JP2002241519A - プリプレグの製造方法 - Google Patents

プリプレグの製造方法

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JP2002241519A
JP2002241519A JP2001041805A JP2001041805A JP2002241519A JP 2002241519 A JP2002241519 A JP 2002241519A JP 2001041805 A JP2001041805 A JP 2001041805A JP 2001041805 A JP2001041805 A JP 2001041805A JP 2002241519 A JP2002241519 A JP 2002241519A
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JP
Japan
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prepreg
varnish
voids
producing
resin
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JP2001041805A
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Yasushi Tominaga
康 富永
Mamoru Nishijima
護 西島
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気泡の残存が極めて少なく、積層板製造で安
定した加圧成形ができるプリプレグを提供すること。 【解決手段】 シート状繊維基材に熱硬化性樹脂を1回
または複数回含浸し乾燥してプリプレグを製造する方法
において、用いる樹脂ワニス中の水分量を0.5重量%
以下とすることを特徴とするプリプレグの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙、布等のシート
状繊維基材に樹脂ワニスを含浸して得られるプリプレグ
の製造方法に関し、硬化剤や硬化促進剤等の添加物の均
一な混合分散が阻害されることなく、気泡の残存が極め
て少ないプリプレグ及び積層板を安定して得ることがで
きるものである。本発明で得られたプリプレグは、産業
機器用や電子機器用等のプリント配線板の基板などの電
気絶縁板、化粧板等の積層板の製造に用いられるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常、プリント回路板等の積層板を製造
するために使用される繊維基材は、ガラス織布を代表例
とする織布が使用されている。織布は繊維のモノフィラ
メントを集束したヤーンを織ったものであり、そのまま
直接樹脂ワニスを浸漬あるいは塗布等により含浸する
と、モノフィラメント間の隙間に水分に起因する多くの
気泡を含むプリプレグが得られる。そのため、さらに加
熱等により樹脂ワニスが繊維基材に浸透させることが行
われているが、この場合でも、気泡は減少するものの、
未だモノフィラメント間に残存し、通常ニードルボイド
と称されるエアと複合した気泡が生じ、添加物分散の均
一性が損なわれ、積層板を得るための加熱加圧成形にお
いて不良品を発生させる原因となっている。
【0003】ニードルボイドの生じる原因としては、閉
じこめらた空気の圧力が、容積の減少に反比例して高く
なり、ある時点で繊維基材に浸透してきた樹脂ワニスの
浸透力と等しくなり、そのままの状態で繊維基材内に固
定されるためと考えられている。このため、従来はニー
ドルボイドが発生した後塗布乾燥中や、硬化成形中に、
圧力、熱、真空又は超音波等により、閉じこめられた空
気を追い出していた。根本的な対策としては、初めから
空気を含まない基材に樹脂ワニスを含浸するという考え
方もあった。しかし、前者の空気を追い出す方法では基
材全面を均一に処理することが難しく、さらに、連続的
に移動している繊維基材においては、含浸時又は含浸後
乾燥前の限られた時間での処理操作であった。また、最
初から空気を含まない繊維基材を得ようとすることはこ
れまでになされておらず、仮にに可能であるとしても非
常にコスト高になると考えられる。
【0004】以上の如く、気泡の原因となる思われる空
気の防止に関する各種の検討が行われているが、ワニス
中の水分という観点から検討されたことはなかった。発
明者が調査検討したところ、使用中のバット内ワニスは
含水率は1%(重量%、以下同じ)以上で時間の経過と
伴に吸水し2.5%程度までは上昇する。これにより、
繊維基材にワニスを含浸するとき、繊維基材に水分とと
もに空気による微細な気泡も巻込み繊維中に浸透し、積
層板を成形するための工程である加熱加圧工程において
ボイド等による不良品を発生させると考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、気泡の残存
が極めて少なく、添加物の微細な分散を阻害することな
く、ボイドがなく特性の安定した積層板を得ることがで
きるプリフレグの製造方法に関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート状繊維
基材に熱硬化性樹脂を1回または複数回含浸し乾燥して
プリプレグを製造する方法において、用いる樹脂ワニス
中の水分量を0.5重量%以下とすることを特徴とする
プリプレグの製造方法に関するものである。
【0007】本発明において、熱硬化性樹脂はプリプレ
グを作製するために使用されるものであれば如何なるも
のでもよく、特に限定されないが、通常は、エポキシ樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹
脂などの熱硬化性樹脂である。繊維基材は、ガラス繊維
織布等の織布、不織布、あるいは紙等であり、特に限定
されない。熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂の場合、硬化剤
としては、耐熱性や電気特性の点から、アミン系、特に
ジシアンジアミドや芳香族アミン、あるいはノボラック
樹脂等が望ましいが、酸無水物、イミダゾール化合物等
も用いることができる。硬化促進剤としては、イミダゾ
ール化合物、第3級アミン等を用いることができる。溶
剤としては、アセトン等のケトン類、メタノール等のア
ルコール類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドン、メチルセロソルブ等、樹脂や硬化剤、その他添加
剤を溶かす溶剤であれば用いることができる。また、樹
脂や硬化剤、添加剤が液状でお互いに溶ける場合は、溶
剤は無くても良い。
【0008】ワニス製造時において、ワニス中の含水量
を0.5重量%以下にするためには、用いる樹脂や溶剤
等の原料として水分の少ないものを使用する。また、ワ
ニス使用時においても、含水量を0.5重量%以下に保
つように設備面、管理面で施策を施す必要がある。具体
的には、外気との接触部をできるだけ小さくする、バッ
ト等の含浸装置においては温度差及び外気湿度による結
露を防ぐよう保温する、安全性をも考慮してワニス液面
周囲を窒素ガス雰囲気に保つ等の諸施策が望ましい。窒
素ガスの巻込みによる気泡が懸念される場合必要により
二酸化炭素ガスを使用しても良い。
【0009】本発明において、樹脂ワニス中の水分含有
量を0.5重量%以下とすることにより、得られたプリ
プレグ中の気泡を非常に小さくかつ少なくすることがで
きる。ワニス中では、水分自体は微粒子状でワニスと混
合して存在する。水分を含有することによる弊害とし
て、水の蒸発潜熱が混合している溶剤より高く、ワニス
の塗布時に溶剤分は揮発しやすいが、表面乾き状態とな
り、水粒子が内部に多く存在することとなる。さらにプ
リプレグの乾燥時には溶剤がまず蒸発し、その後に水分
が蒸発するすることにより、水分の存在した部分が空隙
として残り、これらの空隙には空気が入り込むこととな
る。このプリプレグを使用して積層板を作製する場合、
プリプレグのボイドが少ないことから、積層板成形時の
成形性が向上する。従って、積層板の不良率の大幅な減
少を達成することができる。更にボイドが少なくなるこ
とから、成形圧力を小さくすることができるので、成形
ひずみの小さい、即ち反りが小さく寸法精度の良好な積
層板を得ることができる。気泡残存の少ないプリプレグ
は成形時のフローが小さくても良好な特性の積層板を得
ることができる。フローを小さくすることにより、成形
された積層板の厚み精度が向上する他、プレス装置の周
囲を汚すことが少ない。さらに、積層板の回路加工工程
に及ぼす影響として、メッキ液が、ドリル加工やパンチ
ング等で形成された穴の断面からニードルボイドを経て
浸透していく距離を小さくすることができ、銅マイグレ
ーション等の絶縁不良が減少するので、隣接するスルホ
ール間隔が近接しているような高密度プリント配線板に
使用される積層板に適したプリプレグを得ることができ
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づき詳
細に説明する。
【0011】(実施例1)水分含有率を0.1%とした
エポキシ樹脂ワニスを、プリプレグ作製のための含浸用
容器内に入れ、液面を二酸化炭素ガスで置換することに
より水分含有率を一定に保持した。210g/m2 のガ
ラス織布を密封容器内で真空にした後二酸化炭素で置換
した後、前記ワニス中に浸漬含浸した。次いで、150
℃にて乾燥してプリプレグを得た。 (エポキシ樹脂ワニスの配合) (1)臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂 80部 (エポキシ当量500、Br化率26%) (2)フェノールノボラック型エポキシ樹脂 20部 (エポキシ当量 210) (3)ジシアンジアミド 2部 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15部 (5)エチルメチルケトン 50部 (6)メチルセルソルブ 50部
【0012】(実施例2)外気からの温度の影響を防ぐ
ように保温し、外気との接触をガラス織布の出入り口の
開口部のみとし、開口部周辺を安全をも考慮して窒素ガ
スを少量還流させた含浸用容器内に、実施例1で使用し
たエポキシ樹脂ワニスを入れ、このワニスに210g/
2 のガラス織布を浸漬含浸した。次いで、150℃に
て乾燥してプリプレグを得た。
【0013】(実施例3及び4)エポキシ樹脂ワニスの
水分含有率を0.5%とした以外は、実施例1及び2と
同様にしてプリプレグを得た。
【0014】(比較例)通常のオープンな含浸用容器内
に実施例1で使用した通常のエポキシ樹脂ワニス(水分
量1%)入れ、このワニスに210g/m2 のガラス織
布を浸漬して乾燥してプリプレグを作製した。
【0015】以上の実施例及び比較例にて得られたプリ
プレグについて、顕微鏡で1cm2あたりのボイドの数
を調べた。結果は次の通りであり、実施例により得られ
たプリプレグはボイドの数が大幅に減少していることが
わかる。 (プリプレグ中のボイドの数) 実施例1 8〜14 実施例2 1〜 5 実施例3 10〜18 実施例4 3〜 5 比較例 100〜200以上
【0016】
【発明の効果】本発明の方法により得られたプリプレグ
は、添加物の均一な混合分散が阻害されることなく、残
存するボイドが大幅に減少し、優れた特性を有する積層
板を安定して得ることができ、ファインパターンの高密
度プリント配線板用基板として特に好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状繊維基材に熱硬化性樹脂を1回
    または複数回含浸し乾燥してプリプレグを製造する方法
    において、用いる樹脂ワニス中の水分量を0.5重量%
    以下とすることを特徴とするプリプレグの製造方法。
JP2001041805A 2001-02-19 2001-02-19 プリプレグの製造方法 Pending JP2002241519A (ja)

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