JP2002242103A - まくらぎ下の隙間充填工法 - Google Patents

まくらぎ下の隙間充填工法

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JP2002242103A
JP2002242103A JP2001037721A JP2001037721A JP2002242103A JP 2002242103 A JP2002242103 A JP 2002242103A JP 2001037721 A JP2001037721 A JP 2001037721A JP 2001037721 A JP2001037721 A JP 2001037721A JP 2002242103 A JP2002242103 A JP 2002242103A
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cag
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Katsutoshi Ando
勝敏 安藤
Takahiro Horiike
高広 堀池
Makoto Fukuyama
誠 福山
Hidenori Isoda
英典 磯田
Katsutoshi Sato
勝俊 佐藤
Takahiro Yamamoto
孝洋 山本
Katsuhiko Nakagaki
克彦 中垣
Kazuhiro Miyazawa
和裕 宮澤
Kunio Kazaoka
久仁夫 風岡
Yoshitomo Kinoshita
吉友 木下
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Raito Kogyo Co Ltd
Nichireki Co Ltd
Onoda Co Ltd
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Railway Technical Research Institute
Raito Kogyo Co Ltd
Nichireki Co Ltd
Onoda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鉄道軌道のレール継目は、列車による衝撃が大
きいため、乗心地、車両走行安定性及び軌道保守作業の
観点から軌道の最大弱点箇所となっている。このためレ
ール継目部のまくらぎ下に生じる間隙に、少量の急結性
のグラウトを充填して、効率良く継目落ち、特に浮きま
くらぎを改善する道床強化工法を提供することを課題と
する。 【解決手段】予めまくらぎ周縁の道床バラストの空隙に
急結性のグラウトを注入、又は、まくらぎ周縁部に木枠
を設置して道床バラスト内に遮蔽壁を設け、次にまくら
ぎのレール締結部近傍に穿孔した注入孔から、可使時
間、フロータイム及びゲルタイムがコントロールされた
急結性のグラウトをまくらぎ下に生じている間隙に注入
して短時間に安定化させ、継目落ちの矯正、保守作業周
期の延長化を図り、レール継目部を安価に効率よく強化
して上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌道のレール継目
部のまくらぎ下の隙間充填工法に関し、更に詳しくは、
短時間で所定の強度を発現する急結性のグラウトをまく
らぎ下と道床バラストの上面との間隙に注入してレール
継目部を安定化させる工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】列車の安全な運行を確保するためには、
レールの高低狂いの矯正は重要な保線作業の一つであ
る。特にレールの継目部は、橋梁や踏切前後と並び軌道
の弱点箇所であり、線区によっては高低狂い目標値超過
箇所の9割近くが継目落ちに起因している箇所もある。
一旦継目落ちが生じると列車動揺やアオリ等が発生して
列車の安全な走行が損なわれるばかりでなく、むら直し
等による保守を実施しても短期間に再発してしまうのが
実態となっている。
【0003】一般的には、レール継目部は一般部と比較
して軌きょうの曲げ剛性が小さいこと、レール継目間隙
の車輪の乗り移り時に発生する衝撃荷重が大きいこと等
により累積沈下が大きくなり、さらにまくらぎ下の道床
バラストが破砕して細粒化が起こり、雨水の浸透が加わ
って道床バラストの支持力が低下し、継目落ちが生じる
と考えられており、顕著な場合は浮きまくらぎ現象を呈
する。このような場合は、レールが沈下した状態で変形
し、癖がついていることが多い。このような継目落ち対
策としてのロングレール化や新しい構造を下級線に採用
することは、採算性の問題から困難である場合が多く、
可能な限り現在の構造を利用する低廉な対策工法が求め
られている。
【0004】これに対し、これまで各種の継目落ち対策
が試行されてきた。従来の対策例を示せば、例えば表1
のようなものが挙げられる。
【0005】
【表1】
【0006】上記の対策は、大掛かりなものから簡易な
ものにまでわたっており、それぞれ単独で用いるよりも
複数の対策を組み合わせる方がより相乗効果の現れるも
のもあるが、現状では費用対効果の評価は明確になって
いない。このうち、道床強化については、一般区間にお
いて適用されるてん充道床軌道あるいは舗装軌道の技術
を継目部に適用することが考えられる。しかし、敷設後
の荷重履歴を受けた継目では、道床バラストは良く締固
められた状態であるが、細粒化している場合が多く、バ
ラスト内への注入が困難なため道床更換を必要とし、施
工費が高くなる。
【0007】特に浮きまくらぎ状態では、できるだけ締
め固まっている道床バラストを乱すことなく隙間を埋め
ることが保守低減に結び付くことが知られている。英国
でよく行われているストンブロアは、この考えに基づく
もので、まくらぎ下に豆砕石を吹き込む工法が採用され
ている。しかし、まくらぎ下の隙間は均一ではなく、豆
砕石を要領よく吹き込むことは、かなり困難な作業であ
る。
【0008】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の問題点を解決するためになされたものであり、比
較的土砂の混入の少ない道床バラストから成る既設有道
床軌道にあって、レール継目部におけるまくらぎ下と道
床バラスト上面との間の間隙を少量の急結性のグラウト
で、効率良く充填して短時間に安定化させ、列車運行に
支障を来さないで継目落ちを補修する新規な継目部の安
定化工法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、道床バラ
スト軌道の継目部に生じるまくらぎ下と道床バラスト上
面との間の間隙を充填する簡易な補修工法について研究
を重ねた結果、急結性のグラウトの流動性および可使時
間をコントロールし、かつ、注入方法に工夫を加えるこ
とによって、列車荷重により最も磨耗、細粒化する継目
部及びその近傍のまくらぎ下と道床バラスト上面との間
隙を充填し、短時間に安定化させ、支持力を強化させる
ことが可能なことを見出して、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、まくらぎ底面と細粒
化した道床との間に生じている間隙を、レール継目部の
まくらぎとの締結部近傍に穿孔した注入孔から急結性の
グラウトを注入して、充填する工法に関するものであ
る。急結性のグラウトは、まくらぎ底面の隅々まで充填
できるように、フロータイムやゲルタイムを所定範囲に
コントロールしたものを使用する。
【0011】しかしながら、まくらぎ底面周辺部への急
結性のグラウトの漏れ出しは避けられないため、事前に
漏れ止め処理が必要となる。漏れ止め処理の方法として
は、ゲルタイムの短い遮蔽壁築造安定材をまくらぎ周縁
部にあらかじめ撒布浸透させ、漏れ止め壁を構築する方
法が採られる。また、枠板の底部がまくらぎの底面より
も下方になるように枠をまくらぎ周囲に設置して、漏れ
止め壁とする方法も有効である。枠板は木製である必要
はなく、漏れ止め壁を築くことができ、絶縁質であれば
材質に特に制限がないことはいうまでもない。なお、通
電性の枠材はレールを短絡させ、信号機の誤作動を引き
起こす可能性があるため使用できない。
【0012】漏れ止め処置を施した後、まくらぎに予め
1個あるいは2個以上穿孔された注入孔から急結性のグ
ラウトの注入を行う。急結性のグラウトはまくらぎ下と
道床バラスト上面との間隙に浸透し、まくらぎ底面全体
に行き渡るが、予め設置された遮蔽壁または枠によって
浸透の範囲が制限されるため、まくらぎ底面にてゲル化
現象を呈して固化する。なお、注入孔は、まくらぎをほ
ぼ垂直に貫通するものが好ましいが、急結性グラウトを
まくらぎ下の隙間に注入することができさえすれば、必
ずしも垂直である必要はなく、多少斜めに傾いた注入孔
であっても良い。注入孔は、本発明の充填工法の施工時
に穿孔するようにしても良い、既存若しくは既穿孔のも
のがあればそれを利用しても良い。
【0013】本発明に使用される急結性のグラウトは、
施工後1時間以内で列車通行時にレール継目部に要求さ
れる強度にまで達し、レール継目部のまくらぎを安定化
させるため、営業線の補修における列車運行の短い間合
いを縫ったまくらぎ下の隙間充填作業には特に好ましい
材料である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で使用される急結性のグラ
ウト(以下、単に「急結性CAG」と呼ぶ)及び漏れ止
め用の安定材(以下、「遮蔽壁築造安定材」と呼ぶ)
は、セメント・アスファルト系が用いられ、きわめて短
いゲルタイムに調整するため、混合前の状態は十分な可
使時間を有した2液または複数液タイプが採用され、通
常A液とB液の2液タイプが用いられる。以下、A液、
B液、2液タイプの急結性CAGについて説明する。
【0015】本発明で使用する急結性CAGのA液の配
合割合は急結性結合材100重量部に対して、アスファ
ルト乳剤30〜50重量部、水30〜50重量部及び減
水剤(溶液)0〜1重量部であり、またB液の配合割合
はA液配合の急結性結合材100重量部に対して、急硬
材20〜60重量部、水70〜120重量部、凝結遅延
剤0〜3重量部及び減水剤(粉体)0〜1重量部であ
る。A液、B液のフロータイムはいずれも3〜20秒の
範囲にコントロールするのが好ましく、また、A液とB
液の混合液のゲルタイムは20〜60秒の範囲に調節す
るのが好ましい。
【0016】急結性CAGは、成分の配合割合や温度を
変えることによって流動性の調整が可能であり、しか
も、注入後、約1時間で列車荷重を支持できる程度の強
度発現が得られる。表2及び表3に、本発明で使用する
急結性CAGの標準的な配合割合を示す。
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】表2のA液配合成分である急結性結合材と
は、セメント100重量部に対して、微粉末50〜12
0重量部、膨張材3〜10重量部、超微粒子早強セメン
ト10〜40重量部を含有してなるセメント組成物であ
る。
【0020】急結性結合材の含有成分であるセメントと
しては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランド
セメント、白色ポルトランドセメント、中庸熱ポルトラ
ンドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セ
メント、シリカセメント、低発熱セメント、アルミナセ
メント、超速硬セメント等が使用可能であるが、急硬材
との水和反応性に優れること、長期強度の確保に優れる
こと等から、普通ポルトランドセメントが好ましい。
【0021】急結性結合材の含有成分である微粉末とし
ては、石灰岩や火成岩を粉砕した石粉や高炉スラグを使
用することができる。
【0022】急結性結合材の含有成分である膨張材とし
ては、石灰系膨脹材、エトリンガイト系膨脹材等が用い
られるが、通常、石灰系膨脹材が好ましく用いられる。
【0023】超微粒子早強セメントには、比表面積6,
000〜10,000cm/gの超早強セメントを使
用する。
【0024】表2のA液配合成分および表3のB液配合
成分である減水剤としては、市販のナフタリン系、メラ
ミン系、リグニン系、カルボン酸系減水剤等が使用でき
るが、ナフタリンスルフォン酸塩等のナフタリン系減水
剤が好ましく用いられる。ただし、A液配合成分の減水
剤は、固形分42%の水溶液が、またB液配合成分であ
る減水剤には粉体を用いるのが好ましい。
【0025】表2のA液配合成分であるアスファルト乳
剤としては、アニオン系あるいはノニオン系アスファル
ト乳剤が用いられるが、急結性を確保するためにはノニ
オン系アスファルト乳剤を使用するのが好ましい。ま
た、水はA液配合物及びB液配合物の溶媒として及び流
動性を調節するために用いられ、水道水、地下水、河川
水等の清浄な水で淡水であれば特に制限はないが、通常
は水道水が使用される。
【0026】表3のB液配合成分である急硬材として
は、カルシウムアルミネートと無水石膏との混合物、又
はカルシウムアルミネート、ナトリウムアルミネート及
び無水石膏の三者の混合物が使用される。この場合に使
用する無水石膏としては、強度発現性に優れたII型無水
石膏が好ましい。なお、急硬材の粉末度は、4,000
〜8,000cm/gの微粉末状のものが好ましい。
【0027】表3のB液配合成分である凝結遅延剤とし
ては、無機塩類、有機酸及び有機酸塩類の単味、また
は、これらを併用して用いることができる。 無機塩類
としては、CaCl 、ZnCl、FeCl等の
塩化物、KCO、NaCO、CaB、N
等の炭酸塩、硼酸塩が使用できる。有機酸
としては、クエン酸、グルコン酸、酒石酸等が使用で
き、有機酸塩類としては、クエン酸ナトリウム、クエン
酸カルシウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カル
シウム等が使用できる。
【0028】次に急結性CAGの調製方法について図1
を用いて説明する。水と減水剤(溶液)を、例えば、高
速回転連続ミキサ(標準回転数1,000回/分)に入
れ、高速で約10秒攪拌した後、これにアスファルト乳
剤を加えて更に10秒間程度高速攪拌する。この攪拌混
合物に、急結性結合材を加え、約90秒間高速攪拌し、
全体で約2分間練り混ぜてA液を製造する。これとは別
に、水、凝結遅延剤、減水剤(粉末)を、例えば上記A
液の製造に用いたのと同じタイプの高速回転連続ミキサ
に投入し、約20秒間高速攪拌した後、これに急硬材を
添加し、更に約90秒間程度高速攪拌し、全体として約
2分間練り混ぜてB液を製造する。練り混ぜ終了後、A
液、B液それぞれについて土木学会Jロート法(J10
ロート)にてフロータイムを測定し、所定のコンシステ
ンシーを確保しているかを確認する。A液、B液のフロ
ータイムはいずれも3〜20秒の範囲にコントロールさ
れるのが好ましいが、更に好ましくは、A液のフロータ
イムは概ね5〜20秒、より好ましくは5〜15秒であ
り、B液のフロータイムは概ね3〜8秒、より好ましく
は3〜5秒である。なお、後述する遮蔽壁築造安定材も
混合プロセスは、基本的に急結性CAGと同様である。
【0029】また、製造されたA液とB液とを混合して
カップ倒立法によりゲルタイムを確認する。ゲルタイム
は、通常の隙間充填の場合では20〜60秒、好ましく
は25〜40秒程度であるが、道床バラストの粒度(空
隙率)に合わせて20〜60秒の範囲で適宜調整するの
が良い。
【0030】A液とB液を混合したもののゲルタイムが
20秒未満では、まくらぎ下の隙間の隅々まで十分に浸
透させることができず、60秒を超えると、所要の領域
を超えた部分にまで流出してしまう。ただし、このゲル
タイムは、まくらぎ下の隙間の隅々まで浸透充填させる
のに必要な流動性を確保するゲルタイムであり、注入孔
からまくらぎ端部までの距離が短い箇所は、まくらぎの
周辺部への漏れ出しは避けられないため、事前に漏れ止
め処理が必要となる。
【0031】漏れ止め処理の方法としては、ゲルタイム
を調整した遮蔽壁築造安定材をまくらぎ周辺部にあらか
じめ撒布し、漏れ止め壁を構築する方法が採られるが、
下部がまくらぎ底面よりも下方になるように木枠等をま
くらぎ周囲に設置しておく方法も有効である。
【0032】本発明で使用される遮蔽壁築造安定材は、
急結性CAGよりさらに短いゲルタイムに調整するた
め、急結性CAGと同様に混合前の状態は十分な可使時
間を有した2液又は複数液タイプが採用され、通常C液
とD液の2液タイプが用いられる。以下、C液、D液、
2液タイプの遮蔽壁築造安定材について説明する。
【0033】本発明で使用される遮蔽壁築造安定材を構
成するC液の成分は急結性CAGの場合のA液と同様で
あり、急結性結合材、アスファルト乳剤、減水剤(溶
液)及び水を含む。またD液の成分は急結性CAGの場
合のB液と同様であり、急硬材、凝結遅延剤、減水剤
(粉末)及び水を含む。
【0034】遮蔽壁築造安定材の各成分の原材料も、基
本的には急結性CAGと同じであるが、遮蔽壁築造安定
材においては、急結性結合材の含有成分である微粉末の
代わりに細骨材も使用することができる。遮蔽壁築造安
定材に用いられる急結性結合材の含有成分である細骨材
としては、川砂、海砂、山砂、珪砂等を使用することが
できるが、強度並びに吸水率等の品質に優れる珪砂が好
ましい。
【0035】遮蔽壁築造安定材の調製方法は、基本的に
は上述の急結性CAGの調製方法と同様であり、C液、
D液のフロータイムはいずれも3〜20秒の範囲にコン
トロールされるのが好ましいが、更に好ましいフロータ
イムは、C液が5〜15秒、D液は3〜5秒である。た
だし、C液とD液との混合液のゲルタイムは、急結性C
AGより短く、5〜20秒の範囲に調節され、好ましく
は10秒前後である。
【0036】以下、図を用いて本発明のまくらぎ下の隙
間充填工法を説明する。
【0037】図2は対象まくらぎを上から見た時の急結
性CAGと遮蔽壁築造安定材の注入方法の概要図であ
る。図2において、1は道床であって、2はまくらぎ、
3はレール、4はまくらぎ2に設けられた注入孔を示
す。本発明のまくらぎ下の隙間充填工法を施すに際して
は、まず、遮蔽壁築造安定材のC液6c、及び、D液6
dがそれぞれ入った投入容器5b、5bを用いて、遮蔽
壁築造安定材のC液6c及びD液6dを、注入装置7b
に体積で等量となるように注ぎ込みながら、図2に示す
ように、まくらぎ2周囲の道床バラスト上に撒布し、遮
蔽壁築造安定材にて構築された漏れ止め壁9を構築す
る。8bは、スタティック混合装置であって、図4に注
入装置7bと共に拡大して示すように、注入装置7bの
上部開口部をその中央で区切り、それぞれの側から注ぎ
込まれるC液、D液が、それぞれ等量ずつ、注入装置7
bの下部開口から流れ出るようにする機能を有している
ものである。なお、図2では、漏れ止め壁9は、まくら
ぎ2の周囲を完全には包囲していない状態が描かれてい
るけれども、注入装置7bを順次移動させて、まくらぎ
2の全周にわたって漏れ止め壁9を構築することはいう
までもない。
【0038】遮蔽壁築造安定材の使用量は、まくらぎ周
囲のバラストの空隙率、バラスト層の厚さ及びまくらぎ
の大きさに左右される。一般的にレール継目に使用され
ている大判まくらぎの寸法が巾30cm、長さ210c
m、厚さ15cmであり、道床バラストの空隙率を45
%として、漏れ止め壁構築領域をまくらぎの周囲5〜1
5cmの幅で、遮蔽壁の高さを3〜10cmに築造する
とした場合は、ロス率を30%とすると、まくらぎ1本
当たりC液、D液それぞれ3.5〜24リットルの計7
〜48リットルの量が必要となるが、通常はまくらぎ1
本当たり、C液、D液の合計で、約20リットル程度が
使用される。
【0039】まくらぎ下の隙間充填工法を施すに際して
は、まくらぎ2に予め直径10〜100mmの孔を穿孔
して注入孔4とする。注入孔の直径が10mm以下では
注入材のスムースな注入が困難で、隙間の隅々まで注入
するのに必要な注入速度が確保できず、また、100m
m以上ではまくらぎの強度低下を起こす可能性があり好
ましくない。好ましくは、注入孔の直径は40mm程度
である。この注入孔の数は限定するものではないが、ま
くらぎの強度を低下させないためには少ない方がよく、
通常レール締結部の左右に1個ずつ、計4カ所穿孔され
る。このまくらぎ2に設けられた4カ所の注入孔4に図
2に示すように、注入装置7aを設置する。次に、急結
性CAGのA液6aとB液6bとがそれぞれ入った投入
容器5a、5aによって急結性CAGのA液6aとB液
6bを注入装置7aに等量になるように流し込む。8a
は、8bと同様のスタティック混合装置である。流し込
まれた急結性CAGのA液とB液とは、注入装置7a内
で混合し、急結性CAG10となって、注入孔4からま
くらぎ2の下部空間へと流し込まれる。この流し込み作
業には、例えば、投入容器5a、5aの流出口に各液の
粘度に合わせて流出量が調節でき、A液6aとB液6b
の流出量が等量となるような図示しない器具を取り付け
て流し込むこともできる。図には示していないけれど
も、注入装置7aの設置位置を、順次他の注入孔に移し
換えて、同様に急結性CAGの注入を繰り返すことによ
り、最終的には、図3に示すように、まくらぎ2の下全
面に急結性CAG10が充填されることとなる。
【0040】まくらぎ下の間隙の平均厚さを5〜20m
mとし、道床バラストの空隙率を45%、急結性CAG
が浸透する道床バラスト層の浸透平均厚さを20〜40
mmとし、ロス率20%とした時の急結性CAG使用量
は、レール継目部に通常用いられている大判のまくらぎ
1本の底面の寸法が巾30cm、長さ210cmである
ことから、まくらぎ2の底面の隙間を完全に充填した場
合は、急結性CAGは約5〜30リットル必要となる。
【0041】図5は、注入作業完了後の道床バラストの
断面を示したものであり、まくらぎ2下面に注入された
急結性CAG10が、遮蔽壁築造安定材にて構築された
漏れ止め壁9によって有効に堰き止められ、所定の範囲
に充填されている状態を示す。
【0042】図6は、急結性CAG10注入時の漏れ止
め処置として木枠11を設けた場合の注入状況を示した
ものであり、まくらぎ2の周囲に厚さ約10mmの木製
の板11を取り付けて漏れ止め壁とし、急結性CAG1
0を上述した注入方法で注入している状況を示す。
【0043】図7は、図6のような状態で急結性CAG
10を注入した後の道床バラストの断面を示したもので
あり、まくらぎ2下面に注入された急結性CAG10
が、木枠11によって有効に堰き止められ、所定の範囲
に充填されている状態を示す。
【0044】以下、実験例および実施例に基づいて、本
発明を更に詳しく説明するが、本発明のまくらぎ下の隙
間充填工法がこれら実験例や実施例に限定されるもので
はないことは勿論である。
【0045】〈実験例A〉細粒化した道床バラストをシ
ミュレートするため、図8に示すような縦50cm×横
100cm×深さ20cmの上面が開いた木箱13に最
大粒径50mmのバラスト15を一杯に詰め、その表面
に粒径13〜5mmの砕石、粒径5〜2.5mmの砕
石、及び粒径2.5mm以下の図示しない細骨材を、こ
の順でバラスト表面の空隙を充填するように散布し、表
面を突き固めて均した後、この上にまくらぎ2との隙間
が10mmとなるようにスペーサー12を介して予め中
央に直径40mmの注入孔4が穿孔されている木まくら
ぎ2(巾30cm×長さ120cm×厚さ14cm)を
セットし、さらに木まくらぎ2の側面のバラスト上に粒
径5〜2.5mmの砕石14を敷き模型道床とした。こ
の模型道床に急結性CAGのA液、B液のフロータイム
を変化させた急結性CAGを注入して、注入試験を実施
した。急結性CAGの配合割合は、表4に示すとおりで
あり、注入試験結果は表5に示すとおりである。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】施工後の充填状況を確認するために急結性
CAGの硬化後、木まくらぎを剥ぎ、木まくらぎへの急
結性CAGの付着状況とバラストへの浸透状況を観察し
た。その結果、A液のフロータイムが4.8秒と短い配
合1では、注入した急結性CAGは、模型道床の木箱1
3を越えてあふれ出し、周囲のバラスト内にも浸透して
いるのが観察された。また、木まくらぎ2の下面には、
急結性CAGは殆ど付着していなかった。一方、A液の
フロータイムが22.3秒と長い配合5では、注入孔4
の直下部分近傍には急結性CAGの浸透と充填とが見ら
れたが、木まくらぎ2下の隙間の大部分は未充填のまま
であった。また、急結性CAGの木まくらぎ2の下面へ
の付着は、注入孔付近にのみ観察された。
【0049】以上のような結果に対し、A液のフロータ
イムがそれぞれ7.5秒、10.2秒、16.9秒であ
る配合2、3、4の急結性CAGは、木まくらぎ2下の
隙間をほぼ完全に充填しており、木まくらぎ2の下面の
ほぼ全面に付着しており、極めて良好な状態であった。
木まくらぎ下の隙間間隔やバラスト表面の粗度を変化さ
せて、同様の注入実験を繰り返した結果、急結性CAG
のA液、B液のフロータイムはいずれも3〜20秒の範
囲にコントロールされるのが好ましいが、更に好ましく
は、A液のフロータイムは概ね5〜20秒、より好まし
くは5〜15秒であり、またB液のフロータイムは概ね
3〜8秒、より好ましくは3〜5秒であるとの知見を得
た。
【0050】〈実験例B〉実験例Aと同様の模型道床バ
ラストを作製し、急結性CAGのゲルタイムを変化させ
た時の隙間充填性を確認するため、表6に示す配合の急
結性CAGを用いて実験例Aと同様にして、注入試験を
実施した。その結果は表7に示すとおりである。
【0051】
【表6】
【0052】
【表7】
【0053】表7の結果から明らかなように、ゲルタイ
ムが8秒と短い配合6の急結性CAGは、注入作業時に
既に準備した急結性CAGの1/3程度を注入した時点
でゲル化して注入不可能となり、木まくらぎ撤去後の状
況も注入孔の直下部分に充填されているのみで、充填は
きわめて不十分な状態であった。また、ゲルタイムが6
5秒と長い配合10の急結性CAGでは、木まくらぎ下
から周囲にかなり急結性CAGが漏出し、模型道床の木
箱13を越えて外部に急結性CAGが流出するのも認め
られて、木まくらぎとバラストの間に隙間が残り、しか
もバラスト内への浸透も顕著にみられた。これに対しゲ
ルタイムがそれぞれ27秒、38秒、52秒の配合7、
8、9の急結性CAGは、木まくらぎ下から周囲に若干
の漏出は認められる場合はあったものの、木まくらぎ下
に相当する部分のほぼ全面に安定材が充填されており、
満足できる状態であった。同様の注入試験を条件を種々
変化させて実験を繰り返した結果、急結性CAGのゲル
タイムは概ね20〜60秒の範囲が好ましく、さらに好
ましくは25〜40秒であるとの知見を得た。
【0054】〈実験例C〉10℃及び20℃における急
結性CAG及び遮蔽壁築造安定材の性状確認試験を行っ
た。表8に急結性CAGの、また表9には遮蔽壁築造安
定材のそれぞれの配合割合を示す。また、表10には急
結性CAG及び遮蔽壁築造安定材の物性を示す。
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】通常、列車運行の合間を縫って施工される
既設線での現場では、許される養生時間の限界は1時間
程度であり、まくらぎ下部の道床安定材への要求強度は
0.1N/mm以上とされ、かつ、継目部に対して
は、0.4N/mm以上の高い強度が要求される。表
10から明らかなように、急結性CAGは、実験例A、
実験例Bにて確認された好ましい範囲のフロータイム及
びゲルタイムを有する場合は、10℃および20℃いず
れの温度条件においても、練り上がり後1時間で、0.
4N/mm以上の圧縮強度を発現しており、養生時間
が十分に取れる新設線の場合はいうまでもなく、作業時
間が短時間に限定される既設線の場合にあっても適用可
能であることが確認された。なお、24時間後の圧縮強
度は、10℃および20℃いずれの温度条件において
も、練り上がり後24時間で、2.5N/mm以上の
圧縮強度発現を確認した。
【0059】また、遮蔽壁築造安定材は、特に強度を要
求するものではなく、バラスト内に遮蔽壁を短時間に築
造できるものであればよい。従って、適度なコンシステ
ンシーを有してバラストへの浸透性がよく、かつきわめ
て短いゲルタイムが確保されれば十分であるが、表10
から明らかなように、遮蔽壁築造安定材は、C液、D液
ともに急結性CAGとほぼ同程度のフロータイムをも
ち、かつ2液を混合した場合のゲルタイムは11秒とき
わめて短いものであり、満足できる性状であることを確
認した。
【0060】〈実験例D〉実験例A、B、Cに基づき本
発明の隙間充填用の急結性CAGによる注入性能及び遮
蔽壁築造安定材の漏れ止め効果の検証試験を実施した。
以下実験方法及び実験結果について詳述する。
【0061】実験に先立って以下のような軌道模型を作
製した。路盤上に道床軌道バラストを厚さ25cmに敷
き詰めた後、タイタンパーを使用して十分に突き固め、
その道床バラストの上に細粒化した道床バラストを再現
するため、粒径5〜2.5mmの砕石に土を混入させた
材料でバラスト表面の空隙を埋め、さらに厚さ3cm程
度に敷き詰めた後、プレートタンパーで軽く転圧した。
その上に2本の模擬レールが締結された木まくらぎ(大
きさ210cm×30cm×14cm)をセットし、木
まくらぎ下と道床バラスト表面との隙間が15mmとな
るように木まくらぎの高さを調整して固定した模型軌道
を作製した。この木まくらぎに予め直径40mmの孔を
模擬レール締結部の近傍のそれぞれ2カ所、計4カ所に
ドリルを用いて穿孔し、注入孔を設けて実験対象装置と
した。なお、まくらぎ下部の砕石がその孔をふさいでい
る場合には、その砕石が注入を妨げるおそれがあるため
バール等で移動させ、注入を妨げることのないようにし
た。
【0062】急結性CAGによる隙間充填作業に先立っ
て、急結性CAGの漏れ止めを目的とした遮蔽壁築造安
定材を、表11に示す配合でC液、D液をそれぞれ20
リットルずつ調合し、コンシステンシー及びゲルタイム
を確認後、各液を5リットルずつ投入容器に小分けし
た。この小分けしたC液、D液をスタティック混合装置
付の注入装置に等量となるよう注ぎながら木まくらぎの
周囲に散布した。なお、このときの遮蔽壁築造安定材の
C液のフロータイムは9.6秒、D液のフロータイムは
4.0秒であり、この2液のカップ倒立法によるゲルタ
イムは9.2秒であった。また、C液とD液の使用量は
各10リットルの計20リットルであり、注入時の気温
は15℃であった。
【0063】
【表11】
【0064】使用した急結性CAGのA液、B液の配合
は表7の配合7と同様としてA液、B液をそれぞれ20
リットルずつ調合し、コンシステンシー及びゲルタイム
を確認後、各液を5リットルずつ投入容器に分取した。
また、このときの急結性CAGのA液のフロータイムは
10.4秒、B液のフロータイムは4.2秒であり、こ
の2液のカップ倒立法によるゲルタイムは28秒であっ
た。
【0065】急結性CAGの注入に際しては、木まくら
ぎに設けられた4カ所の注入孔に図4に示すスタティッ
ク混合装置付の注入装置を設置し、投入容器を用いてA
液とB液を体積比で1:1となるように注入装置に連続
的に投入した。注入に際しては、注入孔に注入される急
結性CAGの浸透状況を観察しながら投入量を調節し、
急結性CAGが注入孔から溢れる直前で注入完了とし
た。なお、注入装置は投入時のA液、B液の流量を極力
一定になるように、各溶液の容器の吐出口の口径を変
え、例えばA液の容器は吐出口の口径を10mmとし、
B液の容器は吐出口の口径を8mmにするなどの工夫を
したものである。
【0066】木まくらぎ下の隙間の平均間隙が15mm
であり、急結性CAGの道床バラストへの平均浸透厚を
15mm、道床バラストの上面部付近の空隙率を45
%、ロス率は安全率を考え20%とし、木まくらぎ1本
の底面の寸法は縦30cm、横210cmであることか
ら、急結性CAGは、16リットル必要となる予測され
たので、20リットルの急結性CAGを用意した。しか
し、本実験では道床バラスト層への浸透が予想を上回
り、A液、B液各9リットルで計18リットルが使用さ
れた。なお、遮蔽壁築造安定材による漏れ止め処置から
急結性CAG注入完了までの施工所要時間は約15分で
あり、このときの気温は15℃であった。
【0067】急結性CAGの注入が完了してから1時間
後に木まくらぎ周囲のバラストを撤去し、遮蔽壁築造安
定材による漏れ止め処置の効果を確認した。木まくらぎ
周辺のバラストの上層部には空隙が多く残った状態であ
ったが、下に行くほど遮蔽壁築造安定材にて空隙は充填
されており、木まくらぎ底部に相当する深さの空隙はほ
ぼ完全に空隙が充填されており、漏れ止め効果は十分で
あることを確認した。
【0068】引き続き、木まくらぎを剥いだところ、木
まくらぎは、木まくらぎとバラストの間に急結性CAG
をサンドウィッチした形で剥がれ、その木まくらぎへの
急結性CAGの付着状況から充填状況を観察した。その
結果、急結性CAGは木まくらぎ下面の全面に充填され
ていることが確認できた。
【0069】〈実験例E〉実験例Cに用いたと同様の実
験対象装置にて木枠による漏れ止め効果と充填性能の確
認実験を実施した。以下実験方法及び実験結果について
詳述する。
【0070】急結性CAGの漏れ止めを目的として絶縁
性の木製の枠板を木まくらぎ周囲の木まくらぎ底面より
低い位置にセットし、枠板の上面が木まくらぎ底面より
高くなるようにして囲い、漏れ止めとした。ただし、枠
板は巾50mm、厚さ10mmで木まくらぎに釘で打ち
付けた。
【0071】使用した急結性CAGのA、B液の配合は
表7の配合7と同様としてA液、B液をそれぞれ20リ
ットルずつ調合し、コンシステンシー及びゲルタイムを
確認後、各液を5リットルずつ投入容器に分取した。ま
た、このときの急結性CAGのA液のフロータイムは1
0.6秒、B液のフロータイムは4.0秒であり、この
2液のカップ倒立法によるゲルタイムは29秒であっ
た。なお、このときの気温は15℃であった。
【0072】急結性CAGの注入に際しては、木まくら
ぎに設けられた4カ所の注入孔に図4に示すスタティッ
ク混合装置付の注入装置を設置して、投入容器を用いて
A液とB液を体積比で1:1となるように注入装置に連
続的に投入した。急結性CAGの施工所要時間は約8分
であり、A液とB液の使用量は各10リットルで計20
リットルが使用された。
【0073】急結性CAGを注入してから1時間後に枠
板周辺を観察したところ、急結性CAGは、枠板を超え
て若干外部のバラスト内に漏出していたが、その量はわ
ずかであり、枠板による漏れ止め効果が確認できた。ま
た、施工7日後に木まくらぎを撤去したところ、木まく
らぎの底面に急結性CAGが固化して付着し、一体化し
ていてクラックの発生も見られず、急結性CAGは、枠
板によって所定の範囲に充填されていることが確認でき
た。
【0074】実験例A、実験例B、実験例C、実験例D
及び実験例Eにて使用した材料は、表12に示すとおり
である。なお、使用した急結性結合材は、セメント(普
通ポルトランドセメント、太平洋セメント株式会社製)
100重量部、膨張材(「エクスパン」(石灰系膨張
材)株式会社小野田製)5重量部、高炉スラグ(比表面
積6,000cm/g、平均粒径5μm)30重量
部、珪石粉末(珪石粉末、株式会社藤坂製)70重量
部、超微粒子早強セメント(比表面積6,000〜1
0,000cm/g、太平洋セメント株式会社製)2
5重量部からなるものであった。
【0075】
【表12】
【0076】実験例A、実験例B、実験例C、実験例D
及び実験例Eにて使用した試験方法は、表13に示すと
おりである。
【0077】
【表13】
【0078】〈実施例1〉既設線の継目落ち現象が発生
しているレール継目部の木まくらぎを対象として、木ま
くらぎ下に生じている隙間を現場で調整した急結性CA
Gを用いて充填を試みた。既設線は単線であり、木まく
らぎ下の道床の厚さは約15cm、木まくらぎ下の最大
隙間間隔は約20mmであった。
【0079】急結性CAGを注入するに先だって、漏れ
止め処置を施すために、遮蔽壁築造安定材を製造すべく
表9の配合割合で所定量の材料を配合し、各2分間混練
りしてC液およびD液を製造した。ミキサ容器から試料
を採取してJロート法でフロータイムを測定したとこ
ろ、C液は8.5秒、D液は3.9秒であった。さらに
カップ倒立法でゲルタイムを測定したところ、9.9秒
を示し、所要の条件を満足したので、直ちに、図2に示
す注入装置を用いて、木まくらぎの周囲に20リットル
注入した。
【0080】次に、急結性CAGの配合である表8の配
合割合で所定量の材料を配合し、各2分間混練りしてA
液およびB液を製造した。ミキサ容器から試料を採取し
てJロート法でフロータイムを測定したところ、A液は
8.0秒、B液は3.9秒であった。次いでカップにA
液とB液を採取し、カップ倒立法でゲルタイムを測定し
たところ、28秒であったので、予め4個の直径40m
mの穴が穿孔されている木まくらぎに注入ロートを用い
て、左側レールの外側の注入孔にA液とB液を5リット
ルずつ、合わせて10リットルを注入した。同様にし
て、右側レールの外側にも10リットル、レール内側の
残りの2つの注入孔にもそれぞれ10リットル(A液5
リットル+B液5リットル)ずつを注入した。木まくら
ぎ下のバラストには未だ空隙がかなり存在しており、当
初予想していた注入量を大きく上回り、レール締結部の
木まくらぎ1本あたり40リットルの急結性CAGが注
入され、まくらぎ下の隙間充填作業を完了した。
【0081】充填作業の前及び完了後において、簡易な
沈下計により継目部のレール沈下量を測定した。隙間充
填を施す前の沈下量は8mm〜14mmであったのに対
し、隙間充填を実施した後の沈下量は1mm〜3mmで
あった。
【0082】〈実施例2〉営業線の終電後、レール継目
落ち個所の木まくらぎ下の隙間に、現場で調製した急結
性CAG充填を実施した。対象とした木まくらぎ下の道
床は、バラストが細粒化しており、道床バラストの規格
からは細粒側に外れたものであった。この継目落ち個所
の木まくらぎのレール締結部付近に直径40mmの孔を
レールを挟んで2個ずつ計4個穿孔し注入孔とした。こ
の木まくらぎをレール吊り上げ機で、高低狂いを調整す
べく所定の高さ位置まで吊り上げたところ、木まくらぎ
底面とバラスト上面との隙間は約15mmであった。
【0083】急結性CAGを注入するに先だって、漏れ
止め処置を施すために、遮蔽壁築造安定材を製造すべく
表9の配合割合で所定量の材料を配合し、各2分間混練
りしてC液およびD液を製造した。ミキサからC液、D
液それぞれの試料を採取してJロート法でフロータイム
を測定したところ、C液は、10.2秒、D液は4.0
秒であった。また、C液及びD液をカップに同量採取し
カップ法にてゲルタイムを測定したところ13秒であっ
たので直ちに、C液とD液を注入装置に注ぎ、混合しな
がら散布注入した。木まくらぎ1本当たりのC液、D液
の使用量は、それぞれ約10リットル、計20リットル
であった。
【0084】次に、急結性CAGの配合である表8の配
合割合で所定量の材料を配合し、各2分間混練りしてA
液およびB液を製造した。ミキサからA液、B液それぞ
れの試料を採取してJロート法でフロータイムを測定し
たところ、A液は、9.6秒、B液は4.1秒であっ
た。次いでカップにA液とB液を同量採取しカップ法に
てゲルタイムを測定したところ25秒であったので直ち
に、予め4個の直径40mmの孔が穿孔されているまく
らぎの注入孔より注入装置を用いて、漏れ止め層が形成
された道床に注入し、木まくらぎ下の隙間充填を行っ
た。このときの木まくらぎ1本当たりの急結性CAGの
注入量は、約30リットルであった。
【0085】施工1時間後、レール吊り上げ機をはず
し、施工した木まくらぎ前後の木まくらぎ及びその周辺
をタイタンパーで突き固めて作業を終了した。簡易な沈
下計により継目部のレール沈下量を測定したところ、沈
下量は約2mmと微小であり、補修効果が確認できた。
【0086】以上はセメント・アスファルト系の急結性
のグラウトを木まくらぎの隙間充填材として使用した場
合であるが、セメント・アスファルト系の場合の急結性
グラウトからアスファルト乳剤を除いた急結性セメント
グラウト等のセメント系の急結性グラウトにあっても、
沈下特性試験における沈下抑制効果には若干劣るもの
の、上述したフロータイム、ゲルタイムに調節すること
によりまくらぎ下の隙間充填に使用することができる。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のまくらぎ下
の隙間充填工法は、レールの高低狂いを調整した後、ま
くらぎ周囲の側面にフロータイム、ゲルタイムを調整し
た遮蔽壁築造安定材を注入し遮蔽壁を構築後、予め穿孔
されたまくらぎの注入孔より急結性CAGを注入し、ま
くらぎ下の道床バラストとの隙間を完全充填するという
比較的簡単な作業工程によって、道床バラスト上層部を
完全充填状態とすることが可能である。その結果、従来
の技術に比べて、使用する道床安定材の量が少なくて済
むだけでなく、短い列車間合いでの補修工事を可能にし
た新規な工法であり、夜間等の厳しい環境のなかでの日
常的な保守作業を低減し、長年の課題を解決するという
画期的工法である。また、こうして構築された道床バラ
スト上層部は安定材が完全充填されて十分な強度を有し
ていることにより列車荷重によるレール継目部の沈下現
象が低減されるという優れた効果を有している。
【0088】また本発明のまくらぎ下の隙間充填工法に
おける遮蔽壁の築造は、急結性CAGの注入に先立っ
て、急結性CAGと同種の材料を用いた遮蔽壁築造安定
材を道床バラスト層の側面部または周辺部に注入するだ
けの簡単な作業で、道床バラスト層に注入される急結性
CAGの漏れ止め効果を得ることができ、漏れ止めの為
の不織布等の設置が不要となり、格段の省力化が実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 急結性CAG及び遮蔽壁築造安定材の製造プ
ロセスを示す工程図である。
【図2】 本発明のまくらぎ下の隙間充填工法を示す図
である。
【図3】 本発明のまくらぎ下の隙間充填工法を示す図
である。
【図4】 スタティック混合装置付きの注入装置を示す
図である。
【図5】 遮蔽壁築造安定材による漏れ止め処置を施し
た場合の道床バラストの断面図である。
【図6】 木枠による漏れ止め処置を施す場合のまくら
ぎ下の隙間充填工法を示す図である。
【図7】 木枠による漏れ止め処置を施した場合の道床
バラストの断面図である。
【図8】 急結性CAG注入試験用道床模型を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 道床 2 まくらぎ 3 レール 4 注入孔 5a、5b 投入容器 6a A液 6b B液 6c C液 6d D液 7a、7b 注入装置 8a、8b スタティック混合装置 9 遮蔽壁築造安定材にて構築された漏れ止
め壁 10 急結性CAG(まくらぎ下部の状態) 11 木枠 12 スペーサー 13 木箱 14 砕石 15 バラスト
フロントページの続き (71)出願人 000115463 ライト工業株式会社 東京都千代田区九段北4丁目2番35号 (72)発明者 安藤 勝敏 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 堀池 高広 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 福山 誠 東京都江東区東陽4丁目1番地13号 株式 会社小野田内 (72)発明者 磯田 英典 東京都江東区東陽4丁目1番地13号 株式 会社小野田内 (72)発明者 佐藤 勝俊 栃木県下都賀郡国分寺町柴272 ニチレキ 株式会社技術研究所内 (72)発明者 山本 孝洋 栃木県下都賀郡国分寺町柴272 ニチレキ 株式会社技術研究所内 (72)発明者 中垣 克彦 東京都千代田区九段北4丁目3番29号 ニ チレキ株式会社内 (72)発明者 宮澤 和裕 栃木県下都賀郡国分寺町柴272 ニチレキ 株式会社技術研究所内 (72)発明者 風岡 久仁夫 東京都千代田区九段北4丁目2番35号 ラ イト工業株式会社内 (72)発明者 木下 吉友 東京都千代田区九段北4丁目2番35号 ラ イト工業株式会社内 Fターム(参考) 2D056 AA03 2D057 CB00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有道床軌道のレール継目部において、ま
    くらぎのレール締結部近傍に1又は2以上穿孔した注入
    孔から急結性のグラウトをまくらぎ下に注入して、まく
    らぎ下と道床バラスト上面との間に生じている間隙を充
    填し、まくらぎを安定化させるまくらぎ下の隙間充填工
    法。
  2. 【請求項2】 注入孔の直径が10〜100mmであ
    り、ほぼ垂直にまくらぎを貫通していることを特徴とす
    る請求項1記載のまくらぎ下の隙間充填工法。
  3. 【請求項3】 急結性のグラウトが、急結性結合材、急
    硬材、アスファルト乳剤、減水剤、凝結遅延剤及び水を
    含み、フロータイムを3〜20秒、混合後のゲルタイム
    を20〜60秒の範囲に調節した2液あるいは複数液タ
    イプの急結性のグラウトである請求項1または2記載の
    まくらぎ下の隙間充填工法。
  4. 【請求項4】 急結性のグラウトの注入前に、まくらぎ
    周辺の道床バラストの空隙に遮蔽壁築造安定材を注入し
    て道床バラスト内に漏れ止め用の遮蔽壁を設ける工程を
    含み、道床バラストの上面とまくらぎ下との間隙に注入
    された急結性のグラウトがまくらぎ周辺に流出すること
    を防止する請求項1、2または3記載のまくらぎ下の隙
    間充填工法。
  5. 【請求項5】 遮蔽壁築造安定材が、急結性のグラウト
    と同一成分からなり、フロータイムを3〜20秒、混合
    後のゲルタイムを5〜20秒の範囲に調節した2液ある
    いは複数液タイプの遮蔽壁築造安定材である請求項4記
    載のまくらぎ下の隙間充填工法。
  6. 【請求項6】 急結性のグラウトの注入前に、まくらぎ
    の周縁部に枠板を設置する工程を含み、道床バラストの
    上面とまくらぎ下との間隙に注入された急結性のグラウ
    トがまくらぎ周辺に流出することを防止する請求項1、
    2または3記載のまくらぎ下の隙間充填工法。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5または6記載
    のまくらぎ下の隙間充填工法により充填されたまくらぎ
    下の隙間充填構造。
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