JP2002244740A - アクチュエータの位置決め誤差補正方法 - Google Patents

アクチュエータの位置決め誤差補正方法

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JP2002244740A
JP2002244740A JP2001041788A JP2001041788A JP2002244740A JP 2002244740 A JP2002244740 A JP 2002244740A JP 2001041788 A JP2001041788 A JP 2001041788A JP 2001041788 A JP2001041788 A JP 2001041788A JP 2002244740 A JP2002244740 A JP 2002244740A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波動歯車減速機を備えたアクチュエータにお
ける位置決め精度を改善すること。 【解決手段】 アクチュエータの駆動制御装置1は、そ
の誤差補正データ記憶部11に、モータ回転軸の各回転
角度位置に対する誤差補正値を表わす誤差補正データ1
0を記憶保持している。このデータ10は、アクチュエ
ータ2の位置決め誤差を、波動歯車減速機5の出力軸7
の絶対位置を基にして、当該出力軸7の一回転分測定
し、測定した誤差データを平均化して求めたものであ
る。駆動制御時には、モータ回転軸4の回転位置を検出
し、検出された回転位置情報(12)に対して、誤差補
正データ10における当該回転位置に対して割り当てら
れている誤差補正値を加算して、回転位置補正情報(1
3)を作成し、これを、アクチュエータ出力軸7を位置
決め制御するための位置フィードバック情報として使用
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、波動歯車減速機を
備えたアクチュエータの位置決め誤差補正方法、および
当該補正方法により位置決め動作を行なうアクチュエー
タの駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクチュエータとしては、モータ出力回
転を波動歯車減速機で減速して負荷側の部材を目標位置
に移動させる構成のものが知られている。波動歯車減速
機は、環状の剛性内歯歯車と環状の可撓性外歯歯車と波
動発生器とを備えている。
【0003】典型的な構成では、波動発生器によって可
撓性外歯歯車が楕円形に撓まされて、楕円形長軸方向の
両端に位置する外歯部分が剛性内歯歯車の対応する内歯
部分に噛み合わされ、この波動発生器がモータによって
回転させられると、両歯車の噛み合い位置が円周方向に
移動し、両歯車の歯数差(2n枚、n=1、2、3・・
・)に応じた相対回転が当該両歯車に発生する。一般
に、両歯車の歯数差は2枚であり、剛性内歯歯車が固定
され、可撓性外歯歯車が減速回転出力要素として回転
し、当該可撓性外歯歯車に連結されている負荷側の部材
が低速で回転駆動される。この場合の減速比iは、i=
1/R=(Zf−Zc)/Zfである。ここで、Rは速
比であり、Zfは可撓性外歯歯車の歯数、Zcは剛性内
歯歯車の歯数である。例えば、Zf=100、Zc=1
02の場合、減速比iは1/50であり、モータ回転方
向に対して出力回転が逆向きになる。
【0004】この構成のアクチュエータの駆動制御装置
は、一般的にはフィードバック制御によりアクチュエー
タの位置決め制御を行なっている。
【0005】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、波動歯車
減速機には角度伝達誤差があり、この誤差によってアク
チュエータ出力軸(波動歯車減速機の出力軸)による実
際の位置決め位置と、目標とする位置決め位置との間に
誤差が発生する。この誤差を補償できれば、波動歯車減
速機を備えたアクチュエータの位置決め精度を向上でき
る。
【0006】ここで、両歯車の歯数差が2枚の波動歯車
減速機を用いた場合における位置決め誤差成分は、当該
波動歯車減速機の速比をRとすると、出力軸1回転につ
き、 (1)周期Rの誤差成分 (2)周期(R+1)の誤差成分 (3)それ以外の誤差成分 に分けることができる。周期Rの誤差成分は剛性内歯歯
車に起因するものであり、周期(R+1)の誤差成分は
可撓性外歯歯車に起因するものである。
【0007】本発明の課題は、波動歯車減速機を備えた
アクチュエータの駆動制御装置において、その位置制御
のフィードバック制御ループに、波動歯車減速機の角度
伝達誤差に起因する上記の(2)の周期(R+1)の位
置決め誤差を補正するための位置補正機能を付加するこ
とにより、当該駆動制御装置の位置決め精度を改善する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の位置決め誤差補正方法は:モータとモー
タ出力回転を減速して負荷側に伝達する波動歯車減速機
とを備えたアクチュエータにおいて、アクチュエータ出
力軸の絶対位置に対応する位置決め誤差を測定して、前
記モータ回転軸の回転位置に対する誤差補正データを作
成し;前記モータ回転軸の回転位置を検出し;前記誤差
補正データにおける検出された回転位置情報に対して割
り当てられている誤差補正値を当該回転位置情報に加算
して、回転位置補正情報を作成し;作成された回転位置
補正情報を、前記出力軸を位置決め制御するための位置
フィードバック情報として使用することを特徴としてい
る。
【0009】ここで、前記位置決め誤差を、前記出力軸
の少なくとも1/(R+1)回転分測定し、前記誤差補
正データを作成しておけばよい。
【0010】一般的には、前記位置決め誤差を、前記出
力軸の少なくとも一回転分測定し、測定した誤差データ
を平均して、前記モータ回転軸の各回転位置に対する誤
差補正値を表わす誤差補正データを作成しておけばよ
い。
【0011】次に、本発明は、上記の方法により位置決
め誤差を補正するアクチュエータの駆動制御装置であっ
て:前記誤差補正データが記憶されている誤差補正デー
タ記憶部と;前記出力軸の絶対位置を検出するための出
力軸原点センサと;前記モータ回転軸の回転位置を検出
する位置検出器と;前記出力軸原点センサおよび前記位
置検出器から供給される回転位置情報と前記誤差補正デ
ータに基づき、前記回転位置補正情報を作成する回転位
置補正情報作成部と;作成された前記回転位置補正情報
を位置フィードバック情報として、前記アクチュエータ
を位置指令情報によって示される目標位置となるように
フィードバック制御するフィードバック制御部とを有し
ていることを特徴としている。
【0012】ここで、前記誤差補正データを前記位置検
出器に記憶保持しておくことができ、この場合には、電
源投入後に、この位置検出器から前記誤差補正データ記
憶部にダウンロードすればよい。
【0013】また、前記誤差補正データは、補正パルス
のデータ列、あるいは、当該誤差補正情報を表わす近似
式の係数列とすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用したアクチュエータの駆動制御装置の一例を説明
する。
【0015】図1は本例のアクチュエータの駆動制御装
置を示す概略構成図である。この駆動制御装置1によっ
て駆動される本例のアクチュエータ2は、モータ3と、
このモータ回転軸4に連結された波動歯車減速機(H
D)5と、モータ回転軸4の絶対回転位置を検出可能な
位置検出器6と、波動歯車減速機5の出力軸すなわちア
クチュエータ出力軸7の絶対位置を検出するための原点
センサ8とを備えている。位置検出器6はロータリエン
コーダ、ポテンショメータ等の絶対位置を検出可能な位
置検出器である。
【0016】波動歯車装置5は、剛性の内歯歯車と、可
撓性の外歯歯車と、波動発生器を備えており、波動発生
器がモータ回転入力要素とされ、内歯歯車が固定され、
可撓性の外歯歯車が減速回転の出力要素(出力軸7)と
される。波動発生器は楕円形をしており、両歯車の歯数
差は2枚であり、可撓性の外歯歯車は楕円形に撓められ
て剛性の内歯歯車に楕円形の長軸方向の両端で部分的に
噛み合い、波動発生器の回転に伴って二個所の噛み合い
位置が円周方向に移動する。波動歯車装置5の減速比i
は、i=1/R=(Zf−Zc)/Zfであるので、可
撓性外歯歯車の歯数Zf=100、剛性内歯歯車の歯数
Zc=102の場合、減速比iは1/50であり、モー
タ回転方向に対して出力回転が逆向きになる。
【0017】アクチュエータ2の駆動を制御する駆動制
御装置1は、波動歯車減速機5の角度伝達誤差に起因す
る位置決め誤差を補償するための誤差補正データ10が
記憶されている誤差補正データ記憶部11と、位置検出
器6から供給される回転位置情報12と誤差補正データ
10に基づき、回転位置補正情報13を作成する回転位
置補正情報作成部14と、作成された回転位置補正情報
13を位置フィードバック情報として、アクチュエータ
2を位置指令情報15によって示される目標位置となる
ようにフィードバック制御するフィードバック制御部1
6とを有している。上記の回転位置補正情報作成部14
は例えば加算器あるいは減算器とすることができる。
【0018】(誤差補正データ)ここで、本例の誤差補
正データ10は次のようにして作成されたものである。
まず、アクチュエータ2におけるモータ回転軸4の位置
決め誤差は、これが連結されている波動歯車減速機5の
減速によって、当該減速機の減速比分の一に圧縮され
る。本例の場合、波動歯車減速機5の速比が50である
ので、モータ自体の位置決め誤差は1/50に圧縮され
る。従って、アクチュエータ2の位置決め誤差は、主と
して波動歯車減速機5の角度伝達誤差に起因するので、
当該アクチュエータ2の一方向位置決め精度は波動歯車
減速機5の角度伝達誤差によって決まることになる。
【0019】一方向位置決め精度とは、一定方向の回転
方向で次々に位置決めを行い、それぞれの位置で、基準
位置から実際に回転した角度と回転すべき角度との差を
求め、これらの値の1回転中における最大値を表わすも
のである。
【0020】本例では、アクチュエータ2の一方向位置
決め精度、すなわちアクチュエータの位置決め誤差を、
出力軸7の絶対位置を基にしてアクチュエータ出力軸7
の一回転分測定する。本例の場合、波動歯車減速機5の
減速比i=1/50であるので、モータ回転軸4が50
回転すると、出力軸7(可撓性外歯歯車)が一回転する
ことになる。この測定に当たっては、原点センサ8の出
力を、絶対位置検出のための初期動作時に用いる。
【0021】なお、測定するデータは、一方向位置決め
精度の代わりに、波動歯車減速機の角度伝精度を用いて
も実質的に同様である。また、測定は出力軸7の1/
(R+1)回転分でよいが、一回転以上に亘って測定し
てもよいことは勿論である。
【0022】次に、測定したデータを平均化して、モー
タ回転軸4の回転位置に対応する誤差補正データ10を
作成する。この誤差補正データ10の大きさは、モータ
回転軸4の1回転分以下で充分である。
【0023】作成した誤差補正データ10の形式は、モ
ータ回転軸4の各回転角度位置に対する誤差補正用の補
正パルス数とすることができる。この代わりに、モータ
回転軸4の各回転位置の誤差補正データをフーリエ級数
展開して近似曲線を求め、当該近似曲線を表わすフーリ
エ級数の各係数を誤差補正データ10として記憶保持す
るようにしてもよい。この場合には、駆動制御装置1の
駆動電源をオンした後の初期化処理において、記憶保持
している係数を近似式に当てはめて補正データを算出し
て、補正パルスのデータ列を作成すればよい。
【0024】ここで、この誤差補正データ10は、出力
軸7の1/(R+1)に相当する長さのものを作成すれ
ばよいので、本例の場合には速比R=50であるので、
入力軸(モータ回転軸)に換算すると、モータ回転軸が
360°×50/51=352.9°回転分のデータを
作成する必要がある。この誤差補正データ10は、例え
ば、モータ回転軸の3°回転毎、あるいは352。9°
の120分割毎に設定することができる。しかし、この
場合には、352。9°という角度は割り切れないの
で、出力軸7に基準点を設けて、そこを基準として補正
データを作成すればよい。モータ回転軸で359。2°
の補正を(R+1)回繰り返すと、出力軸7の1回転分
の補正がなされることになる。
【0025】(位置決め誤差補正動作)次に、駆動制御
装置1によるアクチュエータ2の駆動制御動作の特徴部
分である位置決め誤差の補正について説明する。位置検
出器6からの位置検出の帰還パルス(12)に、当該帰
還パルスによって表わされるモータ回転軸4の絶対位置
に基づき、誤差補正データ10から該当する補正パルス
数を求め、その補正パルス数を、回転位置補正情報作成
部14において帰還パルス(12)に加算し、加算結果
を位置帰還パルス(13)として、フィードバック制御
部16に戻す。フィードバック制御部16では、入力さ
れる位置指令情報15により指示される目標位置となる
ように、当該位置帰還パルス(13)に基づき、アクチ
ュエータ2をフィードバック制御する。
【0026】なお、本例では、誤差補正データ10を駆
動制御装置1に記憶保持するようにしている。この代わ
りに、誤差補正データ10をアクチュエータ2の位置検
出器6に記憶保持してもよい。この場合には、駆動制御
装置1に電源を投入した直後の初期化処理において、ア
クチュエータの位置検出器6に保持されている誤差補正
データ10を駆動制御装置1の側にダウンロードするよ
うに構成すればよい。
【0027】(その他の実施の形態)上記の例は、アク
チュエータに含まれる周期(R+1)の誤差を除去する
制御を行なうものであるが、勿論、周期Rの誤差成分も
併せて除去すれば、極めて精度の高い位置決め誤差補正
を行なうことができる。
【0028】まず、周期Rの誤差成分は次のようにして
除去することができる。すなわち、このような出力軸の
位置決め誤差は、モータ回転軸の一回転の絶対位置に基
づき補正することができる。具体的には、アクチュエー
タ2の位置決め誤差を、モータ回転軸4の一回転の絶対
位置を基にして測定することにより、誤差補正データを
作成しておき、モータ回転軸4の回転位置を検出し、検
出された回転位置情報に対して、誤差補正データにおけ
る当該回転位置に対して割り当てられている誤差補正値
を加算して、回転位置補正情報を作成し、作成された回
転位置補正情報を、出力軸を位置決め制御するための位
置フィードバック情報として使用すればよい。
【0029】この場合、アクチュエータ2の位置決め誤
差を、モータ回転軸4の一回転の絶対位置を基にして出
力軸の少なくとも一回転分測定することにより、誤差補
正データを作成することができる。また、アクチュエー
タ2の位置決め誤差を、モータ回転軸4の一回転の絶対
位置を基にして出力軸7の少なくとも一回転分測定し、
測定した誤差データを平均して、モータ回転軸一回転分
の各回転位置に対する誤差補正値を表わす誤差補正デー
タを作成することができる。
【0030】次に、周期(R+1)の誤差成分および周
期Rの誤差成分を除去するためには、例えば、図1にお
ける位置補正データ記憶部に、位置補正データとして、
これらの誤差を補正するための2種類の補正テーブルを
用意しておき、入力軸4の絶対位置に基づき、2つのテ
ーブルから補正値を導き、同時に補正を行なうようにす
ればよい。
【0031】ここで、周期(R+1)の誤差補正データ
は、周期Rの誤差補正成分除去後のデータ(実測データ
またはシミュレーションにより得たデータ)を基にして
作成することができる。勿論、周期(R+1)の誤差成
分も測定結果から計算できるので、出力軸7の誤差成分
を測定して、そこから直接に周期(R+1)の誤差補正
テーブルを作成してもよい。
【0032】なお、周期Rの誤差補正データの作成方
法、当該誤差補正データを用いた周期Rの誤差成分の補
正動作について以下に説明しておく。
【0033】まず、アクチュエータ2の一方向位置決め
精度、すなわちアクチュエータ2の位置決め誤差を、モ
ータ回転軸4の絶対位置を基にして、アクチュエータ出
力軸7の一回転分測定する。例えば、波動歯車減速機5
の速比が1/50の場合には、モータ回転軸4が50回
転すると、出力軸7が一回転することになる。
【0034】この位置決め誤差を、例えば、位置検出器
6の出力に基づき、モータ回転軸5が3°回転する毎に
測定する。この場合には、測定ポイントはモータ回転軸
5については120ポイント(360°/3°)であ
り、アクチュエータ出力軸7では、120ポイント×
(速比)分になる。
【0035】なお、測定するデータは、一方向位置決め
精度の代わりに、波動歯車減速機の角度伝精度を用いて
も実質的に同様である。また、測定は出力軸7の一回転
分だけでなく、一回転以上に亘って測定してもよいこと
は勿論である。
【0036】次に、各測定ポイントの誤差データ、例え
ば120箇所の誤差データをそれぞれ平均化して、モー
タ回転軸4の一回転分の誤差補正データを作成する。
【0037】作成した誤差補正データの形式は、モータ
回転軸4の一回転分における各回転角度位置に対する誤
差補正用の補正パルス数とすることができる。例えば、
上記のように3°毎に測定された補正ハルス数を、モー
タ回転軸4の3°毎の回転位置に割り当てた対応テーブ
ルとすることができる。
【0038】この代わりに、モータ回転軸4の一回転分
の誤差補正データをフーリエ級数展開して近似曲線を求
め、当該近似曲線を表わすフーリエ級数の各係数を誤差
補正データとして記憶保持するようにしてもよい。この
場合には、駆動制御装置1の駆動電源をオンした後の初
期化処理において、記憶保持している係数を近似式に当
てはめて補正データを算出して、補正パルスのデータ列
を作成すればよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアクチュ
エータの位置決め誤差補正方法においては、予め、波動
歯車減速機の角度伝達誤差に起因する位置決め誤差を測
定し、モータ回転軸の各回転位置における位置決め誤差
を補正可能な誤差補正データを作成しておき、実際の誤
差補正時には、モータ回転軸の絶対位置に基づき、誤差
補正データから該当する回転位置の誤差補正値を求め、
位置フィードバック情報を補正するようにしている。従
って、本発明によれば、波動歯車減速機を備えたアクチ
ュエータの位置決め精度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したアクチュエータの駆動制御装
置の一例を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 駆動制御装置 2 アクチュエータ 3 モータ 4 モータ回転軸 5 波動歯車減速機 6 位置検出器 7 波動歯車減速機の出力軸(アクチュエータ出力
軸) 8 原点センサ 10 誤差補正データ 11 誤差補正データ記憶部 12 回転位置情報 13 位置フィードバック情報 14 回転位置補正データ作成部 15 位置指令情報 16 フィードバック制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年3月13日(2001.3.1
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】典型的な構成では、波動発生器によって可
撓性外歯歯車が楕円形に撓まされて、楕円形長軸方向の
両端に位置する外歯部分が剛性内歯歯車の対応する内歯
部分に噛み合わされ、この波動発生器がモータによって
回転させられると、両歯車の噛み合い位置が円周方向に
移動し、両歯車の歯数差(2n枚、n=1、2、3・・
・)に応じた相対回転が当該両歯車に発生する。一般
に、両歯車の歯数差は2枚であり、剛性内歯歯車が固定
され、可撓性外歯歯車が減速回転出力要素として回転
し、当該可撓性外歯歯車に連結されている負荷側の部材
が低速で回転駆動される。この場合の減速比iは、i=
1/R=(Zc−Zf)/Zfである。ここで、Rは速
比であり、Zfは可撓性外歯歯車の歯数、Zcは剛性内
歯歯車の歯数である。例えば、Zf=100、Zc=1
02の場合、減速比iは1/50であり、モータ回転方
向に対して出力回転が逆向きになる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】波動歯車装置5は、剛性の内歯歯車と、可
撓性の外歯歯車と、波動発生器を備えており、波動発生
器がモータ回転入力要素とされ、内歯歯車が固定され、
可撓性の外歯歯車が減速回転の出力要素(出力軸7)と
される。波動発生器は楕円形をしており、両歯車の歯数
差は2枚であり、可撓性の外歯歯車は楕円形に撓められ
て剛性の内歯歯車に楕円形の長軸方向の両端で部分的に
噛み合い、波動発生器の回転に伴って二個所の噛み合い
位置が円周方向に移動する。波動歯車装置5の減速比i
は、i=1/R=(Zc−Zf)/Zfであるので、可
撓性外歯歯車の歯数Zf=100、剛性内歯歯車の歯数
Zc=102の場合、減速比iは1/50であり、モー
タ回転方向に対して出力回転が逆向きになる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】作成した誤差補正データの形式は、モータ
回転軸4の一回転分における各回転角度位置に対する誤
差補正用の補正パルス数とすることができる。例えば、
上記のように3°毎に測定された補正パルス数を、モー
タ回転軸4の3°毎の回転位置に割り当てた対応テーブ
ルとすることができる。
フロントページの続き (72)発明者 佐々木 浩三 長野県南安曇郡穂高町大字牧1856−1 株 式会社ハーモニック・ドライブ・システム ズ穂高工場内 Fターム(参考) 3J027 FA41 GC06 5H303 BB01 BB06 CC06 DD01 DD27 GG04 GG20 HH05 JJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータとモータ出力回転を減速して負荷
    側に伝達する波動歯車減速機とを備えたアクチュエータ
    における位置決め誤差補正方法であって、 アクチュエータ出力軸の絶対位置に対応する位置決め誤
    差を測定して、前記モータ回転軸の回転位置に対する誤
    差補正データを作成し、 前記モータ回転軸の回転位置を検出し、 前記誤差補正データにおける検出された回転位置情報に
    対して割り当てられている誤差補正値を当該回転位置情
    報に加算して、回転位置補正情報を作成し、 作成された回転位置補正情報を、前記出力軸を位置決め
    制御するための位置フィードバック情報として使用する
    ことを特徴とするアクチュエータの位置決め誤差補正方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 Rを波動歯車減速機の速比とすると、前記位置決め誤差
    を、前記出力軸の少なくとも1/(R+1)回転分測定
    し、前記誤差補正データを作成することを特徴とするア
    クチュエータの位置決め誤差補正方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記位置決め誤差を、前記出力軸の少なくとも一回転分
    測定し、測定した誤差データを平均して、前記モータ回
    転軸の各回転位置に対する誤差補正値を表わす誤差補正
    データを作成することを特徴とするアクチュエータの位
    置決め誤差補正方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法により位置決め誤
    差を補正するアクチュエータの駆動制御装置であって、 前記誤差補正データが記憶されている誤差補正データ記
    憶部と、 前記出力軸の絶対位置を検出するための出力軸原点セン
    サと、 前記モータ回転軸の回転位置を検出する位置検出器と、 前記出力軸原点センサおよび前記位置検出器から供給さ
    れる回転位置情報と前記誤差補正データに基づき、前記
    回転位置補正情報を作成する回転位置補正情報作成部
    と、 作成された前記回転位置補正情報を位置フィードバック
    情報として、前記アクチュエータを位置指令情報によっ
    て示される目標位置となるようにフィードバック制御す
    るフィードバック制御部とを有していることを特徴とす
    るアクチュエータの駆動制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記誤差補正データは、前記位置検出器に記憶保持され
    ており、 電源投入後に、この位置検出器から前記誤差補正データ
    記憶部にダウンロードされることを特徴とするアクチュ
    エータの駆動制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、 前記誤差補正データは、前記出力軸が1/(R+1)回
    転する間における前記モータ回転軸の各回転位置におけ
    る誤差補正情報としての補正パルスのデータ列、あるい
    は、当該誤差補正情報を表わす近似式の係数列であるこ
    とを特徴とするアクチュエータの駆動制御装置。
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