JP2002260955A - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
積層セラミック電子部品の製造方法Info
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Abstract
第1の導体膜と第3の導体膜とがビアホール導体によっ
て互いに接続されるが、第2の導体膜がビアホール導体
に対して電気的に絶縁されるとき、ビアホール導体に形
成される張出部が、ビアホール導体との間の絶縁のため
に第2の導体膜に形成される開口を大きくし、積層セラ
ミックコンデンサにおける取得静電容量を低減させてし
まう。 【解決手段】 第1〜第3のセラミックグリーンシート
31〜33上に、第1〜第3の導体膜40〜42を形成
し、第2のセラミックグリーンシート32にある第2の
貫通孔35には導電性ペーストを充填せず、第1のセラ
ミックグリーンシート31にある第1の貫通孔34に導
電性ペースト37を充填し、プレスするとき、導電性ペ
ースト37の一部を第2の貫通孔35内に流入させ、第
1の導体膜40と第3の導体膜42とを互いに接続する
ビアホール導体を形成する。
Description
コンデンサのような積層セラミック電子部品の製造方法
に関するもので、特に、ビアホール導体を備える積層セ
ラミック電子部品の製造方法に関するものである。
興味ある積層セラミック電子部品としての積層セラミッ
クコンデンサ1が示されている。ここで、図3および図
4は、積層セラミックコンデンサ1の内部構造を示す平
面図であり、図3と図4とは互いに異なる位置での断面
を示している。また、図5は、図3および図4に示した
線V−Vに沿う断面図である。
る複数のセラミック層2が積層されてなる積層体3を備
えている。セラミック層2は、たとえば誘電体セラミッ
クから構成される。
2を介して互いに対向する複数対の第1および第2の内
部電極4および5が設けられている。さらに、積層体3
の内部には、第2の内部電極5に対して電気的に絶縁さ
れかつ第1の内部電極4に電気的に接続された状態で、
特定のセラミック層2を貫通する複数の第1の貫通導体
6が設けられ、他方、第1の内部電極4に対して電気的
に絶縁されかつ第2の内部電極5に電気的に接続された
状態で、特定のセラミック層2を貫通する複数の第2の
貫通導体7が設けられている。
4と第2の貫通導体7との間には、ギャップ8が形成さ
れ、第2の内部電極5と第1の貫通導体6との間には、
ギャップ9が形成されている。
平行に延びる一方主面上には、複数の第1の貫通導体6
にそれぞれ電気的に接続された状態で、個々の第1の貫
通導体6にそれぞれ対応する複数の第1の外部端子電極
10が設けられるとともに、複数の第2の貫通導体7に
それぞれ電気的に接続された状態で、個々の第2の貫通
導体7にそれぞれ対応する複数の第2の外部端子電極1
1が設けられる。
および11のいずれか一方は、積層体3の他方主面上に
設けられることもあり、また、第1および第2の外部端
子電極10および11の少なくとも一方が一方主面およ
び他方主面の双方に設けられることもある。
よれば、各々複数の第1および第2の内部電極4および
5の各間に形成された静電容量が、第1および第2の貫
通導体6および7によって並列接続され、このように並
列接続された静電容量が、第1の外部端子電極10と第
2の外部端子電極11との間に取り出される。
7とは、内部電極4および5をそれぞれ流れる電流によ
って誘起される磁界を互いに相殺するように配置されて
いる。すなわち、第1および第2の貫通導体6および7
は、互いに隣り合うように配置され、内部電極4および
5の各々を流れる電流に関して、その方向を多様化する
とともに、電流長を短くし、それによって、等価直列イ
ンダクタンス(ESL)の低減を図っている。
製造するため、図6に図解的に示すような工程が実施さ
れる。図6には、前述した積層体3に備える複数のセラ
ミック層2のうちの代表的な3つのセラミック層2の各
々となるべき第1、第2および第3のセラミックグリー
ンシート12、13および14が断面図で示されてい
る。これら第1、第2および第3のセラミックグリーン
シート12、13および14は、この順序で積層方向に
配列されるものである。
ンシート12、13および14には、それぞれ、前述し
た貫通導体6または7を与えるビアホール導体15、1
6および17を設けるための第1、第2および第3の貫
通孔18、19および20が形成される。
て、貫通孔18〜20に導電性ペーストが充填される。
これら貫通孔18〜20に導電性ペーストを確実に充填
できるようにするため、導電性ペーストの粘度が調整さ
れ、また、セラミックグリーンシート12〜14が比較
的厚く、そのため、貫通孔18〜20が比較的深い場合
には、真空吸引が適用されることもある。また、貫通孔
18〜20に充填される導電性ペーストとしては、ビア
ホール導体15〜17による電気的接続の信頼性を高め
るため、一般に、そこに含まれる導電性金属の含有率の
比較的高いものが用いられる。
グリーンシート12、13および14の各々の一方主面
上には、それぞれ、たとえばスクリーン印刷法を適用し
て導電性ペーストを付与することによって、第1、第2
および第3の導体膜21、22および23が形成され
る。これら導体膜21〜23の各々は、前述した第1ま
たは第2の内部電極4または5を与えるものである。導
体膜21〜23を形成するための導電性ペーストとして
は、得られた積層体3における構造欠陥を防止するた
め、一般に、そこに含まれる導電性金属の含有率の比較
的低いものが用いられ、また、導体膜21〜23の厚み
は、たとえば1μm程度と薄くされる。
4を含む複数のセラミックグリーンシートが積層され、
それによって、生の積層体が得られる。この生の積層体
は、積層方向にプレスされた後、必要に応じて、適当な
寸法にカットされ、次いで、焼成され、さらに、外部端
子電極10および11が形成されることによって、所望
の積層セラミックコンデンサ1が得られる。
して前述したように、第1の内部電極4は、第2の貫通
導体7に対してギャップ8を介して電気的に絶縁され、
かつ第2の内部電極5は第1の貫通導体6に対してギャ
ップ9を介して電気的に絶縁されなければならないの
で、図6に示す導体膜21〜23は、ビアホール導体1
5〜17のうちの絶縁を必要とするものに対して接触し
ないようにするギャップ24を設けるため、開口25を
備える状態で形成されなければならない。
は、得られた積層セラミックコンデンサ1において、内
部電極4および5の各々の面積を狭くし、取得される静
電容量の減少につながるので、開口25の大きさはでき
るだけ小さい方が好ましい。
をたとえばスクリーン印刷法によって充填し、それによ
ってビアホール導体15〜17を形成しようとする場
合、図6に図解的に示すように、ビアホール導体15〜
17の各々には、セラミックグリーンシート12〜14
の一方主面上に延びる張出部26が必然的に形成されて
しまう。しかしながら、この張出部26の存在は、これ
との間でギャップ24を設けるために導体膜21〜23
の各々に形成されるべき開口25をより大きくしなけれ
ばならないといった結果を招くことになる。
て、さらなる低ESL化のためには、貫通導体6および
7の間隔を短くし、その数を増やすことが効果的であ
る。
のための対策を施したとき、開口25の数が増え、所得
静電容量の低下を招いてしまう。開口25の数が増えて
も、取得静電容量の低下をそれほど招かないようにする
ためには、開口25の面積を狭くしなければならない
が、前述したように、開口25の面積は、張出部26と
の間で所定以上のギャップ24を形成しておかなければ
ならないため、開口25の面積を単純に狭くすることは
できない。
な問題を解決し得る、積層セラミック電子部品の製造方
法を提供しようとすることである。
順次配列された第1、第2および第3のセラミック層を
含む複数のセラミック層が積層されてなる積層体を備
え、第1、第2および第3のセラミック層の各々の一方
主面上には、それぞれ、第1、第2および第3の導体膜
が形成され、第1の導体膜と第3の導体膜とは、第1お
よび第2のセラミック層に設けられたビアホール導体に
よって互いに接続され、第2の導体膜は、ビアホール導
体に対して電気的に絶縁されるように、ビアホール導体
との間にギャップを形成している、積層セラミック電子
部品を製造する方法に向けられるものであって、上述し
た技術的課題を解決するため、次のような構成を備える
ことを特徴としている。
電子部品の製造方法においては、まず、第1、第2およ
び第3のセラミック層の各々となる第1、第2および第
3のセラミックグリーンシートを含む複数のセラミック
グリーンシートが用意される。
ンシートに、それぞれ、ビアホール導体を設けるために
第1および第2の貫通孔が形成される。
が充填されず、第1の貫通孔に導電性ペーストが充填さ
れる。
グリーンシートの各々の一方主面上に、それぞれ、導電
性ペーストを付与することによって、第1、第2および
第3の導体膜が形成される。
クグリーンシートを含む複数のセラミックグリーンシー
トが積層され、それによって、生の積層体が作製され
る。
る。これによって、複数のセラミックグリーンシート間
の密着性が高められるとともに、第1の貫通孔に充填さ
れた導電性ペーストの一部が第2の貫通孔内に流入し、
第1の導体膜と第3の導体膜とを互いに接続するビアホ
ール導体が形成される。
ーンシートの一方主面上に導電性ペーストを付与するこ
とによって第1の導体膜を形成する工程と同時に、第1
の貫通孔に導電性ペーストを充填する工程が実施されて
もよい。
ーンシートの厚みは、好ましくは、13μm以下とさ
れ、より好ましくは、11μm以下とされる。
成する工程と同時に、第1の貫通孔に導電性ペーストを
充填する工程が実施される場合には、第1および第2の
セラミックグリーンシートの各厚みは、好ましくは、6
μm以下とされる。
製造方法は、特に、次のような構造を有する積層セラミ
ックコンデンサに対して有利に適用される。すなわち、
積層体の内部に、特定のセラミック層を介して互いに対
向する複数対の第1および第2の内部電極が設けられる
とともに、第2の内部電極に対して電気的に絶縁されか
つ第1の内部電極に電気的に接続された状態で、特定の
セラミック層を貫通する複数の第1の貫通導体、およ
び、第1の内部電極に対して電気的に絶縁されかつ第2
の内部電極に電気的に接続された状態で、特定のセラミ
ック層を貫通する複数の第2の貫通導体がそれぞれ設け
られる、積層セラミックコンデンサであり、上述の第1
の内部電極は、第1または第3の導体膜によって与えら
れ、第2の内部電極は、第2の導体膜によって与えら
れ、第1および第2の貫通導体は、ビアホール導体によ
って与えられる。
よる積層セラミック電子部品の製造方法を説明するにあ
たり、図3ないし図5を参照して前述した積層セラミッ
クコンデンサ1の製造方法について説明する。したがっ
て、製造しようとする積層セラミックコンデンサ1の構
造の説明については、前述した説明を援用する。
て、図3ないし図5に示した積層セラミックコンデンサ
1における積層体3に備える複数のセラミック層2のう
ちの代表的な3つのセラミック層2の各々となるべき第
1、第2および第3のセラミックグリーンシート31、
32および33が断面図で示されている。これら第1、
第2および第3のセラミックグリーンシート31、32
および33は、この順序で積層方向に配列されるもので
ある。
ンシート31、32および33には、それぞれ、図3な
いし図5に示した貫通導体6および7を与えるビアホー
ル導体を設けるための第1、第2および第3の貫通孔3
4、35および36が形成される。
て、貫通孔34〜36のうちの特定のものに導電性ペー
スト37が充填される。すなわち、積層方向に見たと
き、貫通孔34〜36において、導電性ペースト37が
充填されるものと充填されないものとが交互に配列され
ている。より具体的に、1点鎖線38に沿って配列され
る第1、第2および第3の貫通孔34、35および36
を見たとき、第2の貫通孔35には導電性ペースト37
が充填されず、第1および第3の貫通孔34および36
には導電性ペースト37が充填されている。
とえばスクリーン印刷法によって付与されるとき、セラ
ミックグリーンシート31〜33の各々の一方主面上に
は、張出部39が必ず形成される。
性ペースト37は、貫通孔34〜36の各々に確実に充
填されるようにするため、その粘度が調整され、また、
真空吸引を適用することによって、貫通孔34〜36に
導電性ペースト37が確実に充填されるようにしてもよ
い。また、貫通孔34〜36に充填される導電性ペース
ト37としては、後で形成されるビアホール導体による
電気的接続の信頼性を高めるため、一般に、そこに含ま
れる導電性金属の含有率の比較的高いものが用いられ
る。
グリーンシート31、32および33の各々の一方主面
上には、それぞれ、たとえばスクリーン印刷法を適用し
て導電性ペーストを付与することによって、第1、第2
および第3の導体膜40、41および42が形成され
る。
いし図5に示した第1または第2の内部電極4または5
を与えるものである。そのため、導体膜40〜42の各
々と貫通孔34〜36の各々との関係を見たとき、導体
膜40〜42の各々は、貫通孔34〜36の各々を覆う
部分と、貫通孔34〜36の各々を覆わず、開口43を
形成している部分とを備えている。具体的に、導体膜4
0〜42の各々の1点鎖線38が通る部分を見ると、第
1および第3の導体膜40および42については、それ
ぞれ、第1および第3の貫通孔34および36を覆いか
つ導電性ペースト37と接触するように設けられ、第2
の導体膜41については、第2の貫通孔35を覆わない
ように開口43を位置させている。
36の各々の端縁から所定のギャップ44を介して位置
している。このギャップ44は、図3ないし図5に示し
た積層セラミックコンデンサ1におけるギャップ8また
は9となるものである。
が位置するものについては、そこに導電性ペースト37
が充填されておらず、したがって、張出部39が形成さ
れていないので、開口43の大きさは、張出部39がな
い分、図6に示した開口25に比べて小さくすることが
できる。そのため、開口25の形成によって、導体膜4
0〜42の面積が低減される度合いを低くすることがで
き、導体膜40〜42によって与えられる図3ないし図
5に示した内部電極4および5によって形成される静電
容量の低減の度合いも低くすることができる。
縁形状を有しているが、開口が設けられる位置と貫通孔
の位置との関係によって、たとえば切欠き状の開口のよ
うに、開いた端縁形状を有していてもよい。
ペーストとしては、図3ないし図5に示す得られた積層
体3における構造欠陥を防止するため、一般に、そこに
含まれる導電性金属の含有率の比較的低いものが用いら
れ、また、導体膜40〜42の厚みは、たとえば1μm
程度と薄くされる。
3を含む複数のセラミックグリーンシートが積層され、
それによって、生の積層体が得られる。
レスされる。これによって、セラミックグリーンシート
31〜33を含む複数のセラミックグリーンシート間の
密着性が高められる。また、これに加えて、貫通孔34
〜36の各々に充填された導電性ペースト37の一部
が、これに整列するが導電性ペースト37が充填されて
いない貫通孔34〜36の各々に流入され、それによっ
て、図3ないし図5に示した貫通導体6または7となる
べきビアホール導体が形成される。より具体的に、1点
鎖線38に沿う貫通孔34〜36について説明すると、
第1の貫通孔34に充填された導電性ペースト37の一
部、第3のセラミックグリーンシート33上の第3の導
体膜42を構成する導電性ペーストの一部および第3の
貫通孔36に充填された導電性ペースト37の一部は、
第2の貫通孔35内に流入され、それによって、第1の
貫通孔34内に充填された導電性ペースト37が第3の
導体膜42と接触するようになり、ビアホール導体が、
第1の導体膜40と第3の導体膜42とを互いに接続す
るように形成される。
て、適当な寸法にカットされ、次いで、焼成され、さら
に、図3ないし図5に示すように、外部端子電極10お
よび11が形成されることによって、所望の積層セラミ
ックコンデンサ1が完成される。
34に充填された導電性ペースト37の一部を第2の貫
通孔35内に流入させ、第1の導体膜40と第3の導体
膜42とを互いに接続するビアホール導体を形成するた
めには、第2のセラミックグリーンシート32の厚み
は、薄い方が好ましい。
第2の導体膜41と第3のセラミックグリーンシートの
下に位置する図示しないセラミックグリーンシート上の
導体膜とを互いに接続するビアホール導体が形成され、
また、第1の貫通孔34内には、第1のセラミックグリ
ーンシート31の上にあるセラミックグリーンシートに
設けられた貫通孔に充填された導電性ペーストの一部を
流入させ、また、第3の貫通孔36に充填された導電性
ペースト37の一部を、第3のセラミックグリーンシー
ト33の下にあるセラミックグリーンシートに設けられ
た貫通孔内に流入させることが行なわれるので、第1な
いし第3のセラミックグリーンシート31〜33を含む
複数のセラミックグリーンシートについて、各厚みは薄
い方が好ましい。
の各厚みに関して、好ましくは、13μm以下とされ、
より好ましくは、11μm以下とされる。
みに関する好ましい範囲を決定するため、以下のような
実験を実施した。
ミックグリーンシートを用意した。表1には、各セラミ
ックグリーンシートが焼成された後に与える厚みも記載
されている。
100μmの貫通孔を設け、図1に示すような状態が得
られるように、積層方向に関して1つ置きの貫通孔に、
ニッケルを85重量%含有する導電性ペーストを充填す
るとともに、ニッケルを40重量%含有する導電性ペー
ストを用いて、厚み0.9μmの導体膜を形成した。
を20枚積層し、積層方向にプレスし、適当な寸法にカ
ットし、焼成することによって、焼結後の積層体を得
た。
ール導体の導通性を評価した。より具体的には、4つの
試料となる積層体の各々について25箇所のビアホール
導体、すなわち、合計100個のビアホール導体につい
て、導通性を評価し、導通不良が生じているビアホール
導体の個数を調査した。その結果が表1に示されてい
る。
導通性に関して、用いられたセラミックグリーンシート
の各厚みが13μm以下とされたとき、導通不良を大幅
に少なくすることができ、さらに11μm以下とされた
ときには、導通不良を全く生じないようにすることがで
きた。
るための、図1に相当する図である。図2において、図
1に示す要素に相当する要素には同様の参照符号を付
し、重複する説明は省略する。
ーンシート31〜33の各々の一方主面上に導電性ペー
ストを付与することによって導体膜40〜42の各々を
形成する工程と同時に、貫通孔34〜36の各々に導電
性ペーストを37を充填する工程が実施されることを特
徴としている。
貫通孔34〜36に導電性ペースト37を充填するため
の工程を省略することができる。
セラミックグリーンシート31〜33を含む複数のセラ
ミックグリーンシートの各厚みは、薄い方が好ましく、
さらに言うならば、図1に示した実施形態の場合よりも
薄い方が好ましい。そのため、セラミックグリーンシー
ト31〜33を含む複数のセラミックグリーンシートの
各厚みは、好ましくは、6μm以下とされる。
ましい範囲を決定するため、導体膜を形成する工程にお
いて、貫通孔に導電性ペーストを同時に充填するように
したことを除いて、前述した図1に示した実施態様に従
って実施した実験と同様の実験を実施した。なお、この
実験では、導体膜を形成しながら貫通孔に充填される導
電性ペーストとして、ニッケルを40重量%含有するも
のを用いた。
の導通性を、表1の場合と同様の方法によって評価した
結果が、表2に示されている。
グリーンシートの厚みが6μm以下とされたとき、ビア
ホール導体において導通不良を全く生じないようにする
ことができた。
に図3ないし図5に示した積層セラミックコンデンサ1
の製造方法に関連して説明したが、図示の積層セラミッ
クコンデンサ1以外の積層セラミックコンデンサの製造
方法、あるいは他の積層セラミック電子部品の製造方法
に対しても、この発明を等しく適用することができる。
順序で積層される第1、第2および第3のセラミックグ
リーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを
用意し、第1および第2のセラミックグリーンシート
に、それぞれ、ビアホール導体を設けるための第1およ
び第2の貫通孔を形成し、第2の貫通孔には導電性ペー
ストを充填せず、第1の貫通孔に導電性ペーストを充填
し、第1、第2および第3のセラミックグリーンシート
の各々の一方主面上に、それぞれ、導電性ペーストを付
与することによって、第1、第2および第3の導体膜を
形成し、これら第1、第2および第3のセラミックグリ
ーンシートを含む複数のセラミックグリーンシートを積
層することによって、生の積層体を作製し、この生の積
層体を積層方向にプレスすることによって、複数のセラ
ミックグリーンシート間の密着性を高めるとともに、第
1の貫通孔に充填された導電性ペーストの一部を第2の
貫通孔内に流入させ、第1の導体膜と第3の導体膜とを
互いに接続するビアホール導体を形成するようにしてい
る。
ートの一方主面上において張出部を生じさせることな
く、第2の貫通孔内に導電性ペーストを付与することが
できる。そのため、第2の導体膜には、上述のビアホー
ル導体に対して電気的に絶縁されるように、ビアホール
導体との間にギャップを形成するための開口が形成され
ることになるが、この開口の大きさを、張出部が存在し
ない分、小さくすることができる。その結果、第2の導
体膜の有効面積が、これに対して電気的に絶縁されるべ
きビアホール導体の貫通によって減少する度合いを低く
することができる。
ーンシートの一方主面上に導電性ペーストを付与するこ
とによって第1の導体膜を形成する工程と同時に、第1
の貫通孔に導電性ペーストを充填する工程が実施される
と、専ら第1の貫通孔に導電性ペーストを充填するため
の工程を省略することができ、工程数の削減を図ること
ができる。
ーンシートの厚みを、13μm以下としたり、さらには
11μm以下としたりして、より薄くすれば、プレスす
ることによって、第2の貫通孔内への導電性ペーストの
流入による、第2の貫通孔への導電性ペーストの充填を
より確実に行なうことができる。
成する工程と同時に、第1の貫通孔に導電性ペーストを
充填する工程が実施される場合には、第1および第2の
セラミックグリーンシートの各厚みを、6μm以下とす
ることにより、第1の導体膜を形成したとき、第1の貫
通孔に導電性ペーストを確実に充填することができると
ともに、プレスすることによって、第1の貫通孔に充填
された導電性ペーストの一部を第2の貫通孔内に流入さ
せ、第2の貫通孔を導電性ペーストで充填した状態を確
実に得ることができる。
のセラミック層を介して互いに対向する複数対の第1お
よび第2の内部電極が設けられるとともに、第2の内部
電極に対して電気的に絶縁されかつ第1の内部電極に電
気的に接続された状態で、特定のセラミック層を貫通す
る複数の第1の貫通導体、および、第1の内部電極に対
して電気的に絶縁されかつ第2の内部電極に電気的に接
続された状態で、特定のセラミック層を貫通する複数の
第2の貫通導体がそれぞれ設けられる、積層セラミック
コンデンサの製造方法に適用され、第1の内部導体が、
前述した第1または第3の導体膜によって与えられ、第
2の内部電極が、前述した第2の導体膜によって与えら
れ、第1および第2の貫通導体が、ビアホール導体によ
って与えられるとき、前述した第2の導体膜の有効面積
の減少の度合いを低くすることができるという効果を、
取得静電容量の低下の度合いを低くすることができると
いう効果に結び付けることができる。
低ESL化のために、貫通導体の間隔を短くしたり、そ
の数を増やしたりしても、取得静電容量の低下をそれほ
ど招かないようにすることができる。
で、図3ないし図5に示した積層セラミックコンデンサ
1に備える積層体3を得るために用意される代表的な3
つのセラミックグリーンシート31〜33を示す断面図
である。
に相当する図である。
デンサ1の内部構造を、第1の内部電極4が通る断面を
もって示す平面図である。
部構造を、第2の内部電極5が通る断面をもって示す平
面図である。
ラミックコンデンサ1の図解的断面図である。
ンサ1に備える積層体3を製造するための従来の方法を
説明するための図1に相当する図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 積層方向に順次配列された第1、第2お
よび第3のセラミック層を含む複数のセラミック層が積
層されてなる積層体を備え、前記第1、第2および第3
のセラミック層の各々の一方主面上には、それぞれ、第
1、第2および第3の導体膜が形成され、前記第1の導
体膜と前記第3の導体膜とは、前記第1および第2のセ
ラミック層に設けられたビアホール導体によって互いに
接続され、前記第2の導体膜は、前記ビアホール導体に
対して電気的に絶縁されるように、前記ビアホール導体
との間にギャップを形成している、積層セラミック電子
部品を製造する方法であって、 前記第1、第2および第3のセラミック層の各々となる
第1、第2および第3のセラミックグリーンシートを含
む複数のセラミックグリーンシートを用意する工程と、 前記第1および第2のセラミックグリーンシートに、そ
れぞれ、前記ビアホール導体を設けるための第1および
第2の貫通孔を形成する工程と、 前記第2の貫通孔には導電性ペーストを充填せず、前記
第1の貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、 前記第1、第2および第3のセラミックグリーンシート
の各々の一方主面上に、それぞれ、導電性ペーストを付
与することによって、前記第1、第2および第3の導体
膜を形成する工程と、 前記第1、第2および第3のセラミックグリーンシート
を含む複数の前記セラミックグリーンシートを積層し、
それによって、生の積層体を作製する工程と、 前記生の積層体を積層方向にプレスし、それによって、
複数の前記セラミックグリーンシート間の密着性を高め
るとともに、前記第1の貫通孔に充填された前記導電性
ペーストの一部を前記第2の貫通孔内に流入させ、前記
第1の導体膜と前記第3の導体膜とを互いに接続する前
記ビアホール導体を形成する工程とを備える、積層セラ
ミック電子部品の製造方法。 - 【請求項2】 前記第1のセラミックグリーンシートの
一方主面上に導電性ペーストを付与することによって第
1の導体膜を形成する工程と同時に、前記第1の貫通孔
に導電性ペーストを充填する工程が実施される、請求項
1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - 【請求項3】 前記第2のセラミックグリーンシートの
厚みは、13μm以下とされる、請求項1または2に記
載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - 【請求項4】 前記第2のセラミックグリーンシートの
厚みは、11μm以下とされる、請求項1または2に記
載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - 【請求項5】 前記第1および第2のセラミックグリー
ンシートの各厚みは、6μm以下とされる、請求項2に
記載の積層セラミック電子部品の製造方法。 - 【請求項6】 前記積層セラミック電子部品は、前記積
層体の内部に、特定の前記セラミック層を介して互いに
対向する複数対の第1および第2の内部電極が設けられ
るとともに、前記第2の内部電極に対して電気的に絶縁
されかつ前記第1の内部電極に電気的に接続された状態
で、特定の前記セラミック層を貫通する複数の第1の貫
通導体、および、前記第1の内部電極に対して電気的に
絶縁されかつ前記第2の内部電極に電気的に接続された
状態で、特定の前記セラミック層を貫通する複数の第2
の貫通導体がそれぞれ設けられる、積層セラミックコン
デンサであり、前記第1の内部電極は、前記第1または
第3の導体膜によって与えられ、前記第2の内部電極
は、前記第2の導体膜によって与えられ、前記第1およ
び第2の貫通導体は、前記ビアホール導体によって与え
られる、請求項1ないし5のいずれかに記載の積層セラ
ミック電子部品の製造方法。
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JP2007053205A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-01 | Tdk Corp | 電子部品及びその製造方法 |
KR100813195B1 (ko) | 2006-04-20 | 2008-03-13 | 주식회사 이노칩테크놀로지 | 정전기 보호 소자 |
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- 2001-03-06 JP JP2001061626A patent/JP3636081B2/ja not_active Expired - Lifetime
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