JP2005150019A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却液流量や燃料電池発熱量が変化した場合においても、燃料電池温度の一時的な変更を防止し、燃料電池の発電効率の低下を抑える。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池を冷却する為の冷却液を冷却する冷却液冷却手段と、冷却系を制御するコントローラ7とを有する。コントローラ7は、燃料電池の温度に基づいて冷却液冷却手段に必要な冷却能力を算出する冷却能力算出手段27と、燃料電池の発熱量に基づいて燃料電池に供給する目標冷却液流量を算出する目標冷却液流量算出手段22と、目標冷却液流量及び燃料電池の発熱量の少なくとも一方に基づいて、燃料電池の温度が所定範囲内に抑えられるように必要な冷却能力を補正する冷却能力補正手段23とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに係り、特に、燃料電池の温度が燃料電池の運転に適した所定温度となるように冷却液の温度を制御する冷却装置を有する燃料電池システムに関する。
燃料ガスと酸化剤ガスとの供給を受けて発電する燃料電池には、運転に適した所定温度があり、燃料電池の温度をこの所定温度に保つことで燃料電池は効率の良い発電を行うことができる。例えば、特許文献1では、燃料電池の温度が燃料電池の運転に適した所定温度となるように冷却装置で冷却液の温度を制御し、かつ燃料電池内に入る冷却液の温度と燃料電池から出る冷却液の温度との差を、冷却液の流量を増やすことで所定温度差以下になるように小さくし、燃料電池全体が所定温度となるように制御している。また、消費電力を抑えるために、燃料電池内に入る冷却液の温度と燃料電池から出る冷却液の温度との差に基づいて冷却液の流量を減らす。
特開平10−340734号公報
しかしながら、冷却液の流量を増やすと図9に示すように燃料電池へ入る冷却液の温度は上がり、燃料電池から出る冷却液の温度は下がる。また、燃料電池の発熱量が増えると図10に示すように燃料電池へ入る冷却液の温度及び燃料電池から出る冷却液の温度はそれぞれ上がる。
従来、燃料電池の温度は、実際の温度と目標とする所定温度との差に基づいて、所定範囲内に収まるように制御される。しかし、冷却液の流量や燃料電池の発熱量が変化すると一時的に燃料電池の温度と目標とする所定値とに差が生じてしまい、燃料電池の効率が下がってしまう。
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、冷却液の流量や燃料電池の発熱量が変化した場合においても、燃料電池の温度の一時的な変更を防止し、燃料電池の発電効率の低下を抑えることができる燃料電池システムを提供することである。
本発明の特徴は、燃料電池と、この燃料電池を冷却する為の冷却液を冷却する冷却液冷却手段と、燃料電池の温度に基づいて冷却液冷却手段に必要な冷却能力を算出する冷却能力算出手段と、燃料電池の発熱量に基づいて燃料電池に供給する目標冷却液流量を算出する目標冷却液流量算出手段と、目標冷却液流量及び燃料電池の発熱量の少なくとも一方に基づいて、燃料電池の温度が所定範囲内に抑えられるように必要な冷却能力を補正する冷却能力補正手段とを有する燃料電池システムであることを要旨とする。
本発明によれば、冷却液の流量や燃料電池の発熱量が変化した場合においても、燃料電池の温度の一時的な変更を防止し、燃料電池の発電効率の低下を抑えることができる燃料電池システムを提供することができる。
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図面の記載において同一あるいは類似部分には同一あるいは類似な符号を付している。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係わる燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとの供給を受けて発電する燃料電池(以後、「燃料電池スタック」という)4と、燃料電池スタック4を冷却する為の冷却液を冷却する冷却液冷却手段(例えば、ラジエータ1及びラジエータファン2)と、燃料電池スタック4に関する温度を計測する温度計測手段5、6と、冷却液を燃料電池スタック4及びラジエータ1の間で流通させる冷却液供給ポンプ3と、燃料電池スタック4の発電量を計測する発電量センサ8と、燃料電池の冷却系を制御するコントローラ7とを有する。
燃料電池スタック(Fuel Cell、「FC」と略す)4は、陽極(アノード)側に少なくとも水素を含有する燃料ガスの供給を受け、陰極(カソード)側に少なくとも酸素を含有する酸化剤ガスの供給を受け、電気化学反応によって起電力を得る装置であり、燃料ガス及び酸化剤ガスが有する化学エネルギを直接電気エネルギに変換する。燃料が有する化学エネルギの内で電気エネルギとして取り出されなかった残りのエネルギは、熱として外部に放出される。従って、燃料電池システムにおいては、燃料電池4の運転中に生じた熱を冷却液が取り除き、燃料電池スタック4の運転温度を所定の温度範囲に保つ。
燃料電池は、通常、単セルを複数積層したスタック構造を有する「燃料電池スタック」4を構成している。このスタック構造内に所定の形状の流路を形成し、この流路内に冷却液を流通させることによって、電気化学反応の進行と共に生じる熱を冷却液によって取り除く。
燃料電池スタック4内を通過して昇温した冷却液は、ラジエータ1及びラジエータファン2からなる冷却液冷却手段(熱交換部)において冷却され、冷却された冷却液は再び燃料電池スタック4内の上記流路に供給される。このように冷却液を燃料電池スタック4及び熱交換部の間の循環路で循環させることによって、燃料電池スタック4内の温度が上昇しすぎてしまうのを防ぐ。ラジエータファン2が回転することでラジエータ1へ風を送り、ラジエータ1が冷却液を冷却する能力(以後、「冷却能力」という)を変化させる。
発電量センサ8は、燃料電池スタック4の発電量の一例として燃料電池スタック4が生成する電流I及び電圧Vを測定する。
温度計測手段5、6には、燃料電池スタック4に関する温度の一例として燃料電池スタック4へ入る冷却液の入口温度Tinを検出する入口冷却液温度検出手段(入口温度センサ)5、及び燃料電池スタック4に関する温度の他の例として燃料電池スタック4から出る冷却液の出口温度Toutを検出する出口冷却液温度検出手段(出口温度センサ)6が含まれる。温度計測手段としては、入口温度センサ5或いは出口温度センサ6の何れか一方、または入口温度センサ5及び出口温度センサ6の双方を用いることができる。以後、温度計測手段として入口温度センサ5を例にとり説明する。
コントローラ7は、発電量センサ8が測定した燃料電池スタック4の電流I及び電圧V、入口温度センサ5が検出した入口温度Tin、及び出口温度センサ6が検出した出口温度Toutを受信し、冷却液冷却手段(熱交換部)1、2の冷却能力C及び冷却液供給ポンプ3の冷却液の流量Qを制御する。冷却液冷却手段(熱交換部)1、2の冷却能力Cとは、具体的にはラジエータファン2の回転速度を示す。コントローラ7はラジエータファン2へ予めラジエータファン2の回転数に対して決められているデューティー比となるようなPWM信号の指令値を出力する。同様に、コントローラ7は、冷却液供給ポンプ3へ予め冷却液の流量に対して決められているデューティー比となるようなPWM信号の指令値を出力する。コントローラ7は、特に限定されないが、ここでは、I/Oインタフェース、プログラムROM、ワークRAM及びCPUを備えたマイクロプロセッサで構成されている。このように、コントローラ7は、発電量、入口温度Tin、或いは出口温度Toutに基づいて、燃料電池スタック4の運転温度を所定の温度以下に保つようにラジエータファン2の回転速度を制御する。
なお、図1に示す燃料電池システムにおいて、燃料ガス及び酸化剤ガスを燃料電池スタック4へ供給するガス供給系統については図示を省略している。
図2に示すように、コントローラ7は、入口温度センサ5が計測した冷却液の入口温度Tinを検出する入口温度検出手段25と、入口温度と目標温度との差に基づいてラジエータ1に必要な冷却能力Ctを算出する冷却能力算出手段27と、燃料電池スタック4の電流I及び電圧Vから燃料電池スタック4の発熱量Wを算出する発熱量算出手段21と、発熱量Wに基づいて燃料電池スタック4に供給する目標冷却液流量Qt,nを算出する目標冷却液流量算出手段22と、目標冷却液流量Qt,n及び発熱量Wの少なくとも一方に基づいて、冷却液の温度が所定範囲内に抑えられるように必要な冷却能力Ctを補正する冷却能力補正手段23と、目標冷却液流量算出手段22で算出した目標冷却液流量Qt,nに基づいて、目標冷却能力Ctarに対して行う一次遅れ処理とむだ時間処理に用いる、時定数τ及びむだ時間tを算出する時定数・むだ時間算出手段24と、冷却能力補正手段23で算出された目標冷却能力Ctarと時定数・むだ時間算出手段24で算出された時定数τとむだ時間tを用いてラジエータファン2への駆動信号を生成する冷却能力制御手段26とを有する。
発熱量算出手段21は、燃料電池スタック4の発電量センサ8の検出値すなわち電流I及び電圧Vを読み取り、(1)式にしたがって発熱量W[kw]を算出する。ここで、△Hは水素1molが燃料電池反応した場合のエンタルピ変化[kJ/mol]を示し、Fはファラデー定数[C/mol]を示し、Iは燃料電池単セルを流れる電流[A]を示し、vは燃料電池単セルの電圧[V]を示し、Nは燃料電池スタックのセル数を示す。

W=(−(△H/2F)−v)・I・N ・・・(1)

目標冷却液流量算出手段22は、データテーブルを用いて、発熱量算出手段21で算出した発熱量Wに基づいて目標冷却液流量Qt,nを算出する。データテーブルについては図4を参照して後述する。
入口温度検出手段25は、入口温度センサ5の検出値(入口温度Tin)[℃]を読み取る。
冷却能力算出手段27は、入口温度センサ5の入口温度Tin[℃]と目標入口温度Ttar[℃]との温度誤差△Tを算出する。ここで「目標入口温度」とは、冷却液循環路の燃料電池スタック4入口付近での冷却液の温度であって、燃料電池スタック4の発電効率が最も高くなる温度である。すなわち、冷却能力算出手段27は、(2)式にしたがって、温度誤差△Tを算出する。

△T=Tin−Ttar ・・・(2)

更に、冷却能力算出手段27は、温度誤差△Tが小さくなるようにPI制御を行い、必要な冷却能力Ct[kw]を算出する。
冷却能力補正手段23は、データテーブルを用いて、目標冷却液流量Qt,nに基づいて冷却能力補正量△Cを算出し、必要な冷却能力Ctに冷却能力補正量△Cを加えて目標冷却能力Ctarを算出する。すなわち、冷却能力補正手段23は、(3)式にしたがって、目標冷却能力Ctarを算出する。データテーブルについては図5を参照して後述する。

tar=Ct+△C ・・・(3)

時定数・むだ時間算出手段24は、目標冷却液流量算出手段22で算出した目標冷却液流量Qt,nから一制御周期前の目標冷却液流量Qt,n-1を減算して目標冷却液流量変化△Qを算出する。そして、データテーブルを用いて、目標冷却液流量変化△Qから目標冷却能力Qt,nに対して行う一次遅れ処理に用いる時定数τ[msec]を求める。データテーブルについては図6を参照して後述する。
更に、時定数・むだ時間算出手段24は、データテーブルを用いて、目標冷却液流量Qt,nから目標冷却能力Ctarに対して行うむだ時間処理に用いるむだ時間tを算出する。データテーブルについては図7を参照して後述する。
冷却能力制御手段26は、一次遅れ処理手段と、むだ時間処理手段とを有する。
一次遅れ処理手段は、冷却液の流量変化或いは燃料電池スタック4の発熱量変化の少なくとも一方による燃料電池スタック4の温度変化の時定数τを用いて、目標冷却能力Ctarに対して一次遅れ処理を行う。
むだ時間処理手段は、冷却液の流量変化或いは燃料電池スタック4の発熱量変化の少なくとも一方によって、燃料電池スタック4の温度が変化するまでの時間を第1のむだ時間とし、目標冷却能力Ctarの変化によって、燃料電池スタック4の温度が変化するまでの時間を第2のむだ時間とした場合に、第1のむだ時間から第2のむだ時間を減算した第3のむだ時間t[msec]だけ目標冷却能力Ctarに対してむだ時間処理を行う。
冷却能力制御手段26は、目標冷却能力Ctarに対して一次遅れ処理及びむだ時間処理を施すことにより、最終的な目標冷却能力Cfinalを算出する。そして、冷却能力制御手段26は、データテーブルを用いて、最終的な目標冷却能力Cfinalからラジエータファンの回転数Nrad [rpm]を求める。データテーブルについては図8を参照して後述する。このようにして、冷却能力制御手段26は、冷却能力補正手段23で算出された目標冷却能力Ctarと時定数・むだ時間算出手段24で算出された時定数τとむだ時間tを用いて、ラジエータファンの回転数Nrad [rpm]を示すラジエータファン2への駆動信号を生成する。
次に、図3を参照して、図1及び図2に示した実施の形態に係わる燃料電池システムの燃料電池冷却液流量制御方法を説明する。なお、以下に示す一連の処理動作は、マイクロプロセッサ等を利用したコントローラ7の制御周期(例えば、10[msec])毎に実行される。
(イ)先ずステップS31において、発電量センサ8は、燃料電池スタック4の発電量[kw](電流I及び電圧V)を検出する。そして、発熱量算出手段21は、燃料電池スタック4の発電量[kw]から発熱量Wを(1)式を用いて算出する。
(ロ)ステップS32において、目標冷却液流量算出手段22は、発熱量Wに基づいて、例えば図4のようなデータテーブルを用いることで目標冷却液流量Qt,n[L/min]を算出する。ここで、図4に示すテーブルデータは、発熱量Wが大きいほど目標冷却液流量Qt,nが増加するような傾向となるように定める。値の設定は実機を用いた実験によって定めることができる。
(ハ)ステップS33において、入口温度センサ8が冷却液の入口温度Tin[℃]を検出する。
(ニ)ステップS34において、冷却能力算出手段27が、ステップS33で検出した入口温度Tin[℃]から目標入口温度Ttar [℃]を減算して温度誤差△T[℃]を算出する。
(ホ)ステップS35において、冷却能力算出手段27は、ステップS34で算出した温度誤差△Tが小さくなるようにPI制御を行い、必要な冷却能力Ct[kw]を算出する。
(へ)ステップS36において、冷却能力補正手段23は、例えば図5に示すデータテーブルを用いて、ステップS32で算出した目標冷却液流量Qt,nに基づいて冷却能力補正量△C[kw]を算出する。ここで、図5に示すテーブルデータは、目標冷却液流量Qt,nが大きいほど冷却能力補正量△Cが増加するような傾向となるように定める。冷却能力補正量△Cの設定は実機を用いた実験によって定めることができる。
(ト)ステップS37において、冷却能力補正手段23は、(3)式にしたがって、ステップS35で算出した必要な冷却能力Ctに冷却能力補正量△Cを加算して目標冷却能力Ctar[kw]を算出する。
(チ)ステップS38において、時定数・むだ時間算出手段24は、ステップS32で算出した目標冷却液流量Qt,nから一制御周期前の目標冷却液流量Qt,n-1を減算して目標冷却液流量変化△Q[L/min]を算出する。
(リ)ステップS39において、時定数・むだ時間算出手段24は、例えば図6に示すデータテーブルを用いて、目標冷却液流量変化△Qから目標冷却能力Qt,nに対して行う一次遅れ処理に用いる時定数τ[msec]を求める。図6に示すデータテーブルは、目標冷却液流量変化△Qが大きいほど時定数τが小さくなるように定める。値の設定は実機を用いた実験によって定めることができる。
(ヌ)ステップS40において、時定数・むだ時間算出手段24は、例えば図7に示すデータテーブルを用いて、目標冷却液流量Qt,nから目標冷却能力Ctarに対して行うむだ時間処理に用いるむだ時間(第3のむだ時間)t[msec]を算出する。燃料電池スタック4へ入る冷却液の入口温度Tinを制御している場合は燃料電池スタック4の発熱量変化によって温度が変化した冷却液がラジエータ1に入るまでの移動時間がむだ時間(第3のむだ時間)tとなる。燃料電池入口冷却能力補正が燃料電池スタック4の温度変化に間に合わない場合は図7に示すテーブルデータをゼロとし、直ちに補正が開始できるようにする。ここで、図7に示すテーブルデータは、目標冷却液流量Qt,n[L/min]が大きいほどむだ時間(第3のむだ時間)tが小さくなるように定める。値の設定は実機を用いた実験によって定めることができる。
(ル)ステップS41において、冷却能力制御手段26は、目標冷却能力Ctarに対して時定数τを用いた一次遅れ処理及び第3のむだ時間tだけのむだ時間処理を施すことにより、最終的な目標冷却能力Cfinalを算出する。
(ヲ)ステップS42において、冷却能力制御手段26は、例えば図8に示すデータテーブルを用いて、最終的な目標冷却能力Cfinalからラジエータファンの回転数Nrad [rpm]を求める。ここで、図8に示すテーブルデータは、最終的な目標冷却能力Cfinal[kw]が大きいほどラジエータファン2の回転数Nrad[rpm]が大きくなるように定める。値の設定は実機を用いた実験によって定めることができる。最後に、ステップS43において、コントローラ7は、ラジエータファン2を回転数Nrad [rpm]で回転させるようにラジエータファン2に指令値を出力する。以上の手順を経て、冷却液の流量及び冷却能力が制御される。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係わる燃料電池システムによれば、目標冷却液流量Qt,nあるいは燃料電池スタック4の発熱量Wの少なくともいずれ一方に基づいて、入口温度Tinが所定範囲内に抑えられるように、冷却能力補正手段23が必要な冷却能力Ctを補正する。したがって、冷却液の流量Qや燃料電池の発熱量Wが変化した場合においても、燃料電池スタック4の温度の一時的な変更を防止し、燃料電池スタック4の発電効率の低下を抑えることができる。
上記のように、本発明は、1つの実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
実施の形態では冷却液の流量Qに基づいて冷却能力Cを補正し、燃料電池スタック4へ入る冷却液の入口温度Tinを制御した場合について説明したが、燃料電池の発熱量Wに基づいて冷却能力を補正して入口温度Tinを制御してもよい。この場合、図3のステップS36において、燃料電池の発熱量Wに基づいて冷却能力補正量△Cを決めることで実現できる。
また、冷却液の流量に基づいて冷却能力を補正して燃料電池スタック4の入口温度を制御する場合は、目標冷却液流量Qt,nを燃料電池の発熱量Wに基づいて決めない場合でも実現できる。
また、入口温度Tinを制御する代わりに、燃料電池スタック4から出る冷却液の出口温度Toutを制御しても構わない。この場合、冷却液流量の増加による出口温度Toutの下降量から燃料電池スタック4の発熱量Wが増えることによる出口温度Toutの上昇量を減算した値が正なら冷却能力の補正量を減らし、負なら冷却能力補正量を増やすようにすることで実現することができる。
また、実施の形態では燃料電池スタック4の発熱量Wと冷却液の流量Qに基づいて冷却能力Cを補正し、入口温度Tinを制御しているが、燃料電池スタック4の発熱量Wに相関の有る値、例えば発電量(電圧V及び電流I)を用いても良い。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ限定されるものである。
以上説明したように、請求項1及び2の発明によれば、冷却液の流量Qあるいは燃料電池の発熱量Wの少なくともいずれ一方に基づいて、燃料電池に関する温度(例えばTin、Tout)が所定範囲内に抑えられるように冷却能力Cを補正するので、冷却液の流量Qや燃料電池の発熱量Wが変化した場合にでも、燃料電池に関する温度を所望とする所定範囲内に保つことができる。これによって、燃料電池の発電効率を高くすることができる。
また、請求項3の発明によれば、冷却液の入口温度Tinが所定範囲内となるように、単位時間当たりの冷却液流量が大きいほど、冷却能力補正量を大きくすること、燃料電池へ入る冷却液の入口温度Tinが所定範囲内となるように、燃料電池の発熱量Wが大きいほど、冷却能力補正量を大きくすること、の少なくともいずれか一方を行うので、冷却液流量の変化や燃料電池の発熱量Wの変化に合わせて冷却能力を変化させることができ、冷却液の入口温度Tinを所望とする所定範囲内に保つことができる。これによって、燃料電池の発電効率を高くすることができる。
また、請求項4の発明によれば、冷却液の出口温度Toutが所定範囲内となるように、単位時間当たりの冷却液流量が大きいほど、冷却能力補正量△Cを小さくすること、出口温度Toutが所定範囲内となるように、燃料電池の発熱量Wが大きいほど、冷却能力補正量△Cを大きくすること、の少なくともいずれか一方を行うので、冷却液流量の変化や燃料電池の発熱量Wの変化に合わせて冷却能力を変化させることができ、冷却液の出口温度Toutを所望とする所定範囲内に保つことができる。これによって、燃料電池の発電効率を高くすることができる。
また、請求項5の発明によれば、冷却液の流量変化あるいは燃料電池の発熱量W変化の少なくともいずれか一方による燃料電池の温度変化の時定数τを用いて、冷却能力の補正に対して一次遅れ処理を行うことと、冷却液の流量変化あるいは燃料電池の発熱量W変化の少なくともいずれか一方によって、燃料電池の温度が変化するまでのむだ時間を第1のむだ時間とし、冷却能力変化によって、燃料電池の温度が変化するまでのむだ時間を第2のむだ時間とした場合に、第1のむだ時間から第2のむだ時間を減算して算出される第3のむだ時間tだけ冷却能力の補正に対してむだ時間処理を行うので、燃料電池システムの温度変化の動特性を考慮することができる。これにより正確に燃料電池温度を所定値に近づけることができ、燃料電池の発電効率を高くすることができる。
また、請求項6の発明によれば、冷却液の流量変化あるいは燃料電池の発熱量W変化の少なくともいずれか一方が大きいほど冷却能力の補正に対して行う一次遅れ処理の時定数τを大きくするので、燃料電池システムの温度変化の動特性が変化して時定数τが変化した場合にでも、より正確に燃料電池温度を所定値に近づけることができ、燃料電池の発電効率を高くすることができる。
また、請求項7の発明によれば、第3のむだ時間tが負である場合、直ちに冷却能力の補正を行うので、冷却能力の補正が間に合わない場合においても、可能な限り燃料電池温度を所定値に近づけることができ、燃料電池の発電効率を高くすることができる。
本発明の実施の形態に係わる燃料電池システムを示すブロック図である。 図1に示したコントローラを示すブロック図である。 図1及び図2に示した燃料電池システムの燃料電池冷却液流量制御方法を示すフローチャートである。 図3のステップS32において燃料電池の発熱量から目標冷却液流量を求めるために使用するテーブルデータを示すグラフである。 図3のステップS36において目標冷却液流量から冷却能力補正量を求めるために使用するテーブルデータを示すグラフである。 図3のステップS39において目標冷却液流量変化から時定数を求めるために使用するテーブルデータを示すグラフである。 図3のステップS40において目標冷却液流量からむだ時間を求めるために使用するテーブルデータを示すグラフである。 図3のステップS42において最終的な目標冷却能力からラジエータファンの回転数を求めるために使用するテーブルデータを示すグラフである。 冷却液の流量を増やした時の冷却液温度変化を示すグラフである。 燃料電池の発熱量を増やした時の冷却液温度変化を示すグラフである。
符号の説明
1 ラジエータ
2 ラジエータファン
3 冷却液供給ポンプ
4 燃料電池スタック
5 入口温度センサ
6 出口温度センサ
7 コントローラ
8 発電量センサ
21 発熱量算出手段
22 目標冷却液流量算出手段
23 冷却能力補正手段
24 時定数・むだ時間算出手段
25 入口温度検出手段
26 冷却能力制御手段
27 冷却能力算出手段
t 必要な冷却能力
tar 目標冷却能力
final 最終的な目標冷却能力
in 入口温度
out 出口温度
t,n 目標冷却液流量
rad ラジエータファンの回転数
τ 時定数
t 第3のむだ時間(むだ時間)

Claims (7)

  1. 燃料電池と、
    前記燃料電池を冷却する為の冷却液を冷却する冷却液冷却手段と、
    前記燃料電池の温度に基づいて前記冷却液冷却手段に必要な冷却能力を算出する冷却能力算出手段と、
    前記燃料電池の発熱量に基づいて前記燃料電池に供給する目標冷却液流量を算出する目標冷却液流量算出手段と、
    前記目標冷却液流量及び前記発熱量の少なくとも一方に基づいて、前記燃料電池の温度が所定範囲内に抑えられるように、前記必要な冷却能力を補正する冷却能力補正手段
    とを有することを特徴とした燃料電池システム。
  2. 前記冷却能力補正手段は、前記目標冷却液流量及び前記発熱量の少なくとも一方に基づいて、冷却能力補正量を算出し、前記必要な冷却能力に前記冷却能力補正量を加算して目標冷却能力を算出することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池の温度として前記燃料電池へ入る前記冷却液の入口温度を検出する入口冷却液温度検出手段を更に有し、
    前記冷却能力補正手段は、前記入口温度が所定範囲内に抑えられるように、前記目標冷却液流量が大きくなるにつれて前記冷却能力補正量を大きくするか、或いは前記発熱量が大きくなるにつれて前記冷却能力補正量を大きくすることを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池の温度として前記燃料電池から出る前記冷却液の出口温度を検出する出口冷却液温度検出手段を更に有し、
    前記冷却能力補正手段は、前記出口温度が所定範囲内に抑えられるように、前記目標冷却液流量が大きくなるにつれて前記冷却能力補正量を小さくするか、或いは前記発熱量が大きくなるにつれて前記冷却能力補正量を大きくすることを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
  5. 前記冷却液の流量変化或いは前記燃料電池の発熱量変化の少なくとも一方による前記燃料電池の温度変化の時定数を用いて、前記目標冷却能力に対して一次遅れ処理を行う一次遅れ処理手段と、
    前記冷却液の流量変化或いは前記燃料電池の発熱量変化の少なくとも一方によって前記燃料電池の温度が変化するまでの時間を第1のむだ時間とし、前記目標冷却能力の変化によって前記燃料電池の温度が変化するまでの時間を第2のむだ時間とした場合、前記第1のむだ時間から前記第2のむだ時間を減算した第3のむだ時間だけ前記目標冷却能力に対してむだ時間処理を行うむだ時間処理手段
    とを更に有することを特徴とした請求項2乃至4何れか1項記載の燃料電池システム。
  6. 前記冷却液の流量変化或いは前記燃料電池の発熱量変化の少なくとも一方が大きいほど、前記時定数は大きくなることを特徴とした請求項5記載の燃料電池システム。
  7. 前記冷却能力補正手段は、前記第3のむだ時間が負である場合、直ちに前記冷却能力の補正を行うことを特徴とした請求項5記載の燃料電池システム。
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