JP2002241050A - ケーブルドラム支持装置 - Google Patents

ケーブルドラム支持装置

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JP2002241050A
JP2002241050A JP2001036938A JP2001036938A JP2002241050A JP 2002241050 A JP2002241050 A JP 2002241050A JP 2001036938 A JP2001036938 A JP 2001036938A JP 2001036938 A JP2001036938 A JP 2001036938A JP 2002241050 A JP2002241050 A JP 2002241050A
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JP
Japan
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bearing
cable drum
shaft
hole
locking piece
Prior art date
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Application number
JP2001036938A
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English (en)
Inventor
Joji Hayashi
譲治 林
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、軽量、かつ、優れた支持作業性
のケーブルドラム支持装置を得ることを目的とする。 【解決手段】 一対のジャッキ4の各受部4eに、回転
自在に、かつ、受部4eの軸方向の移動を規制されて取
り付けられ、ケーブルドラム1の一方の側板1aの中心
穴1bに嵌着されてケーブルドラム1を支持する第1お
よび第2のアダプタを有する第1および第2軸受20、
50と、第2軸受50を遊貫してその一端が第1軸受2
0に着脱可能に装着され、雄ねじ部が他端側に形成され
たシャフト15と、第2軸受50から延出するシャフト
15の雄ねじ部に螺着することにより第1および第2の
アダプタが側板1aの中心穴1bに嵌着された状態に第
1および第2軸受20、50を固定する締結部材61と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばケーブル
が巻回されたケーブルドラムからケーブルを引き出して
延線経路に沿って布設するケーブル延線作業に適用され
るケーブルドラム支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来のケーブルドラム支持状態を
説明する斜視図である。図8において、1はケーブル2
が巻回される円筒部の両端に側板1aを設けた木製のケ
ーブルドラム、3はケーブルドラム1の中心穴1bに挿
通されるドラム受用シャフトである。4はジャッキであ
り、このジャッキ4は、ベース4a、ベース4aに垂直
に立設された円筒状の支柱4b、雌ねじ部が中心穴に形
成され、支柱4bの上部に支柱4bの軸心周りに回転可
能に取り付けられた昇降ハンドル4c、外周部に形成さ
れた雄ねじ部を昇降ハンドル4cの雌ねじ部に螺合させ
て支柱4bに取り付けられた長尺の雄ねじ棒4d、雄ね
じ棒4dの頭部に固着された円筒状の受部4e、支柱4
bとベース4aとに連結されて支柱4bの倒れを防止す
る補強梁4fを備えている。
【0003】つぎに、従来のケーブル延線作業について
説明する。まず、ケーブル延線経路に沿ってケーブルト
レイ(図示せず)を布設する。そして、ケーブルドラム
1をケーブル延線経路の始点側に搬送し、ドラム受用シ
ャフト3をケーブルドラム1の中心穴1bに挿通させ
る。また、昇降ハンドル4cを回転させて受部4eが所
定の高さとなるように調節する。このようにして受部4
eの高さが調整されたジャッキ4をケーブルドラム1の
両端にそれぞれ配置する。そして、ケーブルドラム1の
中心穴1bに通されたドラム受用シャフト3の両端を各
ジャッキ4の受部4eに通す。ついで、昇降ハンドル4
cを回転させて受部4eを上昇させる。これにより、ケ
ーブルドラム1は、図8に示されるように、浮いた状態
で、一対のジャッキ4に回転自在に支持される。
【0004】そこで、作業者は、ケーブルドラム1に巻
回されているケーブル2の先端を持って、ケーブル延線
経路に沿って移動する。この作業者の牽引によりケーブ
ルドラム1が回転し、ケーブル2がケーブルドラム1か
ら引き出される。そして、作業者がケーブル延線経路の
終点側まで移動した後、ケーブル2のケーブルドラム1
側を切断する。ついで、作業者がケーブル延線経路に沿
って移動して、切断されたケーブル2を整線しつつケー
ブルトレイに移し替える。この作業を所定本数分繰り返
し行い、ケーブル布設作業が終了する。
【0005】このように、従来、ケーブルドラム1は、
単にその中心穴1bに通されたドラム受用シャフト3の
両端をジャッキ4の受部4eに挿通されて、一対のジャ
ッキ4に回転自在に支持されていた。そこで、ドラム受
用シャフト3はケーブルドラム1の中心穴1bに遊挿さ
れているので、ケーブルドラム1の中心穴1bの穴中心
とドラム受用シャフト3の軸心との位置がずれており、
ケーブル2の引き出し力(ケーブルドラム1を回転させ
る力)が大きくなってしまうという不具合があった。ま
た、ケーブルドラム1がドラム受用シャフト3に固着さ
れていないので、ケーブル2の引き出し動作に付随して
回転するケーブルドラム1がドラム受用シャフト3の軸
方向に沿って移動してしまい、安定したケーブル2の引
き出しが行えなくなるという不具合もあった。さらに、
ドラム受用シャフト3の両端がジャッキ4の受部4eに
遊挿されているに過ぎなかったので、ケーブル2の引き
出し動作に付随してドラム受用シャフト3が受部4eの
穴中心方向に沿って移動し、受部4eから抜けてしまう
恐れもあった。
【0006】このような不具合を解消するために、図9
乃至図12に示されるように、ケーブルドラムをドラム
受用シャフトに固着させ、かつ、ドラム受用シャフトを
軸方向の移動を規制してジャッキの受部に回転自在に支
持させるケーブルドラム支持装置が提案されている。
【0007】図9は従来のケーブルドラム支持装置を用
いたケーブルドラムの支持状態を説明する一部破断正面
図、図10は従来のケーブルドラム支持装置におけるケ
ーブルドラムとドラム受用シャフトとの固定構造を説明
する斜視図、図11は図10のXI−XI矢視断面図、
図12は従来のケーブルドラム支持装置に適用される固
定コマを示す斜視図である。
【0008】図9乃至図12において、この従来のケー
ブルドラム支持装置は、ドラム受用シャフト3、一対の
ジャッキ4、固定側軸受5、可動側軸受6、軸受ロック
部材7および固定コマ8から構成されている。そして、
固定側軸受5は、貫通穴5aが中心に穿設された中空切
頭円錐形状に形成され、複数の空転防止爪5bが円錐外
周面に突設されている。可動側軸受6は、貫通穴6aが
中心に穿設された中空切頭円錐形状に形成され、複数の
空転防止爪6bが円錐外周面に突設され、さらに貫通穴
6aの端部側(切頭円錐形状の大径側)が径大に形成さ
れ、その径大部に雌ねじ部6cが形成されている。軸受
ロック部材7は、貫通穴7aが中心に穿設された段付き
円筒状に形成され、その径小部の外周に雄ねじ部7bが
形成されている。固定コマ8は、中心に貫通穴8aを有
する断面C状の円筒状に形成され、外周から空隙部8b
を挟む一方の端面にねじ穴8cが形成され、外周から空
隙部8bを挟む他方の端面に至るように穴8dが穿設さ
れ、さらに外周面に固定ねじ9の装着用の切欠部8eが
形成されている。なお、貫通穴5a、6a、7a、8a
の内径はドラム受用シャフト3の外径より僅かに大径に
形成されている。
【0009】ここで、この従来のケーブルドラム支持装
置によるケーブルドラムの支持について説明する。ま
ず、固定側軸受5をドラム受用シャフト3の一端側から
ドラム受用シャフト3に挿入し、ドラム受用シャフト3
の所定の位置までスライド移動し、固定ねじ10により
ドラム受用シャフト3に締着固定する。ついで、このド
ラム受用シャフト3の他端側をケーブルドラム1の中心
穴1bに挿入する。また、雄ねじ部7bを雌ねじ部6c
に螺着して可動側軸受6と軸受ロック部材7とを一体と
し、ドラム受用シャフト3の他端側からドラム受用シャ
フト3に挿入する。さらに、固定コマ8をドラム受用シ
ャフト3の他端側からドラム受用シャフト3に挿入し、
固定ねじ9を穴8dに挿入してねじ穴8cに締着する。
これにより、空隙部8bの間隙が狭まり、固定コマ8が
ドラム受用シャフト3に固定される。この時、固定側軸
受5および可動側軸受6の相対する切頭円筒形状の切頭
側がケーブルドラム1の中心穴1b内に挿入されてい
る。
【0010】ついで、軸受ロック部材7を回して、軸受
ロック部材7を可動側軸受6から伸長させる。この時、
軸受ロック部材7は固定コマ8によりドラム受用シャフ
ト3の他端側への移動が阻止されているので、結果的に
可動側軸受6が固定コマ8から離反する方向、即ち固定
側軸受5に接近する方向に移動する。これにより、固定
側軸受5および可動側軸受6の切頭円錐形の切頭側が中
心穴1bに圧入され、ケーブルドラム1とドラム受用シ
ャフト3とが一体化されるとともに、空転防止爪5b、
6bがケーブルドラム1の側板1aに食い込んで、ケー
ブルドラム1の空転が阻止される。
【0011】ついで、昇降ハンドル4cを回転させて受
部4eが所定の高さとなるように調節する。このように
して受部4eの高さが調整されたジャッキ4をケーブル
ドラム1の両端にそれぞれ配置する。そして、ドラム受
用シャフト3の両端を各ジャッキ4の受部4eに挿入す
る。さらに、受部4eから延出するドラム受用シャフト
3の端部のそれぞれに固定コマ8を挿入し、固定ねじ9
を穴8dに挿入してねじ穴8cに締着して、固定コマ8
をドラム受用シャフト3に固定する。ついで、昇降ハン
ドル4cを回転させて受部4eを上昇させる。これによ
り、ケーブルドラム1は、図9に示されるように、浮い
た状態で、従来のケーブルドラム支持装置に回転自在に
支持される。なお、この従来のケーブルドラム支持装置
を用いた場合においても、先に説明した手順と同様の手
順により、ケーブル2を延線することになる。
【0012】この従来のケーブルドラム支持装置を用い
た場合、ケーブルドラム1は、固定側軸受5および可動
側軸受6が側板1aの中心穴1bに圧入されてドラム受
用シャフト3に一体化され、ドラム受用シャフト3は、
固定コマ8が受部4eから延出するドラム受用シャフト
3の両端部に固着されて、ドラム受用シャフト3の長さ
方向の移動が規制されている。そこで、ケーブルドラム
1がドラム受用シャフト3に同軸的に一体化されている
ので、ケーブルドラム1が偏心することなく回転し、小
さな引き出し力でケーブル2を引き出すことができる。
また、ケーブル2の引き出し動作に付随して回転するケ
ーブルドラム1がドラム受用シャフト3の軸方向に沿っ
て移動することがなく、安定したケーブル2の引き出し
が行える。さらに、ケーブル2の引き出し動作に付随し
てドラム受用シャフト3が受部4eの穴中心方向に沿っ
て移動することが阻止され、受部4eから抜けることも
未然に阻止される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のケー
ブルドラム支持装置は、ケーブルドラム1の荷重をドラ
ム受用シャフト3で受けるように構成されているので、
ドラム受用シャフト3に大強度が要求され、ドラム受用
シャフト3の径が大きくなってしまい、支持装置の軽量
化が図られないという課題があった。また、構成部品が
多くなるとともに、ドラム受用シャフト3のケーブルド
ラム1への固定とドラム受用シャフト3の受部4eへの
固定(軸方向の移動を規制)とが別工程となるので、ケ
ーブルドラム1の支持手順が煩雑となり、支持作業性が
悪化してしまうという課題もあった。
【0014】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、ケーブルドラムの荷重を一対の
ジャッキの各受部に取り付けられた軸受に一体に設けら
れたアダプタで受けるようにして、シャフトの径の縮小
化を可能とし、さらに構成部品を削減するとともに、ア
ダプタのケーブルドラムへの固定とシャフトの軸受への
固定とを1つの工程で行えるようにして、ケーブルドラ
ムの支持手順の簡素化を図り、軽量、かつ、優れた支持
作業性のケーブルドラム支持装置を得ることを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明に係るケーブル
ドラム支持装置は、それぞれ受部が昇降可能に装着さ
れ、昇降方向と直交する穴方向とする貫通穴が該受部に
穿設された第1および第2のジャッキと、上記第1のジ
ャッキの上記貫通穴に挿通されて、回転自在に、かつ、
上記貫通穴の穴方向の移動を規制されて上記受部に取り
付けられ、ケーブルドラムの一方の側板の中心穴に嵌着
して該ケーブルドラムを支持する第1のアダプタを有す
る第1軸受と、上記第2のジャッキの上記貫通穴に挿通
されて、回転自在に、かつ、上記貫通穴の穴方向の移動
を規制されて上記受部に取り付けられ、上記ケーブルド
ラムの他方の側板の中心穴に嵌着して該ケーブルドラム
を支持する第2のアダプタを有する第2軸受と、上記第
2軸受を遊貫してその一端が上記第1軸受に着脱可能に
装着され、雄ねじ部が他端側に形成されたシャフトと、
上記第2軸受から延出する上記シャフトの上記雄ねじ部
に螺着することにより上記第1および第2のアダプタが
上記側板の中心穴に嵌着された状態に上記第1および第
2軸受を固定する締結部材とを備えたものである。
【0016】また、上記第1および第2のアダプタがそ
れぞれ上記第1および第2軸受に着脱可能に装着されて
いるものである。
【0017】また、上記第1軸受の端部に形成された凹
部と、先端が上記第1軸受の上記凹部内に延出する係止
位置と上記第1軸受内に没する係止解除位置とを往復移
動可能に上記第1軸受内に配設された係止片と、上記第
1軸受内に縮設されて上記係止片を上記係止位置の方向
に付勢する弾性部材と、上記弾性部材の付勢力に抗して
上記係止片を上記係止位置から上記係止解除位置に移動
させる係止解除手段と、上記シャフトの一端部外周に環
状に形成され、上記第1軸受の上記凹部内に挿入された
ときに上記係止位置にある上記係止片の先端が係合して
上記シャフトを上記第1軸受に係止する係止溝とを備え
ているものである。
【0018】また、上記係止片の先端がテーパ形状に形
成され、上記シャフトが上記第1軸受の凹部に挿入され
たときに、上記シャフトの一端部が上記係止片の先端テ
ーパ部に係合して上記弾性部材の付勢力に抗して上記係
止片を上記係止解除位置側に移動させるようになってい
るものである。
【0019】また、上記締結部材は、上記シャフトの雄
ねじ部に螺合するナット部が半割構造に構成されている
ものである。
【0020】また、上記締結部材は、上記シャフトが遊
挿される中心穴を有する支持板と、それぞれ半割ナット
部が形成され、該半割ナット部が一体となって上記支持
板の中心穴に遊挿される上記シャフトの雄ねじ部に螺合
される上記ナット部を構成する螺合位置と該半割ナット
部が互いに分離されて上記支持板の中心穴に遊挿される
上記シャフトの雄ねじ部との螺合を解除する螺合解除位
置とを採るようにそれぞれの一端を上記支持板に回動可
能に取り付けられた一対のナット部形成部材と、上記一
対のナット部形成部材間に縮設されて、上記一対のナッ
ト部形成部材を上記螺合解除位置の方向に付勢する弾性
部材と、上記一対のナット部形成部材を上記螺合位置に
固定する固定部材とを備えているものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係るケ
ーブルドラム支持装置をケーブルドラムに装着した状態
を示す一部破断正面図であり、図において図8および図
9に示した従来装置と同一または相当部分には同一符号
を付し、その説明を省略する。
【0022】図1において、ケーブルドラム支持装置
は、一対のジャッキ4と、一方のジャッキ4の受部4e
の貫通穴4gに挿通されて、回転自在に、かつ、受部4
eの貫通穴4gの穴中心方向の移動を規制されて受部4
eに取り付けられ、ケーブルドラム1の一方の側板1a
の中心穴1bに嵌合される第1ドラム側板受部30を有
する第1軸受20と、他方のジャッキ4の受部4eの貫
通穴4gに挿通されて、回転自在に、かつ、受部4eの
貫通穴4gの穴中心方向の移動を規制されて受部4eに
取り付けられ、ケーブルドラム1の他方の側板1aの中
心穴1bに嵌合される第2ドラム側板受部52を有する
第2軸受50と、第2軸受50に遊貫されて、その一端
が第1軸受20に着脱可能に装着され、他端側に雄ねじ
部16aが形成されたシャフト15と、第2軸受50か
ら延出するシャフト15の他端側の雄ねじ部16aに螺
着され、第1ドラム側板受部30および第2ドラム側板
受部52の側板1aに対する螺合状態を固定する締結部
材61とを備えている。
【0023】ここで、シャフト15の具体的構成につい
て図2を参照しつつ説明する。シャフト15は、雄ねじ
部16aが他端側に形成された鉄製の円筒状のポール1
6と、ポール16の一端側に取り付けられた鉄製のジョ
イント部17とから構成されている。このジョイント部
17は、大径部17aおよびこの大径部17aに傾斜部
17bを介して連設された小径部17cからなる段付き
の円柱状に形成され、凹部17dが大径部17aに同軸
に形成され、六角ボルト18が小径部17cに同軸的に
取り付けられている。さらに、係合溝17eが大径部1
7aの外周面に環状に形成されている。そして、ポール
16は、その一端を凹部17dに挿入され、ピン19a
によりジョイント部17と一体に連結されている。ま
た、六角ボルト18はピン19bによりジョイント部1
7と一体に連結されている。
【0024】ついで、第1軸受20の具体的構成につい
て図2乃至図4を参照しつつ説明する。第1軸受20
は、図2に示されるように、大径部21aおよび小径部
21bからなる段付きの円筒状に形成された鉄製のベー
ス21と、ベース21の大径部21aに装着された第1
ドラム側板受部30とから構成されている。ベース21
は、小径部21bがジャッキ4の受部4eの貫通穴4g
に遊貫され、止め輪23が受部4eから延出する小径部
21bの端部に装着され、さらに止め輪23がピン19
cにより小径部21bと一体に連結されて、受部4eに
回転自在に、かつ、貫通穴4gの穴中心方向の移動を規
制されて装着されている。また、一対の開口21cが大
径部21aに相対するように穿設されている。さらに、
鉄製の受部材24が小径部21b内にピン19dにより
一体に取り付けられている。この受け部材24には六角
形の内径形状の凹部24aが形成され、六角ボルト18
の頭部が嵌合されるようになっている。
【0025】第1ドラム側板受部30は、ベース21の
大径部21aの外径より僅かに大きな内径を有する中心
穴31aが穿設された鉄製の第1プレート31と、大径
部21aの外径より僅かに大きな内径を有する中心穴3
2aが穿設され、中心穴32aを中心穴31aに略一致
させて、ねじ36aにより第1プレート31に締着固定
された鉄製のカバー32と、リング状に形成された鉄製
の支持板33と、大径部21aの外径より僅かに大きな
内径を有する中心穴34aが穿設され、外周面をテーパ
状に形成され、ねじ36bにより支持板33に締着固定
されたアルミ製の円筒状の第1のアダプタ34と、カバ
ー32に取り付けられて支持板33を磁気吸着する磁石
35と、後述するジョイント機構40を備えている。
【0026】第1プレート31の一面には、図3に示さ
れるように、第1凹部31bが中心穴31aに開口する
ように形成され、第2凹部31cが第1プレート31の
外周面に開口するように形成されている。そして、第1
および第2凹部31b、31cは径方向に並んで、か
つ、中心穴31aを挟んで一対形成され、それぞれ貫通
穴31dにより連通されている。さらに、8つのねじ穴
31eが同心円上に等角ピッチで形成されている。
【0027】ジョイント機構40は、図4に示されるよ
うに、係止片41、引っ張り金具42、弾性部材として
のばね43および止めねじ44から構成されている。係
止片41は第1凹部31b内に遊嵌される外形形状に形
成され、テーパ部41aが一端側に形成され、ねじ穴4
1bが他端面に形成されている。引っ張り金具42は第
2凹部31c内に遊嵌される外形形状に形成され、つま
み42aが装着されている。そして、この係止片41が
一端側を中心穴31a側に向けて第1凹部31b内に配
置され、ばね43が係止片41の他端側に位置するよう
に第1凹部31b内に配置され、引っ張り金具42が第
2凹部31c内に配置される。そして、止めねじ44が
第1プレート31の外周側から引っ張り金具42の穴4
2bおよび貫通穴31dに通され、さらにばね43に通
されて、係止片41のねじ穴41bに螺着されて、ジョ
イント機構40が組み立てられている。そして、カバー
32がジョイント機構40を組み込んだ第1プレート3
1に重ねられ、ねじ36aをねじ穴31eに締着して第
1プレート31に取り付けられる。これにより、ジョイ
ント機構40が内包される。なお、引っ張り金具42、
止めねじ44およびばね43等により係止解除手段を構
成している。
【0028】ここで、このジョイント機構40の動作に
ついて説明する。通常、係止片41がばね43の付勢力
により押圧されて、その先端部を中心穴31aに延出さ
れている(係止位置)。そして、つまみ42aを持って
引っ張り金具42を第2凹部31cから引っ張り上げ
る。これにより、係止片41がばね43を収縮させつつ
引っ張られ、係止片41の先端が第1凹部31b内に入
り込む。ついで、90度回転させてつまみ42aを放す
と、ばね43の反発力が係止片41を中心穴31a内に
延出させるように作用する。そこで、90度回転された
引っ張り金具42が第2凹部31cの縁部に引っ掛か
り、係止片41が中心穴31a内に僅かに延出する状態
に停止する(係止解除位置)。そして、つまみ42aを
持って引っ張り金具42を90度回転させた後、つまみ
42aを放す。これにより、係止片41がばね43の反
発力により中心穴31a側に押圧されて、引っ張り金具
42が第2凹部31c内に入り込んで、第2凹部31c
の底部に当たって停止する。この時、係止片41は中心
穴31a内に深く延出している。
【0029】このように構成された第1軸受20を受部
4eに取り付けるには、まずベース21を受部4eの貫
通穴4gに挿通させ、受部4eから延出する小径部21
bの端部に止め輪23を装着する。そして、ピン19c
により止め輪23とベース21とを一体に連結する。つ
いで、ジョイント機構40が組み込まれた第1プレート
31とカバー32との一体物を、係止片41の先端が第
1凹部31b内に入り込むように引っ張り金具42を引
っ張っりながらベース21の大径部21aに挿入する。
そして、引っ張り金具42を放して係止片41を係止位
置に戻す。これにより、係止片41の先端は大径部21
aの開口21cを通って延出し、該一体物がベース21
に固定される。さらに、第1のアダプタ34が取り付け
られた支持板33をベース21の大径部21aに挿入す
る。そこで、支持板33は磁石335に磁気吸着され、
第1プレート31とカバー32との一体物に結合され
る。これにより、第1軸受20が受部4eに、回転自在
に、かつ、貫通穴4gの穴方向の移動を規制されて、取
り付けられる。
【0030】ついで、第2軸受50の具体的構成につい
て図5を参照しつつ説明する。第2軸受50は、鍔部5
1aが一端側に設けられ、シャフト15のポール16の
外径より僅かに大きな内径を有する円筒状に形成された
鉄製のベース51と、ベース51の他端側に装着された
第2ドラム側板受部52とから構成されている。ベース
51は、ジャッキ4の受部4eの貫通穴4gに遊貫さ
れ、第2ドラム側板受部52が受部4eから延出する他
端側に装着されて、受部4eに回転自在に装着されてい
る。そして、鍔部51aおよび第2ドラム側板受部52
により貫通穴4gの穴中心方向の移動が規制されてい
る。
【0031】第2ドラム側板受部52は、鍔部53aが
一端側に設けられ、ベース51の外径より僅かに大きな
内径を有する円筒状に形成され、ベース51の他端側に
装着される鉄製の位置規制部材53と、位置規制部材5
3の外径より僅かに大きな内径を有する中心穴54aが
穿設された鉄製の第2プレート54と、リング状に形成
された鉄製の支持板55と、位置規制部材53の外径よ
り僅かに大きな内径を有する中心穴56aが穿設され、
外周面をテーパ状に形成され、ねじ57により支持板5
5に締着固定されたアルミ製の円筒状の第2のアダプタ
56と、第2プレート54に取り付けられて支持板55
を磁気吸着する磁石58とを備えている。
【0032】そして、ベース51が受部4eの貫通穴4
gに遊貫されて、位置規制部材53が受部4eから延出
するベース51の他端側に装着される。この時、ベース
51の鍔部51aが受部4eの一端面に当たり、位置規
制部材53の鍔部53aが受部4eの他端面に当たって
いる。ついで、第2プレート54が位置規制部材53に
装着される。そして、固定ねじ59を第2プレート54
に形成されたねじ穴54bに螺合し、固定ねじ59を締
着して、第2プレート54、位置規制部材53およびベ
ース51を締結一体化する。さらに、ねじ57により支
持板55に締着固定された第2のアダプタ56を位置規
制部材53に装着する。そこで、支持板55が磁石58
により磁気吸着され、第2ドラム側板受部52がベース
51に一体に取り付けられる。これにより、第2軸受5
0が受部4eの貫通穴4gに遊貫通されて、回転可能
に、かつ、第2軸受50の軸心方向の移動(貫通穴4g
の穴方向の移動)を規制されて、受部4eに取り付けら
れる。なお、スリーブ60がベース51の鍔部51aに
溶接されている。そして、溝60aがスリーブ60の外
周面に環状に形成されている。
【0033】さらに、締結部材61の具体的構成につい
て図5乃至図7を参照しつつ説明する。締結部材61
は、パイプ16の雄ねじ部16aの外径より大径の内径
の中心穴62aを有する支持板62と、支持板62の一
端面に中心穴62aと同軸に溶接された円筒状のフラン
ジ63と、支持板62の他端面に取り付けられた一対の
ナット部形成部材64A、64Bと、支持板62の外周
部に取り付けられたつまみ70とから構成されている。
フランジ63はスリーブ60に挿着され、ねじ66が溝
60aに係合するようにフランジ63に穿設されたねじ
穴63aに螺着されている。これにより、締結部材61
がスリーブ60周りに回転可能に取り付けられる。
【0034】一対のナット部形成部材64A、64B
は、それぞれ鉄製の細長の平板状に形成され、半割ナッ
ト部65a、65bがそれぞれの側部中央に形成され、
U字溝64aがそれぞれの他端に形成され、凹部64b
がそれぞれの一端側の側部に形成されている。さらに、
固定部材としてのつまみねじ67が一方のナット部形成
部材64AのU字溝64aに回動可能に取り付けられて
いる。そして、一対のナット部形成部材64A、64B
は、半割ナット部65a、65bが相対し、かつ、凹部
64bが相対するように、その一端を支持板62に立設
されたピン68周りに回動自在に取り付けられている。
また、弾性部材としてのコイルバネ69が相対する凹部
64b内に縮設されている。
【0035】そこで、つまみねじ67が他方のナット部
形成部材64BのU字溝64aに係合していない状態で
は、一対のナット部形成部材64A、64Bは、図7に
示されるように、他端側がコイルバネ69の付勢力によ
り押し広げられ、半割ナット部65a、65bが分離さ
れた螺合解除位置を採る。この時、一対のナット部形成
部材64A、64Bは支持板62に立設された固定ねじ
71に当接し、螺合解除位置を維持している。また、一
対のナット部形成部材64A、64Bの他端側を狭め
て、弛められたつまみねじ67を他方のナット部形成部
材64BのU字溝64aに係合させる。そして、つまみ
ねじ67を締め付けることで、一対のナット部形成部材
64A、64Bの他端側が狭められ、図6の(a)に示
されるように、半割ナット部65a、65bが一体とな
ってパイプ16の雄ねじ部16aに螺合されるナット部
65を構成する螺合位置を採る。
【0036】つぎに、このように構成されたケーブルド
ラム支持装置を用いたケーブルドラムの支持について説
明する。まず、第1軸受20が一方のジャッキ4の受部
4eに、回転自在に、かつ、貫通穴4gの穴中心方向の
移動を規制されて装着される。同様に、第2軸受50が
他方のジャッキ4の受部4eに、回転自在に、かつ、貫
通穴4gの穴中心方向の移動を規制されて装着される。
ついで、締結部材61が、フランジ63をスリーブ60
に挿入し、フランジ63に穿設されたねじ穴63aに螺
合されているねじ66を締着し、ねじ穴63aから延出
するねじ66の先端をスリーブ60の溝60aに係合さ
せる。これにより、締結部材61がスリーブ60周りに
回転可能に取り付けられる。そして、つまみねじ67と
他方のナット部形成部材64BのU字溝64aとの係合
を解除させ、一対のナット部形成部材64A、64Bを
螺合解除位置にする。さらに、パイプ16の他端側をベ
ース51に挿通し、シャフト15を第2軸受50に装着
する。この時、パイプ16の他端側は、スリーブ60お
よび支持板62の中心穴62aに挿通されて締結部材6
1から延出している。
【0037】ついで、このように組み上げられた一対の
ジャッキ4をケーブルドラム1の両端に設置し、昇降ハ
ンドル4cを回転させて受部4eが所定の高さとなるよ
うに調節する。そして、一方のジャッキ4をケーブルド
ラム1側に押して、第1のアダプタ34をケーブルドラ
ム1の一方の側板1aの中心穴1bに嵌着する。同様
に、シャフト15をケーブルドラム1の他方の側板1a
の中心穴1b内に挿入し、他方のジャッキ4をケーブル
ドラム1側に押して、第2のアダプタ56をケーブルド
ラム1の他方の側板1aの中心穴1bに嵌着する。その
後、パイプ16の他端側を持ってシャフト15を第1軸
受20側に押す。そこで、シャフト15のジョイント部
17が第1軸受20のベース21内に挿入される。そし
て、ジョイント部17の小径部17cが開口21cから
延出する係止片41の傾斜部41aに当たり、ジョイン
ト部17の侵入力が係止片41を第1凹部31b内に押
し込む力に変換される。そこで、係止片41はばね43
を収縮させつつ開口21cからの延出長さを変えてジョ
イント部17の小径部17cおよび傾斜部17bを経て
大径部17aに至る。そして、係止片41が係合溝17
eに到達すると、ばね43の付勢力により係合溝17e
内に延出し、第1軸受20とシャフト15とがジョイン
トされる。この時、六角ボルト18の頭部が受け部材2
4の凹部24aに嵌合され、シャフト15の回転が阻止
される。
【0038】ついで、一対のナット部形成部材64A、
64Bの他端側を狭めて、つまみねじ67を他方のナッ
ト部形成部材64BのU字溝64aに係合させる。そし
て、つまみねじ67を締め付け、一対のナット部形成部
材54A、54Bを螺合位置とする。これにより、半割
ナット部65a、65bが一体となったナット部65が
パイプ16の雄ねじ部16aに螺合される。そこで、つ
まみ70を持って締結部材61を回転させる。この締結
部材61の回転が、ナット部65に螺合する雄ねじ部1
6aを介してシャフト15伝達され、シャフト15が図
5中右方向に移動される。このシャフト15の移動によ
り、第1および第2軸受20、50の間の距離が狭めら
れ、第1および第2のアダプタ34、56と側板1aの
中心穴1bとが強固に嵌着される。その後、つまみねじ
67をさらに締め付けることで、半割ナット部65a、
65bが雄ねじ部16aを加圧挟持し、第1および第2
のアダプタ34、56と側板1aの中心穴1bとの嵌着
状態が固定される。ついで、一対のジャッキ4の昇降ハ
ンドル4cを回転させて受部4eを上昇させる。これに
より、ケーブルドラム1は、図1に示されるように、浮
いた状態で、一対のジャッキ4に回転自在に支持され、
従来装置と同様に、ケーブル2の布設に供せられる。
【0039】そして、ケーブル2の布設が終了すれば、
昇降ハンドル4cを逆回転させて受部4eを下降させ、
ケーブルドラム1を床面に降ろす。ついで、つまみねじ
67を弛めて他方のナット部形成部材64BのU字溝6
4aとの係合を解除し、一対のナット部形成部材64
A、64Bを螺合解除位置とする。これにより、パイプ
16の雄ねじ部16aとナット部65との螺合が解除さ
れる。そこで、つまみ42aを持って引っ張り金具42
を第2凹部31cから引っ張り上げ、ついで90度回転
させてつまみ42aを放し、係止片41を係止解除位置
にする。この時、係止片41の先端は中心穴31a内に
僅かに延出しており、ベース21の大径部21aの開口
21c内に入り込んで、ベース21と第1ドラム側板受
部30との固定が確保されている。そして、パイプ15
の他端側を持って、ジョイント部17を第1軸受20の
ベース31から引き抜く。さらに、一方のジャッキ4を
ケーブルドラム1から引き離し、第1のアダプタ34を
側板1aの中心穴1bから引き抜く。同様に、他方のジ
ャッキ4をケーブルドラム1から引き離し、第2のアダ
プタ56を側板1aの中心穴1bから引き抜き、ケーブ
ルドラム1が取り外され、ケーブル2の延線作業が終了
する。
【0040】このように、この実施の形態1によれば、
第1軸受20および第2軸受50が両ジャッキ4の受部
4eに、回転自在に、かつ、貫通穴4gの穴中心方向の
移動を規制されて装着され、第1軸受20および第2軸
受50に一体に設けられた第1および第2のアダプタ3
4、56がケーブルドラム1の荷重を受けるように構成
されているので、ケーブルドラム1の荷重がシャフト1
5に直接加わらない。つまり、シャフト15には、ケー
ブルドラム1の荷重に起因する大きな曲げ応力に耐える
強度が要求されない。そこで、シャフト15の材料の選
択自由度が大きく、アルミのような軽量の金属を用いる
ことができるとともに、径を細くすることができ、シャ
フト15の軽量化が実現され、ケーブルドラム支持装置
の軽量化が図られる。さらに、シャフト15が雄ねじ部
16aが他端側に形成されたパイプ16とパイプ16の
一端に取り付けられたジョイント部17とから構成され
ている。そして、ジョイント部17が第1軸受20に装
着されて第2軸受50に遊挿されたパイプ16の他端側
の雄ねじ部16aに締結部材61を締着することで、第
1および第2のアダプタ34、56とケーブルドラム1
の側板1aの中心穴1bとの嵌着状態を固定するととも
に、シャフト15と第2軸受50とを固定しているの
で、ケーブルドラム1の支持作業が簡略化される。ま
た、ケーブルドラム1が偏心することなく回転し、小さ
な引き出し力でケーブル2を引き出すことができる。ま
た、ケーブル2の引き出し動作に付随するケーブルドラ
ム1のシャフト15の軸方向の移動がなく、安定したケ
ーブル2の引き出しが行え、ケーブルドラム1の第1お
よび第2軸受20、50からの脱輪もない。
【0041】また、第1および第2のアダプタ34、5
6が着脱可能に取り付けられているので、外径の異なる
複数の第1および第2のアダプタ34、56を用意して
おけば、中心穴1bの径の異なるケーブルドラム1にも
簡易に適用でき、優れた汎用性が得られる。さらに、シ
ャフト15の他端側の雄ねじ部16aに締結部材61を
締着してシャフト15と第2軸受50とを固定している
ので、シャフト15の長さを長くすれば、側板1a間の
距離の異なるケーブルドラム1にも簡易に適用でき、優
れた汎用性が得られる。
【0042】また、この係止片41が一端側を中心穴3
1a側に向けて第1凹部31b内に配置され、ばね43
が係止片41の他端側に位置するように第1凹部31b
内に配置され、引っ張り金具42が第2凹部31c内に
配置され、止めねじ44が第1プレート31の外周側か
ら引っ張り金具42の穴42bおよび貫通穴31dに通
され、さらにばね43に通されて、係止片41のねじ穴
41bに螺着されている。そして、係止片41がばね4
3の付勢力により押圧されて、その先端部を中心穴31
aに延出されている係止位置と、係止片41が中心穴3
1a内に僅かに延出する状態に停止する係止解除位置と
を採るようになっている。また、係止溝17eがシャフ
ト15のジョイント部17の大径部17aの外周面に環
状に形成されている。そこで、係止片41を係止解除位
置として、ジョイント部17をベース31に挿入し、そ
の後係止片41を係止位置とすることで、シャフト15
を第1軸受20にジョイントすることができる。また、
シャフト15と第1軸受20とのジョイント状態におい
て、係止片41を係止解除位置とすることで、ジョイン
ト部17をベース31から引き抜くことができる。これ
により、シャフト15の着脱操作が簡素化され、ケーブ
ルドラム1の支持作業が簡略化される。
【0043】また、係止片41の先端にテーパ部41a
が設けられているので、係止片41を係止解除位置とす
ることなく、ジョイント部17をベース31に挿入する
ことで、シャフト15を第1軸受20にジョイントする
ことができる。即ち、シャフト15のワンタッチ装着が
可能となり、ケーブルドラム1の支持作業がさらに簡略
化される。
【0044】また、パイプ16の雄ねじ部16aに螺合
するナット部65が半割ナット部65a、65bで構成
されているので、半割ナット部65a、65bが離れた
状態で締結部材61を第2軸受50のベース51の鍔部
51a近傍まで直線的に移動させた後、半割ナット部6
5a、65bを一体としてパイプ16の雄ねじ部16a
に螺合させて締着することができ、締結作業時間の短縮
が図られる。なお、ナット部が半割されていない場合に
は、ナット部と雄ねじ部16aとが螺合しているので、
締結部材を回転させつつパイプ16の他端から第2軸受
50まで移動させる必要があり、締結作業時間が長くな
ってしまう。
【0045】また、半割ナット部65a、65bが形成
された一対のナット部形成部材64A、64Bの一端を
支持板62にピン68周りに回動可能に取り付け、一対
のナット部形成部材64A、64B間にコイルバネ69
を縮設している。そこで、つまみねじ67を他方のナッ
ト部形成部材64BのU字溝64aに係合させて締め付
けることで、半割ナット部65a、65bが一体となっ
てナット部65を構成する螺合位置に一対のナット部形
成部材64A、64Bをセットでき、またつまみねじ6
7と他方のナット部形成部材64BのU字溝64aとの
係合を解除することで、コイルバネ69により半割ナッ
ト部65a、65bが分離する螺合解除位置に一対のナ
ット部形成部材64A、64Bをセットできるので、パ
イプ16の雄ねじ部16aとナット部65との螺合/螺
合解除が簡易にでき、締結作業時間が短縮化される。さ
らに、締結部材61を回転させて第1および第2のアダ
プタ34、56と側板1aの中心穴1bとを嵌着させた
後、つまみねじ67をさらに締め付けることで、第1お
よび第2のアダプタ34、56と側板1aの中心穴1b
との嵌着状態を固定できるので、ケーブルドラム1を確
実に支持でき、ケーブル2の布設作業を安定して行うこ
とができる。
【0046】また、支持板62にフランジ63を設け、
フランジ63を第2軸受50のベース51に固着された
スリーブ60に挿入し、フランジ63のねじ穴63aに
ねじ66を締着し、ねじ66の先端をスリーブ60の外
周に設けられた環状の溝60aに係合させて、締結部材
61を第2軸受50に回転自在に取り付けているので、
一対のナット部形成部材64A、64Bを螺合解除位置
にセットするだけでシャフト15の着脱操作が実行で
き、かつ、一対のナット部形成部材64A、64Bを螺
合位置にセットして締結部材61を回転させるだけで第
1および第2のアダプタ34、56と側板1aの中心穴
1bとの嵌着状態を固定できる。そこで、ケーブルドラ
ム1の支持操作がさらに簡略化される。また、第1軸受
20のベース21に六角形内径形状の凹部24aを有す
る受部24を設け、ジョイント部17に六角ボルト18
を取り付け、六角ボルト18の頭部を受部24の凹部2
4aに嵌合させているので、締結部材61の締着動作時
にシャフト15の回転が阻止され、締結部材61による
締結が確実に行われるようになる。
【0047】なお、上記実施の形態1では、ジャック4
が操作ハンドル4cを回転させて受部4eを昇降させる
ように構成されているものとしているが、受部4eの昇
降手段はこれに限定されるものではなく、例えば受部4
eを油圧で昇降させるようにジャッキを構成してもよ
い。また、上記実施の形態1では、第1および第2のア
ダプタ34、56が磁石35、58により磁気吸着され
て着脱可能に取り付けられているものとしているが、第
1および第2のアダプタ34、56は固定ねじにより締
着固定されて着脱可能に取り付けられていても、同様の
効果が得られる。また、上記実施の形態1では、ナット
部65が半割ナット部65a、65bに半割されて構成
されているものとしているが、ナット部65は半割され
ている必要はなく、一体物で構成されていてもよい。こ
の場合、シャフトの着脱作業性およびナット部による締
着作業性の悪化をもたらす点を除いて、同様の効果が得
られる。また、上記実施の形態1では、弾性部材として
ばね43やコイルバネ69を用いるものとしているが、
弾性部材はこれらに限定されるものではなく、例えば板
ばねでもよい。また、上記実施の形態1では、シャフト
15の一端側のジョイント部17が他端側のパイプ16
より大径に構成されているものとしているが、ジョイン
ト部17をパイプ16より小径に構成してもよい。この
場合、シャフト15の一端側を第2軸受50に挿通させ
ることができるようになり、第1および第2軸受20、
50の第1および第2のアダプタ34、56をケーブル
ドラム1の側板1aの中心穴1bに嵌着させた後、シャ
フト15を第2軸受50を挿通させて第1軸受20に装
着でき、シャフト15の着脱操作が簡略化される。
【0048】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0049】この発明によれば、それぞれ受部が昇降可
能に装着され、昇降方向と直交する穴方向とする貫通穴
が該受部に穿設された第1および第2のジャッキと、上
記第1のジャッキの上記貫通穴に挿通されて、回転自在
に、かつ、上記貫通穴の穴方向の移動を規制されて上記
受部に取り付けられ、ケーブルドラムの一方の側板の中
心穴に嵌着して該ケーブルドラムを支持する第1のアダ
プタを有する第1軸受と、上記第2のジャッキの上記貫
通穴に挿通されて、回転自在に、かつ、上記貫通穴の穴
方向の移動を規制されて上記受部に取り付けられ、上記
ケーブルドラムの他方の側板の中心穴に嵌着して該ケー
ブルドラムを支持する第2のアダプタを有する第2軸受
と、上記第2軸受を遊貫してその一端が上記第1軸受に
着脱可能に装着され、雄ねじ部が他端側に形成されたシ
ャフトと、上記第2軸受から延出する上記シャフトの上
記雄ねじ部に螺着することにより上記第1および第2の
アダプタが上記側板の中心穴に嵌着された状態に上記第
1および第2軸受を固定する締結部材とを備えたので、
ケーブルドラムの荷重がシャフトに直接かかることがな
く、軽量の材料で細いシャフトを構成できるとともに、
締結部材の雄ねじ部への螺着により、第1および第2の
アダプタと側板の中心穴との嵌着状態を固定でき、か
つ、第2軸受とシャフトとを固定でき、軽量、かつ、優
れた支持作業性のケイブルドラム支持装置が得られる。
【0050】また、上記第1および第2のアダプタがそ
れぞれ上記第1および第2軸受に着脱可能に装着されて
いるので、ケーブルドラムの中心穴径に対応したアダプ
タを選択して装着でき、優れた汎用性が得られる。
【0051】また、上記第1軸受の端部に形成された凹
部と、先端が上記第1軸受の上記凹部内に延出する係止
位置と上記第1軸受内に没する係止解除位置とを往復移
動可能に上記第1軸受内に配設された係止片と、上記第
1軸受内に縮設されて上記係止片を上記係止位置の方向
に付勢する弾性部材と、上記弾性部材の付勢力に抗して
上記係止片を上記係止位置から上記係止解除位置に移動
させる係止解除手段と、上記シャフトの一端部外周に環
状に形成され、上記第1軸受の上記凹部内に挿入された
ときに上記係止位置にある上記係止片の先端が係合して
上記シャフトを上記第1軸受に係止する係止溝とを備え
ているので、シャフトの第1軸受への着脱が簡易に行え
る。
【0052】また、上記係止片の先端がテーパ形状に形
成され、上記シャフトが上記第1軸受の凹部に挿入され
たときに、上記シャフトの一端部が上記係止片の先端テ
ーパ部に係合して上記弾性部材の付勢力に抗して上記係
止片を上記係止解除位置側に移動させるようになってい
るので、シャフトをワンタッチで第1軸受に装着できる
ようになる。
【0053】また、上記締結部材は、上記シャフトの雄
ねじ部に螺合するナット部が半割構造に構成されている
ので、締結部材の締結作業性が向上される。
【0054】また、上記締結部材は、上記シャフトが遊
挿される中心穴を有する支持板と、それぞれ半割ナット
部が形成され、該半割ナット部が一体となって上記支持
板の中心穴に遊挿される上記シャフトの雄ねじ部に螺合
される上記ナット部を構成する螺合位置と該半割ナット
部が互いに分離されて上記支持板の中心穴に遊挿される
上記シャフトの雄ねじ部との螺合を解除する螺合解除位
置とを採るようにそれぞれの一端を上記支持板に回動可
能に取り付けられた一対のナット部形成部材と、上記一
対のナット部形成部材間に縮設されて、上記一対のナッ
ト部形成部材を上記螺合解除位置の方向に付勢する弾性
部材と、上記一対のナット部形成部材を上記螺合位置に
固定する固定部材とを備えているので、締結部材の締結
作業性がさらに向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るケーブルドラ
ム支持装置にケーブルドラムを装着した状態を示す一部
破断正面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係るケーブルドラ
ム支持装置における第1軸受周りを示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係るケーブルドラ
ム支持装置における第1軸受の第1プレートを示す正面
図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係るケーブルドラ
ム支持装置における第1軸受のジョイント機構を示す分
解斜視図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係るケーブルドラ
ム支持装置における第2軸受周りを示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1に係るケーブルドラ
ム支持装置における締着部材の構成を説明するである。
【図7】 この発明の実施の形態1に係るケーブルドラ
ム支持装置における締結部材の螺合解除状態を説明する
正面図である。
【図8】 従来のケーブル延線作業を説明する斜視図で
ある。
【図9】 従来のケーブルドラム支持装置を用いたケー
ブルドラムの支持状態を説明する一部破断正面図であ
る。
【図10】 従来のケーブルドラム支持装置におけるケ
ーブルドラムとドラム受用シャフトとの固定構造を説明
する斜視図である。
【図11】 図10のXI−XI矢視断面図である。
【図12】 従来のケーブルドラム支持装置に適用され
る固定コマを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ケーブルドラム、1a 側板、1b 中心穴、4
ジャッキ、4e 受部、4g 貫通穴、15 シャフ
ト、16a 雄ねじ部、17e 係止溝、20第1軸
受、34 第1のアダプタ、41 係止片、41a テ
ーパ部、42 引っ張り金具(係止解除手段)、43
ばね(弾性部材)、44 止めねじ(係止解除手段)、
50 第2軸受、56 第2のアダプタ、61 締結部
材、62支持板、62a 中心穴、64A、64B ナ
ット部形成部材、65 ナット部、65a、65b 半
割ナット部、67 つまみねじ(固定部材)、69 コ
イルバネ(弾性部材)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ受部が昇降可能に装着され、昇
    降方向と直交する穴方向とする貫通穴が該受部に穿設さ
    れた第1および第2のジャッキと、 上記第1のジャッキの上記貫通穴に挿通されて、回転自
    在に、かつ、上記貫通穴の穴方向の移動を規制されて上
    記受部に取り付けられ、ケーブルドラムの一方の側板の
    中心穴に嵌着して該ケーブルドラムを支持する第1のア
    ダプタを有する第1軸受と、 上記第2のジャッキの上記貫通穴に挿通されて、回転自
    在に、かつ、上記貫通穴の穴方向の移動を規制されて上
    記受部に取り付けられ、上記ケーブルドラムの他方の側
    板の中心穴に嵌着して該ケーブルドラムを支持する第2
    のアダプタを有する第2軸受と、 上記第2軸受を遊貫してその一端が上記第1軸受に着脱
    可能に装着され、雄ねじ部が他端側に形成されたシャフ
    トと、 上記第2軸受から延出する上記シャフトの上記雄ねじ部
    に螺着することにより上記第1および第2のアダプタが
    上記側板の中心穴に嵌着された状態に上記第1および第
    2軸受を固定する締結部材とを備えたことを特徴とする
    ケーブルドラム支持装置。
  2. 【請求項2】 上記第1および第2のアダプタがそれぞ
    れ上記第1および第2軸受に着脱可能に装着されている
    ことを特徴とする請求項1記載のケーブルドラム支持装
    置。
  3. 【請求項3】 上記第1軸受の端部に形成された凹部
    と、先端が上記第1軸受の上記凹部内に延出する係止位
    置と上記第1軸受内に没する係止解除位置とを往復移動
    可能に上記第1軸受内に配設された係止片と、上記第1
    軸受内に縮設されて上記係止片を上記係止位置の方向に
    付勢する弾性部材と、上記弾性部材の付勢力に抗して上
    記係止片を上記係止位置から上記係止解除位置に移動さ
    せる係止解除手段と、上記シャフトの一端部外周に環状
    に形成され、上記第1軸受の上記凹部内に挿入されたと
    きに上記係止位置にある上記係止片の先端が係合して上
    記シャフトを上記第1軸受に係止する係止溝とを備えて
    いることを特徴とする請求項1または請求項2記載のケ
    ーブルドラム支持装置。
  4. 【請求項4】 上記係止片の先端がテーパ形状に形成さ
    れ、上記シャフトが上記第1軸受の凹部に挿入されたと
    きに、上記シャフトの一端部が上記係止片の先端テーパ
    部に係合して上記弾性部材の付勢力に抗して上記係止片
    を上記係止解除位置側に移動させるようになっているこ
    とを特徴とする請求項3記載のケーブルドラム支持装
    置。
  5. 【請求項5】 上記締結部材は、上記シャフトの雄ねじ
    部に螺合するナット部が半割構造に構成されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    ケーブルドラム支持装置。
  6. 【請求項6】 上記締結部材は、上記シャフトが遊挿さ
    れる中心穴を有する支持板と、それぞれ半割ナット部が
    形成され、該半割ナット部が一体となって上記支持板の
    中心穴に遊挿される上記シャフトの雄ねじ部に螺合され
    る上記ナット部を構成する螺合位置と該半割ナット部が
    互いに分離されて上記支持板の中心穴に遊挿される上記
    シャフトの雄ねじ部との螺合を解除する螺合解除位置と
    を採るようにそれぞれの一端を上記支持板に回動可能に
    取り付けられた一対のナット部形成部材と、上記一対の
    ナット部形成部材間に縮設されて、上記一対のナット部
    形成部材を上記螺合解除位置の方向に付勢する弾性部材
    と、上記一対のナット部形成部材を上記螺合位置に固定
    する固定部材とを備えていることを特徴とする請求項5
    記載のケーブルドラム支持装置。
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