JP2002255131A - 画像転写機構およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

画像転写機構およびこれを備えた画像形成装置

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JP2002255131A
JP2002255131A JP2001062122A JP2001062122A JP2002255131A JP 2002255131 A JP2002255131 A JP 2002255131A JP 2001062122 A JP2001062122 A JP 2001062122A JP 2001062122 A JP2001062122 A JP 2001062122A JP 2002255131 A JP2002255131 A JP 2002255131A
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Yoshiki Minowa
嘉樹 美濃羽
Shigeo Ogawa
恵雄 小川
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用メディアを、その平面方向および厚さ
方向において均一に加熱処理することができる画像転写
機構およびこれを備えた画像形成装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 昇華性染料インクで画像を印刷したイン
ク受像シートISを、メディア本体AMの表面に重ねた
印刷用メディアCに対し、光源51を加熱源として加熱
処理を行い、インク受像シートISに保持した昇華性染
料インクからなる画像をメディア本体AMの表面に熱転
写する画像転写機構16において、光源51と印刷用メ
ディアCとの間に光拡散板52を介設したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華性染料インク
で画像を印刷したインク受像シートをメディア本体の表
面に重ねた印刷用メディアに対し、加熱処理してメディ
ア本体の表面に印刷画像を熱転写する画像転写機構およ
びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の画像転写機構を組み
込んだ、昇華性染料インクを使用する一般的な昇華型プ
リンタには、サーマル方式とインクジェット方式との2
種類のものがよく知られている。このうちインクジェッ
ト方式のものは、メディア本体の表面に昇華性染料イン
クを受容するインク受像シートを重ねた印刷用メディア
に対し、昇華性染料インクを吐出して画像を印刷した
後、このインク滴をメディア本体に昇華・拡散すべく、
非接触ヒータにより非接触状態で印刷用メディアを加熱
処理して、画像を熱転写するものである。この場合、非
接触ヒータには、赤外線ないし可視光線を主波長領域と
するハロゲンランプが使用され、その熱放射でもって印
刷用メディアを加熱している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、昇華型プリ
ンタでは、印刷画像の高画質を維持しつつ、熱転写に要
する加熱時間を短縮することが求められる。時間の短縮
を図らんとして、ハロゲンランプの加熱温度を高くする
と、ハロゲンランプが放射する可視光線のエネルギー量
が大きいために、インク受像シートの表面のみ高温とな
り、画像の転写不良やインク受像シートの焼けが生じ、
画像品質はもとより、印刷用メディアの商品価値を減じ
てしまう。また、ハロゲンランプは、いわゆる線状光源
あるいは点光源であるため、その光は、印刷用メディア
の平面内において照射され、印刷用メディアを均一に加
熱することができず、結果として転写画像に色むらが生
ずる問題があった。さらに、ハロゲンランプによる非接
触状態での加熱処理であるため、特にカードなどの印刷
用メディアでは、その四周縁端は熱が逃げやすく、結果
として転写画像に加熱熱量のばらつきが生じ、全体とし
て色むらのある画像となっていた。
【0004】本発明は、印刷用メディアを、その平面方
向および厚さ方向において均一に加熱処理することがで
きる画像転写機構およびこれを備えた画像形成装置を提
供することをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の画像転写機構
は、昇華性染料インクで画像を印刷したインク受像シー
トを、メディア本体の表面に重ねた印刷用メディアに対
し、光源を加熱源として加熱処理を行い、インク受像シ
ートに保持した昇華性染料インクからなる画像をメディ
ア本体の表面に熱転写する画像転写機構において、光源
と印刷用メディアとの間に光拡散板を介設したことを特
徴とする。
【0006】この構成によれば、光拡散板を透過する光
源からの照射光は、印刷用メディアの表面に拡散光とな
って照射され、この熱放射により印刷用メディアの加熱
処理が行われる。印刷用メディアが加熱されると、イン
ク受像シートに保持した昇華性染料インクがメディア本
体の表面で発色し、画像の転写が行われる。このよう
に、光拡散板を介在したことにより、印刷用メディアに
対して、光源が点(あるいは線状)光源であっても、こ
れを面状光源として機能させることができる。このた
め、印刷用メディアの表面、すなわちインク受像シート
をその平面内において均一に加熱処理することができ
る。なお、光拡散板は、光源の照射光を光拡散板内で拡
散した後、あるいは光拡散板から射出される際に屈折さ
せた後、拡散光を射出する。
【0007】この場合、光拡散板は、印刷用メディアと
平行に配設した耐熱ガラスで構成されていることが、好
ましい。
【0008】この構成によれば、耐熱ガラスが所定の加
熱面積をもって、印刷用メディアの平面内に平行に臨む
ことになるため、光拡散板自体が高温となっても、面状
光源としての機能を損なうことがない。なお、耐熱ガラ
スには、光透過率、熱拡散率および熱伝導率の高いもの
で構成されていることが好ましく、例えばネオセラム等
を用いることが好ましい。
【0009】これらの場合、光拡散板と印刷用メディア
とは、間隙を存して対峙しており、光拡散板は、印刷用
メディアの表面に近接して配設されていることが、好ま
しい。
【0010】この構成によれば、光拡散板と印刷用メデ
ィアとが僅かな空隙を存して配置されることとなるた
め、光拡散板から印刷用メディアまでの光の拡散を極力
少なくすることができ、結果、光源における熱効率を向
上させることができる。
【0011】これらの場合、印刷用メディアは、メディ
ア本体の表裏各面にそれぞれインク受像シートを重ねて
構成されており、光源と光拡散板とは、各インク受像シ
ートに対応して、それぞれが対となるように2組設けら
れていることが、好ましい。
【0012】この構成によれば、メディア本体を挟んで
表裏同一の積層形態からなる印刷用メディアを、表裏両
側から均一に加熱処理して表裏両面に画像を熱転写する
ことができる。すなわち、メディア本体の表裏両面に、
高品質の画像を熱転写することができる。また、表裏両
側から同時加熱し、加熱条件を表裏同一とすることで、
印刷用メディアの反りも防止することができる。
【0013】また、本発明の他の画像転写機構は、昇華
性染料インクで画像を印刷したインク受像シートを、メ
ディア本体の表面に重ねた印刷用メディアに対し、光源
を加熱源として加熱処理を行い、インク受像シートに保
持した昇華性染料インクからなる画像をメディア本体の
表面に熱転写する画像転写機構において、光源と印刷用
メディアとの間に、光源から熱放射された光のうち赤外
線波長領域の光のみを透過する光学フィルターを介設し
たことを特徴とする。
【0014】この構成によれば、光源からの照射光のう
ち赤外線が、光学フィルターを透過して印刷用メディア
の表面に照射され、この熱放射により印刷用メディアの
加熱処理が行われる。また、この加熱処理により、イン
ク受像シートに保持した昇華性染料インクがメディア本
体の表面で発色し、画像の転写が行われる。すなわち、
光源から放射される光のうち赤外線以外の波長領域の光
は、光学フィルターにより吸収または反射される。これ
により、比較的エネルギー量の小さい長波長の赤外線を
印刷用メディアに照射することができ、印刷用メディア
をその厚さ方向に均一に加熱することができると共に、
短波長の可視光等に比べて熱効率をあげることができ
る。
【0015】この場合、光学フィルターは、印刷用メデ
ィアと平行に配設した平板状の耐熱ガラスで構成されて
いることが、好ましい。
【0016】この構成によれば、耐熱ガラスが所定の加
熱面積をもって、印刷用メディアの平面内に平行に臨む
ことになる。耐熱ガラスであるため、均質性をもって光
源からの照射光を高い透過率で透過させることができる
と共に、光源を高温とする加熱処理における、光学フィ
ルターの熱的損傷を防止することができる。なお、耐熱
ガラスには、光透過率、熱拡散率および熱伝導率の高い
もので構成されていることが好ましく、例えばネオセラ
ム等を用いることが好ましい。
【0017】これらの場合、光学フィルターと印刷用メ
ディアとは、間隙を存して対峙しており、光学フィルタ
ーは、印刷用メディアの表面に近接して配置されている
ことが、好ましい。
【0018】この構成によれば、光学フィルターと印刷
用メディアとが僅かな空隙を存して配置されることとな
るため、光学フィルターと印刷用メディアとの間の空隙
からの赤外線の拡散、すなわち熱の逃げを極力抑えるこ
とができ、熱効率を向上させることができる。
【0019】これらの場合、赤外線波長領域の光は、遠
赤外線を主波長領域とするの光であることが、好まし
い。
【0020】この構成によれば、よりエネルギー量の小
さい遠赤外線による加熱処理を行うことができるため、
インク受像シートを焼くことなく印刷用メディアの内部
まで均一に加熱することができる。すなわち、印刷用メ
ディアを厚さ方向に均一に加熱することができると共
に、近赤外線に比べて熱効率をあげることができる。
【0021】これらの場合、印刷用メディアは、メディ
ア本体の表裏各面にそれぞれインク受像シートを重ねて
構成されており、光源と光学フィルターとは、各インク
受像シートに対応して、印刷用メディアを挟んでそれぞ
れが対となるように2組設けられていることが、好まし
い。
【0022】この構成によれば、メディア本体を挟んで
表裏同一の積層形態からなる印刷用メディアを、表裏両
側から均一に加熱処理して表裏両面に画像を熱転写する
ことができる。すなわち、メディア本体の表裏両面に、
高品質の画像を熱転写することができる。また、表裏両
側から同時加熱し、加熱条件を表裏同一とすることで、
印刷用メディアの反りも防止することができる。
【0023】また、本発明の他の画像転写機構は、昇華
性染料インクで画像を印刷したインク受像シートを、メ
ディア本体の表裏各面に重ねた印刷用メディアに対し、
加熱処理を行い、インク受像シートに保持した昇華性染
料インクからなる画像をメディア本体の表面に熱転写す
る画像転写機構において、印刷用メディアの表裏各面に
臨み、印刷用メディアを挟持する一対の平板状の光拡散
板と、各光拡散板に臨み、印刷用メディアを加熱処理す
る一対の光源とを備え、各光拡散板には、各インク受像
シートとの接触面に透光性を有する離型剤が塗布されて
いることを特徴とする。
【0024】この構成によれば、メディア本体を挟んで
表裏同一の積層形態からなる印刷用メディアは、表裏両
面を光拡散板に挟持された状態で、光源からの照射光を
表裏両側から拡散照射されることで熱放射による加熱処
理が行われる。この場合、光拡散板と印刷用メディアと
が接触しているため、熱の逃げを極力抑えた状態で、印
刷用メディアを均一に光照射することができ、熱効率を
向上することができると共に、印刷用メディアの表面、
すなわちインク受像シートをその平面内において均一に
加熱処理することができる。また、印刷用メディアを挟
持状態で同時加熱することにより、印刷用メディアの反
りも効果的に防止することができる。さらに、光拡散板
に塗布した離型剤により、加熱に伴うインク受像シート
の光拡散板への貼り付きを防止することができる。な
お、光拡散板は、所定の加熱面積を有すると共に、光透
過率、熱拡散率および熱伝導率の高い耐熱ガラスで構成
されていることが好ましい。また、離型剤は、クロロシ
リコンで構成されていることが好ましい。
【0025】これらの場合、光源は、ハロゲンランプで
構成されていることが、好ましい。
【0026】この構成によれば、ハロゲンランプの加熱
源は、早く立ち上がるため、全体として加熱処理時間を
短縮することができる。
【0027】これらの場合、光源は、遠赤外線を主波長
領域とする赤外線ランプで構成されていることが、好ま
しい。
【0028】この構成によれば、印刷用メディアに比較
的エネルギー量の小さい長波長の遠赤外線を照射するこ
とができ、印刷用メディアの内部まで均一に加熱するこ
とができると共に、短波長の可視光等に比べて熱効率を
あげることができる。
【0029】また、本発明の他の画像転写機構は、昇華
性染料インクで画像を印刷したインク受像シートを、メ
ディア本体の表面に重ねた印刷用メディアに対し、加熱
処理を行い、インク受像シートに保持した昇華性染料イ
ンクからなる画像をメディア本体の表面に熱転写する画
像転写機構において、印刷用メディアに非接触状態で臨
んで加熱処理する非接触ヒータと、印刷用メディアを水
平に載置するメディア載置台と、メディア載置台に設け
られ前記印刷用メディアを囲繞する保熱壁とを備えたこ
とを特徴とする。
【0030】この構成によれば、メディア載置台上の印
刷用メディアは、インク受像シート側が非接触ヒータに
臨み、且つ四周を保熱壁に囲まれた状態で加熱処理され
る。これにより、加熱処理において、印刷用メディアの
四周縁端からの放熱が抑制され、印刷用メディアを均一
に加熱することができる。したがって、全体として色む
らのない画像を転写することができることとなる。な
お、保熱壁は、印刷用メディアの厚み(高さ)よりも高
いことが好ましい。また、印刷用メディアの反りを防止
するべく、メディア載置台は、印刷用メディアを吸着あ
るいは粘着載置可能に構成されていることが好ましい。
【0031】この場合、非接触ヒータは、加熱源を光源
で構成されており、非接触ヒータとメディア載置台との
間に印刷用メディアと平行に対峙する平板状の光拡散板
を更に備え、メディア載置台、光拡散板および保熱壁に
より、保熱空間が構成されていることが、好ましい。
【0032】この構成によれば、印刷用メディアは、画
成された保熱空間に格納されて加熱処理される。これに
より、四周縁端からの放熱を、より効果的に防止するこ
とができると共に、光拡散板を介しているため、この点
でも印刷用メディアの表面をその平面内において均一に
加熱処理することができる。
【0033】この場合、光拡散板は、印刷用メディアの
表面に近接して配置され、光源から熱放射された光のう
ち遠赤外線波長領域の光のみを透過する耐熱ガラスで構
成されていることが、好ましい。
【0034】この構成によれば、耐熱ガラスが、面状発
光体としての機能を奏すると共に、光学フィルターを兼
ねるため、印刷用メディアを遠赤外線波長の光で均一に
加熱することができる。特に、遠赤外線波長の光は、印
刷用メディアをその厚さ方向に均一に加熱することがで
きると共に、短波長の可視光等に比べて熱効率を向上さ
せることができる。なお、耐熱ガラスには、光透過率、
熱拡散率および熱伝導率の高いもので構成されているこ
とが好ましく、例えばネオセラム等を用いることが好ま
しい。なお、保熱壁は、遠赤外線放射体であることが好
ましい。
【0035】また、本発明の画像転写機構は、昇華性染
料インクで画像を印刷したインク受像シートを、メディ
ア本体の表面に重ねた印刷用メディアに対し、インク受
像シートに非接触状態に臨む発熱体を加熱源として加熱
処理を行い、インク受像シートに保持した昇華性染料イ
ンクからなる画像をメディア本体の表面に熱転写する画
像転写機構において、発熱体は、印刷用メディアに平行
に対峙する遠赤外線ヒータで構成されていることを特徴
とする。
【0036】この構成によれば、印刷用メディアの加熱
処理が遠赤外線により行われ、インク受像シートに保持
した昇華性染料インクがメディア本体の表面で発色する
ことで、これに画像が転写される。遠赤外線波長は、印
刷用メディアをその厚さ方向に均一に加熱することがで
きると共に、短波長の可視光等に比べて熱効率を向上さ
せることができる。
【0037】これらの場合、メディア本体は、カードで
構成されていることが、好ましい。
【0038】この構成によれば、カード上に高画質で、
鮮明性および色むらのない印刷画像を熱転写することが
できる。例えば、免許証等の写真画像に対しても、高品
質な転写画像を作成することができる。なお、インク受
像シートを、加熱により易剥離性を発揮する材料で構成
し、加熱処理後のカードから簡単に除去できる構成とす
ることが好ましい。
【0039】本発明の画像形成装置は、請求項1ないし
17のいずれかに記載の画像転写機構と、インク受像シ
ートに昇華性染料インクを用いてインクジェット方式で
画像の印刷を行う印刷手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0040】この構成によれば、印刷用メディアのイン
ク受像シートへの印刷と、印刷後の印刷用メディアの加
熱処理とを、単一の装置で連続して行うことができる。
また、インクジェット方式であるため、より高画質な転
写画像を作成することができる。なお、インク受像シー
トは、メディア本体の表面にコーティングすることで予
め重なっていてもよいし、メディア本体と別体で構成す
る、いわゆる転写シートとして構成してもよい。
【0041】この場合、加熱処理に先立って、印刷用メ
ディアをその軟化温度に近く且つこれより低い温度に加
熱する予熱手段を更に備えることが、好ましい。
【0042】この構成によれば、インク受像シートが軟
化温度(例えば60〜80℃)に達しない温度まで加熱
されているため、光源等による本加熱処理(例えば15
0〜200℃)において、均一な加熱が促進され、メデ
ィア本体への昇華性染料インクの拡散を速やかに且つ良
好に行うことができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る画像転写機構およびこれを備えた
画像形成装置について説明する。この画像形成装置は、
一般的な印刷用メディアに対し、これを送りながら昇華
性染料インクを用いてインクジェット方式により図形、
写真、背景等の画像の印刷を行い、印刷後の印刷用メデ
ィアを光源の熱放射により加熱処理を行い、このインク
を昇華・拡散させて画像を転写・形成するものである。
【0044】図1は、画像形成装置の内部構造を模式的
に表した断面構造図である。同図に示すように、この画
像形成装置1は、箱型の筐体2で外郭を形成した装置本
体3の内部に、中央部を境として左側の印刷用メディア
Cに印刷を行うプリント部4と、右側の印刷後の印刷用
メディアCを加熱処理するヒータ部5とを備え、更にプ
リント部4およびヒータ部5を制御するコントローラ9
とを有している。筐体2のプリント部4側の上隅部に
は、印刷用メディアCを導入するためのメディア供給口
6が形成され、また筐体2のヒータ部5側の中間側部に
は、印刷用メディアCを筐体2外部に送り出すためのメ
ディア排出口7が形成されている。また、装置本体3に
は、メディア供給口6とメディア排出口7とを連通する
ようにして水平直線状の印刷用メディアCの搬送路8が
形成されている。
【0045】プリント部4は、左右のプリント部フレー
ム10に支持されており、往復動するヘッドユニット2
0により印刷用メディアCに印刷を行う印刷装置11
と、メディア供給口6に導入された印刷用メディアCを
一枚ずつ印刷装置11に送り込む供給装置12と、供給
装置12から受け取った印刷用メディアCを吸着して印
刷装置11に臨ませるべくこれを搬送路8に沿って搬送
するプリント部搬送装置13と、これら各装置11,1
2,13を統括制御するプリント側コントローラ14と
を有している。
【0046】供給装置12から一枚ずつ送られる印刷用
メディアCは、プリント部搬送装置13に受け渡され、
ヘッドユニット20を通過しながら印刷に供されてヒー
タ部5に送られる。ヘッドユニット20の下側を通過す
る印刷用メディアCは間欠送りされ、これに対しヘッド
ユニット20が送り方向に直交する方向に往復動して、
印刷用メディアCへの印刷が行われる。すなわち、ヘッ
ドユニット20の往復動と印刷用メディアCの間欠送り
とが、印刷技術における主走査および副走査となって、
昇華性染料インクを使用したインクジェット方式の印刷
が行われる。
【0047】ヒータ部5は、左右のヒータ部フレーム1
5に支持されており、プリント部4から送られた印刷後
の印刷用メディアCを加熱処理する画像転写機構16
と、プリント部搬送装置13から受け取った印刷用メデ
ィアCを搬送路8に沿って搬送し画像転写機構16を通
過させると共にメディア排出口7から筐体2外に送り出
すヒータ部搬送装置17と、これら各装置16,17を
統括制御するヒータ側コントローラ18とを有してい
る。プリント部4から送り込まれた印刷用メディアC
は、最終的に印刷済みの画像が転写されて、メディア排
出口7から送り出されていく。
【0048】ところで、プリント部4とヒータ部5との
間には、プリント部搬送装置13からヒータ部搬送装置
17へと印刷用メディアCを適切に受け渡すためのメデ
ィア移載装置19が搬送路8に臨んで配設されている。
メディア移載装置19は、プリント部フレーム10ある
いはヒータ部フレーム15に支持されており、印刷用メ
ディアCの裏面を印刷する場合には、印刷用メディアC
をプリント部搬送装置13から受け取ってこれを表裏反
転させて、再度プリント部搬送装置13に受け渡す。ま
た、印刷用メディアCをヒータ部5に移載するときに
は、反転後あるいはそのままヒータ部搬送装置17に受
け渡す。
【0049】プリント側コントローラ14とヒータ側コ
ントローラ18とは、一体のコントローラ9で構成され
ており、各種の制御を行うCPUと、上記装置を制御す
るための制御プログラムや制御データを記憶するROM
と、制御処理のための各種作業領域となるRAMと、各
種装置の駆動のための駆動回路とを備えている。このよ
うに、コントローラ9は、プリント部4とヒータ部5と
を個別且つ関連させて制御し、供給された印刷用メディ
アCに対し画像の印刷を行うと共に、印刷後の印刷用メ
ディアCを加熱処理して画像を定着させて、メディア排
出口7から筐体2外へと排出する。ここで、画像形成装
置1の各構成装置について説明するが、その前に印刷用
メディアCについて詳細に説明する。
【0050】図2は、印刷用メディアCの積層構造を表
しており、本実施形態では(a)廉価印刷用メディアC
a、および(b)高級印刷用メディアCbの2種類の印
刷用メディアCが用意されている。両印刷用メディアC
a,Cbはともに、印刷用メディアCの母体となるメデ
ィア本体AMと、メディア本体AMの表裏各面に積層し
たインク受像シートISとから構成されている。すなわ
ち、印刷用メディアCは、表裏両面に印刷可能に構成さ
れている。メディア本体AMは、ロール紙、印刷テー
プ、あるいは単票紙でもよいが、ここではカードを例に
説明する。
【0051】メディア本体AM(カードAM)は、基材
層90と、基材層90の表面に積層したインク定着層9
1とからなり、基材層90を挟んで表裏同一の部材積層
形態となっている(図2(a)参照)。また、図2
(b)の印刷用メディアCbは、インク定着層91の表
面に、ラミネートフィルムに代わるフッ素フィルム層9
3が更に積層されている。そして、図2(a)の印刷用
メディアCaでは、インク定着層91の表面に、図2
(b)の印刷用メディアCbでは、フッ素フィルム層9
3の表面に、粘着剤付のインク受像シートISが貼着さ
れている。
【0052】基材層90は、PVC(ポリ塩化ビニ
ル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のプラ
スチックフィルムや、合成紙などで構成され、カードA
M全体の剛性を保持している。また、基材層90は、一
般的に主として白色系統で構成されている。インク定着
層91は、透明なPETフィルム等で構成され、最終的
に印刷される昇華性染料インクが浸透する層となる。
【0053】一方、インク受像シートISは、ダイレク
トに印刷される昇華性染料インクを一時的に保持可能に
構成されていると共に、加熱することにより易剥離性を
発揮する親水性の樹脂材料で構成されている。すなわ
ち、インク受像シートISの粘着剤は、加熱後に貼着力
が低下し簡単に剥がれ得る状態となる。また、インク受
像シートISおよびメディア本体AMは、構成する樹脂
材料にもよるが、ここでは、その軟化温度(メディア本
体AMの軟化温度)が60〜80℃のものが用いられて
いる。
【0054】図3に示すように、インク受像シートIS
をカードAMに貼着した状態でインクジェット方式で画
像の印刷を行うと、昇華性染料インクのインク滴がイン
ク受像シートISに含浸保持される。このとき、インク
滴は、インク受像シートISとその下層の位置するイン
ク定着層91との界面近傍にまで浸透する。この状態
で、カードAMを加熱すると、インク滴は、下層のイン
ク定着層91の奥部にまで分子レベルで移行する。すな
わち、インク受像シートISに保持されているインク滴
は、加熱によりインク定着層91で蒸発・拡散し、発色
する。これにより、画像がインク定着層91に定着し形
成される。その後、インク受像シートISを剥がし、イ
ンク定着層91を外部に露出させることで、画像をイン
ク定着層91に熱転写したカードAMが作成される。
【0055】この場合、図2(b)のフッ素フィルム層
93をも積層したカードAMを使用して印刷用メディア
Cbに印刷を行うと、同様に、インク滴がインク受像シ
ートISに含浸保持される。そして、この状態で加熱処
理すると、インク滴がフッ素フィルム層93を透過して
インク定着層91に拡散し定着する。そして、インク受
像シートISを剥離した状態のカードAMは、フッ素フ
ィルム層93を最表層として、インク定着層91で転写
画像を保護することとなる。これにより、画像形成後の
カードAMは、フッ素フィルム層93の特性により、よ
り一層耐候性、耐光性、耐熱性、耐擦性、耐磨耗性およ
び耐薬品性を有して、光沢のあるものとなる。
【0056】ところで、加熱により、昇華性染料インク
をカードAMの表層(インク定着層91)に転写する場
合、印刷画像の高画質を転写画像に維持するためにも、
印刷用メディアCを均一に加熱することが好ましい。す
なわち、印刷用メディアCを、平面方向(平面内)およ
び厚さ方向に均一に加熱処理することで、転写画像に色
むらを防止し、鮮明性を保つことができる。
【0057】なお、粘着剤付のインク受像シートISを
用いたが、インク受像シートISをインク定着層91に
層状に予めコーティングした印刷用メディアCとしても
よい。また、剥離することを考慮して、カードAMに対
しインク受像シートISをひと回り大きなものとするこ
とが好ましい。これによれば、インク受像シートISに
剥離代を設けることができると共に、カードAMに対し
その四周縁端まで印刷を適切に行うことができる(全面
印刷)。さらに、基材層90にもインクを定着させるこ
とができるため、コストダウンを考慮して、透明なイン
ク定着層91を省略することも可能である。
【0058】次に、図1を参照して、プリント部4の各
構成装置について詳細に説明する。印刷装置11は、ヘ
ッドユニット20、駆動源となるキャリッジモータ21
と、キャリッジモータ21の回転を受けてヘッドユニッ
ト20を往復動させる往復動機構22とを備えている。
キャリッジモータ21は、プリント側コントローラ14
に接続されている。ヘッドユニット20は、下面に多数
のノズルを形成したインクジェットヘッド27と、イン
クジェットヘッド27にインクを供給するインクカート
リッジ28と、インクジェットヘッド27およびインク
カートリッジ28を搭載したキャリッジ23とで構成さ
れている。インクカートリッジ28には、イエロー
(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびブラッ
ク(K)の4色の昇華性染料インクが充填されている。
なお、これらにライトシアン(LC)およびライトマゼ
ンタ(LM)の2色を加えた計6色のインクを充填して
もよい。
【0059】昇華性染料インクは、昇華性染料からなる
インクであり、熱により昇華性を発揮するものである。
上述のように、昇華性染料インクは、印刷においてイン
ク受像シートISに一旦は含浸保持されると共に、加熱
処理においてその熱により下層のインク定着層91に移
行し、蒸発・拡散して発色する。
【0060】往復動機構22は、両端を左右のガイドフ
レーム(図示省略)に支持されたキャリッジガイド軸2
5と、キャリッジガイド軸25と平行に延在するタイミ
ングベルト(図示省略)とを有している。キャリッジ2
3は、キャリッジガイド軸25に往復動自在に支持され
ていると共に、タイミングベルトに一部が固着してい
る。キャリッジ23は、キャリッジモータ21により、
プーリを介してタイミングベルトが正逆走行すること
で、キャリッジガイド軸25に案内されて往復動する。
そして、この往復動の際に、インクジェットヘッド27
から適宜インクが吐出されて、印刷用メディアCへの印
刷が行われる。
【0061】供給装置12は、駆動源となる供給モータ
30と、供給モータ30により回転する供給ローラ31
と、複数枚の印刷用メディアCを積層してストックする
メディアカセット32と、印刷用メディアCをプリント
部搬送装置13に適切にセットする第1セット機構33
とを備えて構成されている。メディアカセット32は、
筐体2の一部を側方に突出させて形成されており、内側
の平面形状が印刷用メディアCの平面形状とほぼ同一に
形成されている。また、メディアカセット32は、複数
枚を重ねてセット可能な所定の深さを有し、上部がメデ
ィア供給口6に臨んでいると共に、閉塞状態では積層さ
れ最上位に位置する印刷用メディアCの上面をばね34
で押し下げる。
【0062】供給ローラ31は、メディアカセット32
の前部下側に配設され、積層され最下位に位置する印刷
用メディアCの前部下面に転接するようになっている。
供給モータ30は、プリント側コントローラ14に接続
されており、供給ローラ31の回転を制御する。メディ
アカセット32を構成する前壁の下端は、最下位の印刷
用メディアCのみが通過可能な位置まで下方に延びてお
り、供給ローラ31で最下位の印刷用メディアCを送る
場合に、その上側の印刷用メディアCが同時に送り移動
しようとしてもこれを阻止するようになっている。これ
により、印刷用メディアCは、一枚ずつ確実に送り出さ
れるようになっている。
【0063】第1セット機構33は、搬送路8の基端側
に移動した後述する吸着テーブル40の直上部に位置
し、上下方向に移動自在の第1位置決め板35と、第1
位置決め板35の上下動の駆動源となる第1ソレノイド
36とで構成されている。第1ソレノイド36は、プリ
ント側コントローラ14に接続されており、供給ローラ
31と同期して駆動する。すなわち、供給モータ30が
駆動すると第1ソレノイド36が励磁し、供給ローラ3
1が回転すると同時に、第1位置決め板35が下動す
る。
【0064】弾かれるようにして供給ローラ31から送
られてきた印刷用メディアCは、その先端部が第1ソレ
ノイド36により端位置に下動した第1位置決め板35
に当接して、吸着テーブル40に位置決めセットされ
る。この場合、吸着テーブル40は、吸引を開始してお
り、第1位置決め板35に突き当たった印刷用メディア
Cは、そのまま吸着テーブル40の表面に吸着される。
【0065】プリント部搬送装置13は、印刷用メディ
アCを吸着保持する方形の吸着テーブル40と、搬送路
8に沿って延在する左右一対のガイドレール41,41
と、ガイドレール41,41に案内させて吸着テーブル
40を移動させるプリント部搬送ベルト機構42とで構
成されている。吸着テーブル40は、特に図示しない
が、上面に多数の吸引孔を形成していると共に、この吸
引孔に連なる吸引ファン48を内蔵している。これによ
り、吸着テーブル40は、その上面に印刷用メディアC
を水平に吸着載置する。両ガイドレール41,41は、
左右のプリント部フレーム10にそれぞれ支持されてい
ると共に、吸着テーブル40を上側に支持し、搬送路8
に沿ったその移動を安定にガイドする。
【0066】プリント部搬送ベルト機構42は、印刷装
置11を挟んで前後(基端側及び先端側)に対峙して配
設された一対のテーブル搬送プーリ44,44と、両テ
ーブル搬送プーリ44,44間に掛け渡したテーブル搬
送ベルト45と、基端側のテーブル搬送プーリ44を駆
動させるテーブル駆動モータ46とで構成されている。
テーブル搬送ベルト45は、一対のガイドレール41,
41間においてガイドレール41に平行に延在し、一部
には吸着テーブル40が固定片43を介して固着されて
いる。
【0067】テーブル駆動モータ46は、プリント側コ
ントローラ14に接続されており、このテーブル駆動モ
ータ46の回転により、基端側のテーブル搬送プーリ4
4を介してテーブル搬送ベルト45が正逆走行する。こ
れにより、吸着テーブル40は、両ガイドレール41,
41に左右をバランスよく支持案内されて搬送路8に沿
って往復走行可能となっている。
【0068】図1に表すように、印刷用メディアCが吸
着テーブル40に水平に吸着載置されると、印刷用メデ
ィアCは、吸着テーブル40の移動に伴って印刷装置1
1へと移動する。吸着テーブル40が印刷装置11手前
に達すると、搬送路8上方に配設されたテーブル検出セ
ンサ47に吸着テーブル40の先端が検出され、プリン
ト側コントローラ14は、上記のヘッドユニット20お
よび往復動機構22を駆動させる。これにより、ヘッド
ユニット20が往復動し、吸着テーブル40を間欠送り
しながら、印刷用メディアCに画像の印刷が行われる。
そして、印刷用メディアCへの印刷が完了すると、吸着
テーブル40は、印刷用メディアCを吸着載置したま
ま、搬送路8に沿って先方へと走行し、印刷用メディア
Cをメディア移載装置19に臨ませる。
【0069】メディア移載装置19は、特に図示しない
が、印刷用メディアCを受け取るキャッチャと、キャッ
チャに印刷用メディアCを送り込むと共に送り出す移載
機構とで構成されている。移載機構は、プリント側コン
トローラ14に接続され、印刷用メディアCをプリント
部搬送装置13から受け取ってヒータ部搬送装置17に
受け渡す動作と、印刷用メディアCを表裏反転させる動
作とを可能に構成されている。
【0070】この場合、搬送路8の先端側に移動した吸
着テーブル40の直上部には、前述の第1セット機構3
3に対応した第2セット機構74が配設されている。第
2セット機構74は、第2位置決め板84と、第2ソレ
ノイド85とで構成されている。したがって、メディア
移載装置19から逆搬送された印刷用メディアCは、そ
の先端部が第2位置決め板84に当接して、吸着テーブ
ル40の表面に位置決めされるようにして吸着セットさ
れる。
【0071】ここで、印刷用メディアCに両面印刷を行
う場合の、メディア移載装置19からヒータ部搬送装置
17までの印刷用メディアCの搬送の流れについて簡単
に説明する。上表面を印刷されて吸着テーブル40によ
り送られてきた印刷用メディアCは、メディア移載装置
19により、表裏反転されて、再度プリント部搬送装置
13に受け渡され、第2位置決め板84に当接して吸着
テーブル40に吸着載置される。
【0072】印刷用メディアCを載置した吸着テーブル
40は、一旦ヘッドユニット20を通過して、プリント
部4の搬送路8の基端に戻り、裏面の印刷動作に移行す
る。印刷装置11により、裏面にも画像が印刷された両
面印刷後の印刷用メディアCは、再びメディア移載装置
19に臨み、ヒータ部搬送装置17に受け渡される。
【0073】なお、詳細は後述するが、ヒータ部5にお
ける印刷用メディアCの搬送は、印刷用メディアCが磁
気カードである場合も考慮してなされるようになってい
る。すなわち、ヒータ部5において、印刷用メディアC
は、磁気カードの磁気ストライプを下側にして搬送され
る。したがって、両面印刷後の印刷用メディアCは、そ
の磁気ストライプを上側にしてメディア移載装置19に
送られてきた場合には、ここでもう一度表裏反転されて
から、ヒータ部5に送り込まれる。
【0074】次にヒータ部5の各構成装置について詳細
に説明する。画像転写機構16は、送られてきた印刷用
メディアCに非接触状態で臨む一対の照射ユニット5
0,50で構成されている。一対の照射ユニット50,
50は、搬送路8を挟んで所定の間隙を存し相互に平行
に対峙しており、加熱源となる光源のハロゲンランプ5
1と、ハロゲンランプ51の照射光を拡散する平板状の
光拡散板52とをそれぞれ有している。印刷用メディア
Cは、一対のハロゲンランプ51,51に対し一定の間
隙を保って、その送りが停止状態で、光拡散板52を介
してハロゲンランプ51の熱放射による加熱処理がなさ
れる。
【0075】ハロゲンランプ51は、印刷用メディアC
を横断する幅方向(搬送方向に直交する方向)に延在し
た、いわゆる線状ヒータであり、左右両端部をヒータ部
フレーム15に支持されている。ハロゲンランプ51
は、個々にヒータ側コントローラ18に接続されてお
り、その加熱温度が制御されるようになっている。な
お、ハロゲンランプ51を、線状ヒータとするのでな
く、点状ヒータたる点光源としてもよい。
【0076】光拡散板52は、ハロゲンランプ51と搬
送路8(印刷用メディアC)との間に介設され、所定の
加熱面積を有して印刷用メディアCと平行に配設され、
左右両端部をヒータ部フレーム15に支持されている。
より具体的には、光拡散板52は、印刷用メディアCに
平行に対峙する耐熱ガラスで構成され、印刷用メディア
Cの表面を四周縁部までも覆うように、印刷用メディア
Cより一回り大きく形成されている。また、光拡散板5
2は、印刷用メディアCと僅かな間隙を存して配置され
ている。これにより、線状光源たるハロゲンランプ51
から照射した光は拡散され、光拡散板52は、印刷用メ
ディアCに対し面状光源として機能する。
【0077】このため、印刷用メディアCは、搬送方向
の前後両端領域においても、ハロゲンランプ51の位置
する中央領域と同様に均一に照射されることとなる。し
たがって、印刷用メディアCは、その平面内において均
一に熱放射されるため、表面であるインク受像シートI
Sの受熱熱量が、平面方向において平準化されることと
なる。
【0078】そして、印刷用メディアCは、この均一な
面発光を受けて、インク受像シートISの印刷画像が、
カードAMに熱転写されてゆく。また、加熱源が立ち上
がりの早いハロゲンランプ51であるため、全体として
加熱処理時間も短縮することができる。なお、光拡散板
52を構成する耐熱ガラスは、光透過率、熱拡散率、お
よび熱伝導率の高い材料で構成されることが好ましく、
例えばネオセラム等を用いることが好ましい。
【0079】この場合、光拡散板52に光学フィルター
として機能するものを用いてもよい。すなわち、光拡散
板52が、ある特定波長の光のみを透過させ、他の波長
の光を吸収または反射するようにしてもよい。これによ
り、印刷用メディアCは、幅広い波長領域からなる照射
光が遮光されて、ある一定波長の照射光のみで熱放射さ
れることとなるため、受光するエネルギー量(受熱熱
量)にばらつきを生じさせなくて済む。すなわち、照射
光の波長のエネルギー量の相違に基づく、昇華性染料イ
ンクの拡散深さの変化を防止して、印刷用メディアCを
その厚さ方向(積層方向)に均一に加熱することができ
る。
【0080】具体的には、光拡散板52が、長波長の遠
赤外線の光のみを透過するように構成されることで、印
刷用メディアCへの照射光を遠赤外線とし、インク受像
シートISを焼くようなエネルギー量の大きい短波長の
可視光線等を遮光することができる。これにより、印刷
用メディアCをその内部(基材層90)まで均一に加熱
させることができると共に、可視光等に比べて熱効率を
向上することもできる。
【0081】もっとも、光拡散板52とは別に、単体と
して構成した光学フィルターを照射ユニット50に組み
込んでもよい。この場合、光学フィルターは、光拡散板
52のハロゲンランプ51側あるいは印刷用メディアC
側の一方に配置すればよい。また、ハロゲンランプ51
が、平面方向において均一な光照射が可能なもので構成
されている場合には、光拡散板52に代えて、耐熱ガラ
ス等からなる光学フィルターのみを設けるようにしても
よい。
【0082】また、ハロゲンランプ51は、遠赤外線波
長領域を主波長としているものを選択することが好まし
い。これにより、印刷用メディアCへの熱放射を遠赤外
線で行うことができ、印刷用メディアCの内部にまで、
その厚さ方向に均一に伝熱させることができると共に、
さらには上記の光学フィルター機能と相まって、熱効率
を一層向上させることができる。
【0083】ヒータ部搬送装置17は、搬送路8に沿っ
て左右に対向配置した複数個のガイドローラ68からな
る一対の搬送ガイド60,60と、印刷用メディアCを
一対の搬送ガイド60,60に案内させて後方から先方
に押すように搬送するヒータ部搬送ベルト機構61とか
ら構成されている。ガイドローラ68は、全体として
は、メディア移載装置19の下流側近傍からメディア排
出口7の近傍まで列設されている。各ガイドローラ68
は、中央部がくびれた鼓状の形状を有しており、ヒータ
部フレーム15の内側に取り付けた図外のホルダーに回
転自在に支持されている。印刷用メディアCは、左右に
平行して対峙するガイドローラ68の中央部位で左右両
側端を挟持されると共に、ガイドローラ68のフリー回
転に乗じて先方への搬送を安定にガイドされる。
【0084】ヒータ部搬送ベルト機構61は、照射ユニ
ット50を挟んで搬送路8の上流側および下流側に配設
した一対の従動プーリ62,62と、搬送路8の下側に
位置する照射ユニット50の下方に配設した駆動プーリ
63と、駆動プーリ63の駆動源となるヒータ部駆動モ
ータ64と、一対の従動プーリ62,62および駆動プ
ーリ63に掛け渡したヒータ部搬送ベルト65とで構成
されている。一対の従動プーリ62,62および駆動プ
ーリ63は、ヒータ部フレーム15に両端を支持された
プーリ軸にそれぞれ回転可能に支持されている。ヒータ
部駆動モータ64は、ヒータ側コントローラ18に接続
され、駆動プーリ63の回転を制御する。
【0085】ヒータ部搬送ベルト65は、下側に位置す
る照射ユニット50の周りを周回するようにして掛け渡
されており、狭幅に構成されていると共に、表面に複数
個の後押し爪(図示省略)が等間隔に形成されている。
より具体的には、ヒータ部搬送ベルト65の幅は、磁気
カードの磁気ストライプ(磁気エンコーダ部分)に相当
する幅で構成されていると共に、搬送する印刷用メディ
アC(磁気カード)の磁気ストライプに臨むように左右
方向に位置決めして掛け渡されている。
【0086】これにより、磁気カードにおける画像を定
着形成しない光照射不要部分に、ヒータ部搬送ベルト6
5を配置することができる。なお、インク受像シートI
Sを、磁気ストライプを除くようにしてカードAMの表
面に部分的に積層する形態で構成した場合には、ヒータ
部搬送ベルト65が、カードAMの磁気ストライプに対
する光照射を遮断することとなるため、加熱による磁気
ストライプへの熱的影響を防止することができる。
【0087】後押し爪は、ヒータ部搬送ベルト65のベ
ルト移動に伴って、下側の照射ユニット50の周りを周
回する。より具体的には、後押し爪は、左右の搬送ガイ
ド60,60に支持された印刷用メディアCの尾端部に
当接し、印刷用メディアCを押すようにして周回移動す
る。したがって、印刷用メディアCは、一対の搬送ガイ
ド60,60に左右方向を支持され水平姿勢を維持され
た状態で、後押し爪の移動により先方へと押されるよう
に搬送され、画像転写機構16に臨むと共に、メディア
排出口7へと送られてゆく。
【0088】また、ヒータ部搬送装置17には、後押し
爪を検出する爪検出センサ69が配設されている。爪検
出センサ69は、ヒータ側コントローラ18に接続され
ており、後押し爪がメディア移載装置19から送られて
くる印刷用メディアCの尾端部に適切に当接し且つこれ
を押す位置となるように、その位置を決定する。すなわ
ち、印刷用メディアCを送る後押し爪に先行する一つ前
の後押し爪を所定の位置に停止させ、メディア移載装置
19から送られてくる印刷用メディアCのストッパとし
て機能させるようにしている。これにより、印刷用メデ
ィアCの尾端部が、ヒータ部搬送ベルト65の基端より
前方に位置して受け渡されるため、後押し爪の掛かりミ
スを防止している。
【0089】ヒータ側コントローラ18は、プリント側
コントローラ14の検出結果に基づいて画像転写機構1
6およびヒータ部搬送装置17を制御している。より具
体的には、ヒータ側コントローラ18は、プリント側コ
ントローラ14で検出した印刷用メディアCの属性情報
(積層形態、基材層90の材質および厚み、全体の厚み
等)に基づいて、ヒータ部5における加熱温度を決定す
ると共に、印刷用メディアCの送り動作を制御する。
【0090】ヒータ側コントローラ18により、受け渡
された印刷後の印刷用メディアCをヒータ部搬送装置1
7で先方へと送り、照射ユニット50の位置でその送り
動作を停止させ、印刷用メディアCを照射ユニット50
に臨ませる。そこで、画像転写機構16を立ち上げ、印
刷用メディアCの属性情報に基づいた所定の加熱温度で
発熱駆動させ、印刷画像の転写を行う。
【0091】そして、コントローラ9は、印刷用メディ
アCの画像転写後において、再びヒータ部搬送装置17
で印刷用メディアCの送り動作を開始し、これをメディ
ア排出口7から排出させ、ヒータ部搬送装置17および
画像転写機構16の駆動を停止させる。なお、加熱温度
を制御すると共に、ヒータ部搬送装置17による印刷用
メディアCの送り速度をも制御して、加熱熱量の制御を
行うようにしてもよい。すなわち、印刷用メディアCを
送りながら加熱するようにしてもよい。なお、表裏両側
から同時加熱し、加熱条件を表裏同一とすることで、加
熱による印刷用メディアCの反りも防止することもでき
る。
【0092】このように、両面が加熱処理されてメディ
ア排出口7から排出された印刷用メディアCに対し、ユ
ーザは、両インク受像シートISを粘着テープ等を用い
て剥離し、両インク定着層91(あるいはフッ素フィル
ム層93)を外部に露出させることで、印刷画像が両イ
ンク定着層91、すなわちカードAMの表裏両面に熱転
写して転写画像として形成されたカードAMを作成する
ことができる。
【0093】また、本実施形態では、印刷用メディアC
に両面印刷・転写を行う場合について詳述したが、もち
ろん印刷用メディアCの片面のみを印刷して、メディア
排出口7から印刷用メディアCを排出可能であること
は、言うまでもなく、対応する一方のハロゲンランプ5
1のみを駆動するようにしてもよい。さらに、印刷用メ
ディアCに両面印刷を行う際に、一旦表面印刷を行った
後、メディア排出口7から印刷用メディアCを排出さ
せ、この印刷用メディアCを再び裏面を上側にして供給
装置12に導入するようにしてもよい。
【0094】さらにまた、上記の照射ユニット50とは
別に、印刷用メディアCをその軟化温度(60〜80
℃)に近く且つこれより低い温度で予熱するプレヒータ
を設けるようにしてもよい。すなわち、予め印刷用メデ
ィアCをその軟化温度(60〜80℃)に達しない温度
で予熱した後、照射ユニット50により、本加熱(加熱
温度150〜200℃)を行うようにする。これによ
り、均一な加熱が促進され、昇華性染料インクの昇華・
拡散を速やかに且つ良好に行うことができる。この場
合、プレヒータは非接触ヒータで構成し、例えば上記プ
リント部4のプリント部搬送ベルト機構42やメディア
移載装置19に組み込むようにする。
【0095】以上のような画像形成装置1によれば、筐
体2内の一連の動作において、印刷装置11により印刷
用メディアCへの画像の印刷を行うことができると共
に、画像転写機構16によりこれに平面方向および厚さ
方向に均一に伝熱させて、印刷画像の転写を行うことが
できる。このため、インクジェット方式による鮮明で高
画質な画像を印刷用メディアC(カードAM)に形成す
ることができると共に、転写画像に色むらのない高画質
を維持することができる。
【0096】なお、インク受像シートISを暗色の材料
で構成することで、ハロゲンランプ51による加熱処理
の際に、印刷用メディアCの表面全体がより均一に伝熱
するため、より高画質な転写画像を形成することもでき
る。
【0097】次に、本発明の画像転写機構16の他の複
数の実施形態について説明する。以下に説明する他の各
実施形態では、前実施形態のヒータ部搬送装置17に該
当する、他の搬送手段でもって、印刷用メディアCを画
像転写機構16に臨ませているが、ここでは、本発明の
要旨に直接関係がないため、その説明を省略することと
する。図4は、第2実施形態に係る画像転写機構16で
あり、この実施形態では、両面印刷後の印刷用メディア
Cを一対の平板状の光拡散板52,52で挟持した状態
で、ハロゲンランプ51からの照射光を表裏両側から拡
散照射されることで熱放射による加熱処理が行われる。
【0098】すなわち、各光拡散板52,52は、印刷
用メディアCの表裏各面、すなわち各インク受像シート
IS、ISの表面に平行に接触状態で臨むと共に、その
接触面に透光性を有する離型剤が塗布されている。離型
剤は、クロロシリコンで構成され、加熱に伴うインク受
像シートISの光拡散板52への貼り付きを防止すると
共に、インク受像シートISに保持した昇華性染料イン
クが光拡散板52へとにじみ拡散することを防止してい
る。なお、離型剤は、熱伝導性も良好であることが好ま
しい。
【0099】これにより、印刷用メディアCと光拡散板
52との空隙からの外部への熱の逃げを一層抑えた状態
で、印刷用メディアCを面発光する拡散光を作用させる
ことができるため、その熱効率を向上することができる
と共に、加熱による印刷用メディアCの反りを強制的に
防止した形態で加熱することができ、この状態で急冷す
ることで印刷用メディアCの反り、曲がりおよび変形も
好適に防止することができる。
【0100】図5は、第3実施形態に係る画像転写機構
16であり、この実施形態では、片面印刷・転写の印刷
用メディアCを対象としている。すなわち、インク受像
シートISがメディア本体AMの表面にのみ積層してい
る場合であって、印刷後の印刷用メディアCを保熱空間
100内で加熱処理する。保熱空間100は、印刷用メ
ディアCを水平に載置するメディア載置台101と、メ
ディア載置台101に設けられ印刷用メディアCの四周
を囲繞する保熱壁102と、メディア載置台101に平
行に対峙する光拡散板52とで画成され、保熱空間10
0外には、加熱源となるハロゲンランプ51が光拡散板
52を臨んで配設されている。
【0101】メディア載置台101は、耐熱性を有して
方形に形成され、メディア本体AMの裏面を載置面10
4に接触させ且つインク受像シートIS側を光拡散板5
2に臨ませて、印刷用メディアCを水平に載置する。載
置面104は、フッ素処理されており、加熱により印刷
用メディアCが強密着したり、あるいは溶融してもこれ
に付着したりしないようになっている。また、加熱によ
る印刷用メディアCの反りを防止するべく、メディア載
置台101は、第1実施形態におけるプリント部4の吸
着テーブル40と同様に、印刷用メディアCを吸着載置
可能に構成されている。なお、エアーによる吸着に限ら
ず、静電気吸着としてもよいし、両面テープ等の粘着部
材を介して粘着載置可能に構成してもよい。
【0102】保熱壁102は、耐熱性を有する材料で構
成され、メディア載置台101から光拡散板52に対し
延在するように所定の高さを有して、且つ印刷用メディ
アCの四周縁部を囲むようにしてメディア載置台101
に立設されている。なお、保熱壁102は、セラミック
スを活用した遠赤外線放射体であることが好ましく、こ
れによれば、ハロゲンランプ51の照射により伝導され
た熱を、保熱空間100外に逃がすことなく且つ遠赤外
線として印刷用メディアCを熱放射することが可能とな
る。
【0103】光拡散板52は、上記実施形態と同様に、
所定の加熱面積を有する平板状の耐熱ガラスで構成さ
れ、ハロゲンランプ51からの照射光のうち遠赤外線波
長の光のみを透過拡散する。光拡散板52が、保熱壁1
02の周上端に載上されることで、開いた保熱空間10
0を閉じることができるようになっており、外部への放
熱が抑制される。なお、放熱を一層防止するべく、図6
に示すように、ハロゲンランプ51と光拡散板52との
間にも保熱壁102をさらに設けてもよい。
【0104】そして、印刷用メディアCは、閉じた保熱
空間100に格納されて加熱処理される。これにより、
印刷用メディアCをその平面内および厚さ方向に均一に
加熱することに加えて、放熱し易い印刷用メディアCの
四周縁端においても外部に熱を逃がすことなく、印刷用
メディアCを全体として一定の加熱温度に保った状態
で、加熱処理することができる。
【0105】なお、この場合の加熱源を、ハロゲンラン
プ51等の光源に代えて、一般的な非接触ヒータを用
い、光拡散板52を省略してもよい。ただし、この場合
には、保熱壁102の高さは、印刷用メディアCの厚み
よりも高いことが好ましい。
【0106】なお、以上のような、全実施形態で表す画
像転写機構16であれば、印刷用メディアCの積層形態
は、上述のような、メディア本体AMとインク受像シー
トISとが予め積層された形態に限るものでない。すな
わち、インク受像シートISを、いわゆる転写シートと
してメディア本体AMとは別体に、単体として構成し、
印刷装置により画像を印刷後のインク受像シートISの
印刷面をメディア本体AMの表面に対面させるようにし
て重ね、画像転写機構16に臨ませてもよい。
【0107】
【発明の効果】以上のように、本発明の画像転写機構お
よびこれを備えた画像形成装置によれば、印刷装置によ
り画像を印刷した印刷用メディアに対し、画像転写機構
によりその平面内および厚さ方向に均一に伝熱させるこ
とができるため、印刷画像のもつ高画質性を損なうこと
なく、好適な転写画像を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部
構造を模式的に示す断面図である。
【図2】印刷用メディアの積層構造を示す、(a)廉価
印刷用メディア、(b)高級印刷用メディアの断面図で
ある。
【図3】印刷用メディアに画像が形成されてゆく様子を
示す断面模式図である。
【図4】第2の実施形態に係る画像転写機構を模式的に
表した正面図である。
【図5】第3の実施形態に係る画像転写機構を模式的に
表した正面図である。
【図6】第3の実施形態に係る画像形成装置の変形例を
模式的に表した正面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 筐体 3 装置本体 4 プリント部 5 ヒータ部 6 メディア供給口 7 メディア排出口 8 搬送路 9 コントローラ 11 印刷装置 12 供給装置 13 プリント部搬送装置 14 プリント側コントローラ 16 画像転写機構 17 ヒータ部搬送装置 18 ヒータ側コントローラ 19 メディア移載装置 20 ヘッドユニット 50 照射ユニット 51 ハロゲンランプ 52 光拡散板 90 基材層 91 インク定着層 93 フッ素フィルム層 100 保熱空間 101 メディア載置台 102 保熱壁 104 載置面 C 印刷用メディア AM メディア本体(カード) IS インク受像シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EB13 EB45 EB46 EC06 EC12 EC29 EC34 FA10 FB01 FD03 FD13 HA29 HA60 2H111 AA05 AA27 AA36 CA03 CA12 3E095 CA10 DA59 DA76 FA01

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇華性染料インクで画像を印刷したイン
    ク受像シートを、メディア本体の表面に重ねた印刷用メ
    ディアに対し、 光源を加熱源として加熱処理を行い、前記インク受像シ
    ートに保持した前記昇華性染料インクからなる画像を前
    記メディア本体の表面に熱転写する画像転写機構におい
    て、 前記光源と前記印刷用メディアとの間に光拡散板を介設
    したことを特徴とする画像転写機構。
  2. 【請求項2】 前記光拡散板は、前記印刷用メディアと
    平行に配設した耐熱ガラスで構成されていることを特徴
    とする請求項1に記載の画像転写機構。
  3. 【請求項3】 前記光拡散板と前記印刷用メディアと
    は、間隙を存して対峙しており、 前記光拡散板は、前記印刷用メディアの表面に近接して
    配設されていることを特徴とする請求項1または2に記
    載の画像転写機構。
  4. 【請求項4】 前記印刷用メディアは、前記メディア本
    体の表裏各面にそれぞれインク受像シートを重ねて構成
    されており、 前記光源と前記光拡散板とは、前記各インク受像シート
    に対応して、それぞれが対となるように2組設けられて
    いることを特徴とする請求項1、2または3に記載の画
    像転写機構。
  5. 【請求項5】 昇華性染料インクで画像を印刷したイン
    ク受像シートを、メディア本体の表面に重ねた印刷用メ
    ディアに対し、 光源を加熱源として加熱処理を行い、前記インク受像シ
    ートに保持した前記昇華性染料インクからなる画像を前
    記メディア本体の表面に熱転写する画像転写機構におい
    て、 前記光源と前記印刷用メディアとの間に、前記光源から
    熱放射された光のうち赤外線波長領域の光のみを透過す
    る光学フィルターを介設したことを特徴とする画像転写
    機構。
  6. 【請求項6】 前記光学フィルターは、前記印刷用メデ
    ィアと平行に配設した平板状の耐熱ガラスで構成されて
    いることを特徴とする請求項5に記載の画像転写機構。
  7. 【請求項7】 前記光学フィルターと前記印刷用メディ
    アとは、間隙を存して対峙しており、 前記光学フィルターは、前記印刷用メディアの表面に近
    接して配置されていることを特徴とする請求項5または
    6に記載の画像転写機構。
  8. 【請求項8】 前記赤外線波長領域の光は、遠赤外線を
    主波長領域とする光であることを特徴とする請求項5、
    6または7に記載の画像転写機構。
  9. 【請求項9】 前記印刷用メディアは、前記メディア本
    体の表裏各面にそれぞれ前記インク受像シートを重ねて
    構成されており、 前記光源と前記光学フィルターとは、前記各インク受像
    シートに対応して、前記印刷用メディアを挟んでそれぞ
    れが対となるように2組設けられていることを特徴とす
    る請求項5ないし8のいずれかに記載の画像転写機構。
  10. 【請求項10】 昇華性染料インクで画像を印刷したイ
    ンク受像シートを、メディア本体の表裏各面に重ねた印
    刷用メディアに対し、 加熱処理を行い、前記インク受像シートに保持した前記
    昇華性染料インクからなる画像を前記メディア本体の表
    面に熱転写する画像転写機構において、 前記印刷用メディアの表裏各面に臨み、当該印刷用メデ
    ィアを挟持する一対の平板状の光拡散板と、 前記各光拡散板に臨み、前記印刷用メディアを前記加熱
    処理する一対の光源とを備え、 前記各光拡散板には、前記各インク受像シートとの接触
    面に透光性を有する離型剤が塗布されていることを特徴
    とする画像転写機構。
  11. 【請求項11】 前記光源は、ハロゲンランプで構成さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれ
    かに記載の画像転写機構。
  12. 【請求項12】 前記光源は、遠赤外線を主波長領域と
    する赤外線ランプで構成されていることを特徴とする請
    求項1ないし11のいずれかに記載の画像転写機構。
  13. 【請求項13】 昇華性染料インクで画像を印刷したイ
    ンク受像シートを、メディア本体の表面に重ねた印刷用
    メディアに対し、 加熱処理を行い、前記インク受像シートに保持した前記
    昇華性染料インクからなる画像を前記メディア本体の表
    面に熱転写する画像転写機構において、 前記印刷用メディアに非接触状態で臨んで加熱処理する
    非接触ヒータと、 前記印刷用メディアを水平に載置するメディア載置台
    と、 前記メディア載置台に設けられ前記印刷用メディアを囲
    繞する保熱壁とを備えたことを特徴とする画像転写機
    構。
  14. 【請求項14】 前記非接触ヒータは、加熱源を光源で
    構成されており、 前記非接触ヒータと前記メディア載置台との間に前記印
    刷用メディアと平行に対峙する平板状の光拡散板を更に
    備え、 前記メディア載置台、前記光拡散板および前記保熱壁に
    より、保熱空間が構成されていることを特徴とする請求
    項13に記載の画像転写機構。
  15. 【請求項15】 前記光拡散板は、前記印刷用メディア
    の表面に近接して配置され、前記光源から熱放射された
    光のうち遠赤外線波長領域の光のみを透過する耐熱ガラ
    スで構成されていることを特徴とする請求項14に記載
    の画像転写機構。
  16. 【請求項16】 昇華性染料インクで画像を印刷したイ
    ンク受像シートを、メディア本体の表面に重ねた印刷用
    メディアに対し、 前記インク受像シートに非接触状態に臨む発熱体を加熱
    源として加熱処理を行い、前記インク受像シートに保持
    した前記昇華性染料インクからなる画像を前記メディア
    本体の表面に熱転写する画像転写機構において、 前記発熱体は、前記印刷用メディアに平行に対峙する遠
    赤外線ヒータで構成されていることを特徴とする画像転
    写機構。
  17. 【請求項17】 前記メディア本体は、カードで構成さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし16のいずれ
    かに記載の画像転写機構。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし17のいずれかに記載
    の画像転写機構と、 前記インク受像シートに昇華性染料インクを用いてイン
    クジェット方式で画像の印刷を行う印刷手段とを備えた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記加熱処理に先立って、前記印刷用
    メディアをその軟化温度に近く且つこれより低い温度に
    加熱する予熱手段を更に備えたことを特徴とする請求項
    18に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011026103A (ja) * 2009-07-29 2011-02-10 Nagano Japan Radio Co カードプリンタ
CN103402778A (zh) * 2010-12-30 2013-11-20 好利获得股份公司 用于在卡片上打印的喷墨式打印机

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