JP2002261592A - タイミング発生器及び試験装置 - Google Patents

タイミング発生器及び試験装置

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JP2002261592A JP2001059019A JP2001059019A JP2002261592A JP 2002261592 A JP2002261592 A JP 2002261592A JP 2001059019 A JP2001059019 A JP 2001059019A JP 2001059019 A JP2001059019 A JP 2001059019A JP 2002261592 A JP2002261592 A JP 2002261592A
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俊幸 岡安
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速に動作可能なタイミング発生器を提供す
る。 【解決手段】 矩形波信号が入力される、第1可変遅延
回路部と、第1可変遅延回路部に縦続接続された第2可
変遅延回路部と、第2可変遅延回路部における遅延量を
制御する第2遅延量制御部とを備え、第2遅延量制御部
は、第2可変遅延回路部における遅延量を制御する第2
遅延量設定データが与えられ、矩形波信号の変化点に基
づく第1タイミングまで、第2遅延量設定データを保持
して出力する第1保持回路と、第1保持回路が出力した
第2遅延量設定データを受け取り、矩形波信号又は第1
遅延信号の変化点に基づく第2タイミングまで、第2遅
延量設定データを保持して、第2可変遅延回路部におけ
る遅延量を制御する第2保持回路とを有することを特徴
とするタイミング発生器提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイミングを発生
するタイミング発生器に関する。特に、高速動作可能な
タイミング発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来のタイミング発生器20
0の構成を示す。タイミング発生器200は、粗遅延回
路202、可変遅延回路204、微小可変遅延回路20
6、遅延制御部220a、及び遅延制御部220bを備
える。粗遅延回路202には、矩形波信号が入力され、
タイミング発生器200が発生すべきタイミングに基づ
いて、所定の時間遅延させて可変遅延回路204に出力
する。可変遅延回路204は、粗遅延回路202の遅延
分解能より小さい遅延量だけ、矩形波信号を遅延させ
て、微小可変遅延回路206に出力する。微小可変遅延
回路206は、可変遅延回路204の遅延分解能より小
さい遅延量だけ、矩形波信号を遅延させ、所望の時間だ
け遅延されたタイミングとして出力する。
【0003】遅延制御部220aは、可変遅延回路20
4における遅延量を制御する遅延制御部220aは、カ
ウンタ208、レジスタ212、セレクタ214、セレ
クタ制御部218、及び保持回路216を有する。遅延
制御部220aには、タイミング発生器200が発生す
べきタイミングに基づいて、可変遅延回路204が矩形
波信号を遅延すべき遅延設定データが与えられる。遅延
設定データは、レジスタ212aからレジスタ212d
に格納される。カウンタ208は、矩形波信号における
波形の立ち上がり又は立ち下がりの回数をカウントし、
レジスタ212に格納される遅延設定データを順に更新
する。
【0004】レジスタ212に格納された遅延設定デー
タは、セレクタ214に入力される。セレクタ制御部2
18は、粗遅延回路202が出力する矩形波信号の波形
の立ち上がりの回数をカウントし、カウント回数に基づ
いて、セレクタ214に入力された遅延設定データを選
択する。選択された遅延設定データは、保持回路216
に入力される。保持回路216は、粗遅延回路202が
出力した矩形波信号の波形の立ち下がり又は立ち上がり
に基づいたタイミングで、可変遅延回路204における
遅延量を制御する。また、遅延制御部220bは、遅延
制御部220aと同様の機能及び構成を有し、微小可変
遅延回路206における遅延量を制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年の電子デバイスの
高速化に伴い、電子デバイスを試験する試験装置におけ
るタイミング発生器も、動作の高速化が望まれている。
しかし、図9において説明したタイミング発生器では、
遅延制御部220a及び遅延制御部220bが、セレク
タ、カウンタ等を有しているため、これらの素子の伝搬
遅延時間により、高速動作させることが困難であった。
また、多数の素子を必要とするため、大規模な回路が必
要であった。また、従来のタイミング発生器では、発生
すべき1つのタイミングに対して、1つの矩形波を、ア
ナログ遅延回路によって遅延させていた。このため、遅
延設定量によって、アナログ遅延回路を通過する矩形波
の時間間隔にばらつきが生じ、そのためアナログ遅延回
路における発熱にばらつきが生じ、遅延誤差等の精度劣
化の原因となっていた。また、従来の試験装置におい
て、当該精度劣化を補償するためには、アナログ遅延回
路における発熱量を補償する発熱量補償回路を備える必
要があり、回路規模の増大を招いていた。
【0006】そこで本発明は、上記の課題を解決するこ
とのできるタイミング発生器及び試験装置を提供するこ
とを目的とする。この目的は、特許請求の範囲における
独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。ま
た従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の形態においては、タイミングを発生
するタイミング発生器であって、矩形波信号が入力さ
れ、矩形波信号を遅延させた第1遅延信号を出力する第
1可変遅延回路部と、第1遅延信号が入力され、第1遅
延信号を遅延させた第2遅延信号を出力する第2可変遅
延回路部と、第2可変遅延回路部における遅延量を制御
する第2遅延量制御部とを備え、第2遅延量制御部は、
第2可変遅延回路部における遅延量を制御する第2遅延
量設定データが与えられ、矩形波信号の変化点に基づく
第1タイミングまで、第2遅延量設定データを保持して
出力する第1保持回路と、第1保持回路が出力した第2
遅延量設定データを受け取り、矩形波信号又は第1遅延
信号の変化点に基づく第2タイミングまで、第2遅延量
設定データを保持して、第2可変遅延回路部における遅
延量を制御する第2保持回路とを有することを特徴とす
るタイミング発生器を提供する。
【0008】本発明の第1の形態において、第1可変遅
延回路部における遅延量を制御する第1遅延量制御部を
更に備え、第1遅延量制御部は、第1可変遅延回路部に
おける遅延量を制御する第1遅延量設定データが与えら
れ、矩形波信号の変化点に基づく第1タイミングまで、
第1遅延量設定データを保持して、第1可変遅延回路部
における遅延量を制御する第3保持回路を有してよい。
また、第1保持回路、第2保持回路、及び第3保持回路
は、ダイナミックラッチであってよい。また、矩形波信
号は、所定の周期を有するクロック信号であって、矩形
波信号の略半周期だけ、矩形波信号を遅延させて第1可
変遅延回路部に入力する、半周期遅延部を更に備えてよ
い。
【0009】また、矩形波信号、又は半周期遅延部が遅
延させた矩形波信号のいずれかを、タイミング発生器が
発生すべきタイミングに基づいて選択し、第1可変遅延
回路部に入力する入力選択部を更に備えてよい。また、
第1可変遅延回路部における遅延量は、矩形波信号の略
半周期相当であってよい。また、第2可変遅延回路部に
おける遅延量は、第1可変遅延回路部における遅延量分
解能相当であってよい。また、第2可変遅延回路部が出
力した第2遅延信号に含まれる矩形波成分のうち、所望
の矩形波成分を選択して出力するタイミング出力部を更
に備えてよい。
【0010】タイミング出力部は、第2可変遅延回路部
が出力した第2遅延信号に含まれる矩形波成分のうちの
所望の矩形波を選択するための選択データが入力され、
矩形波信号の変化点に基づく第1タイミングまで、選択
データを保持して出力する第4保持回路と、第4保持回
路が出力した選択データを受け取り、矩形波信号又は第
1遅延信号の変化点に基づく第2タイミングまで、選択
データを保持して出力する第5保持回路と、第5保持回
路が出力した選択データを受け取り、第1遅延信号又は
第2遅延信号の変化点に基づく第3タイミングまで、選
択データを保持して出力する第6保持回路と、第6保持
回路が出力した選択データに基づいて、第2遅延信号に
含まれる矩形波成分のうち、所望の矩形波成分を選択し
て出力する選択部とを有してよい。また、第4保持回
路、第5保持回路、及び第6保持回路は、ダイナミック
ラッチであってよい。
【0011】第1保持回路、第3保持回路、及び第4保
持回路は、矩形波信号の変化点に基づく第1タイミング
まで、それぞれに入力されたデータを保持し、第2保持
回路、及び第5保持回路は、第1遅延信号の変化点に基
づく第2タイミングまで、それぞれに入力されたデータ
を保持し、第6保持回路は、第2遅延信号の変化点に基
づく第3タイミングまで、入力されたデータを保持して
よい。また、第1保持回路、第3保持回路、及び第4保
持回路は、矩形波信号の波形の立ち下がりに基づくタイ
ミングまで、それぞれの出力を保持することが好まし
い。また、第2保持回路及び第5保持回路は、第1遅延
信号の波形の立ち下がりに基づくタイミングまで、それ
ぞれの出力を保持することが好ましい。また、第6保持
回路は、第2遅延信号の波形の立ち下がりに基づくタイ
ミングまで、出力を保持することが好ましい。
【0012】半周期遅延部は、矩形波信号の波形を反転
させる手段を有してよい。また、半周期遅延部は、矩形
波信号を受け取り、矩形波信号を遅延させた矩形波信号
である第3遅延信号を出力する第3可変遅延回路部と、
第3可変遅延回路部が出力した第3遅延信号を受け取
り、第3遅延信号を遅延させた矩形波信号である第4遅
延信号を、第1可変遅延回路部に入力する第4可変遅延
回路部とを有し、第3可変遅延回路部及び第4可変遅延
回路部における、最大の遅延量は、それぞれ矩形波信号
の4分の1周期に略等しくてよい。
【0013】第1保持回路、第3保持回路、及び第4保
持回路は、第3可変遅延回路が出力した矩形波信号の変
化点に基づく前記第1タイミングまで、それぞれに入力
されたデータを保持し、第2保持回路、及び第5保持回
路は、第4可変遅延回路が出力した矩形波信号の変化点
に基づく第2タイミングまで、それぞれに入力されたデ
ータを保持し、第6保持回路は、第1遅延信号の変化点
に基づく第3タイミングまで、入力されたデータを保持
してよい。
【0014】タイミング発生器は、矩形波信号を所定の
時間範囲で分割した複数の領域における矩形波成分に基
づいて、複数のタイミングを発生する。つまり、タイミ
ング発生器は、タイミング発生サイクル毎に、矩形波信
号を切り出す。タイミング発生器は、入力選択部が、矩
形波信号の矩形波成分と、半周期遅延部が遅延させた矩
形波信号の矩形波成分とのいずれかをタイミング発生サ
イクル毎に順次選択して、第1可変遅延回路部に入力し
た場合に、矩形波信号の矩形波成分と、半周期遅延部が
遅延させた矩形波信号の矩形波成分とが近接する場合に
おいて、近接する矩形波信号の矩形波成分又は半周期遅
延部が遅延させた矩形波信号の矩形波成分を遮断して、
第1可変遅延回路部に入力する遮断手段を更に備えてよ
い。
【0015】また、第4可変遅延回路部における遅延量
を制御する第4遅延量設定データが与えられ、第3可変
遅延回路部に入力される矩形波信号の変化点に基づく第
4タイミングまで、第4遅延量設定データを保持し、第
4可変遅延回路部における遅延量を制御する第7保持回
路と、第1遅延量設定データが与えられ、第4タイミン
グまで、第1遅延量設定データを保持し、第3保持回路
に出力する第8保持回路と、第2遅延量設定データが与
えられ、第4タイミングまで、第2遅延量設定データを
保持し、第1保持回路に出力する第9保持回路と、選択
データが入力され、第4タイミングまで、選択データを
保持し、第4保持回路に出力する第10保持回路とを更
に備えてよい。
【0016】第7保持回路、第8保持回路、第9保持回
路、及び第10保持回路は、ダイナミックラッチであっ
てよい。また、第7保持回路、第8保持回路、第9保持
回路、及び第10保持回路は、第3可変遅延回路に入力
される矩形波信号の波形の立ち上がりに基づくタイミン
グまで、それぞれの出力を保持してよい。また、第1保
持回路、第3保持回路、及び第4保持回路は、第3遅延
信号の波形の立ち上がりの基づくタイミングまで、それ
ぞれの出力を保持してよい。
【0017】第2保持回路、及び第5保持回路は、第4
遅延信号の波形の立ち上がりに基づくタイミングまで、
それぞれの出力を保持してよい。また、第6保持回路
は、第1遅延信号の波形の立ち上がりに基づくタイミン
グまで、出力を保持してよい。
【0018】また、第1から第10保持回路におけるそ
れぞれの出力状態を、所定の状態に設定する初期化手段
を更に備えてよい。初期化手段は、第1から第10保持
回路のそれぞれに、所定のデータを与えるクリアデータ
入力手段と、第1から第10保持回路のそれぞれにおけ
る、データ保持の切り換えタイミングを与えるクリア信
号入力手段とを有し、クリア信号入力手段は、第1から
第4可変遅延回路部を介して、第1から第10保持回路
のそれぞれに対して、データ保持の切り換えタイミング
を与えてよい。
【0019】また、クリア信号入力手段は、第1から第
10保持回路に対してデータ保持の切り換えタイミング
を与えるためのクリア用矩形波を生成し、第1から第4
可変遅延回路部は、クリア用矩形波受け取り、クリア信
号入力手段は、第1から第4可変遅延回路部における、
クリア用矩形波の遅延量を略零に設定する手段を有して
よい。また、クリアデータ入力手段は、クリア信号入力
手段が生成したクリア用矩形波を受け取り、クリア用矩
形波に基づくタイミングで、第1から第10保持回路に
所定のデータを与えてよい。また、クリア信号入力手段
は、第1から第4可変遅延回路部における、クリア用矩
形波の伝搬遅延時間より大きい時間遅延させた、クリア
用矩形波に基づくタイミングで、第1から第10保持回
路に所定のデータを与えてよい。
【0020】本発明の第2の形態によると、電子デバイ
スを試験する試験装置であって、電子デバイスを試験す
るための試験パターンを発生するパターン発生部と、試
験パターンを受け取り、試験パターンを整形した整形パ
ターンを電子デバイスに入力する波形整形部と、タイミ
ングを発生するタイミング発生器と、電子デバイスが試
験パターンに基づいて出力する出力信号を、タイミング
発生器が発生したタイミングでサンプリングする出力信
号サンプリング回路と、出力信号サンプリング回路にお
けるサンプリング結果に基づいて、電子デバイスの良否
を判定する判定部とを備え、タイミング発生器は、矩形
波が入力され、矩形波信号を遅延させた第1遅延信号を
出力する第1可変遅延回路部と、第1遅延信号が入力さ
れ、第1遅延信号を遅延させた第2遅延信号を出力する
第2可変遅延回路部と、第2可変遅延回路部における遅
延量を制御する第2遅延量制御部とを有し、第2遅延量
制御部は、第2可変遅延回路部における遅延量を制御す
る第2遅延量設定データが与えられ、矩形波信号の変化
点に基づく第1タイミングまで、第2遅延量設定データ
を保持して出力する第1保持回路と、第1保持回路が出
力した第2遅延量設定データを受け取り、矩形波信号又
は第1遅延信号の変化点に基づく第2タイミングまで、
第2遅延量設定データを保持して、前記第2可変遅延回
路部における遅延量を制御する第2保持回路とを含むこ
とを特徴とする試験装置を提供する。
【0021】尚、上記の発概要は、本発明の必要な特徴
の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブ
コンビネーションも又、発明となりうる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲
にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中
で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決
手段に必須であるとは限らない。
【0023】図1は、本発明に係る試験装置100の構
成の一例を示す。試験装置100は、試験信号を生成す
るパターン発生部20、試験信号を整形する波形整形部
22、電子デバイス10と信号を受け渡しする信号入出
力部24、タイミング発生部30、及び電子デバイス1
0の良否を判定する判定部26を備える。
【0024】パターン発生部20は、電子デバイス10
の試験用の試験信号を生成し、電子デバイス10に、波
形整形部22及び信号入出力部24を介して入力する。
また、パターン発生部20は、当該試験信号を電子デバ
イス10に入力した場合に、電子デバイス10が出力す
べき期待値信号を生成する。波形整形部22は、パター
ン発生部20が生成した試験信号を整形する。例えば、
波形整形部22は、パターン発生部20が生成した試験
信号を所望の時間遅延させて、信号入出力部24に入力
する。波形整形部22は、パターン発生部20が生成し
た試験信号を所望の時間遅延させるためのタイミングを
発生する、タイミング発生器を有してよい。信号入出力
部24は、電子デバイス10と電気的に接続され、波形
整形部22から受け取った試験信号を、電子デバイス1
0に入力する。また、信号入出力部24は、試験信号に
基づいて電子デバイス10が出力する出力信号を受け取
り、判定部26に供給する。
【0025】タイミング発生器30は、所望のタイミン
グを発生して判定部26に供給する。タイミング発生器
30は、所定の周期を有する矩形波信号を受け取り、当
該矩形波信号に基づいて、所望のタイミングを発生す
る。タイミング発生器30は、試験装置100の動作を
制御する基準クロックを当該矩形波信号として受け取
り、所望のタイミングを発生してよい。タイミング発生
器30は、パターン発生部20が発生した試験信号に応
じたタイミングを、例えば矩形波として、判定部26に
供給する。判定部26は、電子デバイス10が出力した
出力信号に基づいて、電子デバイス10の良否を判定す
る。例えば、判定部26は、タイミング発生器30が発
生したタイミングにおける、電子デバイス10が出力し
た出力信号の値と、パターン発生部20が生成した期待
値信号とを比較し、電子デバイス10の良否を判定す
る。波形整形部22が有するタイミング発生器は、上記
説明したタイミング発生器30と同一又は同様の機能及
び構成を有してよい。
【0026】図2は、本発明に係るタイミング発生器3
0の構成の一例を示すブロック図である。タイミング発
生器30は、第1可変遅延回路部42と、第2可変遅延
回路部44と、第1遅延量制御部50と、第2遅延量制
御部60と、タイミング出力部70と、半周期遅延部4
0と、入力選択部48とを備える。また、タイミング発
生器30には、発生すべきタイミングに基づいて、零遅
延データ、半周期遅延データ、第1遅延量設定データ、
第2遅延量設定データ、選択データが与えられる。ま
た、タイミング発生器30には、所定の周期を有する矩
形波信号が与えられる。
【0027】当該半周期遅延データは、タイミング発生
器30に与えられた矩形波信号を、反転して第1可変遅
延回路部42に入力する制御を行うためのデータであ
る。また、当該零遅延データは、タイミング発生器30
に与えられた矩形波信号を、反転せずに第1可変遅延回
路部42に入力する制御を行うためのデータである。矩
形波信号を反転した信号は、半周期遅延部40において
生成される。半周期遅延部40が、矩形波信号を反転す
ることにより、当該矩形波信号の略半周期だけ遅延させ
た信号を生成することができる。半周期遅延部40は、
一例として、レジスタ32b、レジスタ34b、論理素
子38を有する。半周期遅延データは、例えば1,0の
値の組み合わせで表されるディジタル信号であってよ
い。半周期遅延データは、タイミング発生器30が発生
すべきタイミングに基づいて定められる。半周期遅延デ
ータは、レジスタ32b及びレジスタ34bを介して論
理素子38に入力される。また、論理素子38には、矩
形波信号を反転した信号が入力される。論理素子38
は、入力された半周期遅延データと、矩形波信号を反転
した信号の論理積を入力選択部48に入力する。また、
零遅延データは、同様にディジタル信号であってよく、
タイミング発生器30が発生すべきタイミングに基づい
て定められる。零遅延データは、レジスタ32a及びレ
ジスタ34aを介して論理素子36に入力される。論理
素子36は、入力された零遅延データと、矩形波信号の
論理積を、入力選択部48に供給する。
【0028】入力選択部48は、矩形波信号又は、半周
期遅延部40が半周期遅延させた矩形波信号のいずれか
を、タイミング発生器30が発生すべきタイミングに基
づいて選択し、第1可変遅延回路部42に出力する。零
遅延データ及び半周期遅延データは、タイミング発生器
30が発生すべきタイミングに基づいて定められる。タ
イミング発生器30が所望のタイミングを生成する場合
において、矩形波信号を略半周期遅延させる必要がある
場合、半周期遅延データに1が設定され、零遅延データ
には0が設定される。また、タイミング発生器30が所
望のタイミングを生成する場合において、矩形波信号を
略半周期遅延させる必要がない場合には、零遅延データ
に1が設定され、半周期遅延データには0が設定され
る。
【0029】通常、零遅延データは、半周期遅延データ
を反転させたものである。例えば、半周期遅延データが
1,0,1であった場合、零遅延データには、0,1,
0が与えられる。本例において、入力選択部48は、矩
形波信号と、反転された矩形波信号との論理和を、第1
可変遅延回路部42に出力する。以上説明したように、
矩形波信号の半周期に相当する遅延をディジタル回路に
よって生成することにより、第1可変遅延回路部42及
び第2可変遅延回路部44における最大遅延量を小さく
することができ、精度よく遅延された信号を生成するこ
とができる。また、本例においては、論理素子36及び
論理素子38は、論理積回路であり、論理素子48は、
論理和回路であったが、他の例において、他の論理素子
の構成であっても、本例におけるタイミング発生器30
と同一の機能を実現できることは明らかである。
【0030】第1遅延量制御部50は、第1可変遅延回
路部42における遅延量を制御する。また、第1遅延量
制御部50は、第1可変遅延回路部42における遅延量
を制御する第1遅延量設定データが与えられる。第1遅
延量制御部50は、当該第1遅延量設定データを所望の
タイミングまで保持する第3保持回路56を有する。第
3保持回路56は、レジスタ32c及びレジスタ34c
を介して、当該第1遅延量設定データを受け取る。当該
第1遅延量設定データは、タイミング発生器30が発生
すべきタイミングに基づいて定められる。
【0031】第1可変遅延回路部42は、矩形波信号が
供給され、当該矩形波信号を遅延させた第1遅延信号を
出力する。第1可変遅延回路部42は、例えばアナログ
遅延回路であってよい。本例において、第1可変遅延回
路部42における遅延量は、矩形波信号の略半周期以下
である。例えば、矩形波信号の周期が4ns(ナノ秒)
であった場合、第1可変遅延回路部42は、1.5n
s、1.0ns、0.5ns、0nsのいずれかの遅延
量だけ、矩形波信号を遅延させた第1遅延信号を出力す
る。
【0032】第2遅延量制御部60は、第2可変遅延回
路部44における遅延量を制御する。第2遅延量制御部
60は、第2可変遅延回路部44における遅延量を制御
するための第2遅延量設定データが与えられる。当該第
2遅延量設定データは、タイミング発生器30が発生す
べきタイミングに基づいて定められる。第2遅延量制御
部60は、当該第2遅延量設定データを所望のタイミン
グまで保持する、第1保持回路52と、第1保持回路5
2に縦続接続された第2保持回路54とを有する。第1
保持回路52は、レジスタ32d及びレジスタ34dを
介して第2遅延量設定データを受け取り、第3保持回路
56が出力を保持するタイミングと略同一のタイミング
まで、第2遅延量設定データを保持し、第2保持回路5
4に供給する。第2保持回路54は、第1保持回路52
から供給された第2遅延量設定データを所望のタイミン
グまで保持し、第2可変遅延回路部44における遅延量
を制御する。
【0033】第2可変遅延回路部54は、第1遅延信号
を受け取り、第1遅延信号を遅延させた第2遅延信号を
出力する。第2可変遅延回路部44は、例えばアナログ
遅延回路であってよい。本例において、第2可変遅延回
路部42における遅延量は、第1可変遅延回路部42に
おける遅延分解能以下である。例えば、第1可変遅延回
路部42が、1.5ns、1.0ns、0.5ns、0
nsのいずれかの遅延量だけ、矩形波信号を遅延させる
場合、第2可変遅延回路部44は、0.5ns以下の微
小遅延量だけ第1遅延信号を遅延させた第2遅延信号を
出力する。
【0034】タイミング出力部70は、第2可変遅延回
路部44が出力した第2遅延信号に含まれる矩形波成分
のうち、所望の矩形波成分を選択して出力する。第2遅
延信号に含まれる矩形波成分のうち、所望の矩形波成分
を選択して出力することにより、所定のタイミングに対
して、矩形波信号の周期の整数倍の遅延を生成すること
ができる。タイミング出力部70は、第4保持回路5
8、第5保持回路62、第6保持回路64、及び選択部
46を有する。
【0035】第4保持回路58は、第2可変遅延回路部
が出力した第2遅延信号に含まれる矩形波成分のうちの
所望の矩形波を選択するための選択データが、レジスタ
32e及びレジスタ34eを介して受け取る。当該選択
データは、タイミング発生器30が発生すべきタイミン
グに基づいて定められる。第4保持回路58は、受け取
った選択データを所望のタイミングまで保持して出力す
る。つまり、第4保持回路58は、第1保持回路52及
び第3保持回路56が出力を保持するタイミングまで、
出力を保持する。
【0036】第5保持回路62は、第4保持回路58が
出力した選択データを受け取り、所望のタイミングまで
当該選択データを保持して出力する。第5保持回路62
は、第2保持回路54が出力を保持するタイミングと同
一のタイミングまで、出力を保持する。第6保持回路6
4は、第5保持回路62が出力した選択データを受け取
り、所望のタイミングまで当該選択データを保持して、
選択部46に供給する。
【0037】選択部46は、第6保持回路64が出力し
た選択データに基づいて、第2遅延信号に含まれる矩形
波成分のうち所望の矩形波成分を選択して出力する。可
変遅延回路部に矩形波成分を断続的に通過させ、選択部
46が所望の矩形波成分を選択することにより、第1可
変遅延回路42及び第2可変遅延回路44における発熱
のばらつきを少なくすることができ、そのためタイミン
グ発生器30を安定に動作させることができる。また、
可変遅延回路部に矩形波成分を断続的に通過させること
により、保持回路に保持されるデータのリフレッシュを
行うことができる。
【0038】当該選択データは、例えば1,0で表され
るディジタル信号であって、タイミング発生器30が発
生すべきタイミングに基づいて定められる。選択部46
は、例えば論理積を出力する論理回路であってよい。選
択部46には、第2遅延信号及び選択データが入力さ
れ、第2遅延信号と選択データとの論理積を出力するこ
とにより、第2遅延信号に含まれる矩形波成分のうち、
所望の矩形波成分を選択する。また、第1保持回路5
2、第2保持回路54、第3保持回路56、第4保持回
路58、第5保持回路62、及び第6保持回路64は、
ダイナミックラッチであることが好ましい。保持回路と
してダイナミックラッチを用いることにより、タイミン
グ発生器30を高速に動作させることが可能となる。ま
た、従来のタイミング発生器に比べ、回路規模を小さく
することができる。また、各レジスタ、及び各保持回路
は、並列に配置された複数のレジスタ又は保持回路を有
し、伝送すべきデータをパラレル伝送することが好まし
い。この場合、各レジスタ、及び各保持回路は、パラレ
ル伝送された信号をデコードするデコーダを有すること
が好ましい。
【0039】本例におけるタイミング発生器30によれ
ば、セレクタ等の素子を含まないため、従来のタイミン
グ発生器に比べ、高速動作が可能となる。以下におい
て、タイミング発生器30の具体的な動作をタイミング
チャートを用いて説明する。
【0040】図3は、タイミング発生器30の動作の一
例を示すタイミングチャートである。本例において、矩
形波信号の周期を4nsとして説明する。図3におい
て、横軸は時間を示し、一目盛が1nsを示す。試験装
置100は通常、複数の試験サイクルを連続して行う。
本例においては、試験装置100は、3つの試験サイク
ルを連続して行い、それぞれの試験サイクルをTS1、
TS2、TS3とする。それぞれの試験サイクルの長さ
を一例として、TS1=8ns、TS2=10ns、T
S3=8nsとして、それぞれの試験サイクルで一つの
タイミングを発生する場合について説明する。また、一
例として、それぞれの試験サイクルにおいて、発生すべ
きタイミングをそれぞれの試験サイクル開始から、TS
1:1.5ns、TS2:6.1ns、TS3:2.5
nsのタイミングで発生する場合について説明する。
【0041】零遅延データ、半周期遅延データ、及び選
択データには、矩形波信号の周期と同期して値が切り替
わるディジタル信号が設定される。選択データには、そ
れぞれの試験サイクルにおいて、タイミング発生器30
が発生すべきタイミングに基づいたデータが設定され
る。それぞれの試験サイクルにおけるタイミングを生成
するために、4nsの遅延が必要な場合には、対応する
選択データに0,1が設定され、4nsの遅延が必要で
無い場合には、対応する選択データに1,0が設定され
る。本例において、それぞれの試験サイクルにおいて発
生すべきタイミングは、TS1:1.5ns、TS2:
6.1ns、TS3:2.5nsであるので、図3に示
すように、選択データには順に1,0,0,1,0,1
が設定される。本例において、TS3において発生すべ
きタイミングがTS3の開始から2.5ns後であるた
め、選択データには1,0が設定されるべきであるが、
前試験サイクルの長さを矩形波信号の周期で割った余り
と、該試験サイクルにおいて発生すべきタイミングを矩
形波信号の周期で割った余りとの和が、矩形波信号の周
期より大きい場合には、選択部46において、所望の矩
形波成分を選択するために、対応する試験サイクルの選
択データの1の出力を1クロックずらす制御(キャリー
制御、図4にて後述)が必要となる。
【0042】零遅延データ及び半周期遅延データには、
タイミング発生器30が発生すべきタイミングに基づい
たデータが設定される。対応する試験サイクルにおい
て、2nsの遅延が必要である場合には、零遅延データ
には0,0が設定され、半周期遅延データには1,1が
設定される。また、対応する試験サイクルにおいて、2
nsの遅延が必要でない場合には、零遅延データには
1,1が設定され、半周期遅延データには0,0が設定
される。つまり、前試験サイクルまでの試験サイクルの
長さを矩形波信号の周期で割った余りと、該試験サイク
ルにおいて発生すべきタイミングを矩形波信号の周期で
割った余りとの和が、矩形波信号の半周期以上である場
合に、半周期遅延データに1,1が設定される。
【0043】また、第1遅延量設定データ及び第2遅延
量設定データには、それぞれの試験サイクルにおいて、
発生すべきタイミングに基づいた遅延量のうち、2ns
以下の遅延分が設定される。つまり、第1遅延量設定デ
ータには、それぞれの試験サイクルで、1.5ns、0
ns、0.5nsが設定され、第2遅延量設定データに
は、それぞれの試験サイクルで、0.0ns、0.1n
s、0.0nsが設定される。
【0044】設定された零遅延データは、レジスタ32
a及びレジスタ34aを介して、論理素子36に入力さ
れる。レジスタ32aは、矩形波信号に応じて駆動し、
レジスタ34aは、矩形波信号の反転信号に応じて駆動
するため、レジスタ34aの出力には、矩形波信号の
1.5周期分と、レジスタ32a及びレジスタ34bに
おける伝搬遅延時間分だけ遅れた零遅延データが出力さ
れる。同様に、レジスタ34bの出力は、矩形波信号の
2周期分と、伝搬遅延時間分だけ遅れた半周期遅延デー
タが出力される。論理素子36は、レジスタ34aの出
力と、矩形波信号との論理積を、入力選択部48に入力
する。また、論理素子38は、レジスタ34bの出力
と、矩形波信号の反転信号との論理積を、入力選択部4
8に入力する。入力選択部48は、図3に示すように、
レジスタ34aの出力が1であるときの矩形波信号のp
osi論理と、レジスタ34bの出力が1であるときの
矩形波信号のnega論理をposi論理に反転させた
ものとを合成した信号を、矩形波信号として第1可変遅
延回路に出力する。
【0045】レジスタ34cには、レジスタ32cを介
して第1遅延量設定データが与えられる。レジスタ32
cは、矩形波信号に応じて駆動し、レジスタ34cは、
矩形波信号の反転信号に応じて駆動するため、レジスタ
34cの出力には、矩形波信号の1.5周期分と、各レ
ジスタの伝搬遅延時間分だけ遅れた第1遅延量設定デー
タが出力される。同様に、レジスタ34dとレジスタ3
4eとは、図3に示すように、レジスタ34cと略同期
したタイミングで、第2遅延量設定データと選択データ
を出力する。
【0046】第3保持回路56は、図3に示すように、
レジスタ34cの出力を受け取り、入力選択部48が出
力する矩形波信号の立ち下がりまで、データを保持し、
保持回路における伝搬遅延時間だけ遅れてデータを出力
し、第1可変遅延回路における遅延量を制御する。第1
保持回路52及び第4保持回路58も同様に、レジスタ
34dの出力、レジスタ34eの出力を受け取り、入力
選択部48が出力する矩形波信号の立ち下がりまで、デ
ータを保持し、保持回路における伝搬遅延時間だけ遅れ
てデータを出力する。
【0047】入力選択部48が出力した矩形波信号は、
第1可変遅延回路部42に入力される。入力された矩形
波信号は、第3保持回路56が出力しているデータによ
る遅延量と、第1可変遅延回路部42における伝搬遅延
時間だけ遅延されて、出力される。第2保持回路54
は、第1保持回路52が出力したデータを受け取り、第
1可変遅延回路部42が出力する第1遅延信号の立ち下
がりまで、データを保持し、保持回路における伝搬遅延
時間だけ遅らせてデータを出力し、第2可変遅延回路に
おける遅延量を制御する。第5保持回路62も同様に、
第4保持回路58の出力を、伝搬遅延時間だけ遅らせて
出力する。
【0048】第1可変遅延回路部42が出力した第1遅
延信号は、第2可変遅延回路部44に入力される。第2
可変遅延回路部44は、受け取った第1遅延信号を、第
2保持回路54が出力しているデータによる遅延量と、
第2可変遅延回路部44における伝搬遅延時間だけ遅延
させて、出力する。第6保持回路64は、第5保持回路
62が出力したデータを受け取り、第2可変遅延回路部
44が出力する第2遅延信号の立ち下がりまで、データ
を保持し、保持回路における伝搬遅延時間だけ遅らせて
データを出力する。選択部46は、第6保持回路64
が、1を出力している間において、第2可変遅延回路部
44が出力する第2遅延信号の矩形波成分を選択して出
力する。
【0049】以上説明した動作によって、タイミング発
生器30は、所望のタイミングを生成することができ
る。また、タイミング発生器30は、各素子の伝搬遅延
時間を予め計測し、計測した伝搬遅延時間を補正した遅
延量設定データを第1遅延量設定データ及び第2遅延量
設定データに設定する設定部を更に備えてよい。また、
タイミング発生器30は、各素子の伝搬遅延時間を予め
計測し、計測した伝搬遅延時間を記憶する記憶部を更に
備えてよい。
【0050】図4は、図3に関連して説明したキャリー
動作を説明する。図4(a)は図3に関連してキャリー
制御を行う遮断手段の構成の一例を示す。図4(b)
は、図3に関連して説明した試験サイクル及びタイミン
グ発生器30が発生すべきタイミングの例を示す。図4
(c)は、図4(b)に示した試験サイクル及びタイミ
ングの例において、キャリー制御をしない場合の入力選
択部48の出力の例を示す。
【0051】図4(a)に示した遮断手段は、2つのレ
ジスタと、2つの論理積回路を有する。片方のレジスタ
には、CARRYデータが設定され、他方のレジスタに
は図4(c)に示すような、キャリー制御を行わない場
合の半周期遅延データ(2nsデータ)が設定される。
2つの論理積回路の出力は、それぞれ図2及び図3に関
連して説明した零遅延データと半周期遅延データとして
使用される。CARRYデータには、試験サイクルの長
さを矩形波信号の周期で割った余りと、該試験サイクル
において発生すべきタイミングを矩形波信号の周期で割
った余りとの和が、矩形波信号の周期より大きい場合に
1が設定され、試験サイクルの長さを矩形波信号の周期
で割った余りと、該試験サイクルにおいて発生すべきタ
イミングを矩形波信号の周期で割った余りとの和が、矩
形波信号の周期以下である場合に0が設定される。CA
RRYデータが設定されるレジスタは、CARRYデー
タの反転データを2つの論理積回路に供給し、他方のレ
ジスタは、2nsデータを、出力が半周期遅延データと
して用いられる論理積回路に供給し、2nsデータの反
転データを、出力が零遅延データとして用いられる論理
積回路に供給する。
【0052】図4(b)に示した試験サイクル及びタイ
ミングの例において、それぞれの試験サイクルにおいて
発生すべきタイミングは、TS1:1.5ns、TS
2:6.1ns、TS3:2.5nsであるので、零遅
延データには、1,1,0,0,0,0が設定され、半
周期遅延データには、0,0,1,1,1,1が設定さ
れるべきであるが、前試験サイクルの長さを矩形波信号
の周期で割った余りと、該試験サイクルにおいて発生す
べきタイミングを矩形波信号の周期で割った余りとの和
が、矩形波信号の周期より大きい場合には、前試験サイ
クルにおける矩形波成分と、該試験サイクルにおける矩
形波成分とが近接してしまい、タイミング発生器30を
正しく動作させることができない場合がある。このた
め、本発明に係るタイミング発生器30では、近接する
矩形波成分を遮断するために、前試験サイクルの長さを
矩形波信号の周期で割った余りと、該試験サイクルにお
いて発生すべきタイミングを矩形波信号の周期で割った
余りとの和が、矩形波信号の周期より大きい場合には、
零遅延データ及び半周期遅延データに0を設定する(キ
ャリー制御)。本例において、零遅延データは図3に示
すように、順に1,1,0,0,0,1が設定され、半
周期遅延データは、順に0,0,1,1,0,1が設定
される。零遅延データ及び半周期遅延データにおける5
番目のデータが、キャリー制御によって0が設定された
データである。
【0053】図4(c)は、タイミング発生器30がキ
ャリー制御を行わない場合に第1可変遅延回路部42に
供給される矩形波信号の一例を示す。タイミング発生器
がキャリー制御を行わない場合、図4(c)に示すよう
に、零遅延データには順に、1,1,0,0,1,1が
設定され、半周期遅延データには順に、0,0,1,
1,0,0が設定される。レジスタ34a及びレジスタ
34bの出力は、図3に関連して説明したものと同様
に、図4(c)に示すデータが出力される。入力選択部
48は、レジスタ34aの出力と、レジスタ34bの出
力とに基づいて、図4(c)に示すような矩形波信号を
出力する。この場合、図4(c)に示すように、点線で
示す矩形波成分と、実線で示す矩形波成分とが近接し、
タイミング発生器30が正常に動作しない場合がある。
このため、本例におけるタイミング発生器30では、キ
ャリー制御を行っている。
【0054】つまり、本例におけるタイミング発生器3
0は、矩形波信号を所定の時間範囲で分割した複数の領
域における矩形波成分に基づいて、複数のタイミングを
発生し、入力選択部48が、矩形波信号の矩形波成分
と、半周期遅延部40が遅延させた矩形波信号の矩形波
成分とのいずれかを順次選択して、第1可変遅延回路部
42に入力した場合に、矩形波信号の矩形波成分と、半
周期遅延部40が遅延させた矩形波信号の矩形波成分と
が近接する場合において、近接する矩形波信号の矩形波
成分又は半周期遅延部40が遅延させた矩形波信号の矩
形波成分を遮断して、第1可変遅延回路部に入力する遮
断手段を備えてよい。
【0055】図5は、ダイナミックラッチ及びスタティ
ックラッチの構成の一例を示す。図5(a)はダイナミ
ックラッチの構成の一例を示す。図3から図4に関連し
て説明したタイミング発生器30は、各保持回路とし
て、図5に関連して説明するダイナミックラッチを用い
てよい。ダイナミックラッチは、一例として、インバー
タ(78、82、86)、及びNMOSトランジスタと
PMOSトランジスタとを有するトランジスタスイッチ
84を有する。また、ダイナミックラッチは、ゲート
(G)端子及びデータ(D)端子を有する。また、図3
から図4に関連して説明したタイミング発生器30にお
いては、各保持回路として、インバータ82、インバー
タ86、及びトランジスタスイッチ84のNMOSを有
するダイナミックラッチを用いてよい。つまり、図3か
ら図4に関連して説明したタイミング発生器30におい
ては、ダイナミックラッチは、図5に関連して説明した
ダイナミックラッチにおいて、インバータ78及びトラ
ンジスタスイッチ84のPMOSを有さなくてもよい。
当該ダイナミックラッチによれば、更に回路規模を縮小
することが可能となる。
【0056】ダイナミックラッチにおいて、データを切
り換え、出力する最短経路は、ゲート(G)端子から、
トランジスタスイッチ84のNMOSのゲートを開放
し、データ信号がインバータ86を通過して出力する経
路である。この場合、ダイナミックラッチにクロックが
供給されてから、データを切り換え、出力するまでの伝
搬遅延時間は、NMOSとインバータ86との伝搬遅延
時間の和で表される。
【0057】図5(b)は、スタティックラッチの構成
の一例を示す。スタティックラッチは、インバータ(8
8、94、96、98)、トランジスタスイッチ90、
及びトランジスタスイッチ92を有する。また、スタテ
ィックラッチはゲート(G)端子及びデータ(D)端子
を有する。スタティックラッチにおいて、データを切り
換え、出力する最短経路は、ゲート(G)端子から、ト
ランジスタスイッチ92のNMOSのゲートを開放し、
データ信号がインバータ94及びインバータ96を通過
して出力する経路である。この場合、スタティックラッ
チにクロックが供給されてから、データを切り換え、出
力するまでの伝搬遅延時間は、NMOSとインバータ9
4と、インバータ96との伝搬遅延時間の和で表され
る。上記説明から明らかなように、回路の伝搬遅延時間
は、ダイナミックラッチよりスタティックラッチの方が
大きい。また、回路規模においても、ダイナミックラッ
チよりスタティックラッチの方が大きい。
【0058】従来のタイミング発生器では、前述したよ
うに、発生すべき1つのタイミングに対して、1つの矩
形波を、アナログ遅延回路によって遅延させていたた
め、ダイナミックラッチのリフレッシュを行うことが困
難であり、ダイナミックラッチを保持回路として用いる
ことが困難であった。本発明に係るタイミング発生器3
0は、断続的に矩形波成分を可変遅延回路に通過させて
いるため、保持回路に断続的に矩形波成分が入力され、
ダイナミックラッチを保持回路として用いた場合であっ
ても、ダイナミックラッチのリフレッシュを容易に行う
ことができる。そのため、タイミング発生器30におけ
る伝搬遅延時間を小さくすることができ、高速動作が可
能となる。また、回路規模を小さくすることができる。
【0059】また現在、一般に用いられるDRAMにお
いて、データ保持のために使用されるゲート容量成分と
配線容量成分の和は、およそ5〜10fF(フェムトフ
ァラド)である。図5に関連して説明したダイナミック
ラッチにおける、データ保持のために使用されるゲート
容量成分と、配線容量成分の和は、上記DRAMとほぼ
同一である。一般に、上記DRAMにおけるデータ保持
時間は、15μs(マイクロ秒)程度であり、図2から
図5に関連して説明したタイミング発生器30では、最
大で8ns間隔で、各保持回路に対してリフレッシュク
ロックが入力されるため、図5に関連して説明したダイ
ナミックラッチを用いたタイミング発生器30によれ
ば、データ保持に対して十分にマージンを確保すること
ができる。
【0060】図6は、タイミング発生器30の構成の他
の例を示す。タイミング発生器30は、第1可変遅延回
路部42、第2可変遅延回路部44、第1遅延量制御部
50、第2遅延量制御部60、タイミング出力部70、
半周期遅延部40、及び遮断手段110を備える。図6
において、図2と同一の符号を付したものは、図2から
図5に関連して説明したものと同一又は同様の機能及び
構成を有してよい。タイミング発生器30には、発生す
べきタイミングに基づいて、CARRYデータ、第1遅
延量設定データ、第2遅延量設定データ、第3遅延量設
定データ、第4遅延量設定データ、及び選択データが与
えられる。また、タイミング発生器30には、所定の周
期を有する矩形波信号が与えられる。
【0061】第1可変遅延回路部42及び第2可変遅延
回路部44は、図2及び図3に関連して説明した第1可
変遅延回路部42及び第2可変遅延回路部44と同一の
機能及び構成を有する。遮断手段110は、図4に関連
して説明したキャリー制御又は遮断手段と同様の構成及
び機能を有する。半周期遅延部40は、第3可変遅延回
路部74,第4可変遅延回路部76、及び第7保持回路
66を有する。第3遅延回路部74は、矩形波信号を受
け取り、矩形波信号を遅延させた矩形波信号である第3
遅延信号を出力する。第4可変遅延回路部76は、第3
可変遅延回路部74が出力した矩形波信号である第3遅
延信号を受け取り、第3遅延信号を遅延させた矩形波信
号である第4遅延信号を、第1可変遅延回路部42に入
力する。第7保持回路66は、第4可変遅延回路部76
における遅延量を制御する第4遅延量設定データを、レ
ジスタ32g及びレジスタ34gを介して受け取り、所
望のタイミングまで、当該第4遅延量設定データを保持
して出力する。
【0062】本例において、第3可変遅延回路部74及
び第4可変遅延回路部76における最大の遅延量は、そ
れぞれ矩形波信号の4分の1周期に略等しいことが好ま
しい。また、他の例においては、第3可変遅延回路部7
4及び第4可変遅延回路部76における最大の遅延量の
和は、矩形波信号の半周期に略等しくてよい。第3可変
遅延回路部74及び第4可変遅延回路部76はアナログ
遅延回路であってよい。第3可変遅延回路部74及び第
4可変遅延回路部76は、それぞれにおける最大の遅延
量か、零遅延量かのいずれかを選択して矩形波信号を遅
延させる。また、第3可変遅延回路部74において、入
力された矩形波信号が最大の遅延量で遅延された場合に
は、第4可変遅延回路部76においても、入力された矩
形波信号は、最大の遅延量で遅延される。また、第3可
変遅延回路部74において、入力された矩形波信号が零
遅延、すなわち第3可変遅延回路部74における伝搬遅
延時間分のみ遅延された場合には、第4可変遅延回路部
76においても、入力された矩形波信号は零遅延、すな
わち第4可変遅延回路部76における伝搬遅延時間のみ
遅延される。つまり、第3可変遅延回路部74と、第4
可変遅延回路部76とにおいて、矩形波信号が遅延され
る遅延量の和は、矩形波信号の略半周期もしくは、可変
遅延回路部における伝搬遅延時間分となる。第3可変遅
延回路部74及び第4可変遅延回路部76における遅延
量を制御することにより、矩形波信号の略半周期に相当
する遅延量を生成することができる。
【0063】遮断手段110には、CARRYデータ
と、第3遅延量設定データとが与えられる。第3遅延量
設定データは、第3可変遅延回路部74における遅延量
を制御するデータである。CARRYデータは、図2か
ら図4に関連して説明したCARRYデータと同一であ
る。CARRYデータは、レジスタ102に供給され、
第3可変遅延量設定データは、レジスタ32fに供給さ
れる。第3可変遅延量設定データは、第3可変遅延回路
部74における遅延量が、零のとき0が設定され、第3
可変遅延回路部74における遅延量が最大の遅延量であ
る場合には1が設定されるディジタル信号であってよ
い。レジスタ102、レジスタ32f、論理素子10
4、及び論理素子106は、図4(c)に関連して説明
したレジスタ及び論理素子と同様の機能を有する。論理
素子104及び論理素子106の出力は、レジスタ34
fに入力される。レジスタ34fは、入力された信号に
基づいて、第3可変遅延回路部74における遅延量を制
御する。また、遮断手段110は、レジスタ34fに入
力された論理素子104及び論理素子106の出力に基
づいて、第3可変遅延回路部74に入力される矩形波信
号の所望の矩形波成分を遮断する手段を有する。遮断手
段110は、第3可変遅延回路部74において、矩形波
信号の所望の矩形波成分を遮断してよい。
【0064】第1遅延量制御部50は、第1可変遅延回
路部42における遅延量を制御する。また、第1遅延量
制御部50は、第1可変遅延回路部42における遅延量
を制御するための第1遅延量設定データが与えられる。
当該第1遅延量設定データは、タイミング発生器30が
発生すべきタイミングに基づいて設定される。第1遅延
量制御部50は、当該第1遅延量設定データを所望のタ
イミングまで保持する第8保持回路68と、第3保持回
路56を有する。第8保持回路68は、第1遅延量設定
データを受け取り、第7保持回路66が出力を保持する
タイミングまで、当該第1遅延量設定データを保持し、
第3保持回路56に供給する。第3保持回路56は、所
望のタイミングまで第1遅延量設定データを保持し、第
1可変遅延回路部42における遅延量を制御する。
【0065】第2遅延量制御部60は、第2可変遅延回
路部44における遅延量を制御する。第2遅延量制御部
60は、第2可変遅延回路部44における遅延量を制御
するための第2遅延量設定データが与えられる。第2遅
延量設定データは、タイミング発生器30が発生すべき
タイミングに基づいて与えられる。第2遅延量制御部6
0は、所望のタイミングまで、第2遅延量設定データを
保持する第9保持回路108と、第1保持回路52と、
第2保持回路54とを有する。第9保持回路108は、
当該第2遅延量設定データを、レジスタ32d及びレジ
スタ34dを介して受け取り、第7保持回路66及び第
8保持回路56が出力を保持するタイミングと略同一の
タイミングまで当該第2遅延量設定データを保持し、第
1保持回路52に供給する。第1保持回路52は、第2
遅延量設定データを受け取り、第3保持回路56が出力
を保持するタイミングと同一のタイミングまで、出力を
保持し、第2保持回路54に供給する。第2保持回路5
4は、第1保持回路52が出力した第2遅延量設定デー
タを受け取り、所望のタイミングまで第2遅延量設定デ
ータを保持して、第2可変遅延回路部44における遅延
量を制御する。
【0066】タイミング出力部70は、第10保持回路
72、第4保持回路58、第5保持回路62、第6保持
回路64、及び選択部46を有する。タイミング出力部
70は、第2可変遅延回路部44が出力した第2遅延信
号に含まれる矩形波成分のうち、所望の矩形波成分を選
択して出力する。第2遅延信号に含まれる矩形波成分の
うち、所望の矩形波成分を選択して出力することによ
り、所定のタイミングに対して、矩形波信号の周期の整
数倍の遅延を生成することができる。
【0067】第10保持回路72は、第2可変遅延回路
部44が出力した第2遅延信号に含まれる矩形波成分の
うちの所望の矩形波を選択するための選択データを、レ
ジスタ32e及びレジスタ34eを介して受け取り、当
該選択データを、第7保持回路66、第8保持回路6
8、及び第9保持回路108が出力を保持するタイミン
グまで保持し、第4保持回路58に供給する。選択デー
タは、タイミング発生器30が発生すべきタイミングに
基づいて定められる。
【0068】第4保持回路58は、第10保持回路72
から選択データを受け取り、第1保持回路52及び第3
保持回路56が出力を保持するタイミングまで、当該選
択データを保持し、第5保持回路に供給する。第5保持
回路62は、第4保持回路58から選択データを受け取
り、第2保持回路54が出力を保持するタイミングと略
同一のタイミングまで、当該選択データを保持し、第6
保持回路64に供給する。
【0069】第6保持回路64は、第5保持回路62か
ら選択データを受け取り、所望のタイミングまで選択デ
ータを保持して選択部46に供給する。選択部46は、
第6保持回路64から受け取った選択データに基づい
て、第2可変遅延回路部44が出力した第2遅延信号に
含まれる矩形波成分のうち所望の矩形波成分を選択して
出力する。当該選択データは、例えば1,0で表される
ディジタル信号であって、タイミング発生器30が発生
すべきタイミングに基づいて定められる。選択部46
は、例えば論理積を出力する論理回路であってよい。選
択部46には、第2遅延信号及び選択データが入力さ
れ、第2遅延信号と選択データとの論理積を出力するこ
とにより、第2遅延信号に含まれる矩形波成分のうち、
所望の矩形波成分を選択する。また、第1保持回路5
2、第2保持回路54、第3保持回路56、第4保持回
路58、第5保持回路62、第6保持回路64、第7保
持回路66、第8保持回路68、第9保持回路108、
第10保持回路72は、ダイナミックラッチであること
が好ましい。
【0070】また、タイミング発生器30は、第1可変
遅延回路42、第2可変遅延回路44、第3可変遅延回
路74、及び第4可変遅延回路76における遅延量を制
御する各保持回路に、所定の遅延量を設定する、初期化
手段を備えることが好ましい。一例として、当該初期化
手段は、図6に示すように、各可変遅延回路部にクリア
信号(CLR)を入力する。以下当該初期化手段につい
て説明する。
【0071】図7は、図6に関連して説明した初期化手
段の説明図である。当該初期化手段は、一例として、図
6に示した各可変遅延回路部にクリア信号を入力するク
リア信号入力手段と、各保持回路のデータ入力に所定の
データを入力するクリアデータ入力手段とを有する。本
例において、クリア信号入力手段は、各可変遅延回路部
を介して、図6に示した各保持回路のそれぞれに対し
て、データ保持の切り換えタイミングを与える。クリア
信号入力手段は、一例として、各保持回路に対してデー
タ保持の切り換えタイミングを与えるためのクリア用矩
形波を生成し、各可変遅延回路部に供給する。各可変遅
延回路部は、受け取ったクリア用矩形波を、各保持回路
に供給する。
【0072】図7(a)は、図6に示した第1保持回路
52の構成の一例を示す。第1保持回路52は、第4可
変遅延回路部76から、データ保持の切り換えタイミン
グを与えるためのクリア用矩形波を、ゲート(G)入力
端子から受け取る。また、第1保持回路52は、クリア
データ入力手段から、所定のデータを、アウトイネーブ
ル(OE)入力端子から受け取る。本例において、クリ
アデータ入力手段は、第1保持回路52に対して、所定
のデータとして0を入力する。
【0073】本例における第1保持回路52は、クリア
データ入力手段から、所定のデータとして受け取った0
を入力とするNAND回路を有する。当該NAND回路
は、所定のデータとして0を受け取った場合、出力はデ
ータ(D)入力端子からの入力によらず一定となる。図
6に示した各保持回路は、図7に関連して説明した第1
保持回路52と、同一又は同様の機能及び構成を有して
よい。以下、クリア信号入力手段について説明する。
【0074】図7(b)は、図6に示した第4可変遅延
回路部76の構成の一例を示す。第4可変遅延回路部7
6は、一例として、3段の、縦続接続された遅延回路を
有する。各段の遅延回路は、複数のNAND素子を有
し、各段の遅延回路には、IN端子から遅延するべき信
号が入力され、CNT端子から、第4可変遅延回路部7
6における遅延量を制御する制御信号が入力される。各
段の遅延回路におけるNAND回路は、片方の入力に遅
延するべき信号が入力され、他方の入力には、通常1が
入力される。
【0075】クリア信号入力手段は、各段に遅延回路に
おける、他方の入力に0を入力し、第4可変遅延回路部
76における遅延量の設定をCNTの入力に関わらず零
に設定する。また、クリア信号入力手段は、図7(b)
に示す素子の入力に、第1保持回路52のデータ保持の
タイミングを切り換えるための矩形波を入力する。第4
可変遅延回路部76は、入力された矩形波を、第1保持
回路52のゲート(G)端子に入力する。この場合、当
該矩形波は、第1保持回路52に、第4可変遅延回路部
76における伝搬遅延時間だけ遅延して入力される。ク
リアデータ入力手段は、当該伝搬遅延時間より大きい遅
延量、第1保持回路52に所定のデータを入力するため
の信号を第1保持回路52に供給する遅延手段を有する
ことが好ましい。当該遅延手段は、一例として、複数の
インバータを縦続接続した回路であってよい。クリアデ
ータ入力手段は、クリア信号入力手段が生成した矩形波
を、当該所定のデータを入力するための信号として第1
保持回路52に供給してよい。また、図6に示した各可
変遅延回路部は、図7に関連して説明した第4可変遅延
回路部76と、同一又は同様の機能及び構成を有してよ
い。
【0076】図7(c)は、第1保持回路52が、ゲー
ト(G)端子及びアウトイネーブル(OE)端子から受
け取る信号のタイミングを示す。第1保持回路52は、
ゲート端子から受け取った信号に対して、ΔTだけ遅延
してアウトイネーブル端子より信号を受け取る。本例に
おいて、ΔTは、クリアデータ入力手段における遅延手
段の遅延量から、可変遅延回路部における伝搬遅延時間
を引いたものとほぼ等しい。本例においては、ゲート端
子から入力された信号の立ち下がりのタイミングから、
第1保持回路52がデータを保持する。アウトイネーブ
ル端子から、ΔTだけ信号が遅延されて入力されること
により、第1保持回路52におけるデータのホールドを
確保することができる。アウトイネーブル端子から入力
される信号の立ち下がりから、第1保持回路52が出力
するデータが、データ(D)端子から入力される信号に
関わらず決定する。
【0077】上記説明した初期化手段によれば、各保持
回路には、クリアデータが入力されるだけであるので、
各保持回路にそれぞれデータ初期化手段を有する場合に
比べ、各保持回路における伝搬遅延時間を小さくするこ
とができる。また、タイミング発生器30が当該初期化
手段を有することにより、タイミング発生器30の設計
時に、タイミング発生器30の論理動作シミュレーショ
ンを容易に行うことができる。つまり、当該初期化手段
により、各保持回路の初期値を定めることにより、各保
持回路の初期値が不定の場合に比べ、タイミング発生器
30の論理動作シミュレーションを行う場合に必要な、
論理パターン数を少なくすることができる。また、図2
に関連して説明したタイミング発生器30の場合は、各
保持回路のデータ切り換えを行うのは、nega側のパ
ルスのため、初期化手段は、矩形波信号入力を0にする
ことと、CLR端子付のD-FF(delay-フリップフロップ)
を使用することと、各保持回路のデータ切り換えを行う
信号を0 にしておけばよい。
【0078】図8は、図6に関連して説明したタイミン
グ発生器30の動作の一例を示すタイミングチャートで
ある。本例において、矩形波信号の周期を4nsとして
説明する。図7において、横軸は時間を示し、一目盛が
1nsを示す。本例における試験サイクル及びタイミン
グ発生器30が発生すべきタイミングは図2から図4に
関連して説明したタイミングチャートの例と同一であ
る。本例において、第3可変遅延回路72及び第4可変
遅延回路74は、それぞれ最大で1nsの遅延量を生成
する。
【0079】第3遅延量設定データ及び第4遅延量設定
データには、それぞれ同一のデータが設定され、合計の
データが0nsもしくは2nsとなる。第3遅延量設定
データ及び第4遅延量設定データは、タイミング発生器
30が発生すべきタイミングに基づいて定められる。第
3遅延量設定データ及び第4遅延量設定データは、矩形
波信号を半周期遅延させるか否かを制御するものである
ので、図3に関連して説明した半周期遅延データと同様
のデータが設定される。つまり、図3における半周期遅
延データに0が設定されるタイミングには、0nsが設
定され、半周期遅延データに1が設定されるタイミング
には、1000nsが設定される。
【0080】また同様に、第1遅延量設定データ及び第
2遅延量設定データには、図3に関連して説明した第1
遅延量設定データ及び第2遅延量設定データと同一のデ
ータが設定される。また同様に、選択データには、図3
に関連して説明した選択データと同一のデータが設定さ
れる。
【0081】設定された第3遅延量設定データは、遮断
手段110を介して、レジスタ34fから出力される。
レジスタ34fから出力される第3遅延量設定データ
は、図3において説明したように、略6ns遅れて出力
される。また、レジスタ34fから出力される第3遅延
量設定データは、遮断手段110によって、所定の矩形
波成分を遮断するための信号が含まれる。遮断手段11
0は、図3及び図4に関連して説明したキャリー制御と
同様の制御によって、第3遅延量設定データの一部を遮
断信号に変更する。図8においては、レジスタ34fの
出力の、dis信号を、当該遮断信号とする。レジスタ
34fが当該遮断信号を出力している場合、矩形波信号
における矩形波成分を遮断する。また、第4遅延量設定
データ、第1遅延量設定データ、第2遅延量設定デー
タ、及び選択データも、それぞれレジスタ34から、レ
ジスタ34fが第3遅延量設定データを出力するタイミ
ングと略同一のタイミングで出力される。第3可変遅延
回路部74の出力は、図6に示すように、レジスタ34
fの出力に示される遅延データで、矩形波信号を遅延さ
せた信号が出力される。
【0082】第7保持回路66には、レジスタ34fが
第3遅延量設定データを出力するタイミングと略同一の
タイミングで、レジスタ34gから出力された第4遅延
設定データが入力される。第7保持回路66は、矩形波
信号の波形の立ち上がりまで、レジスタ34gから出力
された第4遅延設定データを保持し、第4可変遅延回路
部76における遅延量を制御する。また、第1遅延量設
定データ、第2遅延量設定データ、及び選択データは、
それぞれ第8保持回路68、第9保持回路108、及び
第10保持回路72から、第7保持回路が第4遅延設定
データを出力するタイミングと略同一のタイミングで出
力される。第4可変遅延回路部76は、第3可変遅延回
路部74の出力を、第7保持回路66が出力する第4遅
延量設定データに基づいて、遅延させた波形を出力す
る。
【0083】第3保持回路56には、第7保持回路66
が第4遅延量設定データを出力するタイミングと略同一
のタイミングで、第8保持回路68から出力された第1
遅延量設定データが入力される。第3保持回路56は、
第3可変遅延回路部74が出力する波形の立ち上がりま
で、第8保持回路68から入力された第1遅延量設定デ
ータを保持し、第1可変遅延回路部42における遅延量
を制御する。第1可変遅延回路部42は、第4可変遅延
回路部76が出力した波形を、第3保持回路56が出力
する第1遅延量設定データに基づいて遅延させた第1遅
延信号を出力する。
【0084】第2保持回路54は、第3保持回路56が
第1遅延量設定データを出力するタイミングと略同一の
タイミングで、第1保持回路52から出力された第2遅
延量設定データを受け取る。第2保持回路54は、第4
可変遅延回路部76が出力する波形の立ち上がりまで、
第1保持回路52から入力された第2遅延量設定データ
を保持し、第2可変遅延回路部44における遅延量を制
御する。第2可変遅延回路部44は、第1可変遅延回路
部74が出力した波形を、第2保持回路54が出力する
第2遅延量設定データに基づいて遅延させた第2遅延信
号を出力する。
【0085】第6保持回路64は、第2保持回路54が
第2遅延量設定データを出力するタイミングと略同一の
タイミングで、第5保持回路62から出力された選択デ
ータを受け取る。第6保持回路64は、第1可変遅延回
路部42が出力する波形の立ち上がりまで、第5保持回
路62から入力された選択データを保持し、データを出
力する。選択部46は、第6保持回路64が、1を出力
している間の、第2可変遅延回路部44が出力する第2
遅延信号のposi論理を選択して出力する。
【0086】以上説明した動作によって、タイミング発
生器30は、所望のタイミングを生成することができ
る。また、各素子の伝搬遅延時間を予め計測し、計測し
た伝搬遅延時間を補正した遅延量設定データを第1遅延
量設定データ及び第2遅延量設定データに設定する設定
部を有してよい。また、図6に関連して説明したタイミ
ング発生器30では、各保持回路の書き込みクロックと
して、矩形波信号を反転させずに用いている。このた
め、図5に関連して説明したダイナミックラッチのトラ
ンジスタスイッチとしてNMOSトランジスタを使用す
ることができ、各保持回路における伝搬遅延時間を小さ
くすることができる。なお、PMOSトランジスタのス
イッチング時間よりも、NMOSトランジスタのスイッ
チング時間が速いことは、一般的に知られている。
【0087】図9は、図6から図8に関連して説明し
た、タイミング発生器30の可変遅延回路部における、
遅延量設定のセットアップとホールドを説明する。図9
(a)は、セットアップを説明する図である。遅延量を
設定したい可変遅延回路部の、前段の可変遅延回路部に
入力される矩形波信号を図9(a)上段に示す。遅延量
を設定したい可変遅延回路部の遅延量設定データは、前
段の可変遅延回路部に入力される矩形波信号の立ち上が
りまで、保持回路に保持される。保持回路に保持される
遅延量設定データは、前段の可変遅延回路部に入力され
る矩形波信号から、保持回路における伝搬遅延時間(T
dt)だけ遅れる。保持回路の出力を図8(a)中段に
示す。
【0088】また、遅延量を設定したい可変遅延回路部
に入力される矩形波信号を図9(a)下段に示す。遅延
量を設定したい可変遅延回路部に入力される矩形波信号
は、前段の可変遅延回路部における遅延設定量(del
ay)と、前段の可変遅延回路部における伝搬遅延時間
(Tck)との和だけ、前段入力矩形波信号より遅れ
る。
【0089】遅延量を設定したい可変遅延回路部に、遅
延量をセットアップするためには、保持回路における伝
搬遅延時間Tdtが、前段の可変遅延回路部における遅
延設定量と前段の可変遅延回路部における伝搬遅延時間
との和Tck+delayより小さくなくてはならな
い。最もセットアップのマージンが少なくなる場合は、
delay=0である場合であるので、保持回路におけ
る伝搬遅延時間Tdtは、前段の可変遅延回路部におけ
る伝搬遅延時間Tckより小さくなくてはならない。
【0090】図9(b)は、ホールドを説明する。図9
(b)に示すように、遅延量を設定したい可変遅延回路
部において、遅延量をホールドするためには、矩形波信
号の周期(cycle)と、保持回路における伝搬遅延
時間(Tdt)との和が、矩形波信号のパルス幅(pw
d)と、前段の可変遅延回路部における遅延設定量(d
elay)と、前段の可変遅延回路部における伝搬遅延
時間(Tck)との和より大きくなくてはならない。す
なわち、前段の可変遅延回路部における遅延設定量(d
elay)が大きいと、可変遅延回路部において、遅延
量をホールドすることができない。図6から図8に関連
して説明したタイミング発生器30によれば、半周期遅
延部40において、半周期遅延を2つの可変遅延回路に
分割して行うため、ホールドのマージンを多く取ること
ができる。また、各可変遅延回路部における最大遅延設
定量と、各保持回路における伝搬遅延時間とを、適切な
値にすることにより、任意のパルス幅の矩形波信号を用
いて、タイミングを発生することができる。
【0091】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又
は改良を加えることが可能であることが当業者に明らか
である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の
技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載
から明らかである。
【0092】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば、高速に動作できるタイミング発生器を提供する
ことができる。また、遅延回路部における発熱変動をお
さえ、精度よく所望のタイミングを発生することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る試験装置100の構成の一例を
示す。
【図2】 本発明に係るタイミング発生器30の構成の
一例を示すブロック図である。
【図3】 タイミング発生器30の動作の一例を示すタ
イミングチャートである。
【図4】 図3に関連して説明したキャリー動作を説明
する。
【図5】 ダイナミックラッチ及びスタティックラッチ
の構成の一例を示す。
【図6】 タイミング発生器30の構成の他の例を示
す。
【図7】 図6に関連して説明した初期化手段の説明図
である。
【図8】 図6に関連して説明したタイミング発生器3
0の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図9】 図6及び図7に関連して説明した、タイミン
グ発生器30の可変遅延回路部における、遅延量設定の
セットアップとホールドを説明する。
【図10】 従来のタイミング発生器200の構成を示
す。
【符号の説明】
10・・・電子デバイス、20・・・パターン発生部、
22・・・波形整形部、24・・・信号入出力部、26
・・・判定部、30・・・タイミング発生器、32、3
4・・・レジスタ、36、38・・・論理素子、42・
・・第1可変遅延回路、44・・・第2可変遅延回路、
46・・・選択部、48・・・入力選択部、50・・・
第1遅延量制御部、52・・・第1保持回路、54・・
・第2保持回路、56・・・第3保持回路、58・・・
第4保持回路、60・・・第2遅延量制御部、62・・
・第5保持回路、64・・・第6保持回路、66・・・
第7保持回路、68・・・第8保持回路、70・・・タ
イミング出力部、72・・・第10保持回路、74・・
・第3可変遅延回路、76・・・第4可変遅延回路、7
8、82、86、88、94、96、98・・・インバ
ータ、84、92・・・トランジスタスイッチ、100
・・・試験装置、102・・・レジスタ、104、10
6・・・論理素子、108・・・第9ラッチ回路、11
0・・・遮断手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 新哉 東京都練馬区旭町1丁目32番1号株式会社 アドバンテスト内 Fターム(参考) 2G132 AA00 AE06 AE08 AE14 AG01 AG08 AH07 AL11 5J001 AA04 AA11 BB10 BB11 BB12 BB23 DD09

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイミングを発生するタイミング発生器
    であって、 矩形波信号が入力され、前記矩形波信号を遅延させた第
    1遅延信号を出力する第1可変遅延回路部と、 前記第1遅延信号が入力され、前記第1遅延信号を遅延
    させた第2遅延信号を出力する第2可変遅延回路部と、 前記第2可変遅延回路部における遅延量を制御する第2
    遅延量制御部とを備え、 前記第2遅延量制御部は、 前記第2可変遅延回路部における遅延量を制御する第2
    遅延量設定データが与えられ、前記矩形波信号の変化点
    に基づく第1タイミングまで、前記第2遅延量設定デー
    タを保持して出力する第1保持回路と、 前記第1保持回路が出力した前記第2遅延量設定データ
    を受け取り、前記矩形波信号又は前記第1遅延信号の変
    化点に基づく第2タイミングまで、前記第2遅延量設定
    データを保持して、前記第2可変遅延回路部における遅
    延量を制御する第2保持回路とを有することを特徴とす
    るタイミング発生器。
  2. 【請求項2】 前記第1可変遅延回路部における遅延量
    を制御する第1遅延量制御部を更に備え、 前記第1遅延量制御部は、 前記第1可変遅延回路部における遅延量を制御する第1
    遅延量設定データが与えられ、前記矩形波信号の変化点
    に基づく前記第1タイミングまで、前記第1遅延量設定
    データを保持して、前記第1可変遅延回路部における遅
    延量を制御する第3保持回路を有することを特徴とする
    請求項1に記載のタイミング発生器。
  3. 【請求項3】 前記第1保持回路、前記第2保持回路、
    及び前記第3保持回路は、ダイナミックラッチであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のタイミング発生器。
  4. 【請求項4】 前記矩形波信号は、所定の周期を有する
    クロック信号であって、 前記矩形波信号の略半周期だけ、前記矩形波信号を遅延
    させて前記第1可変遅延回路部に入力する、半周期遅延
    部を更に備えることを特徴とする請求項2又は3に記載
    のタイミング発生器。
  5. 【請求項5】 前記矩形波信号、又は前記半周期遅延部
    が遅延させた前記矩形波信号のいずれかを、前記タイミ
    ング発生器が発生すべきタイミングに基づいて選択し、
    前記第1可変遅延回路部に入力する入力選択部を更に備
    えることを特徴とする請求項4に記載のタイミング発生
    器。
  6. 【請求項6】 前記第1可変遅延回路部における遅延量
    は、前記矩形波信号の略半周期相当であることを特徴と
    する請求項4又は5に記載のタイミング発生器。
  7. 【請求項7】 前記第2可変遅延回路部における遅延量
    は、前記第1可変遅延回路部における遅延量分解能相当
    であることを特徴とする請求項6に記載のタイミング発
    生器。
  8. 【請求項8】 前記第2可変遅延回路部が出力した前記
    第2遅延信号に含まれる矩形波成分のうち、所望の矩形
    波成分を選択して出力するタイミング出力部を更に備え
    ることを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の
    タイミング発生器。
  9. 【請求項9】 前記タイミング出力部は、 前記第2可変遅延回路部が出力した前記第2遅延信号に
    含まれる矩形波成分のうちの所望の矩形波を選択するた
    めの選択データが入力され、前記矩形波信号の変化点に
    基づく前記第1タイミングまで、前記選択データを保持
    して出力する第4保持回路と、 前記第4保持回路が出力した前記選択データを受け取
    り、前記矩形波信号又は前記第1遅延信号の変化点に基
    づく前記第2タイミングまで、前記選択データを保持し
    て出力する第5保持回路と、 前記第5保持回路が出力した前記選択データを受け取
    り、前記第1遅延信号又は前記第2遅延信号の変化点に
    基づく第3タイミングまで、前記選択データを保持して
    出力する第6保持回路と、 前記第6保持回路が出力した前記選択データに基づい
    て、前記第2遅延信号に含まれる矩形波成分のうち、所
    望の矩形波成分を選択して出力する選択部とを有するこ
    とを特徴とする請求項8に記載のタイミング発生器。
  10. 【請求項10】 前記第4保持回路、前記第5保持回
    路、及び前記第6保持回路は、ダイナミックラッチであ
    ることを特徴とする請求項9に記載のタイミング発生
    器。
  11. 【請求項11】 前記第1保持回路、前記第3保持回
    路、及び前記第4保持回路は、前記矩形波信号の変化点
    に基づく前記第1タイミングまで、それぞれに入力され
    たデータを保持し、 前記第2保持回路、及び前記第5保持回路は、前記第1
    遅延信号の変化点に基づく前記第2タイミングまで、そ
    れぞれに入力されたデータを保持し、 前記第6保持回路は、前記第2遅延信号の変化点に基づ
    く前記第3タイミングまで、入力されたデータを保持す
    ることを特徴とする請求項9又は10に記載のタイミン
    グ発生器。
  12. 【請求項12】 前記第1保持回路、前記第3保持回
    路、及び前記第4保持回路は、前記矩形波信号の波形の
    立ち下がりに基づくタイミングまで、それぞれの出力を
    保持することを特徴とする請求項11に記載のタイミン
    グ発生器。
  13. 【請求項13】 前記第2保持回路及び前記第5保持回
    路は、前記第1遅延信号の波形の立ち下がりに基づくタ
    イミングまで、それぞれの出力を保持することを特徴と
    する請求項11又は12に記載のタイミング発生器。
  14. 【請求項14】 前記第6保持回路は、前記第2遅延信
    号の波形の立ち下がりに基づくタイミングまで、出力を
    保持することを特徴とする請求項11から13のいずれ
    かに記載のタイミング発生器。
  15. 【請求項15】 前記半周期遅延部は、前記矩形波信号
    の波形を反転させる手段を有することを特徴とする請求
    項11から14のいずれかに記載のタイミング発生器。
  16. 【請求項16】 前記半周期遅延部は、 前記矩形波信号を受け取り、前記矩形波信号を遅延させ
    た矩形波信号である第3遅延信号を出力する第3可変遅
    延回路部と、 前記第3可変遅延回路部が出力した前記第3遅延信号を
    受け取り、前記第3遅延信号を遅延させた矩形波信号で
    ある第4遅延信号を、前記第1可変遅延回路部に入力す
    る第4可変遅延回路部とを有し、 前記第3可変遅延回路部及び前記第4可変遅延回路部に
    おける、最大の遅延量は、それぞれ前記矩形波信号の4
    分の1周期に略等しいことを特徴とする請求項4から1
    0のいずれかに記載のタイミング発生器。
  17. 【請求項17】 前記第1保持回路、前記第3保持回
    路、及び前記第4保持回路は、前記第3可変遅延回路が
    出力した前記矩形波信号の変化点に基づく前記第1タイ
    ミングまで、それぞれに入力されたデータを保持し、 前記第2保持回路、及び前記第5保持回路は、前記第4
    可変遅延回路が出力した前記矩形波信号の変化点に基づ
    く前記第2タイミングまで、それぞれに入力されたデー
    タを保持し、 前記第6保持回路は、前記第1遅延信号の変化点に基づ
    く前記第3タイミングまで、入力されたデータを保持す
    ることを特徴とする請求項16に記載のタイミング発生
    器。
  18. 【請求項18】 前記タイミング発生器は、前記矩形波
    信号を所定の時間範囲で分割した複数の領域における矩
    形波成分に基づいて、複数のタイミングを発生し、 前記入力選択部が、前記矩形波信号の矩形波成分と、前
    記半周期遅延部が遅延させた前記矩形波信号の矩形波成
    分とのいずれかを順次選択して、前記第1可変遅延回路
    部に入力した場合に、前記矩形波信号の矩形波成分と、
    前記半周期遅延部が遅延させた前記矩形波信号の矩形波
    成分とが近接する場合において、前記近接する前記矩形
    波信号の前記矩形波成分又は前記半周期遅延部が遅延さ
    せた前記矩形波信号の矩形波成分を遮断して、前記第1
    可変遅延回路部に入力する遮断手段を更に備えることを
    特徴とする請求項10又は17に記載のタイミング発生
    器。
  19. 【請求項19】 前記第4可変遅延回路部における遅延
    量を制御する第4遅延量設定データが与えられ、前記第
    3可変遅延回路部に入力される前記矩形波信号の変化点
    に基づく第4タイミングまで、前記第4遅延量設定デー
    タを保持し、前記第4可変遅延回路部における遅延量を
    制御する第7保持回路と、 前記第1遅延量設定データが与えられ、前記第4タイミ
    ングまで、前記第1遅延量設定データを保持し、前記第
    3保持回路に出力する第8保持回路と、 前記第2遅延量設定データが与えられ、前記第4タイミ
    ングまで、前記第2遅延量設定データを保持し、前記第
    1保持回路に出力する第9保持回路と、 前記選択データが入力され、前記第4タイミングまで、
    前記選択データを保持し、前記第4保持回路に出力する
    第10保持回路とを更に備えることを特徴とする請求項
    18に記載のタイミング発生器。
  20. 【請求項20】 前記第7保持回路、前記第8保持回
    路、前記第9保持回路、及び前記第10保持回路は、ダ
    イナミックラッチであることを特徴とする請求項19に
    記載のタイミング発生器。
  21. 【請求項21】 前記第7保持回路、前記第8保持回
    路、前記第9保持回路、及び前記第10保持回路は、前
    記第3可変遅延回路に入力される前記矩形波信号の波形
    の立ち上がりに基づくタイミングまで、それぞれの出力
    を保持することを特徴とする請求項19又は20に記載
    のタイミング発生器。
  22. 【請求項22】 前記第1保持回路、前記第3保持回
    路、及び第4保持回路は、前記第3遅延信号の波形の立
    ち上がりに基づくタイミングまで、それぞれの出力を保
    持することを特徴とする請求項19から21のいずれか
    に記載のタイミング発生器。
  23. 【請求項23】 前記第2保持回路、及び前記第5保持
    回路は、前記第4遅延信号の波形の立ち上がりに基づく
    タイミングまで、それぞれの出力を保持することを特徴
    とする請求項19から22のいずれかに記載のタイミン
    グ発生器。
  24. 【請求項24】 前記第6保持回路は、前記第1遅延信
    号の波形の立ち上がりに基づくタイミングまで、出力を
    保持することを特徴とする請求項19から23のいずれ
    かに記載のタイミング発生器。
  25. 【請求項25】 前記第1から第10保持回路における
    それぞれの出力状態を、所定の状態に設定する初期化手
    段を更に備えることを特徴とする請求項19から24に
    記載のタイミング発生器。
  26. 【請求項26】 前記初期化手段は、 前記第1から第10保持回路のそれぞれに、所定のデー
    タを与えるクリアデータ入力手段と、 前記第1から第10保持回路のそれぞれにおける、デー
    タ保持の切り換えタイミングを与えるクリア信号入力手
    段とを有し、 前記クリア信号入力手段は、前記第1から第4可変遅延
    回路部を介して、前記第1から第10保持回路のそれぞ
    れに対して、前記データ保持の切り換えタイミングを与
    えることを特徴とする請求項25に記載のタイミング発
    生器。
  27. 【請求項27】 前記クリア信号入力手段は、前記第1
    から第10保持回路に対してデータ保持の切り換えタイ
    ミングを与えるためのクリア用矩形波を生成し、 前記第1から第4可変遅延回路部は、前記クリア用矩形
    波受け取り、 前記クリア信号入力手段は、前記第1から第4可変遅延
    回路部における、前記クリア用矩形波の遅延量を略零に
    設定する手段を有することを特徴とする請求項26に記
    載のタイミング発生器。
  28. 【請求項28】 前記クリアデータ入力手段は、前記ク
    リア信号入力手段が生成した前記クリア用矩形波を受け
    取り、前記クリア用矩形波に基づくタイミングで、前記
    第1から第10保持回路に前記所定のデータを与えるこ
    とを特徴とする請求項27に記載のタイミング発生器。
  29. 【請求項29】 前記クリア信号入力手段は、前記第1
    から第4可変遅延回路部における、前記クリア用矩形波
    の伝搬遅延時間より大きい時間遅延させた、前記クリア
    用矩形波に基づくタイミングで、前記第1から第10保
    持回路に前記所定のデータを与えることを特徴とする請
    求項28に記載のタイミング発生器。
  30. 【請求項30】 電子デバイスを試験する試験装置であ
    って、 前記電子デバイスを試験するための試験パターンを発生
    するパターン発生部と、 前記試験パターンを受け取り、前記試験パターンを整形
    した整形パターンを前記電子デバイスに入力する波形整
    形部と、 タイミングを発生するタイミング発生器と、 前記電子デバイスが前記試験パターンに基づいて出力す
    る出力信号を、前記タイミング発生器が発生したタイミ
    ングでサンプリングする出力信号サンプリング回路と、 前記出力信号サンプリング回路におけるサンプリング結
    果に基づいて、前記電子デバイスの良否を判定する判定
    部とを備え、 前記タイミング発生器は、 矩形波信号が入力され、前記矩形波信号を遅延させた第
    1遅延信号を出力する第1可変遅延回路部と、 前記第1遅延信号が入力され、前記第1遅延信号を遅延
    させた第2遅延信号を出力する第2可変遅延回路部と、 前記第2可変遅延回路部における遅延量を制御する第2
    遅延量制御部とを有し、 前記第2遅延量制御部は、 前記第2可変遅延回路部における遅延量を制御する第2
    遅延量設定データが与えられ、前記矩形波信号の変化点
    に基づく第1タイミングまで、前記第2遅延量設定デー
    タを保持して出力する第1保持回路と、 前記第1保持回路が出力した前記第2遅延量設定データ
    を受け取り、前記矩形波信号又は前記第1遅延信号の変
    化点に基づく第2タイミングまで、前記第2遅延量設定
    データを保持して、前記第2可変遅延回路部における遅
    延量を制御する第2保持回路とを含むことを特徴とする
    試験装置。
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