JPH05179175A - 艶消し電着塗料組成物 - Google Patents

艶消し電着塗料組成物

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JPH05179175A
JPH05179175A JP34619491A JP34619491A JPH05179175A JP H05179175 A JPH05179175 A JP H05179175A JP 34619491 A JP34619491 A JP 34619491A JP 34619491 A JP34619491 A JP 34619491A JP H05179175 A JPH05179175 A JP H05179175A
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resin
curing agent
monomer
electrodeposition coating
coating composition
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Katsuhiko Sho
克彦 庄
Masaru Aoki
勝 青木
Shoichi Takesako
祥一 竹迫
Keizo Ishii
敬三 石井
Shinichi Ishikura
慎一 石倉
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は艶消し効果を持つ成分と基体樹脂と
を一体化して、塗料の安定化や塗膜性能の安定化を図る
ことを目的とする。 【構成】 本発明は(A)水性樹脂、(B)硬化剤、お
よび(C)自己縮合性単量体を必須成分として含むラジ
カル重合性単量体混合物を水性媒体中に分散させ、ラジ
カル重合反応させて得られる硬化剤封入型樹脂粒子を含
むことを特徴とする艶消し電着塗料組成物を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は安定した艶消し性能を有
する外観の優れた塗膜が得られる艶消し電着塗料組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミサッシ、家電製品等に艶消し表面
を持ったものが要求される場合がある。このような艶消
し塗膜は一般に艶のある電着塗料にマイクロゲル等を配
合することにより、焼付時の塗膜の流動を抑え、艶消し
塗膜とする方法が従来行われてきた。しかしながら、こ
の場合艶消し成分と基本樹脂の2成分から成り、電着時
の挙動が異なるため(共進性不良)、塗膜性能が安定化し
ない欠点を有する。
【0003】これを改良する方法として基体樹脂と硬化
剤とを単量体の存在下で重合し、粒子化して、基体樹脂
とマイクロゲルを一体化した樹脂を用いる電着塗料組成
物が提案されている。しかしながら、この方法では、マ
イクロゲルと基体樹脂が一体化するために、共進性はよ
くなるが、艶消し効果が劣り、外観も劣る。
【0004】本発明はこの基体樹脂とマイクロゲルを一
体化する方法をより改良したものである。
【0005】本発明に近接する技術としては、特開昭5
9−67396号公報に記載するアルコキシシラン基を
側鎖に有する水溶性または水分散性のアクリル共重合体
と硬化剤とを組み合わせた艶消しアニオン型電着塗料組
成物が挙げられる。この場合アルコキシシラン基が粒子
内でゲル化を起こし、溶融フローを抑えて、艶消し性を
付与する。この方法ではアクリル樹脂自身が粒子内架橋
を形成しなければならず、樹脂の選択性が低下する。ま
たアルミサッシ等におけるダイス目に沿った凹凸が大き
くなり、必ずしも外観として優れたものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述の基材樹
脂とマイクロゲルを一体化した艶消し塗料の中に、アル
コキシシラン基を持った単量体を用いることにより、両
者の性能の融合を図り、艶消し効果の優れた、しかもダ
イス目の隠ぺい性が高い艶消し電着塗料組成物を得るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は(A)
水性樹脂、(B)硬化剤、および(C)自己縮合性単量
体を必須成分として含むラジカル重合性単量体混合物を
水性媒体中に分散させ、ラジカル重合反応させて得られ
る硬化剤封入型樹脂粒子を含むことを特徴とする艶消し
電着塗料組成物を提供する。
【0008】本発明の樹脂粒子製造に使用する水性樹脂
(A)としてはポリエステル、アルキド、アクリル、ア
クリル変性ポリエステル、アクリル変性アルキドなど塗
料分野で通常用いられる、任意の型のものが好適に用い
られ、これらは常法に従い、例えばカルボキシル基の如
き酸性基を塩基性物質で中和して、水溶性が付与され
る。しかしながらここでいう水溶性樹脂なる語は完全な
水溶性である必要はなく、一部溶解する水分散性樹脂を
も包含するものである。
【0009】本発明に用いる硬化剤成分(B)は上記水
性樹脂(A)と架橋する硬化剤であり、具体例としては
アミノ樹脂、ブロック化ポリイソシアネート化合物、フ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂等が例示される。この硬化
剤は従って、炭素−炭素二重結合のラジカル重合によっ
て架橋する架橋剤は除かれる。アミノ樹脂はより具体的
にはメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂な
ど)が例示される。ブロック化ポリイソシアネート化合
物はポリイソシアネート化合物(例えば、トリレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート
など)と適当なブロック化剤、例えばアルコール類、フ
ェノール類、オキシムラクタム、ジケトン等の反応生成
物であり、昇温下にブロック剤が外れてイソシアネート
基が生じるものをいう。フェノール樹脂の例としてはノ
ボラック樹脂やレゾール樹脂がある。エポキシ樹脂の例
としてはエピ−ビス型エポキシ樹脂、多価アルコールと
エピクロルヒドリンの反応物有機酸とエピクロルヒドリ
ンの反応物等が挙げられる。
【0010】本発明に用いるラジカル重合性単量体混合
物(C)はその必須成分として自己縮合性単量体を含む。
自己縮合性単量体とはある条件下で単量体どうしが縮合
反応を起こすものをいう。例えば、(化2)で表わされる
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメ
チロール(メタ)アクリルアミドや(化1)で表わされるア
ルコキシシラン基を有する単量体をいう。アルコキシシ
ラン基を有する単量体の例としてはビニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス−β
−メトキシエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラ
ン、ジビニルジ−β−メトキシエトキシシラン、γ−
(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリルオキシプロピルメチルジメト
キシシラン等が挙げられる。
【0011】ラジカル重合性単量体混合物(C)は上記
自己縮合性単量体の他に種々の一般的に用いられるエチ
レン性不飽和単量体を含んでもよい。そのような他の単
量体の例としては多官能性単量体や種々の官能基(ヒド
ロキシル基、アミノ基)を持つ単量体やその他の官能基
を有さない単量体が例示される。多官能性単量体は主と
して分子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレン性
不飽和基を有する単量体であって、そのようなものの例
としては多価アルコールの重合性不飽和モノカルボン酸
エステル、例えばエチレングリコールジアクリレート、
エチレングリコールジメタアクリレート、トリエチレン
グリコールジメタアクリレート、テトラエチレングリコ
ールジメタアクリレート、1,3−ブチレングリコール
ジメタアクリレート、トリメチロ−ルプロパントリアク
リレート、トリメチロールプロパントリメタアクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジメタアクリレー
ト、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリ
スリトールジメタアクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラメタアクリレート、グリセ
ロールジアクリレート、グリセロールジメタアクリレー
ト、グリセロールアクロキシジメタアクリレート、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジアクリレー
ト、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジメタア
クリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン
トリアクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチル
エタントリメタアクリレート、1,1,1−トリスヒドロ
キシメチルプロパンジアクリレート、1,1,1,1−ト
リスヒドロキシメチルプロパンジメタアクリレート;多
塩基酸の重合性不飽和アルコールエステル、例えばジア
リルテレフタレート、ジアリルフタレート、トリアリル
トリメリテート;2個以上のビニル基で置換された芳香
族化合物、例えばジビニルベンゼン;エポキシ基含有エ
チレン性不飽和基単量体とカルボキシル基含有エチレン
性不飽和基単量体との付加化合物、例えばグリシジルア
クリレート、グリシジルメタアクリレートとアクリル
酸、メタアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸の反応
物;等が挙げられる。
【0012】その他の官能基を有する単量体および有さ
ない単量体の例としては(メタ)アクリレート、例えば
メチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチル
アクリレート、エチルメタアクリレート、n−ブチルア
クリレート、n−ブチルメタアクリレート、イソブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウ
リルメタアクリレート、フェニルアクリレート;重合性
芳香族化合物、例えばスチレン、α−メチルスチレン、
ビニルケトン、t−ブチルスチレン、パラクロロスチレ
ン、ビニルナフタレン;カルボキシル基含有単量体、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸;水酸基含有単量体、例えば
2−ヒドキシエチルアクリレート、2−ヒドキシエチル
メタアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、
ヒドロキシプロピルメタアクリレート、ヒドロキシブチ
ルアクリレート、ヒドロキシブチルメタアクリレート、
アリルアクコール、メタアリルアクコール;含窒素アル
キル(メタ)アクリレート、例えばジメチルアミノエチ
ルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレー
ト、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルア
ミノプロピルメタアクリレート、ジメチルアミノプロピ
ルメタアクリルアミド;重合性アミド、例えばアクリル
酸アミド、メタアクリル酸アミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド;重合
性ニトリル、例えばアクリロニトリル、メタクリロニト
リル;ビニルハライド類、例えば塩化ビニル、臭化ビニ
ル、フッ化ビニル;α−オレイン、例えばエチレン、プ
ロピレン;ビニル化合物、例えば酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル;ジエン化合物、例えばブタジエン、イソプ
レン;等が挙げられる。
【0013】ラジカル重合性単量体混合物(C)中の自
己縮合性単量体の量は単量体全量の内20重量%以下、
好ましくは10重量%以下である。20重量%を越える
と添加の量に比例した効果(艶消し効果)が得られな
い。
【0014】本発明においては上記3成分(A)、
(B)および(C)をラジカル重合開始剤の存在下にラ
ジカル重合反応させて硬化剤封入型樹脂粒子を形成す
る。このラジカル重合の方法は従来の方法と変わりはな
いが、例えば成分(A)および硬化剤(B)を乳化分散
させたものに、単量体混合物(C)を添加し反応させる
方法、または全部の成分を水に乳化分散させた後重合さ
せる方法等が挙げられる。このラジカル重合に使用する
重合開始剤は通常のラジカル重合用開始剤が使用でき
る。典型的なラジカル重合開始剤の例としてはアゾ系開
始剤(アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2-
メチルブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチル
バレロニトリル)(以上油溶性)、4,4'-アゾビス(4-シア
ノ吉草酸)や2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミジ
ン)の中和物(水溶性)やパーオキサイド系開始剤(ヒドロ
キシパーオキサイド、過硫酸カリ、過硫酸アンモニウム
ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパー
オキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t-ブチルパー
ベンゾエート)等が挙げられる。重合温度は硬化剤
(B)が架橋する温度より低く、しかもラジカル重合が
起こる温度であり、具体的には30〜95℃、より好ま
しくは60〜85℃の温度が好適である。
【0015】硬化剤封入型樹脂粒子を形成する場合、水
性樹脂(A)は全組成(得られた樹脂粒子の重量)の5
〜90重量%、好ましくは20〜70重量%である。5
重量%より少ないと得られる粒子分散体の安定性が低
い。90重量%を越えると硬化剤が少なくなり硬化不良
を起こす。硬化剤(B)の硬化剤封入型樹脂粒子中の量
は5〜90重量%、好ましくは20〜50重量%であ
る。5重量%より少ないと硬化不良が起こり、90重量
%を越えると(A)の量が少なくなり分散体の安定性が
低下する。ラジカル重合性単量体混合物の使用量は得ら
れた樹脂粒子に対し5〜90重量%、好ましくは10〜
50重量%である。5重量%より少ないと十分な艶消し
効果が出ない。90重量%を越えると分散体の安定性が
悪く、硬化性も悪くなる。
【0016】上述のように得られた硬化剤封入型樹脂粒
子はそのまま電着塗料組成物として用いてもよいが、通
常一般的に用いられている電着塗料用樹脂分散体と混合
して用いることが好適である。通常の電着塗料用樹脂分
散体は0〜90重量%、好ましくは0〜70重量%の量
で使用することができる。
【0017】電着塗料用組成物としては必要に応じ従来
から用いられている他の添加剤等を加えてもよい。具体
的には顔料分散体、添加剤(溶剤、触媒)等を加えても
よい。
【0018】本発明の電着塗料組成物を用いて電着塗装
するための条件は、印加電圧50乃至400Vで10〜
40℃で1〜5分電着塗装することができる。電着塗装
する基材は金属、その他の導電性物質が挙げられる。
【0019】
【発明の効果】本発明による硬化剤封入型樹脂粒子の製
造においては、単量体の重合が水性樹脂と硬化剤からな
る粒子中で進行し、バインダーと艶消し成分が一体化し
ていると考えられ、両者の間で電着性の違いがなく、ワ
ックス法等と比較して、安定した艶消し塗膜が得られ
る。艶消し効果を示す成分の原料は、単量体として加え
るので水性樹脂は限定されない。水性樹脂は、水溶性ま
たは水分散性であればよく、用途や目的とする性能に合
わせて様々な樹脂を選択することができる。素材の凹凸
(ダイス目等)を隠ぺいして、平滑な、外観のすぐれた
塗膜が得られる。その理由は限定的でないが、硬化剤封
入型樹脂粒子の中には、リニアな(架橋していない)水
性樹脂が含まれている。これにより、電着析出時およ
び、焼付時にある程度塗膜が溶融フローし素地の凹凸を
隠する(平滑化する)ものと考えられる。
【0020】
【実施例】本発明を以下実施例に基づいてさらに詳細に
説明する。本発明はこれら実施例に限定されない。実施
例中、部分および%は特に指示しない限り、重量に基づ
く。
【0021】製造例1(アニオン性粒子の製造) アクリル樹脂(コータックスWE−866、東レ製)1
84部、メラミン樹脂(サイメル285、三井サイアナ
ミド製)65部、トリエチルアミン1.51部からなる
アクリル−メラミンワニスに、モノマー混合物100部
(スチレン30部、、メチルメタクリレート20部、N
−ブチルアクリレート40部、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート2部、ネオペンチルグリコールジメタクリ
レート3部、N−メチロールアクリルアミド5部)を加
えたものに、脱イオン水675部を投入し、均一乳濁液
を得た。
【0022】この乳濁液を冷却管付きの2Lコルベンに
入れ、80度まで昇温し、開始剤水溶液(ACVA(和
光純薬製)0.5部、DMEA0.32部、脱イオン水2
00部)を1時間にわたって滴下し、さらにその後1時
間温度を80度に保って、白色のエルジョンを得た(粒
子径128nm、固形分20%)。
【0023】製造例2〜5 アクリル樹脂、メラミン樹脂および単量体の配合を表1
に示すように変更する他は、製造例1と全く同様にして
表2の白色のエマルジョンを得た。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】製造例6(カチオン性粒子の製造) 撹拌装置、加熱槽、滴下ロート及び冷却管をそなえた1
リットルのガラス製反応容器にPTU−1000F−2
(エポキシ樹脂/ブロックイソシート系カチオン性バイ
ンダーエマルジョン;日本ペイント社製)1000部お
よび脱イオン水427部を仕込み70度まで昇温した。
その後、滴下ロートより単量体混合物(スチレン27部
メチルメタクリレート22部、n−ブチルアクリレート
36部、ネオペンチルグリコールジメタクリレート10
部、N−MAM5部)および開始剤水溶液(VA−06
1(和光純薬製)0.5部、酢酸0.24部、脱イオン水
140部)を1時間にわたり滴下した。さらに、1時間
70度を維持したのち冷却し、白色のエマルジョンを得
た(粒子径146nm、固形分27.5%)。 製造例7〜10(カチオン性粒子の製造)
【0027】製造例6において単量体を表3のように変
更する以外は、全く同様にして、表4に示すような白色
エマルジョンを得た。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】実施例1〜4 製造例1〜4で得られたエマルジョンに脱イオン水を加
えて固形分10%とし、アニオン電着塗料とした。この
電着塗料を電着塗装試験装置にいれ、6063Sアルミ
ニウム合金板にアルマイト処理し、さらに着色したもの
を被塗物(陽極)として、浴温21度、電圧160Vで
2.5分間通電した。このようにして得られた塗板を水
洗し180度で30分間焼付け硬化させた。得られた塗
膜の性能試験結果を表5に示す。
【0031】比較例1 製造例5で得られたエマルジョンを用いて実施例1〜4
と同様の試験を行った。
【0031】実施例5〜7 実施例4の電着塗料(固形分10%)にクリヤー電着塗
料(パワーマイト3700T(日本ペイント社製)を固
形分10%に希釈したもの)を全固形分に対し、10
%、20%、30%になるように添加した(それぞれ、
実施例5、6、7)。
【0032】これらの電着塗料から、実施例1と同様の
操作により硬化塗膜を得た塗膜の性能試験結果を表5に
示す。
【0033】比較例2(樹脂粒子配合による艶消し) 反応性乳化剤RA−1024(日本乳化剤社製)5部、
アクリル単量体(スチレン27部、メチルメタクリレー
ト27部、n−ブチルアクリレート36部、ネオペンチ
ルグリコールジメタクリレート10部)、過硫酸アンモ
ニウム1部および、脱イオン水から通常の乳化重合法に
よりアニオン性エマルジョン(固形分30%)を得た。
【0034】このエマルジョンを実施例5中のクリヤー
電着塗料に固形分比で35%配合して、電着塗料とし
た。この塗料より実施例1と同様の操作により硬化塗膜
を得た。塗膜の性能試験結果を表5に示す。
【0035】
【表5】
【0036】実施例8 製造例6で得られたエマルジョンに脱イオン水を加えて
固形分20%とし、カチオン電着塗料とした。この電着
塗料を電着塗装試験装置にいれ、JISG3141鉄板
を被塗物(陰極)として、浴温28度、電圧220Vで
3分間通電した。このようにして得られた塗板を水洗し
160℃で20分間焼付け硬化させた。得られた塗膜の
性能試験結果を表6に示す。
【0037】実施例9〜11 製造例7〜9で得られたエマルジョンを用いて実施例8
と同様の試験を行った。結果を表6に示す。
【0038】比較例3 製造例10で得られたエマルジョンを用いて実施例8と
同様の試験を行った。結果を表6に示す。
【0039】
【表6】
【0040】実施例12 製造例6で得られたエマルジョンに顔料分散体(PTU
−1000F−1グレー;日本ペイント社製)および、
脱イオン水を加えて固形分20%の電着塗料とした。
(顔料/樹脂=1/3.2)これを通常の化成処理をし
た鉄板に実施例8と同様に電着塗装した。得られた塗膜
の光沢値(60°)は9であった。
【0041】実施例13〜15および比較例4 製造例7〜9および10で得られたエマルジョンをもち
いて実施例12と同様の試験を行った。結果を表7に示
す。
【0042】
【表7】
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 で表わされるアルコキシシラン基を有する単量体または
【化2】 で表わされるN−メチロール(メタ)アクリルアミドもし
くはN−メトキシメチロール(メタ)アクリルアミドであ
る請求項1記載の艶消し電着塗料組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 敬三 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 (72)発明者 石倉 慎一 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水性樹脂、 (B)硬化剤、および (C)自己縮合性単量体を必須成分として含むラジカル
    重合性単量体混合物を水性媒体中に分散させ、ラジカル
    重合反応させて得られる硬化剤封入型樹脂粒子を含むこ
    とを特徴とする艶消し電着塗料組成物。
  2. 【請求項2】 自己縮合性単量体が 【化1】 で表わされるアルコキシシラン基を有する単量体または 【化2】 で表わされるN−メチロール(メタ)アクリルアミドもし
    くはN−メトキシメチロール(メタ)アクリルアミドであ
    る請求項1記載の艶消し電着塗料組成物。
  3. 【請求項3】 水性樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹
    脂、ポリブタジエン樹脂またはアルキド樹脂である請求
    項1記載の艶消し電着塗料組成物。
  4. 【請求項4】 硬化剤(B)がアミノ樹脂、フェノール
    樹脂、エポキシ樹脂またはブロックイソシアナートであ
    る請求項1記載の艶消し塗料組成物。
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