JP2002205453A - 偽造防止用の画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

偽造防止用の画像形成方法および画像形成装置

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JP2002205453A JP2001003830A JP2001003830A JP2002205453A JP 2002205453 A JP2002205453 A JP 2002205453A JP 2001003830 A JP2001003830 A JP 2001003830A JP 2001003830 A JP2001003830 A JP 2001003830A JP 2002205453 A JP2002205453 A JP 2002205453A
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    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/35Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads providing current or voltage to the thermal head
    • B41J2/355Control circuits for heating-element selection
    • B41J2/36Print density control

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱熱量により昇華染料インクの拡散深さが
変化することに着目してなされたものであり、偽造判別
の容易性を損なうことなく、偽造防止用のメディアを簡
単に作成することができる偽造防止用の画像形成方法お
よび画像形成装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 メディア本体Cに重ねたインク受像シー
トISとから成る印刷用メディアを用い、印刷用メディ
アに昇華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと共
に、印刷後の印刷用メディアを加熱処理し、インク受像
シートISに保持した昇華性染料インクをメディア本体
Cの表面に拡散・発色させて画像を形成する偽造防止用
の画像形成方法であって、印刷用メディアに画像の印刷
を行う印刷工程と、印刷後の印刷用メディアを加熱処理
する加熱工程とを備え、加熱工程において、昇華性染料
インクの拡散深さを制御すべく加熱熱量を調整すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷技術を用いて
カードなどの印刷用メディアに対し、偽造防止用の画像
を形成する偽造防止用の画像形成方法および画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の偽造防止用の画像形成方法は、印
刷用メディアにおける印刷用の受像層を2層(複数層)
とし、第1層に印刷を行った後、透明な第2層をこれに
接着し、さらにこの第2層に印刷を行うようにしてい
る。この場合、第1層の画像と第2層の画像を一部異な
るものとし、複数の画像の合成したものがメディアの表
面から見て正式な画像となるようにしている。そして、
画像形成したメディアを切断してその断面を観察するこ
とにより、画像が複数構成になっているか否かで偽造の
判別を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の偽造
防止用の画像形成方法では、例えばメディアがカードな
どである場合には、印刷後の複数の受像層を積層接着す
るときに、画像相互の位置合わせや、カード端面の位置
合わせなどが極めて煩雑であり、メディアの作成に手間
とコストがかかる問題があった。
【0004】本発明は、加熱熱量により昇華染料インク
の拡散深さ(移行深さ)が変化することに着目してなさ
れたものであり、偽造判別の容易性を損なうことなく、
偽造防止用のメディアを簡単に作成することができる偽
造防止用の画像形成方法および画像形成装置を提供する
ことをその課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成方法
は、メディア本体と、メディア本体に重ねたインク受像
シートとから成る印刷用メディアを用い、印刷用メディ
アに昇華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと共
に、印刷後の印刷用メディアを加熱処理し、インク受像
シートに保持した昇華性染料インクをメディア本体の表
面に拡散・発色させて画像を形成する偽造防止用の画像
形成方法であって、印刷用メディアに画像の印刷を行う
印刷工程と、印刷後の印刷用メディアを加熱処理する加
熱工程とを備え、加熱工程において、昇華性染料インク
の拡散深さを制御すべく加熱熱量を調整することを特徴
とする。
【0006】同様に、本発明の画像形成装置は、メディ
ア本体と、メディア本体に重ねたインク受像シートとか
ら成る印刷用メディアを用い、印刷用メディアに昇華性
染料インクを用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の
印刷用メディアを加熱処理し、インク受像シートに保持
した昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・発
色させて画像を形成する偽造防止用の画像形成装置であ
って、印刷用メディアに画像の印刷を行う印刷手段と、
印刷後の印刷用メディアを加熱処理する加熱手段と、加
熱手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、昇華
性染料インクの拡散深さを調整すべく加熱手段の加熱熱
量を制御することを特徴とする。
【0007】これらの構成によれば、印刷用メディアに
画像の印刷を行うとインク受像シートに昇華性染料イン
クが含浸保持され、この状態で印刷用メディアを加熱す
ると、昇華性染料インクがインク受像シートからメディ
ア本体の表層(表面)に拡散・発色して、画像が形成さ
れる。ところで、加熱によりインク受像シートからメデ
ィア本体に画像(昇華性染料インク)が転写されるとき
に、加熱時間、正確には加熱熱量により、昇華性染料イ
ンクの拡散深さ(移行深さ)が異なることが観察されて
いる。すなわち、昇華性染料インクは、加熱熱量が多い
深く浸透して定着し、少ないと浅く浸透して定着する。
したかって、印刷用メディアへの加熱熱量とメディア本
体への昇華性染料インクの拡散深さとの相関関係を見出
しておき、加熱熱量を積極的に制御することで、メディ
ア本体の表層における昇華性染料インクの定着深さを秘
匿しておくことができる。また、メディア本体の断面を
観察することで、昇華性染料インクの定着深さにより、
メディア本体が偽造されているか否かを簡単に判別する
ことができる。
【0008】本発明の他の画像形成方法は、メディア本
体と、メディア本体に重ねたインク受像シートとから成
る印刷用メディアを用い、印刷用メディアに昇華性染料
インクを用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の印刷
用メディアを加熱処理し、インク受像シートに保持した
昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・発色さ
せて画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であっ
て、データ上において画像を複数の色彩に色分割し、メ
ディア本体とインク受像シートとを重ね合わせる重合工
程と、重ね合わせた印刷用メディアに各色分割画像の印
刷を行う印刷工程と、印刷後の印刷用メディアを加熱処
理する加熱工程と、加熱後のメディア本体とインク受像
シートとを分離する分離工程とを、インク受像シートを
新しいインク受像シートに更新しながら色分割の回数分
繰り返すと共に、複数の加熱工程における加熱熱量を順
次少なくなるように調整することを特徴とする。
【0009】同様に、本発明の他の画像形成装置は、メ
ディア本体と、メディア本体に重ねたインク受像シート
とから成る印刷用メディアを用い、印刷用メディアに昇
華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと共に、印刷
後の印刷用メディアを加熱処理し、インク受像シートに
保持した昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散
・発色させて画像を形成する偽造防止用の画像形成装置
であって、データ上において画像を複数の色彩に色分割
する分割画像作成手段と、メディア本体とインク受像シ
ートとを重ね合わせる重合手段と、重ね合わせた印刷用
メディアに各色分割画像の印刷を行う印刷手段と、印刷
後の印刷用メディアを加熱処理する加熱手段と、加熱後
のメディア本体とインク受像シートとを分離する分離手
段と、インク受像シートを新しいインク受像シートに更
新するシート更新手段と、分割画像作成手段、重合手
段、印刷手段、加熱手段、分離手段およびシート更新手
段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、分割画像
作成手段の色分割画像に基づいて、重合手段による重合
工程と印刷手段による印刷工程と加熱手段による加熱工
程と分離手段による分離工程とを、シート更新手段によ
りインク受像シートを更新しながら色分割の回数分繰り
返すと共に、複数の加熱工程における加熱熱量を順次少
なくなるように制御することを特徴とする。
【0010】これらの構成によれば、メディア本体とイ
ンク受像シートとを重ね合わせた後、印刷用メディアに
画像の印刷を行うとインク受像シートに昇華性染料イン
クが含浸保持され、この状態で印刷用メディアを加熱す
ると、昇華性染料インクがインク受像シートからメディ
ア本体の表層(表面)に拡散・発色して、画像が形成さ
れる。その後、インク受像シートを分離することで、画
像を形成したメディア本体が作成される。この場合、画
像を複数の色彩に色分割(より正確には、色分解とい
う)して、その色分割画像毎に印刷および加熱を繰り返
して目的の画像を形成し、且つその際に加熱熱量を順次
少なくなるようにしている。このため、初期の色分割画
像は、メディア本体の表層において比較的深い位置に定
着し、終期の色分割画像は、メディア本体の表層におい
て比較的浅い位置に定着することになる。したがって、
メディア本体の表層における昇華性染料インクの色別の
定着深さを秘匿しておくことができる。また、メディア
本体の断面を観察することで、昇華性染料インクの定着
深さおよびその色彩により、メディア本体が偽造されて
いるか否かを簡単に判別することができる。
【0011】上記の場合、インク受像シートは、メディ
ア本体に貼着可能に構成されており、重合工程におい
て、インク受像シートはメディア本体に貼着されること
が、好ましい。
【0012】この構成によれば、印刷用メディアの扱い
が容易になると共に、インク受像シートからメディア本
体への昇華性染料インクの転写を安定に行うことができ
る。特に、加熱手段として非接触形式のものでも使用可
能となる。
【0013】本発明の他の画像形成方法は、インク受像
シートに昇華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと
共に、印刷後のインク受像シートとメディア本体とを重
ね合わせて加熱処理し、インク受像シートに保持した昇
華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・発色させ
て画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、
データ上において画像を複数の色彩に色分割し、インク
受像シートに各色分割画像の印刷を行う印刷工程と、印
刷後のインク受像シートとメディア本体とを重ね合わせ
て加熱処理する加熱工程と、加熱後のメディア本体とイ
ンク受像シートとを分離する分離工程とを、インク受像
シートを新しいインク受像シートに更新しながら色分割
の回数分繰り返すと共に、複数の加熱工程における加熱
熱量を順次少なくなるように調整することを特徴とす
る。
【0014】同様に、本発明の他の画像形成装置は、イ
ンク受像シートに昇華性染料インクを用いて画像の印刷
を行うと共に、印刷後のインク受像シートとメディア本
体とを重ね合わせて加熱処理し、インク受像シートに保
持した昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・
発色させて画像を形成する偽造防止用の画像形成装置で
あって、データ上において画像を複数の色彩に色分割す
る分割画像作成手段と、インク受像シートに各色分割画
像の印刷を行う印刷手段と、印刷後のインク受像シート
とメディア本体とを重ね合わせて加熱処理する加熱手段
と、加熱後のメディア本体とインク受像シートとを分離
する分離手段と、インク受像シートを新しいインク受像
シートに更新するシート更新手段と、分割画像作成手
段、印刷手段、加熱手段、分離手段およびシート更新手
段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、分割画像
作成手段の色分割画像に基づいて、印刷手段による印刷
工程と加熱手段による加熱工程と分離手段による分離工
程とを、シート更新手段によりインク受像シートを更新
しながら色分割の回数分繰り返すと共に、複数の加熱工
程における加熱熱量を順次少なくなるように制御するこ
とを特徴とする。
【0015】これらの構成によれば、インク受像シート
に画像の印刷を行うと昇華性染料インクがこれに含浸保
持され、このインク受像シートとメディア本体とを重ね
合わせて加熱すると、昇華性染料インクがインク受像シ
ートからメディア本体の表層(表面)に拡散・発色し
て、画像が形成される。その後、インク受像シートを分
離することで、画像を形成したメディア本体が作成され
る。この場合、画像を複数の色彩に色分割して、その色
分割画像毎に印刷および加熱を繰り返して目的の画像を
形成し、且つその際に加熱熱量を順次少なくなるように
している。このため、初期の色分割画像は、メディア本
体の表層において比較的深い位置に定着し、終期の色分
割画像は、メディア本体の表層において比較的浅い位置
に定着することになる。したがって、メディア本体の表
層における昇華性染料インクの色別の定着深さを秘匿し
ておくことができる。また、メディア本体の断面を観察
することで、昇華性染料インクの定着深さおよびその色
彩により、メディア本体が偽造されているか否かを簡単
に判別することができる。
【0016】これらの場合、色分割の回数を2とし、第
1回目の画像形成操作における色分割画像を暗色系と
し、第2回目の画像形成操作における色分割画像を明色
系とすることが、好ましい。
【0017】この構成によれば、メディア本体の表層に
おいて深い位置には暗色の色分割画像が定着し、浅い位
置には明色の色分割画像が定着することになる。このた
め、メディア本体の断面を観察したときに、その色彩の
明暗に基づく要素でも、メディア本体が偽造されている
か否かを簡単に判別することができる。
【0018】本発明の他の画像形成方法は、メディア本
体と、メディア本体に重ねたインク受像シートとから成
る印刷用メディアを用い、印刷用メディアに昇華性染料
インクを用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の印刷
用メディアを加熱処理し、インク受像シートに保持した
昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・発色さ
せて画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であっ
て、データ上において画像を複数の画像要素に要素分割
し、メディア本体とインク受像シートとを重ね合わせる
重合工程と、重ね合わせた印刷用メディアに各要素分割
画像の印刷を行う印刷工程と、印刷後の印刷用メディア
を加熱処理する加熱工程と、加熱後のメディア本体とイ
ンク受像シートとを分離する分離工程とを、インク受像
シートを新しいインク受像シートに更新しながら要素分
割の回数分繰り返すと共に、複数の加熱工程における加
熱熱量を順次少なくなるように調整することを特徴とす
る。
【0019】同様に、本発明の他の画像形成装置は、メ
ディア本体と、メディア本体に重ねたインク受像シート
とから成る印刷用メディアを用い、印刷用メディアに昇
華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと共に、印刷
後の印刷用メディアを加熱処理し、インク受像シートに
保持した昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散
・発色させて画像を形成する偽造防止用の画像形成装置
であって、データ上において画像を複数の画像要素に要
素分割する分割画像作成手段と、メディア本体とインク
受像シートとを重ね合わせる重合手段と、重ね合わせた
印刷用メディアに各要素分割画像の印刷を行う印刷手段
と、印刷後の印刷用メディアを加熱処理する加熱手段
と、加熱後のメディア本体とインク受像シートとを分離
する分離手段と、インク受像シートを新しいインク受像
シートに更新するシート更新手段と、分割画像作成手
段、重合手段、印刷手段、加熱手段、分離手段およびシ
ート更新手段を制御する制御手段とを備え、制御手段
は、分割画像作成手段の要素分割画像に基づいて、重合
手段による重合工程と印刷手段による印刷工程と加熱手
段による加熱工程と分離手段による分離工程とを、シー
ト更新手段によりインク受像シートを更新しながら要素
分割の回数分繰り返すと共に、複数の加熱工程における
加熱熱量を順次少なくなるように制御することを特徴と
する。
【0020】これらの構成によれば、メディア本体とイ
ンク受像シートとを重ね合わせた後、印刷用メディアに
画像の印刷を行うとインク受像シートに昇華性染料イン
クが含浸保持され、この状態で印刷用メディアを加熱す
ると、昇華性染料インクがインク受像シートからメディ
ア本体の表層(表面)に拡散・発色して、画像が形成さ
れる。その後、インク受像シートを分離することで、画
像を形成したメディア本体が作成される。この場合、画
像を複数の画像要素に要素分割して、その要素分割画像
毎に印刷および加熱を繰り返して目的の画像を形成し、
且つその際に加熱熱量を順次少なくなるようにしてい
る。このため、初期の要素分割画像は、メディア本体の
表層において比較的深い位置に定着し、終期の要素分割
画像は、メディア本体の表層において比較的浅い位置に
定着することになる。したがって、メディア本体の表層
における昇華性染料インクの分割画像別の定着深さを秘
匿しておくことができる。また、メディア本体の特定の
断面を観察することで、分割画像の定着深さおよびその
有無により、メディア本体が偽造されているか否かを簡
単に判別することができる。
【0021】上記の場合、インク受像シートは、メディ
ア本体に貼着可能に構成されており、重合工程におい
て、インク受像シートはメディア本体に貼着されること
が、好ましい。
【0022】この構成によれば、印刷用メディアの扱い
が容易になると共に、インク受像シートからメディア本
体への昇華性染料インクの転写を安定に行うことができ
る。
【0023】本発明の他の画像形成方法は、インク受像
シートに昇華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと
共に、印刷後のインク受像シートとメディア本体とを重
ね合わせて加熱処理し、インク受像シートに保持した昇
華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・発色させ
て画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、
データ上において画像を複数の画像要素に要素分割し、
インク受像シートに各要素分割画像の印刷を行う印刷工
程と、印刷後のインク受像シートとメディア本体とを重
ね合わせて加熱処理する加熱工程と、加熱後のメディア
本体とインク受像シートとを分離する分離工程とを、イ
ンク受像シートを新しいインク受像シートに更新しなが
ら要素分割の回数分繰り返すと共に、複数の加熱工程に
おける加熱熱量を順次少なくなるように調整することを
特徴とする。
【0024】同様に、本発明の他の画像形成装置は、イ
ンク受像シートに昇華性染料インクを用いて画像の印刷
を行うと共に、印刷後のインク受像シートとメディア本
体とを重ね合わせて加熱処理し、インク受像シートに保
持した昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・
発色させて画像を形成する偽造防止用の画像形成装置で
あって、データ上において画像を複数の画像要素に要素
分割する分割画像作成手段と、インク受像シートに各要
素分割画像の印刷を行う印刷手段と、印刷後のインク受
像シートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理する
加熱手段と、加熱後のメディア本体とインク受像シート
とを分離する分離手段と、インク受像シートを新しいイ
ンク受像シートに更新するシート更新手段と、分割画像
作成手段、印刷手段、加熱手段、分離手段およびシート
更新手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、分
割画像作成手段の要素分割画像に基づいて、印刷手段に
よる印刷工程と加熱手段による加熱工程と分離手段によ
る分離工程とを、シート更新手段によりインク受像シー
トを更新しながら要素分割の回数分繰り返すと共に、複
数の加熱工程における加熱熱量を順次少なくなるように
制御することを特徴とする。
【0025】これらの構成によれば、インク受像シート
に画像の印刷を行うと昇華性染料インクがこれに含浸保
持され、このインク受像シートとメディア本体とを重ね
合わせて加熱すると、昇華性染料インクがインク受像シ
ートからメディア本体の表層(表面)に拡散・発色し
て、画像が形成される。その後、インク受像シートを分
離することで、画像を形成したメディア本体が作成され
る。この場合、画像を複数の画像要素に要素分割して、
その要素分割画像毎に印刷および加熱を繰り返して目的
の画像を形成し、且つその際に加熱熱量を順次少なくな
るようにしている。このため、初期の要素分割画像は、
メディア本体の表層において比較的深い位置に定着し、
終期の要素分割画像は、メディア本体の表層において比
較的浅い位置に定着することになる。したがって、メデ
ィア本体の表層における昇華性染料インクの分割画像別
の定着深さを秘匿しておくことができる。また、メディ
ア本体の特定の断面を観察することで、分割画像の定着
深さおよびその有無により、メディア本体が偽造されて
いるか否かを簡単に判別することができる。
【0026】これらの場合、要素分割の回数を2とし、
第1回目の画像形成操作における要素分割画像と、第2
回目の画像形成操作にける要素分割画像とを、一部重複
させることが、好ましい。
【0027】この構成によれば、画像の分割形態が複雑
になるため、偽造判別の容易性を損なうことなく、極め
て偽造し難いものとすることができる。
【0028】本発明の他の画像形成方法は、メディア本
体と、メディア本体に重ねたインク受像シートとから成
る印刷用メディアを用い、印刷用メディアに昇華性染料
インクを用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の印刷
用メディアを加熱処理し、インク受像シートに保持した
昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・発色さ
せて画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であっ
て、データ上において画像を複数の濃度に濃度分割し、
メディア本体とインク受像シートとを重ね合わせる重合
工程と、重ね合わせた印刷用メディアに各濃度分割画像
の印刷を行う印刷工程と、印刷後の印刷用メディアを加
熱処理する加熱工程と、加熱後のメディア本体とインク
受像シートとを分離する分離工程とを、インク受像シー
トを新しいインク受像シートに更新しながら濃度分割の
回数分繰り返すと共に、複数の加熱工程における加熱熱
量を順次少なくなるように調整することを特徴とする。
【0029】同様に、本発明の他の画像形成装置は、メ
ディア本体と、メディア本体に重ねたインク受像シート
とから成る印刷用メディアを用い、印刷用メディアに昇
華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと共に、印刷
後の印刷用メディアを加熱処理し、インク受像シートに
保持した昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散
・発色させて画像を形成する偽造防止用の画像形成装置
であって、データ上において画像を複数の濃度に濃度分
割する分割画像作成手段と、メディア本体とインク受像
シートとを重ね合わせる重合手段と、重ね合わせた印刷
用メディアに各濃度分割画像の印刷を行う印刷手段と、
印刷後の印刷用メディアを加熱処理する加熱手段と、加
熱後のメディア本体とインク受像シートとを分離する分
離手段と、インク受像シートを新しいインク受像シート
に更新するシート更新手段と、分割画像作成手段、重合
手段、印刷手段、加熱手段、分離手段およびシート更新
手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、分割画
像作成手段の濃度分割画像に基づいて、重合手段による
重合工程と印刷手段による印刷工程と加熱手段による加
熱工程と分離手段による分離工程とを、シート更新手段
によりインク受像シートを更新しながら濃度分割の回数
分繰り返すと共に、複数の加熱工程における加熱熱量を
順次少なくなるように制御することを特徴とする。
【0030】これらの構成によれば、メディア本体とイ
ンク受像シートとを重ね合わせた後、印刷用メディアに
画像の印刷を行うとインク受像シートに昇華性染料イン
クが含浸保持され、この状態で印刷用メディアを加熱す
ると、昇華性染料インクがインク受像シートからメディ
ア本体の表層(表面)に拡散・発色して、画像が形成さ
れる。その後、インク受像シートを分離することで、画
像を形成したメディア本体が作成される。この場合、画
像を複数の濃度に濃度分割して、その濃度分割画像毎に
印刷および加熱を繰り返して目的の画像を形成し、且つ
その際に加熱熱量を順次少なくなるようにしている。こ
のため、初期の濃度分割画像は、メディア本体の表層に
おいて比較的深い位置に定着し、終期の濃度分割画像
は、メディア本体の表層において比較的浅い位置に定着
することになる。したがって、メディア本体の表層にお
ける昇華性染料インクの濃度別の定着深さを秘匿してお
くことができる。また、メディア本体の断面を観察する
ことで、昇華性染料インクの定着深さおよびその濃度に
より、メディア本体が偽造されているか否かを簡単に判
別することができる。
【0031】上記の場合、インク受像シートは、メディ
ア本体に貼着可能に構成されており、重合工程におい
て、インク受像シートはメディア本体に貼着されること
が、好ましい。
【0032】この構成によれば、印刷用メディアの扱い
が容易になると共に、インク受像シートからメディア本
体への昇華性染料インクの転写を安定に行うことができ
る。
【0033】本発明の他の画像形成方法は、インク受像
シートに昇華性染料インクを用いて画像の印刷を行うと
共に、印刷後のインク受像シートとメディア本体とを重
ね合わせて加熱処理し、インク受像シートに保持した昇
華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・発色させ
て画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、
データ上において画像を複数の濃度に濃度分割し、イン
ク受像シートに各濃度分割画像の印刷を行う印刷工程
と、印刷後のインク受像シートとメディア本体とを重ね
合わせて加熱処理する加熱工程と、加熱後のメディア本
体とインク受像シートとに分離する分離工程とを、イン
ク受像シートを新しいインク受像シートに更新しながら
濃度分割の回数分繰り返すと共に、複数の加熱工程にお
ける加熱熱量を順次少なくなるように調整することを特
徴とする。
【0034】同様に、本発明の他の画像形成装置は、イ
ンク受像シートに昇華性染料インクを用いて画像の印刷
を行うと共に、印刷後のインク受像シートとメディア本
体とを重ね合わせて加熱処理し、インク受像シートに保
持した昇華性染料インクをメディア本体の表面に拡散・
発色させて画像を形成する偽造防止用の画像形成装置で
あって、データ上において画像を複数の濃度に濃度分割
する分割画像作成手段と、インク受像シートに各濃度分
割画像の印刷を行う印刷手段と、印刷後のインク受像シ
ートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理する加熱
手段と、加熱後のメディア本体とインク受像シートとを
分離する分離手段と、インク受像シートを新しいインク
受像シートに更新するシート更新手段と、分割画像作成
手段、印刷手段、加熱手段、分離手段およびシート更新
手段を制御する制御手段とを備え、制御手段は、分割画
像作成手段の濃度分割画像に基づいて、印刷手段による
印刷工程と加熱手段による加熱工程と分離手段による分
離工程とを、シート更新手段によりインク受像シートを
更新しながら濃度分割の回数分繰り返すと共に、複数の
加熱工程における加熱熱量を順次少なくなるように制御
することを特徴とする。
【0035】これらの構成によれば、インク受像シート
に画像の印刷を行うと昇華性染料インクがこれに含浸保
持され、このインク受像シートとメディア本体とを重ね
合わせて加熱すると、昇華性染料インクがインク受像シ
ートからメディア本体の表層(表面)に拡散・発色し
て、画像が形成される。その後、インク受像シートを分
離することで、画像を形成したメディア本体が作成され
る。この場合、画像を複数の濃度に濃度分割して、その
濃度分割画像毎に印刷および加熱を繰り返して目的の画
像を形成し、且つその際に加熱熱量を順次少なくなるよ
うにしている。このため、初期の濃度分割画像は、メデ
ィア本体の表層において比較的深い位置に定着し、終期
の濃度分割画像は、メディア本体の表層において比較的
浅い位置に定着することになる。したがって、メディア
本体の表層における昇華性染料インクの濃度別の定着深
さを秘匿しておくことができる。また、メディア本体の
断面を観察することで、昇華性染料インクの定着深さお
よびその濃度により、メディア本体が偽造されているか
否かを簡単に判別することができる。
【0036】これらの場合、濃度分割の回数を2とし、
第1回目の画像形成操作における濃度分割画像を高い濃
度とし、第2回目の画像形成操作における濃度分割画像
を低い濃度とすることが、好ましい。
【0037】この構成によれば、メディア本体の表層に
おいて深い位置には濃い濃度分割画像が定着し、浅い位
置には薄い濃度分割画像が定着することになる。濃度分
割画像の濃淡さは特に目立つため、メディア本体の断面
を観察したときに、メディア本体が偽造されているか否
かを、より一層簡単に判別することができる。
【0038】これらの場合、メディア本体は、基材層を
構成すると共にインク定着可能な白色層、白色層の表面
に積層したインク定着可能な透明層とを有し、分割の回
数を2とし、第1回目の画像形成操作で昇華性染料イン
クを白色層の表層に加熱定着させ、第2回目の画像形成
操作で昇華性染料インクを透明層に加熱定着させること
が、好ましい。
【0039】この構成によれば、分割画像が、白色層に
定着しているのか、透明層に定着しているのかを観察す
るだけで、メディア本体が偽造されているか否かを判別
することができ、判別を極めて容易に行うことができ
る。
【0040】これらの場合、メディア本体には、インク
受像シートが重ねられる最表層にフッ素フィルム層が積
層されていることが、好ましい。
【0041】この構成によれば、インク受像シートに保
持されている昇華性染料インクは、加熱処理により、フ
ッ素フィルム層を透過してメディア本体の表層に拡散し
定着する。このため、インク受像シートを分離した後の
フッ素フィルム層は、画像を保護する保護層(ラミネー
ト層)として機能する。フッ素フィルム層は、耐候性、
耐光性、耐熱性、耐擦性および耐薬品性を有し且つ光沢
があるため、良好なメディア本体を作成することができ
る。
【0042】これらの場合、メディア本体が、カードで
あることが好ましい。
【0043】この構成によれば、偽造防止機能を有する
カードを、簡単且つ低コストで作成することができる。
【0044】これらの場合、印刷工程における印刷が、
インクジェット方式で行われること、或いは印刷手段に
おける印刷が、インクジェット方式で行われることが、
好ましい。
【0045】この構成によれば、インク受像シートに非
接触で且つ簡単に印刷を行うことができ、且つ鮮明な画
像を形成することができる。また、特にカラー画像を簡
単且つ迅速に作成することができる。
【0046】これらの場合、加熱工程は、駆動状態の加
熱源に対し印刷用メディアを定速で通過させることで行
われ、加熱熱量の調整は、加熱源の温度および/または
通過速度で行われること、或いは加熱手段は、加熱源
と、駆動状態の前記加熱源に対し印刷用メディアを定速
で通過させるメディア送り機構とを有し、制御手段は、
加熱源の温度および/またはメディア送り機構の通過速
度により、加熱熱量の調整を行うことが、好ましい。
【0047】この構成によれば、印刷用メディアに対す
る加熱熱量の制御を、加熱源の温度および/または通過
速度で行うようにしているため、選択可能な2つの制御
要素で制御を行うことができ、制御が容易となると共
に、印刷用メディアの全域を均一に加熱することができ
る。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る偽造防止用の画像形成方法および
画像形成装置について説明する。この画像形成装置は、
キャッシュカードやクレジットカードのような所定の厚
みを有するカード(メディア本体)に対し、これを送り
ながら昇華性染料インクを用いてインクジェット方式で
文字、図形、背景などの画像の印刷を行い、印刷後のカ
ードを送りながら加熱処理することで、偽造防止を考慮
した画像を形成するものである。
【0049】図1は、画像形成装置の内部構造を模式的
に表した断面構造図である。同図に示すように、この画
像形成装置1は、箱型の筐体2で外郭を形成した装置本
体3の内部に、中央部を境として左側のカードCに印刷
を行うプリント部4と、右側の印刷後のカードCを加熱
処理するヒータ部5とを備え、更にプリント部4および
ヒータ部5を制御するコントローラ9とを有している。
筐体2のプリント部4側の上隅部には、カードCを導入
するためのカード供給口6が形成され、また筐体2のヒ
ータ部5側の中間側部には、カードCを筐体2外部に送
り出すためのカード排出口7が形成されている。また、
装置本体3には、カード供給口6とカード排出口7とを
連通するようにして水平直線状のカードCの搬送路8が
形成されている。
【0050】プリント部4は、左右のプリント部フレー
ム10に支持されており、往復動するヘッドユニット2
0によりカードCに印刷を行う印刷装置11と、カード
供給口6に導入されたカードCを一枚ずつ印刷装置11
に送り込む供給装置12と、供給装置12から受け取っ
たカードCを吸着して印刷装置11に臨ませるべくこれ
を搬送路8に沿って搬送するプリント部搬送装置13
と、プリント部搬送装置13に吸着したカードCに臨み
後述するインク受像シートISを貼着するシート貼着装
置80と、これら各装置11,12,13,80を統括
制御するプリント側コントローラ14とを有している。
【0051】供給装置12から一枚ずつ送られるカード
Cは、プリント部搬送装置13に受け渡され、インク受
像シートISを貼着された後、ヘッドユニット20を通
過しながら印刷に供されてヒータ部5に送られる。ヘッ
ドユニット20の下側を通過するカードCは間欠送りさ
れ、これに対しヘッドユニット20が送り方向に直交す
る方向に往復動して、カードCへの印刷が行われる。す
なわち、ヘッドユニット20の往復動とカードCの間欠
送りとが、印刷技術における主走査および副走査となっ
て、昇華性染料インクを使用したインクジェット方式の
印刷が行われる。
【0052】ヒータ部5は、左右のヒータ部フレーム1
5に支持されており、プリント部4から送られてくる印
刷後のカードCを加熱処理する加熱装置16と、プリン
ト部搬送装置13から受け取ったカードCを搬送路8に
沿って搬送し加熱装置16を通過させると共にカード排
出口7から筐体2外に送り出すヒータ部搬送装置17
と、ヒータ部搬送装置17上の加熱後のカードCからイ
ンク受像シートISを引き剥がす(分離する)シート剥
離装置81と、これら各装置16,17,81を統括制
御するヒータ側コントローラ18とを有している。プリ
ント部4から送り込まれたカードCは、最終的に印刷済
みの画像が定着されて、カード排出口7から送り出され
ていく。
【0053】ところで、プリント部4とヒータ部5との
間には、プリント部搬送装置13とヒータ部搬送装置1
7との相互間でカードCを適切に受け渡すためのカード
移載装置19が搬送路8に臨んで配設されている。カー
ド移載装置19は、プリント部フレーム10あるいはヒ
ータ部フレーム15に支持されており、搬送速度の異な
るプリント部搬送装置13およびヒータ部搬送装置17
との間で、カードCをいったん受け取ってから受け渡す
ようになっている。
【0054】プリント側コントローラ14とヒータ側コ
ントローラ18とは、一体のコントローラ9で構成され
ており、各種の制御を行うCPU210等を備えている
(詳細は後述する)。このように、コントローラ9は、
プリント部4とヒータ部5とを個別且つ関連させて制御
し、供給されたカードCに対し画像の印刷を行うと共
に、印刷後のカードCを加熱処理して画像を定着させ
て、カード排出口7から筐体2外へと排出する。ここ
で、画像形成装置1の各構成装置について説明するが、
その前にカードCについて詳細に説明する。
【0055】図2は、カードCの積層構造を表してお
り、本実施形態では(a)廉価カード、および(b)高
級カードの2種類のカードCが用意されている。両カー
ドCはともに、基材層90と、基材層90の表面に積層
したインク定着層91とからなり、基材層90を挟んで
表裏同一の部材積層形態となっている。すなわち、カー
ドCは、表裏両面に印刷可能に構成されている。また、
図2(b)のカードCは、インク定着層91の表面に、
ラミネートフィルムに代わるフッ素フィルム層93が更
に積層されている。そして、図2(a)のカードCで
は、インク定着層91の表面に、図2(b)のカードC
では、フッ素フィルム層93の表面に適宜、粘着剤付の
インク受像シートISが貼着される。
【0056】カードCの基材層90は、PVC(ポリ塩
化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等
のプラスチックフィルムや、合成紙などで構成され、カ
ードC全体の剛性を保持している。また、基材層90
は、一般的に主として白色系統で構成されている。イン
ク定着層91は、透明なPETフィルム等で構成され、
最終的に印刷される昇華性染料インクが浸透する層とな
る。一方、インク受像シートISは、ダイレクトに印刷
される昇華性染料インクを一時的に保持可能に構成され
ていると共に、加熱することにより易剥離性を発揮する
親水性の樹脂材料で構成されている。すなわち、インク
受像シートISの粘着剤は、加熱後により貼着力が低下
し簡単に剥がれ得る状態となる。
【0057】図3に示すように、インク受像シートIS
をカードCに貼着した状態でインクジェット方式で画像
の印刷を行うと、昇華性染料インクのインク滴がインク
受像シートISに含浸保持される。このとき、インク滴
は、インク受像シートISとその下層の位置するインク
定着層91との界面近傍にまで浸透する。この状態で、
カードCを加熱すると、インク滴は、下層のインク定着
層91の奥部にまで分子レベルで移行する。すなわち、
インク受像シートISに保持されているインク滴は、加
熱によりインク定着層91で蒸発・拡散し、発色する。
これにより、画像がインク定着層91に定着し形成され
る。その後、インク受像シートISを剥がし、インク定
着層91を外部に露出させることで、画像をインク定着
層91に定着させたカードCが作成される。
【0058】この場合、図2(b)のフッ素フィルム層
93をも積層したカードCを使用してカードCに印刷を
行うと、同様に、インク滴がインク受像シートISに含
浸保持される。そして、この状態で加熱処理すると、イ
ンク適がフッ素フィルム層93を透過してインク定着層
91に拡散し定着する。そして、インク受像シートIS
を剥離した状態のカードCは、フッ素フィルム層93を
最表層として、インク定着層91に定着した画像を保護
することとなる。これにより、画像形成後のカードC
は、フッ素フィルム層93の特性により、より一層耐候
性、耐光性、耐熱性、耐擦性、耐磨耗性および耐薬品性
を有して、光沢のあるものとなる。
【0059】ところで、加熱により、昇華性染料インク
をカードCの表層(インク定着層91)に拡散・定着さ
せる場合、その加熱時間(正確には加熱熱量)により、
定着深さが異なることが観察されている。すなわち、加
熱熱量が多いと定着深さが深く、少ないと定着深さが浅
くなる傾向にある。特に、加熱熱量が多い場合には、昇
華性染料インクがインク定着層91を透過して基材層9
0にまで容易に達することが、観察されている。
【0060】なお、インク受像シートISは、暗色の材
料で構成されていることが好ましく、これによれば、光
源による加熱処理の際にカードC表面全体が均一に伝熱
されるため、印刷ムラのない高品質な印刷画像が形成さ
れる。また、剥離することを考慮して、カードCに対し
インク受像シートISをひと回り大きなものとすること
が好ましい。これによれば、インク受像シートISに剥
離代を設けることができると共に、カードCに対しその
縁端まで印刷を適切に行うことができる(全面印刷)。
さらに、基材層90にもインクを定着させることができ
るため、コストダウンを考慮して、透明なインク定着層
91を省略することも可能である。
【0061】次に、図1を参照して、プリント部4の各
構成装置について詳細に説明する。印刷装置11は、ヘ
ッドユニット20、駆動源となるキャリッジモータ21
と、キャリッジモータ21の回転を受けてヘッドユニッ
ト20を往復動させる往復動機構22とを備えている。
キャリッジモータ21は、プリント側コントローラ14
に接続されている。ヘッドユニット20は、下面に多数
のノズルを形成したインクジェットヘッド27と、イン
クジェットヘッド27にインクを供給するインクカート
リッジ28と、インクジェットヘッド27およびインク
カートリッジ28を搭載したキャリッジ23とで構成さ
れている。インクカートリッジ28には、イエロー
(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびブラッ
ク(K)の4色の昇華性染料インクが充填されている。
あるいは、これらにライトシアンおよびライトマゼンタ
の2色を加えた計6色のインクを充填してもよい。
【0062】昇華性染料インクは、昇華性染料からなる
インクであり、熱により昇華性を発揮するものである。
上述のように、昇華性染料インクは、印刷においてイン
ク受像シートISに一旦は含浸保持されると共に、加熱
処理においてその熱により下層のインク定着層91に移
行し、拡散・蒸発して発色する。
【0063】往復動機構22は、両端を左右のガイドフ
レームに支持されたキャリッジガイド軸25と、キャリ
ッジガイド軸25と平行に延在するタイミングベルト
(図示省略)とを有している。キャリッジ23は、キャ
リッジガイド軸25に往復動自在に支持されていると共
に、タイミングベルトに一部が固着している。キャリッ
ジ23は、キャリッジモータ21により、プーリを介し
てタイミングベルトが正逆走行することで、キャリッジ
ガイド軸25に案内されて往復動する。そして、この往
復動の際に、インクジェットヘッド27から適宜インク
が吐出されて、カードCへの印刷が行われる。
【0064】供給装置12は、駆動源となる供給モータ
30と、供給モータ30により回転する供給ローラ31
と、複数枚のカードCを積層してストックするカードカ
セット32と、カードCをプリント部搬送装置13に適
切にセットする第1セット機構33とを備えて構成され
ている。カードカセット32は、筐体2の一部を側方に
突出させて形成されており、内側の平面形状がカードC
の平面形状とほぼ同一に形成されている。また、カード
カセット32は、複数枚を重ねてセット可能な所定の深
さを有し、上部がカード供給口6に臨んでいると共に、
閉塞状態では積層され最上位に位置するカードCの上面
をばね34で押し下げる。
【0065】供給ローラ31は、カードカセット32の
前部下側に配設され、積層され最下位に位置するカード
Cの前部下面に転接するようになっている。供給モータ
30は、プリント側コントローラ14に接続されてお
り、供給ローラ31の回転を制御する。カードカセット
32を構成する前壁の下端は、最下位のカードCのみが
通過可能な位置まで下方に延びており、供給ローラ31
で最下位のカードCを送る場合に、その上側のカードC
が同時に送り移動しようとしてもこれを阻止するように
なっている。これにより、カードCは、一枚ずつ確実に
送り出されるようになっている。
【0066】第1セット機構33は、搬送路8の基端側
に移動した後述する吸着テーブル40の直上部に位置
し、上下方向に移動自在の第1位置決め板35と、第1
位置決め板35の上下動の駆動源となる第1ソレノイド
36とで構成されている。第1ソレノイド36は、プリ
ント側コントローラ14に接続されており、供給ローラ
31と同期して駆動する。すなわち、供給モータ30が
駆動すると第1ソレノイド36が励磁し、供給ローラ3
1が回転すると同時に、第1位置決め板35が下動す
る。
【0067】弾かれるようにして供給ローラ31から送
られてきたカードCは、その先端部が第1ソレノイド3
6により端位置に下動した第1位置決め板35に当接し
て、吸着テーブル40に位置決めセットされる。この場
合、吸着テーブル40は、吸引を開始しており、第1位
置決め板35に突き当たったカードCは、そのまま吸着
テーブル40の表面に吸着される。
【0068】シート貼着装置80は、特に図示しない
が、インク受像シートISを保持してこれを吸着テーブ
ル40上のカードCに貼着する貼着機構と、貼着機構を
昇降させる昇降機構とから成り、この貼着機構および昇
降機構は、プリント側コントローラ14に接続されてい
る。
【0069】プリント部搬送装置13は、カードCを吸
着保持する方形の吸着テーブル40と、搬送路8に沿っ
て延在する左右一対のガイドレール41,41と、ガイ
ドレール41,41に案内させて吸着テーブル40を移
動させるプリント部搬送ベルト機構42とで構成されて
いる。吸着テーブル40は、特に図示しないが、上面に
多数の吸引孔を形成していると共に、この吸引孔に連な
る吸引ファン48を内蔵している。これにより、吸着テ
ーブル40は、その上面にカードCを水平に吸着載置す
る。両ガイドレール41,41は、左右のプリント部フ
レーム10にそれぞれ支持されていると共に、吸着テー
ブル40を上側に支持し、搬送路8に沿ったその移動を
安定にガイドする。
【0070】プリント部搬送ベルト機構42は、印刷装
置11を挟んで前後(基端側及び先端側)に対峙して配
設された一対のテーブル搬送プーリ44,44と、両テ
ーブル搬送プーリ44,44間に掛け渡したテーブル搬
送ベルト45と、基端側のテーブル搬送プーリ44を駆
動させるテーブル駆動モータ46とで構成されている。
テーブル搬送ベルト45は、一対のガイドレール41,
41間においてガイドレール41,41に平行に延在
し、一部には吸着テーブル40が固定片43を介して固
着されている。
【0071】テーブル駆動モータ46は、プリント側コ
ントローラ14に接続されており、このテーブル駆動モ
ータ46の回転により、基端側のテーブル搬送プーリ4
4を介してテーブル搬送ベルト45が正逆走行する。こ
れにより、吸着テーブル40は、両ガイドレール41,
41に左右をバランスよく支持案内されて搬送路8に沿
って往復走行可能となっている。
【0072】図1に表すように、カードCが吸着テーブ
ル40に水平に吸着載置されると、シート貼着装置80
が駆動してインク受像シートISをカードCの表面に貼
着する。続いて、カードCは、吸着テーブル40の移動
に伴って印刷装置11へと移動する。吸着テーブル40
が印刷装置11手前に達すると、搬送路8上方に配設さ
れたテーブル検出センサ47に吸着テーブル40の先端
が検出され、プリント側コントローラ14は、上記のヘ
ッドユニット20および往復動機構22を駆動させる。
これにより、ヘッドユニット20が往復動し、吸着テー
ブル40を間欠送りしながら、カードCに画像の印刷が
行われる。そして、カードCへの印刷が完了すると、吸
着テーブル40は、カードCを吸着載置したまま、搬送
路8に沿って先方へと走行し、カードCをカード移載装
置19に臨ませる。
【0073】カード移載装置19は、特に図示しない
が、カードCを受け取るキャッチャと、キャッチャにカ
ードCを送り込むと共に送り出す移載機構とで構成され
ている。移載機構はプリント側コントローラ14に接続
され、カードCをプリント部搬送装置13から受け取っ
てヒータ部搬送装置17に受け渡す動作と、その逆のカ
ードCをヒータ部搬送装置17から受け取ってプリント
部搬送装置13に受け渡す動作とを行う。
【0074】この場合、搬送路8の先端側に移動した吸
着テーブル40の直上部には、前述の第1セット機構3
3に対応した第2セット機構74が配設されている。第
2セット機構74は、第2位置決め板84と、第2ソレ
ノイド85とで構成されている。したがって、カード移
載装置19から逆搬送されたカードCは、その先端部が
第2位置決め板84に当接して、吸着テーブル40の表
面に位置決めされるようにして吸着セットされる。
【0075】次にヒータ部5の各構成装置について詳細
に説明する。加熱装置16は、送られてゆくカードCに
非接触状態で臨む一対の照射ユニット50,50で構成
されている。一対の照射ユニット50,50は、搬送路
8を挟んで所定の間隙を存し相互に平行に対峙してお
り、加熱源となるハロゲンランプ51と、ハロゲンラン
プ51のランプ光を反射して集光する断面円弧状の集光
板52とをそれぞれ有している。すなわち、カードC
は、一対のハロゲンランプ51に対し一定の間隙を保ち
ながら送られてゆく。
【0076】ハロゲンランプ51は、カードCを横断す
る幅方向(搬送方向に直交する方向)に延在しており、
左右両端部をヒータ部フレーム15に支持されている。
ハロゲンランプ51は、個々にヒータ側コントローラ1
8に接続されており、その加熱温度が制御されるように
なっている。なお、カードCに加える加熱熱量の制御
は、ハロゲンランプ51の加熱温度とカードCとの搬送
速度の二つの要素で制御可能である。
【0077】集光板52は、ハロゲンランプ51を覆う
ようにして、左右両端部をヒータ部フレーム15に支持
されている。この場合、ハロゲンランプ51が波長の短
い光熱源であるため、カードCは、基材層90への伝熱
を抑えられた状態で、カードCの表面側、すなわち両イ
ンク受像シートISを適切に加熱されるようになる。
【0078】ヒータ部搬送装置17は、搬送路8に沿っ
て左右に対向配置した複数個のガイドローラ68からな
る一対の搬送ガイド60,60と、カードCを一対の搬
送ガイド60,60に案内させて後方から先方に押すよ
うに搬送するヒータ部搬送搬送ベルト機構61とから構
成されている。ガイドローラ68は、全体としては、カ
ード移載装置19の下流側近傍からカード排出口7の近
傍まで列設されている。各ガイドローラ68は、中央部
がくびれた鼓状の形状を有しており、ヒータ部フレーム
15の内側に取り付けた図外のホルダーに回転自在に支
持されている。カードCは、左右に平行して対峙するガ
イドローラ68の中央部位で左右両側端を挟持されると
共に、ガイドローラ68のフリー回転に乗じて先方への
搬送を安定にガイドされる。
【0079】ヒータ部搬送搬送ベルト機構61は、照射
ユニット50,50を挟んで搬送路8の上流側および下
流側に配設した一対の従動プーリ62,62と、搬送路
8の下側に位置する照射ユニット50の下方に配設した
駆動プーリ63と、駆動プーリ63の駆動源となるヒー
タ部駆動モータ64と、一対の従動プーリ62,62お
よび駆動プーリ63に掛け渡したヒータ部搬送ベルト6
5とで構成されている。一対の従動プーリ62,62お
よび駆動プーリ63は、ヒータ部フレーム15に両端を
支持されたプーリ軸にそれぞれ回転可能に支持されてい
る。ヒータ部駆動モータ64は、ヒータ側コントローラ
18に接続され、駆動プーリ63の回転、すなわちヒー
タ部搬送ベルト65の正逆走行を制御する。
【0080】ヒータ部搬送ベルト65は、下側に位置す
る照射ユニット50の周りを周回するようにして掛け渡
されており、狭幅に構成されていると共に、表面に複数
個の後押し爪(図示省略)が等間隔に形成されている。
より具体的には、ヒータ部搬送ベルト65の幅は、カー
ドCの磁気エンコーダ部分(磁気ストライプ)に相当す
る幅で構成されていると共に、搬送するカードCの磁気
エンコーダ部分に臨むように左右方向に位置決めして掛
け渡されている。
【0081】これにより、カードCにおける画像を定着
形成しない熱照射不要部分に、ヒータ部搬送ベルト65
を配置することができる。なお、インク受像シートIS
を、磁気エンコーダ部分を逃げるようにしてカードCの
表面に部分的に積層する形態で構成した場合には、ヒー
タ部搬送ベルト65が、カードCの磁気エンコーダ部分
に対する熱照射を遮断することとなるため、加熱による
磁気エンコーダ部分への熱的影響を防止することができ
る。またなお、ヒータ部搬送ベルト65は、耐熱性のシ
リコンベルトで構成することが好ましい。
【0082】後押し爪は、ヒータ部搬送ベルト65のベ
ルト移動に伴って、下側の照射ユニット50の周りを周
回する。より具体的には、後押し爪は、左右の搬送ガイ
ド60,60に支持されたカードCの尾端部に当接し、
カードCを押すようにして周回移動する。したがって、
カードCは、一対の搬送ガイド60,60に左右方向を
支持され水平姿勢を維持された状態で、後押し爪の移動
により先方へと押されるように搬送され、加熱装置16
に臨むと共に、カード排出口7へと送られてゆく。な
お、逆に、ヒータ部搬送ベルト65が逆走行すること
で、カードCは、後押し爪の移動により、プリント部4
に送られていくようになっている。
【0083】また、ヒータ部搬送装置17には、後押し
爪を検出する爪検出センサ69が配設されている。爪検
出センサ69は、ヒータ側コントローラ18に接続され
ており、後押し爪がカード移載装置19から送られてく
るカードCの尾端部に適切に当接し且つこれを押す位置
となるように、その位置を決定する。すなわち、カード
Cを送る後押し爪に先行する一つ前の後押し爪を所定の
位置に停止させ、カード移載装置19から送られてくる
カードCのストッパとして機能させるようにしている。
これにより、カードCの尾端部が、ヒータ部搬送ベルト
65の基端より前方に位置して受け渡されるため、後押
し爪の掛かりミスを防止している。
【0084】ヒータ側コントローラ18は、プリント側
コントローラ14の検出結果に基づいて加熱装置16お
よびヒータ部搬送装置17を制御している。より具体的
には、ヒータ側コントローラ18は、プリント側コント
ローラ14で検出したカードCの属性情報(基材層90
の材質やカードC全体の厚み等)に基づいて、ヒータ部
5における加熱温度およびカードCの搬送速度を決定す
る。また、ヒータ側コントローラ18は、昇華性染料イ
ンクの定着深さを調整(加熱熱量を調整)すべく、ヒー
タ部5における加熱温度およびカードCの搬送速度を制
御する。
【0085】ヒータ側コントローラ18により、カード
Cの両面印刷に相前後して加熱装置16を立ち上げ、加
熱装置16をカードCの属性情報に基づいた所定の加熱
温度で発熱駆動させると、ヒータ部搬送装置17は、こ
の加熱温度に基づいた搬送速度でカードCを加熱装置1
6に臨ませながら、所定の時間をかけて先方へと搬送す
る。そして、ヒータ部搬送装置17でカードCをカード
排出口7から排出することで、ヒータ部搬送装置17お
よび加熱装置16の駆動を停止させる。なお、この場
合、例えば、ヒータ部搬送装置17によるカードCの搬
送速度を一定とし、加熱温度のみを制御して、加熱熱量
の制御を簡単に行ってよい。また、カードCの搬送速度
を印刷解像度により決定するようにしてもよい。
【0086】シート剥離装置81は、特に図示しない
が、ヒータ部搬送装置17上に停止した加熱後のカード
Cからインク受像シートISを引き剥がす剥離機構と、
剥離機構を昇降させる昇降機構とから成り、この剥離機
構および昇降機構は、ヒータ側コントローラ18に接続
されている。
【0087】ここで、図1を参照しながら、本実施形態
の画像形成方法について説明する。上述したように、こ
の画像形成装置1では、供給装置12からプリント部搬
送装置13の始端にカードCを導入し、これにインク受
像シートISを貼着し、画像印刷、ヒータ部搬送装置1
7への移載、さらに加熱およびインク受像シートISの
剥離を経て、所望の印刷済みカードCが作成される。ま
た、その際、加熱装置16を制御し、カードCへの昇華
性染料インクの定着深さを制御して、この定着深さに基
づく偽造防止処理を行う。
【0088】また、本実施形態の偽造防止を考慮した他
の画像形成方法では、詳細は後述するが、印刷すべき画
像を、データ上において色分割、要素分割または濃度分
割(2分割)しておいて、分割画像毎に印刷および加熱
を行うようにしている。この場合には、最初の画像形成
処理で、第1の分割画像の印刷を行い、加熱処理および
インク受像シートISの剥離を行った後、カードCを逆
搬送してプリント部搬送装置13の始端に戻し、インク
受像シートISの貼着、第2の分割画像の印刷、加熱処
理およびインク受像シートISの剥離を行って、最終的
にカードCをカード排出口7から排出する。なお、この
際の複数の加熱処理において、加熱熱量が順次少なくな
るように調整されている。
【0089】なお、カードCの表裏を印刷する場合に
は、表面側の画像形成処理が終了したところで、カード
Cを再度供給装置12に投入するか、プリント部搬送装
置13の基端或いはヒータ部搬送装置17の終端に、カ
ード反転装置を組み込むようにすることが、好ましい。
【0090】次に、図4を参照して、本発明の第2の実
施形態に係るカード用の画像形成装置および画像形成方
法について説明する。このカード用の画像形成装置は、
第1実施形態とは大きく構成を異にしており、インク受
像シートISに印刷した画像をカードCに熱転写して形
成するものである。
【0091】図4に示すように、この画像形成装置10
0は、箱型の筐体101で外郭を形成した装置本体10
2の内部に、カードCを供給するカード供給手段103
と、カードCを搬送するカード搬送手段104と、カー
ドCを筐体101外部に送出すためのカード排出口10
9と、ロール状のインク受像シートISを繰り出すシー
ト送り手段105と、インク受像シートISに印刷する
印刷手段106と、インク受像シートISをカードCに
加熱圧着する加熱圧着手段107と、これら各手段を制
御するコントローラ108とを備えて構成されている。
この画像形成装置100は、インク受像シートISを送
りながらこれに昇華性染料インクを用いてインクジェッ
ト方式で文字、図形等の画像の印刷を行い、印刷された
インク受像シートISの画像部分をカードCに重ねて加
熱圧着し、偽造防止を考慮した画像をカードCに定着・
発色させるものである。
【0092】本実施形態のカードCは、第1実施形態の
カードCと同一の積層構造を有して構成されている。な
お、第1実施形態と同様にフッ素フィルム層93を、イ
ンク定着層91の表面に積層したものであってもよい。
一方、インク受像シートISは、第1実施形態のインク
受像シートISとは、やや構成を異にしている。すなわ
ち、本実施形態のインク受像シートISは、特に粘着性
および加熱による易剥離性を有するものとして構成され
ておらず、また連続した形態で提供されるものである。
なお、昇華性染料インクを一時的に保持可能に構成され
ていることなど他の点に関しては、第1実施形態と同様
である。
【0093】すなわち、図5に示すように、印刷手段1
06により、インク受像シートISにインクジェット方
式で画像の印刷を行うと、昇華性染料インクのインク滴
がインク受像シートISに含浸保持される。インク受像
シートISのこの印刷済み部分をカードCに位置合わせ
し、且つインク受像シートISとカードCのインク定着
層91とを重ねて加熱圧着すると、インク滴は、インク
定着層91の深部にまで分子レベルで移行する。すなわ
ち、インク受像シートISに保持されているインク滴
は、加熱によりインク定着層91で蒸発・拡散し、発色
する。そして、インク受像シートISをカードCから分
離することで、画像をインク定着層91に転写したカー
ドCが作成される。
【0094】次に、画像形成装置100の各構成につい
て詳細に説明する。カード供給手段103は、第1実施
形態の供給装置12とほぼ同様に構成されており、駆動
源となる供給モータ110と、供給モータ110により
回転する供給ローラ111と、複数枚のカードCを積層
してストックするカードカセット112とを備えてい
る。カードCは、下面(基材層90)を供給ローラ11
1に転接され、カードカセット112から一枚ずつ確実
に送出されて、カード搬送手段104へと適切に送られ
る。なお、詳細は、第1実施形態を参照とする。
【0095】同様に、印刷手段106も第1実施形態の
印刷装置11とほぼ同様な構成となっている。すなわ
ち、印刷手段106は、ヘッドユニット140と、駆動
源となるキャリッジモータと、キャリッジモータの回転
を受けてヘッドユニット140を往復動させる往復動機
構とを備えている。ヘッドユニット140は、下面に多
数のノズルを形成したインクジェットヘッド142と、
インクジェットヘッド142に昇華性染料インクを供給
するインクカートリッジと、インクジェットヘッド14
2およびインクカートリッジを搭載したキャリッジ14
1とで構成されている。
【0096】本実施形態でも同様に、キャリッジ141
が往復動機構により往復動することで、この往復動の際
に、インクジェットヘッド142から適宜インク滴が吐
出されて、インク受像シートISへの印刷が行われる。
すなわち、本実施形態では、ヘッドユニット140の下
側を通過するインク受像シートISがシート走行路18
0に沿って間欠送りされ、これに対しヘッドユニット1
40がインク受像シートISの送り方向に直交する方向
に往復動して、インク受像シートISへの印刷が行われ
る。なお、本実施形態の場合には、カードCに転写後の
画像が正像となるように、インク受像シートISに鏡像
となる画像の印刷が行われることが好ましい。
【0097】カード搬送手段104は、カード供給手段
103とカード排出口109とを連通するカードCのカ
ード搬送路170に沿って配設された、上流側に位置す
る送りローラ120と、中流側に位置する圧着ローラ1
21と、下流側に位置する排出ローラ122と、駆動源
となる駆動モータ123と、駆動モータ123の回転動
力をこれら各ローラに伝達するベルトやギア等の動力伝
達機構(図示省略)とで構成されている。この場合、圧
着ローラ121は、加熱圧着手段107の主体を為すと
共に、カードCを排出ローラ122に送り出すカード搬
送手段104の機能の一部も兼ねている。
【0098】送りローラ120は、供給ローラ111か
ら送られてきたカードCの下面に転接し、カード搬送路
170に沿ってカードCを圧着ローラ121に向かって
搬送する。また、送りローラ120は、シート送り手段
105のインク受像シートISの送りに同期するように
なっていて、加熱圧着手段107の位置でインク受像シ
ートISの印刷部分とカードCとが精度良く重なるよう
に、カードCを圧着ローラ121に対し搬送する。
【0099】圧着ローラ121は、カードCの下面に転
接し、カード搬送路170に沿ってカードCを排出ロー
ラ122に向かって搬送すると共に、加熱圧着手段10
7のヒートローラ150と協働してカードCを挟持して
回転送りする。すなわち、カードCは、上面であるイン
ク定着層91をヒートローラ150に臨ませた状態で、
インク受像シートISを挟んで圧着ローラ121および
ヒートローラ150に両面から強く挟持されるようにな
る。
【0100】排出ローラ122は、圧着ローラ121か
ら送られてくるカードCの下面に転接し、カード搬送路
170に沿ってカードCを先方に送り、カード排出口1
09からカードCを排出する。これら送りローラ12
0、圧着ローラ121および排出ローラ122は、単一
の駆動源である駆動モータ123を介して動力伝達機構
により同期して回転する。すなわち、カードCは、定速
でカード搬送路170に沿って水平に送られてゆく。
【0101】なお、これらの送りローラ120、圧着ロ
ーラ121および排出ローラ122は、駆動モータ12
3により正逆回転可能となっており、カードCは、カー
ド走行路に沿って正逆搬送可能となっている。すなわ
ち、カードCは、排出ローラ122から圧着ローラ12
1を経て送りローラ120に逆送りされ、再び加熱圧着
手段107に臨むことができるようになっている。
【0102】シート送り手段105は、図示左方のイン
ク受像シートISを繰り出す繰出しリール130と、図
示右方のインク受像シートISを巻き取る巻取りリール
131と、繰出しリール130から繰出したインク受像
シートISを印刷手段106に案内する第1ガイドロー
ラ132と、インク受像シートISを第1ガイドローラ
132から加熱圧着手段107に案内する第2ガイドロ
ーラ133と、巻取りリール131を駆動する巻取りモ
ータ134と、加熱圧着手段107を挟んで配設された
一対の経路突起160,161とで構成されている。繰
出しリール130、第1ガイドローラ132、および第
2ガイドローラ133は、自由回転可能に構成されてお
り、またこの第1ガイドローラ132、加熱圧着手段1
07、第2ガイドローラ133および一対の経路突起1
60,161により、繰出しリール130から巻取りリ
ール131に到るシート走行路180が構成されてい
る。
【0103】繰出しリール130は、印刷手段106の
上流側に配設され、未使用のインク受像シートISをロ
ール状に巻回している。インク受像シートISは、受像
面をヘッドユニット140に臨ませるべく繰出しリール
130に巻回されている。第1ガイドローラ132は、
印刷手段106の下流側において、カード搬送路170
を挟んで送りローラ120に対峙して配設されている。
繰出しリール130と第1ガイドローラ132とは、印
刷手段106を挟んで配設されていると共に、ヘッドユ
ニット140に対し平行となるインク受像シートISの
シート走行路180を形成している。
【0104】一対の経路突起160,161は、第1ガ
イドローラ132と加熱圧着手段107との間に配設さ
れた第1経路突起160と、加熱圧着手段107と第2
ガイドローラ133との間に配設された第2経路突起1
61とからなる。一対の経路突起160,161は、シ
ート走行路180に平行に配設されており、インク受像
シートISをカード搬送路170に対し平行状態とす
る。すなわち、第1ガイドローラ132から送られ第1
経路突起160に走行を案内されて送られてくる印刷済
みのインク受像シートISは、一対の経路突起160,
161間において、受像面がカードCに平行に臨むよう
になっている。
【0105】一方、巻取りリール131は、巻取りモー
タ134により回転駆動することで、加熱圧着された後
のインク受像シートISを巻き取り収容する。すなわ
ち、インク受像シートISは、巻取りリール131の回
転により、繰出しリール130から繰出され、巻取りリ
ール131に巻き取られてゆく。第2ガイドローラ13
3は、巻取りリール131と第2経路突起161との間
に配設されていると共に、カード搬送路170を挟んで
排出ローラ122に対峙して配設されている。
【0106】より具体的には、第2ガイドローラ133
は、ヒートローラ150および第2経路突起161を経
て巻取りリール131に巻き取られてゆくインク受像シ
ートISの送りを、カード搬送路170に対し傾送する
ようにガイドする。すなわち、第2ガイドローラ133
は、インク受像シートISの送りを案内すると共に、加
熱圧着手段107でカードCに重なったインク受像シー
トISをカードCから分離する分離手段を兼ねるように
なっている。
【0107】加熱圧着手段107は、上述の圧着ローラ
121と、カード搬送路170およびシート走行路18
0を挟んで圧着ローラ121に対峙するヒートローラ1
50と、ヒートローラ150に内蔵されその加熱源とな
るヒータ151と、ヒートローラ150を昇降させる昇
降機構とで構成されている。ヒートローラ150は、カ
ードCの幅に対応した所定の長さを有している。昇降機
構は、ヒートローラ150を昇降させ、圧着ローラ12
1(インク受像シートIS)に対する加圧力が調整され
るようになっている。なお、ヒートローラ150は、所
定の表面平滑度を有するステンレス等の金属ローラでも
よいが、耐熱性を有するゴムローラであることが好まし
い。
【0108】ヒータ151は、コントローラ108に接
続されており、ヒートローラ150をその長さ方向にお
いて均一に保温する。ヒートローラ150と圧着ローラ
121との間で、シート走行路180とカード搬送路1
70とが合流しており、この合流地点で、インク受像シ
ートISとカードCとは、上下から強く挟持され先方に
定速で同時に回転送りされる。
【0109】コントローラ108は、各種の制御を行う
CPU210等を備えている(詳細は後述する)。特に
図示しないが、筐体101内には、コントローラ108
に接続された、印刷手段106を挟んでシート走行路1
80に臨む2個のセンサと、送りローラ120に近接し
てカード搬送路190に臨むセンサとが配設されてい
る。これらにより、インク受像シートISの印刷位置が
検出され、これに基づいて、送りローラ120により送
られるカードCは、インク受像シートISの印刷部分が
加熱圧着手段107において、適切に位置合わされて重
なるようになっている。
【0110】より具体的なカードCへの画像形成の流れ
は、印刷手段106により印刷されたインク受像シート
ISが、シート送り手段105によりヒートローラ15
0に送り込まれてゆき、一方でカード供給手段103に
より送り込まれたカードCが、カード搬送手段104に
より圧着ローラ121に送り込まれてゆく。ここで、ヒ
ートローラ150と圧着ローラ121とにより、カード
Cは、加熱状態でインク受像シートIS側から強く圧着
されてインク受像シートISの印刷部分をカードCに押
し付けられる。すなわち、インク受像シートISおよび
カードCは、先方に送られつつ幅方向にヒートローラ1
50および圧着ローラ121が転接する。そして、イン
ク受像シートISは、カードCから分離するようにして
巻き取られてゆき、一方カードCは、画像を定着形成し
て、カード排出口109から排出され、ユーザの手に渡
るようになる。
【0111】本実施形態の偽造防止を考慮した画像形成
方法では、詳細は後述するが、印刷すべき画像を、デー
タ上において色分割等(2分割)しておいて、分割画像
毎に印刷および加熱圧着を行うようにしている。この場
合には、最初の画像形成処理で、第1の分割画像の印刷
を行い、加熱圧着およびインク受像シートISの分離を
行った後、カードCを逆搬送して送りローラ120の位
置に戻し、次の画像形成処理で、第2の分割画像の印刷
を行い、加熱圧着およびインク受像シートISの分離を
行って、採取的にカードCをカード排出口109から排
出する。
【0112】なお、繰出しリール130、巻取りリール
131およびインク受像シートISを一のカートリッジ
ケースに収容したシートカートリッジを、筐体101に
着脱自在式に提供してもよい。この場合、カートリッジ
ケース内に、インク受像シートISのシート走行路18
0を構成するようにすると共に、ヒートローラ150や
ヘッドユニット140に対応する位置を開口部として構
成すればよい。これにより、インク受像シートISの保
管などを含め運搬上の取扱いを容易ならしめることがで
きる。
【0113】ここで、第1実施形態および第2実施形態
に係る画像形成装置(1,100)の制御構成について
説明する。図6のブロック図に示すように、画像形成装
置1は、装置本体3の内部に、ユーザによってキーボー
ドから操作されることにより、パーソナルコンピュータ
などの外部装置から画像データの入力を行う入力部20
0と、印刷装置12を有してインク受像シートISに画
像を印刷する印刷部201と、送りモータを有してイン
ク受像シートISおよびカードCを送る搬送部202
と、加熱装置(ヒータ)16を有して印刷後のインク受
像シートISを介してカードCを加熱処理する加熱部2
03と、印刷装置12を駆動するプリンタドライバ、送
りモータを駆動する送りモータドライバおよび加熱装置
16を駆動するヒータドライバなど各部回路を駆動する
駆動部204と、画像形成装置内の各部を制御する制御
部205(コントローラ9)とを備えている。
【0114】制御部205は、CPU210、ROM2
11、キャラクタジェネレータROM212(CG−R
OM212)、RAM213およびP−CON214を
備え、これらは互いにバス215を介して接続されてい
る。ROM211は、CPU210で処理する制御プロ
グラムを記憶する制御プログラム領域の他、キャラクタ
テーブル、色分割(要素分割、濃度分割)テーブルなど
を含む制御データを記憶する制御データ領域を有してい
る。CG−ROM212は、文字、記号、図形等のビッ
トマップデータを記憶していて、文字等を特定するコー
ドデータが与えられたときに、対応するビットマップデ
ータを出力する。
【0115】RAM213は、各種レジスタ群の他、外
部から入力した画像データを記憶する画像データ領域、
印刷のための画像データを記憶する印刷画像データ領域
の他、画像要素分割バッファや色分割バッファ(Y(イ
エロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、K(ブラッ
ク)の4つのバッファからなる)などの各種分割バッフ
ァ領域を有し、制御処理のための作業領域として使用さ
れる。
【0116】なお、印刷画像データ領域は、さらに第1
印刷画像データ領域と第2印刷画像データ領域に区分さ
れ、第1印刷処理において第1印刷画像データ領域に記
憶されたデータの印刷を行い、第2印刷処理において第
2印刷画像データ領域に記憶されたデータの印刷を行
う。
【0117】P−CON214には、CPU210の機
能を補うとともに周辺回路とのインタフェース信号を取
り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLS
Iなどにより構成されて組み込まれている。このため、
P−CON214は、キーボードと接続され、入力部2
00からの各種指令や画像データなどをそのままあるい
は加工してバス215に取り込むとともに、CPU21
0と連動して、CPU210等からバス215に出力さ
れたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆
動部204に出力する。
【0118】そして、CPU210は、上記の構成によ
り、ROM211内の制御プログラムにしたがって、P
−CON214を介して各種検出信号、各種指令、各種
データ等を入力し、CG−ROM212からのビットマ
ップデータ、RAM213内の各種データ等を処理し、
P−CON214を介して駆動部204に制御信号を出
力することにより、印刷装置12、送りモータ、加熱装
置16等を制御して所定の印刷条件および加熱条件でカ
ードCに印刷および加熱するなど、画像形成装置1全体
を制御している。
【0119】例えば、CPU210において、画像分割
(色分割)する場合には、入力部200から入力された
カラー画像データ(入力された画像データをC(シア
ン)およびY(イエロー)とする)をRAM213内の
画像データ領域に格納し、これを各色分割バッファに格
納する。このうち、CのバッファからCデータを読み出
すと共に、これを制御プログラムにしたがって合成し、
Cデータとして第1印刷画像データ領域に格納する。同
様に、YのバッファからYデータを読み出すと共に合成
し、Yデータとして第2印刷画像データ領域に格納す
る。その後、第1印刷画像データ領域内のCデータに基
づいて第1印刷処理を制御し、さらに、第2印刷画像デ
ータ領域内のYデータに基づいて、第2印刷処理を制御
する。
【0120】なお、加熱装置16は、印刷処理毎に加熱
熱量が制御されるようになっており、第2印刷処理後の
加熱処理に要する加熱熱量は、第1印刷処理後の加熱処
理に要する加熱熱量よりも少なくなるように制御されて
いる。すなわち、複数の加熱処理工程においては、加熱
熱量が順次少なくなるように制御されている。
【0121】なお、予めパーソナルコンピュータで作成
した2種類の画像データを入力し、それぞれ1回目に印
刷するか2回目に印刷するか(第1印刷画像データ領域
に記憶するか第2印刷画像データ領域に記憶するか)
を、キーボードの操作により指示できるよう構成しても
良い。また、この場合、2種類の画像データを2つのレ
イヤーで構成されたもの(いわゆるレイヤー化したも
の)として、これを合成することにより1つの画像デー
タとして入力してもよい。
【0122】また、カラー画像データをYデータと、C
データとに分割するのではなく、全体を100%の濃度
としたとき、このうち、70%の濃度分を1回目に印刷
し、残りの30%の濃度分を2回目に印刷するようにし
て、第1回目の画像形成操作における濃度分割画像を高
い濃度とし、第2回目の画像形成操作における濃度分割
画像を低い濃度としてもよい。
【0123】なお、印刷処理として、第1印刷処理およ
び第2印刷処理の2回の処理操作としたが、もちろん複
数回の印刷処理も可能である。
【0124】なお、これらの画像データに文字等のキャ
ラクタコードが含まれている場合には、CG−ROM2
12により、入力したキャラクタコードに対応するビッ
トマップデータに変換し、これをCデータ(またはYデ
ータ)と合成した後、第1印刷画像データ領域(または
第2印刷画像データ領域)に格納する。
【0125】ここで、上述の画像形成装置1を用いて偽
造防止を考慮して、カードCに画像を形成した例につい
て、図7ないし図9を参照して説明する。図7は、印刷
する画像を複数の色彩に色分割した説明図であり、図8
および図9は、印刷する画像を複数の画像要素に要素分
割した説明図であり、各図とも、上層、下層、およびカ
ード表面の平面視状態を表している。
【0126】図7は、画像をCとYとの2種類からなる
色彩に色分割したものである。上記のCPU210の処
理において説明したように、その色分割画像毎に印刷が
行われる。すなわち、先ずC色画像を印刷し、所定の加
熱熱量で加熱処理を行うと、C色画像は、カードC(メ
ディア本体)の表層において比較的深い位置である下層
(例えば基材層90まで)に定着する。そして、次にY
色画像を印刷し、先ほどの加熱熱量よりも加熱熱量を減
らして加熱処理を行うと、Y色画像は、カードCの表層
において比較的浅い位置である上層(例えばインク定着
層91)に定着することになる。
【0127】したがって、カードCは、C色とY色とが
混色された結果、外観平面視においては、G(グリー
ン)色として視認されることとなる。これにより、カー
ドCの断面を観察することで、昇華性染料インクの定着
深さおよびその色彩により、カードCが偽造されている
か否かを簡単に判別することができる。また、カードC
の表層における昇華性染料インクの色別の定着深さを秘
匿しておくこともできる。
【0128】なお、カードCの断面を観察したときに、
その色彩の明暗に基づく要素でも、カードCの偽造の存
否を容易に判別するべく、第1回目の画像形成操作にお
ける色分割画像を暗色系とし、第2回目の画像形成操作
における色分割画像を明色系とすることが好ましい。
【0129】また、図8は、分割した画像要素を、下層
に形成した第1印刷画像「IMPORTANT:重要」
と、上層に形成した第2印刷画像「UNIMPORTA
NT:重要ではない」とし、これらの印刷画像を一部重
複させて、カードCに画像が形成されている。この場合
も、上記と同様な印刷・加熱処理が繰り返して行われ、
且つその際に加熱熱量を順次少なくなるようにしてい
る。したがって、カードCとしては、外観平面視におい
ては、第2印刷画像である「UNIMPORTANT:
重要ではない」が視認されるが、画像の分割形態が複雑
になっているため、偽造判別の容易性を損なうことな
く、極めて偽造し難いものとなっている。
【0130】また、図9は、分割した画像要素を、下層
に形成した第1印刷画像「○と2本の横棒(━)」と、
上層に形成した第2印刷画像「◇と2本の━」とし、要
素分割すると共に、第1印刷画像の「━」をC色とし、
第2印刷画像の「━」をY色として色分割させ、且つこ
のそれぞれの「━」を重複させて、カードCに画像が形
成されている。この場合も、上記と同様な印刷・加熱処
理が繰り返して行われ、且つその際に加熱熱量を順次少
なくなるようにしている。したがって、カードCとして
は、外観平面視においては、「○、◇、およびG色の
━」からなる画像が視認されることとなる。これによ
り、より一層効果的に、カードCの偽造防止が図られて
いる。
【0131】
【発明の効果】以上のように、本発明の偽造防止用の画
像形成方法および画像形成装置によれば、印刷後の印刷
用メディアに対する加熱熱量の制御により、メディア本
体への印刷画像の定着深さを自在に調整するようにして
いるため、画像の印刷品質を損なうことなく、メディア
本体に対する偽造防止用の印刷を簡単に行うことがで
き、且つ偽造の判別を容易に行うことができる。したが
って、偽造防止の好適なメディア本体を簡単に作成する
ことができる。
【0132】また、本発明の他の偽造防止用の画像形成
方法および画像形成装置によれば、印刷画像を、色分
割、要素分割或いは濃度分割して印刷し、且つ加熱熱量
の制御により、メディア本体への各分割画像の定着深さ
を自在に調整するようにしているため、画像の印刷品質
を損なうことなく、メディア本体に対する偽造防止用の
印刷を簡単に行うことができ、且つ偽造の判別を容易に
行うことができる。したがって、偽造防止の好適なメデ
ィア本体を簡単に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカード用の画像形成
装置の内部構造を示す斜視図である。
【図2】カードの積層構造およびインク受像シートを示
す断面模式図である。
【図3】カードに画像が形成されてゆく様子を示す断面
模式図である。
【図4】第2の実施形態に係るカード用の画像形成装置
の内部構造を示す断面模式図である。
【図5】第2の実施形態において、カードに画像が形成
されてゆく様子を示す断面模式図である。
【図6】カード用の画像形成装置の制御構成を示すブロ
ック図である。
【図7】画像を複数の色彩に色分割してカードに形成し
た状態を示す説明図であり、上層、下層、およびカード
表面の平面視状態を表す図である。
【図8】画像を複数の画像要素に要素分割してカードに
形成した状態を示す説明図であり、上層、下層、および
カード表面の平面視状態を表す図である。
【図9】画像を複数の画像要素に色および要素分割して
カードに形成した状態を示す説明図であり、上層、下
層、およびカード表面の平面視状態を表す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 筐体 4 プリント部 5 ヒータ部 7 カード排出口 8 搬送路 9 コントローラ 11 印刷装置 12 供給装置 13 プリント部
搬送装置 14 プリント側コントローラ 16 加熱装置 17 ヒータ部搬送装置 18 ヒータ側コ
ントローラ 19 カード移載装置 20 ヘッドユニ
ット 40 吸着テーブル 41 ガイドレー
ル 42 プリント部搬送ベルト機構 45 テーブル搬
送ベルト 50 照射ユニット 51 ハロゲンラ
ンプ 52 集光板 60 搬送ガイド 61 ヒータ部搬送ベルト機構 63 駆動プーリ 65 ヒータ部搬送ベルト 80 シート貼着
装置 81 シート剥離装置 90 基材層 91 インク定着層 93 フッ素フィ
ルム層 100 画像形成装置 101 筐体 103 カード供給手段 104 カード搬
送手段 105 シート送り手段 106 印刷手段 107 加熱圧着手段 108 コントロ
ーラ 109 カード排出口 120 送りロー
ラ 121 圧着ローラ 122 排出ロー
ラ 130 繰出しリール 131 巻取りリ
ール 132 第1ガイドローラ 133 第2ガイ
ドローラ 140 ヘッドユニット 150 ヒートロ
ーラ 160 第1経路突起 161 第2経路
突起 180 シート走行路 190 カード搬
送路 C カード IS インク受像シ
ート

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メディア本体と、前記メディア本体に重
    ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、 前記印刷用メディアに画像の印刷を行う印刷工程と、印
    刷後の前記印刷用メディアを加熱処理する加熱工程とを
    備え、 前記加熱工程において、前記昇華性染料インクの拡散深
    さを制御すべく加熱熱量を調整することを特徴とする偽
    造防止用の画像形成方法。
  2. 【請求項2】 メディア本体と、前記メディア本体に重
    ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、 データ上において前記画像を複数の色彩に色分割し、 前記メディア本体と前記インク受像シートとを重ね合わ
    せる重合工程と、重ね合わせた前記印刷用メディアに各
    色分割画像の印刷を行う印刷工程と、印刷後の前記印刷
    用メディアを加熱処理する加熱工程と、加熱後の前記メ
    ディア本体と前記インク受像シートとを分離する分離工
    程とを、前記インク受像シートを新しいインク受像シー
    トに更新しながら前記色分割の回数分繰り返すと共に、 複数の前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなる
    ように調整することを特徴とする偽造防止用の画像形成
    方法。
  3. 【請求項3】 前記インク受像シートは、前記メディア
    本体に貼着可能に構成されており、 前記重合工程において、前記インク受像シートは前記メ
    ディア本体に貼着されることを特徴とする請求項2に記
    載の偽造防止用の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 インク受像シートに昇華性染料インクを
    用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の前記インク受
    像シートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理し、
    前記インク受像シートに保持した前記昇華性染料インク
    を前記メディア本体の表面に拡散・発色させて画像を形
    成する偽造防止用の画像形成方法であって、 データ上において前記画像を複数の色彩に色分割し、 前記インク受像シートに各色分割画像の印刷を行う印刷
    工程と、印刷後の前記インク受像シートと前記メディア
    本体とを重ね合わせて加熱処理する加熱工程と、加熱後
    の前記メディア本体と前記インク受像シートとに分離す
    る分離工程とを、前記インク受像シートを新しいインク
    受像シートに更新しながら前記色分割の回数分繰り返す
    と共に、 複数の前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなる
    ように調整することを特徴とする偽造防止用の画像形成
    方法。
  5. 【請求項5】 前記色分割の回数を2とし、 第1回目の画像形成操作における色分割画像を暗色系と
    し、第2回目の画像形成操作における色分割画像を明色
    系とすることを特徴とする請求項2、3または4に記載
    の偽造防止用の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 メディア本体と、前記メディア本体に重
    ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、 データ上において前記画像を複数の画像要素に要素分割
    し、 前記メディア本体と前記インク受像シートとを重ね合わ
    せる重合工程と、重ね合わせた前記印刷用メディアに各
    要素分割画像の印刷を行う印刷工程と、印刷後の前記印
    刷用メディアを加熱処理する加熱工程と、加熱後の前記
    メディア本体と前記インク受像シートとを分離する分離
    工程とを、前記インク受像シートを新しいインク受像シ
    ートに更新しながら前記要素分割の回数分繰り返すと共
    に、 複数の前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなる
    ように調整することを特徴とする偽造防止用の画像形成
    方法。
  7. 【請求項7】 前記インク受像シートは、前記メディア
    本体に貼着可能に構成されており、 前記重合工程において、前記インク受像シートは前記メ
    ディア本体に貼着されることを特徴とする請求項6に記
    載の偽造防止用の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 インク受像シートに昇華性染料インクを
    用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の前記インク受
    像シートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理し、
    前記インク受像シートに保持した前記昇華性染料インク
    を前記メディア本体の表面に拡散・発色させて画像を形
    成する偽造防止用の画像形成方法であって、 データ上において前記画像を複数の画像要素に要素分割
    し、 前記インク受像シートに各要素分割画像の印刷を行う印
    刷工程と、印刷後の前記インク受像シートと前記メディ
    ア本体とを重ね合わせて加熱処理する加熱工程と、加熱
    後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを分離
    する分離工程とを、前記インク受像シートを新しいイン
    ク受像シートに更新しながら前記要素分割の回数分繰り
    返すと共に、 複数の前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなる
    ように調整することを特徴とする偽造防止用の画像形成
    方法。
  9. 【請求項9】 前記要素分割の回数を2とし、 第1回目の画像形成操作における要素分割画像と、第2
    回目の画像形成操作にける要素分割画像とを、一部重複
    させることを特徴とする請求項6、7または8に記載の
    偽造防止用の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 メディア本体と、前記メディア本体に
    重ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、 データ上において前記画像を複数の濃度に濃度分割し、 前記メディア本体と前記インク受像シートとを重ね合わ
    せる重合工程と、重ね合わせた前記印刷用メディアに各
    濃度分割画像の印刷を行う印刷工程と、印刷後の前記印
    刷用メディアを加熱処理する加熱工程と、加熱後の前記
    メディア本体と前記インク受像シートとを分離する分離
    工程とを、前記インク受像シートを新しいインク受像シ
    ートに更新しながら前記濃度分割の回数分繰り返すと共
    に、 複数の前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなる
    ように調整することを特徴とする偽造防止用の画像形成
    方法。
  11. 【請求項11】 前記インク受像シートは、前記メディ
    ア本体に貼着可能に構成されており、 前記重合工程において、前記インク受像シートは前記メ
    ディア本体に貼着されることを特徴とする請求項10に
    記載の偽造防止用の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 インク受像シートに昇華性染料インク
    を用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の前記インク
    受像シートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理
    し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染料イ
    ンクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて画像
    を形成する偽造防止用の画像形成方法であって、 データ上において前記画像を複数の濃度に濃度分割し、 前記インク受像シートに各濃度分割画像の印刷を行う印
    刷工程と、印刷後の前記インク受像シートと前記メディ
    ア本体とを重ね合わせて加熱処理する加熱工程と、加熱
    後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを分離
    する分離工程とを、前記インク受像シートを新しいイン
    ク受像シートに更新しながら前記濃度分割の回数分繰り
    返すと共に、 複数の前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなる
    ように調整することを特徴とする偽造防止用の画像形成
    方法。
  13. 【請求項13】 前記濃度分割の回数を2とし、 第1回目の画像形成操作における濃度分割画像を高い濃
    度とし、第2回目の画像形成操作における濃度分割画像
    を低い濃度とすることを特徴とする請求項10、11ま
    たは12に記載の偽造防止用の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 前記メディア本体は、基材層を構成す
    ると共にインク定着可能な白色層、白色層の表面に積層
    したインク定着可能な透明層とを有し、 前記分割の回数を2とし、第1回目の画像形成操作で前
    記昇華性染料インクを前記白色層の表層に加熱定着さ
    せ、第2回目の画像形成操作で前記昇華性染料インクを
    前記透明層に加熱定着させることを特徴とする請求項2
    ないし13のいずれかに記載の偽造防止用の画像形成方
    法。
  15. 【請求項15】 前記メディア本体には、前記インク受
    像シートが重ねられる最表層にフッ素フィルム層が積層
    されていることを特徴とする請求項1ないし14のいず
    れかに記載の偽造防止用の画像形成方法。
  16. 【請求項16】 前記メディア本体が、カードであるこ
    とを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の
    偽造防止用の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記印刷工程における印刷が、インク
    ジェット方式で行われることを特徴とする請求項1ない
    し16のいずれかに記載の偽造防止用の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 前記加熱工程は、駆動状態の加熱源に
    対し前記印刷用メディアを定速で通過させることで行わ
    れ、 前記加熱熱量の調整は、加熱源の温度および/または通
    過速度で行われることを特徴とする請求項1ないし17
    のいずれかに記載の偽造防止用の画像形成方法。
  19. 【請求項19】 メディア本体と、前記メディア本体に
    重ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成装置であって、 前記印刷用メディアに画像の印刷を行う印刷手段と、 印刷後の前記印刷用メディアを加熱処理する加熱手段
    と、 前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記昇華性染料インクの拡散深さを調
    整すべく前記加熱手段の加熱熱量を制御することを特徴
    とする偽造防止用の画像形成装置。
  20. 【請求項20】 メディア本体と、前記メディア本体に
    重ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成装置であって、 データ上において前記画像を複数の色彩に色分割する分
    割画像作成手段と、 前記メディア本体と前記インク受像シートとを重ね合わ
    せる重合手段と、 重ね合わせた前記印刷用メディアに各色分割画像の印刷
    を行う印刷手段と、 印刷後の前記印刷用メディアを加熱処理する加熱手段
    と、 加熱後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを
    分離する分離手段と、 前記インク受像シートを新しいインク受像シートに更新
    するシート更新手段と、 前記分割画像作成手段、前記重合手段、前記印刷手段、
    前記加熱手段、前記分離手段および前記シート更新手段
    を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記分割画像作成手段の色分割画像に
    基づいて、前記重合手段による重合工程と前記印刷手段
    による印刷工程と前記加熱手段による加熱工程と前記分
    離手段による分離工程とを、前記シート更新手段により
    前記インク受像シートを更新しながら前記色分割の回数
    分繰り返すと共に、複数の前記加熱工程における加熱熱
    量を順次少なくなるように制御することを特徴とする偽
    造防止用の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 インク受像シートに昇華性染料インク
    を用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の前記インク
    受像シートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理
    し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染料イ
    ンクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて画像
    を形成する偽造防止用の画像形成装置であって、 データ上において前記画像を複数の色彩に色分割する分
    割画像作成手段と、 前記インク受像シートに各色分割画像の印刷を行う印刷
    手段と、 印刷後の前記インク受像シートと前記メディア本体とを
    重ね合わせて加熱処理する加熱手段と、 加熱後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを
    分離する分離手段と、 前記インク受像シートを新しいインク受像シートに更新
    するシート更新手段と、 前記分割画像作成手段、前記印刷手段、前記加熱手段、
    前記分離手段および前記シート更新手段を制御する制御
    手段とを備え、 前記制御手段は、前記分割画像作成手段の色分割画像に
    基づいて、前記印刷手段による印刷工程と前記加熱手段
    による加熱工程と前記分離手段による分離工程とを、前
    記シート更新手段により前記インク受像シートを更新し
    ながら前記色分割の回数分繰り返すと共に、複数の前記
    加熱工程における加熱熱量を順次少なくなるように制御
    することを特徴とする偽造防止用の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 メディア本体と、前記メディア本体に
    重ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成装置であって、 データ上において前記画像を複数の画像要素に要素分割
    する分割画像作成手段と、 前記メディア本体と前記インク受像シートとを重ね合わ
    せる重合手段と、 重ね合わせた前記印刷用メディアに各要素分割画像の印
    刷を行う印刷手段と、 印刷後の前記印刷用メディアを加熱処理する加熱手段
    と、 加熱後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを
    分離する分離手段と、 前記インク受像シートを新しいインク受像シートに更新
    するシート更新手段と、 前記分割画像作成手段、前記重合手段、前記印刷手段、
    前記加熱手段、前記分離手段および前記シート更新手段
    を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記分割画像作成手段の要素分割画像
    に基づいて、前記重合手段による重合工程と前記印刷手
    段による印刷工程と前記加熱手段による加熱工程と前記
    分離手段による分離工程とを、前記シート更新手段によ
    り前記インク受像シートを更新しながら前記要素分割の
    回数分繰り返すと共に、複数の前記加熱工程における加
    熱熱量を順次少なくなるように制御することを特徴とす
    る偽造防止用の画像形成装置。
  23. 【請求項23】 インク受像シートに昇華性染料インク
    を用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の前記インク
    受像シートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理
    し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染料イ
    ンクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて画像
    を形成する偽造防止用の画像形成装置であって、 データ上において前記画像を複数の画像要素に要素分割
    する分割画像作成手段と、 前記インク受像シートに各要素分割画像の印刷を行う印
    刷手段と、 印刷後の前記インク受像シートと前記メディア本体とを
    重ね合わせて加熱処理する加熱手段と、 加熱後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを
    分離する分離手段と、 前記インク受像シートを新しいインク受像シートに更新
    するシート更新手段と、 前記分割画像作成手段、前記印刷手段、前記加熱手段、
    前記分離手段および前記シート更新手段を制御する制御
    手段とを備え、 前記制御手段は、前記分割画像作成手段の要素分割画像
    に基づいて、前記印刷手段による印刷工程と前記加熱手
    段による加熱工程と前記分離手段による分離工程とを、
    前記シート更新手段により前記インク受像シートを更新
    しながら前記要素分割の回数分繰り返すと共に、複数の
    前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなるように
    制御することを特徴とする偽造防止用の画像形成装置。
  24. 【請求項24】 メディア本体と、前記メディア本体に
    重ねたインク受像シートとから成る印刷用メディアを用
    い、 前記印刷用メディアに昇華性染料インクを用いて画像の
    印刷を行うと共に、印刷後の前記印刷用メディアを加熱
    処理し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染
    料インクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて
    画像を形成する偽造防止用の画像形成装置であって、 データ上において前記画像を複数の濃度に濃度分割する
    分割画像作成手段と、 前記メディア本体と前記インク受像シートとを重ね合わ
    せる重合手段と、 重ね合わせた前記印刷用メディアに各濃度分割画像の印
    刷を行う印刷手段と、 印刷後の前記印刷用メディアを加熱処理する加熱手段
    と、 加熱後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを
    分離する分離手段と、 前記インク受像シートを新しいインク受像シートに更新
    するシート更新手段と、 前記分割画像作成手段、前記重合手段、前記印刷手段、
    前記加熱手段、前記分離手段および前記シート更新手段
    を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記分割画像作成手段の濃度分割画像
    に基づいて、前記重合手段による重合工程と前記印刷手
    段による印刷工程と前記加熱手段による加熱工程と前記
    分離手段による分離工程とを、前記シート更新手段によ
    り前記インク受像シートを更新しながら前記濃度分割の
    回数分繰り返すと共に、複数の前記加熱工程における加
    熱熱量を順次少なくなるように制御することを特徴とす
    る偽造防止用の画像形成装置。
  25. 【請求項25】 インク受像シートに昇華性染料インク
    を用いて画像の印刷を行うと共に、印刷後の前記インク
    受像シートとメディア本体とを重ね合わせて加熱処理
    し、前記インク受像シートに保持した前記昇華性染料イ
    ンクを前記メディア本体の表面に拡散・発色させて画像
    を形成する偽造防止用の画像形成装置であって、 データ上において前記画像を複数の濃度に濃度分割する
    分割画像作成手段と、 前記インク受像シートに各濃度分割画像の印刷を行う印
    刷手段と、 印刷後の前記インク受像シートと前記メディア本体とを
    重ね合わせて加熱処理する加熱手段と、 加熱後の前記メディア本体と前記インク受像シートとを
    分離する分離手段と、 前記インク受像シートを新しいインク受像シートに更新
    するシート更新手段と、 前記分割画像作成手段、前記印刷手段、前記加熱手段、
    前記分離手段および前記シート更新手段を制御する制御
    手段とを備え、 前記制御手段は、前記分割画像作成手段の濃度分割画像
    に基づいて、前記印刷手段による印刷工程と前記加熱手
    段による加熱工程と前記分離手段による分離工程とを、
    前記シート更新手段により前記インク受像シートを更新
    しながら前記濃度分割の回数分繰り返すと共に、複数の
    前記加熱工程における加熱熱量を順次少なくなるように
    制御することを特徴とする偽造防止用の画像形成装置。
  26. 【請求項26】 前記メディア本体が、カードであるこ
    とを特徴とする請求項19ないし25のいずれかに記載
    の偽造防止用の画像形成装置。
  27. 【請求項27】 前記印刷手段における印刷が、インク
    ジェット方式で行われることを特徴とする請求項19な
    いし26のいずれかに記載の偽造防止用の画像形成装
    置。
  28. 【請求項28】 前記加熱手段は、加熱源と、駆動状態
    の前記加熱源に対し前記印刷用メディアを定速で通過さ
    せるメディア送り機構とを有し、 前記制御手段は、加熱源の温度および/またはメディア
    送り機構の通過速度により、加熱熱量の調整を行うこと
    を特徴とする請求項19ないし27のいずれかに記載の
    偽造防止用の画像形成装置。
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