JP2000011375A - ディスク基板及びその製造方法並びにその製造装置 - Google Patents

ディスク基板及びその製造方法並びにその製造装置

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JP2000011375A
JP2000011375A JP10182979A JP18297998A JP2000011375A JP 2000011375 A JP2000011375 A JP 2000011375A JP 10182979 A JP10182979 A JP 10182979A JP 18297998 A JP18297998 A JP 18297998A JP 2000011375 A JP2000011375 A JP 2000011375A
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press
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pressing
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Yasuyuki Imai
康之 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製ディスク基板に生じるスキージャンプ
やバリを除去されたディスク基板及びその製造方法並び
にその製造装置を提供する。 【解決手段】ディスク基板の製造装置は、樹脂製のディ
スク基板20を両主面側から挟み込んでディスク基板2
0の少なくとも外周端部にプレス処理を施す一対のプレ
ス用金型2,3と、プレス処理時にプレス用金型3を駆
動させてプレス用金型2に押しつけることにより一対の
プレス用金型2,3を型締め状態にするシリンダ7とを
備える。そして、一対のプレス用金型2,3は、ディス
ク基板20の外周端部に対応する部分が切り欠き形状と
なされている。このような構成のディスク基板の製造装
置によれば、外周端部がプレス成形されてバリやスキー
ジャンプが除去されたディスク基板が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク、光
ディスク及び光磁気ディスクのようなディスク状記録媒
体を構成する樹脂製のディスク基板及びその製造方法並
びにその製造装置に関する。詳しくは、ディスク基板の
外周部や端面に生じる盛り上がりやバリの矯正に関す
る。
【0002】
【従来の技術】光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディ
スク等のディスク状記録媒体は、光透過性を有するポリ
カーボネート樹脂等の合成樹脂材料を用いて成形された
ディスク基板が用いられている。
【0003】通常、この樹脂製ディスク基板は、射出成
形により製造される。すなわち、この樹脂製ディスク基
板を作製する際は、樹脂材料を加熱して溶融させ、この
溶融樹脂材料を所望する基板形状に対応した金型内に高
圧で射出する。そして、この樹脂材料が冷却し硬化した
後、金型から取り出すことにより、所望する形状のディ
スク基板が作製される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この射出成形法では、
詳しくは、先ず、高温且つ高圧となされた溶融樹脂11
0が、図17に示すように、金型部材111に設けられ
たノズル101から金型内に高速で射出充填される。こ
のとき、溶融樹脂110が、金型部材111の外周縁部
に向かって図中X方向に充填されて、ディスク基板の外
周縁部を形成する金型部材112に大きな力で衝突す
る。そして、衝突時の力は、次に、ディスク基板の厚み
方向、つまり図中Y方向に拡散していく。その結果、外
周部において厚み方向に樹脂密度が高まる。
【0005】次に、金型内で溶融樹脂110が冷却され
て硬化する。このとき、樹脂の収縮が起こる。ここで、
溶融樹脂110は、図18に示すように、金型部材11
1,112に接触している外表面部分110aと、内側
部分110bとでは温度降下速度に違いが生じ、内側部
110bの冷却が遅くなる。そのため、上述したように
ディスク基板の外周端部に相当する位置では樹脂密度が
高くなされるとともに、冷却速度が早い。一方、内側部
分110bでは、冷却速度が遅いので、樹脂の収縮も大
きくなる。
【0006】その結果、最終的に成形して得られるディ
スク基板は、図19に示すように、内周部から外周部に
向かって厚みが厚くなっていき、盛り上がり部(以下、
スキージャンプと称する。)101が生じてしまう。
【0007】このように、成形後のディスク基板100
の外周部にスキージャンプ101が存在すると、ハード
ディスク等に使用される磁気ディスクの場合では、図2
0に示すように、記録再生時に磁気ヘッド121が微小
な浮上量で磁気ディスク120上を飛んだ状態でディス
ク半径方向である図20中Z方向に移動する際に、この
スキージャンプ101と磁気ヘッド121が衝突してし
まい、磁気ヘッド121や磁気ディスク120が破損す
ることがある。
【0008】また、実際の射出成形装置に用いられる金
型では、図17に示すように、ディスク基板の両表面を
形成する金型部材111とディスク基板の側面を形成す
る金型部材112との間に、金型内部の気体を逃すため
のガス抜き用隙間113が設けられている。そのため、
このガス抜き用隙間113によってガス抜きを行う際
に、樹脂がこのガス抜き用隙間113に引きずり込ま
れ、結果的に、図21に示すように、成形後のディスク
基板130の外周部にバリ131が形成されてしまう場
合がある。このバリ131は、金型から取り出す際の影
響を受けて非常に脆く欠け易い状態となる。
【0009】そのため、このディスク基板130では、
例えば検査工程や組立工程等におけるディスク基板の搬
送時に、外周クランプや外周バキュームハンドリング等
によって搬送治具のハンドエリアが外周部のバリ131
に直接接触すると、このバリ131が脱落し、突起を生
じたり、また記録層に欠陥が生じて、ディスクの品質が
低下してしまうといった問題がある。
【0010】そのため、このバリ131を除去するため
に、機械的にバリを切削する方法が提案されている。し
かし、このバリを機械的に切削する方法では、切削くず
の発生を抑えることができず、却ってゴミ付着の原因と
なる。
【0011】そこで、本発明は、このような実情を鑑み
て提案されたものであり、樹脂製ディスク基板に生じる
スキージャンプやバリを極力容易に除去することができ
て外観欠陥がなく高品質とされた樹脂製ディスク基板及
びその製造方法並びにその製造装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成する本
発明に係るディスク基板は、樹脂材料からなり、少なく
とも外周端部にプレス処理が施されてなることを特徴と
するものである。
【0013】このように、本発明に係るディスク基板
は、少なくとも外周端部にプレス処理が施されてなるた
め、外周端部に生じたスキージャンプやバリが矯正され
て除去されるとともに、外周端部が所望の形状に成形さ
れる。
【0014】また、本発明に係るディスク基板の製造方
法は、樹脂材料を用いて基板を成形する工程と、上記基
板の少なくとも外周端部にプレス処理を施す工程とを有
することを特徴とするものである。
【0015】このように、本発明に係るディスク基板の
製造方法によれば、基板の少なくとも外周端部にプレス
処理を施すので、該基板の外周端部に生じたスキージャ
ンプやバリが矯正されて除去されるとともに、該基板の
外周端部を所望の形状に成形する。
【0016】さらに、本発明に係るディスク基板の製造
装置は、樹脂製のディスク基板を両主面側から挟み込ん
で該ディスク基板の少なくとも外周端部にプレス処理を
施す一対のプレス用金型と、プレス処理時に上記一対の
プレス用金型のうちの少なくとも一方のプレス用金型を
駆動させて他方のプレス用金型に押しつけることにより
上記一対のプレス用金型を型締め状態にする駆動源とを
備えるものであり、上記一対のプレス用金型のうちの少
なくとも一方のプレス用金型が、ディスク基板の外周端
部に対応する部分が切り欠き形状となされていることを
特徴とするものである。
【0017】このように、本発明に係るディスク基板の
製造装置は、ディスク基板の外周端部に対応する部分が
切り欠き形状となされたプレス用金型を用いてディスク
基板の少なくとも外周端部にプレス処理を施すものであ
る。そのため、本発明に係るディスク基板の製造装置に
よれば、ディスク基板の外周端部に生じたスキージャン
プやバリが矯正されて除去されるとともに、該ディスク
基板の外周端部が所望の形状に成形される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】本発明を適用するディスク基板の製造装置
は、射出成形等により成形された樹脂製のディスク基板
に対してプレス処理を施してディスク基板の外周部に生
じたスキージャンプやバリを矯正するプレス成形装置で
ある。図1に、本発明を適用したディスク基板のプレス
成形装置1の断面図を示す。
【0020】本発明を適用したディスク基板のプレス成
形装置1は、射出成形等により成形されたディスク基板
の両主面側からそれぞれ挟み込んでプレスするための第
1及び第2のプレス用金型2,3と、プレス機本体部4
上に配されて第1のプレス用金型2が取り付けられる第
1の金型取付盤5と、第2のプレス用金型3が取り付け
られる第2の金型取付盤6と、第2の金型取付盤6に接
続されて第2のプレス用金型3及び第2の金型取付盤6
を上下に駆動させる駆動源となるシリンダ7と、第1の
プレス用金型2内に配された図示しない温調回路に第1
の金型温調ホース7を介して接続された第1の金型温調
機8と、第2のプレス用金型3内に配された図示しない
温調回路に第2の金型温調ホース9を介して接続された
第2の金型温調機10とを備える。ここで、図2に、第
1のプレス用金型2の斜視図を示す。
【0021】第1のプレス用金型2は、図2に示すよう
に、円盤状を呈しており、中央部にディスク基板20の
外径と略同一な直径の底面2aを有する凹部2bが形成
されている。また、第2のプレス用金型3も、第1のプ
レス用金型2と同一の構造からなる。
【0022】これら第1及び第2のプレス用金型2,3
は、互いに凹部が内側に向き合うように配されている。
そして、プレス処理の際に、第2のプレス用金型3がシ
リンダ7により駆動されて図1中a方向に移動し、第1
のプレス用金型2及び第2のプレス用金型3が、突き合
わされる。
【0023】図3に、プレス処理時に第1及び第2のプ
レス用金型2,3が突き合わされた状態の断面図を示
す。ここで、図3中の第1のプレス用金型2は、図2中
の破線A0−A1による断面図である。また、図3中の
第2のプレス用金型3についても、第1のプレス用金型
2と同一の直線による断面図である。
【0024】詳しくは、第1及び第2のプレス用金型
2,3は、図3に示すように、凹部2b,3b内におい
てディスク基板の外周端部に対応する部分2c,3cが
切り欠き形状となされている。
【0025】これら第1のプレス用金型2及び第2のプ
レス用金型3は、図3に示すように、プレス処理の際
に、凹部2b,3b同士が内側に向き合うように突き合
わされ、このとき形成されるキャビティ21内にディス
ク基板20が配される。そして、これら第1及び第2の
プレス用金型2,3は、ディスク基板20を挟み込んで
プレス処理を施しディスク基板20の外周端部に生じた
バリやスキージャンプをプレス成形して所望の形状にす
る。
【0026】このように、本発明のディスク基板のプレ
ス成形装置1は、ディスク基板20の外周端部に対応す
る部分が切り欠き形状となされたプレス用金型2,3を
用いてディスク基板20にプレス処理を施すものであ
る。そのため、本発明のディスク基板のプレス成形装置
1によれば、ディスク基板の外周端部に生じたスキージ
ャンプやバリが矯正されて除去されるとともに、該ディ
スク基板の外周端部が所望の形状に成形される。
【0027】なお、このため、凹部2b,3bの直径
は、バリやスキージャンプの大きさを考慮して設計され
ねばならず、つまり、バリやスキージャンプが生じたデ
ィスク基板20を配すことが可能な大きさでなければな
らない。また、第1及び第2のプレス用金型2,3の切
り欠き形状となされた部分2c,3cがディスク基板の
主面を形成する面2d,3dとなす角θは、例えば、約
45°が好ましい。
【0028】また、第1のプレス用金型2及び第2のプ
レス用金型3は、プレス時における各プレス用金型2,
3の温度を調整するために、図3に示すように、第1の
温調回路22及び第2の温調回路23がそれぞれ内蔵さ
れている。この第1の温調回路22は、第1の金型温調
ホース7を介して第1の金型温調機8に接続される。ま
た、第2の温調回路23は、第2の金型温調ホース9を
介して第2の金型温調機10に接続される。
【0029】そして、第1の金型温調機8及び第2の金
型温調機10が駆動して、第1の温調回路22及び第2
の温調回路23により、第1のプレス用金型2及び第2
のプレス用金型3の温度が、約15℃〜120℃の範囲
で保持される。
【0030】図4は、スピンドル26も含めたプレス用
金型2,3とディスク基板20との関係を示す。第1の
プレス用金型2には、図4に示すように、中央部にスピ
ンドル26が挿入される中心孔2eが設けられている。
なお、図2及び図3では、スピンドル26が挿入される
中心孔2eの図示が省略されている。
【0031】スピンドル26は、図4に示すように、先
端が凸状となされた円柱状を呈している。そして、この
凸状の部分26aがディスク基板20の中心孔に挿入さ
れてディスク基板20がスピンドル26に載置される。
【0032】このスピンドル26は、第2のプレス用金
型3がシリンダ7により図1中a方向に移動されて第1
及び第2のプレス用金型2,3によりキャビティ21を
形成する際に、第2のプレス用金型3と同時に、プレス
機本体部4に内蔵された図示しない駆動源により図4中
b方向に移動して、ディスク基板20を第1のプレス用
金型2上の所定位置に載置する。
【0033】以上のように構成される本発明を適用した
ディスク基板のプレス成形装置1は、次のようにして射
出成形等により成形されたディスク基板にプレス処理を
施して、ディスク基板の外周端部に生じたバリやスキー
ジャンプを矯正して除去するものである。
【0034】先ず、図4に示すように、射出成形により
成形されたディスク基板20がスピンドル26上に載置
される。このとき、ディスク基板20の中心孔にスピン
ドル26の凸状の部分26aが挿入されている。
【0035】次に、図5に示すように、第2のプレス用
金型3がシリンダ7により駆動されて図5中のa方向に
移動して、キャビティ21を形成する。
【0036】このとき、スピンドル26が第2のプレス
用金型3と同時に、プレス機本体部4に内蔵された図示
しない駆動源により図5中のb方向に移動して、最終的
に、ディスク基板20が第1のプレス用金型2上の所定
位置に載置されて位置決めされる。
【0037】そして、図6に示すように、第2のプレス
用金型3がシリンダ7により駆動されて第1のプレス用
金型2に押し付けられて、ディスク基板20にプレス処
理を施す。図7は、図6中の範囲Aを拡大した断面図で
ある。
【0038】このとき、第1のプレス用金型2及び第2
のプレス用金型3は、温調回路22,23により15℃
〜120℃の範囲で温度が保持されている。また、プレ
ス時のプレス圧力は、2〜150kg/cm2が適当で
ある。なお、ここで、プレス処理によりプレス成形され
る領域は、記録領域外でなければならない。
【0039】このようなプレス処理後は、図7に示すよ
うに、ディスク基板の外周端部が第1及び第2のプレス
用金型2,3の切り欠き形状に対応した形状に成形され
る。
【0040】次に、このプレス処理後に、シリンダ7が
再び駆動して、第2のプレス用金型3が上方向、つまり
図5中のc方向に移動して型開き動作を行う。
【0041】そして、このとき、第2のプレス用金型3
の移動と同時に、スピンドル26が上方向、つまり図5
中d方向に移動して、プレス処理後のディスク基板を第
1のプレス用金型2から取り外し、最終的に、プレス成
形されたディスク基板が得られる。
【0042】このようにしてプレス成形されたディスク
基板20は、図8に示すように、外周端部20aに生じ
ていたスキージャンプやバリがプレスされて矯正除去さ
れるとともに、外周端部20aが第1及び第2のプレス
用金型2,3の切り欠き形状に対応した形状となされて
いる。
【0043】以上述べたように、本発明のディスク基板
のプレス成形装置1によれば、ディスク基板20の外周
端部に対応する部分が切り欠き形状となされた第1のプ
レス用金型2及び第2のプレス用金型3を用いるため、
ディスク基板20の外周端部に生じたスキージャンプや
バリがプレスされて矯正除去されるとともに、外周端部
が所望の形状になされた表面性の良好なディスク基板を
容易に提供することができる。
【0044】また、以上述べたように、本発明のディス
ク基板の製造方法は、ディスク基板20の外周端部の形
状をプレス成形により成形するので、ディスク基板20
の外周端部に生じたスキージャンプやバリが矯正除去さ
れるとともに、外周端部が所望の形状に成形された表面
性の良好なディスク基板を提供することができる。
【0045】しかも、本発明のディスク基板の製造方法
によれば、ゴミの発生がなく、ゴミが付着して欠陥が増
加する問題がなく、工程そのものがクリーンであり、装
置のクリーン化も可能である。よって、本発明のディス
ク基板の製造方法によれば、量産化と歩留りを大幅に向
上することができる。
【0046】さらに、本発明のディスク基板の製造方法
によれば、ディスク基板20の両主面に生じたスキージ
ャンプやバリを一遍に矯正して除去することができ、処
理自体に複雑な機構を必要としないこと、且つ処理時間
が短くて済むことから、コスト低減とタクトの大幅な短
縮が可能となる。
【0047】また、上述の本発明のディスク基板の製造
方法及び製造装置により製造される本発明のディスク基
板は、外周端部の形状がプレス成形により成形されるの
で、外周端部に生じたスキージャンプやバリが矯正され
て除去されるとともに、外周端部が所望の形状に成形さ
れて表面性の良好な高品質なものとなる。
【0048】なお、本発明のディスク基板のプレス成形
装置1としては、図9に示すように、第1及び第2のプ
レス用金型32,33のディスク基板の側面を形成する
面全体が傾斜面となされた切り欠き形状であっても良
い。このようなプレス金型を用いた場合には、プレス成
形後のディスク基板30の外周端部の形状が、図10に
示すようになり、スキージャンプやバリが矯正除去され
た状態となり、外周端部がプレス用金型32,33の切
り欠き形状に対応した形状となる。但し、このプレス用
金型32,33では、図7に示すプレス用金型2,3よ
りも切り欠き部分が大きくなるので、ディスク基板の記
録領域に制約を受ける可能性もあるため、記録領域を考
慮して切り欠き部分の傾斜を設計する必要がある。
【0049】また、第1及び第2のプレス用金型42,
43は、図11に示すように、ディスク基板の外周端部
に対応する部分に段差が設けられた形状であっても良
い。このプレス用金型42,43は、製造上容易に作製
しやすいという利点がある。このようなプレス用金型4
2,43によりプレス成形した後のディスク基板40
は、その外周端部の形状が、図12に示すように、スキ
ージャンプやバリが矯正除去された状態となる。
【0050】さらに、第1及び第2のプレス用金型5
2,53は、図13に示すように、ディスク基板の外周
端部に対応する部分が曲面となされていても良い。この
ようなプレス用金型52,53によりプレス成形した後
のディスク基板50は、その外周端部の形状が、図14
に示すように、スキージャンプやバリが矯正除去された
だけでなく曲面となされるため、製品として外観上非常
に優れている。
【0051】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について具体
的な実験結果に基づいて詳細に説明する。
【0052】実施例1 先ず、ポリカーボネートを材料として射出成形により成
形したディスク基板60を用意した。このとき、このデ
ィスク基板60は、図15に示すように、外周端部にス
キージャンプとバリの両方が連続して生じた形状であ
り、スキージャンプの高さhが5μmであり、且つバリ
の幅wが30μmであった。
【0053】次に、このディスク基板60を、図7に示
すような形状のプレス用金型を有するディスク基板のプ
レス成形装置によりプレス成形した。このとき、プレス
用金型の温度を25℃、プレス圧力を30kg/cm2
に設定した。なお、図7に示すプレス用金型2,3は、
切り欠き部を形成する角度θ0がそれぞれ45°であ
る。
【0054】その結果、ディスク基板60は、外周端部
が図8に示すような形状となった。この形状は、従来の
アルミニウム製磁気ディスク基板或いはガラス製磁気デ
ィスク基板と同様の端面形状である。これにより、スキ
ージャンプが矯正され、且つバリも無くなったことを確
認することができた。
【0055】実施例2 実施例1と同様なディスク基板60を用意し、図9に示
すような形状のプレス用金型を有するディスク基板のプ
レス成形装置により、実施例1と同様な条件にてプレス
成形した。なお、図9に示すプレス用金型32,33
は、切り欠き部の形成する角度θ1がそれぞれ45°で
ある。
【0056】その結果、このようなプレス用金型を有す
るディスク基板のプレス成形装置によりプレス処理され
たディスク基板は、外周端部が図10に示すような形状
となり、スキージャンプが矯正され、バリも無くなった
ことを確認することができた。
【0057】実施例3 先ず、ポリカーボネートを材料として射出成形により成
形したディスク基板70を用意した。このとき、このデ
ィスク基板70は、図16に示すように、外周端部にス
キージャンプとバリとが一体化してディスク基板面とは
略垂直な方向に延びている形状であり、スキージャンプ
及びバリの高さh1が15μmであった。
【0058】次に、このディスク基板70を、実施例1
と同様な図7に示すプレス用金型2,3を用いて、プレ
ス成形した。このとき、プレス用金型の温度を80℃、
プレス圧力を20kg/cm2に設定した。
【0059】その結果、ディスク基板70は、外周端部
が図8に示すような形状となり、スキージャンプとバリ
の同時矯正が行われたことを確認することができた。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るディスク基板は、少なくとも外周端部にプレス処理を
施すため、外周端部に生じたスキージャンプやバリが矯
正されて除去されるとともに、外周端部が所望の形状に
成形されて、表面性の良好な高品質なものとなる。
【0061】また、本発明に係るディスク基板の製造方
法によれば、基板の少なくとも外周端部にプレス処理を
施すので、該基板の外周端部に生じたスキージャンプや
バリを容易に矯正して除去することができるとともに、
該基板の外周端部を所望の形状に成形することができ
て、表面性の良好な高品質なディスク基板を提供するこ
とができる。
【0062】しかも、本発明に係るディスク基板の製造
方法によれば、ゴミの発生がなく、ゴミが付着して欠陥
が増加する問題がなく、工程そのものがクリーンであ
り、装置のクリーン化も可能である。よって、本発明に
係るディスク基板の製造方法によれば、量産化と歩留り
を大幅に向上することができる。
【0063】さらに、本発明のディスク基板の製造方法
によれば、ディスク基板の両主面に生じたスキージャン
プやバリを一遍に矯正して除去することができ、処理自
体に複雑な機構を必要としないこと、且つ処理時間が短
くて済むことから、コスト低減とタクトの大幅な短縮が
可能となる。
【0064】また、本発明に係るディスク基板の製造装
置では、ディスク基板の外周端部に対応する部分が切り
欠き形状となされたプレス用金型を用いてディスク基板
の少なくとも外周端部にプレス処理を施すため、ディス
ク基板の外周端部に生じたスキージャンプやバリを容易
に矯正して除去することができるともに、該ディスク基
板の外周端部を所望の形状に成形することができ、表面
性の良好な高品質なディスク基板を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスク基板の製造装置の一
例であるディスク基板のプレス成形装置の断面図であ
る。
【図2】プレス成形装置内のプレス用金型を示す斜視図
である。
【図3】プレス成形装置内のプレス用金型の断面図であ
る。
【図4】プレス成形装置の要部断面図である。
【図5】プレス成形装置内のプレス用金型が突き合わさ
れてキャビティを形成する様子を示す断面図である。
【図6】プレス成形装置によるプレス時の様子を示す断
面図である。
【図7】図6中の範囲Aを拡大して示す断面図である。
【図8】図6及び図7に示すプレス用金型によりプレス
処理されたディスク基板の外周端部を拡大して示す断面
図である。
【図9】プレス用金型の他の例を示す断面図である。
【図10】図9に示すプレス用金型によりプレス処理さ
れたディスク基板の外周端部を拡大して示す断面図であ
る。
【図11】プレス用金型の他の例を示す断面図である。
【図12】図11に示すプレス用金型によりプレス処理
されたディスク基板の外周端部を拡大して示す断面図で
ある。
【図13】プレス用金型の他の例を示す断面図である。
【図14】図13に示すプレス用金型によりプレス処理
されたディスク基板の外周端部を拡大して示す断面図で
ある。
【図15】実施例にて用いた、プレス処理を施す前のデ
ィスク基板の外周端部を拡大して示す断面図である。
【図16】他の実施例にて用いた、プレス処理を施す前
のディスク基板の外周端部を拡大して示す断面図であ
る。
【図17】従来の射出成形用の金型の要部断面図であ
る。
【図18】図17の金型内に溶融樹脂が充填された際に
おける溶融樹脂の温度分布を示す拡大断面図である。
【図19】図17に示す射出成形用の金型により成形さ
れるディスク基板の外周端部にスキージャンプが生じて
いる様子を示す断面図である。
【図20】ディスク基板の外周端部に生じたスキージャ
ンプと磁気ヘッドとの接触する様子を示す断面図であ
る。
【図21】図17に示す射出成形用の金型により成形さ
れるディスク基板の外周端部にバリが生じている様子を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク基板のプレス成形装置、 2 第1のプレ
ス用金型、 3 第2のプレス用金型、 20 ディス
ク基板、 26 スピンドル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂材料からなり、少なくとも外周端部
    にプレス処理が施されることを特徴とするディスク基
    板。
  2. 【請求項2】 射出成形により成形された樹脂製のもの
    であることを特徴とする請求項1記載のディスク基板。
  3. 【請求項3】 上記プレス処理が施される領域が記録領
    域外であることを特徴とする請求項1記載のディスク基
    板。
  4. 【請求項4】 樹脂材料を用いて基板を成形する工程
    と、上記基板の少なくとも外周端部にプレス処理を施す
    工程とを有するディスク基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記基板を樹脂材料を用いて射出成形に
    より成形することを特徴とする請求項4記載のディスク
    基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記プレス処理が施される領域が記録領
    域外であることを特徴とする請求項4記載のディスク基
    板の製造方法。
  7. 【請求項7】 樹脂製のディスク基板を両主面側から挟
    み込んで該ディスク基板の少なくとも外周端部にプレス
    処理を施す一対のプレス用金型と、 プレス処理時に、上記一対のプレス用金型のうちの少な
    くとも一方のプレス用金型を駆動させて他方のプレス用
    金型に突きわせることにより上記一対のプレス用金型を
    型締め状態にする駆動源とを備え、 上記一対のプレス用金型のうちの少なくとも一方のプレ
    ス用金型は、ディスク基板の外周端部に対応する部分が
    切り欠き形状となされていることを特徴とするディスク
    基板の製造装置。
  8. 【請求項8】 上記樹脂製のディスク基板は、射出成形
    により成形されてなることを特徴とする請求項7記載の
    ディスク基板の製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005020225A1 (en) * 2003-08-22 2005-03-03 Lg Chem. Ltd. Spin coating apparatus and coated substrate manufactured using the same
CN100334637C (zh) * 2003-08-22 2007-08-29 株式会社Lg化学 旋涂装置以及使用此旋涂装置制造的涂层基板

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