JP2002252009A - 燃料電池用水素供給装置 - Google Patents
燃料電池用水素供給装置Info
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Abstract
ることができるようにする。 【解決手段】 燃料電池用水素供給装置は、水素を吸放
出可能な水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵タンク1と、
水素を圧縮状態で貯蔵可能な水素タンク19と、水素吸
蔵タンク1に供給される空気を加熱する熱交換チューブ
5と、水素吸蔵タンク1から放出された水素と水素タン
ク19から放出された水素を合流させて燃料電池7に供
給可能にする水素供給管9,11,13,17と、水素
吸蔵タンク1から放出される水素量に応じて水素吸蔵タ
ンク1から放熱される放熱量を算出する放熱量算出手段
と、水素吸蔵タンク1に供給される空気の温度および流
量から水素吸蔵タンク1を加熱する熱量を算出する加熱
量算出手段と、を備え、放熱量算出手段で算出した放熱
量と加熱量算出手段で算出した放熱量に応じて、前記空
気の温度を目標温度に制御する。
Description
としての水素を供給する燃料電池用水素供給装置に関す
るものであり、特に、水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵
タンクと水素を圧縮貯蔵可能な水素タンクを併設した燃
料電池用水素供給装置に関するものである。
電池に水素を供給する水素供給装置には、予め水素を吸
蔵させておいた水素吸蔵合金から水素を放出させて燃料
電池に供給するようにしたものがある(特開2000−
88196号公報等)。
・放出に熱の出入りを伴い、水素を吸蔵させる時には水
素吸蔵合金から熱を除去してやらなければならず、水素
を放出させる時には水素吸蔵合金に熱を供給してやらな
ければならない。ここで、水素放出に必要な熱量は、水
素吸蔵合金の熱容量により賄われるため、外部から熱を
加えない限り水素放出によって水素吸蔵合金の温度が低
下する。
は、水素吸蔵合金から水素を安定して放出することがで
きるように、水素吸蔵合金を加熱するための加熱手段を
備えている。この加熱手段には、燃料電池の発電時に生
じる熱を回収してこの廃熱を加熱源とするものもあり、
その際の熱媒体としては水等の液体や空気等の気体が用
いられる。
燃料電池用水素供給装置においては、前記加熱手段を備
えていても、燃料電池の運転条件によっては、加熱手段
で供給可能な熱量では水素吸蔵合金が要求する熱量に不
足する場合があり、そのため、水素吸蔵合金の温度が低
下して、水素吸蔵合金から燃料電池に要求量の水素を供
給するのが困難になる場合があった。
した水素吸蔵タンクと水素を圧縮状態で貯蔵する水素タ
ンクを併設し、水素吸蔵タンクからの水素供給量と水素
タンクからの水素供給量を制御することにより、燃料電
池の要求水素量を常に安定して供給することができる燃
料電池用水素供給装置を提供するものである。
に、請求項1に記載した発明に係る燃料電池用水素供給
装置は、燃料電池(例えば、後述する第1〜第3の実施
の形態における燃料電池7)の燃料である水素を吸放出
可能な水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵タンク(例え
ば、後述する第1〜第3の実施の形態における水素吸蔵
タンク1)と、水素を圧縮状態で貯蔵可能な水素タンク
(例えば、後述する第1〜第3の実施の形態における水
素タンク19)と、前記水素吸蔵合金から水素を放出さ
せるために前記水素吸蔵タンクを加熱する加熱手段(例
えば、後述する第1〜第3の実施の形態におけるダクト
3,合流ダクト21,外気ダクト23,冷気ダクト2
5,熱交換チューブ5,流量制御弁V4,V5,V6)
と、前記水素吸蔵タンクから放出された水素と前記水素
タンクから放出された水素を合流させて前記燃料電池へ
供給可能にする水素流路(例えば、後述する第1〜第3
の実施の形態における水素供給管9,11,13,1
7)と、前記水素吸蔵タンクおよび水素タンクから放出
される各水素流量を制御する流量制御手段(例えば、後
述する第1〜第3の実施の形態における流量制御弁V1,
V2,V3)と、を備えたことを特徴とする。
手段で水素流量を制御することにより、水素吸蔵タンク
を加熱しつつ水素吸蔵タンクだけから水素を放出させて
燃料電池に供給したり、水素タンクだけから水素を放出
させて燃料電池に供給したり、水素吸蔵タンクと水素タ
ンクの両方から水素を放出させこれらを合流させて燃料
電池に供給することが可能となる。
載の発明において、前記水素吸蔵タンクの温度に応じて
前記流量制御手段が前記各水素流量を制御することを特
徴とする。このように構成することにより、水素吸蔵タ
ンクおよび水素タンクから放出される水素の各水素流量
を水素吸蔵タンクの温度に応じて最適に制御することが
できる。
載の発明において、前記水素吸蔵タンクの温度が下限温
度(例えば、後述する第1〜第3の実施の形態における
下限値t1)よりも低いときには前記水素吸蔵タンクか
ら前記燃料電池へ水素を供給するのを停止して前記水素
タンクから前記燃料電池へ水素を供給し、前記水素吸蔵
タンクの温度が下限温度以上のときには前記水素吸蔵タ
ンクから前記燃料電池へ水素を供給することを特徴とす
る。このように構成することにより、水素吸蔵タンクの
温度が該水素吸蔵タンクからの水素放出量が低下する下
限温度よりも低いときには、水素タンクから燃料電池に
水素を供給することが可能になる。
載の発明において、前記水素吸蔵タンクの温度が上限温
度(例えば、後述する第1または第3の実施の形態にお
ける上限値t2)よりも高いときには前記水素タンクか
ら前記燃料電池へ水素を供給するのを停止して前記水素
吸蔵タンクから前記燃料電池へ水素を供給することを特
徴とする。このように構成することにより、水素吸蔵タ
ンクからの水素放出量が増大し、該水素吸蔵タンクの温
度上昇を抑制することが可能となる。
載の発明において、前記水素吸蔵タンクの温度が下限温
度(例えば、後述する第1〜第3の実施の形態における
下限値t1)以上で上限温度(例えば、後述する第1ま
たは第3の実施の形態における上限値t2)以下のとき
には、前記水素吸蔵タンクの温度変化率(例えば、後述
する第1または第3の実施の形態における温度変化率d
T/dt)に応じて前記流量制御手段を制御することを
特徴とする。このように構成することにより、水素吸蔵
タンクの温度変化率に応じて水素吸蔵タンクから放出さ
れる水素流量と水素タンクから放出される水素流量の流
量比を最適に制御することが可能になる。
載の発明において、前記温度変化率が上昇傾向にあると
きには、前記水素タンクから前記燃料電池へ水素を供給
するのを停止して前記水素吸蔵タンクから前記燃料電池
へ水素を供給するように前記流量制御手段を制御し、前
記温度変化率が下降傾向にあるときには、前記水素吸蔵
タンクおよび前記水素タンクから前記燃料電池へ水素を
供給するように前記流量制御手段を制御することを特徴
とする。このように構成することにより、燃料電池へ水
素を安定供給しつつ、水素吸蔵タンクの温度上昇および
温度降下を抑制することが可能になる。
載の発明において、前記流量制御手段は前記水素吸蔵タ
ンクの温度変化率(例えば、後述する第1〜第3の実施
の形態における温度変化率dT/dt)に応じて制御さ
れることを特徴とする。このように構成することによ
り、水素吸蔵タンクおよび水素タンクから放出される水
素の各水素流量を水素吸蔵タンクの温度変化率に応じて
最適に制御することが可能になる。
載の発明において、前記流量制御手段は前記温度変化率
が実質的に「0」(例えば、後述する第3の実施の形態
におけるdT/dt=0)になるように制御することを
特徴とする。このように構成することにより、水素吸蔵
タンクの温度を一定温度に制御可能になる。
水素供給装置は、請求項1に記載の発明において、前記
流量制御手段は前記水素吸蔵タンクの温度および該水素
吸蔵タンクの温度変化率に応じて制御されることを特徴
とする。このように構成することにより、水素吸蔵タン
クおよび水素タンクから放出される水素の各水素流量
を、水素吸蔵タンクの温度および該水素吸蔵タンクの温
度変化率に応じて、より最適に制御することが可能にな
る。
用水素供給装置は、燃料電池(例えば、後述する第3の
実施の形態における燃料電池7)の燃料である水素を吸
放出可能な水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵タンク(例
えば、後述する第3の実施の形態における水素吸蔵タン
ク1)と、水素を圧縮状態で貯蔵可能な水素タンク(例
えば、後述する第3の実施の形態における水素タンク1
9)と、前記水素吸蔵合金から水素を放出させるために
前記水素吸蔵タンクを加熱する加熱手段(例えば、後述
する第3の実施の形態におけるダクト3,合流ダクト2
1,外気ダクト23,冷気ダクト25,熱交換チューブ
5,流量制御弁V4,V5,V6)と、前記水素吸蔵タン
クから放出された水素と前記水素タンクから放出された
水素を合流させて前記燃料電池へ供給可能にする水素流
路(例えば、後述する第1〜第3の実施の形態における
水素供給管9,11,13,17)と、前記加熱手段に
よって加熱することで前記水素吸蔵タンクから放出され
る水素量に応じて前記水素タンクから放出する水素量を
制御する流量制御手段(例えば、後述する第3の実施の
形態における流量制御弁V3)と、を備えたことを特徴
とする。このように構成することにより、水素吸蔵タン
クから放出される水素量に応じて、水素タンクから放出
すべき水素量を最適に制御することが可能になる。
に記載の発明において、前記流量制御手段は、前記水素
吸蔵タンクから放出される水素量と前記水素タンクから
放出される水素量の和が前記燃料電池の要求する要求水
素量になるように、前記水素タンクから放出する水素量
を制御することを特徴とする。このように構成すること
により、燃料電池へ水素を過不足なく供給することが可
能になる。
に記載の発明において、前記加熱手段によって前記水素
吸蔵タンクを加熱する熱量を算出する加熱量算出手段
(例えば、後述する第3の実施の形態におけるステップ
S317)と、前記加熱量算出手段で算出された加熱量
に応じて前記水素吸蔵タンクから放出できる最大水素放
出量を算出する最大水素放出量算出手段(例えば、後述
する第3の実施の形態におけるステップS325)と、
を備え、前記流量制御手段は、前記最大水素放出量算出
手段で算出された最大水素放出量に応じて前記水素タン
クから放出する水素量を制御することを特徴とする。こ
のように構成することにより、水素吸蔵タンクから最大
水素放出量の水素が放出されるので、水素吸蔵タンクの
温度が変化しないようにすることができ、且つ、燃料電
池の要求する要求水素量を満足させることが可能にな
る。
に記載の発明において、前記流量制御手段は、前記最大
水素放出量で前記要求水素量を賄える場合には前記水素
タンクから水素を放出しないように制御することを特徴
とする。このように構成することにより、水素タンクの
水素の使用量を減少させることが可能になる。
用水素供給装置は、燃料電池(例えば、後述する第1ま
たは第3の実施の形態における燃料電池7)の燃料であ
る水素を吸放出可能な水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵
タンク(例えば、後述する第1または第3の実施の形態
における水素吸蔵タンク1)と、前記水素吸蔵合金から
水素を放出させるために前記燃料電池の廃熱によって加
熱された温度制御可能な熱媒体(例えば、後述する第1
または第3の実施の形態における空気)を供給して前記
水素吸蔵タンクを加熱する加熱手段(例えば、後述する
第1または第3の実施の形態におけるダクト3,合流ダ
クト21,外気ダクト23,冷気ダクト25,熱交換チ
ューブ5,流量制御弁V4,V5,V6)と、前記水素吸
蔵タンクから放出される水素量から該水素吸蔵タンクが
必要とする必要熱量を算出する必要熱量算出手段(例え
ば、後述する第1または第3の実施の形態におけるステ
ップS108,S308)と、を備え、前記必要熱量算
出手段で算出した必要熱量に応じて前記加熱手段を制御
することを特徴とする。このように構成することによ
り、加熱手段から水素吸蔵タンクへ必要熱量を確実に供
給することが可能になる。
に記載の発明において、前記水素吸蔵タンクの温度に応
じて前記熱媒体の目標温度を算出する目標温度算出手段
(例えば、後述する第1または第3の実施の形態におけ
るステップS111,S121,S311,S321)
を備え、前記熱媒体が目標温度になるように前記加熱手
段を制御することを特徴とする。このように構成するこ
とにより、水素吸蔵タンクの温度を所望の温度に確実に
制御することが可能になる。
用水素供給装置は、請求項15に記載の発明において、
前記加熱手段によって前記水素吸蔵タンクを加熱する加
熱量と前記必要熱量算出手段で算出した必要熱量に応じ
て前記熱媒体の目標温度を補正することを特徴とする。
このように構成することにより、加熱量と必要熱量に応
じて熱媒体の目標温度を補正しているので、熱媒体の温
度をより早く正確に制御することが可能になる。
に記載の発明において、前記加熱量と前記必要熱量から
前記水素吸蔵タンクの温度変化率を算出し、この温度変
化率が下降傾向にあるときは目標温度を前記目標温度算
出手段で算出した目標温度よりも高く補正し、前記温度
変化率が上昇傾向にあるときは目標温度を前記目標温度
算出手段で算出した目標温度よりも低く補正することを
特徴とする。
タンクの温度が下がる傾向にあると熱媒体の目標温度を
高く補正され、水素吸蔵タンクの温度が上がる傾向にあ
ると熱媒体の目標温度を低く補正されるので、水素吸蔵
タンクの温度変化を予測して熱媒体をより速く目標温度
に収束させることが可能になり、水素吸蔵タンクの温度
を所望の温度に制御することができる。
水素供給装置の実施の形態を図1から図10の図面を参
照して説明する。 〔第1の実施の形態〕初めに、この発明に係る燃料電池
用水素供給装置の第1の実施の形態を図1から図6の図
面を参照して説明する。図1は水素供給装置を備えた自
動車用燃料電池システムの構成図である。水素供給装置
は熱媒体としての空気が流通するダクト3を備え、ダク
ト3内の下流部位には、内部に水素吸蔵合金を収納した
水素吸蔵タンク1が設置されている。水素吸蔵タンク1
はステンレス製で、外周面に多数のフィン1aを備えて
いる。
よりも上流側には熱交換チューブ5が設けられている。
この熱交換チューブ5は、ダクト3の外部に設置された
燃料電池(図1ではFCスタックと記す)7の冷却水回
路(図示せず)に接続されていて、燃料電池7の冷却水
が循環するようになっている。燃料電池7は固体高分子
膜型燃料電池であって、水素と空気中の酸素とを電気化
学反応させて電気を発生させるタイプのものであり、前
記冷却水は燃料電池7が発電時に発生する熱を除去する
ためのものである。燃料電池7を冷却することによって
加熱された冷却水が熱交換チューブ5に導入され、熱交
換チューブ5を通過する際にダクト3を流れる空気と熱
交換し、これにより冷却水は冷却され再び燃料電池7の
冷却水回路に戻るようになっている。つまり、熱交換チ
ューブ5は燃料電池7の冷却ラジエータと言うことがで
きる。そして、冷却水と熱交換して加熱された空気はダ
クト3を水素吸蔵タンク1へと流れ、水素吸蔵タンク1
を加熱する。
から放出された水素は、水素供給管9,流量制御弁V
1,水素供給管11,流量制御弁V2,水素供給管13を
介して燃料電池7に供給されるようになっている。水素
供給管9には調圧器27が設けられており、水素供給管
13には流量計15が設けられている。調圧器27は、
水素タンク19から水素吸蔵タンク1に水素を供給する
ときに水素の圧力を減圧するものであり、調圧器27の
設定圧は水素吸蔵タンク1の常用耐圧と同一圧力に設定
されている。流量計15は水素供給管13を流れる水素
流量(すなわち、燃料電池7に供給される水素流量)に
応じた出力信号を燃料電池用電子制御ユニット(以下、
ECUと略す)37に出力する。
が設置されている。この水素タンク19は水素吸蔵タン
ク1よりも高圧で水素を圧縮して貯蔵可能になってい
る。水素タンク19に貯蔵された水素も、水素供給管1
7,流量制御弁V3,水素供給管11,流量制御弁V2,
水素供給管13を介して、燃料電池7に供給可能になっ
ており、水素タンク19は、低温のため水素吸蔵合金か
ら水素を放出できず、若しくは、水素吸蔵合金から放出
される水素だけでは燃料電池7が要求する水素量を賄え
ないときに、水素を燃料電池7に供給する。
部(図示せず)はECU37に電気的に接続されてお
り、ECU37からの指令信号に応じてそれぞれの弁体
の開度制御が行われるようになっている。
と熱交換チューブ5との間には、合流ダクト21が連結
されており、この合流ダクト21には、外気を導入可能
な外気ダクト23と、図示しないクーラーで冷却された
冷気を導入可能な冷気ダクト25が接続されている。
流にはファン29が設けられており、ファン29の駆動
部(図示せず)はECU37に電気的に接続されてい
て、ECU37からの指令信号に応じて回転数制御され
るようになっている。
1との合流点と熱交換チューブ5との間には流量制御弁
V4が設けられている。また、外気ダクト23,冷気ダ
クト25にもそれぞれ流量制御弁V5,V6が設けられ
ている。これら流量制御弁V4〜V6の弁体を駆動する駆
動部(図示せず)はECU37に電気的に接続されてお
り、ECU37からの指令信号に応じてそれぞれの弁体
の開度制御が行われるようになっている。水素供給管
9,水素供給管17には圧力センサP1,P2が設けられ
ており、これら圧力センサP1,P2は検出圧力に応じた
出力信号をECU37に出力する。
ている水素吸蔵合金の温度を検出するための温度センサ
TC1が設けられている。また、ダクト3内において、
熱交換チューブ5と流量制御弁V4との間、および、合
流ダクト21との合流点と水素吸蔵タンク1との間に
は、温度センサTC2,TC3が設けられている。また、
外気ダクト23、冷気ダクト25にも温度センサTC
5,TC4が設けられている。これら温度センサTC1〜
TC5は検出温度に応じた出力信号をECU37に出力
する。
装置においては、走行モードでは、流量制御弁V1,V2
を開いて水素供給管9,11,13を連通し、流量制御
弁V3を閉じて水素供給管17を閉塞し、水素吸蔵タン
ク1内の水素吸蔵合金から放出した水素を燃料電池7に
供給して発電する。そして、水素吸蔵タンク1内の水素
吸蔵合金が水素を放出する際に水素吸蔵合金に奪われる
熱を補うために、ファン29によってダクト3内に導入
した外気を、熱交換チューブ5を流れる燃料電池7の冷
却水と熱交換することにより加熱し、加熱された外気を
水素吸蔵タンク1の周囲に流すことにより、外気の熱を
フィン1aから吸熱させる。
るために、水素吸蔵タンク1内を所定の一定圧力となる
ように制御するが、そのために、水素吸蔵合金の温度、
換言すれば水素吸蔵タンク1内の温度が、前記一定圧力
を解離圧としたときに対応する温度(設定値t0)とな
るように制御する。
蔵タンク1の前記温度制御では、外気ダクト23から導
入される外気と、冷気ダクト25から導入される冷気
と、ダクト3の上流端から導入され熱交換チューブ5で
加熱された外気(以下、加熱外気と称し、外気ダクト2
3から導入される外気と区別する)とを所定流量比で混
合することにより、水素吸蔵タンク1を所定温度に制御
するのに必要な熱量を水素吸蔵タンク1に供給するよう
にしている。
なわち、車両の運転条件)によっては、水素吸蔵タンク
1を加熱する熱量が不足し、水素吸蔵合金から水素を全
く放出することができなかったり、あるいは、水素放出
可能であっても水素吸蔵タンク1(すなわち、水素吸蔵
合金)が要求する熱量を満たさないため、燃料電池7が
要求する水素要求量を水素吸蔵タンク1から供給するこ
とができない場合がある。
における水素供給装置では、水素吸蔵合金の温度が下限
値(下限温度)t1よりも低いときには水素タンク19
の水素だけを燃料電池7に供給し、水素吸蔵合金の温度
が下限値t1以上であって上限値(上限温度)t2以下の
ときには、水素吸蔵タンク1だけから燃料電池7に水素
を供給することによって、水素吸蔵タンク1が要求する
熱量を該熱媒体(空気)で賄える場合(すなわち、水素
を供給しても水素吸蔵タンク1の温度が低下しない場
合)には水素吸蔵タンク1だけから水素供給を行い、水
素吸蔵タンク1だけから燃料電池7に水素を供給したの
では水素吸蔵タンク1が要求する熱量を該熱媒体(空
気)で賄えない場合(すなわち、水素を供給することで
水素吸蔵タンク1の温度が低下してしまう場合)には水
素吸蔵タンク1と水素タンク19の両方から所定流量比
で水素を燃料電池7に供給し、水素吸蔵合金の温度が上
限値t2よりも高いときには水素吸蔵タンク1の水素だ
けを燃料電池7に供給する。
の形態の走行モードにおける燃料電池への水素供給処理
を説明する。なお、図2のフローチャートでは、水素吸
蔵タンクをMHタンクと表記し、水素タンクをガスタン
クと表記している。また、この実施の形態では、走行モ
ードにおいて水素吸蔵タンク1の温度を設定値t0とな
るように制御するものとする(下限値t1<t0<上限値
t2)。
に入り、ECU37は、まず、ステップS101におい
て、温度センサTC1の出力信号を読み取りこれに基づ
き水素吸蔵タンク1に収納されている水素吸蔵合金の温
度を算出する。次に、ステップS102に進み、車両の
アクセル開度および出力等から燃料電池7の必要水素流
量を予測する。
蔵合金の温度が下限値t1よりも小さいか否か判定す
る。下限値t1は、水素吸蔵合金が水素放出可能か否か
の閾値であり、水素吸蔵合金は、該合金温度が下限値t
1以上のときには水素を放出可能であり、合金温度が下
限値t1より低いと水素を放出することができない。
合、すなわち、水素吸蔵合金の温度が下限値t1よりも
低いときには、水素吸蔵合金から水素を放出することが
できないので、ステップS104に進み、流量制御弁V
1を全閉にして水素吸蔵タンク1から燃料電池7への水
素供給を停止し、流量制御弁V3を全開にして水素タン
ク19から燃料電池7への水素供給を可能にする。
S102で予測した必要水素流量となるように流量制御
弁V2の開度を制御し、さらに、ステップS106に進
み、流量制御弁V5,V6を全閉にして外気ダクト23,
冷気ダクト25からの外気および冷気の導入を停止し、
流量制御弁V4を全開にしてダクト3から外気を導入し
て、加熱外気だけを水素吸蔵タンク1に送気するように
する。これにより、最も高い温度の加熱空気を水素吸蔵
タンク1へ送気して、水素吸蔵タンク1の温度の回復を
図る。
指令があるか否か判定し、ステップS107において否
定判定した場合にはステップS101に戻り、ステップ
S107において肯定した場合には本ルーチンの処理を
一旦終了する。
した場合、すなわち、水素吸蔵合金の温度が下限値t1
以上であるときには、水素吸蔵合金から水素放出可能で
あるので、ステップS108に進み、水素吸蔵タンク1
が必要とする必要熱量は水素吸蔵タンク1から放出され
る水素放出量に比例することから、ステップS102で
予測した必要水素流量に基づき最大必要熱量を予測す
る。
要求水素流量の総てを水素吸蔵タンク1から放出させた
ときに水素吸蔵タンク1から奪われる熱量のことをい
い、換言すれば、燃料電池7の要求水素流量の総てを水
素吸蔵タンク1から放出させたときに水素吸蔵合金の温
度を変化させないようにするために水素吸蔵タンク1に
必要とされる供給熱量のことをいう。
合金の温度が上限値t2よりも大きいか否か判定する。
上限値t2は、水素吸蔵タンク1を冷却すべきとする閾
値である。ステップS109において肯定判定した場
合、すなわち、水素吸蔵合金の温度が上限値t2よりも
大きい場合には、ステップS110に進み、水素吸蔵タ
ンク1への熱供給がないものとして、水素吸蔵タンク1
の温度変化率(dT/dt)は必要熱量に比例すること
から、必要熱量に基づき水素吸蔵タンク1の温度変化率
(dT/dt)を予測する。換言すれば、水素吸蔵タン
ク1を加熱する加熱量(この場合はdT/dt=0)と
ステップS108で算出した最大必要熱量との差から水
素吸蔵タンク1の温度変化率(dT/dt)を算出す
る。
合金の温度とステップS110で予測した温度変化率
(dT/dt)から、水素吸蔵タンク1に送気すべき空
気の温度(以下、目標空気温度という)を設定する。詳
述すると、図3に示す仮目標温度マップを参照して、水
素吸蔵合金の温度に対応する仮目標温度を算出するとと
もに、図4に示す仮目標温度係数マップを参照して、予
測した温度変化率(dT/dt)に対応する仮目標温度
係数を算出し、算出した仮目標温度に仮目標温度係数を
乗じて目標空気温度を算出する。すなわち、仮目標温度
係数を乗ずることにより目標空気温度を補正するのであ
る。
では、温度変化率(dT/dt)が「0」のとき、すな
わち水素吸蔵タンク1の温度変化がないときの目標空気
温度を基準にして、温度変化率(dT/dt)が負の場
合、すなわち、温度変化率が下降傾向にある場合には、
目標空気温度が高くなるように仮目標温度係数が設定さ
れており、温度変化率(dT/dt)が正の場合、すな
わち、温度変化率が上昇傾向にある場合には、目標空気
温度が低くなるように仮目標温度係数が設定されてい
る。このように目標空気温度の補正を行うことにより、
水素吸蔵タンク1に送気される空気の温度を真の目標空
気温度に迅速に収束するように制御することができるこ
ととなる。
が大きいほど目標空気温度をより高く、水素吸蔵タンク
1の温度の上昇速度が大きいほど目標空気温度をより低
くなるように前記仮目標温度係数を設定している。この
ように設定することで、水素吸蔵タンク1の温度を常に
安定した状態に維持でき、水素を放出することができる
ようになる。なお、図3において温度t3は、水素吸蔵
タンク1の常用耐圧値を解離圧としたときに対応する温
度であり、水素吸蔵タンク1の温度はt3以下に制御す
る必要がある。
サTC4,TC5の出力信号を読み取りこれに基づき冷気
ダクト25から導入される冷気の温度および外気ダクト
23から導入される外気の温度を算出する。次に、ステ
ップS113に進み、前記目標空気温度になるように流
量制御弁V4,V5,V6の開度を制御する。
V3を全閉にして水素タンク19から燃料電池7への水
素供給を停止し、流量制御弁V1を全開にして水素吸蔵
タンク1から燃料電池7への水素供給を可能にする。次
に、ステップS115に進み、ステップS102で予測
した必要水素流量となるように流量制御弁V2の開度を
制御して、ステップS107に進む。ステップS107
以降の処理については前述した通りであるので説明を省
略する。
した場合、すなわち、水素吸蔵合金の温度が上限値t2
以下である場合には、ステップS116に進み、温度セ
ンサTC2,TC4,TC5の出力信号を読み取りこれに
基づき熱交換チューブ5の直ぐ下流における加熱空気の
温度、冷気ダクト25から導入される冷気の温度、外気
ダクト23から導入される外気の温度を算出するととも
に、ファン29の回転数を読み取りこれに基づき水素吸
蔵タンク1に送気される空気量を算出する。
合金の温度と熱交換チューブ5の直ぐ下流における加熱
空気の温度と水素吸蔵タンク1に送気される空気量に基
づき、現時点で水素吸蔵タンク1に供給可能な最大加熱
量を予測する。水素吸蔵タンク1に供給可能な最も高い
加熱空気の温度は熱交換チューブ5の直ぐ下流の加熱空
気の温度であり、この加熱空気だけを水素吸蔵タンク1
へ送気したときが最大加熱量となる。最大加熱量は、熱
交換チューブ5の直ぐ下流の加熱空気の温度と水素吸蔵
合金の温度の温度差に比例するので、これから予測する
ことができる。
S117で予測した最大加熱量はステップS108で予
測した最大必要熱量以上か否か判定する。ここで、最大
加熱量が最大必要熱量以上であるときには水素吸蔵合金
の温度変化率(dT/dt)は正になる(温度上昇す
る)と予測され、最大加熱量が最大必要熱量よりも小さ
いときには水素吸蔵合金の温度変化率(dT/dt)は
負になる(温度降下する)と予測される。
合、すなわち、最大加熱量が最大必要熱量以上である場
合には、ステップS119に進み、温度センサTC4,
TC5の出力信号を読み取りこれに基づき冷気ダクト2
5から導入される冷気の温度および外気ダクト23から
導入される外気の温度を算出する。次に、ステップS1
20に進み、温度変化率(dT/dt)は最大加熱量と
最大必要熱量との熱量差に比例することから、最大加熱
量と最大必要熱量に基づいて水素吸蔵タンク1の温度変
化率(dT/dt)を予測する。
合金の温度とステップS120で予測した温度変化率
(dT/dt)から、水素吸蔵タンク1に送気すべき空
気の温度(すなわち、目標空気温度)を設定する。目標
空気温度の設定方法はステップS111における方法と
同じである。すなわち、図4に示す仮目標温度係数マッ
プを参照して、予測した温度変化率(dT/dt)に対
応する仮目標温度係数を算出するとともに、図3に示す
仮目標温度マップを参照して、水素吸蔵合金の温度に対
応する仮目標温度を算出し、この仮目標温度に前記仮目
標温度係数を乗じて目標空気温度を算出する。すなわ
ち、仮目標温度係数を乗ずることにより目標空気温度を
補正しており、これにより、水素吸蔵タンク1に送気さ
れる空気の温度を真の目標空気温度に迅速に収束するよ
うに制御することができることとなる。
空気温度になるように流量制御弁V4,V5,V6の開度
を制御する。次に、ステップS123に進み、流量制御
弁V3を全閉にして水素タンク19から燃料電池7への
水素供給を停止し、流量制御弁V1を全開にして水素吸
蔵タンク1から燃料電池7への水素供給を可能にする。
S102で予測した必要水素流量となるように流量制御
弁V2の開度を制御して、ステップS107に進む。ス
テップS107以降の処理については前述した通りであ
るので説明を省略する。
した場合、すなわち、最大加熱量が最大必要熱量よりも
小さい場合には、ステップS125に進み、温度変化率
(dT/dt)は最大加熱量と最大必要熱量との熱量差
に比例することから、最大加熱量と最大必要熱量に基づ
いて水素吸蔵タンク1の温度変化率(dT/dt)を予
測する。
弁V5,V6を全閉にして外気ダクト23,冷気ダクト2
5からの外気および冷気の導入を停止し、流量制御弁V
4を全開にしてダクト3から外気を導入して、加熱外気
だけを水素吸蔵タンク1に送気するようにする。これに
より、最も高い温度の加熱空気を水素吸蔵タンク1へ送
気して、水素吸蔵タンク1の温度低下の抑制を図る。
合金の温度とステップS125で予測した水素吸蔵タン
ク1の温度変化率(dT/dt)に基づいて、図5に示
す放出割合マップを参照して、全水素供給流量に対する
水素吸蔵タンク1から放出すべき水素流量の割合(以
下、水素吸蔵タンク1の放出割合という)を算出し、こ
の放出割合をステップS102で予測した必要水素流量
に乗じて、水素吸蔵タンク1から放出する水素流量を設
定する。なお、図5に示す放出割合マップは、水素吸蔵
合金の温度が設定値t0に接近する方向に推移するよう
に放出割合が設定されており、放出割合は、負の温度変
化率(dT/dt)の絶対値が大きくなるほど小さくな
り、水素吸蔵合金の温度が低くなるほど小さくなるよう
に設定されている。
弁V2を全開にし、さらに、ステップS129に進み、
ステップS127で設定した水素流量で水素吸蔵タンク
1から水素が放出されるように流量制御弁V1の開度を
制御するとともに、これでは不足する水素流量を水素タ
ンク19から放出されるように流量制御弁V3の開度を
制御する。すなわち、水素吸蔵タンク1から放出される
水素の流量と水素タンク19から放出される水素の流量
の和が、燃料電池7に必要とされる水素の流量となるよ
うに、流量制御弁V1,V3の開度を制御する。これによ
り、水素吸蔵タンク1から放出された水素と水素タンク
19から放出された水素が水素供給管11で合流した
後、燃料電池7に供給されることになる。この後、ステ
ップS107に進む。ステップS107以降の処理につ
いては前述した通りであるので説明を省略する。
パターンを示す図であり、縦軸に水素吸蔵合金の温度変
化率(dT/dt)をとり、横軸に水素吸蔵合金の温度
をとっている。これについて、以下に説明する。
いときには、温度変化率(dT/dt)にかかわらず、
水素タンク19の水素だけを燃料電池7に供給し、ダク
ト3の上流側開口端から導入されて熱交換チューブ5で
加熱された加熱外気だけを燃料電池7に送気して、水素
吸蔵タンク1の早期加熱を図る。
りも高いときには、温度変化率(dT/dt)にかかわ
らず、水素吸蔵タンク1の水素だけを燃料電池7に供給
し、また、水素吸蔵タンク1を冷却するように流量制御
弁V4,V5,V6を制御する。これにより、水素吸蔵タ
ンク1からの水素放出量を増大させて、水素吸蔵タンク
1の温度上昇を抑制することができるので、水素吸蔵タ
ンク1内の圧力上昇を抑制することができる。
上であり且つ上限値t2以下のときには、温度変化率
(dT/dt)の正負によって制御パターンが異なる。
温度変化率(dT/dt)が正の場合には、水素吸蔵タ
ンク1の水素だけを燃料電池7に供給し、また、水素吸
蔵タンク1に送気される空気の温度が目標空気温度とな
るように流量制御弁V4,V5,V6を制御する。これに
より、水素吸蔵タンク1の温度上昇を抑制することがで
きる。一方、温度変化率(dT/dt)が負の場合に
は、水素吸蔵タンク1と水素タンク19の両方から水素
を所定流量比で燃料電池7に供給し、ダクト3の上流側
開口端から導入されて熱交換チューブ5で加熱された加
熱外気だけを燃料電池7に送気して、水素吸蔵タンク1
を加熱する。これにより、水素吸蔵タンク1の温度効果
を抑制することができる。
水素供給装置によれば、水素吸蔵タンク1の温度状態に
よらず燃料電池へ水素を安定供給することができる。ま
た、水素吸蔵タンク1の温度とその温度変化率(dT/
dt)に応じて、水素吸蔵タンク1および水素タンク1
9から放出される各水素流量を制御しているので、水素
吸蔵タンク1の温度を所望の温度に迅速に収束させるこ
とができる。
る燃料電池用水素供給装置の第2の実施の形態を説明す
る。水素供給装置の構成については前述した第1の実施
の形態と全く同じであるので、図1の図面を援用して説
明を省略し、図7のフローチャートを参照して第2の実
施の形態の走行モードにおける燃料電池への水素供給処
理を説明する。
の水素供給源を、水素吸蔵合金の温度が下限値t1より
も低い場合には水素タンク19にし、水素吸蔵合金の温
度が下限値t1以上の場合には水素吸蔵タンク1に切り
替え制御するだけである。なお、この第2の実施の形態
の場合も、第1の実施の形態の場合と同様に、走行モー
ドにおいて水素吸蔵タンク1の温度を設定値t0となる
ように制御するものとする(下限値t1<t0<上限値t
2)。
に入り、ECU37は、まず、ステップ2101におい
て、温度センサTC1の出力信号を読み取りこれに基づ
き水素吸蔵タンク1に収納されている水素吸蔵合金の温
度を算出する。次に、ステップS202に進み、車両の
アクセル開度および出力等から燃料電池7の必要水素流
量を予測する。
蔵合金の温度が下限値t1よりも小さいか否か判定す
る。ステップS203において肯定判定した場合、すな
わち、水素吸蔵合金の温度が下限値t1よりも低いとき
には、水素吸蔵合金から水素を放出することができない
ので、ステップS204に進み、流量制御弁V1を全閉
にして水素吸蔵タンク1から燃料電池7への水素供給を
停止し、流量制御弁V3を全開にして水素タンク19か
ら燃料電池7への水素供給を可能にする。
S202で予測した必要水素流量となるように流量制御
弁V2の開度を制御し、さらに、ステップS206に進
み、流量制御弁V5,V6を全閉にして外気ダクト23,
冷気ダクト25からの外気および冷気の導入を停止し、
流量制御弁V4を全開にしてダクト3から外気を導入し
て、加熱外気だけを水素吸蔵タンク1に送気するように
する。これにより、最も高い温度の加熱空気を水素吸蔵
タンク1へ送気して、水素吸蔵タンク1の温度の回復を
図る。
指令があるか否か判定し、ステップS207において否
定判定した場合にはステップS201に戻り、ステップ
S207において肯定した場合には本ルーチンの処理を
一旦終了する。
した場合、すなわち、水素吸蔵合金の温度が下限値t1
以上であるときには、水素吸蔵合金から水素放出可能で
あるので、ステップS208に進み、水素吸蔵合金の温
度変化率(dT/dt)を計測する。
合金の温度とステップS208で計測した温度変化率
(dT/dt)から、水素吸蔵タンク1に送気すべき空
気の温度(目標空気温度)を設定する。この目標空気温
度の設定方法は、第1の実施の形態における目標空気温
度の設定方法と同様であり、図3および図4の図面を援
用して説明すると、図4に示す仮目標温度係数マップを
参照して、温度変化率(dT/dt)に対応する仮目標
温度係数を算出するとともに、図3に示す仮目標温度マ
ップを参照して、水素吸蔵合金の温度に対応する仮目標
温度を算出し、この仮目標温度に前記仮目標温度係数を
乗じて目標空気温度を算出する。すなわち、仮目標温度
係数を乗ずることにより目標空気温度を補正しており、
これにより、水素吸蔵タンク1に送気される空気の温度
を真の目標空気温度に迅速に収束するように制御するこ
とができることとなる。仮目標温度マップ、および、仮
目標温度係数マップについては、図3および図4に示す
第1の実施の形態のものと同様であるので説明を省略す
る。
サTC4,TC5の出力信号を読み取りこれに基づき冷気
ダクト25から導入される冷気の温度および外気ダクト
23から導入される外気の温度を算出する。
空気温度になるように流量制御弁V4,V5,V6の開度
を制御する。次に、ステップS212に進み、流量制御
弁V3を全閉にして水素タンク19から燃料電池7への
水素供給を停止し、流量制御弁V1を全開にして水素吸
蔵タンク1から燃料電池7への水素供給を可能にする。
S202で予測した必要水素流量となるように流量制御
弁V2の開度を制御する。次に、ステップS207に進
み、運転停止指令があるか否か判定し、ステップS20
7において否定判定した場合にはステップS201に戻
り、ステップS207において肯定した場合には本ルー
チンの処理を一旦終了する。
パターンを示す図であり、縦軸に水素吸蔵合金の温度変
化率(dT/dt)をとり、横軸に水素吸蔵合金の温度
をとっている。これについて、以下に説明する。
いときには、温度変化率(dT/dt)にかかわらず、
水素タンク19の水素だけを燃料電池7に供給し、ダク
ト3の上流側開口端から導入されて熱交換チューブ5で
加熱された加熱外気だけを燃料電池7に送気して、水素
吸蔵タンク1の早期加熱を図る。
上のときには、水素吸蔵タンク1の水素だけを燃料電池
7に供給する。ただし、このときには、供給温度変化率
(dT/dt)の正負によって空気の制御パターンが異
なる。温度変化率(dT/dt)が正の場合(すなわ
ち、温度上昇時)には、水素吸蔵タンク1に送気される
空気の温度が目標空気温度になるように流量制御弁V
4,V5,V6の開度を制御するが、温度変化率(dT/
dt)が負の場合(すなわち、温度低下時)には、流量
制御弁V4だけを全開にして熱交換チューブ5で加熱さ
れた加熱外気だけを燃料電池7に送気し、水素吸蔵タン
ク1の温度回復を図る。
水素供給装置によれば、水素吸蔵タンク1の温度状態に
よらず燃料電池へ水素を安定供給することができる。ま
た、水素吸蔵タンク1の温度とその温度変化率(dT/
dt)に応じて、水素吸蔵タンク1から放出される水素
流量を制御しているので、水素吸蔵タンク1の温度を所
望の温度に迅速に収束させることができる。
る燃料電池用水素供給装置の第3の実施の形態を説明す
る。水素供給装置の構成については前述した第1あるい
は第2の実施の形態と全く同じであるので、図1の図面
を援用して説明を省略し、図9のフローチャートを参照
して第3の実施の形態の走行モードにおける燃料電池へ
の水素供給処理を説明する。
理が第1の実施の形態における水素供給処理と相違する
点は、水素吸蔵合金の温度が下限値t1以上且つ上限値
t2以下のときであって温度変化率(dT/dt)が負
の場合の制御パターンにあり、この場合の第3の実施の
形態における制御パターンは、最大加熱量を水素吸蔵タ
ンク1に供給したときに水素吸蔵タンク1から放出可能
な最大水素放出量を水素吸蔵タンク1から放出させ、こ
れにより水素吸蔵合金が温度変化しないようにし、そし
て、水素吸蔵タンク1から最大水素放出量を放出しただ
けでは燃料電池7の必要水素流量に足りない分の水素流
量を水素タンク19からの放出量で補うように制御して
いる。
1あるいは第2の実施の形態の場合と同様に、走行モー
ドにおいて水素吸蔵タンク1の温度を設定値t0となる
ように制御するものとする(下限値t1<t0<上限値t
2)。
は、第1の実施の形態におけるステップS101からス
テップS124に対応し、その処理内容は全く同じであ
るので説明を省略し、ステップS325以降の処理につ
いて説明する。
合、すなわち、最大加熱量が最大必要熱量より小さい場
合には、ステップS325に進み、ステップS317で
予測した最大加熱量を水素吸蔵タンク1に供給した場合
に水素吸蔵タンク1から放出される水素流量(以下、こ
れを最大水素放出量という)を予測する。
5,V6を全閉にして外気ダクト23,冷気ダクト25か
らの外気および冷気の導入を停止し、流量制御弁V4を
全開にしてダクト3から外気を導入して、加熱外気だけ
を水素吸蔵タンク1に送気するようにする。これによ
り、最大加熱量を水素吸蔵タンク1に供給可能にする。
弁V2を全開にし、さらに、ステップS328に進み、
ステップS325で予測した最大水素放出量で水素吸蔵
タンク1から水素が放出されるように流量制御弁V1の
開度を制御するとともに、これだけでは不足する水素流
量を水素タンク19から放出されるように流量制御弁V
3の開度を制御する。すなわち、水素吸蔵タンク1から
放出される水素の流量と水素タンク19から放出される
水素の流量の和が、燃料電池7に必要とされる水素の流
量となるように、流量制御弁V1,V3の開度を制御す
る。これにより、水素吸蔵タンク1から放出された水素
と水素タンク19から放出された水素が水素供給管11
で合流した後、燃料電池7に供給されることになる。こ
の後、ステップS107に進む。ステップS107以降
の処理については前述した通りであるので説明を省略す
る。
御パターンを示す図であり、縦軸に水素吸蔵合金の温度
変化率(dT/dt)をとり、横軸に水素吸蔵合金の温
度をとっている。これについて、以下に説明する。
いときと、水素吸蔵合金の温度が上限値t2よりも高い
ときと、水素吸蔵合金の温度が下限値t1以上且つ上限
値t2以下であって温度変化率(dT/dt)が正のと
きは、第1の実施の形態と同じである。すなわち、水素
吸蔵合金の温度が下限値t1よりも低いときには、温度
変化率(dT/dt)にかかわらず、水素タンク19の
水素だけを燃料電池7に供給し、ダクト3の上流側開口
端から導入されて熱交換チューブ5で加熱された加熱外
気だけを燃料電池7に送気して、水素吸蔵タンク1の早
期加熱を図る。
りも高いときには、温度変化率(dT/dt)にかかわ
らず、水素吸蔵タンク1の水素だけを燃料電池7に供給
し、また、水素吸蔵タンク1を冷却するように流量制御
弁V4,V5,V6を制御する。これにより、水素吸蔵タ
ンク1からの水素放出量を増大させて、水素吸蔵タンク
1の温度上昇を抑制することができるので、水素吸蔵タ
ンク1内の圧力上昇を抑制することができる。
上且つ上限値t2以下のときであって温度変化率(dT
/dt)が正の場合には、水素吸蔵タンク1の水素だけ
を燃料電池7に供給し、水素吸蔵タンク1に送気される
空気の温度が目標空気温度となるように流量制御弁V
4,V5,V6を制御する。これにより、水素吸蔵タンク
1の温度上昇を抑制することができる。
は、水素吸蔵合金の温度が下限値t1以上且つ上限値t2
以下のときであって温度変化率(dT/dt)が負の場
合には、第1の実施の形態の場合と制御パターンを異に
する。すなわち、この場合に、第3の実施の形態では、
最大加熱量で放出可能な最大水素放出量の水素を水素吸
蔵タンク1から放出させて(換言すれば、水素吸蔵合金
の温度変化率dT/dt=0になるようにして)燃料電
池7に供給し、それだけでは燃料電池7の要求水素流量
に足りない場合、すなわち最大水素放出量<燃料電池7
の要求水素量の場合は要求水素量に足らない分を水素タ
ンク19から燃料電池7に供給し、ダクト3の上流側開
口端から導入されて熱交換チューブ5で加熱された加熱
外気だけを燃料電池7に送気して、水素吸蔵タンク1を
加熱する。これにより、燃料電池7へ水素を過不足なく
供給することができるので、燃料電池7の適正な運転を
実現することができるとともに、エネルギー損失を低減
することができる。また、水素吸蔵タンク1の温度を変
化させず一定温度に制御することができる。さらに、水
素タンク19の水素の使用量を少なくすることができ、
水素タンクの容量を小さくすることができる。
水素供給装置によれば、水素吸蔵タンク1の温度状態に
よらず燃料電池へ水素を安定供給することができる。ま
た、水素吸蔵タンク1の温度とその温度変化率(dT/
dt)に応じて、水素吸蔵タンク1および水素タンク1
9から放出される各水素流量を制御しているので、水素
吸蔵タンク1の温度を所望の温度に迅速に収束させるこ
とができる。
た発明によれば、流量制御手段で水素流量を制御するこ
とにより、水素吸蔵タンクを加熱しつつ水素吸蔵タンク
だけから水素を放出させて燃料電池に供給したり、水素
タンクだけから水素を放出させて燃料電池に供給した
り、水素吸蔵タンクと水素タンクの両方から水素を放出
させこれらを合流させて燃料電池に供給することができ
るので、加熱手段による水素吸蔵タンクの加熱状態を考
慮して前記水素流量を制御することができるという優れ
た効果が奏される。
タンクおよび水素タンクから放出される水素の各水素流
量を水素吸蔵タンクの温度に応じて最適に制御すること
ができるので、燃料電池へ水素を安定供給することがで
きるという効果がある。
タンクの温度が該水素吸蔵タンクからの水素放出量が低
下する下限温度よりも低いときには、水素タンクから燃
料電池に水素を供給することができるので、水素吸蔵タ
ンクから燃料電池への水素供給が困難なときにも、燃料
電池に水素を安定供給することができるという効果があ
る。
タンクからの水素放出量が増大し、該水素吸蔵タンクの
温度上昇を抑制することができるので、該水素吸蔵タン
ク内の圧力上昇を抑制することができる。
タンクの温度変化率に応じて水素吸蔵タンクから放出さ
れる水素流量と水素タンクから放出される水素流量の流
量比を最適に制御することができるので、水素吸蔵タン
クの温度を所望の温度に制御することができるという効
果がある。
へ水素を安定供給しつつ水素吸蔵タンクの温度上昇およ
び温度降下を抑制することができるので、燃料電池への
水素の安定供給と水素吸蔵タンクの適正な温度制御を両
方同時に実現することができるという効果がある。
タンクおよび水素タンクから放出される水素の各水素流
量を水素吸蔵タンクの温度変化率に応じて最適に制御す
ることができるので、水素吸蔵タンクの温度を所望の温
度に迅速に収束させることができるという効果がある。
タンクの温度を一定温度に制御することができるという
効果がある。請求項9に記載の発明によれば、水素吸蔵
タンクおよび水素タンクから放出される水素の各水素流
量を、水素吸蔵タンクの温度および該水素吸蔵タンクの
温度変化率に応じて、より最適に制御することが可能に
なるので、水素吸蔵タンクの温度を所望の温度に制御し
つつ燃料電池へ水素を安定供給することができるという
効果がある。
蔵タンクから放出される水素量に応じて、水素タンクか
ら放出すべき水素量を最適に制御することができる。請
求項11に記載の発明によれば、燃料電池へ水素を過不
足なく供給することができるので、燃料電池の適正な運
転を実現することができるとともに、エネルギー損失の
低減を実現することができるという効果がある。
蔵タンクから最大水素放出量の水素が放出されるので、
水素吸蔵タンクの温度が変化しないようにすることがで
き、且つ、燃料電池の要求する要求水素量を満足させる
ことができる。請求項13に記載の発明によれば、水素
タンクの水素の使用量を減少させることができるので、
水素タンクの容量を小さくすることができるという効果
がある。
段から水素吸蔵タンクへ必要熱量を確実に供給すること
ができるので、水素吸蔵タンクの温度を適正に制御する
ことができ、水素吸蔵タンクから水素を安定して放出す
ることができるという効果がある。
蔵タンクの温度を所望の温度に確実に制御することがで
きるので、水素吸蔵タンクから燃料電池への水素供給量
を適正に制御することができるという効果がある。
と必要熱量に応じて熱媒体の目標温度を補正することに
より、熱媒体の温度をより早く正確に制御することがで
き、水素吸蔵タンクから燃料電池へ水素を安定供給する
ことができるという効果がある。
蔵タンクの温度が下がる傾向にあると熱媒体の目標温度
を高く補正され、水素吸蔵タンクの温度が上がる傾向に
あると熱媒体の目標温度を低く補正されて、熱媒体をよ
り速く目標温度に収束させることができるので、水素吸
蔵タンクの温度を所望の温度に制御することができ、水
素吸蔵タンクから燃料電池へ水素を安定供給することが
できるという効果がある。
素供給装置を備えた自動車用燃料電池のシステム構成図
である。
を示すフローチャートである。
目標温度マップである。
目標温度係数マップである。
出割合マップである。
による制御パターン図である。
素供給処理を示すフローチャートである。
による制御パターン図である。
素供給処理を示すフローチャートである。
理による制御パターン図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 燃料電池の燃料である水素を吸放出可能
な水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵タンクと、 水素を圧縮状態で貯蔵可能な水素タンクと、 前記水素吸蔵合金から水素を放出させるために前記水素
吸蔵タンクを加熱する加熱手段と、 前記水素吸蔵タンクから放出された水素と前記水素タン
クから放出された水素を合流させて前記燃料電池へ供給
可能にする水素流路と、 前記水素吸蔵タンクおよび水素タンクから放出される各
水素流量を制御する流量制御手段と、 を備えたことを特徴とする燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項2】 前記水素吸蔵タンクの温度に応じて前記
流量制御手段が前記各水素流量を制御することを特徴と
する請求項1に記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項3】 前記水素吸蔵タンクの温度が下限温度よ
りも低いときには前記水素吸蔵タンクから前記燃料電池
へ水素を供給するのを停止して前記水素タンクから前記
燃料電池へ水素を供給し、前記水素吸蔵タンクの温度が
下限温度以上のときには前記水素吸蔵タンクから前記燃
料電池へ水素を供給することを特徴とする請求項2に記
載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項4】 前記水素吸蔵タンクの温度が上限温度よ
りも高いときには前記水素タンクから前記燃料電池へ水
素を供給するのを停止して前記水素吸蔵タンクから前記
燃料電池へ水素を供給することを特徴とする請求項2に
記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項5】 前記水素吸蔵タンクの温度が下限温度以
上で上限温度以下のときには、前記水素吸蔵タンクの温
度変化率に応じて前記流量制御手段を制御することを特
徴とする請求項2に記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項6】 前記温度変化率が上昇傾向にあるときに
は、前記水素タンクから前記燃料電池へ水素を供給する
のを停止して前記水素吸蔵タンクから前記燃料電池へ水
素を供給するように前記流量制御手段を制御し、前記温
度変化率が下降傾向にあるときには、前記水素吸蔵タン
クおよび前記水素タンクから前記燃料電池へ水素を供給
するように前記流量制御手段を制御することを特徴とす
る請求項5に記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項7】 前記流量制御手段は前記水素吸蔵タンク
の温度変化率に応じて制御されることを特徴とする請求
項1に記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項8】 前記流量制御手段は前記温度変化率が実
質的に「0」になるように制御することを特徴とする請
求項7に記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項9】 前記流量制御手段は前記水素吸蔵タンク
の温度および該水素吸蔵タンクの温度変化率に応じて制
御されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用
水素供給装置。 - 【請求項10】 燃料電池の燃料である水素を吸放出可
能な水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵タンクと、 水素を圧縮状態で貯蔵可能な水素タンクと、 前記水素吸蔵合金から水素を放出させるために前記水素
吸蔵タンクを加熱する加熱手段と、 前記水素吸蔵タンクから放出された水素と前記水素タン
クから放出された水素を合流させて前記燃料電池へ供給
可能にする水素流路と、 前記加熱手段によって加熱することで前記水素吸蔵タン
クから放出される水素量に応じて前記水素タンクから放
出する水素量を制御する流量制御手段と、 を備えたことを特徴とする燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項11】 前記流量制御手段は、前記水素吸蔵タ
ンクから放出される水素量と前記水素タンクから放出さ
れる水素量の和が前記燃料電池の要求する要求水素量に
なるように、前記水素タンクから放出する水素量を制御
することを特徴とする請求項10に記載の燃料電池用水
素供給装置。 - 【請求項12】 前記加熱手段によって前記水素吸蔵タ
ンクを加熱する熱量を算出する加熱量算出手段と、 前記加熱量算出手段で算出された加熱量に応じて前記水
素吸蔵タンクから放出できる最大水素放出量を算出する
最大水素放出量算出手段と、 を備え、前記流量制御手段は、前記最大水素放出量算出
手段で算出された最大水素放出量に応じて前記水素タン
クから放出する水素量を制御することを特徴とする請求
項11に記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項13】 前記流量制御手段は、前記最大水素放
出量で前記要求水素量を賄える場合には前記水素タンク
から水素を放出しないように制御することを特徴とする
請求項12に記載の燃料電池用水素供給装置。 - 【請求項14】 燃料電池の燃料である水素を吸放出可
能な水素吸蔵合金を収納した水素吸蔵タンクと、 前記水素吸蔵合金から水素を放出させるために前記燃料
電池の廃熱によって加熱された温度制御可能な熱媒体を
供給して前記水素吸蔵タンクを加熱する加熱手段と、 前記水素吸蔵タンクから放出される水素量から該水素吸
蔵タンクが必要とする必要熱量を算出する必要熱量算出
手段と、 を備え、前記必要熱量算出手段で算出した必要熱量に応
じて前記加熱手段を制御することを特徴とする燃料電池
用水素供給装置。 - 【請求項15】 前記水素吸蔵タンクの温度に応じて前
記熱媒体の目標温度を算出する目標温度算出手段を備
え、前記熱媒体が目標温度になるように前記加熱手段を
制御することを特徴とする請求項14に記載の燃料電池
用水素供給装置。 - 【請求項16】 前記加熱手段によって前記水素吸蔵タ
ンクを加熱する加熱量と前記必要熱量算出手段で算出し
た必要熱量に応じて前記熱媒体の目標温度を補正するこ
とを特徴とする請求項15に記載の燃料電池用水素供給
装置。 - 【請求項17】 前記加熱量と前記必要熱量から前記水
素吸蔵タンクの温度変化率を算出し、この温度変化率が
下降傾向にあるときは目標温度を前記目標温度算出手段
で算出した目標温度よりも高く補正し、前記温度変化率
が上昇傾向にあるときは目標温度を前記目標温度算出手
段で算出した目標温度よりも低く補正することを特徴と
する請求項16に記載の燃料電池用水素供給装置。
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