JP2003176281A - 含酸素脂環式アクリレート化合物及びその製造法 - Google Patents

含酸素脂環式アクリレート化合物及びその製造法

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JP2003176281A
JP2003176281A JP2001377050A JP2001377050A JP2003176281A JP 2003176281 A JP2003176281 A JP 2003176281A JP 2001377050 A JP2001377050 A JP 2001377050A JP 2001377050 A JP2001377050 A JP 2001377050A JP 2003176281 A JP2003176281 A JP 2003176281A
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Hideo Suzuki
秀雄 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、工業的に経済性上有利
な新規フォトレジストモノマーの中で、その脂環構造に
ラクトン環を導入し、ドライエッチング耐性に優れ、か
つ基板密着性の良好なモノマーの提供を課題とする。 【解決手段】 本発明は、式[1]表される含酸素脂環
式アクリレート化合物、又 式[3]で表される含酸素
脂環式ジオール化合物、更に式[4]で表される含酸素
脂環式エポキシ化合物及びそれらの製造法に関する。 【化1】 (式中、A及びBは水素原子、又は少なくとも一つ以上
が式[2] 【化2】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
を表し、R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜10のア
ルキル基を表す。)で表される置換アクリロイル基を表
し、Y及びZは相異なりカルボニル基又はメチレン基を
表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含酸素脂環式化合
物及びその製造法に関する。更に詳しくは、ラクトン環
を有する含酸素脂環式アクリレート化合物、ラクトン環
を有する含酸素脂環式ジオール化合物及びラクトン環を
有する含酸素脂環式エポキシ化合物並びにそれらの製造
方法に関する。
【0002】本発明で製造される前記の含酸素脂環式ア
クリレート化合物、含酸素脂環式ジオール化合物及び含
酸素脂環式エポキシ化合物は、半導体製造プロセスに用
いられるフォトレジスト等の光学材料分野の絶縁性、耐
熱性、密着性向上を目指したベースポリマー用モノマー
又は架橋剤として有用な新規モノマーに関する。
【0003】
【従来の技術】フォトレジストの基板密着性向上のため
に、そのモノマーの脂環構造に極性基を有する官能基の
導入が検討されている。下記の式
【0004】
【化13】
【0005】で表される脂環構造にラクトン環を有する
化合物(スーパーラクトンとも呼ばれている)は、ドラ
イエッチング耐性に優れ、又密着性の良好なモノマーと
して言われている(2000−2光・電子用材料研究会
講演要旨集,9−12頁(2000−11−21);化
学と工業,53巻(10)1181−1186(200
0);特開2000−26446号公報)。しかし、製
造法の理由から高価な点が実用上問題視されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に経済性上有利な新規フォトレジストモノマーの中
で、その脂環構造にラクトン環を導入し、ドライエッチ
ング耐性に優れ、かつ基板密着性の良好なモノマーの提
供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究を行った。
【0008】即ち、本発明は、以下の(1)〜(3)の
含酸素式化合物及び(4)〜(12)の前記含酸素式化
合物の製法に関する。 (1) 式[1]
【0009】
【化14】
【0010】(式中、A及びBは水素原子又は、少なく
とも一つ以上が式[2]
【0011】
【化15】
【0012】(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表し、R2及びR3は水素原子又は炭素数
1〜10のアルキル基を表す。)で表される置換アクリ
ロイル基を表し、Y及びZは相異なりカルボニル基又は
メチレン基を表す。)で表される含酸素脂環式アクリレ
ート化合物。 (2) 式[3]
【0013】
【化16】
【0014】(式中、Y及びZは相異なりカルボニル基
又はメチレン基を表す。)で表される含酸素脂環式ジオ
ール化合物。 (3) 式[4]
【0015】
【化17】
【0016】(式中、Y及びZは相異なりカルボニル基
又はメチレン基を表す。)で表される含酸素脂環式エポ
キシ化合物。 (4) 式〔3〕
【0017】
【化18】
【0018】(式中、Y及びZは相異なりカルボニル基
又はメチレン基を表す。)で表される含酸素脂環式ジオ
ール化合物と式[6]
【0019】
【化19】
【0020】(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表し、R2及びR3は水素原子又は炭素数
1〜10のアルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表
す。)で表されるアクリル酸ハライド化合物とを塩基存
在下で反応させることを特徴とする式[1]
【0021】
【化20】
【0022】(式中、A及びBは水素原子又は、少なく
とも一つ以上が式[2]
【0023】
【化21】
【0024】(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表し、R2及びR3は水素原子又は炭素数
1〜10のアルキル基を表す。)で表される置換アクリ
ロイル基を表し、Y及びZは相異なりカルボニル基又は
メチレン基を表す。)で表される含酸素脂環式アクリレ
ート化合物の製造法。 (5) 式〔3〕
【0025】
【化22】
【0026】(式中、X及びYは前記と同じ意味を表
す。)で表される含酸素脂環式ジオール化合物と式
[7]
【0027】
【化23】
【0028】(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4
のアルキル基を表し、R2、R3及びR4は水素原子又は
炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で表されるアク
リル酸化合物とを酸触媒存在下で反応させることを特徴
とする前記式[1]で表される含酸素脂環式アクリレー
ト化合物の製造法。 (6) 式〔4〕
【0029】
【化24】
【0030】(式中、X及びYは前記と同じ意味を表
す。)で表される含酸素脂環式エポキシ化合物を水和す
ることを特徴とする前記式〔3〕で表される含酸素脂環
式ジオール化合物の製造法。 (7) 式[5]
【0031】
【化25】
【0032】(式中、Y及びZは前記と同じ意味を表
す。)で表される含酸素脂環式不飽和化合物を酸化剤で
酸化することを特徴とする前記式[4]で表される含酸
素脂環式エポキシ化合物の製造法。 (8) 前記式〔4〕で表される含酸素脂環式エポキシ
化合物を水和し、前記式〔3〕で表される含酸素脂環式
ジオール化合物を得、この脂環式ジオール化合物と前記
式〔6〕で表されるアクリル酸ハライド化合物とを塩基
存在下で反応させることを特徴とする前記式[1]で表
される含酸素脂環式アクリレート化合物の製造法。 (9) 前記式〔4〕で表される含酸素脂環式エポキシ
化合物を水和し、前記式〔3〕で表される含酸素脂環式
ジオール化合物を得、この脂環式ジオール化合物と前記
式〔7〕で表されるアクリル酸化合物とを酸触媒存在下
で反応させることを特徴とする前記式[1]で表される
含酸素脂環式アクリレート化合物の製造法。 (10) 前記式[5]で表される含酸素脂環式不飽和
化合物を酸化剤で酸化し、前記式〔4〕で表される含酸
素脂環式エポキシ化合物を得、このエポキシ化合物を水
和することを特徴とする前記式〔3〕で表される含酸素
脂環式ジオール化合物の製造法。 (11) 前記式[5]で表される含酸素脂環式不飽和
化合物を酸化剤で酸化し、前記式〔4〕で表される含酸
素脂環式エポキシ化合物を得、このエポキシ化合物を水
和し、前記式〔3〕で表される含酸素脂環式ジオール化
合物を得、この脂環式ジオール化合物と前記式〔6〕で
表されるアクリル酸ハライド化合物とを塩基存在下で反
応させることを特徴とする前記式[1]で表される含酸
素脂環式アクリレート化合物の製造法。 (12) 前記式[5]で表される含酸素脂環式不飽和
化合物を酸化剤で酸化し、前記式〔4〕で表される含酸
素脂環式エポキシ化合物を得、このエポキシ化合物を水
和し、前記式〔3〕で表される含酸素脂環式ジオール化
合物を得、この脂環式ジオール化合物と前記式〔7〕で
表されるアクリル酸化合物とを酸触媒存在下で反応させ
ることを特徴とする前記式[1]で表される含酸素脂環
式アクリレート化合物の製造法。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明化合物の製造法は、次の4
つの反応スキームで表される。
【0034】
【化26】
【0035】(式中、A、B、X、Y、Z、R1、R2
3及びR4は前記と同じ意味を表す。) 以下、順にスキームから述べる。
【0036】原料である不飽和化合物の製造法は、次の
反応スキームで表される。
【0037】
【化27】
【0038】(式中、R’は炭素数1〜10のアルキル
基を表す。) (a)の反応は、ジシクロペンタジエン(DCPD)と
一酸化炭素及びアルコール化合物から、塩化第二銅の存
在下、パラジウム触媒によって8,9−ビス(アルコキ
シカルボニル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デセ
−3−エン(TCDE)が得られる。本反応で三級アル
コールを用いることによりトリシクロ[5.2.1.0
2,6]デセ−3−エン−8,9−ジカルボン酸無水物
(TCDA)も同時に得られる。又TCDEを加水分解
後脱水することによりTCDAへ誘導することもでき
る。
【0039】次に、反応スキーム(b)の還元法につい
て述べる。カルボニル基をメチレン基に変換する種々の
一般的還元法が適用できる。
【0040】例えば、(1)金属および金属塩による還
元(2)金属水素化物による還元(3)金属水素化錯体
による還元(4)ジボランおよび置換ボランによる還元
(5)ヒドラジンによる還元(6)ジイミド還元(7)
リン化合物による還元(8)電解還元(9)接触還元等
を挙げることができる。
【0041】これらの中で、二重結合を残余しつつカル
ボニル基をメチレン基に変換する選択的還元法には金
属、金属水素化物及び金属水素化錯体による還元法が簡
便である。
【0042】金属としては、周期律表第1族のアルカリ
金属及び第2族のアルカリ土金属が適応でき、具体的に
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及
びカルシウム等である。更に、金属水素化物及び金属水
素化錯体として、水素化リチウム、水素化ナトリウム、
水素化カリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化
アルミニウムナトリウム、水素化アルミニウムカリウ
ム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、
水素化ホウ素カリウム等が挙げられる。
【0043】反応は、基質のTCDAに対して、金属、
金属水素化物又は金属水素化錯体を理論当量使用するの
が好ましい。
【0044】本反応は、溶媒を使用するのが好ましく、
テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタンやジエチレングリコールジメ
チルエーテル等のエーテル等が挙げられる。
【0045】溶媒の使用量は、基質に対し1〜20質量
倍、より好ましくは1〜6質量倍である。
【0046】反応温度は、−20〜100℃、より好ま
しくは0〜50℃である。生成物は、4−オキサ−3−
オキソテトラシクロ[5.5.1.02,6.08,12]トリ
デセ−9−エン(OOTE1)及びその異性体の4−オ
キサ−3−オキソテトラシクロ[5.5.1.02,6.0
8,12]トリデセ−10−エン(OOTE2)の混合物が
得られる。
【0047】これらの目的物は、蒸留又は、カラムクロ
マトグラフィー等で精製することができる。
【0048】次に、スキームのOOTE1とOOTE
2のエポキシ化反応について述べる。酸化剤としては、
分子態酸素、過酸化水素、過酢酸、過安息香酸及び過酸
化ヘテロポリ酸等を挙げることが出来る。触媒として、
モリブデン化合物やタングステン化合物を共存させるこ
ともできる。経済的には、分子態酸素や過酸化水素とモ
リブデン化合物やタングステン化合物との組み合わせが
好ましい。又過酢酸も簡便な酸化剤として好ましい。酸
化剤の使用量は、基質に対し1〜2モル倍、より好まし
くは1〜1.5モル倍である本反応は溶媒を使用するの
が好ましい。第1の方法は、過酸化水素水と均一になる
溶媒系の方法である。この方法には、例えば、アセトニ
トリルやプロピオニトリル等の低級ニトリル類、アセト
ンやメチルエチルケトン等の低級ケトン類、メタノール
やエタノール等の低級アルコール類及び1,4−ジオキ
サン等が挙げられ、特にはアセトニトリルなどの低級ニ
トリル類が好ましい溶媒である。
【0049】第2の方法は、過酸化水素水と不均一にな
る溶媒系の方法である。この方法には、例えば、クロロ
ホルムや1,2−ジクロロエタン(EDC)等のハロゲ
ン化炭化水素類、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水
素類、ヘキサンやヘプタン等の脂肪族炭化水素類等が挙
げられ、特にはEDC等のハロゲン化炭化水素類が好ま
しい溶媒である。又過酢酸が酸化剤の場合はそれらのい
ずれも用いることができる。これらの使用量は、反応基
質に対し好ましくは1〜50質量倍であり、より好まし
くは2〜10質量倍である。
【0050】不均一になる溶媒系の方法では、反応促進
させるために、相間移動触媒の添加が有効である。中で
も、四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、ホスホニウ
ム塩等が好ましく、具体的には、テトラメチルアンモニ
ウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチル
アンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニウム塩、
トリオクチルメチルアンモニウム、セチルピリジニウム
塩、テトラブチルホスホニウム塩、硫酸水素テトラブチ
ルアンモニウム塩等を挙げることができる。これらの使
用量は、反応基質に対し好ましくは0.001〜5モル
%であり、より好ましくは0.005〜1モル%であ
る。
【0051】反応温度は、0〜150℃で行うことがで
き、好ましくは20〜100℃が高収率を与える。反応
時間は、1〜50時間で行うことができ、通常2〜24
時間で行うのが実用的ある。この様にして目的の9,1
0−エポキシ−4−オキサ−3−オキソテトラシクロ
[5.5.1.02,6.08,12]トリデカン(EOOD
1)及び9,10−エポキシ−4−オキサ−5−オキソ
テトラシクロ[5.5.1.02,6.08,12]トリデカン
(EOOD2)が得られる。これらの目的物は、蒸留又
は、カラムクロマトグラフィー等で精製することができ
る。
【0052】次にスキームのエポキシ化合物からジオ
ール化合物への水和反応について述べる。水の使用量
は、反応基質に対して1モル倍以上存在させることが好
ましく、通常は、10〜100モル倍存在下で行うのが
好ましい。
【0053】本反応は、酸触媒によって、促進させるこ
とができる。その種類としては、鉱酸、有機酸、固体酸
及びルイス酸等が使用できる。特には、硫酸やp−トル
エンスルホン酸等が好ましい。その使用量は、反応基質
に対して0.01〜1モル%存在させることが好まし
く、通常は、0.01〜0.1モル%存在下で行うのが
好ましい。
【0054】本反応は溶媒を使用するのが好ましい。例
えば、アセトニトリルやプロピオニトリル等の低級ニト
リル類、及び1,4−ジオキサン等が挙げられる。これ
らの使用量は、反応基質に対し好ましくは1〜5質量倍
であり、より好ましくは2〜10質量倍である。
【0055】反応終了後、溶媒を留去した後、蒸留又は
カラムクロマトグラフィーで精製し、目的のジオール化
合物である9,10−ジヒドロキシ−4−オキサ−3−
オキソテトラシクロ[5.5.1.02,6.08,12]トリ
デカン(DHOD1)及び9,10−ジヒドロキシ−4
−オキサ−5−オキソテトラシクロ[5.5.1.0
2,6.08,12]トリデカン(DHOD2)を得ることがで
きる。
【0056】次に、反応スキームの塩基存在下でのジ
オール化合物とアクリル酸ハライド化合物の反応による
アクリレート化合物の製造法について述べる。アクリル
酸ハライド化合物は、アクリル酸化合物をハロゲン化チ
オニルなどで酸ハライドにして得られる。ハロゲンとし
ては、F、Cl、Br及びIが挙げられるが、最も安価
なClが使用される。具体的には、アクリロイルクロラ
イド、メタアクリロイルクロライド、チグリロイルクロ
ライド、3,3−ジメチルアクリロイルクロライド、2
−メチル−2−ペンテノイルクロライド、2−エチル−
2−ヘキセノイルクロライド及び2−オクテロイルクロ
ライド等が挙げられる。その使用量は、目的物がモノア
クリレートの場合は、ジオール化合物に対し1.0〜
1.5当量が好ましく、目的物がジアクリレートの場合
は、ジオール化合物に対し2.0〜3.0当量が好まし
い。
【0057】本反応は、塩基が必須でありその種類とし
ては、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリプ
ロピルアミン等に代表される鎖状アルキルアミン化合
物、ピリジン、アニリン及びN−メチルアニリン等に代
表される芳香族アミン化合物、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノ−5−ネン(DBN)、1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン(DBO)及び1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン
(DBU)等に代表される環状アルキルアミン化合物、
炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及
び炭酸水素カリウム等の金属炭酸塩等が挙げられる。こ
れらの塩基の中で好ましいものは、トリエチルアミンや
トリプロピルアミンである。その使用量は、ジオール化
合物に対し1.0〜3.0当量(酸クロライドと当量)
が好ましい。
【0058】本法は溶媒を使用するのが好ましい。溶媒
としては、テトラヒドロフラン(THF)、1,2−ジ
メトキシエタン及び1,4−ジオキサン等のエーテル化
合物、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,
N−ジメチルアセトアミド(DMAc),N−メチルピ
ロリドン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(DMI)等が好ましい。その使用量は、ジオール化合
物に対して1〜10質量倍が好ましく、特には2〜5質
量倍が好ましい。
【0059】反応温度は、0〜100℃、特には0〜5
0℃が好ましい。反応後は、水を添加し、残余酸クロラ
イドを加水分解してから、溶媒を留去し、難水溶性溶媒
(エーテル系やエステル系)で抽出した後、蒸留又はカ
ラムクロマトグラフィーで精製し、目的のアクリレート
化合物を得ることができる。
【0060】次に、反応スキームの酸触媒存在下での
ジオール化合物とアクリル酸化合物の反応によるアクリ
レート化合物の製造法について述べる。一般式[7]で
表されるアクリル酸化合物のR1は、水素または炭素数
1〜4のアルキル基を表し、好ましくは水素原子または
炭素数1〜2である。また、R2、R3及びR4は炭素数
1〜10であり、好ましくは水素原子または炭素数1〜
5である。
【0061】具体的には、アクリル酸、メタアクリル
酸、チグリル酸、3,3−ジメチルアクリル酸、2−メ
チル−2−ペンテン酸、2−エチル−2−ヘキセン酸及
び2−オクテン酸等、及びそれらの炭素数1〜10のア
クリル酸エステル化合物、具体的には、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタア
クリル酸エチル、チグリル酸メチル、チグリル酸エチ
ル、3,3−ジメチルアクリル酸メチル、3,3−ジメ
チルアクリル酸エチル、2−メチル−2−ペンテン酸メ
チル、2−メチル−2−ペンテン酸エチル、2−エチル
−2−ヘキセン酸メチル、2−エチル−2−ヘキセン酸
エチル、2−オクテン酸メチル及び2−オクテン酸エチ
ル等が挙げられる。
【0062】その使用量は、ジオール化合物に対して1
〜10モル倍が好ましく、特には2〜5モル倍が好まし
い。
【0063】本反応は、酸触媒が必要であり、その種類
としては、硫酸、塩酸及び硝酸等の鉱酸が使用でき、特
には、硫酸が好ましい。また、ベンゼンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスル
ホン酸及びトリフルオロ酢酸等の有機酸も使用でき、特
にはp−トルエンスルホン酸及びベンゼンスルホン酸が
好ましい。
【0064】更に、触媒としてタングステン酸、モリブ
デン酸或いはこれらのヘテロポリ酸が挙げられる。ヘテ
ロポリ酸の具体例としては、H3PW1240、H4SiW
12 40、H4TiW1240、H5CoW1240、H5Fe
1240、H621862、H7PW1133、H4TiM
1240、H3PMo1240、H7PMo1139、H62
Mo1862、H4PMoW1140、H4PVMo1140
4SiMo1240、H5PV2Mo1040、H3PMo6
640、H0.5Cs2.5PW1240及びそれらの水和物
等が代表的なものとして挙げられる。また、これらを炭
素やシリカに担持させた触媒等が挙げられる。これらの
ヘテロポリ酸の中では、H3PW1240、H3PMo12
40及びそれらの水和物等が特に好ましい。
【0065】また更に、アンバーリストIR120等の
陽イオン交換樹脂、H−ZSM−5等のH型ゼオライト
等も使用することができる。
【0066】特に、エステル交換法の場合の触媒として
は、前述の鉱酸類、ヘテロポリ酸類、有機酸、陽イオン
交換樹脂及びH型ゼオライトの他に、3ZnO−2B2
3、酢酸カドミウム、酢酸亜鉛及び酢酸カルシウムに
代表される周期律表第II族化合物の脂肪酸塩等が使用で
きる。
【0067】これらの触媒の使用量は、ジオール化合物
に対し0.001〜10モル%、又は、0.01〜10
質量%が好ましい。
【0068】本反応は、アクリル酸化合物を大過剰用い
ることもできるが、通常は、これを理論量近傍に減少さ
せて、溶媒を使用することが好ましい。溶媒の種類とし
ては、1,2−ジクロロエタン(EDC)や1,1,1
−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水素類、1,2
−ジメトキシエタンやジエチレングリコールジメチルエ
ーテル等のエーテル類等が挙げられる。
【0069】溶媒の使用量は、ジオール化合物に対し1
〜20質量倍、より好ましくは1〜10質量倍である。
反応温度は、50〜200℃、より好ましくは70〜1
50℃である。反応時間は、1〜50時間で行うことが
でき、通常2〜12時間で行うのが実用的である。
【0070】以上述べた本発明の反応及び精製は、回分
式でも連続式でも可能である。
【0071】又反応は常圧でも加圧でも行うことができ
る。
【0072】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 参考例1
【0073】
【化28】
【0074】200ml四つ口反応フラスコにトリシク
ロ[5.2.1.02,6]デセ−3−エン−8,9−ジ
カルボン酸無水物(TCDA)20.4g(100mm
ol)とテトラヒドロフラン(THF)150mlを仕
込み、攪拌羽による機械攪拌(400rpm)しなが
ら、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)4.16g
(110mmol)を4〜7℃で30分かけて添加し
た。しだいに室温に(25℃)戻して1時間攪拌すると
ゲル状になり、更に5時間攪拌した。続いて氷冷攪拌下
に4N−塩酸36gを滴下し酸性にした。濃縮によりTH
Fを留去後、1,2−ジクロロエタンを加えて水層と分
液した後、有機層を2回水洗後濃縮すると油状物20.
8gが得られた。この油状物をガスクロマトグラフィー
で分析の結果、主成分として49.9面積%と35.4
面積%からなることが解った。さらにシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製すると油状物15.7g(収
率82.6%)が得られた。この物質の構造は、下記の
分析結果から4−オキサ−3−オキソテトラシクロ
[5.5.1.02,6.08,12]トリデセ−9−エン(O
OTE1)及び4−オキサ−3−オキソテトラシクロ
[5.5.1.02,6.08,12]トリデセ−10−エン
(OOTE2)の混合物であることを確認した。異性体
の比はガスクロマトグラフィー(GC)から60:40
であった。
【0075】MASS(FAB+,m/e(%)):191([M+H]+,100),145
(13),105(9),91(13). 主成分:1H-NMR(CDCl3,δppm):1.47-1.50(m,3H),2.17-
2.24(m,3H),2.43-2.52(m,3H),3.15-3.19(m,1H),3.83(d
d,J1=3.66Hz,J2=9.16Hz,1H),4.44(t,J=9.16Hz,1H),5.57
(dd,J1=2.44Hz,J2=5.51Hz,1H),5.71(dd,J1=1.83Hz,J2=
5.49Hz,1H). 副成分:1H-NMR(CDCl3,δppm):1.43-1.46(m,3H),2.26-
2.37(m,3H),2.54-2.59(m,3H),3.09-3.14(m,1H),3.86(d
d,J1=2.66Hz,J2=10.61Hz,1H),4.37(dd,J1=2.05H,J2=8.1
6H,1H),5.53(dd,J1=2.44Hz,J2=4.49Hz,1H),5.68(dd,J1=
3.66Hz,J2=5.39Hz,1H). 主成分:1H-NMR(CDCl3,δppm):31.88,34.32,36.03,40.7
9,43.74,44.35,47.18,51.98,73.05,131.4,(2),180.84.
(2)は2本分を表す。 副成分:1H-NMR(CDCl3,δppm):32.21,35.96,37.26,41.4
2,41.64,45.38,45.44,51.74,72.39131.8,(2),180.54.
(2)は2本分を表す。 実施例1
【0076】
【化29】
【0077】200ml四つ口反応フラスコにOOTE
1とOOTE2の混合物19.0g(100mmol)
と1,4−ジオキサン76gを仕込み、氷冷攪拌下に3
7%過酢酸30.8g(150mmol)を30分かけ
て滴下した。しだいに室温に(25℃)戻して24時間
攪拌した。続いて濃縮により油状物24.0gが得られ
た。この油状物に酢酸エチルと水を加えて抽出した。有
機層を分液・2回水洗した後濃縮すると白濁油状物(間
もなく固化)21.1gが得られた。更に酢酸エチルか
ら再結晶すると白色結晶14.6g(収率70.8%)
が得られた。
【0078】この物質の構造は、下記の分析結果から
9,10−エポキシ−4−オキサ−3−オキソテトラシ
クロ[5.5.1.02,6.08,12]トリデカン(EOO
D1)及び9,10−エポキシ−4−オキサ−5−オキ
ソテトラシクロ[5.5.1.02,6.08,12]トリデカ
ン(EOOD2)の混合物であることを確認した。異性
体の比は13C−NMRから60:40であった(GCは
単一ピーク)。 MASS(EI+,m/e(%)):207([M+1]+,56).
【0079】1H-NMR(CDCl3,δppm):1.50(dd,J1=12.22H
z,J2=15.28Hz,2H),1.73-1.78(m,1H),1.88-1.96(m,1H),
2.19(d,J=4.28Hz,1H),2.44(s,1H),2.51(d,J=3.06Hz,1
H),2.56-2.59(m,1H),2.68-2.79(m,3H),3.37(d,J=1.83H
z,0.44H),3.41(d,J=1.83Hz,0.56H),3.53(d,J=11.83Hz,1
H),3.87(dd,J1=3.66Hz,J2=9.77Hz,0.56H),3.91(dd,J1=
3.66Hz,J2=9.77Hz,0.44H),4.48(dt,J1=9.15Hz,J2=18.30
Hz,1H).13 C-NMR(CDCl3,δppm):27.5911,27.9955,34.3972,35.53
41,37.1746,41.8213,42.5157,42.7446,43.9349,43.980
6,44.9802,45.2015,46.6436,47.2463,59.3630,59.4698,
60.6448,60.7898,72.6547,72.7615,179.4765,179.9114. Mp.(℃):112-113. 実施例2
【0080】
【化30】
【0081】100ml四つ口反応フラスコにEOOD
1とEOOD2の混合物10.3g(50mmol)、
1,4−ジオキサン40g、水20gと95%硫酸1.
0gを仕込み、130℃湯浴で18時間還流攪拌した。
続いて濃縮により油状物13.40gが得られた。この
油状物に1,2−ジクロロエタンと水を加えて抽出し
た。水層を分液した後、水酸化ナトリウム0.8gを加
えて中和し、濃縮すると粗物12.1gが得られた。更
にシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、
高粘度油状物8.9g(79.5%)が得られ、9,1
0−ジヒドロキシ−4−オキサ−3−オキソテトラシク
ロ[5.5.1.02,6.08,12]トリデカン(DHOD
1)及び9,10−ジヒドロキシ−4−オキサ−5−オ
キソテトラシクロ[5.5.1.02,6.08,12]トリデ
カン(DHOD2)の混合物であることを確認した。こ
の異性体の比はガスクロマトグラフィーから72:28
であった。
【0082】MASS(FAB+,m/e(%)):225([M+1]+,100).1 H-NMR(CDCl3,δppm):1.16-1.25(m,1H),1.36(s,1H),1.5
9-1.65(m,1H),1.98-2.03(m,1H),2.05(s,1H),2.14-2.20
(m,1H),2.44(d,J=4.28Hz,1H),2.75(d,J=8.86Hz,1H),2.8
1(d,J=8.85Hz,1H),3.34(t,J=7.15Hz,1H),3.71(t,J=3.83
Hz,1H),3.83(dd,J1=3.05Hz,J2=9.46Hz,1H),4.44(t,J=9.
16Hz,1H),4.78(s,1H),4.83(s,1H).13 C-NMR(CDCl3,δppm):30.4094,(31.3861),34.6823,(3
5.8115),37.7420,37.8488,(38.3524),(42.2971),42.335
3,43.2967,(44.1284),(44.2428),45.8299,(48.3097),4
8.3631,72.8406,(76.0376),76.6404,79.8221,(80.066
3),180.5017,(180.5475).( )はマイナー成分。 実施例3
【0083】
【化31】
【0084】100ml四つ口反応フラスコにDHOD
1とDHOD2の混合物(76:24)2.24g(1
0mmol)、テトラヒドロフラン(THF)40g及
びトリエチルアミン3.04g(30mmol)を仕込
み、氷冷(5℃)下でメタアクリル酸クロライド3.1
4g(30mmol)を10分で滴下した。しだいに室
温(25℃)に戻し20時間攪拌した。続いて水を加え
て未反応メタアクリル酸クロライドを分解してから濃縮
すると油状物が得られた。この油状物に酢酸エチルと水
を加えて抽出した。有機層を分液した後水洗し、濃縮す
ると粗物3.5gが得られた。更にシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル/n−ヘプタ
ン=1/19〜1/1)で精製すると、高粘度油状物
1.9g(収率52.8%)が得られた。この物質の構
造は、下記の分析結果から9,10−ビスメタアクリロ
イルオキシ−4−オキサ−3−オキソテトラシクロ
[5.5.1.02,6.08,12]トリデカン(BMOD
1)及び9,10−ビスメタアクリロイルオキシ−4−
オキサ−5−オキソテトラシクロ[5.5.1.02,6.
8, 12]トリデカン(BMOD2)の混合物であること
を確認した。異性体の比はガスクロマトグラフィーから
76:24であった。
【0085】MASS(FAB+,m/e(%)):261([M+1]+,13),275(1
00).1 H-NMR(CDCl3,δppm):1.42-1.47(m,2H),1.53-1.57(m,1
H),1.84(d,J=0.61Hz,6H),2.10-2.17(m,2H),2.29-2.34
(m,1H),2.43-2.47(m,1H),2.74(d,J=4.58Hz,1H),2.80(d
d,J1=5.04Hz,J2=12.7Hz,1H),3.10(d,J=8.55Hz,1H),3.86
(dd,J1=3.51Hz,J2=9.61Hz,1H),4.46(t,J=9.36Hz,1H),4.
93(t,J=8.25Hz,1H),5.21-5.26(m,1H),5.49-5.52(m,2H),
6.02(d,J=0.916Hz,2H).13 C-NMR(CDCl3,δppm):17.1976,(17.2510),(21.6689),
(26.1630),26.9718,(27.9942),(30.8555),(33.5337),3
4.6401,(36.4560),36.7384,37.8295,(38.1805),(41.133
3),41.8887,42.1329,(42.9798),(44.2006),44.6890,44.
8721,(44.9484),(54.7607),71.4783,(71.9972),75.049
2,(75.1942),(77.2925),77.6816,125.2174,125.2555,(1
25.2174),(125.5454),134.6635,(134.8161),(149.176
0),(152.3577),165.7410,165.8478,(166.0767),(166.68
71),178.7580,(179.2997). ( )はマイナー成分。
【0086】更に、このBMOD1とBMOD2の異性
体混合物1.5gをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル/n−ヘプタン=1/5〜1
/1)で再精製することにより、主生成物0.72gが
得られた。 実施例4
【0087】
【化32】
【0088】100ml四つ口反応フラスコにDHOD
1とDHOD2の混合物(72:28)4.48g(2
0mmol)、テトラヒドロフラン(THF)30g及
びトリエチルアミン2.63g(26mmol)を仕込
み、氷冷(5℃)下でメタアクリル酸クロライド2.5
1g(24mmol)を10分で滴下した。しだいに室
温(15℃)に戻し18時間攪拌した後、更に40℃で
18時間攪拌した。続いて水を加えて未反応メタアクリ
ル酸クロライドを分解してから濃縮すると油状物が得ら
れた。この油状物に酢酸エチルと水を加え、更に塩酸で
酸性にしてから抽出した。有機層を分液した後水洗し、
濃縮すると粗物5.5gが得られた。更にシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒;酢酸エチル/n−
ヘプタン=1/1〜1/0、アセトニトリル)で精製す
ると、高粘度油状物3.9g(収率67.5%)が得ら
れた。この物質はガスクロマトグラフィーで分析する
と、37.0%:35.0%:15.5%:12.5%
の4種の異性体からなることが判明した。この高粘度油
状物3.0gを再度シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒;酢酸エチル/n−ヘプタン=1/5〜1
/3)で精製すると、第一の主生成物が0.82g、第
二の主生成物が0.63g、第三及び第四の生成物の混
合物0.48gが得られた。これらの物質の構造は、下
記の分析結果から9−ヒドロキシ−10−メタアクリロ
イルオキシ−4−オキサ−3−オキソテトラシクロ
[5.5.1.02,6.08,12]トリデカン(HMOD
1)、10−ヒドロキシ−9−メタアクリロイルオキシ
−4−オキサ−3−オキソテトラシクロ[5.5.1.
2,6.08,12]トリデカン(HMOD2)、9−ヒド
ロキシ−10−メタアクリロイルオキシ−4−オキサ−
5−オキソテトラシクロ[5.5.1.02,6
8,12]トリデカン(HMOD3)、10−ヒドロキシ
−9−メタアクリロイルオキシ−4−オキサ−5−オキ
ソテトラシクロ[5.5.1.0 2,6.08,12]トリデカ
ン(HMOD4)の混合物であることを確認した。第一
主生成物の分析値を示す。
【0089】MASS(FAB+,m/e(%)):283([M+1]+,7),275
(7),275(7),207(9),185(18),106(100).1 H-NMR(CDCl3,δppm):1.36-1.50(m,3H),1.52-1.55(m,1
H),1.87(d,J=1.22Hz,3H),2.00-2.06(m,1H),2.15(d,J=4.
28Hz,1H),2.26-2.31(m,1H),2.38-2.43(m,1H),2.74(d,J=
4.28Hz,1H),2.83(d,J=8.76Hz,1H),3.80(brs,1H),3.82-
3.86(m,2H),4.44(t,J=9.32Hz,1H),4.92-4.98(m,1H),5.5
4(t,J=1.53Hz,1H),6.06(dd,J1=0.917Hz,J2=1.527Hz,1
H).13 C-NMR(CDCl3,δppm):18.1166,27.2881,34.5062,37.71
08,38.2526,42.3042,42.9146,45.7301,48.1336,72.450
8,74.7704,82.8659,126.1440,135.8190,167.6977,179.7
991. 第二主生物の分析値を示す MASS(FAB+,m/e(%)):283([M+1]+,33),275(13),207(33),1
06(100).1 H-NMR(CDCl3,δppm):1.38-1.54(m,3H),1.86(s,3H),2.2
9-2.44(m,2H),2.49-2.53(m,1H),2.64(d,J=4.28Hz,1H),
2.83(d,J=8.76Hz,1H),3.02(d,J=8.55Hz,1H),3.83-3.92
(m,2H),4.02(brs,1H),4.18-4.23(m,1H),4.42-4.45(m,1
H),4.60(t,J=7.48Hz,1H),5.53(t,J=1.53Hz,1H),6.06(s,
1H).13 C-NMR(CDCl3,δppm):17.9802,29.9061,34.3011,37.42
94,38.4061,42.6637,42.8239,45.5937,46.5093,72.352
5,78.1591,80.4710,126.0000,135.6826,167.9428,179.7
390.

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式[1] 【化1】 (式中、A及びBは水素原子又は、少なくとも一つ以上
    が式[2] 【化2】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
    を表し、R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜10のア
    ルキル基を表す。)で表される置換アクリロイル基を表
    し、Y及びZは相異なりカルボニル基又はメチレン基を
    表す。)で表される含酸素脂環式アクリレート化合物。
  2. 【請求項2】 式[3] 【化3】 (式中、Y及びZは相異なりカルボニル基又はメチレン
    基を表す。)で表される含酸素脂環式ジオール化合物。
  3. 【請求項3】 式[4] 【化4】 (式中、Y及びZは相異なりカルボニル基又はメチレン
    基を表す。)で表される含酸素脂環式エポキシ化合物。
  4. 【請求項4】 式〔3〕 【化5】 (式中、Y及びZは相異なりカルボニル基又はメチレン
    基を表す。)で表される含酸素脂環式ジオール化合物と
    式[6] 【化6】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
    を表し、R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜10のア
    ルキル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)で表され
    るアクリル酸ハライド化合物とを塩基存在下で反応させ
    ることを特徴とする式[1] 【化7】 (式中、A及びBは水素原子又は、少なくとも一つ以上
    が式[2] 【化8】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
    を表し、R2及びR3は水素原子又は炭素数1〜10のア
    ルキル基を表す。)で表される置換アクリロイル基を表
    し、Y及びZは相異なりカルボニル基又はメチレン基を
    表す。)で表される含酸素脂環式アクリレート化合物の
    製造法。
  5. 【請求項5】 式〔3〕 【化9】 (式中、X及びYは前記と同じ意味を表す。)で表され
    る含酸素脂環式ジオール化合物と式[7] 【化10】 (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
    を表し、R2、R3及びR4は水素原子又は炭素数1〜1
    0のアルキル基を表す。)で表されるアクリル酸化合物
    とを酸触媒存在下で反応させることを特徴とする前記式
    [1]で表される含酸素脂環式アクリレート化合物の製
    造法。
  6. 【請求項6】 式〔4〕 【化11】 で表される含酸素脂環式エポキシ化合物を水和すること
    を特徴とする前記式〔3〕で表される含酸素脂環式ジオ
    ール化合物の製造法。
  7. 【請求項7】 式[5] 【化12】 (式中、Y及びZは前記と同じ意味を表す。)で表され
    る含酸素脂環式不飽和化合物を酸化剤で酸化することを
    特徴とする前記式[4]で表される含酸素脂環式エポキ
    シ化合物の製造法。
  8. 【請求項8】 前記式〔4〕で表される含酸素脂環式エ
    ポキシ化合物を水和し、前記式〔3〕で表される含酸素
    脂環式ジオール化合物を得、この脂環式ジオール化合物
    と前記式〔6〕で表されるアクリル酸ハライド化合物と
    を塩基存在下で反応させることを特徴とする前記式
    [1]で表される含酸素脂環式アクリレート化合物の製
    造法。
  9. 【請求項9】 前記式〔4〕で表される含酸素脂環式エ
    ポキシ化合物を水和し、前記式〔3〕で表される含酸素
    脂環式ジオール化合物を得、この脂環式ジオール化合物
    と前記式〔7〕で表されるアクリル酸化合物とを酸触媒
    存在下で反応させることを特徴とする前記式[1]で表
    される含酸素脂環式アクリレート化合物の製造法。
  10. 【請求項10】 前記式[5]で表される含酸素脂環式
    不飽和化合物を酸化剤で酸化し、前記式〔4〕で表され
    る含酸素脂環式エポキシ化合物を得、このエポキシ化合
    物を水和することを特徴とする前記式〔3〕で表される
    含酸素脂環式ジオール化合物の製造法。
  11. 【請求項11】 前記式[5]で表される含酸素脂環式
    不飽和化合物を酸化剤で酸化し、前記式〔4〕で表され
    る含酸素脂環式エポキシ化合物を得、このエポキシ化合
    物を水和し、前記式〔3〕で表される含酸素脂環式ジオ
    ール化合物を得、この脂環式ジオール化合物と前記式
    〔6〕で表されるアクリル酸ハライド化合物とを塩基存
    在下で反応させることを特徴とする前記式[1]で表さ
    れる含酸素脂環式アクリレート化合物の製造法。
  12. 【請求項12】 前記式[5]で表される含酸素脂環式
    不飽和化合物を酸化剤で酸化し、前記式〔4〕で表され
    る含酸素脂環式エポキシ化合物を得、このエポキシ化合
    物を水和し、前記式〔3〕で表される含酸素脂環式ジオ
    ール化合物を得、この脂環式ジオール化合物と前記式
    〔7〕で表されるアクリル酸化合物とを酸触媒存在下で
    反応させることを特徴とする前記式[1]で表される含
    酸素脂環式アクリレート化合物の製造法。
  13. 【請求項13】 塩基が、アルキルアミン、芳香族アミ
    ンまたは金属炭酸塩である請求項4、請求項8及び請求
    項11の何れかの請求項に記載の含酸素脂環式アクリレ
    ート化合物の製造法。
  14. 【請求項14】 酸触媒が、p−トルエンスルホン酸、
    ベンゼンスルホン酸または硫酸である請求項5記載、請
    求項9及び請求項12の何れかの請求項に記載の含酸素
    脂環式アクリレート化合物の製造法。
JP2001377050A 2001-12-11 2001-12-11 含酸素脂環式アクリレート化合物及びその製造法 Pending JP2003176281A (ja)

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