JP2002254441A - ゲート処理方法及びその処理装置 - Google Patents

ゲート処理方法及びその処理装置

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JP2002254441A
JP2002254441A JP2001052842A JP2001052842A JP2002254441A JP 2002254441 A JP2002254441 A JP 2002254441A JP 2001052842 A JP2001052842 A JP 2001052842A JP 2001052842 A JP2001052842 A JP 2001052842A JP 2002254441 A JP2002254441 A JP 2002254441A
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gate
convex portion
resin
resin molded
heating
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JP2001052842A
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Hiroshi Kobayashi
弘志 小林
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Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形部品の凸状部の表面に発生する微細
な遊離因子による機器の破損、動作不良を防止できるゲ
ート処理方法及びその装置を提供する。 【解決手段】 樹脂成形部品6のゲート部分に表面に発
生する遊離因子4を有した凸状部5を、所定の温度に加
熱した金属ブロック1の表面に樹脂の付着防止層を形成
した凸状部5に対応する凹部2に嵌入して圧接し、遊離
因子4を溶融させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形部品のゲ
ート処理方法及びその装置に関し、特にハードディス
ク、CD−ROM、DVD等の記録メディアとなる樹脂
成形部品のゲート処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の樹脂成形部品における、ゲート部
分に生成される突起の処理方法としてのホットランナー
による処理方法について、図12の樹脂成形金型のゲー
ト部分近傍の断面図を参照しつつ説明する。図12は従
来のホットランナーによるゲート生成凸状部の処理方法
を示す。図示のように加熱した樹脂を成形空間に注入す
るホットランナーのホットノズル24の先端のゲート部
25には内部加熱用チップヒーター26を有する。この
ホットランナーは、ホットノズル24の先端において、
チップヒーター26でゲート部25を加熱することによ
り樹脂27を流動状態にする。その後、チップヒーター
26の電源をオフにすることにより樹脂27を固化さ
せ、樹脂成形部品から半固化状態にてゲート部25を分
離する。これにより、ゲート部25からの樹脂の糸引き
を防止し、ゲート部25を外観上きれいに処理してい
る。
【0003】また、コンパクトディスク等の光学的に情
報を記録するためのディスクの射出成形におけるゲート
処理方法に用いられる別の従来のゲート処理方法につい
て図13〜図15を参照しつつ説明する。図13に示す
ように、射出成形品であるディスク28の中心のゲート
部にはスプルーランナー29が生ずる。そのスプルーラ
ンナー29は、図14に示すように、ポンチ30によっ
て中心孔31を打ち抜いて形成することによって除去さ
れる。しかし、この打ち抜きにより、図15に示すよう
にディスク28の中心孔31周辺には一面にバリ31a
が発生する。
【0004】従来の別のゲート処理方法として、特公平
07−75851号には、図16に示すように、表面に
溶融樹脂の付着防止層33を形成し、かつ、所定温度に
制御し、先端を円錐形状の斜面としたピン32を中心孔
31に差し込んで、このバリ31aを除去する方法が開
示されている。すなわち、その従来法では、中心孔31
の周囲に形成されているバリ31aを、加熱したピン3
2により柔軟化させ、中心孔31の内縁部に溶着して除
去していた。
【0005】その他の従来のゲート処理方法として、ゲ
ート切断処理用ニッパーによりスプルーランナー29を
切断除去する方法も良く知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ホットランナーを使用
した従来のゲート処理方法では、ディスクに用いられる
熱可塑性樹脂材料の一つであるLCP樹脂(Liqui
d Crystal Polymer)を使用する場
合、下記の問題が生じる。すなわち、LCP樹脂は樹脂
繊維の配向性を有しているため、ゲート生成凸状部5の
付近の樹脂の表面に、図17に示すような樹脂の流れる
方向と反対方向の、柱状の遊離因子4が発生する。この
ようにゲート生成凸状部5に発生する遊離因子4は、ご
く微細な針状や鱗片状などの樹脂バリであり、これを除
去せずにディスクをハードディスク、CD−ROM、D
VD等の精密機器に使用した場合は、剥離した針状や鱗
片状などの樹脂バリの遊離因子4によって精密機器が破
損する場合がある。
【0007】例えば、ハードディスクのように異物を極
力排除して生産される機器の場合、剥離した遊離因子4
によって磁気ヘッドやディスクの表面にキズが入り記録
データーが破壊されることがあった。また、CD−RO
M、DVD等のディスク28の場合、図18に示すよう
に、遊離因子4が剥離して飛散し、ディスク28との間
の静電気によりディスク28の表面に吸着される。その
吸着した遊離因子4の部分が反射膜の形成に際しピンホ
ールとなって信号欠落による読み取りエラーとなること
があった。
【0008】この遊離因子を除去するために、従来図1
9に示すようにゲート処理用のエアーニッパー34を用
いてゲート生成凸状部5を切断して除去することもあっ
た。しかしその場合、切断個所に内部応力が発生し、図
20に示すように前記内部応力による凹凸が樹脂成形部
品6に残留し、糸引き現象によりバリ35が生じる欠点
があった。また、このゲート生成凸状部5を、図21に
示すように刃物36による切削加工で除去することもで
きる。しかしこの場合にも、図22に示すように、切削
除去した内周縁部の樹脂表面が刃物36の回転によって
鋸歯状態になり、新たなバリ37を発生させてしまう。
さらに切削加工によって樹脂が飛散し、この飛散した樹
脂が静電気によってディスク表面に吸着することも多
く、遊離因子を完全に除去することはできなかった。
【0009】凸状のゲート生成凸状部5に発生する遊離
因子4を完全に除去する先行例の方法としては、遊離因
子4を溶融させる特公平07−75851号に示されて
いる処理方法が効果的であるといえる。しかしながら所
定温度で加熱した円錐形状のピン(図示略)をゲート生
成凸状部5に圧接すると、図23に示すように溶接した
ゲート生成凸状部の樹脂がピン(図示略)の外周から溢
出し、その溢出した樹脂による新たなバリが生ずること
となる。ピンの先端形状を平面にした場合でも同様であ
る。すなわち加熱加圧ピンの先端形状として円錐形や平
面のものを用いてもバリを絶無にすることができなかっ
た。
【0010】また、ホットランナーを使用した樹脂成形
金型の成形空間側のゲート穴の形状は、多数回の射出成
形を繰り返すうちにゲート穴の直形が大きく変化する傾
向にある。 成形空間側のゲート穴が大きくなると、図
24に示すように、ゲート生成凸状部5の高さhが高く
なり、かつその底辺の直径dが大きくなる。このためゲ
ート生成凸状部5を溶融によって平坦にするには成形空
間側のゲート穴の形状寸法に対応して加熱加圧用のピン
の形状寸法を手作業などで変化させねばならず、自動化
工程における支障となっていた。
【0011】以上のように各先行技術においてはゲート
生成凸状部を切除して遊離因子の源である突起を取り除
くことにつき工夫が重ねられた。しかしゲート生成凸状
部を除こうとすると、新たに汚染源としての遊離因子や
バリから生ずる微細粒が発生するという悪循環があっ
た。本発明においては、従来とは発想を根本から転換
し、ゲート生成凸状部の切除を行わないこととした。す
なわち本発明は、ゲート生成凸状部はそのまま維持した
上で、ゲート生成凸状部の表面に生ずる遊離因子のみを
熱溶融により完全に除去するゲート処理方法及びその装
置を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のゲート処理方法
は、熱溶融した樹脂を注入するゲート部分を含む樹脂成
形金型により形成される樹脂成形部品の製造において、
前記樹脂成形金型のゲート部分により生成されるゲート
生成凸状部の表面に発生する遊離因子を、所定の温度に
加熱した加熱加圧ブロックに形成した前記ゲート生成凸
状部挿入嵌合用凹部に挿入当接する工程、前記凹部を前
記樹脂成形部品のゲート生成凸状部に圧接させ前記遊離
因子を溶融させる工程、及び前記加熱加圧ブロックを前
記樹脂成形部品の凸状部から取り外す工程を有すること
を特徴とする。この構成によれば、ゲート生成凸状部が
加熱加圧ブロックの凹部に嵌入して、そのゲート生成凸
状部の表面に生ずる遊離因子のみが溶融されるため、凸
状部の体積の変化によるバリを生ずることなく遊離因子
のみを溶融して除去できる。
【0013】本発明のゲート処理装置は、先端部に前記
樹脂成形部品の前記ゲート生成凸状部に嵌合する凹部を
形成した加熱加圧ブロック、前記加熱加圧ブロックの少
なくとも先端部を所定の温度に加熱する手段、及び前記
加熱加圧ブロックの前記凹部を前記樹脂成形部品のゲー
ト生成凸状部に嵌入して圧接させる手段を有することを
特徴とする。この構成によれば、ゲート生成凸状部が加
熱加圧ブロックの凹部に嵌入して、そのゲート生成凸状
部の表面に生ずる遊離因子のみが溶融されるため、凸状
部の体積の変化によるバリを生ずることなく遊離因子の
みを溶融して除去できる。
【0014】上記構成のゲート処理装置において、前記
加熱加圧ブロックの凹部を形成した先端部を着脱自在に
するのが望ましい。これにより樹脂成形金型の成形空間
側のゲート穴の直径が射出成形時の射出回数の増加にと
もない大きくなり、凸状ゲートの容積が大きくなる形状
変化に対して、前記加熱加圧ブロックの凹部を前記ゲー
トの変化に対応した形状に形成した先端部を着脱自在に
することにより対応できる。また、少なくとも前記加熱
加圧ブロックの先端部を振動せしめる振動発生手段を有
するのが望ましい。これにより、前記凹部にゲート生成
凸状部を挿入し先端部を振動せしめて、そのゲート生成
凸状部を効果的に溶融させて成形することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例とし
てホットランナーを用いて成形したハードディスク用樹
脂成形部品のゲート処理装置について添付の図面を参照
しつつ説明する。
【0016】《実施例1》まず、本発明のゲート処理装
置の特徴部分である加熱加圧ブロックの好適例としての
金属ブロック1について図1〜図4を参照しつつ説明す
る。図1は、本発明の実施例1のゲート処理装置におけ
る金属ブロック先端部の断面図である。図1において、
金属ブロック1の先端部には、樹脂成形部品のゲート部
分に生成されるゲート生成凸状部の形状にあわせた凹部
2が形成されている。金属ブロック1の材質は、ゲート
生成凸状部に圧接溶融時の耐摩耗、耐疲労、耐食性に優
れた最適例では合金工具鋼材のSK−D61材を使用す
るのが好ましい。勿論その他の工具材料も用いうる。本
実施例では金属ブロック1はSK−D61で形成し、凹
部2の表面粗さは、十点平均粗さ(Rz)が 0.8で
仕上げられている。また、凹部2の表面には、溶融樹脂
の付着防止のため、公知の方法でSK−D61の表面を
窒化処理して作った付着防止層3が形成されている。
尚、窒化処理に加えて、クロムメッキ処理等の表面処理
をしてもよい。
【0017】図2は、実施例1のゲート処理装置におけ
る樹脂成形部品のゲート処理前の状態、図3はゲート処
理の状態、図4はゲート処理後の状態をそれぞれ示す断
面図である。図2に示すように、加熱された金属ブロッ
ク1を矢印の方向に降下し、遊離因子4が生じた樹脂成
形部品6のゲート生成凸状部5を金属ブロック1の先端
部の凹部2に挿入して圧接する。すると、図3に示すよ
うに、ゲート生成凸状部5は遊離因子4とともに溶融
し、金属ブロック1の先端部の凹部2の形状に倣って成
形される。そして、ゲート処理を行った後の樹脂成形部
品6のゲート生成凸状部5の表面7は、図4に示すよう
に遊離因子4が完全に溶融して平滑な状態に処理され
る。
【0018】次に、実施例1のゲート処理装置について
図5を参照しつつ説明する。図5は、実施例1のゲート
処理装置の側面図である。図5最下部のパレット12に
は、ゲート部分により生じたゲート生成凸状部が未処理
の樹脂成形部品6が装着される。そして所定温度に加熱
された加熱加圧用の金属ブロック1が、シリンダー19
により樹脂成形部品6の所定位置に正確に挿入されるよ
うに構成されている。金属ブロック1の外周には、カー
トリッジヒーター及び温度センサー17を装着したヒー
ターユニット16が圧入され、所定の温度に制御されて
いる。必要に応じて金属に代えて熱容量と熱伝導率の大
きい磁器、などの非金属を用いてもよい。温度制御の精
度が不安定な場合は、圧接溶融後、図3に示すゲート生
成凸状部5が必要以上に溶融し、金属ブロック1を上方
に引き上げたとき、納豆又は水あめを箸でつついたとき
のように糸引きの現象が発生する。したがって、温度制
御の精度をきわめて高精度に制御して安定させる必要が
ある。
【0019】樹脂材料としてLCP樹脂を使用した場
合、金属ブロック1のヒーター温度をLCP樹脂の加重
たわみ点温度220℃よりも低い温度とすることにより
最も良好な結果が得られた。実施例1の金属ブロック1
の温度は215℃に設定し、±1℃の範囲で温度制御を
行うことにより安定した溶融処理をおこなうことができ
た。
【0020】図5のパレット12は、ゲート未処理の樹
脂成形部品6を金属ブロック1により圧接した際に、水
平方向の位置ズレを防止するため保持するものであり、
その中には、図6に示すように、樹脂成形部品6を装着
するときの位置決めのガイドとなる少なくとも先端が先
細の円錐形もしくは多角錘形を有するガイドピン12a
が対角線上の位置に2本取り付けられている。このガイ
ドピン12aにより、図示しない既知の成形品自動取り
出しロボットの製品チャックが樹脂成形部品6をクラン
プしてパレット12内に置くとき、図7に示すようにそ
の案内孔にピンが係合し、樹脂成形部品6のズレが防が
れる。こうして樹脂成形部品6は、確実にパレット12
に装着される。規正パッド18(図5の下部近く)は垂
直方向の位置ズレを防止するためのものである。すなわ
ち金属ブロック1が下降し樹脂成形部品6に接触する前
に、規正パッド18が樹脂成形部品6を上方から静かに
抑えて位置決めを行う。また、金属ブロック1の加熱加
圧による溶融処理完了後シリンダー19が上昇して金属
ブロック1が樹脂成形部品6から離れた後、この規正パ
ッド18が樹脂成形部品6の浮き上がりを抑え、次に再
びロボットの製品チャックが来るまで樹脂成形部品6を
所定の位置に維持する役割も担っている。
【0021】この実施例装置では、圧接溶融の処理時間
は、シリンダー19に取り付けた下限検出リードスイッ
チ21がオンした後、1.5秒間保持しシリンダー19
を上昇させゲート溶融処理を完了するように設定して好
結果が得られた。シリンダー19は、エアーシリンダー
を使用し圧接時の下降速度を調整するためエアー流量
と、エアー圧力を制御している。シリンダー19の下降
速度はゲート生成凸状部が溶融して行く時間経過に同調
させ、かつ圧接時のゲートを押す圧力を減圧して溶融を
最適化するようにしている。圧接時の金属ブロック1は
下限検出リードスイッチ21による位置検出によって下
降を停止する。下降停止位置は、ゲート生成凸状部の溶
融を正確に行うために、高い停止精度、繰り返し精度が
要求される。
【0022】エアーシリンダーの代わりに油圧シリンダ
ー、モーターを使用した位置制御を行うこともことも可
能である。金属ブロック1のヒーター温度、圧接時間、
圧接時のシリンダー19の下降速度、圧接圧力は、使用
樹脂の種類及びゲートの大きさによって変更する必要が
ある。さらに、ヒーターユニット16を直接金属ブロッ
ク1の外周に圧入して取り付けた場合、シリンダー19
にも熱が伝導して蓄積するため、ピーク材(PEEK、
ポリエーテル・エーテルケトン材)等の断熱材19aを
ヒーターユニット16とシリンダー19との間に取り付
ける。これによってシリンダー19の温度が50℃以下
に保たれ、シリンダー19の損傷や不要な加熱電力の発
生を防止することができる。
【0023】図8は、実施例1のゲート処理装置を含む
精密機器部品生産設備のレイアウトの平面図を示してい
る。図8において、精密機器部品生産設備は、樹脂成形
機8、成形品自動取り出しロボット9、製品ストック装
置11、及び図9に示す本実施例1のゲート処理装置1
0により構成される。ゲート処理装置10はインライン
化(例えば、自動取出し機と自動検査・梱包機の間に挿
入して自動化ラインに組み込むなど)されており、成形
サイクル時間内にゲート処理を行う必要があり、これら
を考慮した設計になっている。
【0024】精密機器部品生産設備の樹脂成形機8の成
形金型では1回の成形で4個の製品を成形する。したが
って図9の平面図に示すように、本実施例のゲート処理
装置は、4個の樹脂成形部品を同時にゲート処理を行う
構造となっている。ゲート処理装置はインデックステー
ブル39を有する。このインデックステーブル39は、
ゲート処理が未処理の樹脂成形部品を装着する装着ポジ
ション13、ゲート生成凸状部表面に発生する遊離因子
4を溶融する溶融処理ポジション14、及びゲート処理
後の樹脂成形部品を取り出す取り出しポジション15を
有する。
【0025】図8の成形品自動取り出しロボット9によ
って樹脂成形機8から取り出した未処理の樹脂成形部品
は装着ポジション13においてパレット12に装着され
る。成形品自動取り出しロボット9は、図6に示すよう
に、この実施例ではパレット12内の対角線上の位置に
取り付けてある円錐形状の位置決めピン12aをガイド
として、未処理の樹脂成形部品をパレット12内に装着
する。未処理の樹脂成形部品を装着後、図9に示すイン
デックステーブル39が回転し、あるパレット12が溶
融処理ポジション14に来たとき、図5に示した金属ブ
ロック1によりゲート生成凸状部を溶融する処理が行わ
れる。その後インデックステーブル39が回転し、取り
出しポジション15において、その上空で待機している
成形品自動取り出しロボット9(図8)によりゲート処
理後の樹脂成形部品が取り出される。取り出したゲート
処理後の樹脂成形部品は図8に示す製品ストック装置
(図示略)中にストックされる。以上の動作を繰り返
し、ゲート処理が樹脂成形機8(図8)の所定の成形サ
イクル時間内に行われる。
【0026】《実施例2》図10は、実施例2のゲート
処理装置の金属ブロックの先端部の部分断面図である。
実施例2のゲート処理装置は、実施例1のものと金属ブ
ロックの構成のみが異なる。したがって実施例1にある
部分と同一の部分には同一符号を付して重複する説明は
省略する。図10において、実施例2のゲート処理装置
の金属ブロック1の先端部にはブロックホルダー22が
取り付けられ、このブロックホルダー22にセットボル
ト23により着脱可能な交換用先端部10aを有してい
る。
【0027】図24の従来例に示したように、ホットラ
ンナーを使用した樹脂成形金型の成形空間側のゲート穴
の形状は、樹脂射出回数の増加にともないゲート穴の直
径が大きくなる。樹脂成形金型の成形空間側のゲート穴
の直径が大きくなるとゲート生成凸状部5の高さhが高
くなり、かつ底辺の直径dが大きくなる。そこで、ゲー
ト穴直径、したがってゲート生成凸状部の形状寸法が変
化する以前の金属ブロックの凹部の形状でゲート処理を
続けると、圧接溶融時にゲート生成凸状部の容積の増加
により金属ブロックの凹部に収まらない樹脂が金属ブロ
ックの周辺から溢れ出すことがある。
【0028】この実施例2のゲート処理装置によれば、
樹脂成形金型の成形空間側のゲート穴の変化(拡大)に
つれて、変化(大形化)したゲート生成凸状部の形状に
合わせて凹部を大きくした交換用先端部10aを作成し
定期的に交換する。こうすることによりゲート穴の摩耗
による拡大につれてゲート生成凸状部が大きくなった場
合でも、常に良好なゲート生成凸状部の処理ができる。
交換用先端部10aの取り付け構造は、金属ブロック1
の位置を確実に再現する必要がある。そこで交換用先端
部10aの全長、直径は全て同一で作成しブロックホル
ダー22に挿入しセットボルト23によって固定する。
それにより、射出回数の増加にともなうゲート生成凸状
部の形状寸法変化にがあっても安定したゲート生成凸状
部の処理を行うことが可能となる。
【0029】《実施例3》図11の(a)は、実施例3
のゲート処理装置の金属ブロック1の周辺部の部分側面
図である。実施例3のゲート処理装置は,実施例1の金
属ブロック1に超音波発生装置を取り付けたものであ
る。したがって実施例1と異なる部分についてのみ説明
する。図11の(a)において、実施例3のゲート処理
装置は、シリンダー19と金属ブロック1との間に超音
波発生装置40を設けている。
【0030】この構成の実施例3のゲート処理装置によ
れば、実施例1のゲート処理装置の金属ブロック1に超
音波発生装置40を取り付けているため、ゲート生成凸
状部5(図2)を電気ヒータによる加熱に加えて超音波
発振による摩擦熱を用いて溶融させるので加熱効率を向
上できる。また、別例として、図11の(b)に示す構
成では、電気ヒータを用いずに超音波による加熱だけで
ゲートを溶融処理する。ゲート生成凸状部5の形状や組
成によってはこのような金属ブロックでも十分な効果が
得られる。なお、これらの実施例3の構成のものにおい
ても、実施例2のように金属ブロック1に交換用先端部
を設けることができるのはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上実施例で詳細に説明したように、本
発明によれば、樹脂成形での熱溶融樹脂によりゲート部
に生成される、遊離因子を表面にもったゲート生成凸状
部を、加熱された金属ブロックの先の凹部2に挿入して
加熱加圧し、遊離因子のない無害なものに変成できる。
その結果、ゲート生成凸状部を除去することによるバリ
の発生や溢出する樹脂によるバリの発生を防止し、遊離
因子のない滑らかな表面の無害なゲート生成凸状部を得
ることができる。また金属ブロックに超音波発生装置を
取り付け、超音波発振による摩擦熱を一部に又は全部に
用いて、ゲート生成凸状部を溶融処理することもでき
る。また射出成形時の射出回数の増加にともなう射出成
形金型の成形空間側ゲート穴の形状変化に対し、金属ブ
ロックの先端部に交換用先端部を脱着可能にしたことで
金属ブロックの凹部の形状寸法を変更するものでは、ゲ
ートの形状寸法の変化があっても良好にゲート処理を続
けることができる。
【0032】本発明によると、剥離した遊離因子が生じ
ない。したがって剥離遊離因子によるハードディスク等
の磁気記録装置の磁気ヘッド、ディスクの表面にキズの
発生や記録データーの破壊がなくなる。またCD−RO
M、DVD等の光学的に情報を記録したディスクでの、
遊離因子剥離飛散により発生する、反射膜の形成時のピ
ンホールによる信号欠落などを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のゲート処理装置の金属ブロ
ック先端部の部分断面図
【図2】本発明の実施例1のゲート処理前の状態を示す
ゲート生成凸状部近傍の断面図
【図3】本発明の実施例1のゲート処理の状態を示すゲ
ート生成凸状部近傍の断面図
【図4】本発明の実施例1のゲート処理後の状態を示す
ゲート生成凸状部近傍の断面図
【図5】本発明の実施例1のゲート処理装置の側面図
【図6】本発明のゲート処理製品載置パレット及びそれ
に挿入される樹脂成形部品の関係の詳細図
【図7】図6のパレット中に樹脂成形部品を挿入した状
態の図
【図8】本発明の実施例1のゲート処理装置を含む生産
設備レイアウトの構成を示す平面図
【図9】本発明の実施例1のゲート処理装置の平面図
【図10】本発明の実施例2のゲート処理装置における
金属ブロック先端部の部分断面図
【図11】(a)は本発明の実施例3のゲート処理装置
におけるシリンダ部の部分図 (b)は本発明の実施例3のさらに変形した例のシリン
ダ部の部分図
【図12】従来のゲート処理ホットランナー装置におけ
るゲート近傍の部分断面図
【図13】従来のCD−ROMディスクにおけるスプル
ー除去前の状態を示す断面図
【図14】従来のCD−ROMディスクにおけるスプル
ー除去状態を示す断面図
【図15】従来のCD−ROMディスクにおけるスプル
ー除去後の状態を示す斜視図
【図16】ヒーターによる従来のバリ除去の状態を示す
断面図
【図17】樹脂成形部品の従来のゲート部に発生する遊
離因子の状態を示す斜視図
【図18】CD−ROM等ディスク表面における遊離因
子の付着状態を示す斜視図
【図19】ニッパーによる従来のゲート処理状態を示す
断面図
【図20】ニッパーによる従来のゲート処理後の樹脂成
型品の断面図
【図21】切削による従来のゲート処理状態を示す部分
斜視図
【図22】切削による従来のゲート処理後の樹脂成型品
のゲート表面状態をしめす斜視図
【図23】ゲート部のバリを従来のヒーターにより除去
した後の状態を示す斜視図
【図24】ホットランナー使用時における従来のゲート
部の形状変化を説明する断面図
【符号の説明】
1 金属ブロック 2 凹部 3 付着防止層 4 遊離因子 5 ゲート生成凸状部 6 樹脂成形部品 7 遊離因子除去後ゲート表面 8 成形機 9 成形品自動取り出しロボット 10 ゲート処理装置 11 製品ストック装置 12 パレット 13 装着ポジション 14 溶融処理ポジション 15 取り出しポジション 16 ヒーターユニット 17 温度センサー 18 規正 19 シリンダー 20 ストッパー 21 リードスイッチ 22 ブロックホルダー 23 セットボルト 24 ノズル 25 ゲート部 26 チップヒーター 27 樹脂 28 ディスク 29 スプルーランナー 30 ポンチ 31 中心孔 31a バリ 32 ピン 33 ピン表面付着防止層 34 エアーニッパー 35 ニッパー切断後のバリ 36 刃物 37 切削後のバリ 38 溢れ出したバリ h ゲート高さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱溶融した樹脂を注入するゲート部分を
    含む樹脂成形金型により形成される樹脂成形部品の製造
    において、 前記樹脂成形金型のゲート部分により生成されるゲート
    生成凸状部の表面に発生する遊離因子を、所定の温度に
    加熱した加熱加圧ブロックに形成した前記ゲート生成凸
    状部挿入嵌合用凹部に挿入当接する工程、及び前記凹部
    を前記樹脂成形部品のゲート生成凸状部に圧接させ前記
    遊離因子を溶融させる工程、及び前記加熱加圧ブロック
    を前記樹脂成形部品のゲート生成凸状部から取り外す工
    程を有することを特徴とするゲート処理方法。
  2. 【請求項2】 前記凹部の先端部を振動させつつ前記遊
    離因子を溶融させることを特徴とする請求項1記載のゲ
    ート処理方法。
  3. 【請求項3】 先端部に前記樹脂成形部品の前記ゲート
    生成凸状部に嵌合する凹部を形成した加熱加圧ブロッ
    ク、 前記加熱加圧ブロックの少なくとも先端部を所定の温度
    に加熱する手段、及び前記加熱加圧ブロックの前記凹部
    を前記樹脂成形部品のゲート生成凸状部に嵌めて圧接さ
    せる手段を有することを特徴とするゲート処理装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱加圧ブロックの凹部を形成した
    先端部を着脱自在にしたことを特徴とする請求項3記載
    のゲート処理装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも前記加熱加圧ブロックの先端
    部を振動せしめる振動発生手段を有することを特徴とす
    る請求項3または4記載のゲート処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004141733A (ja) * 2002-10-23 2004-05-20 Moriyama:Kk 混練装置
JP2010173068A (ja) * 2009-01-27 2010-08-12 Panasonic Corp 樹脂成形体ゲート残り処理方法

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