JP2002254455A - シート状成形材料の製造方法、及び、電子部品の製造方法 - Google Patents
シート状成形材料の製造方法、及び、電子部品の製造方法Info
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Abstract
成形品内にボイドが発生することを防止し、且つ、生産
効率が向上できるシート状成形材料の製造方法、及び、
このシート状成形材料を用いた電子部品の製造方法を提
供する。 【解決手段】 シート状成形材料1の製造方法は、離型
フィルム3、3の間に粉粒状樹脂組成物2を投入した後
に、離型フィルム3、3に挟んだ状態でこの粉粒状樹脂
組成物2を加圧してシート状に成形する。電子部品は、
所望の電子部品の絶縁層と略同一の形状を有するこのシ
ート状成形材料1インサート部品を成形用金型に投入し
て加熱加圧成形する。
Description
を形成するために好適に用いることができるシート状成
形材料の製造方法、このシート状成形材料を用いた電子
部品の製造方法に関するものである。
の粉粒状樹脂組成物を打錠して図3に示すような柱状の
タブレット71に成形した成形材料をリードフレーム等
のインサート部品と共に金型内に投入し、直圧成形法に
て加熱加圧成形することにより、板状又はシート状に成
形して絶縁層と回路層とを積層成形した電子部品が知ら
れている。
又はシート状に成形する場合は、成形材料の粒子間に存
在する空気が絶縁層内に残存し、絶縁層内にボイドが発
生する恐れがある。また、タブレット71の成形材料を
用いる場合は、タブレット71の成形材料が金型内にて
板状又はシート状に変形する際に空気をかみ込むことに
より、やはり絶縁層内にボイドが発生する恐れがある。
は、上述の電子部品の絶縁層を形成するに適した成形材
料について鋭意研究を続けており、粉粒状樹脂組成物を
シート成形用金型にて所望の電子部品の絶縁層と略同一
の形状を有するシート状成形材料に作製した後、このシ
ート状成形材料をインサート部品と共に成形用金型内に
投入し、直圧成形法にて加熱加圧成形する成形材料の製
造方法等を提案している(特願平11−363611
等)。このものは、上記ボイドの発生を抑制できたり、
絶縁層と略同一の形状を有するシート状成形材料を採用
するので材料ロスを低減する等に有効なものである。
クルの短時間化が望まれている。上記シート状成形材料
を作製する場合、シート状成形材料をシート成形用金型
から取り出すのに時間を要して、生産サイクルが延びる
ことから、生産サイクルの短縮が望まれている。
で、その目的とするところは、板状又はシート状の成形
品を得るにあたり、成形品内にボイドが発生することを
防止し、且つ、生産効率が向上できるシート状成形材料
の製造方法、及び、このシート状成形材料を用いた電子
部品の製造方法を提供することにある。
成形材料の製造方法は、シート成形用金型に粉粒状樹脂
組成物を投入してシート状成形材料を製造する方法であ
って、離型フィルムの間に投入した粉粒状樹脂組成物
を、離型フィルムに挟んだ状態で加圧してシート状に成
形することを特徴とする。上記によって、作製したシー
ト状成形材料をシート成形用金型から取り出しやすくで
きるものである。なお、上記離型フィルムは、シート状
成形材料及びシート成形用金型に対して、離型性を有す
るものである。
法は、請求項1記載のシート状成形材料の製造方法にお
いて、上側と下側のシート成形用金型に離型フィルムを
敷き、この離型フィルムの間に粉粒状樹脂組成物を投入
することを特徴とする。
望の電子部品の絶縁層と略同一の形状を有するシート状
成形材料とインサート部品を成形用金型に投入して加熱
加圧成形する電子部品の製造方法において、上記シート
状成形材料が請求項1又は請求項2記載の製造方法で得
られたものであることを特徴とする。上記によって、請
求項1又は請求項2記載の製造方法で得られたシート状
成形材料は高い充填率を有するものであり、電子部品の
絶縁層と略同一の形状を有するので、成形の際に、成形
材料の変形による空気のかみ込みが抑制されて絶縁層内
にボイドが発生することを防止することができるもので
ある。
求項3記載の電子部品の製造方法において、上記インサ
ート部品がリードフレイムを有するものであることを特
徴とする。
料及びシート状成形材料の製造工程の一例を示し、
(a)〜(c)は製造工程の概略断面図、(d)はシー
ト状成形材料の斜視図である。
脂組成物2を用いる。上記粉状樹脂組成物2は、熱硬化
性樹脂、その硬化剤、無機充填材等の構成材料を配合し
てなるものである。
熱硬化性樹脂は、例えば、o−クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペ
ンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールS型エポキシ樹脂、ブロム含有エポキシ樹脂等のエ
ポキシ樹脂があげられ、これらを単独で用いても、2種
類以上を併用してもよい。樹脂組成物中の熱硬化性樹脂
の含有量は、4〜10重量%程度が好適である。
ば、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、フ
ェノールアラルキル、ナフトールアラルキル等の各種の
多価フェノール化合物やナフトール化合物が挙げられ
る。硬化剤全体の配合量は、通常エポキシ樹脂に対し
て、当量比で0.5〜1.5の範囲で配合される。
してもよく、この硬化助剤としては、例えば、トリフェ
ニルホスフィン等の有機ホスフィン類、1,8−ジアザ
−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の三級アミ
ン類、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾ
ール等のイミダゾール化合物等を挙げることができ、そ
の配合量は0.2〜0.8重量%の範囲とすることが好
ましい。
リカ、溶融シリカ、アルミナ、窒化ケイ素等の粉末が挙
げられる。また、無機充填材としては、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング
剤にて表面処理を施したものも挙げられる。この無機充
填材は、単独で用いても、2種類以上を併用してもよ
く、その配合量は85〜91重量%の範囲とすることが
好ましい。
としては、必要に応じて、離型剤、難燃剤、着色剤、シ
リコーン可とう剤等の添加剤を用いることができる。上
記離型剤は、カルナバワックス、ステアリン酸、モンタ
ン酸、カルボキシル基含有ポリオレフィン等が挙げられ
る。上記難燃剤は、樹脂被覆された赤リン、水酸化アル
ミニウム、酸化アンチモン等が挙げられる。上記着色剤
は、カーボンブラック等の顔料が挙げられる。
配合したものをミキサー、ブレンダー等で均一に混合し
た後、ニーダーやロール等で加熱・混練し、更に冷却固
化した後粉砕して得ることができる。
ト成形用金型が用いられる。上記シート成形用金型は、
図1(a)〜(c)に示すように型体5と、プランジャ
ー6と、下皿7にて構成されている。上記型体5は、上
面に向けて開口する平面視矩形状の凹部8が設けられて
いる。この凹部8の形状は、次工程の成形で得られる成
形品の絶縁層と略同一の形状とする。
けて平面視矩形状のコア9が突設されている。このコア
9の平面視寸法は、型体5の凹部8と略同一に形成され
ており、コア9の突出寸法は、凹部8の深さから、成形
されるシート状成形材料1の所望の厚み寸法を減じた寸
法に形成される。上記シート成形用金型は、プランジャ
ー6のコア9を型体5の凹部8内に配置するように、プ
ランジャー6と型体5を型合わせすると、コア9の表面
と凹部8の内面にて囲まれた空間にて、成形されるシー
ト状成形材料1と同一寸法、同一形状を有するキャビテ
ィ4が構成される。また、上記下皿7は、型体5の下方
に配置され、型体5にかけられる下向きの荷重に抗して
型体5を支えるものである。
1(a)に示すように、上側のシート成形用金型である
プランジャー6と、下側のシート成形用金型である型体
5と下皿7の間に一対の離型フィルム3、3を敷き、こ
の離型フィルム3、3の間に所定量の粉粒状樹脂組成物
2を投入する。上記離型フィルム3としては、シート状
成形材料1及びシート成形用金型に対して、離型性を有
するものであり、例えば、ポリエチレンテレフタラート
(PET)等のフィルムが挙げられる。上記離型フィル
ム3としては、厚みが20〜200μm、表面粗さが
0.1〜50μm程度のものを好適に用いることができ
る。
は、図1(b)に示すように、プランジャー6と型体5
とを、プランジャー5のコア9が型体5の凹部8内に配
置されるように型合わせすると共に、プランジャー6に
型体5に向けての下向きの荷重をかける。このとき型体
5は下皿7によって支持され、シート成形用金型内に形
成されるキャビティ4内において、粉粒状樹脂組成物2
が均されると共に加圧される。この際、離型フィルム
3、3は、その端部をシート成形用金型の外側に出して
おくと、後工程の作業が行い易い。この成形により、粉
粒状樹脂組成物2は、シート状に形成されるものであ
る。
法は、図1(c)に示すようにシート成形用金型の型体
5とプランジャー6とを型開きした際に、シート状成形
材料1がシート成形用金型より容易に離型することがで
きるものである。上記製造方法によって、図1(d)に
示すような、シート状の成形材料1を得ることができ
る。上記製造方法は、離型フィルム3、3に挟んだ状態
で粉粒状樹脂組成物2を加圧してシート状に成形するの
で、作製したシート状成形材料1をシート成形用金型か
ら取り出しやすく、作業性が向上するものである。
法は、作製したシート状成形材料1が、次工程の成形で
得られる成形品の絶縁層と略同一の形状であるため、変
形による空気のかみ込みが抑制されて成形品内にボイド
が発生することを防止することができるものである。
形品として、電子部品について図2に基づいて説明す
る。 上記電子部品は、図2(b)、(c)に示すよう
に上記シート状成形材料1を加熱加圧成形することによ
り形成した絶縁層41と、インサート部品42aとして
投入されたリードフレイム42bを有する回路層42
と、アルミニウム製の放熱板43とが積層成形された回
路基板40である。
は、図2(a)に示すように型体46と、上型44と、
下型45から構成される。上記型体46は、上面に向け
て開口する平面視矩形状の凹部47が設けられている。
上記上型44は、下面から下方に向けて、型体46の凹
部47と略同一に形成されたコアが突設している。ま
た、この凹部47の平面視寸法は、回路基板40の所望
の平面視寸法と同一とし、また凹部47の深さ寸法は、
回路基板40の所望の厚み寸法と同一とする。
ず下型45上にリードフレイム42bを有するインサー
ト部品42aを配置すると共に、下型45と型体46で
凹部47を形成し、次いで、シート状成形材料1を配置
し、さらに、その上に放熱板43を配置する。その後、
成形用金型で加熱加圧が行われるとシート状成形材料1
は、一旦溶融した後に硬化反応が行われ、それに伴っ
て、溶融した成形材料内にインサート部品22aが埋没
されると共に、その反対側に放熱板43が積層一体化す
る。成形用金型の加熱加圧条件としては、例えば、加熱
温度を150〜175℃、加圧力を9.5〜40MPa
とすることが好ましく、この場合の加熱加圧時間を60
〜360秒間とすることが好ましい。この成形材料の硬
化で絶縁層41が形成される。成形後、型開きすること
により、リードフレイム42bと放熱板43を有する回
路基板40が取り出される。
41と略同一の寸法及び形状を有するシート状成形材料
1を用いるので、成形過程において成形材料の形状が大
きく変更されることがなく、ほぼそのままの形状で絶縁
層41として成形されることとなり、成形時に成形材料
中に空気がかみ込まれて絶縁層41内にボイドが発生す
るような事態を防ぐことができるものである。
製造方法は、離型フィルムに挟んだ状態で粉粒状樹脂組
成物を加圧してシート状に成形するので、作製したシー
ト状成形材料をシート成形用金型から取り出しやすく、
作業性が向上する。さらに、上記製造方法は、作製した
シート状成形材料が、次工程の成形で得られる成形品の
絶縁層と略同一の形状であるため、変形による空気のか
み込みが抑制されて成形品内にボイドが発生することを
防止することができる。
は、シート状成形材料は高い充填率を有するものであ
り、電子部品の絶縁層と略同一の形状を有するので、成
形の際に、成形材料の変形による空気のかみ込みが抑制
されて絶縁層内にボイドが発生することを防止すること
ができる。
示し、(a)〜(c)は製造工程の概略断面図、(d)
はシート状成形材料の斜視図である。
示した概略断面図、(b)は成形される電子部品の概略
断面図、(c)は同上の電子部品の裏面側からの斜視図
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 シート成形用金型に粉粒状樹脂組成物を
投入してシート状成形材料を製造する方法であって、離
型フィルムの間に投入した粉粒状樹脂組成物を、離型フ
ィルムに挟んだ状態で加圧してシート状に成形すること
を特徴とするシート状成形材料の製造方法。 - 【請求項2】 上側と下側のシート成形用金型に離型フ
ィルムを敷き、この離型フィルムの間に粉粒状樹脂組成
物を投入することを特徴とする請求項1記載のシート状
成形材料の製造方法。 - 【請求項3】 所望の電子部品の絶縁層と略同一の形状
を有するシート状成形材料とインサート部品を成形用金
型に投入して加熱加圧成形する電子部品の製造方法にお
いて、上記シート状成形材料が請求項1又は請求項2記
載の製造方法で得られたものであることを特徴とする電
子部品の製造方法。 - 【請求項4】 上記インサート部品がリードフレイムを
有するものであることを特徴とする請求項3記載の電子
部品の製造方法。
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