JP2002262599A - 同期電動機の制御装置 - Google Patents
同期電動機の制御装置Info
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Abstract
する。 【解決手段】 電力変換器に与える電圧指令値を得るた
めに任意の一定方向に交番する第1の交流電圧を指令値
として選択する手段と、電力変換器に与える電圧指令値
を得るために第1の交流電圧に対し電気角で90°ずれ
た一定方向に交番する第2の交流電圧を指令値として選
択する手段と、第1の交流電圧を選択している時の当該
電圧と同一方向かつ同一周波数、または、直交方向かつ
同一周波数の交流電流、または、第2の交流電圧を選択
している時の当該電圧と同一方向かつ同一周波数、また
は、直交方向かつ同一周波数の交流電流、の中から少な
くとも3つの交流電流と、第1及び第2の交流電圧とを
用いて電動機の電機子巻線の直軸インダクタンス及び横
軸インダクタンスを演算する手段と、を備える。
Description
置に関し、詳しくは、エンコーダやレゾルバなどの磁極
位置検出器によって電動機の磁極位置を検出しないで永
久磁石同期電動機等の速度やトルクを制御する、いわゆ
る位置センサレス同期電動機の制御装置において、電動
機のインダクタンスを自動測定する技術に関するもので
ある。
性能に制御するには、一般には電動機の回転子の磁極位
置を検出する位置検出器を電動機に取り付ける必要があ
る。しかるに、上記検出器は一般に高価で、また電動機
の構造や設置環境の点から位置検出器を取り付けられな
い場合がある。この問題を解決するため、磁極位置を電
動機の電圧や電流などから電気的に演算で求める方法、
いわゆるセンサレス制御が研究されている。
電機子巻線のインダクタンスが回転子の磁極位置によっ
て相対的に変化することに基づき、同期電動機のインダ
クタンスを演算により求めて磁極位置を推定する方法
が、例えば第1の公知文献である電学論D,110巻1
1号,平成2年,P.1193〜1200に「永久磁石
界磁同期電動機の回転子位置と速度のセンサレス検出の
一方法」(渡辺氏ほか)に記載されている。
は、第2の公知文献である電学論D,119巻10号,
平成11年,P.1184〜1191に「センサレスP
MSMのパラメータ計測法」(竹下氏ほか)が知られて
いる。上記第2の公知文献による方法は、電機子巻線の
u相方向、v相方向、及び、w相方向にパルス電圧を印
加し、このときの電流値からインダクタンスを演算する
もので、回転子に突極性がある埋込磁石形の永久磁石同
期電動機やリラクタンスモータのインダクタンス測定に
適しており、また、回転子の磁極位置が分からない状態
からも回転子を動かすことなくインダクタンス測定がで
きる等の特徴を持つ優れた方式である。
実用化しようとすると、電流検出器のノイズの影響を除
くため、測定を複数回行って平均演算を行う必要があ
る。しかし、パルス電圧印加時に流れた電流が零に減衰
するまでの間、次のパルス電圧を印加できないので測定
に時間がかかる。そこで本発明は、同期電動機のいわゆ
るセンサレス制御を行うに当たり、電動機のインダクタ
ンス測定を効率よく短時間で行うことができる同期電動
機の制御装置を提供しようとするものである。
め、請求項1に記載した発明は、同期電動機の制御装置
において、電動機の電機子電流及び端子電圧をベクトル
としてとらえ、電力変換器に与える電圧指令値を得るた
めに任意の一定方向に交番する第1の交流電圧を指令値
として選択する手段と、電力変換器に与える電圧指令値
を得るために第1の交流電圧に対し電気角で90°ずれ
た一定方向に交番する第2の交流電圧を指令値として選
択する手段と、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 の中から少なくとも3つの交流電流と、第1の交流電圧
及び第2の交流電圧とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、を備えたものである。
制御装置において、電動機の電機子電流及び端子電圧を
ベクトルとしてとらえ、電力変換器に与える電圧指令値
を得るために任意の一定方向に交番する第1の交流電圧
を指令値として選択する手段と、電力変換器に与える電
圧指令値を得るために第1の交流電圧に対し電気角で4
5°ずれた一定方向に交番する第2の交流電圧を指令値
として選択する手段と、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 の中から少なくとも3つの交流電流と、第1の交流電圧
及び第2の交流電圧とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、を備えたものである。
制御装置において、電動機の電機子電流及び端子電圧を
ベクトルとしてとらえ、電力変換器に与える電圧指令値
を得るために任意の一定方向に交番する第1の交流電流
を指令値として選択する手段と、電力変換器に与える電
圧指令値を得るために第1の交流電流に対し電気角で9
0°ずれた一定方向に交番する第2の交流電流を指令値
として選択する手段と、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 の中から少なくとも3つの交流電圧と、第1の交流電流
及び第2の交流電流とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、を備えたものである。
制御装置において、電動機の電機子電流及び端子電圧を
ベクトルとしてとらえ、電力変換器に与える電圧指令値
を得るために任意の一定方向に交番する第1の交流電流
を指令値として選択する手段と、電力変換器に与える電
圧指令値を得るために第1の交流電流に対し電気角で4
5°ずれた一定方向に交番する第2の交流電流を指令値
として選択する手段と、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 の中から少なくとも3つの交流電圧と、第1の交流電流
及び第2の交流電流とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、を備えたものである。
態を説明する。まず、請求項1に記載した発明の実施形
態である第1実施形態について、その原理を説明する。
図5に座標軸の定義を示す。d軸は回転子磁極方向、q
軸はd軸と直交方向に定義する。dc軸は任意の方向に
定義し、qc軸はdc軸に対して直交方向に定義する。
Δθはdc軸とd軸との角度差である。
方向のインダクタンス(以下、dc軸インダクタンスと
いう)とdc軸方向に流れる交流電流(以下、dc軸交
流電流という)の振幅とを併せて示す。電動機のインダ
クタンスはΔθの2倍周期で変化する関数であり、最小
値が直軸インダクタンスLd、最大値が横軸インダクタ
ンスLqである。一方、dc軸交流電流の振幅もΔθの
2倍周期で変化する関数であり、最大値を
idhmax、最小値をidhmin、平均値をI0、
Δθに依存した脈動の振幅をI2と定義する。ここで、
直軸インダクタンスLdと横軸インダクタンスLqは、
idhmax,idhmin、及び、電動機に印加した
交流電圧から計算することができる。
方法としては、dc軸方向に交流電圧を印加しながらd
c軸交流電流を測定し、dc軸をゆっくりと回転させて
180°(電気角、以下についても同様)以上回転した
期間のdc軸交流電流の最大値からidhmaxを求
め、dc軸交流電流の最小値からidhminを求める
方法がある。しかし、この方法は測定に時間がかかる欠
点がある。そこで、請求項1の発明では、電動機に印加
する電圧ベクトルの方向を電気角で90°ずらして回印
加し、このときの交流電流からidhmax,i
dhmi nを演算することにより測定時間の短縮を図
る。
であるdc軸方向に矩形波状の交流電圧を印加する。こ
の交流電圧は、請求項1における第1の交流電圧に相当
する。このとき、dc軸とqc軸方向に流れる交流電流
の振幅idh1,iqh1は、数式1,数式2により表
される。
の通りである。 Ld:直軸インダクタンス、Lq:横軸インダクタンス Tvh:交流電圧vh *の周期、Vh:交流電圧vh *
の振幅(0−peak) idh1:dc軸交流電流の振幅(0−peak)(1回
目) iqh1:qc軸交流電流の振幅(0−peak)(1回
目)
c軸に対して90°異なるqc軸方向に矩形波の交流電
圧を印加する。この交流電圧は、請求項1における第2
の交流電圧に相当する。このとき、dc軸とqc軸方向
に流れる交流電流idh2,iqh2は、数式3,数式
4により表される。
4との平均により、次式によって演算することができ
る。
数式7によって演算することができる。
I0とI2から数式8,数式9によって容易に演算する
ことができる。
ンダクタンスLd及び横軸インダクタンスLqは数式1
0,数式11により演算する。
示している。図1において、30はインバータ等の電力
変換器、40は永久磁石同期電動機としての埋込磁石形
同期電動機(IPMモータ)、11は電動機40の電機
子に流れるu相電流iu,w相電流iwを検出する電流
検出器、12はこれらの電流を図5に示したdc−qc
直交座標軸上のdc軸交流電流idc,qc軸交流電流
iqcに変換する座標変換器、13は各電流idc,i
qcの高周波成分id h,iqhを検出する高周波検出
フィルタ、14d,14qは平均化演算器、SW3,S
W4はスイッチSW1,SW2と共に連動するスイッ
チ、15d1,15d2,15q1,15q2はスイッ
チSW3,SW4からの出力信号idh1,iqh1,
idh2,iqh2を記憶するメモリ、16は発振器1
7から出力される矩形波状の高周波交流電圧vh *と前
記idh1,iqh1,idh2,iqh2とに基づい
て電動機40の直軸インダクタンスLd、横軸インダク
タンスLqを演算するインダクタンス演算器、SW1,
SW2はスイッチSW3,SW4に連動して動作し、前
記交流電圧vh *と“0”とを切り替えてdc軸電圧指
令値vd *、qc軸電圧指令値vq *として出力するス
イッチ、18は各電圧指令値vd *,vq *を三相の電
圧指令値vu *,vv *,vw *に変換する座標変換
器、19は電圧指令値vu *,vv *,vw *をキャリ
ア波形と比較して電力変換器30の各相のスイッチング
素子に対するPWM信号(駆動信号)を生成するPWM
変調器である。
dc軸位置θcに零を設定する。第1回目の測定動作と
してスイッチSW1,SW2の上側をオンし、dc軸電
圧指令値vd *としてvh *を設定し、qc軸電圧指令
値vq *として零を設定する。このとき、発振器17は
矩形波状の高周波交流電圧vh *を出力している。
てvd *,vq *を三相電圧指令値vu *,vv *,v
w *に座標変換する。PWM変調器19は、vu *,v
v *,vw *とキャリア波形とを比較するPWM動作に
より電力変換器30に対する駆動信号を演算し、これに
よって電動機40の端子電圧を所望の値に制御する。
iwを検出し、座標変換器12はi u,iw及びθcか
らdc軸電流idcとqc軸電流iqcとを演算する。
高周波検出フィルタ13は、idc,iqcを高周波交
流電圧vh *により同期整流してvh *と同一周波数成
分の交流電流idh,iqhを検出する。平均化演算器
14d,14qは、idh,iqhの平均値をそれぞれ
演算する。このとき、スイッチSW1,SW2に連動し
ているスイッチSW3,SW4は何れも上側がオンにな
っているので、平均化演算器14d,14qによる演算
結果はそれぞれメモリ15d1,15q1に格納され
る。
SW1〜SW4の下側をオンし、座標変換器18に入力
されるvd *に零を設定すると共に、vq *としてvh
*を設定して前記同様の動作を行い、この時の平均化演
算器14d,14qによる演算結果をそれぞれメモリ1
5d2,15q2に格納する。
15d2,15q2にそれぞれ格納されたidh1,i
qh1,idh2,iqh2及びvh *を用いて、イン
ダクタンス演算器16は、前記数式5によりI0を求
め、数式6または数式7によりI2を求める。更に、数
式8、数式9によりidhmax,idhminを求
め、数式10、数式11により直軸インダクタンス
Ld、横軸インダクタンスLqを演算する。
態である第2実施形態を説明する。この実施形態は、電
圧ベクトルの方向を電気角で45°ずらして2回印加し
たときの電流情報からidhmax,idhminを演
算することにより、直軸インダクタンスLd及び横軸イ
ンダクタンスLqを演算するものである。
と同様に、dc軸方向に矩形波の交流電圧vh *を印加
する。この交流電圧は、請求項1における第1の交流電
圧に相当する。このとき、前述の数式1、数式2に示す
電流idh1,iqh1が流れる。次に、dc軸とqc
軸を1回目の交流電圧印加時から45°進ませて交流電
圧vh *をdc軸方向に印加する。この交流電圧は、請
求項1における第2の交流電圧に相当する。このとき、
dc軸とqc軸に流れる交流電流の振幅idh2,i
qh2は、数式12,数式13のようになる。
目) iqh2:qc軸交流電流の振幅(0−peak)(2回
目) である。
式13とから、または、数式15に示すように数式2と
数式12とから演算することができる。
式13から次式によって演算することができる。
式16の演算結果、及び、数式8〜数式11から、直軸
インダクタンスLd及び横軸インダクタンスLqを演算
することができる。
り、図1と同一の構成要素には同一の符号を付してあ
る。この実施形態では、図1におけるスイッチSW1,
SW2が除去され、交流電圧vh *がそのままvd *と
して座標変換器18に入力され、vq *としては零が入
力されている。また、スイッチSW3,SW4に連動す
るスイッチSW5が設けられており、dc軸位置θcと
して零または45°がスイッチSW5によって選択され
た上、座標変換器12,18に入力されるようになって
いる。
第1回目の測定動作として、スイッチSW5の上側をオ
ンし、dc軸位置θcを零に設定する。発振器17は矩
形波状の高周波交流電圧vh *を出力し、dc軸電圧指
令値vd *としてvh *、q c軸電圧指令値vq *とし
て零が設定される。このときの交流電圧vh *は、請求
項2における第1の交流電圧に相当する。この状態で図
1の実施形態と同様の動作により、電動機40のu相電
流iu、w相電流iwを座標変換器12により座標変換
してidc,iqcを求め、高周波フィルタ13、平均
化演算器14d,14qを介して上側がオンになってい
るスイッチSW3,SW4経由でメモリ15d1,15
q1にそれぞれ格納する。
チSW5の下側をオンし、dc軸位置θcを45°に設
定することによりdc軸を45°動かして電圧ベクトル
の方向を45°ずらす。このときの交流電圧vh *は、
請求項2における第2の交流電圧に相当する。これと同
時にスイッチSW3,SW4も下側がオンになり、平均
化演算器14d,14qの演算結果はそれぞれメモリ1
5d2,15q2に格納される。インダクタンス演算器
16は、メモリ15d1,15q1,15d2,15q
2の内容、及びvh *に基づいて、数式14〜数式16
と数式8〜数式11とを用いて直軸インダクタンスLd
及び横軸インダクタンスLqを演算する。
態である第3実施形態を説明する。前述した第1実施形
態及び第2実施形態は、交流電圧を印加したときの交流
電流からインダクタンスを測定する方法であるが、第3
実施形態は、これとは逆に交流電流を通流したときの交
流電圧からインダクタンスを測定するものである。すな
わち、本実施形態では電流ベクトルの方向を電気角で9
0°ずらして2回通流し、このときの交流電圧から直軸
インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する。
座標軸であるdc軸方向に交流電流を通流する。このと
きの交流電流は、請求項3における第1の交流電流に相
当する。具体的には、dc軸電流idcとqc軸電流i
qcを数式17のように制御する。
s成分は、それぞれ数式18,数式19によって表され
る。
するqc軸方向に交流電流を通流する。このときの交流
電流は、請求項3における第2の交流電流に相当する。
具体的には、dc軸電流idcとqc軸電流iqcを数
式20のように制御する。
s成分は、それぞれ数式21,数式22によって表され
る。
れる。
数式24が得られ、または、数式18、数式21、数式
22から数式25が得られる。ただし、Lq>Ldであ
る。
23と数式24との差、または、数式23と数式25と
の差から演算することができる。一方、横軸インダクタ
ンスLqは数式23と数式24との和、または、数式2
3と数式25との和から演算することができる。
あり、第1,第2実施形態と同一の構成要素には同一の
符号を付してある。この実施形態では、高周波の正弦波
の交流電流ih *を出力する発振器20が設けられ、そ
の出力側にスイッチSW3,SW4と連動するスイッチ
SW1,SW2が設けられている。スイッチSW1,S
W2はih *と零とを切り替え可能であり、スイッチS
W1,SW2の出力信号は、dc軸電流指令値id *、
qc軸電流指令値iq *として加算器21d,21qに
それぞれ入力されている。また、これらの加算器21
d,21qには座標変換器12の出力であるdc軸電流
idc、qc軸電流iqcも図示の符号で入力されてい
る。
るdc軸電流偏差とqc軸電流偏差がそれぞれd軸電流
調節器22d、q軸電流調節器22qに入力され、その
出力がそれぞれdc軸電圧指令値vd *、qc軸電圧指
令値vq *として座標変換器18に入力されると共に、
高周波検出フィルタ13にも入力されている。なお、座
標変換器12,18に入力されるdc軸位置θcは零に
設定されている。
第1回目の測定動作としてスイッチSW1,SW2の上
側をオンし、dc軸電流指令値id *として正弦波状の
高周波電流ih *を設定し、qc軸電流指令値iq *と
して零を設定する。d軸電流調節器22dはid *とd
c軸電流idcとの偏差を増幅してdc軸電圧指令値v
d *を演算する。q軸電流調節器22qはiq *とqc
軸電流iq cとの偏差を増幅してqc軸電圧指令値vq
*を演算する。
*からih *と同じ周波数成分の交流電圧Vdh,V
qhを検出する。平均化演算器14d,14qは
Vdh,Vq hの平均値をそれぞれ演算し、これらの演
算結果は上側がオンになっているスイッチSW3,SW
4を介しVdh1,Vqh1としてそれぞれメモリ15
d1,15q1に格納される。
チSW1〜SW4の下側をオンし、id *を零、iq *
をih *に設定する。そして、第1回目と同様の動作に
より、平均化演算器14d,14qによる演算結果は、
下側がオンになっているスイッチSW3,SW4を介し
Vdh2,V qh2としてそれぞれメモリ15d2,1
5q2に格納される。
d1、メモリ15q1、メモリ15 d2及びメモリ15
q2にそれぞれ格納されたVdh1,Vqh1,V
dh2,Vqh2とih *の値を用い、数式18、数式
19、数式21〜数式25を演算する。そして、前述し
たように数式23〜数式25のうちの2つの数式の和ま
たは差を求めて直軸インダクタンスLd及び横軸インダ
クタンスLqを演算する。
態である第4実施形態を説明する。この実施形態は、電
流ベクトルの角度を電気角で45°変えて2回通流した
ときの交流電圧から直軸インダクタンス及び横軸インダ
クタンスを測定するものである。第1回目の測定動作と
して、第3実施形態と同様に、dc軸方向に交流電流を
通流する。このときの交流電流は、請求項4における第
1の交流電流に相当する。具体的には、数式17に示し
た電流を通流する。このときの交流電圧は、先に述べた
ように数式18,数式19となる。
qc軸とを1回目の交流電流通流時から45°進ませて
から、dc軸方向に交流電流を通流する。このときの交
流電流は、請求項4における第2の交流電流に相当す
る。dc軸とqc軸の交流電圧のcos成分は、それぞれ
数式26,数式27のようになる。
られ、または、数式19、数式26から数式29が得ら
れる。
得られる。ただし、Lq>Ldである。
28と数式30との差、または、数式29と数式30と
の差から演算することができる。一方、横軸インダクタ
ンスLqは数式28と数式30との和、または、数式2
9と数式30との和から演算することができる。
ものであり、第3実施形態と同一の構成要素には同一の
符号を付してある。この実施形態では、図3におけるス
イッチSW1,SW2が除去され、交流電流ih *がそ
のままid *として加算器21dに入力され、iq *と
して零が加算器21qに入力されている。また、スイッ
チSW3,SW4に連動するスイッチSW5が設けられ
ており、dc軸位置θcとして零または45°がスイッ
チSW5によって選択された上、座標変換器12,18
に入力されるようになっている。
回目の測定動作として、スイッチSW5の上側をオン
し、dc軸位置θcを零に設定する。発振器20は正弦
波状の高周波電流ih *を出力し、これをd c軸電流指
令値id *として設定すると共に、qc軸電流指令値i
q *として零を設定する。前記同様に、d軸電流調節器
22d及びq軸電流調節器22qから出力されるdc軸
電圧指令値vd *及びqc軸電圧指令値vq *は、高周
波検出フィルタ13に入力され、高周波成分Vdh,V
qhが平均化演算器14d,14qを介し上側がオンで
あるスイッチSW3,SW4経由でメモリ15d1,1
5q1に格納される。
SW5の下側をオンし、dc軸位置θcを45°動かし
て電流ベクトルの方向を45°ずらす。スイッチSW5
に連動するスイッチSW3,SW4も下側がオンになる
ので、平均化演算器14d,14qの演算結果はスイッ
チSW3,SW4を介してメモリ15d2,15q2に
格納される。
d1、メモリ15q1、メモリ15 d2、メモリ15
q2にそれぞれ格納されたVdh1,Vqh1,V
dh2,V qh2及びih *を用い、数式18、数式1
9、数式26〜数式30を演算する。そして、前述した
ように数式28〜数式30のうちの2つの数式の和また
は差を求めて直軸インダクタンスLd及び横軸インダク
タンスLqを演算する。
ンサレス制御時のように回転子の磁極位置が分からない
場合でも、回転子に突極性のある埋込磁石形の永久磁石
同期電動機やリラクタンスモータ等の同期電動機の直軸
インダクタンス及び横軸インダクタンスを容易に測定す
ることができる。特に、パルス電圧を使った測定の場合
に必要であった電流が零に減衰するまでの待ち時間が不
要になるので、測定時間を短縮できるという効果もあ
る。
ある。
ある。
ある。
ある。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 同期電動機の制御装置において、 電動機の電機子電流及び端子電圧をベクトルとしてとら
え、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために任意の一定
方向に交番する第1の交流電圧を指令値として選択する
手段と、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために第1の交流
電圧に対し電気角で90°ずれた一定方向に交番する第
2の交流電圧を指令値として選択する手段と、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 の中から少なくとも3つの交流電流と、第1の交流電圧
及び第2の交流電圧とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、 を備えたことを特徴とする同期電動機の制御装置。 - 【請求項2】 同期電動機の制御装置において、 電動機の電機子電流及び端子電圧をベクトルとしてとら
え、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために任意の一定
方向に交番する第1の交流電圧を指令値として選択する
手段と、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために第1の交流
電圧に対し電気角で45°ずれた一定方向に交番する第
2の交流電圧を指令値として選択する手段と、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第1の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と同一方
向かつ同一周波数の交流電流、 第2の交流電圧を選択している時の当該電圧と直交方
向かつ同一周波数の交流電流、 の中から少なくとも3つの交流電流と、第1の交流電圧
及び第2の交流電圧とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、 を備えたことを特徴とする同期電動機の制御装置。 - 【請求項3】 同期電動機の制御装置において、 電動機の電機子電流及び端子電圧をベクトルとしてとら
え、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために任意の一定
方向に交番する第1の交流電流を指令値として選択する
手段と、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために第1の交流
電流に対し電気角で90°ずれた一定方向に交番する第
2の交流電流を指令値として選択する手段と、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 の中から少なくとも3つの交流電圧と、第1の交流電流
及び第2の交流電流とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、 を備えたことを特徴とする同期電動機の制御装置。 - 【請求項4】 同期電動機の制御装置において、 電動機の電機子電流及び端子電圧をベクトルとしてとら
え、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために任意の一定
方向に交番する第1の交流電流を指令値として選択する
手段と、 電力変換器に与える電圧指令値を得るために第1の交流
電流に対し電気角で45°ずれた一定方向に交番する第
2の交流電流を指令値として選択する手段と、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第1の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と同一方
向かつ同一周波数の交流電圧、 第2の交流電流を選択している時の当該電流と直交方
向かつ同一周波数の交流電圧、 の中から少なくとも3つの交流電圧と、第1の交流電流
及び第2の交流電流とを用いて電動機の電機子巻線の直
軸インダクタンス及び横軸インダクタンスを演算する手
段と、 を備えたことを特徴とする同期電動機の制御装置。
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