(1)概要
本実施形態の通信システム10は、施設100において発信機40の位置を測定する測位システム(LPS:Local Positioning System)に用いられる。本開示でいう「施設」は、例えば、オフィスビル、工場、複合商業施設、美術館、博物館、遊戯施設、テーマパーク、ホテル、住宅等であって、敷地とその敷地に建てられた建物とを含む。その他、「施設」は、例えば、船舶、鉄道車両等の移動体であってもよい。例えば、建物、移動体の内部、地下施設、トンネルなどでは、GPS(Global Positioning System)のような全地球測位システムで使用される人工衛星の電波を受信しにくく、全地球測位システムでは位置の測定が困難である。本実施形態の通信システム10を利用した測位システムでは、全地球測位システムで使用される人工衛星の電波が届きにくいような対象領域において、発信機40の施設100における位置を測定するために用いられる。
本実施形態の通信システム10は、図1に示すように、通信部31と、取得部331と、出力部332と、を備える。
通信部31は、施設100に設けられて、無線信号を送信する発信機40と通信する。本開示でいう「発信機」は、例えば施設100を利用する利用者1(図3参照)によって携帯される携帯端末であり、例えば、スマートフォンのような通信端末である。また、本開示でいう「発信機」は、スマートフォンに限定されず、タブレット型の携帯端末でもよいし、タグ等の測位システム専用の発信機でもよい。また、上述の「利用者」は、言い換えれば、施設100に適用される通信システム10へのアクセスを許容されている人である。
取得部331は、通信部31が発信機40から受信した無線信号に基づいて、発信機40に関する発信機情報を取得する。本開示でいう「発信機情報」は、発信機40を所有する人、又は発信機40が取り付けられた物体の施設100での位置を表す位置情報を含む。例えば、施設100内のテナントにある物体に発信機40が取り付けられていれば、発信機情報は、このテナントの位置情報を含むことになる。また、「発信機情報」は、発信機40の位置情報の他に、発信機40を所有する人、又は発信機40が取り付けられた物体の属性を表す属性情報を含む。例えば、施設100内のオフィスで働く従業員が発信機40を所有していれば、発信機情報は、この従業員を識別する情報を含むことになる。また、例えば、施設100内のテナントにある物体に発信機40が取り付けられていれば、発信機情報は、このテナントの概要(店舗の名称、取り扱う商品・サービス、又は店舗のホームページへのリンク等)を表す情報を含むことになる。
出力部332は、施設100の構造を表す3次元データの少なくとも一部を含む施設情報D1と、取得部331にて取得した発信機情報であって施設情報D1に付加される付加情報D2と、を情報端末70へ出力する。本開示でいう「情報端末」は、通信システム10の利用者1のみならず、通信システム10の利用者1以外の公衆が使用する端末である。例えば、「情報端末」は、公衆が所有する可搬型の携帯端末(上述のスマートフォン等)の他、公衆が所有するパーソナルコンピュータ、又は公衆がパブリックスペースで使用するパーソナルコンピュータ等を含む。
上述のように、本実施形態では、施設100に適用される通信システム10が所有する施設情報D1及び付加情報D2を、情報端末70へ出力することが可能である。このため、本実施形態では、情報端末70を使用する公衆が、通信システム10が所有する施設情報D1及び付加情報D2を利用することができる。つまり、本実施形態の通信システム10は、施設100の内外を問わず、情報端末70のユーザ(ここでは、公衆)、言い換えれば発信機40のユーザ以外のユーザでも利用することができる、という利点がある。
(2)構成
以下、本実施形態の通信システム10、通信システム10と通信する地図サーバ60、及び地図サーバ60と通信する情報端末70の構成について図1~図3を用いて説明する。通信システム10は、複数の受信機20と、サーバ30と、を備えている。本実施形態では、例えばオフィスビルのような施設100(図3参照)において、発信機40の位置を測定する測位システムに通信システム10が適用された場合を例に説明する。また、本実施形態では、情報端末70が公衆の携帯するスマートフォンである(つまり、情報端末70が可搬型の携帯端末である)場合を例に説明する。
複数の受信機20は、施設100に配置されている。例えば図3に示すように、複数の受信機20は、施設100の部屋101の天井102に配置されている。本実施形態の通信システム10を用いた測位システムでは、複数の受信機20が配置された場所(例えば、建物内の部屋、廊下、正面玄関、又は敷地など)において、発信機40の位置を測定する。
発信機40は、複数の受信機20との間で電波を利用した無線通信を行う通信機能を備える。発信機40は、所定の通信方式で無線通信を行っており、本実施形態では、例えばBluetooth Low Energy(BLE(登録商標))の通信方式で無線通信を行う。発信機40は、例えばアドバタイズメント・パケットと呼ばれる無線信号(ビーコン信号)を所定の時間間隔及び所定の送信電力で無線送信する。なお、発信機40の通信方式はBLE(登録商標)に限定されず、WiFi(登録商標)等の通信方式でもよい。
ここで、発信機40には個別の識別情報が割り当てられており、識別情報は発信機40の不揮発性メモリ等に保持されている。図1~図3では、発信機40が1台しか図示されていないが、発信機40は1台に限定されず、発信機40は複数でもよい。施設100を複数の利用者1が利用する場合、複数の利用者1は個別の発信機40を利用(携帯)する。つまり、発信機40と利用者1とは一対一に対応し、発信機40の識別情報は利用者1に対応付けられているので、利用者1ごとに利用者1が携帯する発信機40の識別情報は異なっている。
受信機20は、第1通信部21と、第2通信部22と、制御部23とを備えている。
第1通信部21は、発信機40との間で電波を利用した無線通信を行う通信機能を備える。第1通信部21は、発信機40と同じ通信方式で無線通信を行う。第1通信部21は、発信機40から送信された無線信号を受信した場合に、受信した無線信号の信号強度(受信信号強度、RSSI:Received Signal Strength Indication)を測定する機能を有している。なお、第1通信部21の通信方式はBLE(登録商標)に限定されず、WiFi(登録商標)等の通信方式でもよい。
第2通信部22は、施設100内の通信ネットワークN1を介してサーバ30と通信する。第2通信部22の通信方式は、例えばイーサネット(登録商標)の規格に準拠した通信方式であるが、第2通信部22の通信方式は種々の通信方式から選択可能であり、有線通信方式でも、WiFi(登録商標)等の規格に準拠した無線通信方式でもよい。また、第2通信部22は、ルータ又はハブ等の中継装置を介して通信ネットワークN1に接続されてもよい。
制御部23は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部23は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部23として機能する。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。ここで、複数の受信機20には個別の受信機ID(IDentification)が割り当てられており、受信機IDは受信機20の不揮発性メモリ等に保持されている。
制御部23は、第1通信部21が発信機40から送信された無線信号を受信すると、送信元の発信機40に関する情報(以下、「受信情報」ともいう)を含む信号を第2通信部22から通信ネットワークN1を経由してサーバ30に送信させる。ここにおいて、受信情報には、発信機40から送信された無線信号の受信信号強度、この無線信号に含まれる発信機40の識別情報、当該受信機20の受信機ID等が含まれる。
サーバ30は、1又は複数の受信機20が発信機40から送信された無線信号を受信した結果に基づいて、発信機40の位置を測定する機能を備える。サーバ30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備える。
通信部31は、通信ネットワークN1を介して受信機20と通信する。通信部31は、受信機20の第2通信部22と同じ通信方式で通信を行う。また、通信部31は、通信ネットワークN1を介して、施設100に設けられた設備50と通信可能である。設備50は、例えば部屋101に配置された照明器具51、又は部屋101に設置された空調機器などである。その他、通信部31は、例えばWiFi(登録商標)等の規格に準拠した無線通信方式で情報端末70と通信可能な環境が施設100に構築されている場合、施設100内にある情報端末70と通信可能である。
記憶部32は、例えば、ハードディスクドライブ、光学ディスクドライブ、メモリカード等を備える。記憶部32は、施設100に設置された複数の受信機20の受信機IDとその設置位置に関する位置情報、施設100において測定された発信機40の位置の履歴情報、等を記憶する。ここにおいて、受信機20の設置位置に関する位置情報は、例えば施設100内の所定の位置を原点とした三次元座標系において、受信機20の設置位置を表した座標の情報を含む。また、記憶部32は、施設100の施設情報D1及び発信機情報を記憶する。
施設情報D1は、例えば図4に示すように、施設100の構造を表す3次元データの一部又は全体である。図4に示す例では、施設情報D1は、施設100である1つの建物の構造を表す3次元データである。3次元データは、コンピュータを用いて構築される仮想空間において施設100を表現するデータである。本実施形態では、3次元データとして、BIM(Building Information Modeling)を想定している。以下では、3次元データを、「BIMデータ」という。
BIMデータには、施設100の形状及び寸法を表すデータだけではなく、施設100を構成する部材に関するデータ、施設100に配置された設備機器に関するデータのように、施設100に関連する多種類のデータが統合されている。また、BIMデータには、施設100の基準位置の緯度・経度の情報、及び施設100の向きに関する情報が含まれている。つまり、BIMデータは、施設100を建てるためのデータだけではなく、施設100に関連する様々なデータの総体を表している。BIMデータは、例えば3次元CAD(Computer Aided Design)システムを用いて表現された情報であって、施設100の形状及び寸法を表すデータを用いて作成される。BIMデータを用いることで、例えばディスプレイに施設100の全体又は部分を表す図形を表示することが可能である。BIMデータは、施設100に応じて階層化されている。BIMデータは、例えば施設100の全体を正面図若しくは斜視図で表す情報、施設100の複数のフロアそれぞれを平面図若しくは斜視図で表す情報、又は一つのフロアを平面図若しくは斜視図で表す情報を含んでいる。例えば、BIMデータは、施設100である1つの建物全体の斜視図を表すデータ(図4参照)、建物内の1つフロアの平面図を表すデータ、又は部屋を内側から見た斜視図を表すデータ等を含む。
制御部33は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部33は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラム(後述の制御プログラム等)を実行することにより、コンピュータシステムが制御部33として機能する。制御プログラムを含むプログラムは、記憶部32に予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
制御部33は、取得部331の機能と、出力部332の機能と、設備制御部333の機能と、を有している。
取得部331は、受信機20の第1通信部21が発信機40から送信される無線信号を受信すると、第1通信部21が受信した無線信号に基づいて発信機情報を取得する取得処理を行う。具体的には、受信機20の第1通信部21が発信機40から無線信号を受信すると、受信機20は送信元の発信機40に関する受信情報をサーバ30に出力する。サーバ30の取得部331は、通信部31が受信機20から受信情報を受信すると、送信元の発信機40に関する発信機情報を取得する取得処理を行う。ここで、通信部31が受信機20から受信する受信情報には、受信機20が受信した無線信号の受信信号強度、無線信号に含まれる発信機40の識別情報、及び受信機20の受信機ID等が含まれる。その他、受信情報には、例えば発信機40を所有する利用者1の属性情報、又は発信機40が取り付けられた物体(テナント)の属性情報などが含まれる場合もある。
以下では、取得処理により、発信機40の位置情報を取得する一連の流れについて説明する。取得部331は、受信情報に含まれる受信機IDに基づいて、発信機40からの無線信号を受信した受信機20の設置位置を求める。また、取得部331は、発信機40からの無線信号の受信信号強度と、発信機40の送信電力とに基づいて、無線信号の減衰量を求め、この減衰量をもとに送信元の発信機40から無線信号を受信した受信機20までの距離を求める。取得部331は、1台の発信機40からの無線信号を受信した複数の受信機20のそれぞれで、受信機20の設置位置と受信機20から発信機40までの距離を求めると、三角測量の原理で無線信号を送信した発信機40の位置の座標を演算により求める。これにより、取得部331は、発信機40の現在の位置を位置情報として取得する。換言すれば、発信機40の位置に関する位置情報は、発信機40の現在の位置に関する情報を含む。本実施形態では、発信機40の現在の位置は、受信機20が発信機40からの無線信号を受信した時点での位置に相当する。
出力部332は、施設100の施設情報D1及び付加情報D2を情報端末70へ出力する。付加情報D2は、発信機情報のうち施設情報D1に付加される情報である。したがって、付加情報D2は、発信機情報の全体であってもよいし、一部であってもよい。本実施形態では、出力部332が出力する施設情報D1及び付加情報D2は、通信システム10が適用される施設100外への公開が許容されている情報である。つまり、出力部332が出力する情報は、通信システム10の利用者1以外の公衆への提供が許容されている情報である。本実施形態では、付加情報D2は、通信システム10が適用される施設100内のテナントの位置情報及び属性情報を含んでいる。言い換えれば、付加情報D2は、施設100における発信機40(ここでは、発信機40が取り付けられているテナント)の位置情報を含んでいる。もちろん、通信システム10の利用者1が許容する限りは、付加情報D2は、利用者1の位置情報及び属性情報を含んでいてもよい。
本実施形態では、出力部332は、インターネット等のネットワークを介して、施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60へ出力する。地図サーバ60は、例えば地理情報システム(GIS:Geographic Information System)にて作成した電子地図を地図情報D3(図6及び図7参照)として記憶している。地図サーバ60は、例えばGoogleマップ(登録商標)等、インターネット等のネットワークを介して地図情報D3を無償又は有償で提供するサービスにて用いられている。本実施形態では、通信システム10が適用される施設100は複数存在しており、地図サーバ60では、複数の施設100ごとに、施設情報D1及び付加情報D2を記憶している。本実施形態では、地図情報D3は、図6及び図7に示すように人工衛星にて撮像された衛星画像データであるが、平面上に建物及び道路などを擬似的に立体で表した地図データであってもよい。また、地図情報D3は、建物及び道路などを平面で表した地図データであってもよい。
地図サーバ60は、情報端末70からの要求に応じて、施設情報D1及び付加情報D2を情報端末70へ出力する。例えば、情報端末70にて地図サーバ60と連携するアプリケーション(以下、「地図アプリ」ともいう)を用いてユーザが目的地(例えば、訪れたい店舗等)を検索したとする。この場合、情報端末70は、この目的地を含む施設100の位置を表す地図情報D3を地図サーバ60へ要求する。地図サーバ60は、情報端末70からの要求に応じて、施設100の位置を表す地図情報D3を情報端末70へ出力し、施設100に紐付けられている施設情報D1及び付加情報D2が存在すれば、施設情報D1及び付加情報D2も情報端末70へ出力する。また、例えば、情報端末70にて情報端末70の現在地の周辺の地図を表示する場合、情報端末70は、現在地の周辺の地図情報D3を地図サーバ60へ要求する。地図サーバ60は、情報端末70からの要求に応じて、情報端末70の現在地の周辺の地図情報D3を情報端末70へ出力する。このとき、地図情報D3にて表されるエリアに施設100が存在し、かつこの施設100の施設情報D1及び付加情報D2が存在すれば、地図サーバ60は、施設情報D1及び付加情報D2も情報端末70へ出力する。つまり、本実施形態では、出力部332は、施設100の施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60に記憶させることにより、地図サーバ60を介して間接的に情報端末70へ施設情報D1及び付加情報D2を出力している。
設備制御部333は、取得部331が取得した発信機40の位置情報に基づいて、施設100に設けられた設備50を連動して動作させる。例えば、設備制御部333は、部屋101において発信機40の現在位置を含む第1領域に設置された照明器具51の明るさを、部屋101において第1領域以外の第2領域に設置された照明器具51の明るさよりも明るくするように個々の照明器具51制御する。また、例えば、設備制御部333は、部屋101において第1領域での空調機器の制御量を、部屋101において第2領域での空調機器の制御量よりも低下させるように空調機器を制御する。
情報端末70は、通信部71と、制御部72と、表示部73と、を備えている。
通信部71は、例えばインターネット等のネットワークに接続可能であり、ネットワークを通じて地図サーバ60との間で無線通信を行う通信機能を有する。通信部71は、例えば通信事業者が提供する携帯電話網(キャリア網)を通じて、ネットワークに接続可能な通信インタフェースである。携帯電話網には、例えば3G(第3世代)回線、LTE(Long Term Evolution)回線等がある。その他、通信部71は、例えばWiFi(登録商標)等の規格に準拠した無線通信方式で地図サーバ60との間で無線通信を行ってもよい。
制御部72は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部72は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部72として機能する。制御プログラムを含むプログラムは、記憶部32に予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
本実施形態では、制御部72は、上述の地図アプリを起動する入力を受け付けると、地図アプリを起動する。地図アプリにおいては、例えばユーザが目的地を検索すると、制御部72は、この目的地を含む施設100の位置を表す地図情報D3を地図サーバ60へ要求する要求信号を、通信部71から送信させる。また、地図アプリにおいては、例えばユーザが現在地を表示するための入力を受け付けると、制御部72は、現在地の周辺の地図情報D3を地図サーバ60へ要求する要求信号を、通信部71から送信させる。上記のいずれの場合でも、通信部71が地図サーバ60から地図情報D3を受信すると、制御部72は、受信した地図情報D3を表示部73に表示させる。つまり、情報端末70は、施設100の位置を表す地図情報D3を表示部73に表示するように構成されている。
ここで、通信部71が地図サーバ60から施設100の施設情報D1及び付加情報D2を受信した場合は、制御部72は、地図情報D3に施設情報D1及び付加情報D2を重ねて、表示部73に表示させる。既に述べたように、施設情報D1(BIMデータ)には、施設100の基準位置の緯度・経度の情報、及び施設100の向きに関する情報が含まれている。このため、制御部72は、地図情報D3における施設100の緯度・経度と、施設情報D1における緯度・経度とを一致させるようにして、地図情報D3に施設情報D1及び付加情報D2を重ねて表示部73に表示させることが可能である。つまり、施設情報D1及び付加情報D2は、地図情報D3に紐付けられる。
地図情報D3の表示と、施設情報D1(BIMデータ)及び付加情報D2の表示とは、いずれも例えばJava(登録商標)等のプログラム言語で記述されたプログラムを実行可能なソフトウェアを用いれば可能である。例えば、WebGL(Web Graphics Library)に対応したウェブブラウザであれば、施設100の3次元データを表示部73に表示することが可能である。
表示部73は、例えば液晶ディスプレイ、又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどの薄型のディスプレイ装置である。本実施形態では、表示部73は、その表示面に設置されるタッチパッドとでタッチパネルを構成している。つまり、本実施形態では、表示部73がユーザの操作を受け付ける入力装置を兼ねている。もちろん、入力装置はタッチパネルに限定されず、キーボード、ポインティングデバイス、又はメカニカルなスイッチ等であってもよい。
(3)動作
以下、本実施形態の通信システム10の動作の一例について図5を用いて説明する。以下では、通信システム10が適用される複数の施設100のうちの1つの施設100に焦点を当てて説明する。まず、通信システム10の出力部332は、記憶部32に記憶している施設100の施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60へ出力する(S1)。出力部332は、例えば定期的に施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60へ出力してもよいし、通信システム10の管理者による操作をトリガとして施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60へ出力してもよい。その他、出力部332は、施設情報D1及び付加情報D2の少なくとも一方の情報が変更されたときに、施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60へ出力してもよい。
地図サーバ60は、通信システム10からの施設情報D1及び付加情報D2を受信すると、受信した施設情報D1及び付加情報D2を、送信元の通信システム10が適用される施設100に紐付けて記憶する(S2)。
次に、情報端末70のユーザ(ここでは、公衆)が情報端末70を操作することで、地図アプリが起動される(S3)。ここでは、地図アプリを起動した時点で、情報端末70のユーザの周辺に施設100が存在しないと仮定する。そして、ユーザが地図アプリにて目的地を検索すると、情報端末70は、要求信号を地図サーバ60へ送信する。要求信号を受信した地図サーバ60は、目的地を含む施設100の位置を表す地図情報D3と、施設100の施設情報D1及び付加情報D2と、を情報端末70へ送信する。情報端末70は、これらの情報を受信すると、地図情報D3に施設情報D1及び付加情報D2を重ねて表示部73に表示させる(S4)。
例えば、目的地を含む施設100の施設情報D1及び付加情報D2が存在しない場合、図6に示すように、目的地を含む施設100の周辺の地図情報D3のみが表示部73に表示される。一方、目的地を含む施設100の施設情報D1及び付加情報D2が存在する場合、図7に示すように、目的地を含む施設100の周辺の地図情報D3に、施設情報D1として施設100の3次元データが重ねて表示される。更に、施設100の3次元データ上には、付加情報D2として施設100における目的地の位置を表すマーク(図7における丸印)が重ねて表示される。
このとき、情報端末70は、施設情報D1及び付加情報D2を一度に表示部73に表示させず、ユーザの操作に応じて段階的に表示させてもよい。つまり、施設情報D1及び付加情報D2の少なくとも一方は、情報端末70からの要求に応じて、情報端末70へ出力する内容が変化してもよい。例えば、図7に示す施設100の3次元データをタッチする等の操作をユーザが行うことにより、情報端末70は、図8に示すように目的地のあるフロアを表す平面図を表示部73に表示させてもよい。図8に示す例では、付加情報D2として、目的地にドットが付されている。また、図8に示す例では、付加情報D2として、目的地に関する情報がウィンドウD21に表示されている。目的地に関する情報は、例えば目的地が店舗であれば、店舗の概要、店舗が取り扱う主力商品の情報、又は店舗のホームページへのリンク等がある。
付加情報D2として店舗のホームページのリンクが表示部73に表示される場合、ユーザは、このリンクを選択することにより、店舗のホームページにアクセスすることが可能である。つまり、付加情報D2には、情報端末70のユーザがアクセス可能な情報が含まれている。
その後、情報端末70のユーザが移動することにより、施設100に情報端末70が到達する、又は施設100に適用される通信システム10と通信可能な場所に情報端末70が到達すると仮定する(S5)。すると、情報端末70は、地図サーバ60に対する通信から通信システム10に対する通信に切り替え、施設100の施設情報D1及び付加情報D2を要求する要求信号を、通信システム10へ送信する。要求信号を受信した通信システム10は、施設100の施設情報D1及び付加情報D2を情報端末70へ送信する。情報端末70は、これらの情報を受信すると、施設情報D1及び付加情報D2を表示部73に表示させる(S6)。例えば、表示部73には、施設情報D1として施設100内を表す3次元データと、付加情報D2として目的地の位置を表すマークと、が表示される。つまり、この場合、表示部73には、地図サーバ60からの地図情報D3が表示されなくてもよい。
以下、本実施形態の通信システム10の利点について、比較例の通信システムとの比較を交えて説明する。比較例の通信システムは、出力部332を備えていない点で本実施形態の通信システム10と相違する。比較例の通信システムでは、比較例の通信システムの所有する情報を、公衆が利用できない。つまり、比較例の通信システムは、比較例の通信システムへのアクセスを許容された人(利用者)のみが、比較例の通信システムの所有する情報を利用することが可能である。また、比較例の通信システムでは、施設外に情報が出力されないため、たとえ利用者であっても、施設外にいるときは比較例の通信システムの所有する情報を利用することができない。
これに対して、本実施形態の通信システム10では、施設100に適用される通信システム10が所有する施設情報D1及び付加情報D2を、情報端末70へ出力することが可能である。つまり、本実施形態では、通信システム10が所有する情報を施設100外へ出力することができるので、情報端末70を使用する公衆が、通信システム10が所有する施設情報D1及び付加情報D2を利用することができる。したがって、本実施形態の通信システム10は、施設100の内外を問わず、情報端末70のユーザ(ここでは、公衆)、言い換えれば発信機40のユーザ以外のユーザでも利用することができる、という利点がある。更には、本実施形態では、発信機40を所有するユーザ(利用者1)が、施設100外であっても通信システム10の所有する情報を利用することができる、という利点がある。
また、本実施形態の通信システム10では、情報端末70のユーザは、地図情報D3のみでは知ることのできない施設情報D1及び付加情報D2を把握することが可能である、という利点がある。例えば、付加情報D2が施設100における発信機40(ここでは、店舗に紐付けられているとする)の位置情報を含んでいる場合、以下のような利点がある。すなわち、情報端末70のユーザが店舗を検索したときに、地図情報D3を見ることで店舗のある施設100の位置を知ることは可能であるが、施設100における店舗の位置を視覚的に把握することは難しい。一方、本実施形態では、情報端末70のユーザが任意の店舗を検索したときに、施設情報D1及び付加情報D2を見ることができるので、店舗のある施設100の位置のみならず、施設100における店舗の位置も視覚的に把握することが可能である。
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、情報端末70と同様の機能は、表示方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
一態様に係る表示方法は、通信システム10に対して施設情報D1及び付加情報D2の送信を要求する。この表示方法は、通信システム10から送信された施設情報D1及び付加情報D2を受信すると、施設情報D1及び付加情報D2を表示部73に表示する。
一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、要求処理と、表示処理と、を実行させるためのプログラムである。要求処理は、通信システム10に対して施設情報D1及び付加情報D2の送信を要求する処理である。表示処理は、通信システム10から送信された施設情報D1及び付加情報D2を受信すると、施設情報D1及び付加情報D2を表示部73に表示する処理である。
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における通信システム10は、例えば、取得部331及び出力部332等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における取得部331及び出力部332等の機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
上述の実施形態では、通信システム10を含む全体システムが、受信機20と、サーバ30と、設備50と、を備えているが、受信機20及び設備50は通信システム10に必須の構成ではない。つまり、受信機20及び設備50は、通信システム10の構成要素に含まれていなくてもよい。
また、通信システム10は、サーバ30で実現されているが、この構成に限らず、いずれかの受信機20がサーバ30の機能を備えていてもよい。例えば、通信部31、取得部331、及び出力部332の機能が、いずれかの受信機20に集約されていてもよく、この場合、サーバ30が省略可能である。
また、取得部331及び出力部332のうちの少なくとも1つの機能が、2つ以上のシステムに分散して設けられてもよい。また、取得部331及び出力部332の各々の機能が、複数の装置に分散して設けられていてもよい。また、取得部331及び出力部332の少なくとも一部の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
上述の実施形態では、情報端末70は、地図アプリにてユーザが目的地を検索したときに施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60に対して要求しているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、地図アプリにてユーザが目的地を検索せずに現在地の周辺の地図を表示部73に表示させている場合、情報端末70が施設100の近傍に到達した時点で、情報端末70が施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60に対して要求してもよい。言い換えれば、出力部332は、情報端末70(携帯端末)と施設100との間の距離が閾値(例えば、数十メートル)を下回ると、施設情報D1及び付加情報D2を情報端末70へ出力してもよい。つまり、情報端末70は、予め施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60からダウンロードしてキャッシュしてもよいし、施設100に近付いた時点で施設情報D1及び付加情報D2をダウンロードしてもよい。
また、例えば地図アプリにてユーザが地図情報D3を閲覧しているときに、ユーザの操作により地図情報D3の縮尺が変更される場合がある。この場合、表示部73において表示される施設100の面積が、表示部73の全体面積に対して一定の割合を上回ったときに、情報端末70は、施設情報D1及び付加情報D2を表示部73に表示させてもよい。例えば、表示部73に施設100を含む地図情報D3が表示されているとする。このとき、ユーザが情報端末70を操作することで地図情報D3の縮尺を大きくすると、表示部73に表示される施設100の面積が大きくなる。そして、施設100の面積が、表示部73の全体面積に対して一定の割合を上回ると、情報端末70は、地図情報D3における施設100の位置に、施設情報D1及び付加情報D2を重ねて表示部73に表示させる。
上述の実施形態では、情報端末70は、地図アプリにてユーザが目的地を検索したときに施設情報D1及び付加情報D2を表示部73に表示させているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、情報端末70は、施設100の近傍に到達するまでは地図情報D3のみを表示部73に表示させ、施設100の近傍に到達すると地図情報D3の他に施設情報D1及び付加情報D2を表示部73に表示させてもよい。
上述の実施形態では、情報端末70は、地図アプリにてユーザが目的地を検索したときに、地図情報D3と、施設情報D1及び付加情報D2とを表示部73に表示させているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、情報端末70は、地図アプリにてユーザが目的地を検索したときに、施設情報D1及び付加情報D2のみを表示部73に表示させてもよい。この場合、情報端末70のユーザは、施設情報D1及び付加情報D2を閲覧することにより、目的地を含む施設100の概要を知ることが可能である。この場合、施設情報D1として、施設100の全体を表示部73に表示させてもよいし、施設100における目的地のあるフロアのみを表示部73に表示させてもよい。なお、この場合、施設情報D1は、施設100の基準位置の緯度・経度の情報、及び施設100の向きに関する情報を含んでいなくてもよい。
上述の実施形態において、情報端末70は、施設情報D1及び付加情報D2を地図サーバ60(又は通信システム10)に対して要求した後に、付加情報D2のみを定期的に又はリアルタイムに要求してもよい。言い換えれば、出力部332は、付加情報D2として、施設100にてリアルタイムに変化する発信機情報を情報端末70へ送信してもよい。リアルタイムに変化する発信機情報は、例えばレストランに発信機40が紐付けられている場合におけるレストランの混雑状況、又は会議室に発信機40が紐付けられている場合における会議室の使用状況などがある。この場合、情報端末70のユーザは、例えば施設100内にあるレストラン又は会議室を目的地として検索することで、レストランの混雑状況又は会議室の使用状況を付加情報D2としてリアルタイムに閲覧することが可能である。
上述の実施形態では、情報端末70は、地図サーバ60に記憶されている施設情報D1、付加情報D2、及び地図情報D3をダウンロードしているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、施設情報D1及び付加情報D2は、地図サーバ60とは異なる専用サーバに記憶されていてもよい。この場合、出力部332は、専用サーバに施設情報D1及び付加情報D2を出力する。また、この場合、情報端末70は、地図サーバ60からダウンロードした地図情報D3と、専用サーバからダウンロードした施設情報D1及び付加情報D2とを組み合わせて表示部73に表示させればよい。
上述の実施形態では、付加情報D2は、発信機40の位置情報及び属性情報を含んでいるが、いずれか一方の情報のみを含んでいてもよい。
上述の実施形態では、情報端末70のユーザは公衆を想定しているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、情報端末70のユーザは、ロボットのような人以外のユーザであってもよい。この場合、情報端末70は、ロボットの構成要素の一つとして、ロボットに組み込まれていてもよい。
一例として、以下、自動配送ロボットが情報端末70のユーザである場合の通信システム10の利用方法について説明する。例えば、自動配送ロボットを所有する配送会社が、配送対象物を積んだ自動配送ロボットを、配送先の住所へと出動させる場合を考える。ここで、上述の通信システム10を利用しない場合、配送会社の従業員は、自動配送ロボットに内蔵のカーナビゲーションシステム、又はGPSのような全地球測位システムを用いることで、自動配送ロボットを配送先の住所まで移動させることは可能である。しかしながら、この場合、配送先の住所にある施設の情報を有していないので、自動配送ロボットを配送先の建物内まで移動させることは難しい。
一方、上述の通信システム10を利用する場合、配送会社の従業員は、配送先の住所にある施設の施設情報D1及び付加情報D2を利用することが可能である。したがって、配送会社の従業員は、例えば自動配送ロボットの施設内の移動を許可されている場合であれば、施設内にいる依頼人の下まで自動配送ロボットを移動させることが可能である。
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る通信システム(10)は、通信部(31)と、取得部(331)と、出力部(332)と、を備える。通信部(31)は、施設(100)に設けられて、無線信号を送信する発信機(40)と通信する。取得部(331)は、通信部(31)が発信機(40)から受信した無線信号に基づいて、発信機(40)に関する発信機情報を取得する。出力部(332)は、施設(100)の構造を表す3次元データの少なくとも一部を含む施設情報(D1)と、取得部(331)にて取得した発信機情報であって施設情報(D1)に付加される付加情報(D2)と、を情報端末(70)へ出力する。
この態様によれば、施設(100)の内外を問わず、発信機(40)のユーザ以外のユーザ(ここでは、公衆)でも利用することができる、という利点がある。
第2の態様に係る通信システム(10)では、第1の態様において、付加情報(D2)は、施設(100)における発信機(40)の位置情報を含んでいる。
この態様によれば、情報端末(70)のユーザが、施設(100)の外にいる場合でも、施設(100)における発信機(40)の位置(例えば、テナントの位置など)を把握することが可能になる、という利点がある。
第3の態様に係る通信システム(10)では、第1又は第2の態様において、施設情報(D1)及び付加情報(D2)の少なくとも一方は、情報端末(70)からの要求に応じて、情報端末(70)へ出力する内容が変化する。
この態様によれば、情報端末(70)のユーザが、閲覧したい施設情報(D1)及び/又は付加情報(D2)の内容を選択することが可能になる、という利点がある。
第4の態様に係る通信システム(10)では、第1~第3のいずれかの態様において、情報端末(70)は、施設(100)の位置を表す地図情報(D3)を表示部(73)に表示するように構成される。施設情報(D1)及び付加情報(D2)は、地図情報(D3)に紐付けられる。
この態様によれば、情報端末(70)のユーザが、地図情報(D3)に施設(100)の位置が含まれている場合に、地図情報(D3)のみでは得られない施設(100)に関する情報を把握することが可能になる、という利点がある。
第5の態様に係る通信システム(10)では、第1~第4のいずれかの態様において、付加情報(D2)には、情報端末(70)のユーザがアクセス可能な情報が含まれている。
この態様によれば、情報端末(70)のユーザが、付加情報(D2)から施設(100)に関するより詳細な情報を把握することが可能になる、という利点がある。
第6の態様に係る通信システム(10)では、第1~第5のいずれかの態様において、情報端末(70)は、可搬型の携帯端末である。出力部(332)は、携帯端末と施設(100)との間の距離が閾値を下回ると、施設情報(D1)及び付加情報(D2)を携帯端末へ出力する。
この態様によれば、例えば携帯端末のユーザが、現在地の周辺の地図情報(D3)を表示しながら移動する場合に、施設(100)を検索せずとも、施設(100)に関する情報を把握することが可能になる、という利点がある。
第7の態様に係る通信システム(10)では、第1~第6のいずれかの態様において、出力部(332)は、付加情報(D2)として、施設(100)にてリアルタイムに変化する発信機情報を情報端末(70)へ送信する。
この態様によれば、情報端末(70)のユーザが、施設(100)にてリアルタイムに変化する情報を把握することが可能になる、という利点がある。
第8の態様に係る表示方法は、通信システム(10)に対して施設情報(D1)及び付加情報(D2)の送信を要求する。この表示方法は、通信システム(10)から送信された施設情報(D1)及び付加情報(D2)を受信すると、施設情報(D1)及び付加情報(D2)を表示部(73)に表示する。
この態様によれば、施設(100)の内外を問わず、発信機(40)のユーザ以外のユーザ(ここでは、公衆)でも利用することができる、という利点がある。
第9の態様に係るプログラムは、コンピュータシステムに、要求処理と、表示処理と、を実行させるためのプログラムである。要求処理は、通信システム(10)に対して施設情報(D1)及び付加情報(D2)の送信を要求する処理である。表示処理は、通信システム(10)から送信された施設情報(D1)及び付加情報(D2)を受信すると、施設情報(D1)及び付加情報(D2)を表示部(73)に表示する処理である。
この態様によれば、施設(100)の内外を問わず、発信機(40)のユーザ以外のユーザ(ここでは、公衆)でも利用することができる、という利点がある。
上記態様に限らず、実施形態に係る通信システム(10)の種々の構成(変形例を含む)は、通信方法、コンピュータシステムが実行する通信プログラム、又は通信プログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化可能である。
第2~第7の態様に係る構成については、通信システム(10)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。