JP2002262331A - 屋内用位置座標取得システム及び移動側通信機 - Google Patents

屋内用位置座標取得システム及び移動側通信機

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JP2002262331A
JP2002262331A JP2001058289A JP2001058289A JP2002262331A JP 2002262331 A JP2002262331 A JP 2002262331A JP 2001058289 A JP2001058289 A JP 2001058289A JP 2001058289 A JP2001058289 A JP 2001058289A JP 2002262331 A JP2002262331 A JP 2002262331A
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Ichiro Yoshida
一郎 吉田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋内においても、ユーザが高精度の位置座標
を取得することができる屋内用位置座標取得システムを
提供する。 【解決手段】 固定通信機1は、建造物2の屋内に複数
設置され、当該設置箇所の位置座標を電波信号によって
送信し、移動通信機4は、固定通信機1より送信された
位置座標を受信すると、受信した位置座標に基づく情報
を屋内の対応するエリアの地図データと共に表示器に表
示させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋内を移動するユ
ーザが位置座標を取得できるように構成される屋内用位
置座標取得システム、及びそのシステムに使用される移
動側通信機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、車両にはGPS
(Global Positioning System) を利用したナビゲーショ
ン装置が搭載されるようになってきている。しかし、例
えば、車両が地下駐車場のような屋内に入った場合に
は、GPS衛星からの電波信号は殆ど届かなくなるた
め、位置座標を取得することができなくなってしまう。
そのため、屋内のエリアが比較的広くナビゲーションを
必要とする場合があっても、ナビゲーションを行うこと
ができなかった。尚、車両用ナビゲーションに限ること
なく、人間が携帯して使用するタイプの、所謂ヒューマ
ンナビゲーションについても全く同様のことが言える。
【0003】例えば、屋内においても、PHS(Persona
l Handyphone System)を用いてPHSユーザの概略位置
を得るものがあるが、その精度は100m程度しかな
く、GPSを利用する場合の精度に比較して十分である
とは言えない。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、屋内においても、ユーザが高精度の
位置座標を取得することができる屋内用位置座標取得シ
ステム、及びそのシステムに用いられる移動側通信機を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の屋内用位
置座標取得システムによれば、固定側通信機は、屋内に
複数設置され、当該設置箇所の位置座標を電波信号によ
って送信する。そして、移動側通信機は、固定側通信機
より送信された位置座標を受信すると、受信した位置座
標に基づく情報を表示手段に表示させる。尚、ここでの
「位置座標」とは少なくとも緯度,経度を用いて表現さ
れる座標を意味する。
【0006】即ち、移動側通信機を携帯したユーザは、
屋内においても固定側通信機より高精度の位置座標を安
定して得ることが可能となり、自身の現在位置を表示手
段に表示すれば、その位置の確認を容易に行うことがで
きる。そして、屋内のエリアが比較的広くナビゲーショ
ンを必要とする場合に、その位置座標に基づいてナビゲ
ーションを行うことができるようになる。
【0007】また、位置座標の送信に透過性が高い電波
信号を用いることで、移動側通信機は、信号の受信形態
を柔軟にすることができ、例えば、ユーザが衣服のポケ
ットやバッグの中に移動側通信機を入れている状態でも
信号の受信が可能となる。更に、電波信号は、周波数,
送信電力や送信アンテナの指向特性を調整することで、
信号が受信可能となるエリアを適宜調整することができ
るので、屋内の内装形態や必要とされる精度などに応じ
て、固定側通信機の設置間隔を定めることができる。
【0008】請求項2記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、固定側通信機は、屋内に既に設置されてい
る電気機器設備、若しくは、それらの設備に電源を供給
するための電源供給設備と一体に配置されるので、動作
用の電源をそれらに付随して容易に得ることが可能とな
る。また、固定側通信機を、例えば照明器具の内部や電
源コンセントの内部側に配置することなどによって、屋
内の美観を損なうことを防止できる。
【0009】請求項3記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、固定側通信機は、設置箇所に関連する付帯
情報データを保持しており、その付帯情報データを通信
手段を介して位置座標と共に送信する。ここで、「設置
箇所に関連する付帯情報データ」とは、例えば、固定側
通信機が規模の大きなスーパーマーケットなどに設置さ
れている場合には、各設置箇所に対応する売り場の情報
(野菜,魚,肉,雑貨,etc.)などである。従って、移
動側通信機のユーザは、そのような付帯情報を取得する
ことによって、自分の現在位置をより明確に把握した
り、何れの方向に移動すれば良いかなどを判断すること
が可能となる。
【0010】請求項4記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、固定側通信機は、通信状態を管理するホス
トとの通信が夫々可能に構成され、付帯情報データがホ
ストにより必要に応じて更新されるので、屋内の状況の
変化に応じて付帯情報を更新する必要が生じた場合には
迅速に更新することができる。そして、ユーザは、常に
最新の付帯情報を得ることが可能となる。
【0011】請求項5記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、固定側通信機は、高層建造物の内部に配置
され、付帯情報データにその建造物の階数を含むように
する。例えば、固定側通信機が10階建のデパートなど
に設置されている場合には、位置座標のみでは階数の区
別がつかない(座標が2次元の場合は勿論、高度を含む
3次元であっても同様である)。従って、斯様な場合に
は、付帯情報として建造物の階数を送信することによ
り、移動側通信機で階数を把握することが可能となる。
【0012】請求項6記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、移動側通信機は、自身に割当てられている
IDデータを固定側通信機に対して送信し、ホストは、
固定側通信機を介して取得したIDデータの管理を行
う。即ち、ホスト側で移動側通信機、或いはそのユーザ
のIDを把握して管理することで、各移動側通信機の屋
内における移動状態を把握することができ、移動履歴を
保持することも可能となる。従って、これらの情報を通
行状態の把握やセキュリティ管理などに用いることもで
きる。
【0013】請求項7記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、移動側通信機は、他の移動側通信機に割当
てられているIDデータがユーザによって入力される
と、そのIDデータを検索要求の対象として固定側通信
機に対して送信する。ホストは、検索要求対象のIDデ
ータを取得すると、自身が管理しているデータより前記
IDデータを検索し、該当するIDデータが存在した場
合には、そのIDデータに関する情報データを検索要求
を発行した移動側通信機に送信する。
【0014】即ち、例えば、あるユーザが、同様の移動
側通信機を所持して同じ屋内にいるはずの知人の居所を
知りたい、というような場合には、その知人が所有する
移動側通信機のIDを検索要求の対象として入力する。
すると、その検索要求は、固定側通信機を介してホスト
に到達する。
【0015】ホストは、各移動側通信機より送信された
IDデータを管理しているので、その管理しているデー
タを検索した結果該当するIDデータが存在すれば、そ
のIDデータに関する情報データ、即ち、当該IDデー
タの移動側通信機が応答した最新の固定側通信機の位置
座標等を検索要求を発行した移動側通信機に送信する。
すると、前記移動側通信機のユーザは、知人が現在どの
辺りに位置しているのかを知ることができる。
【0016】請求項8記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、移動側通信機は、固定側通信機より送信さ
れた位置座標を記憶させる記憶手段を備えるので、その
記憶手段に記憶されている位置座標の記憶履歴を読み出
すことによって、ユーザは、移動側通信機を所持して自
身が屋内を移動した経路を後から把握することが可能と
なる。
【0017】請求項9記載の屋内用位置座標取得システ
ムによれば、固定側通信機とホストとの通信を商用交流
電源線を介して行う。即ち、屋内においては、商用交流
電源線が各部に引き回されているので、その電源線を利
用して両者間の通信を行うことで、通信用の線路を別途
配線する必要がなくなる。
【0018】請求項10記載の屋内用位置座標取得シス
テムによれば、移動側通信機は、GPS衛星より送信さ
れるGPS信号に基づく現在位置の位置座標を演算可能
であり、通信手段の受信状況に応じて、固定側通信機よ
り送信される位置座標と、GPS信号に基づく現在位置
の位置座標とを選択して利用する。
【0019】即ち、屋外においては、GPS信号に基づ
いて現在位置の位置座標を取得することができ、屋内に
おいては、本発明のシステムを利用することができる。
また、屋内であっても例えば窓際などではGPS信号を
受信可能な場合があるが、同時に双方の位置座標が取得
可能であれば、より精度が高い本発明のシステムを利用
する、などの選択を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1実施例)以下、本発明の第
1実施例について図1乃至図5を参照して説明する。シ
ステム全体の構成を概略的に示す図1において、固定通
信機(固定側通信機)1は、建造物2の屋内において複
数箇所に設置され、夫々電波信号によって直径数m程度
の通信エリア3を形成している。そして、建造物2の屋
内を移動通信機(移動側通信機)4を所持したユーザU
が移動することにより、移動通信機4が通信エリア3の
内部に入ると、固定通信機1との間で通信が行われるよ
うになっている。
【0021】図2は、固定通信機1のより具体的な設置
形態の一例を示すもので、例えば、建造物2の天井5に
設置されている照明器具(電気機器設備)6の内部や、
壁7に設けられている電源コンセント(電源供給設備)
8と共に配置される。尚、図2の例では、照明器具6と
電源コンセント8の夫々に内蔵される固定通信機1は、
夫々同一の座標(緯度,経度)データを出力している。
【0022】図3は、固定通信機1及び移動通信機4の
電気的構成を示すものである。固定通信機1は、DSR
C(Dedicated Short Range Communication) 方式により
マイクロ波帯(5GHz程度)の通信を行うものであ
り、データ制御器9,メモリ10,通信器(通信手段)
11及び通信アンテナ12,外部通信器13並びに電源
回路14などで構成されている。
【0023】電源回路14は、商用交流電源線15を介
して得られる商用交流電源を整流平滑及び降圧して制御
用電源を生成し、固定通信機1の各部に供給するように
なっている。データ制御器9は、マイクロコンピュータ
などで構成されており、制御プログラムに基づいて通信
器11及び13の制御を行うようになっている。RAM
などで構成されるメモリ10は、データ制御器9が送信
データバッファやワークエリアとして使用するようにな
っている。
【0024】また、データ制御器9は、外部通信器13
を介してホスト16(図1参照)と通信するようになっ
ている。外部通信器13は、商用交流電源線15に接続
されており、その電源線15に通信データを重畳させて
通信を行うように構成されている(例えば、スペクトラ
ム拡散通信などを行う)。
【0025】ホスト16は、建造物2の管理室などに配
置されているサーバ・コンピュータであり、各固定通信
機1と通信を行うことで必要なデータを取得すると共
に、各固定通信機1が保持しているデータを必要に応じ
て更新するなどの処理を行うものである。
【0026】そして、通信器11は、通信アンテナ12
を介して移動通信機4とマイクロ波によって無線通信を
行うものであり、データ制御器9が出力した通信用のコ
マンドにより搬送波を変調し電波信号として送信するよ
うになっている。また、移動通信機4側から応答があっ
た場合には、送信された電波信号を復調して復調データ
をデータ制御器9に出力するようになっている。尚、通
信アンテナ12は、平面アンテナやダイポールアンテナ
などの小型のアンテナで構成されている。
【0027】一方、移動通信機4は、同様にDSRC方
式により通信を行うものであり、データ制御器17,メ
モリ(記憶手段)18,通信器(通信手段)19及び通
信アンテナ20,21,表示器(表示手段)22,地図
データ入力器23並びに電池(一次でも、二次でも良
い)24を含む電源回路25などで構成されている。
【0028】電源回路25は、電池24の直流電源を安
定化して、移動通信機4の各部に供給するようになって
いる。データ制御器17は、データ制御器9と同様にマ
イクロコンピュータなどで構成されており、制御プログ
ラムに基づいて通信器19の制御を行うようになってい
る。RAMなどで構成されるメモリ18は、データ制御
器17がデータバッファやワークエリアとして使用する
ようになっている。
【0029】そして、通信器19は、通信アンテナ20
を介して固定通信機1とマイクロ波によって無線通信を
行うものであり、受信した電波信号を復調して復調デー
タをデータ制御器17に出力するようになっている。ま
た、データ制御器17が出力したID等のデータにより
搬送波を変調し電波信号として送信するようになってい
る。
【0030】また、通信器19のアンテナ21は、屋外
においてGPS衛星が送信するGPS信号を受信するた
めのGPSアンテナであり、通信器19は、GPS信号
を受信復調したデータについてもデータ制御器17に出
力可能に構成されている。そして、データ制御器17
は、GPS信号の受信データに基づいて、自身の現在位
置の位置座標を演算するようになっている。
【0031】地図データ入力器23は、例えばCD−R
OM及びCD−ROMドライバ等で構成されている。地
図データ入力器23のCD−ROMに記録されている地
図データは、データ制御器17によって読み出される
と、LCDパネルなどで構成される表示器22に、前記
現在位置を示すマーカと共に表示されるようになってい
る。音声出力器26は、データ制御器17によって制御
されることで、固定通信機1側より得た情報を音声によ
り出力し、ユーザに対して報知するために配置されてい
る。
【0032】次に、本実施例の作用について図4及び図
5をも参照して説明する。図4は、ホスト16,固定通
信機1及び移動通信機4の間で行われる通信シーケンス
の一例を示すものである。各固定通信機1のメモリ10
には、ホスト16によって送信された位置座標及びサー
ビス情報(付帯情報)が予め書き込まれており、データ
制御器9は、その位置座標及びサービス情報を通信器1
1を介して所定周期で送信するようになっている。
【0033】ここで、「位置座標」とは緯度,経度で示
される固定通信機1の設置されている位置に対応した座
標であり、例えば、 “北緯 ab度cd分ef.ghij秒, 東経klm度no分pq.rstu秒” などと表現することにより1m程度の分解能で位置を示
すことができる。
【0034】また、「サービス情報」とは、固定通信機
1の設置箇所に付随する情報である。例えば、建造物2
が10階建のデパートである場合には、デパートの名
称,階数,売り場の種類,エレベータやエスカレータ,
トイレなどの案内情報などをサービス情報とする。
【0035】図4を参照して、移動通信機4が1つの固
定通信機1の送信エリア3の内部に位置すると、移動通
信機4は、送信エリア3において送信されている電波信
号を通信器19の通信アンテナ20を介して受信する
()。すると、データ制御器17は、受信した電波信
号から得た位置座標及びサービス情報を表示器22に表
示させる()。この時、対応するエリアの地図データ
を、地図データ入力器23より読み出して、その地図上
に位置座標等を重畳させて表示させる。
【0036】ここで、図5には、表示器22における表
示画面の一例を示す。図5において、円形のマーカで示
されているのが現在位置である。尚、建造物2内部の地
図データについては、そのデータ自体をサービス情報と
して固定通信機1側より送信するようにしても良い。
【0037】また、データ制御器17は、サービス情報
を音声出力器24を介して音声により、例えば「ここ
は、××デパート×階,××売場です」のように報知す
る。更に、データ制御器17は、固定側通信機1より送
信された位置座標をメモリ18に記憶させる、また、サ
ービス情報を、データ種別を表す数値を識別子として付
した上でメモリ18に記憶させる。
【0038】即ち、ユーザは、移動通信機4の図示しな
い操作キーやタッチパネルなどを操作してメモリ18に
記憶されている位置座標の記憶履歴を読み出すことによ
り、自身が屋内を移動した経路を後から把握することが
できる。また、メモリ18に記憶させたサービス情報に
ついても、同様に読み出すことが可能である。
【0039】次に、データ制御器17は、図示しないR
OMなどに記憶されているIDデータを読み出し、通信
器19を介して固定通信機1側に送信する()。する
と、固定通信機1のデータ制御器9は、移動通信機4よ
り送信されたIDデータをメモリ10に書き込んで記憶
させる()。
【0040】その後、ホスト16より固定通信機1に対
してデータ送信命令が発行されると()、データ制御
器9は、メモリ10に記憶されているデータを読み出
し、外部通信器13を介してホスト側に送信する
()。それから、データ制御器9は、メモリ10をク
リアする。
【0041】一方、ホスト16は、固定通信機1が保持
している移動通信機4に関するデータを収集して管理す
る。即ち、それらのデータによって、ホスト16側で
は、各IDの移動通信機4が現在建造物2のどこに位置
しているか、或いは、過去のデータの履歴を溯ることで
どのような経路に沿って移動したかなどを把握すること
ができる。
【0042】また、ホスト16より固定通信機1に対し
て情報書換え命令が書換え用の情報データと共に発行さ
れた場合には()、データ制御器9は、メモリ10の
所定領域に書換え用の情報データを上書きすることで情
報データを更新する。即ち、建造物2内部の状態が改装
などによって変化することで、サービス情報を更新する
必要が生じた場合に、対応するためである。尚、固定通
信機1の設置箇所自体が変更された場合には、それに応
じてホスト16が新たな位置座標を送信して更新させる
ようにしても良い。
【0043】以上のように本実施例によれば、固定通信
機1は、建造物2の屋内に複数設置され、当該設置箇所
の位置座標を電波信号によって送信し、移動通信機4
は、固定通信機1より送信された位置座標を受信する
と、受信した位置座標に基づく情報を屋内の対応するエ
リアの地図データと共に表示器22に表示させるように
した。
【0044】従って、移動通信機4を携帯したユーザ
は、屋内においても固定通信機1より高精度の位置座標
を安定して得ることが可能となり、自身の現在位置を表
示器22に表示された地図上で確認することができる。
そして、屋内のエリアが比較的広くナビゲーションを必
要とする場合に、ナビゲーションを行うことができるよ
うになる。
【0045】また、位置座標の送信に透過性が高い電波
信号を用いることで、移動通信機4は、信号の受信形態
を柔軟にすることができ、例えば、ユーザが衣服のポケ
ットやバッグの中に移動通信機4を入れている状態でも
信号の受信が可能となる。
【0046】更に、電波信号は、周波数,送信電力や送
信アンテナの指向特性を調整することで、信号が受信可
能となるエリアを適宜調整することができるので、屋内
の内装形態や必要とされる精度などに応じて、固定通信
機1の設置間隔を定めることができる。そして、固定通
信機1を、屋内に既に設置されている照明器具6の内部
や電源コンセント8と共に配置したので、屋内の美観を
損なうことを防止できる。
【0047】また、本実施例によれば、固定通信機1
は、設置箇所に関連するサービス情報を、通信器11介
して位置座標と共に送信するので、移動通信機4のユー
ザは、そのようなサービス情報を取得することで自分の
現在位置をより明確に把握したり、何れの方向に移動す
れば良いかなどを判断することが可能となる。
【0048】また、固定通信機1は、通信状態を管理す
るホスト16との通信が夫々可能に構成され、サービス
情報がホスト16により必要に応じて更新されるので、
屋内の状況の変化に応じてサービス情報を更新する必要
が生じた場合には迅速に更新することができ、ユーザ
は、常に最新の情報を得ることができる。この場合、両
者間の通信を、商用交流電源線15を介して行うので、
通信用の線路を別途配線する必要がない。そして、その
サービス情報に建造物2の階数を含むようにしたので、
ユーザは自身が何階に位置しているのかを容易に把握す
ることが可能となる。
【0049】加えて、移動通信機4は、自身に割当てら
れているIDデータを固定通信機1に対して送信し、ホ
スト16は、固定通信機1を介して取得したIDデータ
の管理を行うので、各移動通信機4の屋内における移動
状態や移動履歴などを把握することができる。従って、
これらの情報を人の通行状態の把握やセキュリティ管理
などに用いることもできる。
【0050】また、移動通信機4は、固定側通信機1よ
り送信された位置座標をメモリ18に記憶させるので、
メモリ18に記憶されている位置座標の記憶履歴を読み
出すことによって、ユーザは、自身が屋内を移動した経
路を後から把握することが可能となる。
【0051】更にまた、本実施例によれば、移動通信機
4の通信器19はGPS衛星より送信されるGPS信号
を受信可能に構成され、データ制御器17は、GPS信
号に基づく現在位置の位置座標を演算可能に構成される
ので、受信状況に応じて、固定通信機1より送信される
位置座標と、GPS信号に基づく現在位置の位置座標と
を選択して利用することができる。従って、屋外におい
ては、GPS信号に基づいて現在位置の位置座標を取得
することができ、屋内では、固定通信機1より送信され
る位置座標を利用することができる。
【0052】(第2実施例)図6及び図7は、本発明の
第2実施例を示すものである。第2実施例は、本発明の
システムを立体駐車場(建造物)27に適用した場合の
例であり、図6及び図7には、移動通信機4の表示器2
2の画面表示例を示す。移動通信機4は、ユーザによっ
て車両28の内部に持ち込まれた状態にあり、立体駐車
場27の各フロアには、固定通信機1(図6,図7では
図示せず)が第1実施例と同様にして設置されている。
【0053】図6は、車両28が立体駐車場27の3階
に位置している状態が表示器22に示されており、「×
×パーキング」や「3F 2234付近」などは、サー
ビス情報として提供されている。“2234”とは、立
体駐車場27のフロア内で使用されている相対的な位置
(駐車位置など)を示す情報である。
【0054】また、図7は、図6の状態から地図上の縮
尺をスケールアップして表示した例であり、ユーザU
は、車両28を図6に示す位置に駐車し、移動通信機4
を携帯して車外に出て、他の建造物29を移動している
状態にある。尚、これらは表示器22の画面イメージと
して示している。建造物29にも、固定通信機1が第1
実施例と同様にして設置されている。車両28の駐車位
置を表示器22に表示させる処理は、ユーザが移動通信
機4側における操作指示によりおこなっているものであ
る。
【0055】以上のように第2実施例によれば、移動通
信機4を車両28の内部に配置して本発明のシステムを
立体駐車場27に適用したので、ユーザは、車両28が
駐車場27の何階に位置しているかを容易に把握した
り、その駐車位置を移動通信機4に記憶させておくこと
で、一端車両28を離れた後、再び車両28に乗り込も
うとする場合に、車両28の駐車位置まで容易にたどり
着くことができる。
【0056】また、立体駐車場27の構内で車両事故が
発生した場合に、ユーザが、移動通信機4を介して事故
発生を示す情報を固定通信機1側に送信することで、ホ
スト16側において、事故の発生を迅速に把握すること
も可能である。
【0057】(第3実施例)図8は本発明の第3実施例
を示すものである。第3実施例では、例えば第1実施例
において、ある移動通信機4のユーザが、同様の移動通
信機4を所持して建造物2の内部にいると推定される知
人の現在位置を把握しようとする場合の処理の流れを示
す通信シーケンスである。
【0058】先ず、ユーザは、知人が所持している移動
通信機4のIDデータを、自身の移動通信機4に入力し
て、最寄りの固定通信機1の通信エリア3内において検
索要求を発行する()。その検索要求を受信した固定
通信機1は、その検索要求をホスト16側に伝える
()。
【0059】ホスト16は、IDの検索要求を受け取る
と、自身が固定通信機1より収集して管理しているデー
タベースから検索対象のIDを検索し()、その結果
を固定通信機1に送信する()。即ち、検索対象のI
Dがホスト16側のデータベースに存在した場合は、当
該IDの現在位置を示す座標データを送信し、当該ID
がデータベースに存在しなければ、「該当なし」を意味
するデータを送信する。すると、固定通信機1は、その
検索結果を移動通信機4に送信し()、移動通信機4
は、受信した検索結果を表示器22に表示させる
()。
【0060】即ち、検索対象IDの現在位置を示す座標
データを受信した場合、データ制御器17は、当該ID
の座標位置を表示器22の画面上に表示させる。この場
合、その時点で表示されている地図データ上に前記座標
位置を文字データで表示させても良いし、当該座標位置
を含む地図データの画面に切り換えて、座標位置をマー
カで表示しても良い。また、「該当なし」を意味するデ
ータを受信した場合には、その旨を文字などで表示す
る。
【0061】以上のように第3実施例によれば、移動通
信機4は、他の移動通信機4に割当てられているIDが
ユーザによって入力されると、そのIDデータを検索要
求の対象として固定通信機1に対して送信し、ホスト1
6は、検索要求対象のIDを取得するとデータベースよ
り前記IDデータを検索し、該当するIDデータが存在
した場合には、そのIDデータに関する情報を検索要求
を発行した移動通信機4に送信する。従って、当該移動
通信機4のユーザは、知人が現在建造物2のどの辺りに
位置しているのかを知ることができる。また、迷子を探
す場合などにも利用することができる。
【0062】本発明は上記し且つ図面に記載した実施例
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。固定側通信機とホストとの通信は、
商用交流電源線を使用するものに限らず、例えばLAN
(Local Area Network)専用の通信線を用いたり、無線通
信を行っても良い。固定側通信機は、位置座標だけを送
信するものでも良い。また、必ずしもホストと通信を行
うように構成する必要はない。固定側通信機は、照明器
具6の内部や電源コンセント8の内部に配置するものに
限らず、その他の電気機器設備(例えば、エアコンやP
HSの基地局等)の内部に配置しても良い。また、必ず
しも電気機器設備や電源供給設備と共に配置するものに
限らず、固定側通信機を単体で配置しても良い。
【0063】移動側通信機において、位置座標を必ずし
も地図データと共に表示する必要はなく、例えば、位置
座標に関する情報だけを文字データで表示させても良
い。固定側通信機と移動側通信機との通信には、DSR
Cを用いるものに限らず、例えばBluetooth などを用い
ても良い。移動側通信機の通信手段は、屋外での使用も
想定する必要がある場合に、GPS信号を受信可能とす
るように構成すれば良い。移動側通信機は、必ずしもI
Dを固定側通信機に返信する必要はない。その場合、固
定側通信機の通信手段は送信機能だけを備え、移動側通
信機の通信手段は受信機能だけを備えていれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であり、屋内用位置座標取
得システム全体の構成を概略的に示す図
【図2】固定通信機のより具体的な設置形態の一例を示
す図
【図3】固定通信機及び移動通信機の電気的構成を示す
【図4】ホスト,固定通信機及び移動通信機の間で行わ
れる通信シーケンスの一例を示す図
【図5】移動通信機の表示器における表示画面の一例を
示す図
【図6】本発明の第2実施例を示す図5相当図(その
1)
【図7】図5相当図(その2)
【図8】本発明の第3実施例を示す図4相当図
【符号の説明】
1は固定通信機(固定側通信機)、2は建造物、4は移
動通信機(移動側通信機)、6は照明器具(電気機器設
備)、8は電源コンセント(電源供給設備)、11は通
信器(通信手段)、15は商用交流電源線、16はホス
ト、18はメモリ(記憶手段)、19は通信器(通信手
段)、22は表示器(表示手段)、27は立体駐車場
(建造物)、29は建造物を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F029 AA02 AA07 AB05 AB07 AB11 AC02 AC03 AC14 AC18 AC19 5H180 AA01 AA21 BB03 BB04 BB13 CC12 FF05 FF23 FF27 FF33 KK08 5K067 AA21 BB41 BB45 DD17 DD20 DD51 EE02 EE10 EE35 FF03 FF23 HH23 JJ52 JJ56 KK15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋内に設置され、当該設置箇所の位置座
    標を電波信号によって送信する通信手段を備えてなる複
    数の固定側通信機と、 前記複数の通信手段によって通信される位置座標を送信
    する通信手段と、この通信手段が受信した位置座標に基
    づく情報を表示するための表示手段とを備えてなる移動
    側通信機とで構成されることを特徴とする屋内用位置座
    標取得システム。
  2. 【請求項2】 前記固定側通信機は、屋内に既に設置さ
    れている電気機器設備、若しくは、それらの設備に電源
    を供給するための電源供給設備と一体に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載の屋内用位置座標取得シ
    ステム。
  3. 【請求項3】 前記固定側通信機は、前記設置箇所に関
    連する付帯情報データを保持しており、その付帯情報デ
    ータを、前記通信手段を介して前記位置座標と共に送信
    することを特徴とする請求項1または2記載の屋内用位
    置座標取得システム。
  4. 【請求項4】 前記固定側通信機は、通信状態を管理す
    るホストとの通信が夫々可能に構成されており、前記付
    帯情報データが前記ホストにより必要に応じて更新され
    ることを特徴とする請求項3記載の屋内用位置座標取得
    システム。
  5. 【請求項5】 前記固定側通信機は、高層建造物の内部
    に配置されており、前記付帯情報データに、前記建造物
    の階数を含むことを特徴とする請求項3又は4記載の屋
    内用位置座標取得システム。
  6. 【請求項6】 前記移動側通信機は、自身に割当てられ
    ているIDデータを前記固定側通信機に対して送信し、 前記ホストは、前記固定側通信機を介して前記IDデー
    タを取得することで、IDデータの管理を行うことを特
    徴とする請求項4又は5記載の屋内用位置座標取得シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記移動側通信機は、他の移動側通信機
    に割当てられているIDデータがユーザによって入力さ
    れると、そのIDデータを検索要求の対象として前記固
    定側通信機に対して送信し、 前記ホストは、前記検索要求対象のIDデータを取得す
    ると、自身が管理しているデータより前記IDデータを
    検索し、該当するIDデータが存在した場合には、その
    IDデータに関する情報データを、前記検索要求を発行
    した移動側通信機に送信することを特徴とする請求項6
    記載の屋内用位置座標取得システム。
  8. 【請求項8】 前記移動側通信機は、前記固定側通信機
    より送信された位置座標を記憶させる記憶手段を備えて
    いることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の
    屋内用位置座標取得システム。
  9. 【請求項9】 前記固定側通信機と前記ホストとの通信
    を、商用交流電源線を介して行うことを特徴とする請求
    項4乃至8の何れかに記載の屋内用位置座標取得システ
    ム。
  10. 【請求項10】 前記移動側通信機の通信手段は、GP
    S衛星より送信されるGPS信号をも受信可能に構成さ
    れており、 前記移動側通信機は、前記GPS信号に基づく現在位置
    の位置座標を演算可能に構成されていると共に、前記通
    信手段の受信状況に応じて、前記固定側通信機より送信
    される位置座標と、前記GPS信号に基づく現在位置の
    位置座標とを選択して利用することを特徴とする請求項
    1乃至9の何れかに記載の屋内用位置座標取得システ
    ム。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れかに記載の屋
    内用位置座標取得システムに使用されることを特徴とす
    る移動側通信機。
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