JP2002261166A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
ーズの抵抗を変化させ、多値の情報を記憶することがで
きるヒューズを有する半導体装置を提供する。 【解決手段】回路素子が設けられた半導体基板と、半導
体基板上に設けられ、凹部を有する絶縁層と、絶縁層中
の凹部に設けられ、第1の厚さを有する第1導電線層3
と、第1導電線層から水平方向に離間して、絶縁層中の
凹部に設けられ、第1の厚さよりも厚い厚さである第2
の厚さを有する第2導電線層5とを有する半導体装置に
して、不良救済に必要な情報量に対応するヒューズが占
める面積を小さくでき、ヒューズ領域の面積の割合が小
さい半導体装置を提供できる。
Description
導体装置に係り、特に半導体装置の不良領域を救済する
ヒューズを備えた半導体装置に関するものである。
ては、微細化への要求として回路設計ルールの縮小化が
取り入れられている。特に大規模集積化が進むDRAM
などの半導体記憶装置では、その傾向が顕著である。ま
た、微細化に伴い、冗長回路を予め設けておき、不良部
分と置き換えを行うことで、不良部分を救済するリダン
ダンシー技術が広く採用されている。
ない製品、すなわち、すべてのビットについて良品を製
造することは困難であり、通常の半導体記憶装置では、
ダイソート検査によりメモリセルの不良部分を特定し
て、不良部分を冗長部分と置き換えて、動作的に良品と
して保証された半導体記憶装置として出荷される。
につれ、不良ビットの数が増加し、それを救済するため
のヒューズの数も増加してきている。製品歩留まりを一
定に維持するためには、所定数の不良まではヒューズを
用いて救済することが必要である。少なくとも数100
ビット程度の不良をヒューズを用いて救済することが必
要である。
度のヒューズが半導体装置中に設けられている。同じ設
計ルールで記憶容量を2倍に増加すると、チップ面積は
約2倍に増大し、微小な塵などの異物がメモリセルに物
理的影響を与え、不良ビット数を増やしてしまう可能性
がある。また、微細化が進むとたとえ同じ大きさの塵で
も、より多くの素子が覆われて不良となり、不良ビット
が増大してしまう結果となる。
ヒューズ回路を用意して、不良部分に対応するヒューズ
を切断する必要がある。ヒューズを切断するには、レー
ザーを切断必要な特定ヒューズに照射して、特定ヒュー
ズのみ切断する必要がある。
視図を示す。図6(A)の状態では、第1乃至第8ヒュ
ーズ50、51、52、53、54、55、56、57
の8本のヒューズが形成されている。この図6(A)の
状態に対して、レーザーを特定ヒューズに照射した状態
は図6(B)に示される。図6(B)では、第1ヒュー
ズ50、第3ヒューズ乃至第5ヒューズ52,53,5
4、及び第7ヒューズ56はその厚さがヒューズ形成時
のまま維持されている。
憶状態として利用される。また、ヒューズがない第2ヒ
ューズ、第6ヒューズ、第8ヒューズ除去部分58,5
9,60はレーザー照射によりヒューズが除去された部
分であり、その記憶状態を「0」記憶状態として利用さ
れる。ここでは、5本のヒューズと3箇所のヒューズ除
去部分を用いて「1」又は「0」の状態を記憶させて合
計2の8乗である256ビットが記憶されることにな
る。
で、ヒューズ領域の面積を縮小することも考えられる
が、ヒューズを切断する際に用いるレーザーブロー装置
におけるレーザー照射の焦点位置精度の限界と、レーザ
ー光のスポット径の制約とがあるために、ヒューズを一
定幅よりも小さく設定することは困難であるため、ヒュ
ーズ面積の縮小はできなかった。
図1乃至図6などには、ビット線とドレイン間に幅又は
長さを設計時点で変更することで抵抗値を複数設定した
高抵抗素子を持たせた不揮発性半導体記憶装置が記載さ
れている。しかし、設計後に、製造工程の最終段階で抵
抗値を複数の値に変更できるヒューズを用いた半導体装
置は示されてはいない。
導体装置では、以下の課題が生じる。
増加する不良ビットを救済するヒューズ領域の増加を強
いられる。その結果、チップに対してヒューズ領域の占
める割合が大きくなってきている。このような多数のヒ
ューズを設けるため、半導体装置中にヒューズ領域が占
める面積は現在、およそ0.4%程度になる。今後、さ
らに大容量化、微細化が進むとさらにヒューズ領域が占
める面積比が増大することが考えられる。
増加するため、この問題はますます大きくなってくる。
近い将来、ヒューズ領域はチップの小型化を妨げる要因
になる。さらに、チップの小型化が妨げられると、1半
導体ウエハーあたりの半導体装置の収量が減少してしま
い、1チップあたりの製品コストが増加してしまう。従
ってヒューズ領域の面積を削減することが大容量化を実
現するためには必要である。
いかで「0」、「1」の2値を記憶していた。このた
め、ヒューズに記憶すべき情報量を増やす必要がある場
合、ヒューズの本数を増加することでしか対応できなか
った。この場合、ヒューズの本数を増加させると上記の
ように半導体装置中に占めるヒューズ領域の割合が増大
してしまう。
題を解決することにある。
情報量に対応するヒューズが占める面積を小さくでき、
ヒューズ領域の面積の割合が小さい半導体装置を提供す
ることにある。
記憶容量を増大させて、小面積で大記憶容量のヒューズ
を有する半導体装置を提供することにある。
に、本発明の第1の特徴は、回路素子が設けられた半導
体基板と、前記半導体基板上に設けられ、凹部を有する
絶縁層と、前記絶縁層中の凹部に設けられ、第1の厚さ
を有する第1導電線層と、前記第1導電線層から水平方
向に離間して、前記絶縁層中の凹部に設けられ、第1の
厚さよりも薄い厚さである第2の厚さを有する第2導電
線層とを有する半導体装置である。
れた半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、凹部
を有する絶縁層と、前記絶縁層中の凹部に設けられ、そ
れぞれ同一の幅、長さ及び厚さを有し、かつ、下層から
上層へ順にその抵抗値が低いN層の導電線層(Nは2以
上の整数)とを有する半導体装置である。
れた半導体基板と、前記半導体基板上に設けられ、凹部
を有する絶縁層と、前記絶縁層中の凹部に設けられ、抵
抗値が互いに異なるK層(Kは2以上の整数)のヒュー
ズ層が積層された第1ヒューズと、前記第1ヒューズか
らは水平方向に離間して、前記絶縁層中の凹部に設けら
れ、端部では前記第1ヒューズと同じ積層構造を有し、
端部以外では前記第1ヒューズの最上部層からL番目
(Lは1以上かつ、K以下の整数)までが除去された第
2ヒューズとを備える半導体装置である。
実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同
一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付してい
る。ただし、図面は模式的なものであり,厚みと平面寸
法との関係、各層の厚みの比率等は、現実のものとは異
なる。従って、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌
して判断すべきものである。また、図面相互間において
も互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれてい
る。
の実施の形態にかかる半導体装置を、図1乃至図3を用
いて説明する。
が示される。ヒューズの厚さを3通り、すなわち、従来
の2値から4値にすることによって、従来では切断する
か切断しないかの2通りの状態であった1本のヒューズ
を用いても、その厚さを段階的に設定することで、ヒュ
ーズ2本分の役割を果たすことができるということを示
している。
ーズの端部2のみが残り、ヒューズが除去された形状と
なっている。この状態では例えば「0」の情報が記録さ
れている。
ューズ3はその厚さが最も薄い状態に設定されていて、
切断されているヒューズ以外では抵抗値が最も大きくな
っている。この第1ヒューズ3の状態では例えば「1」
の情報が記録されている。ここで、ヒューズの厚さはレ
ーザーによって照射がなされた被照射部4の厚さを指
し、端部2の厚さを指すものではない。
は、その厚さが第1ヒューズ3の厚さよりも厚い状態に
設定されて、抵抗値は第1ヒューズ3よりも小さくなっ
ている。この第2ヒューズ5の状態では例えば「2」の
情報が記録されている。
は、その厚さが第2ヒューズ5の厚さよりも厚い状態に
設定されて、抵抗値は第2ヒューズ5よりも小さくなっ
ている。この第3ヒューズ6の状態では例えば「3」の
情報が記録されている。この第3ヒューズ6は、端部2
の厚さが全体に保たれていて、レーザーが照射されてい
ない状態となっている。
部分である被照射部4の厚さがそれぞれの所定の厚さに
設定されている。すなわち、ヒューズへのレーザー照射
の際に、除去対象のヒューズごとに照射エネルギー、又
は、照射時間を段階的に変化させて、除去されるヒュー
ズの分量を段階的に設定できるようにする。
分である端部2では、レーザー照射前の厚さを維持して
いる。しかし、ヒューズの抵抗値は大部分の領域におけ
る膜厚の薄い部分の抵抗値に依存するため、レーザー照
射によって、ヒューズの大部分の領域における厚さを変
更することで、各ヒューズの抵抗値を所定値に設定でき
る。
で、ヒューズの厚さが厚いほど、ヒューズの抵抗値は小
さくなり、ヒューズの厚さが薄いほど、ヒューズの抵抗
値は大きくなる。このヒューズの抵抗値に対応させて、
各抵抗値に対して異なる情報量が定義される。
μmとして、レーザー照射によって、その厚さが0.2
μmの状態、0.1μmの状態、0.05μmの状態と
なるように設定して、多値の情報を記憶できるようにす
る。ヒューズの抵抗値は読み出し時に誤って読み出され
ることを防止するため、互いの抵抗値の差を大きく設け
ることが必要である。
幅、材質は同一なものとなっている。
によって、ヒューズの抵抗値を変え、1本のヒューズで
多値の情報を得ることが可能になる。
類の状態に限られるものではなく、3種類や、5種類以
上の厚さの種類があっていてもよい。すなわち、ヒュー
ズの厚さの種類数分、ヒューズが記憶できる情報量が増
大することになる。
ヒューズ7の状態の斜視図を示す。レーザー照射前に
は、最も厚い厚さを各ヒューズは有していて、その情報
はすべて「3」に相当する。この状態に対して、各ヒュ
ーズに対して個別にそれぞれの所定のエネルギーのレー
ザーを照射又は照射しないようにすると、例えば図2
(B)に示すような状態となる。
8はその厚さが最も薄く形成されて、その記録情報は
「1」となっている。この第1ヒューズ8に隣接する第
2ヒューズ9は第1ヒューズ8よりも厚く形成されてい
て、その記録情報は「2」となっている。この第2ヒュ
ーズ9に隣接する第3ヒューズ10は第2ヒューズ9よ
りも厚く形成されていて、その記録情報は「3」となっ
ている。この第3ヒューズ10に隣接する第4ヒューズ
11はその厚さが第1ヒューズ8と同じ厚さとなってい
て、その記録情報は「1」となっている。なお、図2
(B)にはヒューズが完全に溶断された状態は示されて
いないが、溶断された状態ももちろん可能である。
6(B)に示された8本のヒューズと同じ情報量である
4の4乗、すなわち256通りの情報量を有する。この
ため、従来の技術と比べて、半分のヒューズ本数で、必
要な記憶容量のヒューズを持った半導体装置を実現でき
る。
体装置のように8本のヒューズを設けて本実施の形態を
適用した場合、それぞれが「0」から「3」の4通りの
いずれかの値を取り得るので、その情報量は4の8乗で
ある65536ビットになる。
領域中に形成されるヒューズの本数は図1に示される状
態は1例であって、実際には数千本程度のヒューズがひ
とつのヒューズ領域に形成されることも可能である。
複数箇所設けることが可能であり、その全てのヒューズ
領域に本実施の形態のヒューズを設けることもできる。
また、複数箇所設けたヒューズ領域のうち、特定の箇所
のみに本実施の形態のヒューズを形成し、他のヒューズ
領域は従来通りの2値の状態のヒューズを形成すること
も可能である。
る領域が救済する対象は特にその情報量が多いメモリセ
ルである場合が適している。さらに半導体装置内の各回
路の配置制約により、ヒューズ領域を設ける面積的余裕
が比較的に厳しい状況にあるヒューズ領域に本実施の形
態を適用することで、ヒューズ領域の配置制約を回避し
て、必要とされる救済機能を持たせた大記憶容量のヒュ
ーズ領域を形成することができる。
N層を約0.01μm、その上にTi層を約0.01μ
m、その上にAlCu層を約0.33μm、その上にT
i層を約0.005μm、その上にTiN層を約0.0
4μm程度の厚さで積層することで膜厚約0.395μ
mのヒューズが形成される。すなわち、ヒューズはAl
Cuを主体としていて、その表面には膜厚の薄いTiな
どからなるバリアメタルが形成されている。
質を有する材料であれば、他の材料を適宜AlCu層に
替えて使用できるし、さらに多数の材料を組み合わせて
多数の材料からなる積層構造とすることもできる。ま
た、ヒューズは元のAlCuの組成比以外の組成比でも
形成できる。
されている状態を断面図である図3(A)を用いて説明
する。図3(A)には所定の厚さを有する複数のヒュー
ズが互いに水平方向に離間して、半導体基板上に設けら
れた絶縁膜中の凹部中に形成されたレーザー照射前の状
態の断面図が示される。
20上に設けられた第1絶縁膜21上には第2絶縁膜2
2と第1配線層23が設けられている。半導体基板20
中にはMOSトランジスタのソース、ドレイン(図示せ
ず)などの回路素子が形成されている。この第1配線層
23は層間絶縁膜24中に設けられたコンタクト25を
介して、層間絶縁膜24上の第2配線層26に接続され
ている。第2配線層26上には絶縁層37が設けられて
いる。この絶縁層37は、例えば、パッシベーション膜
とポリイミド膜の積層構造となっている。層間絶縁膜2
4及び絶縁膜37中には凹部27が設けられている。こ
の凹部27底部の第2絶縁膜22中には複数のヒューズ
28が形成されている。
域Aの状態を拡大して示す。この図3(B)に示された
ヒューズ28にはレーザーが照射されておらず、形成さ
れた状態の厚さが保持されている。この状態では「3」
の情報を記録している。
域に対してそれぞれのヒューズ28にレーザーを照射し
た状態を示す。図3(C)では左端の第1ヒューズ30
はその厚さがもっとも薄い状態となっていて、「1」の
情報を記録している。なお、ヒューズが埋め込まれてい
た周囲の絶縁膜の一部は、レーザーが照射された部分で
は、部分的に除去されている。
31はその厚さが第1ヒューズ30より厚く形成されて
いて、「2」の情報を記録している。
ーズ32はその厚さが第2ヒューズ31より厚く形成さ
れていて、「3」の情報を記録している。
ューズの抵抗値を変化させることによって、多値の情報
を保持することができる。
が除去された絶縁膜の凹部には、表面上に絶縁膜、例え
ばポリイミド膜を付けて、露出したヒューズ表面を保護
することもできる。
に薄い層間絶縁膜が形成されているとレーザー照射部分
の層間絶縁膜中に熱がこもり、より少ない熱でヒューズ
を溶断することが可能な場合がある。また、ヒューズは
その上に層間絶縁膜を設けずに露出させておいてもよ
い。
他の酸化膜などが利用できる。
形成されている。ヒューズ28表面は露出されている
が、その表面に膜厚が薄い層間絶縁膜などが形成されて
いてもよい。
領域に設けられている厚い層間絶縁膜24や第2配線層
26は形成されていない。そのため、厚い層間絶縁膜2
4を介さずにレーザーをヒューズに照射することができ
る。
線層26と同じ階層に設けることも可能である。場合に
より、ヒューズ形成領域の凹部を設けなくてもよい。
も熱伝導率の高いSiO2膜をヒューズ上に積層するこ
とにより、溶断を引き起こすレーザー照射によるヒュー
ズ表面上部の熱エネルギーをヒューズからSiO2膜に
分散しやすくし、ヒューズの厚さの変化量を少なめに調
節できるようにすることも場合により可能である。つま
りSiO2膜がヒューズの上に存在することによりヒュ
ーズの溶断速度を遅くし、抵抗値の調整を容易にできる
場合がある。
いられる第1配線層と同じ階層に形成すると、第1配線
層と同じ材料、同じ幅、同じ厚さとすることができる。
このため、ヒューズ形成の製造工程を第1配線層形成工
程と同時に行うことができ、製造方法上有益である。
装置内で通常の配線として使用される第2配線層26と
同じ階層に形成することもできる。この場合、第2配線
層26と同じ材料、同じ幅、同じ厚さとすることがヒュ
ーズ形成の製造工程を第2配線層形成工程と同時に行う
ことができ、製造方法上有益である。
の配線ほど下層の通常の配線よりもその厚さ、幅が大き
く形成されている場合が多い。そのため、第2配線層と
同じ階層にヒューズを形成した場合、その厚さ、幅は比
較的大きいものとなる。そのため、全くレーザー照射を
行わない状態のヒューズの抵抗は第1の配線層にヒュー
ズを形成した場合より小さく設定できる。このため、ヒ
ューズに対して設定できる抵抗値の幅をより大きく設定
でき、より多種類で異なる厚さのヒューズをレーザー照
射により設定できる。
さには、レーザー照射の際のレーザーの制御性による制
約と、ヒューズの抵抗を読み出す際には、抵抗値の認識
の制約がある。すなわち、抵抗値の認識の制約は、抵抗
値をアナログ的に認識するのではなく、デジタル的に認
識するため、設定された抵抗値を読み出すに当たって、
各抵抗値にある程度のマージンを持たせて、各抵抗値同
士に抵抗の差を設定しておかないと、誤って抵抗値を認
識してしまう恐れがある。これらどちらの制約もレーザ
ー照射前の初期状態でのヒューズの厚さをより厚くする
ことで緩和される。すなわち、レーザー照射前のヒュー
ズの厚さを厚くするほど、より多くの種類の厚さを持つ
ヒューズを形成することができ、ヒューズが記憶する情
報量を増加できる可能性がある。
ューズ形成にとって最適となるように独自の材料、厚
さ、幅で形成することも可能である。
て、読み出し回路内のラッチ回路にヒューズに記憶され
たデータを保持する。
らすことができるため、半導体装置中にヒューズ領域は
通常、分散して複数箇所設けることが適切である。
ズのレーザー照射された部分は、厚さが同じヒューズ内
では均一になっているが、場合により厚さが部分的に異
なっていてもよい。さらには、ヒューズ表面が波状や階
段状に形成されていてもよい。その場合、値の異なるヒ
ューズは互いに識別が容易な程度の厚さの差が大部分の
領域を占める最も厚さの薄い部分において形成されてい
ることが必要である。すなわち、ヒューズの抵抗値は大
部分の領域における膜厚の薄い部分の抵抗値に依存する
ため、レーザー照射によって、ヒューズの大部分の領域
における厚さを変更することで、各ヒューズの抵抗値を
所定値に設定できる。
ューズの抵抗値を何通りかに変えて、その抵抗値を判別
できるため、本実施の形態によれば、「0」「1」
「2」(3値)や「0」「1」「2」「3」(4値)、
「0」「1」「2」「3」. ..「n」(n+1値)な
どの多値の情報を記憶することができる。
により、ヒューズの抵抗値を何段階かに設定し、1本の
ヒューズで多値の情報を記憶することのできるヒューズ
を有する半導体装置を提供できる。
な情報量に対応するヒューズが占める面積を小さくで
き、ヒューズ領域の面積の割合が小さい半導体装置を提
供することができる。また、従来よりも少ないヒューズ
本数で、救済できるビット数を維持したまま、ヒューズ
領域面積を減少させることができる。
増大させて、小面積で大記憶容量のヒューズを有する半
導体装置を提供することができる。従来と同じヒューズ
本数で、記憶できる情報量を増加することができる。す
なわち、半導体デバイスのチップ上に存在するヒューズ
の厚さを調節することによって、ヒューズの抵抗値を何
段階にも変えることにより、1本のヒューズで多値の情
報を得ることが可能である。従来の2値のヒューズと同
じ占有面積とした場合には、ヒューズの持つ記憶量を大
幅に増やすことができ、ヒューズ1本当たりの情報量を
増やすことができる。
施の形態のヒューズの構成を表す断面図を示す。本実施
の形態では、図3(A)に示された第1の実施の形態同
様の半導体装置中に第1の実施の形態とはヒューズ材料
を異ならせて実現している。すなわち、図4(A)のB
部分を拡大した図4(B)に示されるように、各ヒュー
ズ33は互いに水平方向に離間して、それぞれのヒュー
ズは抵抗の異なるヒューズ材料を3層積層している。
1ヒューズ層34、その上に形成された第2ヒューズ層
35、さらにこの第2ヒューズ層35上に形成された第
3ヒューズ層36からなるヒューズ33を半導体装置が
有している。ここで、最上層の第3ヒューズ層36はそ
の下層の第2ヒューズ層35よりも低抵抗で、この第2
ヒューズ層35はその下層の第1ヒューズ層34よりも
低抵抗に設定されている。
もしくは材料の組成を各ヒューズに対して設定する。こ
の場合、レーザーの強度(エネルギー密度)と照射時間
を変えることによってヒューズを段階的に溶断し、その
抵抗値を変えることができる。つまり、抵抗値の異なる
ヒューズを積層することによってヒューズ溶断後の抵抗
値の変化量を大きくできる。
とし、第2ヒューズ層35の抵抗をR2とし、第3ヒュ
ーズ層36の抵抗をR3とすると、ヒューズが全く溶断
されていない図4(B)に示される状態では、各ヒュー
ズは並列接続の形式で、ヒューズ読み出し回路に接続さ
れて、その抵抗値R4は数1のようになる。
3ヒューズ36が溶断されて第2ヒューズ35と第1ヒ
ューズ34が積層された状態では、第2ヒューズ35と
第1ヒューズ34が並列接続の形式で、ヒューズ読み出
し回路に接続されて、その抵抗値R5は数2のようにな
る。
1ヒューズ34のみが残った状態では、第1ヒューズ3
41のみがヒューズ読み出し回路に接続されて、その抵
抗値R6はR1になる。
ヒューズが溶断されてヒューズが切断された状態では、
ヒューズ読み出し回路に接続されるヒューズがないた
め、無限大の抵抗として識別される。
5に示されるように多段階にヒューズを溶断した状態で
の抵抗値が分布する。グラフは片対数で示している。こ
のグラフから、段階的にヒューズを溶断することで、ヒ
ューズの抵抗値は1桁近く変化することが可能というこ
とが分かる。
抗値は約0.2オームであり、2層でヒューズが形成さ
れた場合、その抵抗値は約2オームであり、1層でヒュ
ーズが形成された場合、その抵抗値は約20オームとな
っている。
うに抵抗が小さく、厚さが薄くなるほど抵抗が大きくな
る。この特徴に下層ほど抵抗値が大きい材料を用いるこ
とで、さらに膜厚の厚い状態のヒューズほど、抵抗値の
小ささが顕著になり、膜厚の薄い状態のヒューズほど、
より一層抵抗値の大きさが顕著になり、ヒューズの状態
に応じた情報量の識別が第1の実施の形態に比べて容易
となる。
1の実施の形態のように、実際には半導体装置上に図3
(C)に示されるようにそれぞれ所定の厚さに設定され
る。
を初期状態とするものに限らず、2種類や、4種類以上
の多数のヒューズ層を積層して形成してもよい。すなわ
ち、ヒューズ層の数分、ヒューズが記憶できる情報量が
増大することになる。
同様の効果を得ることができる。
ては、AlCu層を利用し、抵抗値の高い下層ヒューズ
としては、ポリシリコン層を用いることができる。ま
た、3層構造のヒューズの場合、最上層にAlCu層、
中間層にタングステン層、最下層にポリシリコン層を用
いることができる。
厚さを細かに設定するため、レーザー照射の制御性の高
さが求められるが、本実施の形態では、積層された各ヒ
ューズはその組成が異なるため、レーザー照射の制御性
を第1の実施の形態よりは落としても、適切な抵抗値を
もたらす厚さのヒューズを形成することが可能である。
抵抗の小さい材料を配置し、以下、下層になるにつれ
て、より抵抗の大きい材料を形成している。互いに異な
る複数のヒューズ部分を積層してヒューズを形成するこ
とで、このヒューズの抵抗値を段階的、もしくは連続的
に調節できるヒューズを有する半導体装置を提供してい
る。
説明したが、ヒューズに替えて溶断可能な導電層を用い
ることも可能である。
量に対応するヒューズが占める面積を小さくでき、ヒュ
ーズ領域の面積の割合が小さい半導体装置を提供でき
る。また、本発明によればさらに、単位面積あたりの情
報記憶容量を増大させて、小面積で大記憶容量のヒュー
ズを有する半導体装置を提供できる。
を説明する斜視図である。
半導体装置のレーザー照射前の状態を説明する斜視図で
あり、(B)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導
体装置のレーザー照射後の状態を説明する斜視図であ
る。
半導体装置の構造を説明する断面図であり、(B)は本
発明の第1の実施の形態に係る半導体装置のヒューズ部
分を拡大したレーザー照射前の状態を説明する断面図で
あり、(C)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導
体装置のヒューズ部分を拡大したレーザー照射後の状態
を説明する断面図である。
半導体装置の構造を説明する断面図であり、(B)は、
本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置のヒューズ
部分を拡大したレーザー照射前の状態を説明する断面図
であり、(C)は、本発明の第2の実施の形態に係る半
導体装置のヒューズ部分を拡大したレーザー照射後の状
態を説明する断面図であり、(D)は、本発明の第2の
実施の形態に係る半導体装置のヒューズ部分を拡大した
レーザー照射後の状態を説明する断面図であり、(D)
は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置のヒュ
ーズ部分を拡大したレーザー照射後の状態を説明する断
面図である。
のヒューズの状態に応じた抵抗値を示す特性図である。
前の状態を説明する斜視図であり、(B)は、従来の半
導体装置のヒューズ溶断後の状態を説明する斜視図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】回路素子が設けられた半導体基板と、 前記半導体基板上に設けられ、凹部を有する絶縁層と、 前記絶縁層中の凹部に設けられ、第1の厚さを有する第
1導電線層と、 前記第1導電線層から水平方向に離間して、前記絶縁層
中の凹部に設けられ、第1の厚さよりも薄い厚さである
第2の厚さを有する第2導電線層とを有することを特徴
とする半導体装置。 - 【請求項2】前記第1導電線層と前記第2導電線層とは
その幅、長さが等しいことを特徴とする請求項1記載の
半導体装置。 - 【請求項3】前記第1の厚さと第2の厚さの間で互いに
異なる厚さを有する複数の導電線層をさらに前記絶縁層
中の凹部に有することを特徴とする請求項1又は2いず
れか1項記載の半導体装置。 - 【請求項4】回路素子が設けられた半導体基板と、 前記半導体基板上に設けられ、凹部を有する絶縁層と、 前記絶縁層中の凹部に設けられ、それぞれ同一の幅、長
さ、及び厚さを有し、かつ、下層から上層へ順にその抵
抗値が低いN層の導電線層(Nは2以上の整数)とを有
することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項5】前記N層の導電線層から水平方向に離間し
て、前記絶縁膜中の凹部に設けられ、それぞれ同一の
幅、長さ、及び厚さを有し、かつ、下層から上層へ順に
その抵抗値が低いM層の導電線層(Mは2以上の整数で
あって、Nと異なる整数)をさらに有することを特徴と
する請求項4記載の半導体装置。 - 【請求項6】回路素子が設けられた半導体基板と、 前記半導体基板上に設けられ、凹部を有する絶縁層と、 前記絶縁層中の凹部に設けられ、抵抗値が互いに異なる
K層(Kは2以上の整数)のヒューズ層が積層された第
1ヒューズと、 前記第1ヒューズからは水平方向に離間して、前記絶縁
層中の凹部に設けられ、端部では前記第1ヒューズと同
じ積層構造を有し、端部以外では前記第1ヒューズの最
上部層からL番目のヒューズ層(Lは1以上かつ、K以
下の整数)までが除去された第2ヒューズとを備えるこ
とを特徴とする半導体装置。
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