JP4788097B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムの冷却水系を制御する燃料電池システムの制御装置に関する。
従来、この種の技術としては、例えば以下に示す文献に記載されものが知られている(特許文献1、特許文献2ならびに特許文献3参照)。
特許文献1には、燃料電池の入口側に設けられた入口温度計及び燃料電池の出口側に設けられた出口温度計の測定結果を監視し、このうち偏差の大きい方の測定結果に基づいて、熱交換器及びバイパスラインに流れる冷却水の流量を調整する調整弁を制御して冷却水温度を調整し、燃料電池を適正温度に維持する技術が記載されている。すなわち、この技術では、燃料電池に流入する冷却水の温度と燃料電池から流出する冷却水の温度を測定し、測定した温度と所定値との差が大きい方の冷却水の測定温度に基づいて冷却水の冷却程度を制御していた。
また、特許文献2には、燃料電池の入口部冷却水温度と出口部冷却水温度とを測定し、両温度差が所定値以上の時に燃料電池の内部温度が不均一状態であると判定し、冷却水のポンピング量を調節し、それにより燃料電池内の温度分布状態を平均化する技術が記載されている。すなわち、この技術では、燃料電池に流入する冷却水の温度と燃料電池から流出する冷却水の温度の差に基づいて燃料電池内部での温度分布を推定し、推定した温度分布に応じて冷却水流量を制御し、燃料電池の負荷から冷却水の冷却程度を制御するようにしていた。
さらに、特許文献3には、燃料電池を通過した冷媒の温度データに応じて燃料電池に導入する冷媒の流量を変動し、冷媒の冷却程度を制御する技術が記載されている。
特開平9−320626号公報 特開平10−340734号公報 特開2002−164061号公報
上述した文献1に記載された従来の燃料電池システムにおいては、例えば燃料電池の発熱が大きい場合には、燃料電池における冷却水の出口温度のみで冷却水の冷却程度を制御することになる。その時の冷却水の流量における冷却性能が限界に達した場合には、冷却水の温度を維持することができずに、燃料電池の運転温度は上昇することになる。また、冷却水の流量が燃料電池の発熱に対して不足した場合には、燃料電池の入口側の冷却水温度は低く、燃料電池の出口側の冷却水温度は高くなり、燃料電池内部の温度分布が不均一になる。この結果、燃料電池の発電を継続できなくなるおそれがあった。
上述した文献2に記載された従来の燃料電池システムにおいては、燃料電池の発熱量が低い場合には、冷却水流量は小さいままとなる。しかし、冷却水流量が小さく、かつ外気温が高い状態では、冷却能力の限界まで冷却水が冷却されたとしても冷却水の流量が小さいため、必要な放熱量が確保できなかった。このため、冷却水の温度が上昇し、燃料電池の発電を継続できなくなるおそれがあった。
上述した文献3に記載された従来の燃料電池システムにおいては、燃料電池の冷媒の出口温度のみで冷媒の流量と冷却程度の双方を制御することになる。そのため、燃料電池内部の温度分布と燃料電池の運転温度を両立させて運転することはできなかった。例えば、冷媒流量に対して冷却程度が過剰になると、燃料電池の運転温度が低くなりすぎて発電効率が低下する。一方、冷媒流量に対して冷却程度が不足すると、燃料電池の運転温度が上昇して燃料電池の発電を継続できなくなるおそれがある。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料電池内部の温度分布と燃料電池の運転温度の双方を最適に制御する燃料電池システムの制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、酸化ガスと燃料ガスの供給を受けて電力を発生させる燃料電池と、該燃料電池を冷却する冷却水を冷却する手段と、前記冷却水冷却手段バイパス流路と、前記冷却水を冷却水冷却手段とバイパス流路に分流させる調整弁と、燃料電池に冷却水を導入、流出させる冷却水流路と、該冷却水流路に燃料電池入口冷却水温度センサと燃料電池出口冷却水温度センサと、を備えた燃料電池システムであって、前記燃料電池の発電量又は燃料電池出口冷却水温度に基づいて燃料電池に導入する冷却水流量を設定する冷却水流量設定手段と、前記センサで検出される入口温度と出口温度との温度差を算出する前記燃料電池温度分布検出手段と、前記温度差に基づく予め作成された冷却水流量の補正値を算出する第1冷却水流量補正値算出手段と、前記冷却水流量と第1冷却水流量補正値を加算して第1補正冷却水流量を算出する第1補正冷却水流量算出手段と、前記燃料電池出口冷却水温度に基づいて調整弁開度を算出する冷却水温度制御量算出手段と、前記調整弁開度と、前記調整弁の開度に基づいて前記第1補正冷却水流量の補正値である第2冷却水流量補正値を増量する際の判定値となる第1の調整弁開度所定値および前記調整弁の開度に基づいて前記第2冷却水流量補正値を減量する際の判定値となり前記第1の調整弁開度所定値よりも小さい値の第2の調整弁開度所定値との大小関係を比較し、前記調整弁開度が前記第1の調整弁開度所定値以上となった場合は、前回得られた第2冷却水流量補正値に所定値を増量し、前記調整弁開度が前記第2の調整弁開度所定値未満となった場合は、前回得られた第2冷却水流量補正値から所定値を減量し、前記第2冷却水流量補正値を算出する第2補正値算出手段と、前記第1補正冷却水流量と第2冷却水流量補正値を加算して第2冷却水流量を算出する第2補正冷却水流量算出手段、を備え、該第2補正冷却水流量に基づいて冷却水を燃料電池に供給することを特徴とする。
また、本発明の課題を解決する手段は、酸化ガスと燃料ガスの供給を受けて電力を発生させる燃料電池と、該燃料電池を冷却する冷却水を冷却する手段と、前記冷却水冷却手段バイパス流路と、前記冷却水を冷却水冷却手段とバイパス流路に分流させる調整弁と、燃料電池に冷却水を導入、流出させる冷却水流路と、該冷却水流路に燃料電池入口冷却水温度センサと燃料電池出口冷却水温度センサと、を備えた燃料電池システムであって、 前記燃料電池の発電量又は燃料電池出口冷却水温度に基づいて燃料電池に導入する冷却水流量を設定する冷却水流量設定手段と、前記センサで検出される入口温度と出口温度との温度差を算出する前記燃料電池温度分布検出手段と、前記温度差に基づく予め作成された冷却水流量の補正値を算出する第1冷却水流量補正値算出手段と、前記冷却水流量と第1冷却水流量補正値を加算して第1補正冷却水流量を算出する第1補正冷却水流量算出手段と、前記燃料電池出口冷却水温度に基づいて調整弁開度を算出する冷却水温度制御量算出手段と、前記調整弁開度と、前記調整弁の開度に基づいて前記第1補正冷却水流量の補正値である第2冷却水流量補正値を算出する際の判定値となる第1の調整弁開度所定値および前記第1の調整弁開度所定値よりも小さい値の第2の調整弁開度所定値との大小関係を比較し、前記調整弁開度が前記第1の調整弁開度所定値以上となった場合、もしくは前記調整弁開度が第1の調整弁開度所定値未満かつ前記第2の調整弁開度所定値以上となった場合は、冷却水入口目標温度をtTinとし、冷却水入口温度をTinとし、比例ゲインをKpとし、積分ゲインをKiとすると、下記式(1)に基づいて前記第2冷却水流量補正値(Qadj)を算出する第2補正値算出手段と、前記第1補正冷却水流量と第2冷却水流量補正値を加算して第2補正冷却水流量を算出する第2補正冷却水流量算出手段、を備え、該第2補正冷却水流量に基づいて冷却水を燃料電池に供給することを特徴とする燃料電池システム。
(数1)Qadj=Kp×(tTin−Tin)+Ki∫(tTin−Tin)dt(1)
本発明によれば、燃料電池内部の温度分布と燃料電池の運転温度の両者を最適に保つことができる。これにより、燃料電池の運転温度を最適に保ちつつ、燃料電池内部の温度分布を所望の範囲に抑えることができる。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1に係燃料電池システムの構成を示す図である。図1に示す実施例1の燃料電池システムは、燃料電池1、冷却水ポンプ2、燃料電池入口冷却水温度センサ3、燃料電池出口冷却水温度センサ4、調整弁5、ラジエータ6、ラジエータバイパス流路7ならびにコントローラ8を備えて構成されている。
燃料電池1には、空気供給源(図示せず)から酸化ガスとしての空気が供給され、水素供給源(図示せず)から燃料ガスとしての水素が供給される。また、燃料電池1は、上記供給された空気と水素を反応させて得られた電気エネルギーの電力を、負荷(図示せず)に供給している。冷却水ポンプ2は、コントローラ8から与えられる制御を受けて、燃料電池1を冷却する冷却水を燃料電池1に供給する。
燃料電池入口冷却水温度センサ3は、冷却水を燃料電池1に導入する冷却水流路に設けられ、燃料電池1の入口における冷却水の温度を検出する。検出された冷却水の温度はコントローラ8に与えられる。燃料電池出口冷却水温度センサ4は、燃料電池1から流出された冷却水の冷却水流路に設けられ、燃料電池1の出口における冷却水の温度を検出する。検出された冷却水の温度は、コントローラ8に与えられる。
調整弁5は、燃料電池1から流出される冷却水を受けて、燃料電池1から流出された冷却水をラジエータ6とラジエータバイパス流路7に分流する。調整弁5は、コントローラ8から与えられる制御に基づいて、ラジエータ6とラジエータバイパス流路7へ流れる冷却水の流量の比率を制御する。
ラジエータ6は、外気と熱交換を行い、調整弁5を介して燃料電池1から流出された冷却水を冷却する。ラジエータバイパス流路7は、ラジエータ6をバイパスする冷却水の流路であり、燃料電池1から流出された冷却水を調整弁5を介して冷却水ポンプ2にバイパスする。
コントローラ8は、後述するこの実施例1に特徴的な動作処理を実施するための制御中枢となり、燃料電池入口冷却水温度センサ3ならびに燃料電池出口冷却水温度センサ4で測定された温度を入力し、冷却水ポンプ2ならびに調整弁5の動作を制御し、燃料電池システムの制御装置として機能する。コントローラ8は、プログラムに基づいて各種動作処理を制御するコンピュータに必要な、CPU、記憶装置、入出力装置等の資源を備えた例えばマイクロコンピュータ等により実現される。
図2は上記コントローラ8の構成を示す図である。
図2において、コントローラ8は、冷却水流量設定手段80、温度分布検出手段81、#1補正値算出手段82、冷却水温度制御量算出手段83、#1補正冷却水流量算出手段84、#2補正値算出手段85、ならびに#2補正冷却水流量算出手段86を備えて構成されている。
冷却水流量設定手段80は、燃料電池発電電力設定部(図示せず)から入力される燃料電池発電量と、図3に示すように燃料電池発電量と必要な冷却水流量との関係を表して予め作成されたテーブルとに基づいて、燃料電池1の冷却に必要な冷却水流量を設定する。燃料電池発電量は、燃料電池1の運転状態を把握する燃料電池1の出力電力又は出力電流となる。また、燃料電池1の運転状態は、燃料電池1から流出する冷却水の温度で把握するようにしてもよい。
温度分布検出手段81は、燃料電池入口冷却水温度センサ3で測定された冷却水入口温度と燃料電池出口冷却水温度センサ4で測定された冷却水出口温度との差から燃料電池1の温度分布(入出温度差)を算出する。
#1補正値算出手段82は、温度分布検出手段81で算出された温度分布(入出温度差)と、図4に示すように燃料電池1の温度分布(入出温度差)と#1補正値との関係を表して予め作成されたテーブルとに基づいて#1補正値を算出する。
冷却水温度制御量算出手段83は、燃料電池出口冷却水温度センサ4の測定温度と、図5に示すように燃料電池1の冷却水出口温度と調整弁5の開度との関係を表して予め作成されたテーブルとに基づいて、調整弁5の開度を算出する。
#1補正冷却水流量算出手段は84、冷却水流量設定手段80で設定された冷却水流量と、#1補正値算出手段82で算出された#1補正値を加算して、#1補正冷却水流量を算出する。
#2補正値算出手段85は、冷却水温度制御量算出手段83で算出された調整弁5の開度に基づいて#2補正値を算出する。
#2補正冷却水流量算出手段86は、#1補正冷却水流量算出手段84で算出された#1補正冷却水流量と、#2補正値算出手段で算出された#2補正値を加算し、#2補正冷却水流量を算出し、算出した#2補正冷却水流量に基づいて冷却水ポンプ2を制御する。
次に、#2補正値算出手段85における#2補正値の算出手順を、図6のフローチャートを参照して説明する。
図6において、ステップS60では、#2補正値算出手段85の処理を開始する。続いて、ステップS61では、冷却水温度制御量算出手段83で算出された調整弁5の開度が第1の所定値以上であるか否かを判断する。判断結果において、調整弁5の開度が第1の所定値以上であれば、ステップS62に処理を移す。一方、調整弁5の開度が第1の所定値未満であれば、ステップS63に処理を移す。
次に、ステップS62では、前回得られた#2補正値に所定値(ΔQ)を加算することで最新の#2補正値を算出する。
一方、ステップS63では、冷却水温度制御量算出手段83で算出された調整弁5の開度が第2の所定値未満であるか否かを判断する。判断結果において、調整弁5の開度が第2の所定値未満であれば、ステップS64に処理を移す。一方、調整弁5の開度が第2の所定値以上であれば、ステップS65に処理を移す。
次に、ステップS64では、前回得られた#2補正値から所定値(ΔQ)を減算することで最新の#2補正値を算出する。一方、ステップS65では、#2補正値の更新を行わず、すなわち前回得られた#2補正値をそのまま最新の#2補正値とし、#2補正値を算出する。
なお、上記ステップS61又はステップS63に示す処理において、調整弁5の開度と第1の所定値又は第2の所定値との比較は、ラジエータ6側に流れる冷却水の流量とラジエータバイパス流路7側に流れる冷却水の流量との比率が第1の所定の値以上であるか、もしくは第2の所定の値未満であるかを判別している。また、上記第1の所定値と第2の所定値とは、第1の所定値>第2の所定値となるように設定されている。
図7は#2補正冷却水流量算出手段86で#2補正冷却水流量を補正しない場合、すなわち#1補正冷却水流量算出手段84で算出された#1補正冷却水流量に基づいて冷却水ポンプ2を制御した場合における、冷却水目標温度に対する冷却水入口温度、冷却水出口温度ならびに冷却水流量のシミュレーション結果を示す図であり、図8は上記実施例1における冷却水目標温度に対する冷却水入口温度、冷却水出口温度ならびに冷却水流量のシミュレーション結果を示す図である。図7ならびに図8のシミュレーション結果から、#1補正冷却水流量により冷却水ポンプ2を制御した場合に比べて、#1補正冷却水流量を補正して得られた#2補正冷却水流量により冷却水ポンプ2を制御した場合では、冷却水入口温度ならびに冷却水出口温度が安定して最適に制御されていることが分かる。
以上説明したように、上記実施例1においては、燃料電池1の冷却水温度に応じて調整弁5の開度を制御し、燃料電池1の温度分布と調整弁5の開度に基づいて冷却水流量を制御するようにしたので、燃料電池1の内部の温度分布と燃料電池1の運転温度の両者を適切に保つことができる。これにより、燃料電池1の運転温度を最適に保ちつつ、燃料電池1の内部の温度分布を所望の範囲に抑えることができる。
また、燃料電池1から流出する冷却水の温度と燃料電池1に流入する冷却水の温度との差から燃料電池1の温度分布を検出するようにしたので、安価に燃料電池1の内部の温度分布を容易かつ安価に検出することができる。
さらに、燃料電池システム限界をその動作状況から推定して冷却水流量を増加させるようにしたので、新たなセンサ類を追加することなく、容易かつ安価に本発明の燃料電池システを実現することができる。
また、燃料電池システの限界をその動作状況から推定して冷却水流量を減量させるようにしたので、冷却水流量の増減を最小限に抑制することが可能となり、燃料電池システムの発電効率を高めることができる。
さらに、燃料電池1の運転状態を燃料電池1の出力電力又は出力電流に基づいて把握するようにしたので、新たなセンサ類を追加することなく、本発明の燃料電池システを実現することができる。
また、燃料電池1の運転状態を燃料電池1から流出する冷却水の温度に基づいて把握するようにしたので、通常燃料電池システムに既に装備されているセンサ類を用いて、容易かつ安価に本発明の燃料電池システを実現することができる。
図9は本発明の実施例2に係る燃料電池システにおけるコントローラ9の構成を示す図である。図9に示す実施例2のコントローラ9の特徴とするところは、図2に示す実施例1のコントローラ8に比べて、図2に示す#2補正値算出手段85に代えて、この実施例2に特徴的な構成要素となり図2に示す#2補正値算出手段とは異なる手法で#2補正値を算出する#2補正値算出手段90と、図2の#2補正冷却水流量算出手段86に代えて、この実施例2の特徴的な構成要素となる#2補正冷却水流量算出手段91を設けたことにあり、他は図2に示す実施例1と同様であり、図9に示すコントローラ9は図1に示す燃料電池システムの制御装置として適用される。なお、図9において、図2と同符号のものは同一機能を有するものであり、その説明は省略する。
#2補正値算出手段90は、冷却水入口目標温度設定部(図示せず)から与えられる冷却水入口目標温度と、燃料電池入口冷却水温度センサ3で計測された冷却水入口温度と、冷却水温度制御量算出手段83から与えられる調整弁5の開度を受けて、これらの入力に基づいて#2補正値を算出する。
#2補正冷却水流量算出手段91は、#1補正冷却水流量算出手段84で算出された#1補正冷却水流量と、#2補正値算出手段90で算出された#2補正値とを加算し、#2補正冷却水流量を算出し、算出した#2補正冷却水流量に基づいて冷却水ポンプ2を制御する。
次に、#2補正値算出手段90における#2補正値の算出手順を、図10のフローチャートを参照して説明する。
図10において、ステップS100では、#2補正値算出手段90の処理を開始する。続いて、ステップS101では、冷却水温度制御量算出手段83で算出された調整弁5の開度が第1の所定値以上であるか否かを判断する。判断結果において、調整弁5の開度が第1の所定値以上であれば、ステップS102に処理を移す。一方、調整弁5の開度が第1の所定値未満であれば、ステップS103に処理を移す。
次に、ステップS102では、下記の演算式(数1)を用いて#2補正値を算出する。
(数1)
Qadj =Kp×(tTin−Tin)+Ki ∫(tTin−Tin)dt
ここで、Qadj は#2補正値、Kp は比例ゲイン、Ki は積分ゲイン、tTinは冷却水入口目標温度、Tinは冷却水入口温度である。
一方、ステップS103では、冷却水温度制御量算出手段83で算出された調整弁5の開度が第2の所定値未満であるか否かを判断する。判断結果において、調整弁5の開度が第2の所定値未満であれば、ステップS104に処理を移す。一方、調整弁5の開度が第2の所定値以上であれば、ステップS105に処理を移す。
次に、ステップS104では、#2補正値の更新を行わず、すなわち前回得られた#2補正値をそのまま#2補正値とし、#2補正値を算出する。一方、ステップS105では、ステップS102と同様にして#2補正値を算出する。
なお、第1の所定値と第2の所定値は、上述した実施例1と同様に設定される。
図11は上記実施例2における、冷却水目標温度に対する冷却水入口温度、冷却水出口温度ならびに冷却水流量のシミュレーション結果を示す図である。図11のシミュレーション結果から、#2補正値を上記数1に示す演算式により求めた実施例2においても、図8に示す実施例1のシミュレーション結果と同様に、冷却水入口温度ならびに冷却水出口温度が安定して最適に制御されていることが分かる。
なお、実施例2では、燃料電池入口冷却水温度を用いて#2補正値を算出しているが、冷却水入口目標温度に代えて冷却水出口目標温度を用いても同様の効果が得られる。
以上説明したように、上記実施例2においては、上述した実施例1で得られる効果に加えて、燃料電池1の冷却水の目標温度を設定し、設定された目標温度と実際の温度との差に基づいて冷却水流量を制御するようにしたので、冷却水流量の増減を最小限に抑制することが可能となり、燃料電池システムの発電効率を高めることができる。
ここで、実施例1の構成要件と、請求項1に記載の構成要件との対応関係は以下の通りである。冷却水ポンプ2が冷却水供給手段に、燃料電池入口冷却水温度センサ3ならびに燃料電池出口冷却水温度センサ4が冷却水温度検出手段に、冷却水温度制御量算出手段83が冷却水温度制御量算出手段に、調整弁5が冷却水温度制御手段に、温度分布検出手段81が温度分布状態検出手段に、冷却水流量設定手段80が冷却水供給量設定手段に、#1補正値算出手段82と#1補正冷却水流量算出手段84が第1冷却水流量補正手段に、#2補正値算出手段85と#2補正冷却水流量算出手段86が第2冷却水流量補正手段にそれぞれ対応する。
一方、実施例2の構成要件と、請求項5に記載の構成要件との対応関係は以下の通りである。冷却水ポンプ2が冷却水供給手段に、燃料電池入口冷却水温度センサ3ならびに燃料電池出口冷却水温度センサ4が冷却水温度検出手段に、冷却水温度制御量算出手段83が冷却水温度制御量算出手段に、調整弁5が冷却水温度制御手段に、温度分布検出手段81が温度分布状態検出手段に、冷却水流量設定手段80が冷却水供給量設定手段に、#1補正値算出手段82と#1補正冷却水流量算出手段84が第1冷却水流量補正手段に、#2補正値算出手段90と#2補正冷却水流量算出手段91が第2冷却水流量補正手段にそれぞれ対応する。
本発明の実施例1に係る燃料電池システの構成を示す図である。 実施例1のコントローラ8の構成を示す図である。 燃料電池発電量と必要な冷却水流量との関係を表すテーブルを示す図である。 燃料電池1の温度分布(入出温度差)と#1補正値との関係を表すテーブルを示す図である。 燃料電池1の冷却水出口温度と調整弁5の開度との関係を表すテーブルを示す図である。 実施例1における、#2補正値の算出手順を示すフローチャートである。 #2補正冷却水流量算出手段86による補正がない場合の、冷却水入口温度、冷却水出口温度ならびに冷却水流量のシミュレーション結果を示す図である。 実施例1における、冷却水入口温度、冷却水出口温度ならびに冷却水流量のシミュレーション結果を示す図である。 実施例2のコントローラ9の構成を示す図である。 実施例2における、#2補正値の算出手順を示すフローチャートである。 実施例2における、冷却水入口温度、冷却水出口温度ならびに冷却水流量のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
1…燃料電池
2…冷却水ポンプ
3…燃料電池入口冷却水温度センサ
4…燃料電池出口冷却水温度センサ
5…調整弁
6…ラジエータ
7…ラジエータバイパス流路
8,9…コントローラ
80…冷却水流量設定手段
81…温度分布検出手段
82…#1補正値算出手段
83…冷却水温度制御量算出手段
84…#1補正冷却水流量算出手段
85,90…#2補正値算出手段
86,91…#2補正冷却水流量算出手段

Claims (2)

  1. 酸化ガスと燃料ガスの供給を受けて電力を発生させる燃料電池と、
    該燃料電池を冷却する冷却水を冷却する手段と、
    前記冷却水冷却手段バイパス流路と、
    前記冷却水を冷却水冷却手段とバイパス流路に分流させる調整弁と、
    燃料電池に冷却水を導入、流出させる冷却水流路と、
    該冷却水流路に燃料電池入口冷却水温度センサと燃料電池出口冷却水温度センサと、を備えた燃料電池システムであって、
    前記燃料電池の発電量又は燃料電池出口冷却水温度に基づいて燃料電池に導入する冷却水流量を設定する冷却水流量設定手段と、
    前記センサで検出される入口温度と出口温度との温度差を算出する前記燃料電池温度分布検出手段と、
    前記温度差に基づく予め作成された冷却水流量の補正値を算出する第1冷却水流量補正値算出手段と、
    前記冷却水流量と第1冷却水流量補正値を加算して第1補正冷却水流量を算出する第1補正冷却水流量算出手段と、
    前記燃料電池出口冷却水温度に基づいて調整弁開度を算出する冷却水温度制御量算出手段と、
    前記調整弁開度と、前記調整弁の開度に基づいて前記第1補正冷却水流量の補正値である第2冷却水流量補正値を増量する際の判定値となる第1の調整弁開度所定値および前記調整弁の開度に基づいて前記第2冷却水流量補正値を減量する際の判定値となり前記第1の調整弁開度所定値よりも小さい値の第2の調整弁開度所定値との大小関係を比較し、前記調整弁開度が前記第1の調整弁開度所定値以上となった場合は、前回得られた第2冷却水流量補正値に所定値を増量し、前記調整弁開度が前記第2の調整弁開度所定値未満となった場合は、前回得られた第2冷却水流量補正値から所定値を減量し、前記第2冷却水流量補正値を算出する第2補正値算出手段と、
    前記第1補正冷却水流量と第2冷却水流量補正値を加算して第2冷却水流量を算出する第2補正冷却水流量算出手段、を備え、該第2補正冷却水流量に基づいて冷却水を燃料電池に供給することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 酸化ガスと燃料ガスの供給を受けて電力を発生させる燃料電池と、
    該燃料電池を冷却する冷却水を冷却する手段と、
    前記冷却水冷却手段バイパス流路と、
    前記冷却水を冷却水冷却手段とバイパス流路に分流させる調整弁と、
    燃料電池に冷却水を導入、流出させる冷却水流路と、
    該冷却水流路に燃料電池入口冷却水温度センサと燃料電池出口冷却水温度センサと、を備えた燃料電池システムであって、
    前記燃料電池の発電量又は燃料電池出口冷却水温度に基づいて燃料電池に導入する冷却水流量を設定する冷却水流量設定手段と、
    前記センサで検出される入口温度と出口温度との温度差を算出する前記燃料電池温度分布検出手段と、
    前記温度差に基づく予め作成された冷却水流量の補正値を算出する第1冷却水流量補正値算出手段と、
    前記冷却水流量と第1冷却水流量補正値を加算して第1補正冷却水流量を算出する第1補正冷却水流量算出手段と、
    前記燃料電池出口冷却水温度に基づいて調整弁開度を算出する冷却水温度制御量算出手段と、
    前記調整弁開度と、前記調整弁の開度に基づいて前記第1補正冷却水流量の補正値である第2冷却水流量補正値を算出する際の判定値となる第1の調整弁開度所定値および前記第1の調整弁開度所定値よりも小さい値の第2の調整弁開度所定値との大小関係を比較し、前記調整弁開度が前記第1の調整弁開度所定値以上となった場合、もしくは前記調整弁開度が第1の調整弁開度所定値未満かつ前記第2の調整弁開度所定値以上となった場合は、冷却水入口目標温度をtTin、冷却水入口温度をTin比例ゲインをKpとし、積分ゲインをKiとすると、下記式(1)に基づいて前記第2冷却水流量補正値(Qadj)を算出する第2補正値算出手段と、
    前記第1補正冷却水流量と第2冷却水流量補正値を加算して第2補正冷却水流量を算出する第2補正冷却水流量算出手段、を備え、該第2補正冷却水流量に基づいて冷却水を燃料電池に供給することを特徴とする燃料電池システム。
    (数1)Qadj=Kp×(tTin−Tin)+Ki∫(tTin−Tin)dt(1)
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