JP2002261249A - 半導体記憶素子 - Google Patents

半導体記憶素子

Info

Publication number
JP2002261249A
JP2002261249A JP2001057293A JP2001057293A JP2002261249A JP 2002261249 A JP2002261249 A JP 2002261249A JP 2001057293 A JP2001057293 A JP 2001057293A JP 2001057293 A JP2001057293 A JP 2001057293A JP 2002261249 A JP2002261249 A JP 2002261249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferroelectric
thin film
single crystal
substrate
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001057293A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Ishida
誠 石田
Kazuaki Sawada
和明 澤田
Daisuke Akai
大輔 赤井
Heiken Ro
炳權 盧
Yoshitaka Moriyasu
嘉貴 森安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2001057293A priority Critical patent/JP2002261249A/ja
Publication of JP2002261249A publication Critical patent/JP2002261249A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速かつ強誘電体の疲労が少なく、面積縮小
化に適した劣化の少ない不揮発性メモリとしての半導体
記憶素子を提供すること。 【解決手段】 Si単結晶基板1上の形成されたソース
2と、Si単結晶基板1上の形成されたドレイン3と、
Si単結晶基板1上に形成されたトランジスタのゲート
部分にエピタキシャル成長されたγ−Al薄膜4
と、γ−Al 薄膜4上に形成された強誘電体薄膜
5と、強誘電体薄膜5上に形成されたPt電極6とで構
成され、Si基板上にエピタキシャル成長されたγ−A
単結晶薄膜を介して、高配向強誘電体薄膜を形
成することにより、強誘電体の自発分極により直接ソー
ス−ドレイン間の電流をオン、オフすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶素子に
関し、より詳細には、トランジスタのゲートに強誘電体
を用いてソース−ドレイン間電流を直接制御することが
できる不揮発性メモリに係るものである。
【0002】
【従来の技術】半導体記憶素子には、電源を投入してい
る間のみ情報を記憶することができる揮発性メモリと、
電源を断たれた状態においても情報を記憶することがで
きる不揮発性メモリとがある。揮発性メモリとしては、
DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM
(Static Random Access Memory)などがあり、不揮発
性メモリとしてはPROM(Programmable Read Only M
emory)、EPROM(Erasable Programmable Read On
ly Memory)、EEPROM(Electrically Erasable a
nd Programmable Read Only Memory)などがある。
【0003】これらの不揮発性メモリの中でもEPRO
M、EEPROMは、RAMのように記憶内容を書き換
えることができるROMで、コントロールゲートとチャ
ネルとの間にフローティングゲートを有するMOS−F
ET(MOS型電界効果トランジスタ)構造をとるもの
が一般的である。EPROMは、紫外線を照射すること
によりフローティングゲート内のキャリアを放出させて
消去動作をさせ、コントロールゲートとドレインの間に
高電圧を加えた際に生じるホットエレクトロンがフロー
ティングゲート内に残留することを利用して、書き込み
動作をさせる。EEPROMでは、紫外線を照射するこ
となく消去動作をさせることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たフローティングゲート型のMOS−FETは、書き込
みや消去動作には、msec.オーダの時間と107 V/cmオ
ーダの高電界を必要とする。このため、EEPROMで
は、通常のDRAMのように同一サイクルでの書き込み
や消去動作を実現することができず、また、電圧の高い
電源も必要となる。
【0005】また、最近開発が進められているFRAM
(Ferroelectric Random Access Memory)の多くは、D
RAMのキャパシタを強誘電体キャパシタに置き換えた
構造をとっている(例えば、特開平2−113496号
公報参照)。
【0006】これは、強誘電体キャバシタへパルス印加
することにより、強誘電体が反転分極する際に発生する
電荷量を強誘電体キャパシタからなる参照用キャパシタ
の電荷量と比較する動作をするため、書き込み時だけで
なく、消去や読み出し動作いずれもが強誘電体の分極反
転を伴い、強誘電体の疲労が激しい。また、トランジス
タとキャパシタを別々に設ける必要があり、面積縮小化
に不利となる。特に強誘電体としてPZT(PbZr
Ti1−x)が一般的に使用されるが、この場合P
b原子がシリコン中に拡散し、素子の劣化を引き起こす
ことも知られている。
【0007】また、強誘電体の残留分極を用いて、直接
MOS−FETのゲートを制御するシングルトランジス
タ型強誘電体メモリ素子も提案されている。これは単一
のメモリ素子の面積をDRAM以下に小さくできるこ
と、書き込みや読み出し動作を極めて高速に出来ること
などの優れた特徴を持っているが、上述したFRAMと
同様に、強誘電体とシリコンとのヘテロ界面の制御が困
難という本質的な問題を抱えている。
【0008】これらの問題を解決するために、シリコン
と強誘電体の間にバッファ層を形成するMFIS(Meta
l/Ferroelectric/Insulator/Semiconductor)構造や
MFMIS(Metal/Ferroelectric/Metal/Insulator
/Semiconductor)構造も提案されている。これは、強
誘電体と半導体層の間にCeOなどのバッファ層を形
成し、界面の改質を図ると同時に、強誘電体中からPb
原子などの半導体中への拡散を防ごうとするものである
(例えば、特開平6−97452号公報参照)。
【0009】しかしながら、例えば、Pb原子の拡散を
完全に防ぐためにはバッファ層の膜厚を厚くせざるを得
ず、その結果、バッファ層部分のキャパシタンスが小さ
くなる。また、CeOなどを成長する過程において、
Siとの界面に誘電率の小さいSiOが生成するた
め、さらに全体のキャパシタンスを低下させる。これら
に理由により、ゲートにかけた電圧の大部分がバッファ
層側にかかるようになり、強誘電体を反転させるために
非常に大きな電圧をかける必要が出てくるといった欠点
が指摘されている。また、これはバッファ層へ大きな電
圧をかけながら動作させることになり、劣化も招きやす
いことも懸念される。
【0010】また、強誘電体材料と半導体基板との間
に、基板上にエピタキシャル成長された複数の絶縁材料
(Y、CaF、BaF、TaO、Si
、Si )を有する電子部品であって、この電
子部品が、構造的または機能的にみてFRAMであるこ
とが、例えば、国際公開第91/13465パンフレッ
トに開示されている。しかしながら、ここに記載されて
いるCaF、BaFの弗化物は、ミスマッチは小さ
いものの、酸化物でなく弗化物であるため、強誘電体薄
膜の形成時、あるいはその後の熱処理において、膜中の
弗素が強誘電体薄膜中に拡散して強誘電体性を劣化させ
るという問題がある。
【0011】さらに、強誘電体を用いた電気的に書き換
え可能な不揮発性メモリに関するもので、シリコン半導
体基板とPZT強誘電体材料との間に、両方に格子整合
の良いMgAlをバッファ層としてエピタキシャ
ル法で形成することが、例えば、特開平2−23297
4号公報に開示されている。
【0012】しかしながら、ここにはFRAMデバイス
や類似のデバイスにおいて、シリコン基板などの半導体
基板上にエピタキシャル成長させたり、エピタキシャル
成長させる絶縁物についての記載はあるものの、製造温
度が高くプロセス上問題があり、また、半導体との界面
準位が小さいという条件を満足していないので、MOS
構造として求められる動作をすることができないという
問題があり、良質な強誘電体薄膜を得るという点では依
然として解決されない課題を残している。
【0013】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、高速かつ強誘電体
の疲労が少なく、面積縮小化に適した劣化の少ない不揮
発性メモリとしての半導体記憶素子を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、半導体
単結晶基板上に形成されたトランジスタのゲート部分
に、エピタキシャル成長させたにγ−Al単結晶
薄膜を設けるとともに、該γ−Al単結晶薄膜上
に高配向の強誘電体薄膜を順次積層してなることを特徴
とするものである。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記半導体単結晶基板として、
Si単結晶基板を用いたことを特徴とするものである。
【0016】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の発明において、前記Si単結晶基板の表
面が(100)面であることを特徴とするものである。
【0017】また、請求項4に記載の発明は、請求項
1,2又は3に記載の発明において、前記強誘電体薄膜
は、γ−Al単結晶薄膜と格子ミスマッチが3.
5%以下であることを特徴とするものである。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、請求項
1,2又は3に記載の発明において、前記強誘電体薄膜
として、BaMgF、BiTi12、BaTi
、BaSr1−xTiO、SrBiTa
、PbTiO3、PbZrTi1−x、Pb
La1−yZrTi1−xのうちいずれかの薄膜
を用いることを特徴とするものである。
【0019】ここで、請求項1に記載の発明にあって
は、半導体単結晶基板上に形成されたトランジスタにお
けるゲート部分とは、半導体単結晶基板上に不純物拡散
によって形成されたソースおよびドレインの間を流れる
電流をオン、オフすることを目的とした、電解効果型ト
ランジスタのゲート電極のことである。
【0020】また、この基板表面面内においてγ−Al
の単結晶薄膜がエピタキシャル成長することは、
たとえばRHEED(高速反射電子回折法)による回折
像を観察することによって確認することができる。ま
た、さらにその上に高配向の強誘電体薄膜を順次積層す
るということは、γ−Al単結晶薄膜の上にγ−
Al単結晶薄膜表面に対して垂直方向に結晶方向
の異方性を強く積層させることをいう。
【0021】本発明になる構造を用いて半導体記憶素子
を作製した場合、ゲート電極を用いて強誘電体の自発分
極を反転させることによって、ソース−ドレイン間電流
をオン、オフすることができる。このとき強誘電体の自
発分極を反転させるためには、基板−ゲート間、もしく
はドレイン−ゲート間、もしくはソース−ゲート間に電
圧を印加する必要がある。強誘電体の自発分極の反転速
度は極めて速く、DRAM並みの書き換え、消去の動作
速度を得ることができる。また、トランジスタのほかに
キャパシタを設ける必要がないので、面積縮小化に有利
となる。半導体単結晶基板と強誘電体薄膜との間に設け
るγ−Al薄膜は、単結晶基板と強誘電体薄膜と
が相互拡散して強誘電体が劣化するのを防ぐためのバッ
ファ層として不可欠である。
【0022】また、請求項2に記載の発明にあっては、
半導体単結晶基板として、Si単結晶基板を使用する。
Si単結晶基板を用いた場合、単結晶γ−Al
極薄膜で成長できること、また、Si基板との界面に誘
電率の低いSiOなどが生成しないことなどが確かめ
られているが(例えば、MATERIALS RESEARCH SOCIETYSY
MPOSIUM PROCEEDINGS 1996 VOL 401,page(s) 39-44な
ど)、これらの結果、強誘電体記憶素子として動作させ
る場合に、バッファ層に分配される電圧が小さくなり、
強誘電体を分極反転させるのが容易になる。
【0023】また、請求項3に記載の発明にあっては、
Si単結晶基板の表面が(100)面であるが、この場
合、γ−Alを成長した場合の原子配列は、図1
に示すように、実効的な格子ミスマッチは2.4%と小
さく、γ−Al(100)面を表面としてエピタ
キシャル成長をすることがわかった。この場合、Siと
の界面準位も1.7×1011cm−2と少なく、MO
S−FETのゲート電極としても十分使用可能であるた
め(Applied Physics Letters Vol.52(1988)1326)、さ
らに好ましい。
【0024】また、請求項4,5に記載の発明にあって
は、前記強誘電体薄膜は、γ−Al 単結晶薄膜と
格子ミスマッチが3.5%以下であることを特徴とする
ものである。一般に、ペロブスカイト型化合物をSi単
結晶基板上に成長させる場合、界面にSiOが生成す
るなどして成長を阻害するため、単結晶や単一の配向膜
を得るのは困難である。しかしながら、、γ−Al
は高温でも非常に安定であるために、これをバッファ
層として用いた場合、エピタキシャル成長を容易に実現
でき、強誘電体性を発現させることができる。
【0025】また、強誘電体薄膜として、BaMg
、BiTi12、BaTiO 、BaSr
1−xTiO、SrBiTa、PbTi
、PZT、PLZT(PbLa1−yZrTi
1−x)のいずれかの薄膜を用いるが、例えば、P
ZTとγ−Alとの格子ミスマッチは1.89%
と小さく、大きくてもBiTi12の3.07%
で、これらの強誘電体はγ−Al単結晶薄膜上で
配向膜を形成する。
【0026】これらの構造的特徴により、強誘電体薄膜
の自発分極を反転させ、直接ソース−ドレイン間の電流
をオン、オフすることができ、不揮発性メモリとしての
作用をさせることができる。
【0027】強誘電体薄膜をトランジスタのゲート部分
に配する強誘電体メモリに関して、強誘電体酸化物と半
導体との相互拡散を防ぐためにはバッファ層は必須であ
る。そして、相互拡散を防ぐだけではなく、バッファ層
としては以下の特性も求められる。
【0028】1)半導体層及びその半導体層上に成長す
る強誘電体層と格子マッチングがよいこと(単結晶又は
配向性の高い強誘電体が成長して誘電分極が大きくな
る)。 2)できるだけ誘電率が大きいこと(強誘電体と直列に
配置するため、バッファ層の誘電率が小さいとバッファ
層部分の容量が小さくなり、ゲートに電圧をかけた場合
に、効率よく誘電体を分極させることが出来ない)。 3)上述した2)が不十分な場合には、出来るだけ薄膜
で成長できること。 4)バッファ層の成長中において、半導体との界面にS
iO2などが形成されないこと(SiO2も誘電率が小さ
いため、形成されると誘電分極に不利になる)。 5)半導体との界面準位が小さいこと。 6)絶縁耐圧が大きいこと(絶縁破壊により電荷が注入
されることを防ぐためであり、また、長期安定性を持た
せるためにも必要である)。
【0029】上述した1)〜6)の全ての条件を満足さ
せるバッファ層は、現実にはまだ存在していない。
【0030】上述した特開平2−232974号公報に
記載のものは、MgAl24を薄膜で積層することによ
ってPZTのC軸配向を得ようとしているが、バッファ
層として、実施例のように3μmの厚い薄膜で成長する
と、上述した3)の条件を満足せず好ましくない。また
MgAl24の成長には、通常1000〜1200℃の
高い温度を必要とするため、半導体中の不純物の拡散や
線膨張係数の違いによるクラックの発生などの問題もあ
る。また、半導体との界面準位が小さいという条件を満
足したいないため、MOS構造として求められる動作を
することができない。
【0031】本発明で用いているγ−Al23をバッフ
ァ層とした構造では、上記2)以外の条件は全て満足し
ていることが実験的に確かめられている。特に、10n
mの極薄膜でも界面にSiO2などを作ることなくγ−
Al23が形成されるので、実質的にバッファ層部分に
かかる電圧を小さくできるという特徴を有している。そ
のため、ほぼ理想的なバッファ層を提供することができ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例について説明する。図2は、本発明の一実施例にお
ける半導体記憶素子の基本構造を断面形状より示した図
で、図中符号1はSi単結晶基板で、2はSi単結晶基
板1上の形成されたソース、3はSi単結晶基板1上の
形成されたドレイン、4はSi単結晶基板1上に形成さ
れたトランジスタのゲート部分にエピタキシャル成長さ
れたγ−Al薄膜、5はγ−Al薄膜4上
に形成された強誘電体薄膜、6は強誘電体薄膜5上に形
成されたPt電極である。
【0033】まず、基板として、抵抗率2Ωcmのp型S
i(100)単結晶基板を用い、この基板をUHV−C
VD(Ultra High vacuum Chemical Vapor depositio
n)装置に導入し、1×10−5Paの真空中におい
て、約900℃に加熱した。ここにアルミ原料としてト
リメチルアルミニウム(TMA:Al(CH)中
でバブリングしたNを、酸素原料としてOを導入
し、約100オングストロームのγ−Alを成長
した。
【0034】このγ−Al薄膜をRHEEDによ
り表面観察した結果を、図3(a)に示す。γ−Al
がエピタキシャル成長していることを示す明瞭なパ
ターンが観察できた。
【0035】次に、γ−Al(100)/Si
(100)上に、PZT薄膜をゾル−ゲル法にて成膜し
た。これは、Zr:Tiの原子組成比が52:48にな
るように調整したPZT溶液を、γ−Al/Si
基板上にスピンオン塗布し、450℃にて5分間の仮焼
成した後、650℃にて30分間の本焼成するプロセス
を3回繰り返すことによって得た。この薄膜を、X線回
折装置を用いて分析を行ったところ、PZT(100)
面に強く配向していることが確認できた(図4)。通
常、単結晶でない基板上へは、PZT(110)面が強
く配向した構造となるが、本実施例の場合は、強誘電性
を強く示すC軸方位の成長が可能であることが大きな特
徴である。
【0036】また、この断面および表面をそれぞれSE
M(走査型電子顕微鏡)、光学顕微鏡で観察した結果
を、図5(a)、(c)に示す。成膜後のPZTの表面
にはクラックなどは観察されず、誘電体として良好な膜
が形成されていることが確認された。
【0037】また、作製した膜の表面からArイオンを
照射してスパッタリングを行いながらAES(オージェ
電子分光)測定を行ったところ、Si基板中からPbの
ピークは観察されず、Pbの拡散が防止できていること
がわかった。
【0038】さらに、このPZT/γ−Al/S
i(100)表面にPt電極を電子ビーム蒸着法により
形成し、この電極を用いてC−V特性の測定を行ったと
ころ、強誘電体の自発分極による2.6Vのメモリーウ
ィンドウが観察された(図6)。これにより、十分に強
誘電体PZTの自発分極により、Siトランジスタのソ
ース−ドレイン間電流をオン、オフすることができる。
【0039】[比較例1]実施例と同じp型Si(10
0)単結晶基板を用い、酸化炉内で1000℃に加熱
し、Oを流しながら30分間の加熱を行ない、500
オングストロームの熱酸化膜を形成した。次に、実施例
1と同様の方法にて、PZT薄膜を成膜した。この表面
を光学顕微鏡で観察した結果、図5(b)のように、P
ZTの表面に多数のクラックが発生しているのが確認さ
れた。
【0040】さらに、このPZT/SiO/Si(1
00)表面にPt電極を電子ビーム蒸着法により形成
し、この電極を用いてC−V特性の測定を行ったが、十
分な絶縁性が得られず、記憶素子として機能しなかっ
た。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、半
導体単結晶基板上に形成されたトランジスタのゲート部
分に、エピタキシャル成長されたγ−Al単結晶
薄膜を設けるとともに、γ−Al単結晶薄膜上に
高配向の強誘電体薄膜を順次積層してなるようにしたの
で、Si基板上にエピタキシャル成長させたにγ−Al
単結晶薄膜を介して、高配向強誘電体薄膜を形成
することにより、強誘電体の自発分極により直接ソース
−ドレイン間の電流をオン、オフすることができる。こ
のため、現在研究が進められているFRAMに比較し
て、読みだし動作では自発分極の反転を伴わないため、
強誘電体の膜疲労が極めて少なく、また、トランジスタ
以外の領域にキャパシタを設ける必要がないため、面積
縮小化に適した不揮発性メモリを提供できる。
【0042】さらに、従来のEEPROMに比較して、
ホットエレクトロンをフローティングゲートに注入する
必要がなく、より低電圧での駆動が可能となる。また、
配向性Pt電極を用いることによって実現されているM
FMIS構造のFETに比べて構造が簡単なMFIS−
FET構造の実現が可能である。また、強誘電体と半導
体基板の間に原子遮蔽効果の高いγ−Alを挟む
ことによって、Pbイオンなどの半導体中への拡散を防
ぐことが出来、長期信頼性を向上することができる。こ
のように、多くの優位性を有した不揮発性メモリを提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Si(100)面上にγ−Al成長した
ときの原子配列を示した図である。
【図2】本発明の一実施例における半導体記憶素子の基
本構造を断面形状より示した図である。
【図3】Si(100)基板上にγ−Alを成長
したもの、またさらにPZT膜を積層した膜の表面のそ
れぞれについてRHEED観察した際の回折パターンの
写真を示した図で、(a)はSi<110>方向から電
子線を入射した場合、(b)はPZT積層後にSi<1
10>方向から電子線を入射した場合、(c)は(b)
と同様にPZTを積層した後にSi<100>方向から
電子線を入射した場合である。
【図4】Si(100)基板上にUHV−CVD法にて
γ−Alを成長したものに、さらにPZT薄膜を
ゾル−ゲル法にて成膜し、その試料をX線回折装置を用
いて分析を行った結果を示す図である。
【図5】Si(100)基板上にUHV−CVD法にて
γ−Alを成長したものに、さらにPZT薄膜を
ゾル−ゲル法にて成膜し、その試料の断面及び表面を、
それぞれ走査型電子顕微鏡(a)と、光学顕微鏡(c)
にて観察した写真を示す図である。また(b)は本発明
を用いずにSi基板上にSiO膜を形成し、さらにP
ZT薄膜をゾル−ゲル法にて成膜した後の表面を光学顕
微鏡で観察した写真を示す図である。
【図6】PZT/γ−Al/Si(100)表面
にPt電極を電子ビーム蒸着法により形成し、この電極
を用いてC−V特性を測定した結果を示す図である。
【符号の説明】
1 Si単結晶基板 2 ソース 3 ドレイン 4 γ−Al薄膜 5 強誘電体薄膜 6 Pt電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/8247 H01L 29/78 371 29/788 29/792 (72)発明者 赤井 大輔 愛知県豊橋市天伯町字六ツ美37−2 (72)発明者 盧 炳權 大韓民国慶尚北道星州郡星州邑 龍山2洞 1021番地 (72)発明者 森安 嘉貴 静岡県富士市鮫島2番地の1 旭化成株式 会社内 Fターム(参考) 5F058 BA04 BA11 BB10 BD01 BD03 BD05 BF04 BF46 BH01 BJ01 5F083 FR06 GA09 GA21 JA01 JA02 JA06 JA13 JA14 JA15 JA17 JA38 PR21 PR23 PR33 5F101 BA47 BA62 BF03 BH02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体単結晶基板上に形成されたトラン
    ジスタのゲート部分に、エピタキシャル成長されたγ−
    Al単結晶薄膜を設けるとともに、該γ−Al
    単結晶薄膜上に高配向の強誘電体薄膜を順次積層し
    てなることを特徴とする半導体記憶素子。
  2. 【請求項2】 前記半導体単結晶基板として、Si単結
    晶基板を用いたことを特徴とする請求項1に記載の半導
    体記憶素子。
  3. 【請求項3】 前記Si単結晶基板の表面が(100)
    面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導
    体記憶素子。
  4. 【請求項4】 前記強誘電体薄膜は、γ−Al
    結晶薄膜と格子ミスマッチが3.5%以下であることを
    特徴とする請求項1,2又は3に記載の半導体記憶素
    子。
  5. 【請求項5】 前記強誘電体薄膜として、BaMg
    、BiTi 、BaTiO、BaSr
    1−xTiO、SrBiTa、PbTi
    3、PbZrTi1−x、PbLa1−y
    Ti1−xのうちいずれかの薄膜を用いること
    を特徴とする請求項1,2又は3に記載の半導体記憶素
    子。
JP2001057293A 2001-03-01 2001-03-01 半導体記憶素子 Pending JP2002261249A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001057293A JP2002261249A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 半導体記憶素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001057293A JP2002261249A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 半導体記憶素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002261249A true JP2002261249A (ja) 2002-09-13

Family

ID=18917194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001057293A Pending JP2002261249A (ja) 2001-03-01 2001-03-01 半導体記憶素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002261249A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004281742A (ja) * 2003-03-17 2004-10-07 Japan Science & Technology Agency 半導体素子、半導体センサーおよび半導体記憶素子
JP2006284250A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Horiba Ltd 物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置
WO2006132161A1 (ja) * 2005-06-04 2006-12-14 National University Corporation Toyohashi University Of Technology 集積装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0989651A (ja) * 1995-09-20 1997-04-04 Horiba Ltd 薄膜赤外線センサ
JPH10270653A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Sony Corp 酸化物積層構造およびその製造方法ならびに強誘電体不揮発性メモリ
JP2001024162A (ja) * 1999-07-07 2001-01-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 強誘電体デバイス

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0989651A (ja) * 1995-09-20 1997-04-04 Horiba Ltd 薄膜赤外線センサ
JPH10270653A (ja) * 1997-03-27 1998-10-09 Sony Corp 酸化物積層構造およびその製造方法ならびに強誘電体不揮発性メモリ
JP2001024162A (ja) * 1999-07-07 2001-01-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 強誘電体デバイス

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004281742A (ja) * 2003-03-17 2004-10-07 Japan Science & Technology Agency 半導体素子、半導体センサーおよび半導体記憶素子
JP2006284250A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Horiba Ltd 物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置
JP4641444B2 (ja) * 2005-03-31 2011-03-02 株式会社堀場製作所 物理現象または化学現象に係るポテンシャル測定装置
WO2006132161A1 (ja) * 2005-06-04 2006-12-14 National University Corporation Toyohashi University Of Technology 集積装置
JP5002815B2 (ja) * 2005-06-04 2012-08-15 国立大学法人豊橋技術科学大学 集積装置とその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5828570B2 (ja) 半導体強誘電体記憶トランジスタおよびその製造方法
US6358758B2 (en) Low imprint ferroelectric material for long retention memory and method of making the same
JP3472087B2 (ja) 膜構造体、電子デバイス、記録媒体および酸化物導電性薄膜の製造方法
KR100754264B1 (ko) 반도체 강유전체 기억 디바이스와 그 제조방법
JP2009152235A (ja) 強誘電体積層構造及びその製造方法、電界効果トランジスタ及びその製造方法、並びに強誘電体キャパシタ及びその製造方法
Singh et al. Memory improvement with high-k buffer layer in metal/SrBi2Nb2O9/Al2O3/silicon gate stack for non-volatile memory applications
KR100378276B1 (ko) 절연 재료, 절연막 피복 기판, 그 제조 방법 및 박막 소자
US5955755A (en) Semiconductor storage device and method for manufacturing the same
US6080593A (en) Method of manufacturing ferroelectric memory
JP3203135B2 (ja) 強誘電体記憶素子
JP2878986B2 (ja) 薄膜キャパシタ及び半導体記憶装置
JP5019297B2 (ja) 半導体強誘電体記憶デバイスの製造方法
JP2002261249A (ja) 半導体記憶素子
JP3222569B2 (ja) 半導体記憶素子
US20050072996A1 (en) Ferroelectric thin film, method of manufacturing the same, ferroelectric memory device and ferroelectric piezoelectric device
KR100379245B1 (ko) 산화지르코늄타이타늄 박막을 이용한 전계형 트랜지스터및 그 제조방법
KR100363393B1 (ko) 비파괴판독형 불휘발성 기억소자의 메모리 셀 소자 및 그제조 방법
Lee et al. Effects of annealing temperatures on the electrical properties of pulsed laser deposited Bi3. 25La0. 75Ti3O12 thin films for field effect transistor-type memory device
JPH11145385A (ja) 電子素子及び電極形成方法
KR20040079884A (ko) 갈륨나이트라이드를 기판으로한 페로브스카이트 구조의강유전체 박막트랜지스터 및 그 제조방법
KR100524115B1 (ko) 산소 플라즈마 급속 열처리를 이용한 강유전체 게이트제조 방법
Yang et al. Fabrication of one-transistor-capacitor structure of nonvolatile TFT ferroelectric RAM devices using Ba (Zr 0.1 Ti 0.9) O 3 gated oxide film
EP1603164A2 (en) Memory device and its manufacturing method
KR20030036405A (ko) 강유전체와 지에이엔 반도체막의 이종접합구조 및제조방법, 이를 이용한 전계효과 트랜지스터
Kim et al. Ferroelectric nonvolatile memory field-effect transistors based on a novel buffer layer structure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100625

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100914