JP3279773B2 - 常温架橋性樹脂組成物およびその製造法 - Google Patents

常温架橋性樹脂組成物およびその製造法

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JP3279773B2 JP27385993A JP27385993A JP3279773B2 JP 3279773 B2 JP3279773 B2 JP 3279773B2 JP 27385993 A JP27385993 A JP 27385993A JP 27385993 A JP27385993 A JP 27385993A JP 3279773 B2 JP3279773 B2 JP 3279773B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、常温架橋性樹脂組成物
およびその製造法に関する。さらに詳しくは、耐候性、
耐久性などが要求される建築物内外装、自動車、家電用
品などに良好な塗膜性能を付与しうる常温架橋性樹脂組
成物およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料や接着剤としては、公害防止
および省資源の観点から、有機溶剤が用いられたものか
ら水性のものへの転換が試みられている。
【0003】しかしながら、従来の水性のものには、一
般に水分散性樹脂が用いられており、該水分散性樹脂
は、イオン性または非イオン性の界面活性剤が用いられ
た乳化重合法によってえられるものであるので、架橋性
の官能基を有せず、その結果として乳化重合の際に用い
られた界面活性剤の影響を強く受けるため、有機溶剤が
用いられたものと対比して形成された塗膜の耐候性、耐
水性、耐汚染性などの塗膜性能がいちじるしくわるくな
るという欠点があった。
【0004】前記欠点を解消する方法として、たとえば
マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アルキッド樹
脂、水溶性アクリル樹脂などを分散安定剤として用い、
水性媒体中で重合を行なう方法、耐水性および耐候性を
向上させるために、加水分解可能なシリル基を有する水
溶性合成樹脂の水溶液中で該シリル基と反応しうる官能
基を有するビニル系単量体を含む単量体混合物を乳化重
合する方法(特開平2−178301号公報)などが提
案されている。
【0005】しかしながら、前記分散安定剤を用い、水
性媒体中で重合を行なう方法では、分散安定剤により加
水分解可能なシリル基の加水分解が促進され、重合中に
シロキサン結合を形成してしまうため、凝集体が生成す
るなどといった問題がある一方、形成される塗膜は架橋
が不充分である傾向がある。さらに、前記分散安定剤の
なかには耐候性に劣るものがあり、かかる分散安定剤を
用いたばあいには、架橋が不充分となって形成される塗
膜の耐候性が劣り、さらに耐水性、耐久性などが劣るな
どといった問題がある。また前記乳化重合する方法で
は、共重合体の合成の際やえられた共重合体を保存して
いるあいだにゲル化が生じ、該共重合体を安定した状態
で製造したり、保存することができないという問題点が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術にみられる問題点がなく、貯蔵安定性およ
び常温架橋性にすぐれ、さらに耐水性および耐候性にも
すぐれた組成物をうるべく鋭意研究を重ねた結果、かか
る物性を有する組成物およびその製造法を見出し、本発
明を完成するにいたった。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は一
般式(I) :
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1価の
炭化水素基、X1はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒド
ロキシル基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ
基、チオアルコキシ基またはアミノ基、aは0〜2の整
数を示す(ただし、R1およびX1がそれぞれ2以上であ
るばあいには、これらは同一または相異なる))で表わ
されるシリル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素二
重結合とを有するビニル系単量体と塩基性化合物とを反
応させてなるビニル系単量体および該ビニル系単量体と
共重合可能なビニル系単量体とを水性媒体中で共重合さ
せることにより得られた水溶性樹脂、または該水溶性樹
脂の水性媒体溶液中で、アクリル系単量体を分散重合し
てなる水分散型樹脂を含有したことを特徴とする常温架
橋性樹脂組成物、ならびに一般式(I):
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1価の
炭化水素基、X1はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒド
ロキシル基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ
基、チオアルコキシ基またはアミノ基、aは0〜2の整
数を示す(ただし、R1およびX1がそれぞれ2以上であ
るばあいには、これらは同一または相異なる))で表わ
されるシリル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素二
重結合とを有するビニル系単量体と塩基性化合物とを反
応させてなるビニル系単量体および該ビニル系単量体と
共重合可能なビニル系単量体とを水性媒体中で共重合さ
せることにより得られた水溶性樹脂の水性媒体溶液中に
レドックス系触媒を存在させ、70℃以下の温度でアク
リル系単量体を分散重合することを特徴とする常温架橋
性樹脂組成物の製造法に関する。
【0012】
【作用および実施例】本発明の常温架橋性樹脂組成物
は、前記したように、一般式(I) :
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R1は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基およびアラルキル基から選ばれた1価の
炭化水素基、X1はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒド
ロキシル基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ
基、チオアルコキシ基またはアミノ基、aは0〜2の整
数を示す(ただし、R1およびX1がそれぞれ2以上であ
るばあいには、これらは同一または相異なる))で表わ
されるシリル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素二
重結合とを有するビニル系単量体と塩基性化合物とを反
応させてなるビニル系単量体および該ビニル系単量体と
共重合可能なビニル系単量体とを水性媒体中で共重合さ
せることにより得られた水溶性樹脂、または該水溶性樹
脂の水性媒体溶液中で、アクリル系単量体を分散重合し
てなる水分散型樹脂からなるものである。
【0015】本発明において、前記水溶性樹脂は、前記
一般式(I) :
【0016】
【化7】
【0017】(式中、R1 、X1 およびaは前記と同
じ)で表わされるシリル基と少なくとも1つの重合性炭
素−炭素二重結合とを有するビニル系単量体(以下、モ
ノマー(A-1) という)と塩基性化合物とを反応させてな
るビニル系単量体(以下、モノマー(A) という)、必要
に応じて水溶性基または水溶性基を生成しうる基を有す
るビニル系単量体(以下、モノマー(B) という)、前記
モノマー(A) および前記モノマー(B) と共重合可能なビ
ニル系単量体(以下、モノマー(C) という)、および必
要に応じて重合性が異なる2以上の不飽和基を有するビ
ニル系単量体(以下、モノマー(D) という)を水性媒体
中で共重合し、必要により水溶化することによりえられ
る。
【0018】モノマー(A) をうるために用いられる前記
モノマー(A-1 )の具体例としては、たとえば
【0019】
【化8】
【0020】などの一般式(II):
【0021】
【化9】
【0022】(式中、R1 およびaは前記と同じ、R2
は水素原子またはメチル基、X2 はハロゲン原子を示
す)で表わされる化合物;
【0023】
【化10】
【0024】などの一般式(III) :
【0025】
【化11】
【0026】(式中、R1 、R2 、X2 およびaは前記
と同じ)で表わされる化合物;
【0027】
【化12】
【0028】などの一般式(IV):
【0029】
【化13】
【0030】(式中、R1 、R2 およびaは前記と同
じ、R3 は炭素数1〜12のアルコキシ基、ヒドロキシル
基、フェノキシ基またはアミノ基を示す)で表わされる
化合物;
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】などの一般式(V) :
【0034】
【化16】
【0035】(式中、R1 、R2 、R3 およびaは前記
と同じ、R4 は炭素数1〜12のアルキレン基を示す)で
表わされる化合物;
【0036】
【化17】
【0037】などの一般式(VI):
【0038】
【化18】
【0039】(式中、R1 、R2 、R3 およびaは前記
と同じ)で表わされる化合物;などの一般式(VII) :
【0040】
【化19】
【0041】などの一般式(VII) :
【0042】
【化20】
【0043】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびa
は前記と同じ、R5 はフェニレン基を示す)で表わされ
る化合物;
【0044】
【化21】
【0045】などの一般式(VIII):
【0046】
【化22】
【0047】(式中、R1 、R2 、R3 およびaは前記
と同じ、nは1〜12の整数を示す)で表わされる化合
物; CH2 =CHO(CH2 3 Si(OCH3 3 などの一般式(IX):
【0048】
【化23】
【0049】(式中、R1 、R2 、R3 、aおよびnは
前記と同じ)で表わされる化合物; CH2 =CHCH2 O(CH2 3 Si(OC
3 3 、 CH2 =CHCH2 OCO(CH2 10Si(OC
3 3 などの一般式(X) :
【0050】
【化24】
【0051】(式中、R1 、R2 、R3 、aおよびnは
前記と同じ、R6 は−CH2 O−または−CH2 OCO
−を示す)で表わされる化合物;
【0052】
【化25】
【0053】などの一般式(XI):
【0054】
【化26】
【0055】(式中、R1 、R2 、R3 、R5 およびa
は前記と同じ)で表わされる化合物などがあげられ、こ
れらの化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用い
られうるが、これらのなかでは、取扱いが容易で低価格
であり、反応副生成物が生じにくいという点から、アル
コキシシリル基を有する化合物が好ましい。
【0056】前記塩基性化合物の具体例としては、たと
えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウ
ム、水酸化ルビジウムなどのアルカリ金属水酸化物;水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土
類金属水酸化物;水酸化セリウム;テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウム
ヒドロキシドなどの4級アンモニウムヒドロキシド;テ
トラメチルホスホニウムヒドロキシドなどの4級ホスホ
ニウムヒドロキシドなどがあげられるが、これらのなか
では、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチ
ウム、水酸化ルビジウム、水酸化セリウム、4級アンモ
ニウムヒドロキシドおよび4級ホスホニウムヒドロキシ
ドが、前記モノマー(A-1) との反応性の点で好ましい。
【0057】前記モノマー(A-1) と塩基性化合物との使
用割合は、塩基性化合物がモノマー(A-1) のシリル基に
対してきわめて少ないばあいには、反応中または保存中
にゲル化が生じることがあり、また塩基性化合物がモノ
マー(A-1) のシリル基に対してきわめて多いばあいに
は、えられる組成物を用いて形成された塗膜の耐水性が
低下することがあるので、モノマー(A-1) のシリル基中
の−Si−X1 基1当量に対して塩基性化合物が0.5 〜
2当量、なかんづく0.8 〜1.2 当量となるように調整す
ることが好ましい。
【0058】前記モノマー(A-1) と塩基性化合物とを反
応させてモノマー(A) をうる方法には、とくに限定がな
く、通常実施されている方法、たとえば塩基性化合物を
たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノールな
どの有機溶剤または水に溶解させた溶液に、モノマー(A
-1) をゆっくりと室温以下の温度で添加し、さらに必要
により反応溶液を加熱する方法などがある。
【0059】かくしてえられるモノマー(A) は、単離し
てまたは反応終了溶液のままで後述する水溶性樹脂の合
成に用いられる。
【0060】前記モノマー(A) は単独でまたは2種以上
を混合して用いられうるが、その配合量は、前記水溶性
樹脂を構成する全モノマー100 部(重量部、以下同様)
に対して0.5 〜30部、なかんづく2〜25部であることが
好ましい。かかる配合量が前記範囲よりも少ないばあい
には、えられる組成物を用いて形成された塗膜の耐久性
および耐候性が劣るようになり、また前記範囲をこえる
ばあいには、えられる組成物の安定性が低下したり、該
組成物を用いて形成された塗膜の耐水性が劣るようにな
る。
【0061】本発明においては、前記モノマー(A) は、
水中で安定しており、親水性が大きく、えられる組成物
に充分な水溶性を付与しうるものであるが、より安定し
て水溶性を付与せしめるために、モノマー(B) を水溶化
成分として用いることができる。
【0062】前記モノマー(B) の具体例としては、たと
えば酸性基を導入するばあいには、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無
水イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸な
どのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、スチレンス
ルホン酸、ビニルスルホン酸などの重合可能な炭素−炭
素二重結合を有する酸およびこれらのアルカリ金属塩、
アンモニウム塩、アミン塩などの塩;無水マレイン酸な
どの酸無水物およびこれらと炭素数1〜20の直鎖また
は分岐鎖を有するアルコールとのハーフエステルなどが
あげられ、これらのなかでは、えられる組成物の安定性
の面でカルボキシル基含有ビニル系単量体が好ましい。
また、塩基性基を導入するばあいには、ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレートなどのアミノ基を有する(メタ)アクリレ
ート;(メタ)アクリルアミド、α−エチル(メタ)ア
クリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、アクリロイルモルホリンおよびこれらの
塩酸塩、酢酸塩などがあげられ、これらのなかでは、水
溶化能力およびえられる組成物の安定性の面でアミノ基
含有ビニル系単量体が好ましい。
【0063】前記モノマー(B) の配合量は、前記水溶性
樹脂を構成する全モノマー100 部に対して0〜20部、な
かんづく0.5 〜10部であることが好ましい。かかる配合
量が前記範囲よりも多いばあいには、えられる組成物を
用いて形成された塗膜の耐水性が低下する傾向がある。
【0064】前記モノマー(C) の具体例としては、たと
えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのビニル
系単量体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシランなどの加水分解性シリル基含有ビニル系単量
体;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタ
フルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロ
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,3,3
−テトラフルオロプロピルメタクリレート、β−(パー
フルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレートなどの
フッ素含有ビニル系単量体;スチレン、α−メチルスチ
レン、クロロスチレン、4−ヒドロキシスチレン、ビニ
ルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル系単量体;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレートな
どのビニルエステルやアリル化合物;(メタ)アクリロ
ニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体;グリシ
ジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニル
系単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシエチルビニルエーテル、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシスチレン、アロニ
クス5700(東亜合成化学工業(株)製)、Plac
celFA−1、PlaccelFA−4、Placc
elFM−1、PlaccelFM−4(以上、ダイセ
ル化学工業(株)製)、HE−10、HE−20、HP
−10、HP−20(以上、(株)日本触媒製)、ブレ
ンマーPPシリーズ、ブレンマーPEシリーズ、ブレン
マーPEPシリーズ、ブレンマーAP−400、ブレン
マーAE−350、ブレンマーNKH−5050、ブレ
ンマーGLM(以上、日本油脂(株)製)、水酸基含有
ビニル系変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマーなど
の水酸基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシアルキルエステルなどのα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸
エステル基含有ビニル化合物またはウレタン結合やシロ
キサン結合を含む(メタ)アクリレートなどのビニル化
合物;東亜合成化学工業(株)製のマクロモノマーであ
るAS−6、AN−6、AA−6、AB−6、AK−5
などの化合物;ビニルメチルエーテル、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、クロロプレン、プロピレン、ブタジエ
ン、N−ビニルイミダゾールなどのその他のビニル系単
量体、旭電化工業(株)製のLA87、LA82、LA
22などの重合型光安定剤、重合型紫外線吸収剤などが
あげられる。
【0065】前記モノマー(C) の種類は、えられる組成
物に付与する目的とする物性に応じて選択すればよい。
たとえば、えられる組成物を用いて形成された塗膜に撥
水性を付与し、耐水性および耐久性を向上させるために
は、フッ素含有ビニル系単量体やシロキサン含有ビニル
系単量体を用いることが好ましく、塗膜の耐水性および
耐候性を向上させるためには、加水分解性シリル基含有
ビニル系単量体を用いることが好ましい。また、たとえ
ばえられる組成物の安定性を向上させるためには、水酸
基含有ビニル系単量体、ポリプロピレングリコールメタ
クリレートやポリエチレングリコールモノメタクリレー
トのような親水性単量体を用いることが好ましい。この
ようにモノマー(C) を用いたばあいには、たとえばアク
リル酸、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートな
どで代表されるモノマー(B) の配合量を減少させること
ができる。
【0066】前記モノマー(C) の配合量は、えられる組
成物に付与する目的とする物性によって異なるので一概
には決定することができないが、通常、前記水溶性樹脂
を構成する全モノマー100 部に対して40〜99.5部、なか
んづく55〜97部であることが好ましい。かかる配合量が
前記範囲よりも少ないばあいには、硬度、耐久性、耐薬
品性などのえられる組成物を用いて形成された塗膜の基
本的な物性が低下するようになり、また前記範囲よりも
多いばあいには、相対的にモノマー(A) の配合量が少な
くなるため、架橋が充分に行なわれず、塗膜の耐久性が
低下する傾向がある。
【0067】前記モノマー(D) は、水溶性樹脂の側鎖に
不飽和基を導入し、後述する水分散型樹脂にグラフト重
合させることにより、重合安定性、塗膜の耐水性および
耐久性を向上させるための成分である。
【0068】前記モノマー(D) の具体例としては、たと
えばアリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
とエチレングリコールモノアリルエーテルとのエステル
化物、(メタ)アクリル酸とアリルグリシジルエーテル
の付加物などがあげられ、これらのなかでは、入手の容
易さからアリル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0069】前記モノマー(D) の配合量は、前記水溶性
樹脂を構成する全モノマー100 部に対して0〜10部、好
ましくは0.5 〜10部、さらに好ましくは0.5 〜5部、と
くに好ましくは1〜5部であることが望ましい。かかる
配合量が前記範囲をこえるばあいには、前記水溶性樹脂
をつくる際に架橋反応が起こり、えられる水溶性樹脂の
水溶性が小さくなる傾向がある。
【0070】前記水溶性樹脂の合成は、通常実施されて
いる重合法、すなわち乳化重合法、懸濁重合法、溶液重
合法などのいずれの方法でも行なうことができるが、操
作の簡便性の点から溶液重合法を用いることが好まし
い。
【0071】溶液重合法を採用するばあいには、使用す
る溶剤は、えられる共重合体を溶解しうるものであるか
ぎりとくに限定はないが、該共重合体を水性媒体中に溶
解させて分散安定剤として用いる際に、溶剤を回収しな
いほうが操作が簡便であるため、水溶性有機溶剤を用い
ることが好ましい。また、溶剤回収を行ない、単離した
該共重合体を分散安定剤として用いて重合を行なっても
よい。
【0072】前記水溶性有機溶剤の代表例としては、た
とえば炭素数1〜10の直鎖アルコール、炭素数1〜10の
分岐鎖を有するアルコール、一般式: H−(OCH2 CH2 m −OR7 (式中、R7 は炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖を有す
るアルキル基、mは1〜5の整数を示す)で表わされる
(ポリ)エチレングリコールモノアルキルエーテル、一
般式: R8 CO−(OCH2 CH2 m −OR (式中、RおよびR9 はそれぞれ独立して炭素数1
〜10の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基、mは前記
と同じ)で表わされる(ポリ)エチレングリコールエー
テルエステル、一般式:
【0073】
【化27】
【0074】(式中、R7 およびmは前記と同じ)で表
わされる(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエ
ーテル、一般式:
【0075】
【化28】
【0076】(式中、R8 、R9 およびmは前記と同
じ)で表わされる(ポリ)プロピレングリコールエーテ
ルエステルなどがあげられる。
【0077】前記水溶性有機溶剤の具体例としては、た
とえばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、イソブチルアルコール、ヘキシルアルコー
ル、オクチルアルコールなどのアルコール類;メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
エチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエー
テル、プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノイソブチルエーテル、トリプロピレングリコ
ールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモ
ノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノイソ
ブチルエーテルなどのエーテル類;ブチルセロソルブア
セテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルア
セテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
アセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエー
テルアセテート、トリプロピレングリコールモノイソブ
チルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエス
テル類などがあげられる。
【0078】重合開始剤は、通常用いられているもので
あればとくに限定がなく、たとえばレドックス系開始
剤、アゾ系開始剤、過酸化物などがあげられる。これら
の重合開始剤のなかでは、アゾ系開始剤が好ましい。か
かるアゾ系開始剤の具体例としては、たとえばアゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビス
メチルブチロニトリル、アゾビスメチルメトキシバレロ
ニトリルなどのアゾ系ニトリル類;V−50、VA−0
41、VA−044、VA−061(以上、和光純薬工
業(株)製)などのアゾアミジン類;VA−080、V
A−086、VA−088(以上、和光純薬工業(株)
製)などのアゾアミド類;アゾジ−tert−オクタ
ン、アゾジ−tert−ブタンなどのアゾアルキル類;
シアノプロピルアゾホルムアミド、アゾビスシアノバレ
ロイル酸、ジメチルアゾビスメチルプロピオネート、ア
ゾビスヒドロキシメチルプロピオニトリルなどがあげら
れる。また、必要に応じて、n−ドデシルメルカプタ
ン、t−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタ
ン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルメ
チルジメトキシシラン、(CH3 O)3 Si−S−S−
Si(OCH3 3 、(CH3 O)3 Si−(CH2
3 −S−S−(CH23 −Si(OCH3 3 、(C
3 O)Si−S8 Si(OCH3 3 などの連鎖移動
剤を用い、分子量の調節をしてもよい。
【0079】重合条件は、通常重合温度が40〜170
℃、好ましくは50〜150℃、重合時間が3〜24時
間、好ましくは4〜20時間となるように調整すること
が望ましい。
【0080】なお、前記共重合体を水溶性樹脂とするた
めには、該共重合体中にカルボキシル基などの酸性基が
存在するばあいには、たとえば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、モノメタノールアミン、ジメタ
ノールアミン、トリメタノールアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン
などで中和すればよい。これらの化合物のなかでは、中
和の際の安定性の面でアンモニアおよび有機アミンが好
ましい。また、前記共重合体にアミノ基などの塩基性基
が存在するばあいには、たとえば塩酸、蟻酸、酢酸、酪
酸、マレイン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、イタコン酸、クエン酸、コハク酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、これらの酸無水物などの酸性化合
物などを用いて4級化により中和すればよい。これらの
化合物のなかでは、中和の際の安定性の面で塩酸および
有機酸が好ましい。
【0081】中和の際には、重合速度および重合安定性
の点から、pHが5〜10となるように調整することが望
ましい。
【0082】また、水性化に際し、該共重合体は水溶性
有機溶剤に溶解させたまま水性媒体と混合してもよく、
また留去、再沈といった方法で該共重合体を回収したの
ちに水性媒体に加えてもよい。
【0083】さらに、前記水溶性樹脂は、モノマー(A)
およびモノマー(C) 、ならびに必要に応じてモノマー
(B) およびモノマー(D) を助溶剤中で重合してうること
ができ、重合後に助溶剤を添加すると凝集するばあいで
あっても、該助溶剤を重合剤として用いたばあいには、
凝集を生じることがない。なお、かかる助溶剤の代表例
としては、たとえば後述する助溶剤の代表例などがあげ
られる。
【0084】かくしてえられる水溶性樹脂は単独で常温
架橋性樹脂組成物として用いることができる。また、前
記水溶性樹脂の水性媒体溶液中でアクリル系単量体を分
散重合することにより、水分散型樹脂を含有したことを
特徴とする常温架橋性樹脂組成物がえられる。この場
合、前記シリル基を有する水溶性樹脂は、本発明におい
ては、いわゆる分散安定剤として作用するものである。
【0085】前記アクリル系単量体としては、前記水溶
性樹脂の合成の際に用いられるモノマー(A) 、モノマー
(B) およびモノマー(C) から選ばれた少なくとも1種の
モノマーを用いることができるが、本発明において、え
られる組成物を用いて形成された塗膜の耐久性を向上さ
せるためには、モノマー(A) を用いることが好ましい。
【0086】前記モノマー(A) の配合量は、アクリル系
単量体100 部に対して0〜30部、なかんづく0.5 〜25部
であることが好ましい。かかるモノマー(A) の配合量が
前記範囲よりも多いばあいには、えられる組成物を用い
て形成された塗膜の耐水性が低下し、また組成物の貯蔵
安定性が低下する傾向がある。
【0087】前記モノマー(B) の配合量は、アクリル系
単量体100 部に対して0〜20部、なかんづく0〜5部で
あることが好ましい。かかるモノマー(B) の配合量が前
記範囲よりも多いばあいには、えられる組成物を用いて
形成された塗膜の耐水性が低下する傾向がある。
【0088】前記モノマー(C) の配合量は、アクリル系
単量体100 部に対して50〜100 部、なかんづく70〜99.5
部であることが好ましい。かかるモノマー(C) の配合量
が前記範囲よりも少ないばあいには、硬度、耐久性、耐
薬品性などのえられる組成物を用いて形成された塗膜の
基本的な物性が低下する傾向がある。
【0089】さらに、本発明においては、前記モノマー
(A) 〜(C) に加えて、さらに前記水溶性樹脂と水分散型
樹脂とが反応して架橋構造を有するようにするために、
たとえばポリエチレングリコールジメタクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、トリアリルシアヌレ
ートなどの重合性の不飽和二重結合を2以上有する単量
体の1種または2種以上を用いることができる。
【0090】前記アクリル系単量体100 部に対する前記
水溶性樹脂の配合割合は、5〜2000部、なかんづく10〜
1000部であることが好ましい。かかる水溶性樹脂の配合
割合が前記範囲よりも小さいばあいには、組成物の安定
化効果が小さく、組成物の製造が困難となるようにな
り、また前記範囲よりも大きいばあいには、組成物を用
いて形成された塗膜の耐水性が低下する傾向がある。
【0091】ここで、本明細書にいう「水性媒体」と
は、水または水溶性有機溶剤を溶解した水をいう。
【0092】本発明においては、水性媒体としては、通
常水が用いられるが、前記水溶性樹脂の溶解性を向上さ
せるために、水溶性有機溶剤を水100 部に対して50部以
下の範囲内で配合することができる。
【0093】前記水溶性有機溶剤としては、たとえば前
記水溶性樹脂の合成の際に用いられる水溶性有機溶剤な
どがあげられる。
【0094】前記水溶性樹脂の水性媒体の溶液中でアク
リル系単量体を分散重合する方法としては、たとえば通
常の乳化重合法を採用することができる。
【0095】前記乳化重合法としては、たとえばバッチ
重合法、モノマー滴下重合法、乳化モノマー滴下重合法
などがあげられる。本発明においては、これらの重合法
のなかでは、製造時の安定性の面でモノマー滴下重合法
および乳化モノマー滴下重合法が好ましい。
【0096】本発明においては、前記アクリル系単量体
の重合をより安定に行なうために、重合開始剤としてレ
ドックス系触媒を用いて70℃以下の温度で重合中のpH
が5〜9となるように調整することが好ましい。
【0097】前記レドックス系触媒としては、たとえば
過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸
ナトリウムまたはロンガリットとの組合せ;過酸化水素
とアスコルビン酸との組合せ;t−ブチルハイドロパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイ
ドなどの有機過酸化物と酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガ
リットなどとの組合せなどがあげられる。これらのなか
では、とくに過硫酸塩と還元剤との組合せが好ましい。
また、触媒活性を安定的にうるためには、たとえば硫酸
鉄などの2価の鉄イオンを含む化合物とエチレンジアミ
ン4酢酸2ナトリウムなどのキレート化剤とを併用する
ことができる。
【0098】前記化合物とキレート化剤との併用物の配
合量は、アクリル系単量体100 部に対して0.01〜10部、
なかんづく0.05〜5部であることが好ましい。かかる併
用物の配合量が前記範囲よりも少ないばあいには、重合
が進行しにくくなることがあり、また前記範囲よりも多
いばあいには、生成する重合体の分子量が小さくなり、
えられる組成物を用いて形成された塗膜の耐久性が低下
する傾向がある。
【0099】また、本発明においては、通常、乳化重合
の際に用いられるイオン性または非イオン性の界面活性
剤を用いることができるが、耐水性、耐候性などの観点
から、その使用量を少量にとどめることが好ましい。
【0100】前記イオン性界面活性剤の具体例として
は、たとえばラウリルスルホン酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソオクチルベンゼン
スルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩;Newco
l−723SF、Newcol−707SN、Newc
ol−707SF、Newcol−740SF、New
col−560SN(以上、日本乳化剤(株)製)など
のポリオキシエチレン基を含むアニオン性乳化剤;イミ
ダリンラウレート、アンモニウムハイドロオキサイドな
どのアンモニウム塩などがあげられる。
【0101】また、前記非イオン性界面活性剤の具体例
としては、たとえばポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどの
ポリオキシエチレン類;L−77、L−720、L−5
410、L−7602、L−7607(以上、ユニオン
カーバイド社製)などのシリコンを含むノニオン性乳化
剤などがあげられる。
【0102】前記界面活性剤の使用量は、通常、アクリ
ル単量体100 部に対して10部以下程度である。
【0103】また、本発明においては、重合性炭素−炭
素二重結合を有する反応性乳化剤を用いることができ、
とくに耐水性を向上させるためには、ポリオキシエチレ
ン基を有するたとえばアデカリアソーブNE−10、N
E−20、NE−30、NE−40、SE−10N(以
上、旭電化工業(株)製)、Antox−MS−60、
Antox−MS−2N(以上、日本乳化剤(株)
製)、アクアロンRN−20、RN−30、RN−5
0、アクアロンHS−10、HS−20、HS−102
5(以上、第一工業製薬(株)製)などの反応性乳化剤
を用いることが好ましい。
【0104】前記反応性乳化剤の使用量は、あまりにも
多いばあいには、樹脂の粒子径が小さくなる傾向がある
ので、通常、アクリル系単量体100 部に対して7部以下
程度である。
【0105】なお、反応系内に含まれる前記水溶性樹脂
および前記アクリル系単量体の濃度は、通常20〜70重量
%、なかんづく30〜60重量%であることが好ましい。か
かる濃度が前記範囲よりも小さいばあいには、重合操作
の面ではとくに問題がないが、収率が低くなって経済面
で劣り、またえられる組成物を用いて塗膜を形成したと
きに、該塗膜の膜厚が薄くなってしまい、耐久性、耐水
性、耐薬品性などの低下をおこしたり、塗装の作業性に
劣る傾向があり、また前記範囲をこえるばあいには、反
応系の粘度がいちじるしく上昇するため、重合反応に伴
なう発熱を除去することが困難となったり、重合機から
の取り出しに長時間を要するなどの不都合が生じる傾向
がある。
【0106】かくして水溶性樹脂の水性媒体溶液中でア
クリル系単量体を分散重合してえられた水分散型樹脂
と、前記水溶性樹脂を含有した本発明の常温架橋性樹脂
組成物がえられる。なお、前記水溶性樹脂を製造すると
きに、前記モノマーDを使用したばあいには、前記水溶
性樹脂がグラフト重合した水分散型樹脂がえられること
となる。該組成物中に含有される水分散型樹脂は、粒子
径が0.02〜1.0 μm程度の超微粒子で構成されているた
め、該組成物は、すぐれた被膜形成能を有する。
【0107】本発明の常温架橋性樹脂組成物は、空気中
に存在する二酸化炭素によって硬化するが、硬化を促進
せしめるために、必要に応じて該組成物に硬化触媒を配
合することができる。
【0108】本発明の組成物において架橋性を有するの
は、一般式(I) で表わされるシリル基を有するビニル系
単量体と塩基性化合物とが反応した部位であり、かかる
部位は、たとえば水ガラスなどのアルカリシリケートな
どの一般的な硬化剤の存在下で常温で架橋反応を生じ、
架橋結合を生成する性質を有する。
【0109】前記硬化触媒の具体例としては、たとえば
二酸化炭素;炭酸アンモニウム;炭酸ジメチル、炭酸ジ
エチルなどの炭酸エステル類;炭酸水素アンモニウム、
炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素マグ
ネシウム、炭酸水素リチウムなどの炭酸水素塩;マレイ
ン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イタコ
ン酸、クエン酸、コハク酸、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸、これらの酸無水物などの酸性化合物;硫酸、パ
ラトルエンスルホン酸などのスルホン酸類;硫酸ジメチ
ル、硫酸ジエチルなどの硫酸エステル類;硫酸水素アン
モニウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素セシウム、硫酸
水素ナトリウム、硫酸水素リチウムなどの硫酸水素塩;
塩酸;リン酸、リン酸ジルコニウム、リン酸アルミニウ
ム、(ポリ)リン酸ナトリウムなどのリン酸塩;ケイフ
ッ化ナトリウム、酸化亜鉛;トリアセチン,ジアセチ
ン、グリオキザールなどがあげられ、これらの硬化触媒
は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0110】これらの硬化触媒のなかでは、二酸化炭
素、炭酸エステル類、炭酸水素塩、有機酸性化合物、硫
酸、スルホン酸類、硫酸エステル類、硫酸水素塩、リン
酸、リン酸塩、ケイフッ化ナトリウム、酸化亜鉛、トリ
アセチン、ジアセチンおよびグリオキザールが硬化活性
が高いので好ましい。
【0111】前記硬化触媒の配合量は、とくに限定がな
いが、通常、組成物に含有された樹脂固形分100 部に対
して0.01〜20部、なかんづく0.1 〜10部であることが好
ましい。かかる硬化触媒の配合量は、前記範囲よりも少
ないばあいには、硬化触媒を配合したことによる効果が
充分でなく、また前記範囲をこえるばあいには、形成さ
れた塗膜の光沢が低下する傾向がある。
【0112】なお、水分散型樹脂に加水分解性シリル基
含有ビニル系単量体が用いられているばあいには、縮合
触媒を配合することにより、塗膜の耐水性および耐候性
をさらに向上させることができる。
【0113】前記縮合触媒の具体例としては、たとえば
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレート、ジオク
チル錫マレートなどの有機錫化合物、モノメチルホスフ
ェート、モノエチルホスフェート、ジブチルアシッドホ
スフェート、ジオクチルアシッドホスフェートなどのリ
ン酸エステルおよびそのアミン塩などがあげられ、これ
らの縮合触媒は単独でまたは2種以上を混合して用いら
れる。
【0114】前記縮合触媒の配合量は、とくに限定がな
いが、通常、組成物に含有された樹脂固形分100 部に対
して0.1 〜20部、なかんづく0.2 〜5部であることが好
ましい。かかる縮合触媒の配合量は、前記範囲よりも少
ないばあいには、かかる縮合触媒を配合することによる
効果が充分でなく、また前記範囲をこえるばあいには、
形成された塗膜の光沢および耐水性が低下する傾向があ
る。
【0115】また、本発明においては、組成物中には、
均一な塗膜形成を補助することを目的として、必要によ
り、助溶剤を配合することができる。
【0116】前記助溶剤の代表例としては、たとえば炭
素数1〜10の直鎖アルコール、炭素数1〜10の分岐鎖
を有するアルコール、一般式: H−(OCH2 CH2 m −OR7 (式中、R7 およびmは前記と同じ)で表わされる(ポ
リ)エチレングリコールモノアルキルエーテル、一般
式: R8 CO−(OCH2 CH2 m −OR9 (式中、R8 、R9 およびmは前記と同じ)で表わされ
る(ポリ)エチレングリコールエーテルエステル、一般
式:
【0117】
【化29】
【0118】(式中、R7 およびmは前記と同じ)で表
わされる(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエ
ーテル、一般式:
【0119】
【化30】
【0120】(式中、R8 、R9 およびmは前記と同
じ)で表わされる(ポリ)プロピレングリコールエーテ
ルエステルなどがあげられる。
【0121】前記助溶剤の具体例としては、たとえばメ
チルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、ヘキシルアルコール、オク
チルアルコールなどのアルコール類;メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、
プロピレングリコールモノイソブチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール
イソブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、トリプロピレングリコールモノイソブチルエー
テルなどのエーテル類;ブチルセロソルブアセテート、
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、
ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセ
テート、トリプロピレングリコールモノイソブチルエー
テルアセテートなどのグリコールエーテルエステル類な
どがあげられる。
【0122】前記助溶剤は、該水溶性樹脂または該水分
散型樹脂の製造後に配合してもよい。
【0123】前記助溶剤の配合量は、とくに限定がない
が、通常、組成物に含有された樹脂固形分100 部に対し
て0.1 〜30部、なかんづく0.5 〜20部であることが好ま
しい。かかる助溶剤の配合量は、前記範囲よりも少ない
ばあいには、塗膜の成膜性が低下する傾向があり、また
前記範囲をこえるばあいには、塗膜の耐久性および耐汚
染性が低下する傾向がある。
【0124】また、本発明においては、前記組成物に
は、必要に応じて通常塗料に用いられているたとえば二
酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、カオリン
などの白色顔料、カーボン、ベンガラ、シアニンブルー
などの有色系顔料、コロイダルシリカ、可塑剤、溶剤、
分散剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、紫外線吸収剤などの
添加剤を配合することができる。
【0125】また、市販されている水系の塗料を本発明
の組成物に配合することができる。かかる水系の塗料と
しては、たとえばアクリル系塗料、アクリルメラミン系
塗料のような熱硬化型アクリル塗料、アルキッド塗料、
エポキシ系塗料、フッ素樹脂塗料などがあげられる。こ
れらの塗料を配合したばあいには、耐候性、耐酸性、耐
溶剤性などを向上させることができる。
【0126】また、本発明においては、組成物に架橋剤
として、たとえばメラミン樹脂、イソシアネート化合物
などを添加し、速硬化性などを付与することもできる。
【0127】本発明の組成物は、たとえば建築内外装
用、補修用、メタリックベース上のクリアーなどの自動
車用、アルミニウム、ステンレスなどの金属直塗用、ス
レート、コンクリート、瓦などの窯業系基材直塗用、家
電用品用の塗料をはじめ、表面処理剤として好適に使用
しうるものであり、また接着剤や粘着剤としても使用し
うるものである。
【0128】つぎに本発明の組成物およびその製造法を
実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものではない。
【0129】参考例1(モノマー(A) の合成) 撹拌機、温度計、還流冷却管および滴下ロートを備えた
反応容器に脱イオン水22部を仕込み、氷水で冷却したの
ち、水酸化カリウム31.5部をゆっくりと添加し、溶解さ
せた。この水酸化カリウム水溶液にビニルメチルジメト
キシシラン37部を滴下ロートにより1時間かけて滴下し
たのち、1時間反応させて反応物(モノマー(A) )をえ
た。
【0130】参考例2(モノマー(A) の合成) 参考例1において、脱イオン水22部を39部、水酸化カリ
ウム31.5部を水酸化ナトリウム27部、ビニルメチルジメ
トキシシラン37部をビニルトリメトキシシラン34部にそ
れぞれ変更したほかは、参考例1と同様にして反応物
(モノマー(A) )をえた。
【0131】実施例1〜5および比較例1〜2(水溶性
樹脂の調製) 撹拌機、温度計、還流冷却管、チッ素ガス導入管および
滴下ロートを備えた反応容器にイソプロピルアルコール
60部を仕込み、チッ素ガスを導入しつつ75℃に昇温した
のち、表1に示す組成の混合物113 部(ただし、実施例
5は98部、比較例1および2は103 部)を滴下ロートに
より5時間かけて等速滴下した。混合物の滴下終了後、
75℃で2時間熟成したのちに冷却し、実施例1、3〜5
および比較例1、2について25%アンモニア水を8.5 部
添加し、実施例2について氷酢酸2部を添加して数平均
分子量約7000の水溶性樹脂A〜E、G、Hをえた。つぎ
に、水溶性樹脂溶液にイソプロピルアルコールを加えて
樹脂固形分濃度が50重量%となるように調製して組成物
をえた。
【0132】実施例6(水溶性樹脂の調製) イソプロピルアルコールのかわりにエチルセロソルブを
用い、表1に示す組成の混合物106 部を実施例1〜5と
同様にして滴下、熟成したのちに冷却し、25%アンモニ
ア水を8.5 部添加し、数平均分子量約7000の水溶性樹脂
Fをえた。
【0133】つぎにエチルセロソルブを加えて樹脂固形
分濃度が50重量%となるように調製して組成物をえた。
【0134】なお、表1および表2中、ABDNは、ア
ゾビスジメチルバレロニトリルを意味する。
【0135】
【表1】
【0136】
【表2】
【0137】えられた組成物の代表的なものとして、実
施例1および比較例2でえられたものについて貯蔵安定
性を以下の方法にしたがって調べた。
【0138】(貯蔵安定性)えられた組成物の粘度を初
期および50℃の雰囲気中に1カ月間保存後においてB型
粘度計(23℃)で測定する。
【0139】つぎに、えられた組成物をポリエチレンシ
ートまたはエポキシプライマーを塗布したスレート板上
に塗布し、常温で5%二酸化炭素雰囲気中で2週間乾燥
硬化させた。
【0140】形成された塗膜の物性として、実施例1お
よび比較例2でえられたものについて硬化性、耐水性、
耐酸性および耐アルカリ性を以下の方法にしたがって調
べた。その結果を表3に示す。
【0141】(硬化性)ポリエチレンシートから剥離し
た乾燥塗膜をアセトンに1日間浸漬し、アセトン浸漬後
の塗膜の残存率をゲル分率として表わした。
【0142】(耐水性)乾燥塗膜を50℃の温水に1カ月
間浸漬し、塗膜の光沢を光沢計(60°光)を用いて調
べ、光沢保持率を求めた。
【0143】(耐酸性)5%硫酸水溶液を乾燥塗膜上に
スポットし、1週間後の塗膜表面の状態を目視により観
察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
【0144】[評価基準] ○:変化なし △:若干変化がある。 ×:かなりの変化がある。
【0145】(耐アルカリ性)5%水酸化ナトリウム水
溶液を乾燥塗膜上にスポットし、1週間後の塗膜表面の
状態を目視により観察し、以下の評価基準にしたがって
評価した。
【0146】[評価基準] ○:変化なし △:若干変化がある。 ×:かなりの変化がある。
【0147】
【表3】
【0148】実施例7〜15および比較例3〜4(水分散
型樹脂の調製) 撹拌機、温度計、還流冷却管、チッ素ガス導入管および
滴下ロートを備えた反応容器に脱イオン水80部を仕込
み、実施例1〜5および比較例1〜2でえられた水溶性
樹脂A〜Gを表4および表5に示すように18.5部添加
し、重合触媒としてロンガリット0.5 部、硫酸鉄(II)0.
05部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.05部を添
加し、チッ素ガスを導入しつつ60℃に昇温したのち、表
4および表5に示す組成の水分散型樹脂用混合物101 部
を滴下ロートにより3時間かけて等速滴下した。なお、
重合中のpHは8に保った。混合物の滴下終了後、60℃
で2時間熟成したのち冷却し、水分散液に脱イオン水を
加えて固形分濃度が40重量%となるように調製し、生成
した水分散型樹脂が分散した組成物をえた。
【0149】水分散型樹脂を調製する際の重合安定性を
以下の方法にしたがって調べた。また、貯蔵安定性、硬
化性などの物性も前記と同様の方法にしたがって調べ
た。ただし実施例15については、樹脂固形分100 部に対
して炭酸水素カリウム2部を添加し、ポリエチレンシー
トまたはエポキシプライマーを塗布したスレート板上に
塗布し、常温で2週間乾燥硬化させて塗膜を形成させ
た。なお、硬化性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性の評
価においては、樹脂組成物100 部に対して2,2,4−
トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレ
ート5部を添加した組成物を評価対象とした。それらの
結果を表6に示す。
【0150】(重合安定性)凝集体の発生および樹脂粒
子の沈降によるゲル化の有無を目視にて観察し、以下の
評価基準に基づいて評価した。
【0151】[評価基準] ○:乳化している。 △:一部凝集体が発生している。 ×:ゲル化している。
【0152】なお、比較例3においては調製中にゲル化
した。
【0153】
【表4】
【0154】
【表5】
【0155】
【表6】
【0156】表3および表6に示した結果から、本発明
の組成物は、貯蔵安定性にすぐれ、また該組成物から形
成された塗膜は硬化性、耐水性、耐酸性および耐アルカ
リ性にすぐれたものであることがわかる。また、実施例
7〜15でえられた樹脂組成物はさらに、調整の際の重合
安定性にもすぐれていることがわかる。
【0157】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、前記のごと
く、すぐれた水分散型樹脂を含有する常温架橋性樹脂組
成物を容易に製造することができ、また一般式(I) で表
わされるシリル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素
二重結合とを有するビニル系単量体と塩基性化合物とを
反応させてえられたビニル系単量体からなる水溶性樹脂
を分散安定剤として用いて分散重合が行なわれるので、
重合安定性がよく、えられる組成物の安定性がよい。
【0158】また、本発明の組成物は、常温での架橋反
応性を有しており、貯蔵安定性にもすぐれた組成物であ
り、形成された塗膜の硬化性、耐水性、耐酸性および耐
アルカリ性にすぐれており、従来の水性塗料と比べて、
性能面で大幅に改善されたものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 133/00 C09D 133/00 143/04 143/04 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/00 - 2/60 C08F 20/18,30/08,275/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、
    1はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシル基、
    アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアル
    コキシ基またはアミノ基、aは0〜2の整数を示す(た
    だし、R1およびX1がそれぞれ2以上であるばあいに
    は、これらは同一または相異なる))で表わされるシリ
    ル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素二重結合とを
    有するビニル系単量体と塩基性化合物とを反応させてな
    るビニル系単量体および該ビニル系単量体と共重合可能
    なビニル系単量体とを水性媒体中で共重合させることに
    より得られた水溶性樹脂、または該水溶性樹脂の水性媒
    体溶液中で、アクリル系単量体を分散重合してなる水分
    散型樹脂を含有したことを特徴とする常温架橋性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 硬化触媒および/または助溶剤を含有し
    てなる請求項1記載の常温架橋性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 塩基性化合物が水酸化カリウム、水酸化
    ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸
    化セリウム、4級アンモニウムヒドロキシドまたは4級
    ホスホニウムヒドロキシドである請求項1または2記載
    の常温架橋性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アクリル系単量体が一般式(I) : 【化2】 (式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基
    およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、X
    1 はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシル基、ア
    シロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコ
    キシ基またはアミノ基、aは0〜2の整数を示す(ただ
    し、R1 およびX1 がそれぞれ2以上であるばあいに
    は、これらは同一または相異なる))で表わされるシリ
    ル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素二重結合とを
    有するビニル系単量体と塩基性化合物とを反応させてな
    るビニル系単量体を含有したものである請求項1、2ま
    たは3記載の常温架橋性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 水溶性樹脂がその合成時に重合性が異な
    る2以上の不飽和基を有するビニル系単量体が共重合さ
    れたものである請求項1、2、3または4記載の常温架
    橋性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 重合性が異なる2以上の不飽和基を有す
    るビニル系単量体がアリル(メタ)アクリレートである
    請求項5記載の常温架橋性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 硬化触媒が二酸化炭素、炭酸エステル、
    炭酸水素塩、有機酸性化合物、硫酸、スルホン酸、硫酸
    エステル、硫酸水素塩、リン酸、リン酸塩、ケイフッ化
    ナトリウム、酸化亜鉛、トリアセチン、ジアセチンおよ
    びグリオキザールから選ばれた少なくとも1種である請
    求項2記載の常温架橋性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 助溶剤が炭素数1〜10の直鎖アルコー
    ル、炭素数1〜10の分岐鎖を有するアルコール、(ポ
    リ)エチレングリコールモノアルキルエーテル、(ポ
    リ)エチレングリコールエーテルエステル、(ポリ)プ
    ロピレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポ
    リ)プロピレングリコールエーテルエステルから選ばれ
    た少なくとも1種である請求項2記載の常温架橋性樹脂
    組成物。
  9. 【請求項9】 一般式(I): 【化3】 (式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基、アリール
    基およびアラルキル基から選ばれた1価の炭化水素基、
    1はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシル基、
    アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアル
    コキシ基またはアミノ基、aは0〜2の整数を示す(た
    だし、R1およびX1がそれぞれ2以上であるばあいに
    は、これらは同一または相異なる))で表わされるシリ
    ル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素二重結合とを
    有するビニル系単量体と塩基性化合物とを反応させてな
    るビニル系単量体および該ビニル系単量体と共重合可能
    なビニル系単量体とを水性媒体中で共重合させることに
    より得られた水溶性樹脂の水性媒体溶液中にレドックス
    系触媒を存在させ、70℃以下の温度でアクリル系単量
    体を分散重合することを特徴とする常温架橋性樹脂組成
    物の製造法。
  10. 【請求項10】 水溶性樹脂が酸性基としてカルボキシ
    ル基を有し、該カルボキシル基がアンモニアまたは有機
    アミンで中和されてなるものである請求項9記載の常温
    架橋性樹脂組成物の製造法。
  11. 【請求項11】 水溶性樹脂が塩基性基としてアミノ基
    を有し、該アミノ基が塩酸または有機酸で中和されてな
    るものである請求項9記載の常温架橋性樹脂組成物の製
    造法。
  12. 【請求項12】 水溶性樹脂が一般式(I) で表わされる
    シリル基と少なくとも1つの重合性炭素−炭素二重結合
    とを有するビニル系単量体と塩基性化合物とを反応させ
    てなるビニル系単量体および該ビニル系単量体と共重合
    可能なビニル系単量体を助溶剤中で重合してえられたも
    のである請求項9、10または11記載の常温架橋性樹脂組
    成物の製造法。
  13. 【請求項13】 助溶剤が炭素数1〜10の直鎖アルコー
    ル、炭素数1〜10の分岐鎖を有するアルコール、(ポ
    リ)エチレングリコースモノアルキルエーテル、(ポ
    リ)エチレングリコールエーテルエステル、(ポリ)プ
    ロピレングリコールモノアルキルエーテルおよび(ポ
    リ)プロピレングリコールエーテルエステルから選ばれ
    た少なくとも1種である請求項12記載の常温架橋性樹脂
    組成物の製造法。
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