JP2002308866A - ラクトン構造を有する多環式化合物 - Google Patents

ラクトン構造を有する多環式化合物

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JP2002308866A JP2001109446A JP2001109446A JP2002308866A JP 2002308866 A JP2002308866 A JP 2002308866A JP 2001109446 A JP2001109446 A JP 2001109446A JP 2001109446 A JP2001109446 A JP 2001109446A JP 2002308866 A JP2002308866 A JP 2002308866A
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Yuji Okago
裕二 大篭
Taketoshi Naito
威敏 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エキシマレーザー光を光源とするフォトリソ
グラフィーに用いるレジスト材料のベース樹脂として好
適な重合体を与える単量体を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)又は(2)で表される
ラクトン構造を有する多環式化合物 (R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、アルキ
ル基又はアルコキシカルボニル基を示す。R3ないしR7
は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を示
す。Xはメチレン基、エチレン基、酸素原子又は硫黄原
子を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエチレン性不飽和結
合とラクトン構造とを有する新規な多環式化合物に関す
るものである。本発明に係る化合物を、単独で重合させ
るか又は他のエチレン性不飽和結合を有する化合物と共
重合させて得られる重合物は、超LSI製造用のレジス
ト材料のベース樹脂として好適である。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIはますます高集積化が進ん
でおり、パターンルールの更なる微細化が求められてい
る。この要求に適合する次世代の微細加工技術として期
待されているのが、遠紫外線リソグラフィーである。な
かでもKrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレー
ザー光を光源とするフォトリソグラフィーは、0.3μ
m以下の超微細加工に不可欠な技術として、その実現が
切望されている。エキシマレーザー光、特に波長193
nmのArFエキシマレーザー光に対して、高い透過性
を発揮するレジスト材料のベース樹脂としては、ポリア
クリル酸又はポリメタクリル酸の誘導体、及びノルボル
ネン−無水マレイン酸共重合体などの脂肪族環状化合物
を主鎖に含有する高分子化合物が検討されている。ベー
ス樹脂には種々の特性が要求されるが、エッチング耐性
及び基板密着性も重要な特性として挙げられている。従
来は、性質の異なる複数種の単量体を共重合させること
により、これらの要求を満足させようとしていた。例え
ば、特開平11−212265号公報には、エッチング
耐性を付与する成分としてのアダマンチル、トリシクロ
デシル、ノルボニル等の多環式炭化水素基を懸垂基とし
て有する単量体と、基板密着性を付与する成分としての
水酸基やカルボキシル基などの極性基を懸垂基として有
する単量体とを、共重合させることが記載されている。
しかし極端に疎水性の大きいエッチング耐性付与単量体
と、極端に親水性の大きい基板密着性付与単量体とを均
一に共重合させるのは困難であり、単一重合体や意図せ
ぬブロック共重合体などが副生する。このような重合体
をレジスト材料のベース樹脂として用いると、膜内層分
離による不均一な溶解、高疎水性部位の剥がれによるパ
ターン倒壊、高親水性部位への無秩序な現像液の浸透に
よる膨潤などが起り、レジストの解像性は極めて低いも
のとなる。
【0003】疎水性単量体と親水性単位量とを共重合さ
せることに伴うこのような問題を回避するものとして、
ベース樹脂の原料の単量体として疎水性部位と極性基と
を同一分子内に有するものを用いることが検討されてい
る。そしてこのような要求を満たす単量体がいくつも提
案されている。例えばR.Dammel et.a
l.,Journal of Photopolyme
r Science and Technology,
Vol.12,P433(1999)には、下記式
(3)で表される化合物が提案されている。
【0004】
【化2】
【0005】また、特開平10−274852号公報に
は下記式(4)で表される化合物が、特開2000−1
59758号公報には下記式(5)で表される化合物が
提案されている。
【0006】
【化3】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらの化合物はいず
れもエッチング耐性と基板密着性に優れた重合体を与え
るが、更にエッチング耐性に優れた重合体を与える単量
体が求められている。従って本発明はこのような単量体
を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る単量体は、
下記一般式(1)又は(2)で表されるラクトン環構造
を有する多環式化合物である。
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R1及びR2は、それぞれ独立し
て、水素原子、アルキル基又はアルコキシカルボニル基
を示す。R3ないしR7は、それぞれ独立して、水素原子
又はアルキル基を示す。Xはメチレン基、エチレン基、
酸素原子又は硫黄原子を示す。)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る一般式(1)又は
(2)で表される化合物において、R1ないしR7のいず
れかがアルキル基を示す場合には、その炭素数は通常は
1ないし8である。アルキル基としては例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基などの直鎖状アルキル
基、イソプロピル基、イソブチル基、2−エチルヘキシ
ル基などの分岐鎖状アルキル基、シクロヘキシル基、メ
チルシクロヘキシル基などの環状アルキル基などが挙げ
られる。またR1及びR2のいずれかがアルコキシカルボ
ニル基である場合には、その炭素数は通常は2ないし9
であり、アルコキシ基のアルキル基は上記と同様に直鎖
状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよい。好まし
くは、R1は水素原子であり、R2は水素原子又はメチル
基である。またR3は水素原子、メチル基又はエチル基
であるのが好ましく、R4〜R7はいずれも水素原子であ
るのが好ましい。
【0012】一般に或る単量体から得られる樹脂のエッ
チング耐性は、単量体を構成する炭素、酸素及び水素の
原子数間の関係に依存することが知られており、経験的
に下記の式(6)及び式(7)で算出される数値がいず
れも小さいほど、エッチング耐性が良好であることが知
られている。
【0013】
【数1】 P1=(分子を構成する炭素原子及び酸素原子の数の和)/炭素原子の数 …(6) P2=(分子を構成する炭素原子及び水素原子の数の和)/炭素原子の数 …(7)
【0014】前記の式(3)ないし式(5)で表される
化合物と、これに対応する本発明に係る化合物のうち、
1及びR3ないしR7が水素原子で、R2がメチル基であ
り、かつXがメチレン基である化合物の、P1及びP2
次の通りである。 P12 本発明の化合物 1.31 2.23 式(3)の化合物 1.40 2.40 式(4)の化合物 1.50 2.25 式(5)の化合物 1.33 2.17 本発明に係る化合物は、式(3)ないし(5)の化合物
と同等、ないしはより優れたエッチング耐性を有する樹
脂を与えることが予測できる。本発明に係る一般式
(1)又は(2)で表される化合物は、下記式(11)
又は(12)に従って、一般式(8)又は(9)で表さ
れる化合物と一般式(10)で表される化合物とを、ノ
ルボルネン類へのカルボン酸の付加反応として公知の方
法により、反応させることにより製造できる。
【0015】
【化5】
【0016】酸触媒としては、例えば特開平3−106
25号公報に開示されている活性白土、特開昭63−8
355号公報に開示されている硫酸、A.Heidek
umet.al.,Journal of Catal
gsis,Vol.181,P.217(1999)に
開示されているイオン交換樹脂、J−M.N.Meba
h et.al.,New Journal of C
hemistry,Vol.17,P.835(199
3)に開示されているポリリン酸などを用いればよい。
なかでも硫酸を用いるのが好ましい。反応は一般式
(8)又は(9)で表される化合物に対して、一般式
(10)のカルボン酸を1〜10倍モル用い、かつ硫酸
などの酸触媒を0.05〜0.5モル倍存在させて行う
のが好ましい。反応は無溶媒でも行ない得るが、所望な
らばトルエンなどの炭化水素系溶媒やジオキサンなどの
エーテル系溶媒を使用することもできる。反応は室温な
いし200℃、特に50〜150℃で行うのが好まし
い。反応終了後は酸触媒を中和して除去したのち、蒸
留、晶析、クロマトグラフィーなど常用の手段で目的物
を単離、精製することができる。また、一般式(8)又
は(9)で表される化合物は、下記式(15)に従っ
て、一般式(13)で表される環状ジエン化合物と一般
式(14)で表されるクロトノラクトン類とを、Die
ls−Alder反応により付加させることにより製造
できる。
【0017】
【化6】
【0018】この反応は、一般式(13)で表される化
合物と一般式(14)で表される化合物とを等モル比で
混合し、撹拌することによって容易に進行させることが
できる。反応が激しく進行したり、原料または生成物が
固体の場合には、トルエンなどの炭化水素系溶媒、エー
テルなどの含酸素系溶媒、または塩化メチレンなどのハ
ロゲン化炭化水素系溶媒などを用いることもできる。反
応の進行が緩慢な場合には、加熱したり、触媒量の三フ
ッ化ホウ素などのルイス酸を加えたりすることにより、
反応を促進させることができる。得られた反応生成液
は、溶媒や未反応原料などを蒸留その他の適宜の手段で
除去したのち、そのまま前述のカルボン酸との反応に供
することができるが、所望ならば蒸留、晶析、クロマト
グラフィーなど常用の手段で精製することもできる。一
般式(8)又は(9)で表される化合物のうち、R6
びR7が共に水素である化合物は、下記式(18)に従
って、一般式(13)で表される化合物と一般式(1
6)で表される無水マレイン酸類とをDiels−Al
der反応により付加させ、生成した一般式(17)で
表される化合物を還元することによっても製造できる。
【0019】
【化7】
【0020】この反応の還元剤としては、例えばM.
M.Kayser and P.Morand,Can
adian Journal of Chemistr
y,Vol.56,P.1524(1978)などに開
示されている金属水素化物を用いることができる。例え
ば水素化リチウムアルミニウムやその水素原子の一部を
アルコラートで置換したものや、水素化ホウ素ナトリウ
ムやその水素原子の一部をアルコラートで置換した還元
剤を用いることができる。反応はエチルエーテルやテト
ラヒドロフランなどのエーテル系溶媒中で行うのが好ま
しい。還元剤は化学量論量ないしは過剰量で使用するの
が好ましい。還元反応は一般に−100℃〜100℃で
行ない得るが、水素化リチウムアルミニウムやその一部
アルコラート化物を用いる場合には−78〜−20℃で
行うのが好ましく、また水素化ホウ素ナトリウムやその
一部アルコラート化物を用いる場合には−20℃〜10
0℃で行うのが好ましい。反応終了後は、酸を加えて還
元剤やその酸化生成物を分解したのち、抽出及び水洗に
より目的物を取得し、前述のカルボン酸との反応に供す
ることができる。勿論、所望ならば蒸留、晶析、クロマ
トグラフィーなど常用の手段により精製を行うこともで
きる。なお、上述したところからも明らかなように、本
発明に係る一般式(1)で表される化合物及び一般式
(2)で表される化合物は、通常は両者の混合物として
得られる。またそれぞれの化合物は、環に対するR3
7及び
【0021】
【化8】
【0022】基の結合方向により、立体配置を異にする
種々の異性体の混合物として得られる。所望ならば晶析
やクロマトグラフィーなどによりこれらを相互に分離す
ることもできるが、通常は混合物のままでレジスト材料
のベース樹脂の製造に用いる。
【0023】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1 3−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2.6]デカン−8−エンの製造;新たにジシクロペンタ
ジエンを熱分解して得たシクロペンタジエン4.86g
(73.5mmol)と、クロトノラクトン5.16g
(61.4mmol)を、10mlのジクロロメタン中
で室温下に撹拌した。1日後にシクロペンタジエン1
0.41g(157.5mmol)を追加し、撹拌を6
日間継続した。反応液を減圧下に置き、未反応のシクロ
ペンタジエンを留去した。次いで残渣を減圧蒸留に付
し、副生成物のジシクロペンタジエン(沸点35℃/3
mmHg)および未反応のクロトノラクトン(沸点77
−79℃/3mmHg)を留去した。蒸留残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:ア
セトン=2:1容量比)にかけ、エキソ型Diels−
Alder付加物を主成分とする留分1.3g(8.6
6mmol;エキソ体濃度、91.2%;エンド体濃度
5.5%)と、エンド型Diels−Alder付加物
を主成分とする留分2.15g(14.3mmol;エ
ンド体濃度、90.9%;エキソ体濃度7.3%)の二
つの組成物を得た。クロトノラクトンに対する合計収率
は37.4%であった。
【0024】3−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02.6]デカン−8−イルメタクリレートおよ
び5−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2.6]デカン−8−イルメタクリレートの製造;10m
lナス型フラスコ中で、上記で得られたエンド型3−オ
キソ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02.6]デ
カン−8−エン153.3mg(1.02mmol)、
メタクリル酸361.3mg(4.20mmol)、お
よびペンタデシルフェノール0.3mg(0.001m
mol)を混合し均一溶液とした。ここに95%濃硫酸
25.3mg(0.25mmol)を加え、撹拌しなが
ら油浴上で150℃、2時間加熱撹拌を続けた。反応液
を室温に冷却した後、ジクロロメタン20mlを加え
た。得られた溶液を各20mlの飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で3回洗浄した。さらに有機層を各10mの純
水で3回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥の後、
シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:ア
セトン=1:2容量比)にかけ、Rf=0.8の留分を
回収した。これから溶媒を留去したところ160.2m
gの油状無色透明な生成物を得た。この生成物はキャピ
ラリーガスクロマトグラフによって展開すると、少なく
とも6種の類似保持時間を示す化合物からなることがわ
かった。収率は66.4%であった。以下に分析結果を
示す。
【0025】(1)質量分析(GC−MS) この6種類の化合物の分子イオンピークは236を示
し、フラグメントパターンも完全に一致していることか
ら、これらは相互に位置および立体異性体の可能性が示
唆された。 m/z;41,69,85,208,236(M+). (2)元素分析 実測値:C,65.60%;H,6.87%. 計算値:C,66.09%;H,6.83%. (3)赤外スペクトル 1770cm-1(ラクトンCO);1725cm-1(メ
タクリレートCO). (4)13C−NMR(CDCl3,δppm)帰属は式
(23)参照。 178.7−177.7(a);166.9−166.
6(b);136.6−136.0(c);125.8
−125.3(d);75.0−74.6(e);7
2.4−71.8(f);47.8−47.3(g);
45.6−44.0(h):41.5−41.1
(i);39.5−39.4(j);37.9−37.
4(k);30.7−30.6(l);18.1
(m).
【0026】
【化9】
【0027】(5)1H−NMR(CDCl3,δpp
m)帰属は式(24)参照。 6.13−6.05,5.60−5.53(2H,a,
b);5.10−4.70(1H,c);4.55−
4.45,3.97−3.94(2H,d,e);2.
80−2.37(4H,f,g,h.i);1.95−
1.36(7H,j,k,l,m,n).
【0028】
【化10】
【0029】実施例2 ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物の還元反応
による3−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.
1.02.6]デカン−8−エンの製造;逆流冷却器、温
度計および300ml滴下ロートを付した1L3頸フラ
スコに、撹拌子、テトラヒドロフラン200mlを仕込
み、これに水素化ホウ素ナトリウム18.50g(48
9mmol)を懸濁させた。この懸濁液を氷浴上でフラ
スコ内温5℃に冷却した後、滴下ロートよりノルボルネ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物66.9g(408m
mol)のテトラヒドロフラン250ml溶液を2時間
かけて滴下した。この間、反応温度は15℃以下に保っ
た。滴下終了後、室温で2時間撹拌し、次いで反応液を
氷浴上で冷却した2規定塩酸280ml中に注意深く加
えたところ、無色透明な二層の溶液が得られた。水層
(下層)を分離し、50mlのトルエンで1回抽出し
た。一方、テトラヒドロフラン層(上層)はロータリー
エバポレータで溶媒を減圧下に留去した。残渣にトルエ
ン250mlおよび先に水層を抽出処理して得た50m
lのトルエン抽出液を加え、さらに飽和炭酸水素ナトリ
ウム200mlを加えた後、炭酸ガスの発生が認めなく
なるまでよく振とうした。有機層を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液50mlで3回、次いで純水50mlで3回
洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。これ
から溶媒を留去したところ、33.77gのワックス状
白色固体が得られた。このものは1H−NMR分析の結
果、3−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2.6]デカン−8−エンであることがわかった。収率
は55.2%であった。
【0030】3−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.
2.1.02.6]デカン−8−イルメタクリレートおよ
び5−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.0
2.6]デカン−8−イルメタクリレートの製造;100
mlのナス型フラスコ中で、上記で得られた3−オキソ
−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02.6]デカン
−8−エン13.12g(87.4mmol)および4
−メトキシフェノール30mgを、メタクリル酸30.
09g(350mmol)に溶解した。ここに95%濃
硫酸3.62g(35mmol)を加え、内容物を撹拌
しつつ油浴上で120℃で3時間加熱した。室温に冷却
の後、炭酸ナトリウム4gを水100mlに溶解した水
溶液に、上記で得た反応生成液を注意深く投入し、室温
で30分間撹拌した。トルエン100mlを加えた後、
水層を分離し、70℃の水浴上で減圧下に内容物重量が
22.5gとなるまで濃縮した。ここにトルエン100
mlを加え、50ml毎の飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液で4回洗浄し、生成した茶色固形物をろ過することに
よって除去した後、50ml毎の純水で3回洗浄した。
無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下にトルエンを
留去することによって、17.31gの粘稠な生成物を
得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
離液:酢酸エチル:トルエン=1:1容量比)に付し、
99%以上の純度で3−オキソ−4−オキサトリシクロ
[5.2.1.02.6]デカン−8−イルメタクリレー
トおよび5−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.
1.02.6]デカン−8−イルメタクリレートの混合物
15.69g(66.4mmol)が得られた。原料3
−オキソ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.
2.6]デカン−8−エンに対する収率は76%であっ
た。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る化合物を重合して得られる
重合物をベース樹脂とするレジスト材料は、高エネルギ
ー線に感応し、感度、解像性及びエッチング耐性に優れ
ているため、電子線や遠紫外線による微細加工に有用で
ある。特にArFエキシマレーザー、KrFエキシマレ
ーザーの露光波長での吸収が小さいため、微細で、しか
も基板に対して垂直なパターンを容易に形成することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA02 AA14 AB16 AD03 BE00 BE10 BG00 CB41 4C037 UA05 4J100 AL08P BC07P BC60P JA38

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)又は(2)で表される
    ラクトン構造を有する多環式化合物 【化1】 (式中、R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、
    アルキル基又はアルコキシカルボニル基を示す。R3
    いしR7は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル
    基を示す。Xはメチレン基、エチレン基、酸素原子又は
    硫黄原子を示す。)
  2. 【請求項2】 R3ないしR7のいずれかがアルキル基を
    示す場合に、そのアルキル基の炭素数が1ないし8であ
    ることを特徴とする、請求項1記載のラクトン構造を有
    する多環式化合物。
  3. 【請求項3】 R1及びR2のいずれかがアルコキシカル
    ボニル基を示す場合に、その炭素数が2ないし9である
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のラクトン構造
    を有する多環式化合物。
  4. 【請求項4】 R1が水素原子であり、R2が水素原子又
    はメチル基であることを特徴とする、請求項1又は2記
    載のラクトン構造を有する多環式化合物。
  5. 【請求項5】 R4ないしR7がいずれも水素原子である
    ことを特徴とする、請求項4記載のラクトン構造を有す
    る多環式化合物。
  6. 【請求項6】 R3が水素原子、メチル基又はエチル基
    であることを特徴とする、請求項5記載のラクトン構造
    を有する多環式化合物。
  7. 【請求項7】 Xがメチレン基であることを特徴とす
    る、請求項1ないし6のいずれかに記載のラクトン構造
    を有する多環式化合物。
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