JP2002249466A - アクリレート化合物及びその製造法 - Google Patents

アクリレート化合物及びその製造法

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JP2002249466A
JP2002249466A JP2001048056A JP2001048056A JP2002249466A JP 2002249466 A JP2002249466 A JP 2002249466A JP 2001048056 A JP2001048056 A JP 2001048056A JP 2001048056 A JP2001048056 A JP 2001048056A JP 2002249466 A JP2002249466 A JP 2002249466A
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tricyclo
acryloyloxy
ethoxycarbonyl
decyl
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JP2001048056A
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Hideo Suzuki
秀雄 鈴木
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Nissan Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、経済的にコストが安価
で、溶解阻止剤としての性能が高く、かつ基板との密着
性の良好な脂環式溶解阻止化合物を提供することにあ
る。 【解決手段】 本発明は、式[1]で表されるトリシク
ロ[5.2.1.02,6]デシル−8−(2−アクリロ
イルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボン酸エス
テル化合物及び、式[2]で表されるトリシクロ[5.
2.1.02,6]デシル−8−(2−アクリロイルオキ
シ)エトキシカルボニル−9−カルボン酸化合物を、酸
触媒下、酸素原子を含んでも良い二重結合化合物(例え
ばイソブテン、ジヒドロピラン等)又は2級或いは3級
アルコールと反応させることを特徴とする前記式[1]
の化合物の製造法に関する。 【化1】 (式中、R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキ
ル基を表し、R2及びR3は、水素原子または炭素数1〜
10のアルキル基を表し、R4は、炭素数3〜20の酸
素原子を含んでも良い炭化水素基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、式[1]
【0002】
【化4】
【0003】(式中、R1は、水素原子または炭素数1
〜4のアルキル基を表し、R2及びR3は、水素原子また
は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R4は、炭素数
3〜20の酸素原子を含んでも良い炭化水素基を表
す。)で表されるトリシクロ[5.2.1.02,6]デ
シル−8−(2−アクリロイルオキシ)エトキシカルボ
ニル−9−カルボン酸エステル化合物及びその製造法に
関する。
【0004】本発明の化合物は、半導体製造プロセスに
おけるフォトリソグラフィー工程に関し、紫外線、遠紫
外線、電子線、イオンビーム及びX線などの活性光線を
用いたリソグラフィ−に好適なパターン形式材料分野の
アルカリ溶液への溶解阻止剤としての添加物に関する。
【0005】
【従来の技術】これまで知られている脂環式溶解阻止剤
としては、前記コリン酸t-ブチルエステルの記載があ
る(日本特許:特開平11−84663号公報)。しか
し、原料のコリン酸はコスト的に高価であった。
【0006】
【化5】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、経済
的にコストが安価で、溶解阻止剤としての性能が高く
(コントラストが明確になる)、かつ基板との密着性の
良好な脂環式溶解阻止化合物を提供することにある。
【0008】本発明者らは、新規な脂環式2級エステル
化合物又は脂環式3級エステル化合物を得る方法を鋭意
検討した。その結果、トリシクロ[5.2.1.
2,6]デシル−8−(2−アクリロイルオキシ)エト
キシカルボニル−9−カルボン酸化合物を、酸触媒下、
酸素原子を含んでも良い二重結合化合物又は2級又は3
級アルコールと反応させることにより、目的のトリシク
ロ[5.2.1.02,6]デシル−8−(2−アクリロ
イルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボン酸エス
テル化合物が得られることを見出し本発明を完成させ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、式
[1]
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1は、水素原子または炭素数1
〜4のアルキル基を表し、R2及びR3は、水素原子また
は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R4は、炭素数
3〜20の酸素原子を含んでも良い炭化水素基を表
す。)で表されるトリシクロ[5.2.1.02,6]デ
シル−8−(2−アクリロイルオキシ)エトキシカルボ
ニル−9−カルボン酸エステル化合物に関する。また、
本発明は、式[2]
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1、R2及びR3は、前記と同じ
意味を表す。)で表されるトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デシル−8−(2−アクリロイルオキシ)エトキ
シカルボニル−9−カルボン酸(以後、AETCと略記
する。)化合物を、酸触媒下、酸素原子を含んでも良い
二重結合化合物又は2級或いは3級アルコールと反応さ
せることを特徴とする式[1]
【0014】
【化8】
【0015】(式中、R1、R2、R3及びR4は、前記と
同じ意味を表す。)で表されるトリシクロ[5.2.
1.02,6]デシル−8−(2−アクリロイルオキシ)
エトキシカルボニル−9−カルボン酸エステル化合物の
製造法に関する。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の原料である前記式[2]
で表されるAETC化合物の製造法は、下記の反応スキ
ームで表される。
【0018】
【化9】
【0019】(式中、R1、R2及びR3は、前記と同じ
意味を表す。) 即ち、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8,
9−ジカルボン酸無水物(DH−TCDAと略記す
る。)と、式〔3〕で表される2−アクリロイルオキシ
エタノール化合物を反応させることにより得ることがで
きる。
【0020】また、原料のトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デカン−8,9−ジカルボン酸無水物(DH−T
CDA)は、下記の反応スキームで製造される。
【0021】
【化10】
【0022】即ち、ジシクロペンタジエン(DCPD)
と一酸化炭素及びアルコール化合物から、塩化第二銅の
存在下、パラジウム触媒によって8,9−ビス(アルコ
キシカルボニル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デ
セ−3−エン(TCDE)が得られる(特公平4−60
100号公報)。そして更にこのTCDEを還元した
後、加水分解し、更に脱水することによってDH−TC
DAが得られる。
【0023】一般式[3]で表されるアクリル酸化合物
のR1は、水素または炭素数1〜4のアルキル基を表
し、好ましくは水素原子または炭素数1〜2である。ま
た、R 2、及びR3は水素原子または炭素数1〜10であ
り、好ましくは水素原子または炭素数1〜5である。
【0024】具体的には、アクリル酸2−エタノール、
メタアクリル酸2−エタノール、チグリル酸2−エタノ
ール、(3,3−ジメチルアクリル酸)2−エタノー
ル、(2−メチル−2−ペンテン酸)2−エタノ−ル、
(2−エチル−2−ヘキセン酸)2−エタノ−ル及び
(2−オクテン酸)2−エタノ−ル等が挙げられる。
【0025】これらのアクリル酸化合物の仕込量は、D
H−TCDAに対し1〜2モル当量が好ましい。
【0026】本反応は、アクリル酸化合物を大過剰用い
ることもできるが、溶媒を用いて行うこともできる。溶
媒の種類としては、1,2−ジクロロエタン(EDC)
や1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類、ベンゼン、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水
素類、1,2−ジメトキシエタンやジエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル類が挙げられる。
【0027】溶媒の使用量は、DH−TCDAに対し1
〜20重量倍、より好ましくは1〜6重量倍である。反
応温度は、50〜200℃、より好ましくは70〜15
0℃である。反応は常圧でも加圧でも行うことができ
る。反応時間は、1〜50時間で行うことができ、通常
2〜30時間で行うのが実用的である。
【0028】反応後は、水を添加し、残余酸クロライド
を加水分解してから、溶媒を留去し、難水溶性溶媒(エ
ーテル系やエステル系)で抽出した後、有機層を水洗・
濃縮した後、蒸留又はカラムクロマトグラフィーで精製
し、目的物を得ることができる。以上の本発明の反応及
び精製は、回分式でも連続式でも可能である。
【0029】次に、AETC化合物と酸素原子を含んで
も良い二重結合化合物又は2級又は3級アルコールとの
反応について述べる。
【0030】AETC化合物は、前述の反応粗物又は精
製品を使用することができる。一方、酸素原子を含んで
も良い二重結合化合物又は2級或いは3級アルコールの
具体例を挙げると、例えば以下の化合物群である。
【0031】プロぺン、イソブテン、2−メチル−1−
ブテン、2−メチル−2−ブテン、3,4−ジヒドロ−
2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−アルコキシ−2
H−ピラン(但しアルコキシ基は炭素数1〜5であ
る。)、2,3−ジヒドロフラン、4,5−ジヒドロ−
2−メチルフラン、2−メチル−2−アダマンタノ−
ル、2−エチル−2−アダマンタノ−ル、1,2,7,
7−テトラメチルノルボルナン−2−オ−ル、2−アセ
トキシメント−ル、2−ヒドロキシメント−ル及び1−
メチルシクロヘキサノ−ル等である。好ましくは、イソ
ブテンや3,4−ジヒドロ−2H−ピラン又は3,4−
ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒ
ドロ−2−エトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ
−2−プロポキシ−2H−ピラン及び3,4−ジヒドロ
−2−ブトキシ−2H−ピランである。特に好ましく
は、イソブテン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランであ
る。
【0032】以下、代表例として両者の反応条件につい
て述べる。
【0033】まず、AETC化合物とイソブテンの反応
について述べる。反応は、下記のスキームで表される。
【0034】
【化11】
【0035】(式中、R1、R2、R3及びR4は、前記と
同じ意味を表す。) 即ち、前記AETCを酸触媒の存在下、イソブテンと反
応させて、目的の8−(2−アクリロイルオキシ)エト
キシカルボニル−9−t−ブトキシカルボニルトリシク
ロ[5.2.1.02,6]デカン化合物を製造すること
ができる。
【0036】原料のAETC化合物は、前記反応粗物又
はそれを精製して使用でき、イソブテンは、AETCに
対し1〜20モル倍、経済的には1〜5モル倍使用する
ことが好ましい。イソブテンは、AETCと溶媒を仕込
んだ耐圧反応器(−10℃以下に冷却)に、気体又は液
体で常圧下仕込むことができる。
【0037】本反応は、酸触媒により促進される。酸触
媒としては、一例を挙げれば、硫酸、塩酸及び燐酸等の
無機鉱酸類、ギ酸、酢酸及びトリフルオロ酢酸等の脂肪
族カルボン酸類、メタンスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸等の有機スル
ホン酸類、リンタングステン酸、シリカタングステン酸
及びリンモリブデン酸等のヘテロポリ酸類及びスカンジ
ウムトリフルオロメタンスルホネート及びイッテルビウ
ムトリフルオロメタンスルホネート等の希土類金属トリ
フラートに代表されるルイス酸類等が使用することがで
きる。これらの中で、特には経済的な硫酸及びp−トル
エンスルホン酸が好ましく、更には硫酸が好ましい。
【0038】その使用量は、基質に対し0.1〜50モ
ル%(ヘテロポリ酸類の場合は1〜50重量%)が好ま
しく、特には0.5〜10モル%(ヘテロポリ酸類の場
合は5〜20重量%)が好ましい。
【0039】イソブテンによるエステル化反応は、溶媒
を使用することが好ましい。その種類としては、例え
ば、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン(EDC)
及び1,1,2−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類、トルエン、キシレン及びジクロロベンゼンなど
の芳香族化合物類、アセトニトリル及びプロピオニトリ
ル等の脂肪族ニトリル類、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタン及びジグライム(ジエチレングリコールジメ
チルエーテル)等のエーテル化合物類等が挙げられる。
これらの中で好ましくは、EDCである。
【0040】使用量は、基質に対し1〜50重量倍が好
ましく、特には1〜10重量倍が好ましい。
【0041】反応温度は、−10〜150℃で可能であ
るが、好ましくは、10〜100℃が、特には、30〜
80℃が反応が速くかつ高収率で目的物が得られる。
【0042】更に、本反応は、回分式または連続式で行
うことができる。反応終了後、余剰イソブテンを留去
し、続いてアルカリ水洗浄、水洗浄後濃縮して得られた
反応粗物を蒸留又はカラムクロマトグラフィーで精製す
ることにより、目的の8−(2−アクリロイルオキシ)
エトキシカルボニル−9−t−ブトキシカルボニルトリ
シクロ[5.2.1.02,6]デカン化合物が得られ
る。
【0043】次に、AETC化合物と3,4−ジヒドロ
−2H−ピラン又は3,4−ジヒドロ−2−置換−2H
−ピランの反応について述べる。反応は、下記のスキー
ムで表される。
【0044】
【化12】
【0045】(式中、R1、R2、及びR3は、前記と同
じ意味を表し、R5は水素原子又は炭素数1〜5のアル
コキシ基を表す。) 即ち、前記AETC化合物を、酸触媒の存在下、3,4
−ジヒドロ−2H−ピラン又は2−アルコキシ−3,4
−ジヒドロ−2H−ピランと反応させて、目的の8−
(2−アクリロイルオキシ)エトキシカルボニル−9−
(2(3)−テトラヒドロピラニルオキシ)カルボニル
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン化合物又は8
−(2−アクリロイルオキシ)エトキシカルボニル−9
−(2(3)−(6−アルコキシ)テトラヒドロピラニ
ルオキシ)カルボニルトリシクロ[5.2.1.
2,6]デカン化合物を製造することができる。
【0046】3,4−ジヒドロ−2H−ピランは、基質
に対し1〜20モル倍、経済的には1〜5モル倍使用す
ることが好ましい。
【0047】本反応は、酸触媒により促進される。酸触
媒としては、一例を挙げれば、硫酸、塩酸及び燐酸等の
無機鉱酸類、ギ酸、酢酸及びトリフルオロ酢酸等の脂肪
族カルボン酸類、メタンスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸等の有機スル
ホン酸類、リンタングステン酸、シリカタングステン酸
及びリンモリブデン酸等のヘテロポリ酸類及びスカンジ
ウムトリフルオロメタンスルホネート及びイッテルビウ
ムトリフルオロメタンスルホネート等の希土類金属トリ
フラートに代表されるルイス酸類等が使用することがで
きる。
【0048】これらの中で、経済的な硫酸及びp−トル
エンスルホン酸が好ましく、更にはp−トルエンスルホ
ン酸が特に好ましい。
【0049】その使用量は、基質に対し0.001〜5
モル%(ヘテロポリ酸類の場合は0.01〜5重量%)
が好ましく、特には0.01〜1モル%(ヘテロポリ酸
類の場合は0.1〜1重量%)が好ましい。
【0050】3,4−ジヒドロ−2H−ピランによるエ
ステル化反応は、溶媒を使用することが好ましい。その
種類としては、例えば、クロロホルム、1,2−ジクロ
ロエタン(EDC)及び1,1,2−トリクロロエタン
等のハロゲン化炭化水素類、トルエン、キシレン及びジ
クロロベンゼンなどの芳香族化合物類、アセトニトリル
及びプロピオニトリル等の脂肪族ニトリル類、ジオキサ
ン、1,2−ジメトキシエタン及びジグライム(ジエチ
レングリコールジメチルエーテル)等のエーテル化合物
類等が挙げられる。これらの中で好ましくは、EDCで
ある。
【0051】使用量は、基質に対し1〜50重量倍が好
ましく、特には1〜10重量倍が好ましい。
【0052】反応温度は、−50〜150℃で可能であ
るが、好ましくは、−20〜100℃ が、特には、−
10〜50℃が高収率で目的物が得られる。更に、本反
応は、回分式または連続式で行うことができる。
【0053】反応終了後、余剰3,4−ジヒドロ−2H
−ピランを留去し、続いてアルカリ水洗浄、水洗浄後濃
縮して得られた反応粗物を蒸留又はカラムクロマトグラ
フィーで精製することにより、目的の8−(2−アクリ
ロイルオキシ)エチルオキシカルボニル−9−(2−テ
トラヒドロピラニルオキシ)カルボニルトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン化合物が得られる。
【0054】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらにより限定されるものでは
ない。
【0055】
【実施例】参考例1(AECTの合成) 反応フラスコにトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ
ン−8,9−ジカルボン酸無水物150g(0.67m
ol)とSOCl2398g(3.35mol)を仕込
み、還流下で加熱攪拌した。室温に冷却後、残余SOC
2を減圧留去し結晶137.6gを得た。この結晶は
MASS及び塩素分析からDH−TCDAであることを
確認した。このDH−TCDAにアクリル酸2−ヒドロ
キシエチル81.6g(0.70mol)、メトキシハ
イドロキノン70mgを加えて加熱し90℃で48時間
反応した。冷却後酢酸エチルで希釈し食塩水で水洗した
後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、減圧濃縮した。濃
縮残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜2/1で
シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製し、8−(2
−アクリロイルオキシ)−9−カルボキシトリシクロ
[5.2.1.02,6]デカン(AECT)66.5g
(収率30.8%)が得られた。 実施例1
【0056】
【化13】
【0057】50ml耐圧ガラス反応器に8−(2−ア
クリロイルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボキ
シトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン3.22g
(10mmol)、95%硫酸0.05g(5mol
%)及び1,2−ジクロロエタン(EDC)17gを仕
込み、10℃に冷却してからイソブテン1.68g(3
0mmol)を吹き込んだ後密閉した。20℃でマグネ
チックスターラーにより10時間撹拌した。終了後、水
20ml、飽和重曹水20ml更に水20mlで2回の
順に洗浄した後、EDC溶液を濃縮した。得られ油状物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開液:ヘプ
タン/酢酸エチル=9/1)で精製した。
【0058】その結果、室温で油状物質2.51g
(6.64mmol;収率66.4%)が得られた。
【0059】この物質の分析結果を以下に示す。 MASS(FAB+,m/e(%)):337([M+H]+,20),323(63),251(93),2
07(100),133(58),117(100).1 H-NMR(CDCl3,δppm):1.34(S,9H),1.43-1.61(m,6H),2.1
2(d,J=10.4Hz,1H),2.33(d,J=28.7Hz,2H),2.40(brs,2H),
2.79(dd,J1=1.83Hz,J2=3.05Hz,2H),4.08-4.11(m,1H),4.
27-4.34(m,3H),5.80(dd,J1=1.22Hz,J2=10.38Hz,1H),6.0
8(dd,J1=10.4Hz,J 2=17.7Hz,1H),6.38(dd,J1=1.53Hz,J2=
20.1Hz,1H).13 C-NMR(CDCl3,δppm):26.57,28.04,28.90,40.48,44.1
4,44.46,44.61,45.46,45.65,45.85,61.94,62.39,80.40,
128.11,131.28,172.80,173.71,174.19. 以上の結果より、本化合物は、8−(2−アクリロイル
オキシ)エトキシカルボニル−9−t−ブトキシカルボ
ニルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンであるこ
とを確認した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式[1] 【化1】 (式中、R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキ
    ル基を表し、R2及びR3は、水素原子または炭素数1〜
    10のアルキル基を表し、R4は、炭素数3〜20の酸
    素原子を含んでも良い炭化水素基を表す。)で表される
    トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−(2−
    アクリロイルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボ
    ン酸エステル化合物。
  2. 【請求項2】 式[1]においてR4がt−ブチル基で
    ある請求項1記載のトリシクロ[5.2.1.02,6
    デシル−8−(2−アクリロイルオキシ)エトキシカル
    ボニル−9−カルボン酸エステル化合物。
  3. 【請求項3】 式[1]においてR4が2(3)−テト
    ラヒドロピラニル基又は2(3)−(6−アルコキシ)
    テトラヒドロピラニル基(但しアルコキシ基は炭素数1
    〜5)である請求項1記載のトリシクロ[5.2.1.
    2,6]デシル−8−(2−アクリロイルオキシ)エト
    キシカルボニル−9−カルボン酸エステル化合物。
  4. 【請求項4】 式[2] 【化2】 (式中、R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキ
    ル基を表し、R2及びR3は、水素原子または炭素数1〜
    10のアルキル基を表す。)で表されるトリシクロ
    [5.2.1.02,6]デシル−8−(2−アクリロイ
    ルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボン酸化合物
    を、酸触媒下、酸素原子を含んでいても良い二重結合化
    合物又は2級或いは3級アルコールと反応させることを
    特徴とする式[1] 【化3】 (式中、R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキ
    ル基を表し、R2及びR3は、水素原子または炭素数1〜
    10のアルキル基を表し、R4は、炭素数3〜20の酸
    素原子を含んでも良い炭化水素基を表す。)で表される
    トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−(2−
    アクリロイルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボ
    ン酸エステル化合物の製造法。
  5. 【請求項5】 酸素原子を含んでいても良い二重結合化
    合物がイソブテンである請求項4記載のトリシクロ
    [5.2.1.02,6]デシル−8−(2−アクリロイ
    ルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボン酸エステ
    ル化合物の製造法。
  6. 【請求項6】 酸素原子を含んでいても良い二重結合化
    合物が3,4−ジヒドロ−2H−ピラン又は3,4−ジ
    ヒドロ−2−アルコキシ−2H−ピラン(但しアルコキ
    シ基は炭素数1〜5である。)である請求項4記載のト
    リシクロ[5.2.1.02,6]デシル−8−(2−ア
    クリロイルオキシ)エトキシカルボニル−9−カルボン
    酸エステル化合物の製造法。
  7. 【請求項7】 酸触媒が鉱酸、ヘテロポリ酸、トリフル
    オロメタンスルホン酸希土類金属塩及びベンゼンスルホ
    ン酸化合物であることを特徴とする請求項4乃至6の何
    れかに記載のトリシクロ[5.2.1.02,6]デシル
    −8−(2−アクリロイルオキシ)エトキシカルボニル
    −9−カルボン酸エステル化合物の製造法。
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