JP2002249989A - セルロース系繊維材料の吸尽染色方法 - Google Patents

セルロース系繊維材料の吸尽染色方法

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JP2002249989A
JP2002249989A JP2001389253A JP2001389253A JP2002249989A JP 2002249989 A JP2002249989 A JP 2002249989A JP 2001389253 A JP2001389253 A JP 2001389253A JP 2001389253 A JP2001389253 A JP 2001389253A JP 2002249989 A JP2002249989 A JP 2002249989A
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Osayuki Katsuta
修之 勝田
Satoshi Tanaka
聡 田中
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 染色濃度が高い場合に、良好なビルドアップ
性を示す染色物が得られるような、セルロース系繊維材
料の吸尽染色方法を提供する。 【解決手段】セルロース系繊維材料を、β-スルファー
トエチルスルフォン繊維反応基及び/又はビニルスルフ
ォン繊維反応基を分子構造中に有する反応染料と中性無
機塩とを含む染浴中で染色する方法であって、以下の第
一工程と第二工程を含むことを特徴とするセルロース系
繊維材料の吸尽染色方法。 第一工程:セルロース系繊維材料を、温度が60〜10
0℃の範囲、且つpHが7.5〜10の範囲の染浴中で
染色処理する工程、 第二工程:第一工程で処理されたセルロース系繊維材料
を、温度が30〜95℃の範囲、且つpHが第一工程の
値よりも高い染浴中で、更に染色処理する工程

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロース系繊維
材料の染色法に関し、詳しくは、β―スルファートエチ
ルスルフォン基及び/又はビニルスルフォン基を繊維反
応基として分子構造中に有する反応染料を用いて、セル
ロース系繊維材料を吸尽染色する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維材料を、β-スルファ
ートエチルスルフォン基を繊維反応基として分子構造中
に有する反応染料を用いて吸尽染色する方法としては、 染浴のpHが7以下である条件において反応染料を水
に溶解し、更に中性無機塩(食塩や芒硝等)を加えた
後、上記繊維材料に反応染料を吸尽させた後、アルカリ
を所定温度で加え、該アルカリの存在下に反応染料をセ
ルロース系繊維材料に固着させる方法[「SUMIFI
X SUPRA DYES SUMIFIXDYES
浸染編(改訂第5版)」住友化学・住化染料テック発
行、61−66頁を参照]、 反応染料分子中の繊維反応基の加水分解を極力抑え、
上記繊維反応基をセルロース系繊維材料分子中の水酸基
に対して効率的に化学反応させる方法として、特に染色
濃度が中程度以上の場合には、染浴のpHを約10〜1
1程度の範囲に調整して一工程で染色する方法[「新染
色加工講座6浸染I」(共立出版、昭和47年1月発
行)を参照]、 1種目のアルカリを全量添加した後に2種目のアルカ
リを添加し、且つ2種目のアルカリを全量添加した後の
染浴におけるpHを、1種目のアルカリを全量添加した
後のpHよりも高い範囲に調整してセルロース系繊維材
料を染色する方法[特開平9-228261号公報を参
照]が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来法
では、セルロース系繊維材料分子中の水酸基に対して
反応染料分子中の繊維反応基が化学反応する反応と、反
応染料分子中の繊維反応基が加水分解する反応が同時並
行的に起こり易く、特に染色濃度が中程度以上の場合
は、得られる染色物のビルドアップ性が必ずしも十分な
ものではないという問題があった。又、従来法では、
反応染料分子における繊維反応基の加水分解の抑制が必
ずしも十分なものではでないことや、染色に要する時間
が長くなるという問題があった。更に、従来法では、
1種目のアルカリを全量添加した後のpHが10よりも
高く、且つ12よりも低いものであり、反応染料分子中
の繊維反応基がセルロース系繊維材料分子中の水酸基に
化学結合する反応と、反応染料分子中の繊維反応基が加
水分解する反応が同時並行的に起こり、得られる染色物
のビルドアップ性が必ずしも満足できるものではないと
いう問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、β-ス
ルファートエチルスルフォン基又は/及びビニルスルフ
ォン基を繊維反応基として分子構造中に有する反応染料
を用いてセルロース系繊維材料を吸尽染色する際、カラ
ーイールドやビルドアップ性に優れ、且つ淡色〜濃色の
範囲に亘って均染性に優れた染色物を与えるような染色
法を提供することにある。本発明者は、鋭意検討した結
果、セルロース系繊維材料を、β-スルファートエチル
スルフォン基及び/又はビニルスルフォン基を繊維反応
基として分子構造中に有する反応染料と中性無機塩とを
含む染浴中で染色する際に、先ず、セルロース系繊維材
料を温度が60〜100℃の範囲、且つpHが7.5〜
10の範囲の染浴中で染色処理し、次いで、温度が30
〜95℃の範囲、且つpHが第一工程の値よりも高い染
浴中で更に染色処理すると、上記目的が達成されること
を見出して、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、セルロース系繊維材料
を、β-スルファートエチルスルフォン基及び/又はビ
ニルスルフォン基を繊維反応基として分子構造中に有す
る反応染料と中性無機塩とを含む染浴中で染色する方法
であって、以下の第一工程と第二工程を含むことを特徴
とするセルロース系繊維材料の吸尽染色方法を提供する
ものである。
【0006】第一工程:セルロース系繊維材料を、温度
が60〜100℃の範囲、且つpHが7.5〜10の範
囲の染浴中で染色処理する工程、 第二工程:第一工程で処理されたセルロース系繊維材料
を、温度が30〜95℃の範囲、且つpHが第一工程の
値よりも高い染浴中で、更に染色処理する工程。以下、
本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における第一工程では、染
浴中に、上記β-スルファートエチルスルフォン基及び
/又はビニルスルフォン基を繊維反応基として有する反
応染料の全量を、中性無機塩と共に最初から存在させる
方法が好ましい。第一工程におけるセルロース系繊維材
料の処理温度は60〜100℃の範囲であり、より好ま
しい処理温度は70〜90℃の範囲である。又、第一工
程におけるセルロース系繊維材料の処理pHは7.5〜
10の範囲であり、より好ましい処理pHは8〜10の
範囲であり、特に好ましい処理pHは8.5〜10の範
囲である。染浴のpHを上記範囲に調整するために、好
ましくは、重曹、ソーダ灰、リン酸水素二ナトリウム及
びリン酸二水素ナトリウム等が使用され、これらは単独
又は混合物として用いられる。第一工程におけるセルロ
ース系繊維材料の処理時間は、好ましくは10〜90分
の範囲である。本発明では、β-スルファートエチルス
ルフォン基及び/又はビニルスルフォン基を分子構造中
に繊維反応基として有する反応染料の1/3以上が、第
一工程において繊維材料上に固着されることが好まし
い。
【0008】本発明の第二工程においては、第一工程で
染色処理されたセルロース系繊維材料を、温度が30〜
95℃の範囲、且つpHが第一工程の値よりも高い染浴
中で、更に染色処理される。第二工程におけるセルロー
ス系繊維材料の好ましい処理温度は、50〜90℃の範
囲である。又、第二工程におけるセルロース系繊維材料
の好ましい処理pHは10よりも高く、且つ13以下で
あり、より好ましい処理pHは10よりも高く、且つ1
2以下である。染浴のpHを上記範囲に調整するため
に、好ましくは、ソーダ灰、苛性ソーダ、苛性カリ及び
リン酸ナトリウム等が使用され、これらは単独又は混合
物として用いられる。本発明の第二工程では、上記第一
工程において繊維材料に吸尽され、且つ固着されなかっ
たβ−スルファートエチルスルフォン基及び/又はビニ
ルスルフォン基を繊維反応基として分子構造中に有する
反応染料がセルロース系繊維材料上に固着される。第二
工程におけるセルロース系繊維材料の処理時間は、好ま
しくは10〜60分の範囲である。
【0009】本発明の方法は、β−スルファートエチル
スルフォン基及び/又はビニルスルフォン基を繊維反応
基として分子構造中に有する反応染料を用いるものであ
るが、上記反応染料は、更に、モノフルオロトリアジン
基、ジクロロキノキサリン基、クロロキノキサリン基、
ジクロロトリアジン基、ジフルオロピリミジン基、ジフ
ルオロモノクロロピリミジン基、トリクロロピリミジン
基及びモノクロロトリアジン基からなる群より選ばれる
1種以上の繊維反応基を分子構造中に有するものであっ
てもよい。本発明の方法においては、β−スルファート
エチルスルフォン基又はビニルスルフォン基を繊維反応
基として分子構造中に2個以上有する反応染料を用いる
か、又は、β−スルファートエチルスルフォン基とモノ
クロロトリアジン基を繊維反応基として分子構造中に有
する反応染料を用いることが好ましい。
【0010】本発明の方法において用いられる反応染料
としては、例えば、以下の染料等を挙げることができ
る。 C.I.Reactive Yellow 15, C.I.Reactive Yellow 17, C.
I.Reactive Yellow 23, C.I.Reactive Yellow 24, C.I.
Reactive Yellow 37, C.I.Reactive Yellow 42, C.I.Re
active Yellow 57, C.I.Reactive Yellow 76, C.I.Reac
tive Yellow 145, C.I.Reactive Yellow 160, C.I.Reac
tive Yellow 167, C.I.Reactive Orange7, C.I.Reactiv
e Orange 15, C.I.Reactive Orange 16, C.I.Reactive
Orange56, C.I.Reactive Orange 72, C.I.Reactive Ora
nge 74, C.I.Reactive Orange82, C.I.Reactive Orange
107, C.I.Reactive Red 21, C.I.Reactive Red 22, C.
I.Reactive Red 23, C.I.Reactive Red 35, C.I.Reacti
ve Red 106, C.I.Reactive Red 111, C.I.Reactive Red
112, C.I.Reactive Red 113, C.I.Reactive Red 114,
C.I.Reactive Red 174, C.I.Reactive Red 180, C.I.Re
active Red 194,C.I.Reactive Red 195, C.I.Reactive
Red 222, C.I.Reactive Red 223, C.I.Reactive Violet
4, C.I.Reactive Violet 5, C.I.Reactive Violet 22,
C.I.Reactive Blue 19, C.I.Reactive Blue 21, C.I.R
eactive Blue 27, C.I.ReactiveBlue 28, C.I.Reactive
Blue38, C.I.Reactive Blue 147, C.I.Reactive Blue
194, C.I.Reactive Blue 221, C.I.Reactive Blue 222,
C.I.Reactive Blue 231,C.I.Reactive Brown 21, C.I.
Reactive Brown 46, C.I.Reactive Black 5, C.I.React
ive Black 14
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】
【化14】
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】
【0027】
【化17】
【0028】
【化18】
【0029】
【化19】
【0030】
【化20】
【0031】
【化21】
【0032】
【化22】
【0033】
【化23】
【0034】
【化24】
【0035】
【化25】
【0036】
【化26】
【0037】
【化27】
【0038】
【化28】
【0039】
【化29】
【0040】
【化30】
【0041】
【化31】
【0042】
【化32】
【0043】本発明は、β−スルファートエチルスルフ
ォン基及び/又はビニルスルフォン基を繊維反応基とし
て分子構造中に有する反応染料を用いてセルロース系繊
維材料を染色処理するものである。上記染色処理の際
に、通常用いられる染色助剤、例えば均染剤、消泡剤や
浴中柔軟剤等の染色助剤を用いることもできる。これら
の染色助剤の染浴中への添加方法は特に限定されない
が、繊維材料と共に最初から、染浴中に全量存在させる
ことが好ましい。
【0044】本発明で用いられるセルロース系繊維材料
としては、例えば、木綿、ビスコースレーヨン、キュプ
ラレーヨン、亜麻、リネン及び黄麻等が挙げられ、これ
らは単独の材料であっても、或いは2種以上の混紡品で
あってもよい。更に、本発明で用いられるセルロース系
繊維材料は、例えば、上記の単独の材料や2種以上の混
紡品と、ポリエステルやポリアミド等の合成繊維との混
紡品であってもよい。これらのセルロース系繊維材料の
形態は、糸、編み物、織物等のいずれであってもよい。
本発明は、特にシルケット加工綿、ビスコースレーヨン
繊維、強撚糸、厚手織編み物、高密度織編み物及び衣料
製品の形態をとっている繊維材料等の水の浸透性が悪い
セルロース系繊維材料を均一に染色する際に、好適に用
いられる。又、本発明の方法を適用することができる染
色装置としては、例えばウインス染色機、液流染色機や
チーズ染色機等の装置を挙げることができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。例中の「部」は、重量部である。
【0046】実施例1 C.I.Reactive Yellow 145を0.3部、無水芒硝5部及び
重曹0.2部の混合物を100部の水に溶解する。この時の染
浴のpHは8.5であった。この染浴に5部のシルケッ
ト加工綿ニットを入れ(浴比1:20、染色濃度6%o.w.
f.)、染浴の温度を80℃に昇温して20分攪拌した(以
上、第一工程)。その後、染浴の温度を80℃に保持し
たまま、無水ソーダ灰を2部添加する。この時の染浴の
pHは10.5であった。80℃、pH10.5の条件
で染浴を60分攪拌後、染色を終了した(以上、第二工
程)。次いで、常法により洗浄、乾燥して染色物を得
た。得られた染色物は、濃色で均一な黄色であった。
【0047】実施例2 C.I.Reactive Red 195を0.3部、無水芒硝5部及び重
曹0.2部の混合物を100部の水に溶解する。この時の染浴
のpHは8.5であった。この染浴に5部のビスコースレ
ーヨンを入れ(浴比1:20、染色濃度6%o.w.f.)、染浴の
温度を80℃に昇温して20分攪拌した(以上、第一工
程)。その後、染浴の温度を60℃に降温し、無水ソー
ダ灰を2部添加する。この時の染浴のpHは10.5で
あった。60℃、pH10.5の条件でそのまま60分攪
拌後、染色を終了した(以上、第二工程)。次いで、常
法により洗浄、乾燥して染色物を得た。得られた染色物
は、濃色で均一な赤色であった。
【0048】実施例3 C.I.Reactive Blue 221を0.3部、無水芒硝5部及び重
曹0.2部を100部の水に溶解した。この時の染浴のpHは
8.5であった。この染浴に製品の形態をとったシルケッ
ト加工綿5部を投入し(浴比1:20、染色濃度6%o.w.
f.)、染浴の温度を90℃に昇温して20分攪拌する(以
上、第一工程)。その後、染浴を80℃まで降温して、無
水ソーダ灰を2部添加する。この時の染浴のpHは10.5で
あった。80℃、pH10.5の条件で染浴を60分攪拌後、染色
を終了した(以上、第二工程)。次いで、常法により洗
浄、乾燥して染色物を得た。得られた染色物は、濃色で
均一な青色を示す。
【0049】実施例4 遊離酸の形で表すと、下式(1)
【0050】
【化33】 (1)
【0051】で示される反応染料0.3部、無水芒硝5部
及び重曹0.2部の混合物を100部の水に溶解した。この時
の染浴のpHは8.5であった。この染浴に5部のシルケッ
ト加工綿ニットを入れ(浴比1:20、染色濃度6%o.w.
f.)、染浴の温度を80℃に昇温して20分攪拌した(以
上、第一工程)。次いで、80℃で無水ソーダ灰を2部添
加した。この時の染浴のpHは10.5であった。80℃、pH1
0.5の条件で、染浴を60分攪拌して、染色を終了した
(以上、第二工程)。その後、常法により洗浄後、乾燥
して染色物を得た。得られた染色物は、濃色で均一な紺
色であった。
【0052】実施例5 遊離酸の形で表すと、下式(2)
【0053】
【化34】 (2)
【0054】で示される反応染料0.45部、無水芒硝5部
及び重曹0.3部の混合物を100部の水に溶解した。この時
の染浴のpHは8.7であった。この染浴に5部のシルケッ
ト加工綿ニットを入れ(浴比1:20、染色濃度9%o.w.
f.)、染浴の温度を90℃に昇温して20分攪拌した(以
上、第一工程)。その後、染浴を70℃まで降温して、無
水ソーダ灰を2部添加した。この時の染浴のpHは10.4で
あった。70℃、pH10.4の条件で染浴を60分攪拌し、染色
を終了した(以上、第二工程)。次いで、常法により洗
浄後、乾燥して染色物を得た。得られた染色物は、濃色
で均一な赤色を示した。
【0055】実施例6 遊離酸の形で表すと、下式(3)
【0056】
【化35】 (3)
【0057】で示される反応染料0.15部、無水芒硝5部
及び重曹0.2部の混合物を100部の水に溶解した。この時
の染浴のpHは8.5であった。この染浴に5部のシルケッ
ト加工綿ニットを入れ(浴比1:20、染色濃度3%o.w.
f.)、染浴の温度を90℃に昇温して20分攪拌した(以
上、第一工程)。その後、染浴を70℃まで降温して、無
水ソーダ灰2部を添加した。この時の染浴のpHは10.5で
あった。70℃、pH10.5の条件で染浴を60分攪拌して、染
色を終了した(以上、第二工程)。次いで、常法により
洗浄後、乾燥して染色物を得た。得られた染色物は、濃
色で均一な黄色を示した。
【0058】実施例7 式(3)で表される染料を0.3部、無水芒硝7.4部及び重
曹0.2部の混合物を100部の水に溶解する。この時の染浴
のpHは8.5であった。この染浴に5部の未シルケット加
工綿ニットを入れ(浴比1:20、染色濃度6%o.w.f.)、染
浴の温度を85℃に昇温して60分攪拌した(以上、第一工
程)。その後、染浴の温度を85℃に保持したまま、無水
ソーダ灰を0.4部添加した。この時の染浴のpHは10.3で
あった。85℃、pH10.3の条件で染浴を20分攪拌して、染
色を終了した(以上、第二工程)。次いで、常法により
洗浄、乾燥して染色物を得た。得られた染色物は、濃色
で均一な黄色を示し、染色に使用した染料分に対する上
記繊維材料に固着した染料分の割合は62%であった。
【0059】比較例1 実施例7で用いた染料の0.3部と無水芒硝6部の混合物
を100部の水に溶解する。この時の染浴のpHは6.5であっ
た。この染浴に5部の未シルケット加工綿ニットを入れ
(浴比1:20、染色濃度6%o.w.f.)、染浴の温度を70℃に
昇温して、20分攪拌した。その後、染浴の温度を70℃に
保持したまま、無水ソーダ灰を2部添加する。この時の
染浴のpHは11.3であった。70℃、pH11.3の条件で染浴を
60分攪拌し、染色を終了した。次いで、常法により洗
浄、乾燥して染色物を得た。得られた染色物は、実施例
7で得た染色物に比べて、薄い黄色であった。又、染色
に使用した染料分に対する上記繊維材料に固着した染料
分の割合は55重量%であった。
【0060】実施例8〜14 上式(2)及び下式(4)〜(9)で示される染料を用
い、表1及び表2に分けて記載した染色条件(それぞ
れ、表1の第1欄は反応染料の部数、第2欄は無水芒硝
の部数、第3欄は重曹の部数、第4欄は被染物の部数、
第5欄は被染物の種類であり、表2における第6欄は浴
比、第7欄は第一工程における染色温度、第8欄は第一
工程における染浴のpH、第9欄は第二工程におけるア
ルカリの種類、第10欄は第二工程におけるアルカリの
添加部数、第11欄は第二工程における染浴のpH、第
12欄は染色に使用した染料分に対する上記繊維材料に
固着した染料分の割合を示す)で染色を行う以外は、実
施例7と同様に操作した。
【0061】得られた染色物は、それぞれ、濃色且つ均
一なものであった。
【0062】
【化36】 (4)
【0063】
【化37】 (5)
【0064】
【化38】 (6)
【0065】
【化39】 (7)
【0066】
【化40】 (8)
【0067】
【化41】 (9)
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】比較例2〜8 反応染料の種類、反応染料の部数、被染物(セルロース
系繊維材料)の種類及び被染物の部数は、各々対応する
実施例8〜14と同じにし、表3及び表4に分けて記載
した染色条件(それぞれ、表3の第1欄は反応染料の部
数、第2欄は無水芒硝の部数、第3欄は染浴の初期p
H、第4欄は被染物の部数、第5欄は被染物の種類であ
り、表4における第6欄は浴比、第7欄は染色温度、第
8欄は染浴の初期pH、第9欄は2種目のアルカリの種
類、第10欄は2種目のアルカリの添加部数、第11欄
は染浴の後期pH、第12欄は染色に使用した染料分に
対する上記繊維材料に固着した染料分の重量割合を示
す)で染色を行う以外は、実施例8〜14と同様に操作
した。得られた染色物は、それぞれ対応する実施例8〜
14で得た染色物よりも薄い色であった。
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、染色濃度が高い場合に
良好なビルドアップ性を示す染色物が得られる。又、広
範囲の染色濃度に亘って均染性に優れた染色物を得るこ
とができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルロース系繊維材料を、β-スルファー
    トエチルスルフォン基及び/又はビニルスルフォン基を
    繊維反応基として分子構造中に有する反応染料と中性無
    機塩とを含む染浴中で染色する方法であって、以下の第
    一工程と第二工程を含むことを特徴とするセルロース系
    繊維材料の吸尽染色方法。 第一工程:セルロース系繊維材料を、温度が60〜10
    0℃の範囲、且つpHが7.5〜10の範囲の染浴中で
    染色処理する工程、 第二工程:第一工程で処理されたセルロース系繊維材料
    を、温度が30〜95℃の範囲、且つpHが第一工程の
    値よりも高い染浴中で、更に染色処理する工程
  2. 【請求項2】β-スルファートエチルスルフォン基及び
    /又はビニルスルフォン基を繊維反応基として分子構造
    中に有する反応染料の1/3以上が、第一工程において
    繊維材料上に固着される請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】第一工程における染浴の温度が、70〜9
    0℃の範囲である請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】第一工程における染浴のpHが、8〜10
    の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】第二工程における染浴の温度が、50〜9
    0℃の範囲である請求項1〜4のいずれかに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】第二工程における染浴のpHが、10より
    も高く、且つ12以下である請求項1〜5のいずれかに
    記載の方法。
  7. 【請求項7】反応染料が、更に、モノフルオロトリアジ
    ン基、ジクロロキノキサリン基、クロロキノキサリン
    基、ジクロロトリアジン基、ジフルオロピリミジン基、
    ジフルオロモノクロロピリミジン基、トリクロロピリミ
    ジン基及びモノクロロトリアジン基からなる群より選ば
    れる1種以上の繊維反応基を分子構造中に有する染料で
    ある請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】反応染料が、β-スルファートエチルスル
    フォン基及びモノクロロトリアジン基を分子構造中に有
    する染料である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】セルロース系繊維材料が、木綿、ビスコー
    スレーヨン、キュプラレーヨン、亜麻、リネン又は黄麻
    である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
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