5〜1
0重量部の範囲内でそれぞれ添加することが適してい
る。
【0044】本発明のラジカル硬化性化合物(A)、カ
チオン硬化性化合物(B)及びカチオン/ラジカル硬化
性ハイブリッド組成物(C)は必要に応じて、上記以外
の樹脂、光増感剤(例えば、アントラセン系化合物、ア
ントラキノン系化合物、フルオレフィン系化合物、ナフ
タレン系化合物、ピレン系化合物、チオキサントン系化
合物等)、充填剤、着色剤、顔料、顔料分散剤、流動調
整剤、レベリング剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化防止剤、ゲル粒子、微粒子粉などを配合しても
一向に差し支えない。
【0045】上記顔料としては、例えば、チタン白、カ
ーボンブラック、ベンガラ、チタン黄などの無機着色顔
料;キナクリドンレッド、アゾレッド、フタロシアニン
ブルー、フタロシアニングリーン、有機黄色顔料などの
有機着色顔料;アルミニウム粉、光輝性マイカ粉、光輝
性グラファイトなどの光輝性顔料などの着色顔料;シリ
カ粉末、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、クレ
ー、タルクなどの体質顔料;カルシウムイオン交換シリ
カ、リン酸塩系防錆顔料、クロム酸塩系顔料などの防錆
顔料などを挙げることができる。
【0046】上記流動性調整剤としては、塗料分野にお
いて、それ自体既知の流動性調整剤を使用することがで
き、例えば、シリカ系微粉末、ベントナイト系調整剤、
ポリアミド系調整剤、ジウレア系調整剤、水系乳化重合
または非水分散重合により製造した有機樹脂微粒子等を
挙げることができる。上記有機樹脂微粒子は各樹脂微粒
子が架橋されていてもよい。
【0047】本発明の塗膜形成方法において用いられる
基材としては、金属、缶、プラスチック、紙、木質材、
無機質材、塗装板、ラミネート板、PETのフィルムお
よびこれらの組合せなどが挙げられる。
【0048】本発明における塗布・硬化方法としては、
基材にラジカル硬化性組成物(A)を従来公知の方法、
例えば、スプレー、ロールコーター、グラビアコータ
ー、スクリーン、スピンコーター、フローコーター、静
電塗装等で塗装して下塗り塗膜を形成させた後、下塗り
塗膜を硬化させない状態でその上にカチオン硬化性化合
物(B)又はカチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組
成物(C)をスプレー、ロールコーター、フローコータ
ー、静電塗装等で塗布して上塗り塗膜を形成させ、その
後下塗り塗膜と上塗り塗膜とを同時に加熱又は活性エネ
ルギー線の照射により硬化させるものである。
【0049】下塗り塗膜の膜厚としては、1〜40μ
m、好ましくは2〜30μmの範囲、及び上塗り塗膜の
膜厚としては3〜50μm、好ましくは5〜40μmの
範囲内にあることが硬化性、塗装性などの点から適して
いる。
【0050】本発明でいう加熱とは、例えば、熱風炉、
電気炉、赤外線、誘導加熱方法などが適用でき、特に限
定するものではない。加熱温度は40℃〜260℃の範
囲が適用でき、好ましくは70℃〜200℃の範囲であ
る。
【0051】本発明でいう活性エネルギー線とは、例え
ば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、白熱電球、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メ
タルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、ガ
リウムランプ、エキシマー、レーザー電子線、β線、γ
線、太陽光などが使用できる。
【0052】加熱と活性エネルギー線の照射とは、塗料
系によりどちらか一方を選択することができるが、両方
を用いる方法を取ってもよい。その場合、加熱後に活性
エネルギー線を照射する方法、活性エネルギー線の照射
後に加熱する方法、又は加熱と活性エネルギー線の照射
とを同時に行なう方法のいずれであってもよい。
【0053】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」
はいずれも重量基準によるものとする。
【0054】合成例 1 撹拌機、冷却器、温度制御装置、窒素または、空気導入
管および滴下ロートを備えた反応装置に、メチルメタク
リレート540部、メトキシエチルアクリレート300
部、n−ブチルアクリレート65部、グリシジルメタク
リレート95部、AIBN(アゾビスイソブチロニトリ
ル)2部、を酢酸ブチル中で常法により加熱して重合を
行った。得られた樹脂にアクリル酸を45.7部配合し
て、グリシジル基と反応させて、不飽和アクリル樹脂
(R1)を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は1
2,000で不飽和度は分子量1,000当たり0.6
であった。
【0055】合成例 2 常法により、メチルメタクリレート527部、メトキシ
エチルアクリレート160部、グリシジルメタクリレー
ト310部、AIBN 4部を加熱して重合させて樹脂
を得た。この樹脂にアクリル酸150部を添加して反応
させて不飽和アクリル樹脂(R2)を得た。得られた樹
脂の重量平均分子量は5,000で不飽和度は分子量
1,000当たり2.0であった。
【0056】合成例 3 常法により、スチレン340部、メチルメタクリレート
305部、n−ブチルアクリレート260部、グリシジ
ルメタクリレート95部、AIBN2部を加熱して重合
させて樹脂を得た。この樹脂にアクリル酸を45.7部
を添加して、反応させ、不飽和アクリル樹脂(R3)を
得た。得られた樹脂の重量平均分子量は7,000で不
飽和度は分子量1,000当たり0.6であった。
【0057】合成例 4 トルエン溶液中に、KBM−503(信越化学工業社
製、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
100部、AIBN 2部、およびビス(ボロンジフル
オロジメチルグリオキシメイト)Co(II)0.01部
からなる混合物を3時間かけて滴下して、重合反応を行
なった。さらにトルエン11部、AIBN0.5部から
なる混合液を1時間かけて滴下して反応を行ない、その
後トルエンを減圧下で除去して、アルコキシシリル基含
有樹脂(R4)を得た。得られた樹脂は液状で、重量平
均分子量が1,200であった。
【0058】合成例 5 トルエン溶液中に、KBM−503(信越化学工業社
製)60部、3−エチル−3−メタクリロイルオキシー
メチルオキセタン(宇部興産社製)20部、グリシジル
メタクリレート20部、AIBN 2部、およびビス
(ボロンジフルオロジメチルグリオキシメイト)Co
(II)0.01部からなる混合物を3時間かけて滴下し
た。終了後熟成し、次にトルエン11部、AIBN
0.5部からなる混合液を滴下して、反応を完結しトル
エンを除去して、アルコキシシリル基含有樹脂(R5)
を得た。得られた樹脂は液状で、重量平均分子量は1,
300であった。
【0059】実施例 1 合成例1で得た樹脂(R1)50部、ノナンジオールジ
アクリレート 30部、アロニックスM310(東亜合
成社製、3官能アクリレート)20部、イルガキュア1
84(チバスペシャリテイケミカルズ社製、光ラジカル
重合開始剤)5部を添加、混合溶解して、クリヤー塗料
組成物(B1)を得た。
【0060】合成例4で得た樹脂(R4)70部、A−
187(日本ユニカー社製、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン)20部、アロニックスDOX(東
亜合成社製、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メ
チルエーテル)10部、CI−2758(日本曹達社
製、光カチオン重合開始剤)3部を混合、溶解して、ク
リヤー塗料組成物(T1)を得た。
【0061】ポリカーボネート板の上に厚さ10μmと
なるようにクリヤー塗料組成物(B1)をロールコータ
ーで塗装し、その上にスプレーによりクリヤー塗料組成
物(T1)を厚さ15μmとなるように塗装した。この
塗板をメタルハライドランプにより500mJ/cm
の紫外線を照射して、塗料の硬化、乾燥を行なった。
【0062】得られた塗膜の仕上がり外観は良好で、付
着性、硬度も良好であった。
【0063】実施例 2 合成例2で得た樹脂(R2)45部、デカンジオールジ
アクリレート 30部、トリプロピレングリコールジア
クリレート 20部、アロニックスM320(東亜合成
社製、3官能アクリレート)5部、二酸化チタン 30
部を混合分散して、白エナメルを得た。この白エナメル
100部にイルガキュア1800(チバスペシャリテイ
ケミカルズ社製、光ラジカル重合開始剤)4部、を添加
混合して、白エナメル塗料組成物(B2)を得た。
【0064】合成例5で得られた樹脂(R5)60部、
TESOX(東亜合成社製3−エチル−3−{[3−
(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタ
ン)20部、ヘキサンジオールジアクリレート 20
部、PI2074(ロージャー社製、光カチオン重合開
始剤)2部、チヌビン384−2(チバスペシャリテイ
ケミカルズ社製、紫外線吸収剤)2部、イルガキュア1
84(チバスペシャリテイケミカルズ社製)2部を混合
溶解して、クリヤー塗料組成物(T2)を得た。
【0065】電着塗装した塗板の上に白エナメル塗料組
成物(B2)をワイヤーコーターで15μmとなるよう
に塗装して、その上にウェットオンウェットでクリヤー
塗料組成物(T2)をスプレーで20μmとなるように
塗装した。
【0066】この塗装板をメタルハライドランプにより
1J/cmの紫外線を照射して塗膜を硬化させた。得
られた塗膜の仕上がり外観、硬度、付着性は良好であっ
た。
【0067】実施例 3 合成例3で得られた樹脂(R3)40部、KAYARA
D MANDA(日本化薬社製、2官能アクリレート)
30部、アロニックスM8560(東亜合成社製、ポリ
エステルアクリレート)20部、KAYARAD R−
604(日本化薬社製、2官能アクリレート)10部、
イルガキュア1800(チバスペシャリテイケミカルズ
社製)2部、チヌビン384−2(チバスペシャリテイ
ケミカルズ社製)0.5部を混合溶解して、クリヤー塗
料組成物(B3)を得た。
【0068】セロキサイド2021P(ダイセル化学工
業社製、脂環式エポキシ樹脂)60部、アロニックスX
DO(東亜合成社製、1,4−ビス{[3−エチル−3
−オキセタニル]メトキシ}ベンゼン)20部、ブレン
マーCP−30(日本油脂社製、エポキシ基含有アクリ
ルポリマー)10部、エピオールTMP−100(日本
油脂社製、トリメチロールプロパンポリグリシジルエー
テル)10部、UVAC−1591(ダイセルユーシー
ビー社製、光カチオン重合開始剤)3部、チヌビン38
4−2(チバスペシャリテイケミカルズ社製)1部、シ
リコーン添加剤0.1部を混合溶解して、クリヤー塗料
組成物(T3)を得た。
【0069】焼付塗装した塗装板の上に、クリヤー塗料
組成物(B3)を、厚さ10μmとなるように塗装し、
ウェットオンウェットでクリヤー塗料組成物(T3)を
スプレーにより厚さ15μmとなるように塗装した。
【0070】この塗装板をメタルハライドランプにより
2J/cmの紫外線を照射して塗装板を硬化させた。
得られた塗膜の仕上がり外観、硬度、付着性は良好であ
った。
【0071】実施例 4 実施例1で得られたクリヤー塗料組成物(B1)にアル
ミペーストを1.5部、イルガキュア1850(チバス
ペシャリテイケミカルズ社製、光ラジカル重合開始剤)
2部を添加し混合分散して、メタリック塗料組成物(B
4)を得た。
【0072】合成例5で得られた樹脂(R5)70部
に、ヘキサンジオールジアクリレート20部、TESO
X(東亜合成社製)10部、CI−2758(日本曹達
社製)3部、イルガキュア184(チバスペシャリテイ
ケミカルズ社製)4部、CI−2639(日本曹達社
製、熱カチオン重合開始剤)2部、パーブチルZ(日本
油脂社製、熱ラジカル重合開始剤)2部、チヌビン38
4−2(チバスペシャリテイケミカルズ社製2部を添加
混合、溶解して、クリヤー塗料組成物(T4)を得た。
【0073】ウレタン塗装した塗板にメタリック塗料組
成物(B4)を厚さ10μmとなるように塗装し、その
上にウェットオンウェットで、クリヤー塗料組成物(T
4)を厚さ20μmとなるように塗装した。この塗板を
メタルハライドランプにより1J/cmの紫外線を照
射して、その後140℃、20分間の加熱を行なった。
【0074】得られた塗膜の仕上がり外観、硬度、付着
性は良好であった。またこの塗膜をサンシャインウェザ
オメーターで促進耐候性試験を行なったところ、2,0
00時間の光沢保持率は98%であり、良好であった。
【0075】実施例 5 実施例3で得られたクリヤー塗料組成物(B3)100
部にタルク20部、二酸化チタン10部を混合分散し
て、白エナメル塗料組成物(B5)を得た。
【0076】合成例6で得られた樹脂(R6)60部、
セロキサイト2021P(ダイセル化学工業社製)30
部、ヘキサンジオールジアクリレート 10部、PI2
074(ロージャー社製)3部、イルガキュア184
(チバスペシャリテイケミカルズ社製)2部を添加混
合、溶解してクリヤー組成物(T5)を得た。表面処理
鋼板の上に、白エナメル塗料組成物(B5)を厚さ5μ
mとなるように塗装し、そのうえにウェットオンウェッ
トでクリヤー塗料組成物(T5)を厚さ10μmとなる
ように塗装した。高圧水銀灯で1J/cmの紫外線を
照射した。得られた塗膜の仕上がり外観、硬度、付着性
は良好であった。
【0077】実施例 6 合成例3で得られた樹脂(R3)100部、アロニック
スm−225(東亜合成社製、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート)50部、トリメチロールプロパント
リメタクリレート 50部、パーブチルZ(日本油脂社
製、過酸化物)5部、チヌビン384−2(チバスペシ
ャリテイケミカルズ社製)2部を混合溶解してクリヤー
塗料組成物(B6)を得た。
【0078】合成例4で得られた樹脂(R4)80部、
アロニックス8530(東亜合成社製)10部、合成例
2で得られた樹脂(R2)10部、CI−2639(日
本曹達社製)2部、パーブチルZ(日本油脂社製)4
部、チヌビン384−2(チバスペシャリテイケミカル
ズ社製)2部、シリコーン添加剤0.2部を添加して、
混合溶解してクリヤー塗料組成物(T6)を得た。
【0079】熱硬化アクリル塗料を塗装した塗板の上
に、クリヤー塗料組成物(B6)を厚さ25μmとなる
ように塗装し、さらにこの上にウェットオンウェットで
クリヤー塗料組成物(T6)をスプレーにより、15μ
mとなるように塗装した。
【0080】この塗装板を、140℃で30分焼付を行
った。
【0081】得られた塗膜の仕上がり外観、硬度、付着
製は良好であった。
【0082】
【発明の効果】下塗りとしてラジカル硬化性組成物を塗
布した塗膜の上に、上塗りとしてカチオン硬化性組成物
又はカチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組成物をウ
ェットオンウェットで塗装し、硬化させることにより、
下塗りであるラジカル硬化性組成物の空気との接触によ
る硬化阻害が防止され、表面硬度が高く、付着性、耐薬
品性、耐磨耗性、耐候性などに優れた塗膜を得ることが
できた。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下塗りとして(A)ラジカル硬化性組成
    物、及び上塗りとして(B)カチオン硬化性組成物又は
    (C)カチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド組成物を
    使用し、(A)層の上に(B)層又は(C)層をウェッ
    トオンウェットで塗装した後、両塗膜を硬化させて硬化
    塗膜を得ることを特徴とする塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】塗膜を硬化させるに際し、活性エネルギー
    線を用いることを特徴とする請求項1記載の塗膜形成方
    法。
  3. 【請求項3】塗膜を硬化させるに際し、加熱を用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載の塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】塗膜を硬化させるに際し、加熱と活性エネ
    ルギー線の照射の両方用いることを特徴とする請求項1
    記載の塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】下塗りの塗装膜厚が1〜40μmの範囲内
    である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の塗膜形成
    方法。
  6. 【請求項6】上塗りの塗装膜厚が3〜50μmの範囲内
    である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の塗膜形成
    方法。
  7. 【請求項7】ラジカル硬化性組成物(A)として、光ラ
    ジカル重合性化合物を使用する請求項1乃至6のいずれ
    か1項に記載の塗膜形成方法。
  8. 【請求項8】ラジカル硬化性組成物(A)として、熱重
    合性化合物を使用する請求項1乃至6のいずれか1項に
    記載の塗膜形成方法。
  9. 【請求項9】カチオン硬化性組成物(B)として、光カ
    チオン重合性化合物を使用する請求項1乃至8のいずれ
    か1項に記載の塗膜形成方法。
  10. 【請求項10】カチオン硬化性組成物(B)として、熱
    カチオン重合性化合物を使用する請求項1乃至8のいず
    れか1項に記載の塗膜形成方法。
  11. 【請求項11】カチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド
    組成物(C)として、光重合性カチオン化合物/光重合
    性ラジカル化合物を使用する請求項1乃至8のいずれか
    1項に記載の塗膜形成方法。
  12. 【請求項12】カチオン/ラジカル硬化性ハイブリッド
    組成物(C)として、熱重合性カチオン化合物/熱重合
    性ラジカル化合物を使用する請求項1乃至8のいずれか
    1項に記載の塗膜形成方法。
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JP2005255718A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Mitsubishi Rayon Co Ltd 活性エネルギー線硬化性コーティング用組成物および保護被膜形成方法

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