JP2002240775A - 水ジェット推進艇の構造 - Google Patents

水ジェット推進艇の構造

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JP2002240775A
JP2002240775A JP2001038200A JP2001038200A JP2002240775A JP 2002240775 A JP2002240775 A JP 2002240775A JP 2001038200 A JP2001038200 A JP 2001038200A JP 2001038200 A JP2001038200 A JP 2001038200A JP 2002240775 A JP2002240775 A JP 2002240775A
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water jet
jet propulsion
lateral opening
propulsion boat
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JP2001038200A
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Toshiyuki Hattori
敏幸 服部
Masayoshi Nanami
正善 名波
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Yamaha Marine Co Ltd
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H21/00Use of propulsion power plant or units on vessels
    • B63H21/32Arrangements of propulsion power-unit exhaust uptakes; Funnels peculiar to vessels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B34/00Vessels specially adapted for water sports or leisure; Body-supporting devices specially adapted for water sports or leisure
    • B63B34/10Power-driven personal watercraft, e.g. water scooters; Accessories therefor

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンや部品のメンテナンスが容易に行え
るとともに、エンジンルームの横幅を広くすることなく
排気系構成部品や吸気系構成部品を大きくできるように
する。 【解決手段】 シート台13の立壁13b,13dに形
成したエンジンルーム5の横開口13c,13eに、外
方に膨出する蓋体47を着脱可能に取付けるとともに、
排気系構成部品又は/及び吸気系構成部品の一部が横開
口13c,13eから外方に延出した状態で、外方に膨
出する蓋体47でカバーする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水ジェット推進艇
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】水ジェット推進艇は、エンジンで駆動さ
れるジェット推進機の噴射ノズルから水を後方に噴射す
ることにより推進するものであり、跨座式シートに跨っ
た乗員が操舵ハンドルを操作して噴射ノズルのディフレ
クターを左右に揺動させることにより旋回するようにな
る。
【0003】かかる水ジェット推進艇においては、両側
にフートステップを形成したデッキ部材の中央部分に、
艇体内のエンジンルームの一部を構成するシート台が設
けられ、このシート台の上部に跨座式シートが着脱可能
に取付けられ、シート台の上面にエンジンルームの開口
が形成されて、エンジンを点検する際には、跨座式シー
トを取り外して、開口からエンジンやオイルフィルタ
ー、エアーフィルター、エンジンマウント等のような部
品のメンテナンスを行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排気系
構成部品や吸気系構成部品がエンジンの上部に配置され
ているから、開口が狭められるうえ、特に4サイクルエ
ンジンにおいては、エンジンのクランク軸で駆動される
オイルポンプの配置構造によってオイルフィルターはエ
ンジンの下部に取付けられることから、開口から手を差
し込んでオイルフィルターを交換する作業が非常に困難
であった。
【0005】また、騒音の防止やエンジン出力の向上の
ために、排気系構成部品である排気管のマフラー部分を
より大きくしたり、吸気系構成部品である吸気ボックス
をより大きくするためには、エンジンルームの横幅(シ
ート台の両側の立壁の横幅)を広くする必要があるが、
この横幅は跨座式シートに跨る乗員の足元幅による制約
から広くできなかった。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたもので、エンジンや部品のメンテナンスが容
易に行えるとともに、エンジンルームの横幅を広くする
ことなく排気系構成部品や吸気系構成部品を大きくでき
る水ジェット推進艇の点検口の構造を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、両側にフートステップを形成したデッキ
部材の中央部分に、艇体内のエンジンルームの一部を構
成するシート台が設けられ、このシート台の上部に跨座
式シートが着脱可能に取付けられ、シート台の上面にエ
ンジンルームを点検可能な開口が形成されるとともに、
上記シート台の立壁にエンジンルームを点検可能な横開
口が形成され、この横開口に、外方に膨出する蓋体が着
脱可能に取付けられていることを特徴とする水ジェット
推進艇の構造を提供するものである。
【0008】本発明によれば、シート台の立壁に形成し
たエンジンルームの横開口に、外方に膨出する蓋体を着
脱可能に取付けることにより、この蓋体を取外すこと
で、開口とともに横開口からもエンジンや部品のメンテ
ナンスが容易に行えるようになる。
【0009】請求項2のように、上記横開口は、エンジ
ンルームに搭載した推進機用エンジンのオイルフィルタ
ー、エアーフィルター、エンジンマウント、点火プラ
グ、チェーンテンショナ等のようなメンテナンス必要部
品の近傍に形成されていれば、開口からは手を差し込ん
で作業しにくいオイルフィルターの交換等のメンテナン
スが横開口から容易に行えるようになる。
【0010】請求項3のように、上記横開口は、エンジ
ンルームに搭載した推進機用エンジンの排気系構成部品
又は/及び吸気系構成部品の近傍に形成されて、排気系
構成部品又は/及び吸気系構成部品の一部が横開口から
外方に延出した状態で、所定の隙間を隔てて外方に膨出
する蓋体でカバーされていれば、エンジンルームの横幅
を広くすることなく排気系構成部品である排気管のマフ
ラー部分をより大きくしたり、吸気系構成部品である吸
気ボックスをより大きくすることができ、吸気騒音の防
止やエンジン出力の向上を図ることができる。また、横
開口から外方に延出した部品と蓋体との間に所定の隙間
を隔てているので、排気系構成部品又は/及び吸気系構
成部品からのエンジン振動等がシート台に伝達されにく
くなる。
【0011】請求項4のように、上記横開口は、上記シ
ート台の立壁の両側に形成されていれば、両側の横開口
からエンジンや部品のメンテナンスがより容易に行える
ようになる。
【0012】請求項5のように、上記横開口は、立壁の
上端縁および下端縁にかからない上下中間位置に形成さ
れていれば、蓋体によって跨座式シートに跨る乗員の足
元幅が制約されなくなる。
【0013】請求項6のように、上記蓋体は、前後方向
に長手方向がくる形状であると、エンジンの前後方向に
沿って形成されるため、メンテナンスが容易となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0015】図1〜図4は第1実施形態であり、図1は
水ジェット推進艇1の側面断面図、図2は要部透視の平
面図、図3は図1のA−A線に相当する後面断面図、図
4はエンジン部分の斜視図である。
【0016】水ジェット推進艇1は、ハル部材2とデッ
キ部材3とがその周縁部で接合されて艇体4が構成され
て、この艇体4の内部の前後方向のほぼ中央位置に形成
されたエンジンルーム5には推進機用エンジン6が搭載
され、このエンジン6の前方には燃料タンク7が設置さ
れ、このエンジン6の後方にはジェット推進機8が設置
されている。
【0017】上記デッキ部材3の両側にはフートステッ
プ3aがそれぞれ形成される一方、デッキ部材3の前上
部には、物品収納室9を開閉するハッチカバー10が取
付けられるとともに、その後部には操舵ハンドル12が
設けられている。
【0018】上記デッキ部材3の後上部にはシート台1
3が設けられ、このシート台13の上部には前後方向の
跨座式シート14が着脱自在に取付けられて、このシー
ト台13の上面には、跨座式シート14を取外したとき
に、上記エンジンルーム5内のエンジン6を点検するた
めの開口13aが形成されるとともに、この開口13a
の後側には物品収納ボックス15が設けられている。ま
た、跨座式シート14と操舵ハンドル12との間には、
蓋付きのカップホルダー16が設けられている。
【0019】上記エンジン6のクランク軸20に連動す
る出力軸20a(図3参照)にはカップリング21を介
してインペラ軸22が連結され、このインペラ軸22に
は、上記ジェット推進機8のインペラハウジング8aに
収容されたインペラ8bが取付けられ、このインペラハ
ウジング8aの後端部に噴射ノズル23が設けられ、こ
の噴射ノズル23にディフレクター24が取付けられて
いる。
【0020】そして、跨座式シート14に跨った乗員が
操舵ハンドル12のスロットルレバーでエンジン出力を
コントロールしながら、このエンジン6で駆動されるジ
ェット推進機8のインペラ8bで発生した噴流を噴射ノ
ズル23から後方に噴射することにより艇体4が推進さ
れるとともに、操舵ハンドル12を旋回操作して噴射ノ
ズル23のディフレクター24を左右に揺動させること
により旋回されるようになる。なお、図1において、2
5はリバースバケットである。
【0021】上記エンジン6は、例えば直列4気筒4サ
イクルエンジンであって、クランク軸20が艇体前後方
向に延在するように上記エンジンルーム5のハル部材2
にエンジンマウント30を介して搭載されている。な
お、本実施形態では、図3に示したように、後面視でエ
ンジン6が右舷側に傾斜θされるとともに、エンジンセ
ンターCの出力軸20aに対してクランク軸20が距離
Lで左舷側にオフセットされている。このようにエンジ
ン6を傾斜させてクランク軸20をオフセットすること
で、エンジン高さを低くするとともに、エンジン6の左
舷側と右舷側の双方に、後述する排気系構成部品や吸気
系構成部品のためのより広いスペースを確保することが
できる。
【0022】上記エンジン6のシリンダブロック31に
は前から後に向かって順に第1気筒〜第4気筒がそれぞ
れ設けられ、この各気筒には、上記クランク軸20にコ
ネクティングロッド32を介して連結されたピストン3
3が嵌合されている。
【0023】このシリンダブロック31の上部のシリン
ダヘッド29の左舷側には吸気ポート29cに通じる吸
気通路29dが形成されるとともに、シリンダヘッド2
9の右舷側には排気ポート29aに通じる排気通路29
bが形成されて、上記吸気ポート29cと排気ポート2
9aは、吸気バルブ35と排気バルブ34でそれぞれ開
閉されるようになる。これらバルブ34,35はカムシ
ャフト36,37によりそれぞれ駆動されるように構成
され、これらカムシャフト36,37は、シリンダヘッ
ドカバー38で覆われている。
【0024】上記シリンダヘッド29の右舷側の側面に
は、各気筒の排気ポート29aに排気マニホールド39
が取付けられ、この排気マニホールド39に上流端を連
結された排気管40は、エンジン6の右舷側を前方に延
在し、エンジン6の前方を左舷方向に横切り、エンジン
6の右舷側を後方に延在し、エンジン6の左舷側の後方
に配置したウォーターロック41の前部に下流端が連結
されている。
【0025】そして、このウォーターロック41の上部
に上流端が連結された排出管42は、消音ボックス43
を介して、ジェット推進機8のポンプ室44の上方を左
舷側から右舷側に迂回し、ポンプ室44の右舷側の側壁
に下流端が連結されている。
【0026】上記排気管40は、図3に示したように、
エンジン6が右舷側に傾斜θされている関係から、右舷
側の排気管40(A)は、シート台13の下方の末広が
り状になった広いスペースに位置するとともに、左舷側
の排気管40(B)は、シート台13の左舷側の立壁1
3bに形成した横開口13cから外方に延出した状態で
位置するようになる。また、シート台13の右舷側の立
壁13dにも横開口13eが形成されている。
【0027】上記各横開口13c,13eは、図4に示
したように、エンジン6の側方に位置して前後方向に長
い楕円状に形成されて、左舷側横開口13cは、エンジ
ン6の左舷側の下側部に取付けられたオイルフィルター
45や左舷側のエンジンマウント30、点火プラグ、チ
ェーンテンショナ70等に作業者の手Hが届きやすい位
置となっているとともに、右舷側横開口13eは、右舷
側のエンジンマウント30等に作業者の手Hが届きやす
い位置となっている。なお、46はエンジン6の後部に
配置されたオイルタンクである。
【0028】上記オイルフィルター45がエンジン6の
側部ではなく、前部や後部に取付けられているタイプで
は、各横開口13c,13eを前後方向により長くし
て、オイルフィルター45に作業者の手Hが届きやすい
ようにすればよい。
【0029】上記各横開口13c,13eは、外方に膨
出して、前後方向に長手方向がくる流線形の蓋体47で
それぞれ外側からカバーされて、シール部材48を介し
て各横開口13c,13eの内周囲のナット49にボル
ト50で着脱可能に取付けられている。
【0030】この各横開口13c,13eは、立壁13
b,13dの上端縁および下端縁にかからない上下中間
位置に形成されていれば、蓋体47によって跨座式シー
ト4に跨る乗員の足FのくるぶしF1や膝F2が当たら
ないので足元幅が制約されなくなり、かつ、横開口13
cから外方に延出した状態の左舷側の排気管40(B)
に対して所定の隙間tを隔てるように設定されている。
【0031】上記シリンダヘッドカバー38の上方には
吸気ボックス53が配置され、この吸気ボックス53内
の左舷側には各気筒毎にスロットルボディ54の吸気入
口54aが臨まされて、このスロットルボディ54の吸
気通路から上記シリンダヘッド29の左舷側の吸気通路
29dに供給されるようになる。なお、55は燃料噴射
弁、56はスロットルバルブである。
【0032】上記吸気ボックス53内の右舷側の内部に
はフィルター組立体57が配置され、このフィルター組
立体57の内部に位置して吸気ボックス53の下方右舷
向きに開口する吸気入口管58が設けられている。
【0033】上記第1実施形態の水ジェット推進艇1の
構造であれば、デッキ部材3のシート台13の立壁13
b,13dに形成した横開口13c,13eに、外方に
膨出する蓋体47をボルト50で着脱可能に取付けるこ
とにより、この蓋体47を取外すことで、開口13aと
ともに各横開口13c,13eからもエンジン6やオイ
ルフィルター45、エンジンマウント30等のような部
品のメンテナンスが容易に行える。特に、横開口13
c,13eをオイルフィルター45やエンジンマウント
30、点火プラグ、チェーンテンショナ70等の近傍に
形成することにより、開口13aからは手Hを差し込ん
で作業しにくいオイルフィルター45の交換等のメンテ
ナンスが横開口13c,13eから容易に行える。
【0034】また、左舷側の排気管40(B)は、シー
ト台13の左舷側横開口13cから外方に延出した状態
で位置させることが可能であるから、エンジンルーム5
の横幅を広くすることなく排気系構成部品の一部である
排気管40(B)のマフラー部分をより大きくしてエン
ジン出力の向上を図ることができるとともに、横転・転
覆時のエンジン6に対する水入りも未然に防止できる。
さらに、横開口13c,13eから外方に延出した排気
管40(B)と蓋体47との間に所定の隙間tを隔てて
いるので、排気管40(B)からのエンジン振動等がシ
ート台13に伝達されにくくなる。
【0035】さらにまた、横開口13c,13eは、立
壁の13b,13dの上端縁および下端縁にかからない
上下中間位置に形成されているから、各蓋体47によっ
て跨座式シート14に跨る乗員の足元幅が制約されなく
なる。
【0036】さらに、蓋体47は、前後方向に長手方向
がくる形状であるから、エンジン6の前後方向に沿って
形成されるため、メンテナンスが容易となる。
【0037】第1実施形態では、横開口13c,13e
は、シート台13の立壁13b,13dの両側に形成す
ることにより、両側の横開口13c,13eからエンジ
ン6、オイルフィルター45やエンジンマウント30、
点火プラグ、チェーンテンショナ70等のメンテナンス
がより容易に行えるようにしたが、いずれか一方であっ
てもよい。
【0038】また、吸気ボックス53の左舷側を左舷下
方に延長させて、シート台13の左舷側横開口13cか
ら外方に延出させた状態で位置させることも可能である
(図7参照)。この場合には、エンジンルーム5の横幅
を広くすることなく吸気系構成部品の一部である吸気ボ
ックス53をより大きくして吸気騒音の防止を図ること
ができる。さらに、横開口13cから外方に延出した吸
気ボックス53と蓋体47との間に所定の隙間t(図7
参照)を隔てられるので、吸気ボックス53からのエン
ジン振動等がシート台13に伝達されにくくなる。
【0039】さらにまた、シート台13の立壁13d,
13dを膨出させるのではなく、別部品の蓋体47を膨
出させるだけであるから、デッキ部材3をFRP等で成
型する際に、シート台13の部分に割型等を用いる必要
がないので、デッキ部材3の成型も容易に行える。
【0040】また、後面視でエンジン6を右舷側に傾斜
θさせるとともに、エンジンセンターCの出力軸20a
に対してクランク軸20を距離Lで左舷側にオフセット
させたが、傾斜やオフセットの無いエンジンであっても
よい。
【0041】第1実施形態では、エンジン6は4サイク
ルエンジンであったが、2サイクルエンジンであっても
点検口の構造を採用できることは言うまでもない。
【0042】図5〜図7は第2実施形態であり、図5は
水ジェット推進艇1の要部透視の平面図、図6はエンジ
ン部分の右舷側側面図、図7は図1のA−A線に相当す
る後面断面図である。
【0043】第1実施形態との相違は、排気管60のレ
イアウト構造と吸気ボックス53の構造とオイルフィル
ター45のレイアウト構造であり、その他の構造は同一
であるので、同一符合を付して詳細な説明は省略する。
【0044】上記シリンダヘッド29の右舷側の側面に
は、各気筒の排気ポート29aに排気マニホールド39
が取付けられ、この排気マニホールド39に上流端を連
結された排気管60は、排気マニホールド39の下部か
らエンジン6の右舷側を前方に延在しながら上方に湾曲
して、エンジン6の前方で後方にUターンしてエンジン
6の右舷側の上方を後方に延在し、エンジン6の右舷側
の後方に配置したウォーターロック41の前部に下流端
が連結されている。
【0045】そして、このウォーターロック41の上部
に上流端が連結された排出管42は、消音ボックス43
を介して、ジェット推進機8のポンプ室44の上方を右
舷側から左舷側に迂回し、ポンプ室44の左舷側の側壁
に下流端が連結されている。
【0046】上記排気管60は、図7に示したように、
エンジン6が右舷側に傾斜θされている関係から、右舷
側の上方を後方に延在する排気管60は、シート台13
の右舷側の立壁13dに形成した右舷側横開口13eか
ら外方に延出した状態で位置するようになる。
【0047】上記排気管60は、排気マニホールド39
から所定の長さP(図6参照)までは排気通路60aが
独立しており、そこから以降は排気通路60bが1本に
集合しているタイプであって、各排気通路60a,60
bには冷却水が流れるウォータージャケット60cが形
成されている。なお、第1実施形態の排気管40も同様
の構造である(図3に集合排気通路40bとウォーター
ジャケット40cのみ図示している)。
【0048】上記吸気ボックス53は、エンジン6が右
舷側に傾斜θされている関係から、左舷側のエンジン6
の側方が広いスペースとなるので、このスペースを利用
して、吸気ボックス53の左舷側を下方に延在させて容
積を拡大させている。そして、この吸気ボックス53の
容積拡大部53aの内部にはフィルター組立体57が配
置され、このフィルター組立体57の内部に位置して、
容積拡大部53aの内向きに開口する吸気入口管58が
設けられている。
【0049】このように、容積拡大部53aに吸気入口
管58を内向きに開口させることにより、エンジンルー
ム5の底部に溜まったビルジ水が跳ね上っても、エンジ
ン6のクランクケース64で跳ね上がりが阻止されて吸
気入口管58から吸気ボックス53内に入り込むおそれ
が少なくなる。また、吸気入口管58がエンジンルーム
5の上下方向のほぼ中間位置にあり、しかも、吸気入口
管58が内向きに開口しているので、横転・転覆時の吸
気ボックス53に対する水入りも未然に防止できる。
【0050】上記吸気ボックス53の容積拡大部53a
の外面には、上記シート台13の左舷側の立壁13bの
横開口13cとフィルター組立体57とに対応する開口
53bが形成され、この開口53bは、蓋53cで外側
からカバーされてボルト65で着脱可能に取付けられて
いる。
【0051】上記オイルフィルター45は、エンジン6
の右舷側の下側部に取付けられて、右舷側横開口13e
は、このオイルフィルター45や右舷側のエンジンマウ
ント30等に作業者の手Hが届きやすい位置となってい
るとともに、左舷側横開口13cは、吸気ボックス53
の容積拡大部53aの蓋53cや左舷側のエンジンマウ
ント30等に作業者の手Hが届きやすい位置となってい
る。
【0052】上記第2実施形態の水ジェット推進艇1の
点検口の構造であれば、第1実施形態と同様に、シート
台13の横開口13c,13eの蓋体47を取外すこと
で、開口13aとともに各横開口13c,13eからも
エンジン6やオイルフィルター45、エンジンマウント
30等のような部品のメンテナンスが容易に行える。特
に、左舷側の横開口13cの近傍に吸気ボックス53の
容積拡大部53aの蓋53cを位置させることにより、
開口13aからは手Hを差し込んで作業しにくいフィル
ター組立体57の交換等のメンテナンスが横開口13c
から蓋53cを取り外して、開口53bから容易に行え
る。
【0053】また、右舷側の排気管60は、シート台1
3の右舷側横開口13eから外方に延出させた状態で位
置させることが可能であるから、エンジンルーム5の横
幅を広くすることなく排気系構成部品の一部である排気
管60のマフラー部分をより大きくしてエンジン出力の
向上を図ることができるとともに、横転・転覆時のエン
ジン6に対する水入りも未然に防止できる。さらに、横
開口13eから外方に延出した排気管60と蓋体47と
の間に所定の隙間tを隔てているので、排気管60から
のエンジン振動等がシート台13に伝達されにくくな
る。
【0054】さらにまた、エンジンルーム5の横幅を広
くすることなく吸気系構成部品の一部である吸気ボック
ス53を容積拡大部53aによってより大きくして吸気
騒音の防止を図ることができる。また、容積拡大部53
aの蓋53cと蓋体47との間に所定の隙間tを隔てて
いるので、吸気ボックス53からのエンジン振動等がシ
ート台13に伝達されにくくなる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明は、シート台の立壁に形成したエンジンルームの横開
口に、外方に膨出する蓋体を着脱可能に取付けることに
より、この蓋体を取外すことで、開口とともに横開口か
らもエンジンや部品のメンテナンスが容易に行えるよう
になる。
【0056】請求項2のように、横開口を、エンジンル
ームに搭載した推進機用エンジンのオイルフィルター、
エアーフィルター、エンジンマウント、点火プラグ、チ
ェーンテンショナ等のようなメンテナンス必要部品の近
傍に形成していれば、開口からは手を差し込んで作業し
にくいオイルフィルターの交換等のメンテナンスが横開
口から容易に行えるようになる。
【0057】請求項3のように、横開口を、エンジンル
ームに搭載した推進機用エンジンの排気系構成部品又は
/及び吸気系構成部品の近傍に形成して、排気系構成部
品又は/及び吸気系構成部品の一部が横開口から外方に
延出した状態で、所定の隙間を隔てて外方に膨出する蓋
体でカバーしていれば、エンジンルームの横幅を広くす
ることなく排気系構成部品である排気管のマフラー部分
をより大きくしたり、吸気系構成部品である吸気ボック
スをより大きくすることができ、吸気騒音の防止やエン
ジン出力の向上を図ることができる。また、横開口から
外方に延出した部品と蓋体との間に所定の隙間を隔てて
いるので、排気系構成部品又は/及び吸気系構成部品か
らのエンジン振動等がシート台に伝達されにくくなる。
【0058】請求項4のように、横開口を、シート台の
立壁の両側に形成していれば、両側の横開口からエンジ
ンや部品のメンテナンスがより容易に行えるようにな
る。
【0059】請求項5のように、横開口は、立壁の上端
縁および下端縁にかからない上下中間位置に形成されて
いれば、蓋体によって跨座式シートに跨る乗員の足元幅
が制約されなくなる。
【0060】請求項6のように、蓋体は、前後方向に長
手方向がくる形状であれば、エンジンの前後方向に沿っ
て形成されるため、メンテナンスが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の水ジェット推進艇の側面断面
図である。
【図2】 図1の要部透視の平面図である。
【図3】 図1のA−A線に相当する後面断面図であ
る。
【図4】 エンジン部分の斜視図である。
【図5】 第2実施形態の水ジェット推進艇の要部透視
の平面図である。
【図6】 エンジン部分の右舷側側面図である。
【図7】 図1のA−A線に相当する後面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 水ジェット推進艇 3 デッキ部材 3a フートステップ 5 エンジンルーム 6 エンジン 13 シート台 13a 開口 13b,13d 立壁 13c,13e 横開口 45 オイルフィルター 47 蓋体 57 フィルター組立体(エアーフィルター) D 外方膨出量

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両側にフートステップを形成したデッキ
    部材の中央部分に、艇体内のエンジンルームの一部を構
    成するシート台が設けられ、このシート台の上部に跨座
    式シートが着脱可能に取付けられ、シート台の上面にエ
    ンジンルームを点検可能な開口が形成されるとともに、
    上記シート台の立壁にエンジンルームを点検可能な横開
    口が形成され、この横開口に、外方に膨出する蓋体が着
    脱可能に取付けられていることを特徴とする水ジェット
    推進艇の構造。
  2. 【請求項2】 上記横開口は、エンジンルームに搭載し
    た推進機用エンジンのオイルフィルター、エアーフィル
    ター、エンジンマウント、点火プラグ、チェーンテンシ
    ョナ等のようなメンテナンス必要部品の近傍に形成され
    ている請求項1記載の水ジェット推進艇の構造。
  3. 【請求項3】 上記横開口は、エンジンルームに搭載し
    た推進機用エンジンの排気系構成部品又は/及び吸気系
    構成部品の近傍に形成されて、排気系構成部品又は/及
    び吸気系構成部品の一部が横開口から外方に延出した状
    態で、所定の隙間を隔てて外方に膨出する蓋体でカバー
    されている請求項1又は請求項2記載の水ジェット推進
    艇の構造。
  4. 【請求項4】 上記横開口は、上記シート台の立壁の両
    側に形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の水ジェット推進艇の構造。
  5. 【請求項5】 上記横開口は、立壁の上端縁および下端
    縁にかからない上下中間位置に形成されている請求項1
    〜請求項4のいずれかに記載の水ジェット推進艇の構
    造。
  6. 【請求項6】 上記蓋体は、前後方向に長手方向がくる
    形状である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の水ジ
    ェット推進艇の構造。
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