JP2002255928A - 高純度ホモシスチン誘導体の製造方法 - Google Patents

高純度ホモシスチン誘導体の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高純度のN,N′−ジアシルホモシスチンを
製造するための工業的に容易な方法を提供する。 【解決手段】 N,N′−ジアシルホモシスチンの塩基
性溶液に酸を添加し、最終pH値が1〜5の範囲となる
条件下にN,N′−ジアシルホモシスチンを析出させる
ことを特徴とする高純度ホモシスチン誘導体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高純度ホモシスチン
誘導体の製造方法に関する。詳しくは本発明は高純度の
N,N′−ジアシルホモシスチン、即ち4,4′−ジチ
オビス[2−(アシルアミノ)酪酸]の製造方法に関す
るものである。特に本発明はホモシスチンの両アミノ基
をアシル化剤でアシル化するN,N′−ジアシルホモシ
スチンの製造方法において、副生するエステル体や加水
分解物の生成を抑制しつつ効率的に抽出精製を行なう方
法に関する。上記のホモシスチン誘導体は医薬・農薬・
飼料添加剤などの合成中間体として有用な物質である。
【0002】
【従来の技術】アミノ酸やペプチド等のアミノ基を保護
する目的でアミノ基にアシル基を導入する方法はよく知
られており、例えばJournal of Organ
icChemistry誌の1979年,44巻,28
05頁には、トリエチルアミンの存在下にトリフルオロ
酢酸エチルを作用させて各種のアミノ酸やペプチドのN
−トリフルオロアセチル誘導体を得る方法が記載されて
いる。
【0003】一方、ホモシスチン、即ち4,4′−ジチ
オビス(2−アミノ酪酸)を製造する方法としては、メ
チオニンを強酸中で脱メチル二量化する方法或いはメチ
オニンをバーチ還元して得られるホモシステインを酸化
二量化する方法が知られている。例えば、Journa
l of Biological Chemistry
誌の1932−33年,99巻,134頁には、硫酸中
でメチオニンを加熱してホモシスチンを得る方法が記載
されている。また、特開平10−204055号公報に
は、メチオニンを硫酸及びハロゲン化水素と加熱するホ
モシスチンの製造法が記載されている。更に、特開昭5
9−176248号及び特開昭59−176249号公
報にはホモシステインの2ナトリウム塩を過酸化水素水
または重金属イオンの存在下に分子状酸素により酸化し
てホモシスチンを製造する方法が記載されている。ま
た、ホモシスチンの精製方法としては、ポリスルフィド
等の不純物を含有する粗ホモシスチンを過剰量の塩基で
処理する方法が特開平11−246517号公報に記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような製造方法により得られるホモシスチンのN,N′
−ジアシル誘導体は、単離・精製する際に加水分解やエ
ステル化が進行してしまい、工業的な規模において高純
度のホモシスチン誘導体を得ることは従来困難であっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記従来技
術の問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、N,
N′−ジアシルホモシスチンをその塩基性溶液から酸析
させる際の条件を制御することにより目的を達成し得る
ことを見出して、本発明に到達した。即ち本発明の要旨
は、N,N′−ジアシルホモシスチンの塩基性溶液に酸
を添加し、最終pH値が1〜5の範囲となる条件下に
N,N′−ジアシルホモシスチンを析出させることを特
徴とする高純度ホモシスチン誘導体の製造方法、に存す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明方法は、N,N′−ジアシル
ホモシスチンの塩基性溶液から酸析によってN,N′−
ジアシルホモシスチンを析出させる方法であり、それに
よって実質的に一方のアミド基が加水分解したモノアミ
ノ体やカルボキシル基がエステル化したエステル体のよ
うな不純物を含まない高純度のホモシスチン誘導体を得
る方法である。
【0007】ここで、N,N′−ジアシルホモシスチン
は、通常、ホモシスチンを塩基性溶液中でアシル化剤と
反応させることによって製造することができるが、この
方法で得られるN,N′−ジアシルホモシスチンの塩基
性溶液は本発明方法の好適な出発物質となる。そこで先
ずこのホモシスチンのアシル化剤によるアシル化の反応
について説明する。上記ホモシスチンのアシル化反応の
出発物質として使用することのできるホモシスチンは、
D−体、L−体、DL−体の何れでもよいが、カルボキ
シル基が保護されていないものであり、塩基性溶液中に
可溶のものである。更に、ポリスルフィド類及びチオス
ルフィナートやチオスルホナート、スルフィニルスルホ
ン、ジスルホン等の酸化不純物を1重量%以上含まない
ものであるのが好ましい。
【0008】アシル化剤の種類は特に制限されないが、
その選択は目的とするアシル基の種類に依存し、代表的
なものとしてハロアルキルカルボニル化剤、特にハロア
セチル化剤が挙げられる。ハロアセチル化剤としては無
水トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸メチル、トリフ
ルオロ酢酸エチル、トリフルオロチオ酢酸エチル、トリ
フルオロ酢酸フェニル、トリクロロトリフルオロアセト
ン等のトリフルオロアセチル化剤が知られており、その
何れをも用いることができる。この中で入手の容易さや
価格の安さ、取り扱いの易しさからはトリフルオロ酢酸
エチルを使用するのが好ましい。アシル化剤の使用量と
してはホモシスチンの2倍モル量以上が必要であるが、
副反応を抑制する為には2〜3倍モル量であるのが好ま
しい。更に好ましくは、2〜2.5倍モル量を用いる。
【0009】反応に使用する塩基としてはホモシスチン
のカルボキシル基を完全に解離することができる程度に
強塩基性のものであるが、生成したアミド基の加水分解
を抑制する為には水酸基を有しないものが好ましい。一
般にはトリエチルアミン等の第3級アミン類、ナトリウ
ムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキ
シド等のアルカリ金属アルコラート類、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物類等を挙
げることができるが、入手の容易さや値段の安さ、取り
扱いの易しさからはナトリウムメトキシドのメタノール
溶液を用いるのが好ましい。塩基の使用量はアシル化剤
と等モル量か若干の過剰量を用いる。
【0010】反応溶媒としては、生成するアシル化物を
溶解し得る極性の有機溶媒を用いることができる。この
ような溶媒としては、メタノール、エタノール、2−プ
ロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、メチ
ル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、
酢酸エチル、酢酸−n−ブチル等のエステル類、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のア
ミド類等を挙げることができる。また、生成したアミド
基の加水分解を抑制する為に含水率が500μg/g以
下であるのが望ましい。
【0011】上記の反応溶媒中、塩基の存在下にホモシ
スチンをアシル化剤と反応させることによってアシル化
反応を行なう。このアシル化においては、先ず反応溶媒
中にホモシスチンを分散してから塩基及びアシル化剤を
添加するが、この時結晶を素早く均一に分散する為に溶
液を撹拌混合するのが好ましい。撹拌翼の形状や撹拌の
形式には特に制限はないが、アシル化してから1時間以
内に均一透明になることが望ましい。反応溶媒に対する
ホモシスチンの使用量は任意であるが、通常はホモシス
チンとして10重量%以上の濃度になるようにすること
が好ましい。ホモシスチンの濃度が低すぎると反応速度
が低下し、効率が悪化する傾向がある。
【0012】不純物の生成を抑制する為には反応の温度
は40℃以下であるのが好ましく、更に好ましくは30
℃以下の温度で行う。温度が40℃を越えると不純物の
生成は急激に多くなる。30℃以下なら数十時間の取り
扱いが可能である。反応の際には吸湿を避け、酸素酸化
を抑制する為に乾燥した不活性ガスを導入するのが好ま
しい。このような不活性ガスとしては窒素またはアルゴ
ン、ヘリウム、ネオン等の希ガスを用いることができ
る。不活性ガスはホモシスチン反応溶液中に直接導入す
ることも出来るが、反応槽中でホモシスチン反応溶液を
撹拌しながら気相部に導入することも出来る。不活性ガ
スの通気量は多い方が好ましいが、通常は1時間当たり
反応容器容量の4分の1程度で充分である。
【0013】上記のようにホモシスチンをアシル化する
ことによってN,N′−ジアシルホモシスチンの塩基性
溶液が得られ、これは本発明の酸析方法の好適な出発物
質とすることができる。本発明の酸析方法に用いる酸
は、上記の塩基性溶液をpH1〜5に調整することがで
きるpH4以下の酸であるが、析出するN,N′−ジア
シルホモシスチンと反応して不純物を生成しないものが
好ましい。このような酸としては塩酸、臭化水素酸、沃
化水素酸などのハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸、炭酸ガ
スなどのオキソ酸類、酢酸、モノクロロ酢酸、蓚酸など
の有機酸が挙げられるが、酸化やエステル化などの副反
応を生じないハロゲン化水素酸の使用が好ましい。中で
も入手の容易さや値段の安さからは塩酸を用いるのがよ
り好ましい。
【0014】酸析処理時の溶媒としては、上記のように
アシル化反応の生成溶液をそのまま使用する場合は無論
であるが、そうでない場合も上記アシル化反応に使用し
得るような極性の有機溶媒を使用することができる。酸
析処理においても不純物の生成を抑制するために温度は
40℃以下であるのが好ましく、更に好ましくは30℃
以下の温度で行う。また、酸析を行う際にも析出が均一
に始まり、溶液中のpHを均一に保つように撹拌混合す
るのが好ましい。ホモシスチンのアシル化物はpH5付
近において析出を始めるが、この時はホモシスチンのア
シル化物の2つのカルボキシル基の解離は無くなると考
えられる。
【0015】さらに、酸の添加によって無機塩類が析出
し、目的物中に不純物として混入することを防止するた
めに、酸の添加前又は酸の添加の途中で水を加えること
もできる。また、酸析の際にも、吸湿を避け酸素酸化を
抑制する為に、上記アシル化反応の場合と同様に乾燥し
た不活性ガスを導入するのが好ましい。
【0016】上記のように酸析処理することによって得
られたN,N′−ジアシルホモシスチンの結晶はそれ程
安定ではなく、条件により加水分解やエステル化により
不純物を生じる。エステル体の形成はpH依存性が高
く、pH1未満の領域では数%のエステル体を生じるこ
ともある。これらの不純物生成を回避するには、酸析
後、即ち酸析の最終段階における液相のpHを1〜5に
保つことが必要である。この最終pH値は更に好ましく
は2〜4に保つのがよい。上記のように最終pH値が1
〜5の範囲となる条件で酸析処理を行なうことにより、
前記したようなモノアミノ体やエステル体のような不純
物の含有量の極めて少ない高純度のN,N′−ジアシル
ホモシスチンを析出させることができる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明の態様をより
具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り
は、以下の実施例によって限定されるものではない。な
お、実施例中での測定は以下のように行なった。 N,N′−ジアシルホモシスチンの化学純度:分離カラ
ムとして山村化学製のYMC−PACKのODS−AM
(内径4.6mm,長さ75mm)を備えた高速液体ク
ロマトグラフ(HPLC)を用いて測定を行った。試料
としてN,N′−ジアシルホモシスチン結晶0.2gを
溶離液で10mlに溶解した溶液(成分濃度は2%)を
10μl注入して分析を行った。溶離液には燐酸二水素
一アンモニウムを濃度0.05モル/Lで溶解した90
%と40%の含水アセトニトリル液を用いて20分間で
のグラジエントを掛けながら流速1.0ml/分で分離
を行い、215nmのUV検出器にて各吸光ピークの面
積を測定した。結果は各成分の吸光ピークの面積に基づ
く面積百分率で示し、「A%」と表示した。
【0018】pHの測定:ホリバ製作所(株)製の携帯
型pH計D−12型を用いて測定を行った。pH4,7
及び9の校正液を用いて校正してから、アシル化の反応
液及び酸析の懸濁液についてpH測定を行った。 含水率の測定:三菱化学(株)製の微量水分計CA−0
7を用い、陽極液としてアクアミクロンAX(三菱化学
(株)製)、陰極液としてアクアミクロンCXU(三菱
化学(株)製)を用いてカールフィッシャー法電量水分
滴定を行った。
【0019】実施例1 外筒循環水による温度調節機と還流冷却管及び窒素導入
管、PTFE製の半月板撹拌翼、pH電極、温度計を備
えた容量200mlのガラス製セパラブルフラスコ中に
L−ホモシスチン結晶13.4g及びメタノール26.
8gを入れ、15℃において撹拌しながら28%ナトリ
ウムメトキシドのメタノール溶液21.2gを添加し、
次いでトリフルオロ酢酸エチル15.3gを加えてアシ
ル化の反応を行なった。25℃まで昇温して5時間撹拌
を続けた所、懸濁していた反応液は透明になった。
【0020】この反応液を採取し、HPLCの溶離液で
8.7倍に希釈したもの(目的物の成分濃度は約2%)
につきHPLCで化学純度の測定を行なったところ、
N,N′−ビス(トリフルオロアセチル)ホモシスチン
の化学純度は99.2A%であり、また含水率は100
μg/g未満であった。上記の反応液に35%塩酸(p
H値は−1)を添加してpH6に調整した後、脱塩水7
6gを加え、再度35%塩酸を追添加してpH2に調整
した。20℃において10時間撹拌を続け、得られた懸
濁液から結晶を採取してHPLCで化学純度を測定した
ところ、加水分解したモノトリフルオロアセチル体0.
1A%とモノメチルエステル体0.6A%が検出された
が、目的物のジトリフルオロアセチル体の化学純度は9
9A%を上回っていた。
【0021】実施例2 実施例1と同様にしてアシル化の反応を行い、同様の反
応液を得た。35%塩酸を添加してpH6に調整した
後、脱塩水76gを加えてから再度35%塩酸を追添加
してpH4に調整した。20℃において10時間撹拌を
続けた所、得られた結晶中には加水分解したモノトリフ
ルオロアセチル体0.5A%とモノメチルエステル体
0.2A%が検出されたが、目的物のジトリフルオロア
セチル体の化学純度は99A%を上回っていた。
【0022】実施例3 実施例1と同様にしてアシル化の反応を行い、同様の反
応液を得た。35%塩酸を添加してpH6に調整した
後、脱塩水76gを加えてから再度35%塩酸を追添加
してpH4に調整した。40℃において10時間撹拌を
続けた所、得られた結晶中には加水分解したモノトリフ
ルオロアセチル体1.5A%とモノメチルエステル体
0.3A%が検出されたが、目的物のジトリフルオロア
セチル体のHPLC化学純度は98.2A%であった。
【0023】比較例1 実施例1と同様にしてアシル化の反応を行い、同様の反
応液を得た。35%塩酸を添加してpH6に調整した
後、脱塩水76gを加えた。この時の溶液のpHは6.
3であった。40℃において10時間撹拌を続けた所、
得られた結晶中には加水分解したモノトリフルオロアセ
チル体3.2A%とモノメチルエステル体0.2A%が
検出され、目的物のジトリフルオロアセチル体の化学純
度は97A%を下回っていた。
【0024】比較例2 実施例1と同様にしてアシル化の反応を行い、同様の反
応液を得た。35%塩酸を添加してpH6に調整した
後、脱塩水76gを加えてから再度35%塩酸を追添加
してpH0.5に調整した。20℃において1時間撹拌
を続けた所、得られた結晶中には加水分解したモノトリ
フルオロアセチル体0.1A%とモノメチルエステル体
8.1A%が検出され、目的物のジトリフルオロアセチ
ル体の化学純度は92A%を下回った。
【0025】
【発明の効果】本発明方法により高純度のN,N′−ジ
アシルホモシスチンを容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 義光 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 野口 直樹 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB01 AB20 AB84 AC53 AC63 AD15 BA02 BA32 BB14 BC10 BC51 BC53 BE01 TA04 TB52 TC34

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N,N′−ジアシルホモシスチンの塩基
    性溶液に酸を添加し、最終pH値が1〜5の範囲となる
    条件下にN,N′−ジアシルホモシスチンを析出させる
    ことを特徴とする高純度ホモシスチン誘導体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 アシル基がトリフルオロアセチル基であ
    る、請求項1に記載の高純度ホモシスチン誘導体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 液相のpH調整に用いる酸が塩酸であ
    る、請求項1又は2に記載の高純度ホモシスチン誘導体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 酸の添加から、N,N′−ジアシルホモ
    シスチンの析出までの液相の温度を40℃以下とする、
    請求項1〜3のいずれかに記載の高純度ホモシスチン誘
    導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 N,N′−ジアシルホモシスチンの塩基
    性溶液が、塩基性溶液中でホモシスチンとアシル化剤と
    を反応させることによって得られたものである、請求項
    1〜4のいずれかに記載の高純度ホモシスチン誘導体の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 ホモシスチンとアシル化剤との反応の温
    度を40℃以下とする、請求項5に記載の高純度ホモシ
    スチン誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方
    法によって得られたことを特徴とする純度が98%を越
    えるN,N′−ビス(トリフルオロアセチル)ホモシス
    チン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007069208A (ja) * 2005-08-30 2007-03-22 F Hoffmann-La Roche Ag 弱酸性および/または弱塩基性化合物の結晶化方法

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