JP2002241994A - 電着塗装における水洗方法 - Google Patents

電着塗装における水洗方法

Info

Publication number
JP2002241994A
JP2002241994A JP2001038366A JP2001038366A JP2002241994A JP 2002241994 A JP2002241994 A JP 2002241994A JP 2001038366 A JP2001038366 A JP 2001038366A JP 2001038366 A JP2001038366 A JP 2001038366A JP 2002241994 A JP2002241994 A JP 2002241994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
washing
electrodeposition coating
electrodeposition
nonionic surfactant
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001038366A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Saito
宏 斉藤
Yutaka Tatebe
裕 立部
Kazunobu Jinno
和信 神野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP2001038366A priority Critical patent/JP2002241994A/ja
Publication of JP2002241994A publication Critical patent/JP2002241994A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に1コート塗装電着塗装において、水洗水
の固形分濃度を上げることなく、また特別に溶剤を添加
することなく、水洗効果を上げることのできる洗浄方法
を提供する。 【解決手段】 電着塗装された被塗物を水洗する水洗工
程において、水洗浴液中にHLBが10〜16で親水性
基が高分子量のポリエチレンオキサイド付加物であるノ
ニオン界面活性剤を50〜200ppmの濃度で含有す
ることを特徴とする1コート塗装の電着塗装における水
洗方法。ノニオン界面活性剤がアルコールまたはノニル
フェノールにエチレンオキサイドを2〜80モル付加さ
せて得られるものである上記水洗方法。電着塗装が金属
キレート化合物を含有する艶消しアニオン電着塗料を塗
装する電着塗装である上記水洗方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1コート塗装の電
着塗装における水洗方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装では、被塗物は電着槽で塗装さ
れたのち水洗槽で水洗され、表面に付着した遊離の電着
塗料が洗い落とされる。この洗浄工程で十分に遊離塗料
が除去されないと、最終工程である焼き付け工程で加熱
されると遊離塗料が垂れ落ちながら硬化するため形成さ
れた塗膜が均一とならず、垂れ模様が形成される。その
ため洗浄工程においては十分に遊離塗料を洗浄除去して
おく必要がある。塗装を何段も重ねる多段塗装を施こさ
ない1コート塗装ではそのまま製品の仕上げとなるため
特に洗浄を完全に行うことが重要である。
【0003】洗浄を十分に実施する方法として、特開昭
52-155645号公報には、水洗槽にノニオン界面
活性剤を0.001〜1重量%添加することが記載され
ている。この発明の目的は被塗物に付着した未塗装電着
塗料が水洗槽内で希釈されたときにフロックとなって析
出するのを防止するものであって、被塗物表面に付着し
た未塗装電着塗料を従来以上に洗浄することを開示また
は示唆していない。
【0004】また、従来から、水洗の効率は、水洗浴の
成分が、ED浴から出てきた被塗物の表面に付着してい
る塗料の構成に近いほど水洗水が塗料に親和して塗料を
水洗浴中へ溶かし込みやすいことが知られていた。しか
しこれは水洗浴中の塗料成分濃度をより高くすることを
意味し、被塗物に随伴して塗料成分がより多く水洗浴か
ら系外へ持ち出されることとなる。また、水洗水の表面
張力を下げて被塗物への濡れを良くするとともに、塗料
成分と親和性のある疎水性溶剤を使用することによって
も洗浄効果は上がるが、この方法は塗膜にとって好まし
くない。また親水性の溶剤でも効果はあるが、その場合
はかなりの溶剤を要するため、電着槽に持ち込まれた場
合に電着塗料の性質に影響を与えるため好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に1コー
ト塗装電着塗装において、水洗水の固形分濃度を上げる
ことなく、また特別に溶剤を添加することなく、水洗効
果を上げることのできる効果的な洗浄方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電着塗装され
た被塗物を水洗する水洗工程において、水洗浴液中にH
LBが10〜16で親水性基が高分子量のポリエチレン
オキサイド付加物であるノニオン界面活性剤を50〜2
00ppmの濃度で含有することを特徴とする1コート
塗装の電着塗装における水洗方法に関する。好ましく
は、本発明は、ノニオン界面活性剤がアルコールまたは
ノニルフェノールにエチレンオキサイドを2〜80モル
付加させて得られるものである上記水洗方法に関する。
【0007】本発明で対象とする水洗工程は、連続した
多段の水洗槽からなるものであってもよいし、一段水洗
槽であってもよい。また、本発明の水洗方法は、カチオ
ン電着およびアニオン電着のいずれの電着塗装の水洗工
程にも利用できるし、通常の光沢を有する塗膜を有する
被塗物の場合にもまた艶消しの被塗物の場合にも適用で
きる方法である。特に好ましくは、本発明の水洗方法
は、アニオン電着塗料を使用するアニオン電着塗料の水
洗工程に有用であり、更に好ましくはアニオン電着塗料
として艶消しアニオン電着塗料を使用するアニオン電着
塗料の水洗工程に有用である。
【0008】ここでいう艶消し電着塗料とは、炭素数が
6〜30のアルキルエステル基を持つ長鎖β-ケトエス
テルを含有する金属キレート化合物、または炭素数が6
〜30のアルキルエステル基を持つ長鎖β-ケトエステ
ルとβ-ジケトンとを含有する金属キレート化合物を含
む艶消し電着塗料が好ましい。このような金属キレート
化合物含有艶消し電着塗料組成物は、例えば、特開平1
1-256080号公報に記載されている、 a)カルボキシル基および水酸基を有するアクリル樹脂
およびカルボキシル基および水酸基を有するフッ素樹脂
の少なくとも1種を50〜80重量%、 b)アミノ樹脂およびブロックイソシアネート樹脂の少
なくとも1種を20〜50重量%、および c)炭素数が6〜30のアルキルエステル基を持つ長鎖
β-ケトエステルを含有する金属キレート化合物を0.5
〜5.0重量%、の割合で含む、ものを使用することが
できる。
【0009】また、本発明の水洗方法は、洗浄工程がシ
ャワー式であっても浸漬式であっても適用できるし、洗
浄工程に続いて純水洗浄工程が設けられている場合にも
当然適用できる。更に、本発明の洗浄方法は、1コート
塗装に特に有効であるが、多層コートの電着塗装におけ
る洗浄工程においても適用できることは言うまでもな
い。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の水洗浴中に添加するノニ
オン界面活性剤は、HLBが10〜16であり、親水性
基が高分子量のポリエチレンオキサイド付加物のみから
なるものである。好ましくは、ノニオン界面活性剤は、
HLBは4〜18であり、また、好ましくはポリエチレ
ンオキサイド基の重合度は2〜80である。親油基は特
に限定されるものではなく、アルキル基であってもアル
キルアリル基であってもよく、またはそれ以外の残基で
あってもよい。親油基とポリエチレンオキサイド基との
結合形式はエステル型のものおよびエーテル型のものの
いずれであってもよい。
【0011】本発明で使用できるノニオン界面活性剤の
例としては、高級アルコール系に属するものとして「エ
マルミン」(商品名;三洋化成社製)、「アデカトール
TN;旭電化社製」、「エマルゲン700系」(商品
名;花王社製)、「ドバノックス」(商品名;ライオン
社製)、ノニルフェノール系に属するものとして「ノニ
ポール」(商品名;三洋化成社製)、「アデカトールN
P;旭電化社製」、「エマルゲン900系」(商品名;
花王社製)、「リポノックス」(商品名;ライオン社
製)を例示することができる。
【0012】水洗浴中に含有されるノニオン界面活性剤
の濃度は、50〜200ppmである。50ppmより
少ないと、意図する洗浄効果が得られず、200ppm
より多いと塗膜の艶が消えにくくなるため好ましくな
い。
【0013】
【実施例】(アクリル樹脂の合成)溶剤であるイソプロ
ピルアルコール32重量部およびブチルセロソルブ33
重量部を反応容器に仕込み、90〜100℃に加熱し、
緩やかに還流させながら、スチレン10重量部、メチル
メタクリレート23.5重量部、イソブチルアクリレー
ト15重量部、エチルアクリレート8重量部、ヒドロキ
シエチルアクリレート27重量部、メタクリル酸10重
量部およびN-ブトキシメチルアクリルアミド4重量部
のモノマーと、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリ
ル2.0重量部との混合物を3時間かけて滴下した。滴
下終了後、更に1時間反応を続けたのち、開始剤である
アゾビスイソブチロニトリル0.5重量部およびイソプ
ロピルアルコール1.0重量部を1.5時間かけて後滴下
し、更に2時間反応させた。得られたアクリルワニスの
不揮発分は60%、水酸基価は130mgKOH/m
g、酸価は65mgKOH/mg、重量平均分子量は3
0000であった。 (使用した金属キレート化合物)アルミニウム1.0重
量%に対して、長鎖β-ケトエステルとしてのアセト酢
酸エチル2重量部およびβ-ジケトンとしてのアセチル
アセトン1.0重量部の比率でこれらを配位させて、キ
レート化合物を調製した。
【0014】(電着塗料の調製)上記で合成したアクリ
ル樹脂ワニス35.0重量部にトリエチルアミンを中和
率35%(カルボキシル基に対して0.35当量)とな
るように添加し、均一に混合した。この中に予めサイメ
ル235(メラミン樹脂;三井サイテック社製)10.
5重量部に上記で得た金属キレート2.5部を混合して
おいたものを所定量加え、10分間撹拌した。撹拌しな
がらこの中に脱イオン水を徐々に加えて固形分30%の
水分散液を調製し、電着塗料原液とした。この原液にト
リエチルアミン、脱イオン水を加えて中和率70%、固
形分10%としたものを電着に供した。実施例 1 この電着塗料を20℃に調整し、この中に、アルマイト
処理(アルマイト厚さ:9μm)および電解着色処理を
行ったのちに、封孔処理(80℃の熱水に3分間浸漬)
した6063Sアルミニウム合金板に吊るし、乾燥膜厚
8〜10μmとなるよう100〜200Vの直流電圧を
3分間印加し、電着塗装した。電着塗装後、ノニオン界
面活性剤「エマルミン140」(三洋化成社製;HLB
=14)を100ppm添加し、20℃に調整した水洗
浴中に、上記で塗装したアルミニウム合金板を3分間浸
漬して水洗したのち、180℃で30分間焼き付け乾燥
し、硬化塗膜を得た。
【0015】実施例 2 水洗浴のノニオン界面活性剤として、「エマルミン14
0」100ppmの代わりに「エマルゲン709」(花
王社製;HLB=13)を100ppm用いた以外は実
施例1と同様にして、電着塗装および水洗、焼き付けを
行った。
【0016】比較例 1 水洗浴のノニオン界面活性剤として、HLBが6の「ノ
ニポール20」(三洋化成社製)を100ppm使用し
た以外は実施例1と同様にして、電着塗装および水洗、
焼き付けを行った。
【0017】比較例 2 水洗浴にノニオン界面活性剤を全く使用しない以外は実
施例1と同様にして、電着塗装および水洗、焼き付けを
行った。
【0018】上記の工程を得て得られたそれぞれの電着
塗装アルミニウム板の塗膜外観を、目視にて評価した。
外観評価結果を表1に示した。
【0019】
【表1】 表1における外観評価の評価基準は以下の通りである。 〔外観評価基準〕 ○:塗膜表面に光沢ムラ等の異常が全くなく、良好。 △:塗膜表面に光沢ムラ等の異常がわずかに見られる。 ×:塗膜表面の光沢ムラが著しい。
【0020】
【発明の効果】外観評価にとって厳しい条件となる1コ
ート電着塗装においても、本発明の洗浄方法を取り入れ
ることにより効果的な洗浄が可能となり、水洗水のNV
を上げたり、特別に溶剤を添加することなく良好な塗膜
を得ることが可能となった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電着塗装された被塗物を水洗する水洗工
    程において、水洗浴液中にHLBが10〜16で親水性
    基が高分子量のポリエチレンオキサイド付加物であるノ
    ニオン界面活性剤を50〜200ppmの濃度で含有す
    ることを特徴とする1コート塗装の電着塗装における水
    洗方法。
  2. 【請求項2】 ノニオン界面活性剤がアルコールまたは
    ノニルフェノールにエチレンオキサイドを2〜80モル
    付加させて得られるものである請求項1に記載の水洗方
    法。
  3. 【請求項3】 電着塗装が、アニオン電着塗料を塗装す
    ることである請求項1または2に記載の水洗方法。
  4. 【請求項4】 アニオン電着塗料が金属キレート化合物
    を含有する艶消し電着塗料である請求項3に記載の水洗
    方法。
JP2001038366A 2001-02-15 2001-02-15 電着塗装における水洗方法 Pending JP2002241994A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001038366A JP2002241994A (ja) 2001-02-15 2001-02-15 電着塗装における水洗方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001038366A JP2002241994A (ja) 2001-02-15 2001-02-15 電着塗装における水洗方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002241994A true JP2002241994A (ja) 2002-08-28

Family

ID=18901354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001038366A Pending JP2002241994A (ja) 2001-02-15 2001-02-15 電着塗装における水洗方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002241994A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006274413A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Nippon Paint Co Ltd 電着塗装方法および電着塗装システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006274413A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Nippon Paint Co Ltd 電着塗装方法および電着塗装システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5509078B2 (ja) 水系金属表面処理剤及び表面処理金属材料
JPH0342308B2 (ja)
CN1304432A (zh) 用于金属材料的水性表面处理剂
JPWO2017209091A1 (ja) カチオン電着塗料組成物
JPH04272903A (ja) 水性樹脂分散体および被覆用樹脂組成物
JP2001523769A (ja) クロムを含んでいない有機系被覆用重合性組成物
JP2009006292A (ja) 複層塗膜の形成方法
JP5411585B2 (ja) 複層表面処理亜鉛系めっき鋼板
JP2002241994A (ja) 電着塗装における水洗方法
JP2017214572A (ja) カチオン電着塗料組成物
JPH0978026A (ja) 水性被覆組成物
JP3371926B2 (ja) 艶消し電着塗料組成物及び艶消し電着塗装方法
JPH09176488A (ja) 架橋型重合体分散液
JPWO2018074195A1 (ja) 水性金属表面処理剤、金属表面処理方法及び表面処理金属板
JPH01259595A (ja) 金属ic基板の電着塗装方法
JP3432164B2 (ja) 部分メッキ方法及びこれを施した物品
JPH083489A (ja) ミクロゲル含有アニオン性水分散型樹脂組成物及びそれを含有する電着塗料組成物
JPH0255466B2 (ja)
JP3132593B2 (ja) 金属表面処理用組成物
WO1994025639A1 (en) Organic-composite-plated steel plate and coating resin composition used for producing the same
JPH05179175A (ja) 艶消し電着塗料組成物
JPS63291966A (ja) フツ素樹脂含有電着塗料
CN114127204A (zh) 单层可自沉积涂层配制物
JP2948628B2 (ja) 艶消し水性塗料組成物
JP3227168B2 (ja) 水性防錆塗料組成物