JP2002240093A - 収容容器 - Google Patents

収容容器

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JP2002240093A
JP2002240093A JP2001043594A JP2001043594A JP2002240093A JP 2002240093 A JP2002240093 A JP 2002240093A JP 2001043594 A JP2001043594 A JP 2001043594A JP 2001043594 A JP2001043594 A JP 2001043594A JP 2002240093 A JP2002240093 A JP 2002240093A
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哲也 村上
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武志 荒川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器本体及び蓋部材の間又は上下に積み上げ
られた容器本体同士の間をシールする機能を発揮するこ
とができ、製造工程を簡略化して製造コストの低減を図
ることができるとともに、機能部材が設けられた容器本
体又は蓋部材の洗浄性を向上させることができる収容容
器を提供する。 【解決手段】 収容容器としての運搬用容器10は、合
成樹脂製の容器本体11及び蓋体21とから構成されて
いる。容器本体11の開口部15にはその周縁に沿って
上部フランジ16が設けられている。上部フランジ16
の上面には成形凹条33が上部フランジ16の全ての上
面に渡って凹設されている。この成形凹条33の内側に
は容器本体11及び蓋体21の間をシールするためのシ
ール部材35が設けられている。このシール部材35
は、弾性変形可能な合成樹脂材料である熱可塑性エラス
トマーよりなり、上部フランジ16と一体に射出成形さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、容器本体及び容
器本体の開口部を閉塞する蓋部材より構成される又は複
数個が上下に積み上げ可能な容器本体より構成される収
容容器において、蓋部材で容器本体の開口部を閉塞した
とき又は複数個の容器本体が積み上げられたときにこれ
らの間をシールするための機能部材を容器本体又は蓋部
材と一体に射出形成した収容容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような収容容器としては、
例えば有底四角箱状をなす容器本体と、この容器本体の
上面に設けられた開口部を閉塞する蓋部材としての蓋体
よりなる運搬用容器が挙げられる。前記容器本体は、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂により有底長
四角箱状に形成されている。前記蓋体は、前に挙げたよ
うな合成樹脂により形成され、四角板状をなす蓋板と、
この蓋板の下面において周縁から垂下された四角枠状を
なす枠体とを有している。また、前記容器本体の上端に
は板状をなすフランジがその外周面を取り囲むように横
方向に延出形成されている。そして、枠体の内面をフラ
ンジの外面に係止するように容器本体上に蓋板を載せる
ことにより、容器本体の開口部が閉塞されるようになっ
ている。加えて、下方位置の容器本体のフランジ上面に
上方位置の容器本体の下端部を載せることにより、複数
個の容器本体が上下に積み上げられるようになってい
る。
【0003】前記フランジの上面には容器本体及び蓋板
の間又は容器本体同士の間に形成される隙間を塞ぎ、こ
れらの間をシールするために、機能部材としてのシール
部材が設けられている。このシール部材は、熱可塑性エ
ラストマー等のような弾性変形可能な合成樹脂より形成
され、例えばシート状のものをフランジの形状、面積等
に合わせて切断し、フランジに接着剤で接着したり、フ
ランジの上面に凹設された凹条内に弾性変形させながら
嵌め込まれたり等して装着されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記収容容
器によれば、容器本体とは異なる素材より形成されたシ
ール部材が接着、嵌着等の方法により装着されているこ
とから、例えば気温の変化による容器本体とシール部材
との膨張率の違い、容器本体の洗浄、長期間の使用によ
る接着力の低下等の理由により、シール部材が容器本体
から剥離するおそれがあるという問題があった。また、
容器本体及びシール部材をそれぞれ別の成形工程で成形
し、各工程で得られたものをさらに別の工程で貼着しな
ければならず、このような複数の工程を必要とすること
により、製造作業が煩雑で製造コストの低減を図りづら
いという問題もあった。さらに、フランジ及びシール部
材の間に隙間が形成されてしまい、この隙間にゴミ、埃
等が入り込み、容器本体を洗浄してもこのようなゴミ、
埃等はほとんど取り除くことができず、容器本体の洗浄
性が低下し、不衛生なものとなるという問題もあった。
【0005】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、容器本体及び蓋部材の間又は上下に積み上
げられた容器本体同士の間をシールする機能を発揮する
ことができ、製造工程を簡略化して製造コストの低減を
図ることができるとともに、機能部材が設けられた容器
本体又は蓋部材の洗浄性を向上させることができる収容
容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の収容容器の発明は、上面に開口
部を有する有底筒状をなす合成樹脂製の容器本体及びそ
の開口部を閉塞する合成樹脂製の蓋部材を備えてなり、
容器本体又は蓋部材には弾性変形可能な合成樹脂製の機
能部材を設け、開口部を閉塞するときに機能部材が蓋部
材又は容器本体に接触することによってそれらの間をシ
ール可能に構成した収容容器であって、容器本体又は蓋
部材の形状を有する第1キャビティを形成するための一
対の金型と、第1キャビティに対して進退可能に構成さ
れ、かつ機能部材の形状を有する第2キャビティを形成
するためのスライドコアとを備えたコアバック金型を用
い、スライドコアを第1キャビティ内に進出させた状態
で第1キャビティ内に容器本体又は蓋部材を形成する合
成樹脂材料を射出し、その合成樹脂材料の少なくとも表
面部分が硬化した後、スライドコアを第1キャビティ内
から後退させて第2キャビティを形成し、その第2キャ
ビティ内に弾性変形可能な合成樹脂材料を射出すること
により、容器本体又は蓋部材と機能部材とを一体に成形
して得られることを特徴とするものである。
【0007】請求項2に記載の収容容器の発明は、請求
項1に記載の発明において、前記機能部材は、スライド
コアの移動方向の両面の形状がスライドコアの第1キャ
ビティ内への突出端面の形状を有し、スライドコアの移
動方向と直交する方向の両面が略平行に延びることを特
徴とするものである。
【0008】請求項3に記載の収容容器の発明は、請求
項1又は請求項2に記載の発明において、前記容器本体
の上部にはフランジを設け、蓋部材の下部において、前
記フランジと対応する位置には突出部を設け、容器本体
の開口部を蓋部材で閉塞するとき、フランジ及び突出部
を係合可能に構成し、これらフランジ又は突出部に機能
部材を設けるとともに、容器本体又は蓋部材と前記機能
部材とのうち少なくとも一方には突部を設け、蓋部材を
容器本体に装着したとき、容器本体又は蓋部材と、機能
部材とが突部で接触するように構成することを特徴とす
るものである。
【0009】請求項4に記載の収容容器の発明は、上面
に開口部を有する有底筒状をなす合成樹脂製の容器本体
を備え、下方位置の容器本体上に上方位置の容器本体を
載せることによって複数の容器本体を積み上げ可能に構
成するとともに、容器本体の上部又は下部に弾性変形可
能な合成樹脂製の機能部材を設け、複数の容器本体を積
み上げたときに機能部材が上方位置又は下方位置の容器
本体に接触することによって上下の容器本体同士の間を
シール可能に構成した収容容器であって、容器本体の形
状を有する第1キャビティを形成するための一対の金型
と、第1キャビティに対して進退可能に構成され、かつ
機能部材の形状を有する第2キャビティを形成するため
のスライドコアとを備えたコアバック金型を用い、スラ
イドコアを第1キャビティ内に進出させた状態で第1キ
ャビティ内に容器本体を形成する合成樹脂材料を射出
し、その合成樹脂材料の少なくとも表面部分が硬化した
後、スライドコアを第1キャビティ内から後退させて第
2キャビティを形成し、その第2キャビティ内に弾性変
形可能な合成樹脂材料を射出することにより、容器本体
と機能部材とを一体に成形して得られることを特徴とす
るものである。
【0010】請求項5に記載の収容容器の発明は、請求
項4に記載の発明において、前記機能部材は、スライド
コアの移動方向の両面の形状がスライドコアの第1キャ
ビティ内への突出端面の形状を有し、スライドコアの移
動方向と直交する方向の両面が略平行に延びることを特
徴とするものである。
【0011】請求項6に記載の収容容器の発明は、請求
項4又は請求項5に記載の発明において、前記容器本体
において、その上部にはフランジを設け、下部にはフラ
ンジと対応する位置となるように突出部を設け、複数の
容器本体を積み上げるとき、フランジ及び突出部を係合
可能に構成し、これらフランジ又は突出部に機能部材を
設けるとともに、フランジ又は突出部と前記機能部材と
のうち少なくとも一方には突部を設け、フランジ及び突
出部が係合したとき、フランジ又は突出部と、機能部材
とが突部で接触するように構成することを特徴とするも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、この発明
の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1に示すように、第1実施形態の収容容
器としての運搬用容器10は、合成樹脂により有底四角
箱状に形成された容器本体11と、合成樹脂により略四
角板状に形成された蓋部材としての蓋体21とから構成
されている。この容器本体11の内部には、例えば野
菜、果物等の食品、電子部品、機械部品等といった収容
物が収容可能に構成されている。
【0014】図1から図3に示すように、前記容器本体
11は、ほぼ四角板状に形成された底壁12と、その底
壁12の周縁に沿って立設された各一対の長側壁13及
び短側壁14とから構成され、その上面には開口部15
を有している。前記底壁12の下面には、底壁12を補
強するための底部リブ12aが格子状をなすように突設
されている。さらに、各一対の長側壁13及び短側壁1
4は、上部側ほど互いに僅かに拡がるテーパ状に形成さ
れている。
【0015】図1及び図6に示すように、前記開口部1
5には、その周縁に沿って上部フランジ16が設けられ
ている。この上部フランジ16は、長側壁13及び短側
壁14の上端から一旦横方向へ延びた後、その先端から
さらに下方へ延びるように形成されている。この上部フ
ランジ16の外周面下端からは周面フランジ17がさら
に下方へ延びるように形成されている。そして、上部フ
ランジ16の外周面と周面フランジ17の外周面との間
には段部18が形成されている。また、上部フランジ1
6の外周面下部には、各長側壁13及び短側壁14の上
部中央に位置するように断面三角形状の係合突起19が
突設されている。
【0016】図1及び図4から図6に示すように、前記
蓋体21は略四角板状をなす蓋板22と、蓋板22を取
り囲むようにその周縁に沿って設けられた突出部として
の突条状をなす周枠部23とから形成されている。蓋板
22の上面側において、周枠部23により囲まれた内側
部分には支持凹部27が形成されている。前記蓋板22
の下面には蓋板22を補強するための天部リブ22aが
格子状をなすように突設されている。
【0017】前記周枠部23は、蓋板22の周縁から上
方へ突設された四角枠状をなす内壁部24と、内壁部2
4を内側に取り囲むようにその周囲に配設された四角枠
状をなす外壁部25と、内壁部24及び外壁部25の上
端部の間を連結するように設けられた天板部26とから
断面逆U字状をなすように形成され、その内部には下方
に開口する収容凹部23aを有している。そして、周枠
部23が上部フランジ16を跨ぎ、その収容凹部23a
内に上部フランジ16が収容されるように容器本体11
上に蓋体21を載せることにより、蓋体21が容器本体
11に装着されるようになっている。この状態で周枠部
23の外壁部25は、上部フランジ16及び周面フラン
ジ17の間の段部18内に納まり、蓋体21の外周面と
周面フランジ17の外周面とがほぼ面一となっている。
【0018】蓋体21の周枠部23において、外壁部2
5の内周面下端には、蓋体21により容器本体11を閉
塞したとき、上部フランジ16の係合突起19と係合す
るための断面三角形状の係止突起28が突設されてい
る。これら係合突起19及び係止突起28の係合関係に
より、容器本体11に対する蓋体21の脱着が抑制され
ている。また、蓋体21の1つのコーナ部には平面から
見て略三角形状をなす係止解除片29が外方へ延設され
ている。この係止解除片29を手で把持して上方へ引き
上げることにより、係止解除片29の近傍位置から順番
に係合突起19及び係止突起28の係合が解除され、容
器本体11に対する蓋体21の脱着を行うことができ
る。
【0019】図6及び図7に示すように、前記上部フラ
ンジ16の外側縁において、その上面には円弧状をなす
曲面部31が形成されている。上部フランジ16の下面
には長側壁13及び短側壁14の外面から上部フランジ
16及び周面フランジ17の内面に渡って複数のフラン
ジリブ32が突設されており、これらフランジリブ32
により上部フランジ16及び周面フランジ17が補強さ
れるようになっている。
【0020】上部フランジ16の上面において、前記曲
面部31よりも内側には断面U字状をなす成形凹条33
が上部フランジ16の全ての上面に渡って凹設されてい
る。この成形凹条33の内側には機能部材として容器本
体11及び蓋体21の間をシールするためのシール部材
35が設けられている。このシール部材35は、弾性変
形可能な合成樹脂材料である熱可塑性エラストマーより
なり、上部フランジ16と一体に射出成形されている。
このシール部材35と対応する位置となるように、周枠
部23の天板部26の下面には突部としての押圧突部3
7が設けられている。そして、蓋体21が容器本体11
に装着され、その脱着を規制された状態で押圧突部37
がシール部材35に接触することにより、容器本体11
及び蓋体21の間がシールされるようになっている。
【0021】前記成形凹条33の内底面33bは上方に
突出する断面円弧状をなすように形成され、これと対応
してシール部材35の下面34は上方に突出する断面円
弧状をなしている。また、シール部材35は、その上面
36が下面34と同一形状である上方に突出する断面円
弧状に形成されることによって、その上部に突部として
接触突部36aを有している。そして、この接触突部3
6aが形成されたシール部材35には、蓋体21の押圧
突部37が確実に接触されるとともに、接触突部36a
及び押圧突部37が互いを強い力で押し付け合うように
構成されている。また、成形凹条33の側部と、シール
部材35の側部との境界面である成形凹条33の両内側
面33aは、互いにほぼ平行に延びている。
【0022】前記運搬用容器10の製造方法について以
下に記載する。上記のようなシール部材35が一体に射
出成形された容器本体11を有する運搬用容器は、コア
バック金型を備える射出成形装置を使用して成形され
る。このコアバック金型の構成について説明する。
【0023】図9(a)に示すように、コアバック金型
を構成する一対の金型40は、成形凹部41aが凹設さ
れた雌型41と、成形凸部42bが突設された雄型42
とより形成されている。これら雌型41及び雄型42を
型締めすることにより、一対の金型40の内部には成形
凹部41a及び成形凸部42bによって囲まれた内側に
成形空間43が形成されるようになっている。前記雄型
42には、成形空間43と成形型の外部とを連通するよ
うに連通孔44が貫通形成されている。この連通孔44
にはスライドコア45が挿入されている。
【0024】上記の一対の金型40、成形空間43、連
通孔44及びスライドコア45によりコアバック金型が
構成されている。このコアバック金型において、スライ
ドコア45は、一対の金型40の外部からその基端部に
図示しない油圧シリンダ等が接続されることによって、
その先端部を成形空間43に対して進退させることがで
きるように構成されている。また、成形空間43内に突
出されるスライドコア45の突出端面には、前記成形凹
条33の内底面33b及びシール部材35の上面36を
成形するための断面円弧状をなす成形面46が形成され
ている。
【0025】さて、上記のコアバック金型を有する射出
成形装置により運搬用容器10を成形するには、図9
(a)に示すように、まず、スライドコア45が成形空
間43内に進出し、その先端部を突出させることによ
り、一対の金型40内に容器本体11の形状を有する第
1キャビティ47が区画形成される。その後、一対の金
型40の外部に設置された図示しないノズルから一対の
金型40に設けられた図示しないゲートを介して第1キ
ャビティ47内に容器本体11を成形するための加熱溶
融された合成樹脂材料が射出される。このとき、図9
(b)に示すように、スライドコア45の先端部により
上部フランジ16には成形凹条33が成形され、成形面
46によりその内底面33bが断面円弧状に成形され
る。
【0026】この後、第1キャビティ47内において、
射出された合成樹脂材料の表面部分である成形凹条33
の内面が少なくとも硬化し、その表面の流動性が無くな
った後、図9(b)に矢印で示すように、スライドコア
45が第1キャビティ47に対して後退するように移動
される。このとき、スライドコア45の移動する方向と
直交する方向の両面となる成形凹条33の両内側面33
aは、互いにほぼ平行に延びるように形成される。な
お、スライドコア45の移動時、合成樹脂材料はまだ硬
化中であることから、合成樹脂材料の硬化による収縮等
の理由により、両内側面33aが互いに上部ほど若干狭
くなるテーパ状をなす場合もあるが、この場合も含めて
ほぼ平行とする。
【0027】図9(c)に示すように、スライドコア4
5の移動後、成形凹条33及びスライドコア45の成形
面46によって囲まれた内側にシール部材35の形状を
有する第2キャビティ48が区画形成される。その後、
前記合成樹脂材料が完全に硬化する前に、前記ノズルと
は異なるノズルから、前記ゲートとは異なる図示しない
別のゲートを介して第2キャビティ48内にシール部材
35を成形するための加熱溶融された熱可塑性エラスト
マーが射出される。このとき、スライドコア45の移動
方向の両面となるシール部材35の下面34及び上面3
6は、それぞれ成形面46の形状と同一形状を有する。
つまり、スライドコア45の進出時に形成される成形凹
条33の内底面33bによって成形されたシール部材3
5の下面34は、スライドコア45の後退時に形成され
る上面36と同一形状である。そして、一対の金型40
を冷やすことにより、合成樹脂材料と熱可塑性エラスト
マーとの硬化がほぼ同時に完了し、合成樹脂材料及び熱
可塑性エラストマーがその境界面で互いに融着しあうこ
とにより、容器本体11及びシール部材35が一体に成
形される。
【0028】第2キャビティ48内に熱可塑性エラスト
マーを射出するタイミングは、合成樹脂材料の表面部分
が実質的に硬化した後であって、合成樹脂材料のほぼ全
体が硬化する前までの間が好ましい。すなわち、熱可塑
性エラストマーが射出され、ゲートから第2キャビティ
48内に流れ込んでいくとき、熱可塑性エラストマーと
接触する箇所となる合成樹脂材料の表面部分が硬化して
おらず、流動性を有する状態であると、合成樹脂材料及
び熱可塑性エラストマーが混じり合い、容器本体11と
シール部材35との境界が曖昧なものとなり、運搬用容
器10の外観品質が低下してしまう。しかし、合成樹脂
材料は、熱可塑性エラストマーとの接触時にその接触部
分の表面のみが少なくとも硬化しているのであれば、合
成樹脂材料の全ての表面部分が硬化している必要はな
い。また、合成樹脂材料のほぼ全体が硬化した後に熱可
塑性エラストマーを射出した場合、硬化して収縮した合
成樹脂材料の表面と成形空間43を形成する一対の金型
40の内面との間に隙間が形成されてしまい、この隙間
内に熱可塑性エラストマーが流れ込むため、シール部材
35を正確に成形することができなくなる。
【0029】また、容器本体11を成形する合成樹脂
と、シール部材35を成形する熱可塑性エラストマーと
には、互いに融着しやすいものを選択することが好まし
い。この実施形態で容器本体11を成形するために使用
する合成樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン
等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリス
チレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重
合樹脂(ABS樹脂)等が挙げられる。そして、前に挙
げた合成樹脂と互いに融着しやすく、シール部材35を
成形するために使用する熱可塑性エラストマーとして
は、ハードセグメントにポリプロピレン又はポリエチレ
ンをソフトセグメントにエチレン−プロピレン共重合体
(EPM)又はエチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)を用いるオレフィン系エラストマー、ハー
ドセグメントにポリスチレンをソフトセグメントにポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、ポリオレフィン等を用い
るスチレン系エラストマー、ハードセグメントにポリエ
ステルをソフトセグメントにポリエーテル又はポリエス
テルを用いるポリエステル系エラストマー、メタロセン
ポリエチレン等が挙げられる。また、合成樹脂と熱可塑
性エラストマーとの接着性を向上させるため、これらの
うち少なくとも一方にシンジオタクチックポリプロピレ
ン(SPP)、アイソタクチックポリプロピレン(IP
P)を添加してもよい。
【0030】上述したように容器本体11及びシール部
材35を一体に射出成形すると、上部フランジ16とシ
ール部材35とがその境界で互いに融着するため、容器
本体11の使用時におけるシール部材35の脱着が確実
に防止される。また、容器本体11に対してシール部材
35を設けるスペースが小さなものであるとともに、容
器本体11を形成する合成樹脂材料の表面部分が硬化し
た後に熱可塑性エラストマーを射出することにより、シ
ール部材35と上部フランジ16との境界部分で互いを
形成する材料同士が混じり合うことが抑制され、その境
界が明確な直線状をなし、外観品質が向上される。さら
に、容器本体11及びシール部材35をそれぞれ別々の
成形型を使用して別部材として成形し、その後、容器本
体11にシール部材35を取着する場合と比較して、製
造に必要とする工程数が減少し、製造作業が簡略化され
るため製造コストの低減を図ることができる。
【0031】加えて、上部フランジ16及びシール部材
35の間に隙間が形成されず、このような隙間にゴミ、
埃等が入り込むことがないため、容器本体11の洗浄性
が向上される。そして、シール部材35を形成するため
に使用される熱可塑性エラストマーは、容器本体11を
形成する合成樹脂材料と比較すればその使用量は極僅か
であり、廃棄する容器本体11をシール部材35ととも
に破砕し、加熱溶融して再生材料としても、合成樹脂材
料に対する熱可塑性エラストマーの影響が小さく、再生
材料をほぼ元の性状のままの合成樹脂材料として使用す
ることができる。
【0032】前記運搬用容器10の作用について以下に
記載する。さて、図1に示すような運搬用容器10を使
用する場合には、容器本体11内に収容物が収容され、
その後、容器本体11に蓋体21が装着される。容器本
体11に蓋体21を装着するときには、図6に示すよう
に、まず蓋体21をその周枠部23が容器本体11の上
部フランジ16と対応するように位置合わせし、容器本
体11上に配置する。その後、容器本体11上に蓋体2
1を載せ、蓋体21全体を上方から容器本体11方向へ
押圧すると、周枠部23内において、係止突起28が上
部フランジ16の係合突起19を乗り越え、図7に示す
ように、係止突起28が係合突起19に係合される。こ
の状態で容器本体11の開口部15が蓋体21の蓋板2
2により閉塞されるとともに、シール部材35の接触突
部36aに蓋体21の押圧突部37が押し付けられる。
すると、シール部材35の接触突部36aが押圧突部3
7の形状に合わせてその一部を弾性変形させることによ
り、押圧突部37がシール部材35に密接され、容器本
体11及び蓋体21の間の隙間が確実に塞がれて容器本
体11の内部が密閉される。
【0033】蓋体21によりその内部が密閉された容器
本体11は、周面フランジ17の内側に指を掛けること
により把持され、このまま搬送される。このとき、図8
に示すように、複数個の運搬用容器10を上下に積載し
て搬送することも可能である。
【0034】この場合には、まず、下方位置の運搬用容
器10の上方位置に別の運搬用容器10を両者の平面形
状が対応するように配置する。続いて、上方位置の運搬
用容器10の容器本体11の底部を、下方位置の運搬用
容器10の蓋体21の支持凹部27内に挿入する。する
と、上方位置の容器本体11が下方位置の蓋体21上に
載せられ、支持される。このとき、上方位置の容器本体
11がその長側壁13及び短側壁14の外面が下方位置
の蓋体21の周枠部23を構成する内壁部24の外面に
当接可能となることで、上下に積載した状態における運
搬用容器10同士の横方向への大きな位置ずれが規制さ
れる。そして、同様の作業を複数回繰り返すことによっ
て、複数の運搬用容器10が上下に積み重ねられ、この
まま搬送、保管等される。
【0035】一方、搬送先で空となった運搬用容器10
は、まず下方位置の容器本体11内に上方位置の容器本
体11の下半部を挿入することにより、空となった複数
の容器本体11同士が上下に積み重ねられる。その後、
積み重ねられた複数の容器本体11のうち、もっとも上
方位置にある容器本体11の開口部15からその内部に
複数の容器本体11の開口部15を閉塞していた複数枚
の蓋体21が収納される。そして、同様の作業を複数回
繰り返すことによって、複数の運搬用容器10が省スペ
ースに積み重ねられ、返送、保管等される。
【0036】前記の第1実施形態によって発揮される効
果について、以下に記載する。 ・ 上部フランジ16上に容器本体11及び蓋体21の
間をシールするシール部材35を一体に射出成形したこ
とにより、上部フランジ16とシール部材35との境界
部分が溶融しあい、融着されるため、容器本体11の使
用時におけるシール部材35の脱着を確実に防止するこ
とができる。また、容器本体11を形成する合成樹脂材
料の表面部分が硬化した後に熱可塑性エラストマーを射
出することにより、シール部材35と上部フランジ16
との境界部分で互いを形成する材料同士が混じり合うこ
とが抑制され、その境界が明確な直線状をなし、外観品
質が向上される。さらに、容器本体11及びシール部材
35をそれぞれ別々の成形型を使用して別部材として成
形し、その後、容器本体11にシール部材35を取着す
る場合と比較して、製造に必要とする工程数が減少し、
製造作業が簡略化されて製造コストの低減を図ることが
できる。加えて、上部フランジ16及びシール部材35
は、互いの境界部分で融着しあっているため、上部フラ
ンジ16及びシール部材35の間に隙間が形成されず、
このような隙間にゴミ、埃等が入り込むことがないた
め、容器本体11の洗浄性を向上することができ、その
衛生を維持することができる。
【0037】・ シール部材35の下面34及び上面3
6は、スライドコア45の移動により同一形状となるよ
うに形成されるとともに、スライドコア45の移動方向
と直交する方向の両面となる成形凹条33の両内側面3
3a面は、互いにほぼ平行に延びるように形成されてい
る。このため、例えば、スライドコア45を移動させる
とき、合成樹脂材料の表面が硬化中、もしくは硬化が進
行しすぎるとスライドコア45が両内側面33aに引っ
かかり、成形面が荒れたり、スライドコア45及び成形
凹条33の間に隙間が形成され、この隙間を介して第2
キャビティ48から第1キャビティ47へ熱可塑性エラ
ストマーが漏れ出したりする等の不具合を防止すること
ができ、成形面の外観品質を維持しつつ、スライドコア
45及び一対の金型40を移動させやすくすることがで
きる。
【0038】・ 容器本体11の上部フランジ16にシ
ール部材35を設けることにより、例えば容器本体11
の底壁、長側壁13、短側壁14の外面等にシール部材
35を成形することと比較して、複雑な金型を形成せず
とも、金型の構成が簡易なものとなり、シール部材35
を成形しやすくすることができる。加えて、シール部材
35に突部として接触突部36aを設け、蓋体21に突
部として押圧突部37を設け、接触突部36aに押圧突
部37が密接されるように構成したことにより容器本体
11及び蓋体21の間のシール性を向上させることがで
きる。
【0039】・ 容器本体11の上部フランジ16に断
面U字状をなす成形凹条33を設け、この内側にシール
部材35を成形したことにより、シール部材35を成形
しやすくすることができるとともに、成形凹条33に対
しシール部材35が溶着される面が拡がるため、シール
部材35の脱着をより確実に防止することができる。
【0040】・ 上部フランジ16の上面の外側縁に円
弧状をなす曲面部31を設けたことにより、容器本体1
1を手で把持するとき、この曲面部31に対して手は面
接触するようになっている。このため、収容物を収容
し、重くなった容器本体11を搬送等する際、上部フラ
ンジ16の曲面部31を介して手に加わる力を広い面積
に分散させることができ、上部フランジ16を把持しや
すくすることができる。加えて、上部フランジ16の上
面において、曲面部31とシール部材35との境界が明
確なものとなるため、運搬用容器10の外観品質を向上
させることができる。 (第2実施形態)以下、この発明の第2実施形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。なお、第2実施形態につ
いては、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0041】図10に示すように、第2実施形態の収容
容器としての運搬用容器10は、合成樹脂により有底長
四角箱状に形成された容器本体11と、合成樹脂により
略四角板状に形成された蓋部材としての蓋体21とを有
している。
【0042】図10から図12に示すように、前記容器
本体11は、底壁12と、その底壁12の周縁に沿って
垂設された各一対の長側壁13及び短側壁14とから構
成され、その上面には開口部15を有している。前記底
壁12の下面において、両側部には容器本体11を支持
するための枠状をなす脚部51が突設され、この脚部5
1の内側には脚部51を補強するための脚部リブ51a
が設けられている。さらに、両短側壁14の上端部中央
には、容器本体11を把持するための把持部52が突設
されている。
【0043】図10、図13及び図14に示すように、
前記蓋体21は略四角板状をなし、その面積が開口部1
5を含む容器本体11の上面全体の面積とほぼ同一であ
る蓋板22と、蓋板22の下面周縁から垂下された突出
部としての板状をなす周枠部23とから形成されてい
る。前記蓋板22の上面において、4つのコーナ部には
それぞれ突出部としての支持突部53が平面L字状をな
すように突設されている。これら支持突部53の内部に
は支持突部53を補強するための支持突部リブ43aが
形成されている。
【0044】図11及び図15(a)に示すように、前
記容器本体11の開口部15には、その周縁に沿って上
部フランジ16が設けられている。この上部フランジ1
6は、長側壁13及び短側壁14の上端から横方向へ延
びる板状をなすように形成されている。この上部フラン
ジ16の外側縁の下面からは突条状をなす補強部54が
垂下されており、上部フランジ16が湾曲することを防
止している。そして、図15(a),(b)に示すよう
に、蓋体21をその周枠部23の内面が補強部54の外
面に係合されるように容器本体11上に載せることによ
り、開口部15が閉塞され、蓋体21が容器本体11に
装着されるようになっている。
【0045】上部フランジ16の上面には成形凹条33
が凹設され、この成形凹条33の内側には機能部材とし
て、熱可塑性エラストマーよりなる上部機能材56が上
部フランジ16と一体に射出成形されている。この上部
機能材56は、その下面34及び上面36が同一の断面
波状をなすように形成されており、上部には複数の凸状
部分よりなる突部としての接触突部36aを有してい
る。そして、これら接触突部36aが蓋体21を構成す
る蓋板22の下面に接触されることにより、上部機能材
56は、容器本体11及び蓋体21の間をシールするシ
ール機能を発揮している。
【0046】図12及び図16(a)に示すように、容
器本体11の下部には、その周縁に沿って突出部として
の下部フランジ55が設けられている。この下部フラン
ジ55は、長側壁13及び短側壁14の下端から横方向
へ延びる板状をなすように形成されている。図16
(a),(b)に示すように、下方位置の容器本体11
の上部フランジ16上に上方位置の容器本体11の下部
フランジ55を載せることにより、複数の容器本体11
は、上方に積み上げることが可能となっている。そし
て、複数の容器本体11を積み上げた状態で、上方位置
の容器本体11の下端部により下方位置の容器本体11
の開口部15が閉塞されるようになっている。
【0047】下部フランジ55の下面には第2成形凹条
33cが凹設され、この第2成形凹条33cの内側に
は、機能部材として熱可塑性エラストマーよりなる下部
機能材57が下部フランジ55と一体に射出成形されて
いる。この下部機能材57はその上面及び下面が同一の
断面円弧状をなすように形成されており、下部には下部
フランジ55の下面から下方へ突出する突部59が形成
されている。加えて、容器本体11の脚部51の下端部
には、機能部材として熱可塑性エラストマーよりなるグ
リップ部材60が脚部51と一体に射出成形されてい
る。そして、容器本体11を、例えば床、台等に置く
際、摺動抵抗の高い熱可塑性エラストマーよりなるグリ
ップ部材60により、容器本体11は床、台等に対する
滑りを抑制されるようになっている。
【0048】前記運搬用容器10の作用について以下に
記載する。さて、第2実施形態の運搬用容器10は、コ
アバック金型を備える射出成形装置を使用して成形され
る。第2実施形態のコアバック金型は、一対の金型のそ
れぞれがスライドコアを進退可能に有している。
【0049】運搬用容器10の成形時には、各スライド
コアの進出により、一対の金型内に第1キャビティが区
画形成され、この第1キャビティ内に容器本体11を形
成するための合成樹脂材料が射出される。その後、合成
樹脂材料の表面部分が硬化し、その表面の流動性が無く
なった後、一対のスライドコアのうち、一方が第1キャ
ビティに対して後退することにより上部機能材56の形
状を有する第2キャビティが形成される。これと同時に
他方のスライドコアが第1キャビティに対して後退する
ことにより下部機能材57及びグリップ部材60の形状
を有する第2キャビティが形成される。そして、これら
第2キャビティ内に上部機能材56、下部機能材57及
びグリップ部材60を形成するための熱可塑性エラスト
マーが射出され、固定型を冷やすことにより、成形空間
内において合成樹脂材料と熱可塑性エラストマーとがほ
ぼ同時に硬化し、その境界で互いに融着しあうことによ
り、容器本体11、上部機能材56、下部機能材57及
びグリップ部材60が一体成形される。なお、上部機能
材56、下部機能材57及びグリップ部材60は、スラ
イドコアの移動方向の両面であるそれぞれの上面及び下
面は、スライドコアの第1キャビティ内への突出端面の
形状を有し、スライドコアの移動方向と直交する方向の
両面であるそれぞれの両側面は、互いにほぼ平行に延び
ている。
【0050】上述したように成形された運搬用容器10
を使用する場合には、まず容器本体11内に収容物が収
容された後、図1に示すように、複数個の容器本体11
は省スペースとなるように上方に積み上げられる。
【0051】複数個の容器本体11を積み上げるときに
は、図16(a)に示すように、まず上方位置の容器本
体11がその下部フランジ55を下方位置の容器本体1
1の上部フランジ16に対応させるように位置合わせさ
れ、下方位置の容器本体11上に配置される。その後、
上下一対の容器本体11において、図16(b)に示す
ように、上部フランジ16上に下部フランジ55が載せ
られる。すると、上方位置の容器本体11の底部が蓋部
材として機能することにより下方位置の容器本体11
は、その開口部15が閉塞される。そして、同様の作業
を複数回繰り返すことによって、複数の容器本体11が
積み上げられる。
【0052】複数個の容器本体11を積み上げるとき、
上部フランジ16に設けられた上部機能材56は、その
接触突部36aを下部フランジ55の下面に接触させ
る。これと同時に、下部フランジ55に設けられた下部
機能材57は、その突部59を上部フランジ16の上面
に接触させる。この状態で、上方位置の容器本体11内
には収容物が収容されていることから、上部機能材56
及び下部機能材57は、それぞれ下部フランジ55及び
上部フランジ16に密接するように弾性変形される。そ
して、上部機能材56及び下部機能材57が上下一対の
容器本体11間に形成される隙間を塞ぎ、これらの間を
シールするシール機能を発揮することにより、下方位置
の容器本体11の内部が密閉される。また、複数個の容
器本体11を積み上げる場合、上下一対の容器本体11
間は、上部機能材56及び下部機能材57の2つの機能
部材によりシールされるため、シール性の向上が図られ
る。
【0053】複数個の容器本体11が積み上げられた
後、最も上方位置となる容器本体11には蓋体21が装
着される。容器本体11に蓋体21を装着するには、図
15(a)に示すように、まず蓋体21を容器本体11
上に配置し、その周枠部23が上部フランジ16と対応
するように位置合わせする。その後、図15(b)に示
すように、容器本体11の上部フランジ16上に蓋体2
1の蓋板22を載せる。この状態で容器本体11の開口
部15が蓋体21の蓋板22により閉塞されるととも
に、上部フランジ16に設けられた上部機能材56の接
触突部36aに蓋体21の蓋板22が接触される。そし
て、上部機能材56により容器本体11及び蓋体21の
間がシールされ、積み上げられた状態の複数の容器本体
11及び蓋体21は、この状態のまま、省スペースで搬
送、保管等される。
【0054】上記のようにして積み上げられた複数の容
器本体11が搬送、保管等の際に横方向へ位置ずれしよ
うとするとき、上部機能材56及び下部機能材57は、
下方位置の容器本体11に対する上方位置の容器本体1
1の滑りを抑制する機能を発揮する。すなわち、下部フ
ランジ55及び上部フランジ16に密接された上部機能
材56及び下部機能材57は、それぞれ熱可塑性エラス
トマーにより形成されていることから、その摺動抵抗が
高い。このため、上下一対の容器本体11間における摺
動抵抗が高くなり、容器本体11同士が滑ることを抑制
され、容器本体11同士の横方向への大きな位置ずれが
規制される。
【0055】同様に容器本体11に対する蓋体21の滑
りは、上部機能材56によって抑制される。また、上部
機能材56の上面には多数の凸状部分よりなる接触突部
36aが形成されていることから、より効果的に滑りを
抑制することができる。加えて、積み上げられた複数の
容器本体11のうち、最も下方位置となる容器本体11
の脚部51に設けられたグリップ部材60が上方から加
わる重量等の外力により、床、台等に密接されることか
ら、グリップ機能がより効果的に発揮され、運搬用容器
10全体の横方向への大きな位置ずれが規制される。さ
らに、床、台等に凹凸がある場合であっても、グリップ
部材60が凹凸に合わせて弾性変形し、密接することか
ら、グリップ機能が有効に発揮される。
【0056】第2実施形態の運搬用容器10は、複数の
容器本体11をそれぞれ蓋体21が介装された状態で積
み上げることも可能である。この場合には、まず、図1
7(a)に示すように、下方位置にある蓋体21の支持
突部53に上方位置となる容器本体11の脚部51が対
応するように配置する。続いて、容器本体11の脚部5
1を支持突部53の内側に挿入する。すると、図17
(b)に示すように、容器本体11の下部フランジ55
が蓋体21の支持突部53上に載せられ、支持される。
このとき、脚部51の外面が支持突部53の内面に当接
可能となることで、蓋体21に対する容器本体11の横
方向への大きな位置ずれが規制される。そして、同様の
作業を複数回繰り返すことによって、蓋体21が介装さ
れた状態で複数の容器本体11が上下に積み重ねられ、
このまま搬送、保管等される。
【0057】上記のようにして積み上げられた状態の容
器本体11は、下部機能材57が支持突部53の上面に
密接される。これにより、下部機能材57が滑りを抑制
する機能を発揮し、蓋体21に対する容器本体11の摺
動抵抗が高くなるため、蓋体21に対して容器本体11
が滑ることを抑制され、蓋体21に対する容器本体11
の横方向への大きな位置ずれがより確実に規制される。
また、図15(a)に示すように、蓋体21によりその
開口部15を閉塞された容器本体11は、上方から加わ
る容器本体11及び蓋体21の重量、収容物の重量等の
外力により、上部機能材56が蓋板22に密接するよう
に弾性変形される。そして、上部機能材56が容器本体
11及び蓋体21の間に形成される隙間を塞ぎ、これら
の間をシールするシール機能をより効果的に発揮するこ
とにより、容器本体11の内部が確実に密閉される。
【0058】前記の第2実施形態によって発揮される効
果について、以下に記載する。 ・ 第2実施形態の運搬用容器10は、容器本体11の
下部に下部フランジ55を設けることにより、複数の容
器本体11を省スペースとなるように積み上げ可能に構
成されている。また、この下部フランジ55には機能部
材として下部機能材57が設けられている。そして、複
数の容器本体11を積み上げたとき、上部機能材56及
び下部機能材57がそれぞれ下部フランジ55及び上部
フランジ16に密接することにより、上下に積み上げら
れた容器本体11の間をシールすることができ、上方位
置の容器本体11が下方位置の容器本体11の開口部1
5を閉塞し、下方位置の容器本体11内を密閉すること
ができる。また、容器本体11、上部機能材56及び下
部機能材57を一体に射出形成したことにより、製造工
程を簡略化して製造コストの低減を図ることができると
ともに、上部機能材56及び下部機能材57がそれぞれ
上部フランジ16及び下部フランジ55に融着されてい
ることから、これらの間に隙間が形成されておらず、容
器本体11の洗浄性を向上させることができる。
【0059】・ 上部機能材56及び下部機能材57
は、熱可塑性エラストマーより形成されることから、下
部フランジ55及び上部フランジ16に密接されたと
き、上下一対の容器本体11において、下方位置の容器
本体11に対する上方位置の容器本体11の摺動抵抗を
大きくして滑りを抑制するグリップ機能を発揮すること
ができる。このため、上方位置の容器本体11又は蓋体
21が下方位置の容器本体11に対して位置ずれし、そ
の開口部15が開放されることを抑制し、容器本体11
の開口部15が閉塞された状態に維持することができ
る。
【0060】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ シール機能、グリップ機能を発揮する機能部材が一
体に射出形成された収容容器は、各実施形態に示したよ
うな運搬用容器10に限らず、例えば有底円筒状、有底
四角筒状等に形成されたゴミ容器、蓋部材を有するバケ
ツ、水筒、食品を収納するためのタッパー等のような密
閉容器、砂糖、塩、醤油等を収容する調味料用容器、こ
れら調味料用容器をその内部に収容し、卓上等に置かれ
る卓上用調味料収納箱等で構成してもよい。
【0061】・ 各実施形態において、容器本体11の
上部フランジ16に設けられた機能部材としてのシール
部材35及び上部機能材56を蓋体21の、例えば蓋板
22の裏面、周枠部23の下端面又は内面等といった、
容器本体11に装着したときに上部フランジ16等に接
触する箇所に設けてもよい。あるいは、容器本体11に
設けられた機能部材とは別に、蓋体21の前に挙げた箇
所等に新たに機能部材を設け、容器本体11及び蓋体2
1の両部材に機能部材を設けてもよい。また、蓋体21
に機能部材を設ける場合には、コアバック金型を備える
射出成形装置が使用され、蓋体21及び機能部材が一体
に射出成形されるものとする。
【0062】・ 第1実施形態の運搬用容器10の容器
本体11において、例えば底壁12の下面のコーナ部等
において、底部リブ12aによって囲まれた内側部分に
第2実施形態で示したような機能部材としてのグリップ
部材を一体に射出形成し、容器本体11を滑り止め可能
に構成してもよい。
【0063】・ 各実施形態において、機能部材はシー
ル機能及びグリップ機能のうち少なくとも一方を発揮す
るように構成されているが、これに限らず、例えば摺動
性の良好な高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリアミ
ド、フッ素樹脂等よりなる機能部材を蓋体21の上面に
突条状をなすように一体に射出成形し、容器本体11の
下面にはこの機能部材が係合される凹条を設け、蓋体2
1上において容器本体11を機能部材及び凹条の係合関
係によりその移動方向を案内させながら滑らせ、積み重
ねるように構成することによって、機能部材にスリップ
機能を発揮させるように構成してもよい。
【0064】・ 第1実施形態において、スライドコア
45の先端面の形状を変更することにより、例えば図1
8(a)に示すように、シール部材35の下面34及び
上面36を凹状に形成し、これと対応形状となるように
押圧突部37を形成してもよい。または、図18(b)
に示すように、シール部材35の下面34及び上面36
を断面円弧状に形成し、周枠部23の内面にはシール部
材35の上部に形成される接触突部36aが係合可能な
上方に突出する断面円弧状をなす凹部61を形成しても
よい。あるいは、図18(c)に示すように、シール部
材35の下面34及び上面36を断面V字状に形成し、
これと対応するように押圧突部37を断面V字状に形成
してもよい。さらには、図18(d)に示すように、ス
ライドコア45の先端面を平面状としてシール部材35
の下面34及び上面36を平面状に形成するとともに、
この上面36に確実に接触させるために押圧突部37を
下方に突出する大径の断面円弧状をなすように形成して
もよい。
【0065】・ 各実施形態において、シール部材35
及び上部機能材56は上部フランジ16の上面に設けら
れていることに限定されない。すなわち、第2実施形態
を例に挙げて説明すると、図19(a)に示すように、
上部フランジ16から補強部54までの全体を熱可塑性
エラストマーで形成したり、図19(b)に示すよう
に、上部フランジ16の外周縁から補強部54までを熱
可塑性エラストマーで形成したりして、熱可塑性エラス
トマーで形成された部分を上部機能材56としてもよ
い。また、図19(c)に示すように、上部フランジ1
6の上面全体を熱可塑性エラストマーで形成したり、図
19(d)に示すように、各側壁13,14の外面上端
部から上部フランジ16の外周縁の手前までの間を熱可
塑性エラストマーで形成したりして、熱可塑性エラスト
マーで形成された部分を上部機能材56としてもよい。
【0066】・ 上部フランジ16は容器本体11の上
端部に設けることに限定されず、容器本体11の上部で
あればいずれに設けてもよいが、上部フランジ16を把
持したとき、容器本体11がバランスよく保持できるこ
とから、高さ方向の中央よりも上方位置に設けることが
より好適である。
【0067】・ 第2実施形態の下部フランジ55にお
いて、その下面に上部フランジ16を跨いでその内部に
収容可能な収容凹部を凹設してもよい。なお、下部フラ
ンジ55に収容凹部を設ける場合には、収容凹部の内底
面に下部機能材57を成形してもよい。
【0068】・ 各実施形態のコアバック金型におい
て、例えば第1実施形態のスライドコア45は、一対の
金型40に対し、図9(a)で上下方向となる垂直方向
に移動可能に構成されているが、これに限定されるもの
ではなく、各実施形態において一対の金型に対し、スラ
イドコアを左右方向となる横方向、あるいは斜め上方、
斜め下方等の斜め方向に移動可能に構成してもよい。な
お、スライドコアが横方向に移動する場合は言うに及ば
ず、斜め方向に移動する場合にも、スライドコアの移動
方向の両面の形状はスライドコアの第1キャビティ内へ
の突出端面の形状を有し、スライドコアの移動方向と直
交する方向の両面は、互いにほぼ平行に延びるようにな
っている。
【0069】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 (1) 前記機能部材は、弾性変形可能な合成樹脂とし
て熱可塑性エラストマーにより形成されるか又はその表
面が凸状をなすように形成されることによって容器本体
に対する蓋部材の滑りを抑制する機能を有することを特
徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の収容
容器。このように構成した場合、容器本体に対する蓋部
材の位置ずれを抑制し、容器本体の開口部が閉塞された
状態を維持することができる。
【0070】(2) 前記機能部材は、弾性変形可能な
合成樹脂として熱可塑性エラストマーにより形成される
か又はその表面が凸状をなすように形成されることによ
って上下の容器本体同士の滑りを抑制する機能を有する
ことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記
載の収容容器。このように構成した場合、積み上げられ
た容器本体同士の間における横方向への大きな位置ずれ
を抑制することができる。
【0071】(3) 前記容器本体又は蓋部材と、機能
部材との境界面が断面略U字状又は略逆U字状をなすこ
とを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載
の収容容器。このように構成した場合、機能部材を成形
しやすくすることができるとともに、機能部材の容器本
体又は蓋部材に対する融着面が拡がるため、機能部材の
脱着を防止することができる。
【0072】(4) 前記容器本体と、機能部材との境
界面が断面略U字状又は略逆U字状をなすことを特徴と
する請求項4から請求項6のいずれかに記載の収容容
器。このように構成した場合、機能部材を成形しやすく
することができるとともに、機能部材の容器本体に対す
る融着面が拡がるため、機能部材の脱着を防止すること
ができる。
【0073】(5) 上面に開口部を有する有底筒状を
なす合成樹脂製の容器本体を備え、下方位置の容器本体
上に上方位置の容器本体を載せることによって複数の容
器本体を積み上げ可能に構成するとともに、容器本体の
上部又は下部に弾性変形可能な合成樹脂製の機能部材を
設け、この機能部材が複数の容器本体を積み上げたとき
に上方位置又は下方位置の容器本体に接触することによ
り、上下の容器本体同士の滑りを抑制可能とした収容容
器であって、容器本体の形状を有する第1キャビティを
形成するための一対の金型と、第1キャビティに対して
進退可能に構成され、かつ機能部材の形状を有する第2
キャビティを形成するためのスライドコアとを備えたコ
アバック金型を用い、スライドコアを第1キャビティ内
に進出させた状態で第1キャビティ内に容器本体を形成
する合成樹脂材料を射出し、その合成樹脂材料の少なく
とも表面部分が硬化した後、スライドコアを第1キャビ
ティ内から後退させて第2キャビティを形成し、その第
2キャビティ内に弾性変形可能な合成樹脂材料を射出す
ることにより、容器本体と機能部材とを一体に成形して
得られることを特徴とする収容容器。このように構成し
た場合、容器本体同士の間の滑りを抑制する機能を発揮
することができるとともに、製造工程を簡略化して製造
コストの低減を図ることができる。
【0074】(6) 前記突出部には、フランジ及び突
出部を係合するとき、フランジを跨ぎ、その内側に収容
可能な収容凹部を設けることを特徴とする請求項3又は
請求項6に記載の収容容器。このように構成した場合、
容器本体に対する蓋部材の位置ずれ又は積み上げられた
複数の容器本体同士の横方向への位置ずれを効果的に抑
制することができる。
【0075】(7) 前記収容凹部の内側には、フラン
ジに対して突出部を係止し、機能部材がフランジ又は突
出部に対して接触した状態を保持するための係止手段を
設けることを特徴とする(6)に記載の容器体。このよ
うに構成した場合、機能部材がフランジ又は突出部に対
して接触した状態を保持されることにより、機能部材が
そのシール機能をより有効に発揮することができる。
【0076】(8) 上面に開口部を有する有底筒状を
なす合成樹脂製の容器本体及びその開口部を閉塞する合
成樹脂製の蓋部材を備え、容器本体又は蓋部材には弾性
変形可能な合成樹脂製の機能部材を設け、開口部を閉塞
するときに機能部材が蓋部材又は容器本体に接触するこ
とによってそれらの間をシール可能に構成した収容容器
の製造方法であって、容器本体又は蓋部材の形状を有す
る第1キャビティを形成するための一対の金型と、第1
キャビティに対して進退可能に構成され、かつ機能部材
の形状を有する第2キャビティを形成するためのスライ
ドコアとを備えたコアバック金型を使用し、スライドコ
アを第1キャビティ内に進出させた状態で第1キャビテ
ィ内に容器本体を形成する合成樹脂材料を射出し、その
合成樹脂材料の少なくとも表面部分が硬化した後、スラ
イドコアを第1キャビティ内から後退させて第2キャビ
ティを形成し、その第2キャビティ内に弾性変形可能な
合成樹脂材料を射出し、その後、金型を冷却し、その内
部で合成樹脂材料及び弾性変形可能な合成樹脂材料を硬
化させて容器本体又は蓋部材と機能部材とを一体に成形
する収容容器の製造方法。このように構成した場合、容
器本体又は蓋部材の間のシール機能を発揮することがで
きる収容容器を製造工程を簡略化して製造コストの低減
を図りながら容易に製造することができる。
【0077】(9) 上面に開口部を有する有底筒状を
なし、複数個を上下に積み上げ可能な合成樹脂製の容器
本体を備え、容器本体の上部又は下部には弾性変形可能
な合成樹脂製の機能部材を設け、複数個の容器本体を積
み上げたときに機能部材が上方位置又は下方位置の容器
本体に接触することによってそれらの間をシール可能に
構成した収容容器の製造方法であって、容器本体の形状
を有する第1キャビティを形成するための一対の金型
と、第1キャビティに対して進退可能に構成され、かつ
機能部材の形状を有する第2キャビティを形成するため
のスライドコアとを備えたコアバック金型を使用し、ス
ライドコアを第1キャビティ内に進出させた状態で第1
キャビティ内に容器本体を形成する合成樹脂材料を射出
し、その合成樹脂材料の少なくとも表面部分が硬化した
後、スライドコアを第1キャビティ内から後退させて第
2キャビティを形成し、その第2キャビティ内に弾性変
形可能な合成樹脂材料を射出し、その後、金型を冷却
し、その内部で合成樹脂材料及び弾性変形可能な合成樹
脂材料を硬化させて容器本体と機能部材とを一体に成形
する収容容器の製造方法。このように構成した場合、上
下に積み上げられた容器本体同士の間でシール機能を発
揮することができる収容容器を製造工程を簡略化して製
造コストの低減を図りながら容易に製造することができ
る。
【0078】(10) 前記機能部材をフランジの上面
に設けたことを特徴とする請求項3又は請求項6に記載
の収容容器。このように構成した場合、機能部材をより
成形しやすくすることができる。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1又は請求項4に
記載の発明によれば、容器本体及び蓋部材の間又は上下
に積み上げられた容器本体同士の間をシールする機能を
発揮することができ、製造工程を簡略化して製造コスト
の低減を図ることができるとともに、機能部材が設けら
れた容器本体又は蓋部材の洗浄性を向上させることがで
きる。
【0080】請求項2又は請求項5に記載の発明によれ
ば、請求項1又は請求項4に記載の発明の効果に加え
て、成形面の外観品質を維持しつつ、スライドコアを移
動させやすくすることができる。
【0081】請求項3又は請求項6に記載の発明によれ
ば、請求項1又は請求項2あるいは請求項4又は請求項
5に記載の発明の効果に加えて、機能部材を設けやすく
することができるとともに、突部により容器本体及び蓋
部材の間又は上下に積み上げられた容器本体同士の間の
シール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の容器本体及び蓋体を示す分解
斜視図。
【図2】 第1実施形態の容器本体を示す平面図。
【図3】 第1実施形態の容器本体を示す底面図。
【図4】 第1実施形態の蓋体を示す平面図。
【図5】 第1実施形態の蓋体を示す底面図。
【図6】 蓋体を容器本体に装着する状態を示す断面
図。
【図7】 蓋体を容器本体に装着した状態を示す断面
図。
【図8】 蓋体が装着された容器本体を積み上げた状態
を示す斜視図。
【図9】 (a)はコアバック金型を概略的に示す断面
図、(b)は第1キャビティに合成樹脂材料を射出した
状態を示す断面図、(c)はスライドコアを後退させ、
第2キャビティを形成した状態を示す断面図。
【図10】 第2実施形態の容器本体を積み上げる状態
を示す分解斜視図。
【図11】 第2実施形態の容器本体を示す平面図。
【図12】 第2実施形態の容器本体を示す底面図。
【図13】 第2実施形態の蓋体を示す底面図。
【図14】 第2実施形態の蓋体を示す一部を拡大した
断面図。
【図15】 (a)は容器本体に蓋体を装着する状態を
示す断面図、(b)は容器本体に蓋体を装着した状態を
示す断面図。
【図16】 (a)は容器本体同士を積み上げる状態を
示す断面図、(b)は容器本体同士を積み上げた状態を
示す断面図。
【図17】 (a)は蓋体上に容器本体を載せる状態を
示す断面図、(b)は蓋体上に容器本体を載せた状態を
示す断面図。
【図18】 (a)は別形態のシール部材を示す断面
図、(b)は別形態のシール部材を示す断面図、(c)
は別形態のシール部材を示す断面図、(d)は別形態の
シール部材を示す断面図。
【図19】 (a)は別形態のシール部材を示す断面
図、(b)は別形態のシール部材を示す断面図、(c)
は別形態のシール部材を示す断面図、(d)は別形態の
シール部材を示す断面図。
【符号の説明】
11…容器本体、15…開口部、16…フランジとして
の上部フランジ、21…蓋部材としての蓋体、23…突
出部としての周枠部、34…スライドコアの移動方向の
両面を構成する下面、34a…スライドコアの移動方向
と直交する方向の両面を構成する内側面、35…機能部
材としてのシール部材、36…スライドコアの移動方向
の両面を構成する上面、36a…突部としての接触突
部、37…突部としての押圧突部、40…一対の金型、
45…スライドコア、47…第1キャビティ、48…第
2キャビティ、51…突出部としての脚部、53…突出
部としての支持突部、55…突出部としての下部フラン
ジ、56…機能部材としての上部機能材、59…突部、
60…機能部材としてのグリップ部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 21/02 Z (72)発明者 荒川 武志 岐阜県岐阜市神田町9丁目25番地 岐阜プ ラスチック工業 株式会社内 Fターム(参考) 3E006 AA02 AA03 BA02 CA01 DA04 DB01 3E033 AA09 BA13 CA19 DA01 DA08 DD01 FA02 4F202 AA09 AA11 AG07 CA11 CB01 CB21 CK54 CK74 4F206 AA09 AA11 AG07 JA07 JB21 JN25 JQ81

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に開口部を有する有底筒状をなす合
    成樹脂製の容器本体及びその開口部を閉塞する合成樹脂
    製の蓋部材を備えてなり、容器本体又は蓋部材には弾性
    変形可能な合成樹脂製の機能部材を設け、開口部を閉塞
    するときに機能部材が蓋部材又は容器本体に接触するこ
    とによってそれらの間をシール可能に構成した収容容器
    であって、 容器本体又は蓋部材の形状を有する第1キャビティを形
    成するための一対の金型と、第1キャビティに対して進
    退可能に構成され、かつ機能部材の形状を有する第2キ
    ャビティを形成するためのスライドコアとを備えたコア
    バック金型を用い、スライドコアを第1キャビティ内に
    進出させた状態で第1キャビティ内に容器本体又は蓋部
    材を形成する合成樹脂材料を射出し、その合成樹脂材料
    の少なくとも表面部分が硬化した後、スライドコアを第
    1キャビティ内から後退させて第2キャビティを形成
    し、その第2キャビティ内に弾性変形可能な合成樹脂材
    料を射出することにより、容器本体又は蓋部材と機能部
    材とを一体に成形して得られることを特徴とする収容容
    器。
  2. 【請求項2】 前記機能部材は、スライドコアの移動方
    向の両面の形状がスライドコアの第1キャビティ内への
    突出端面の形状を有し、スライドコアの移動方向と直交
    する方向の両面が略平行に延びることを特徴とする請求
    項1に記載の収容容器。
  3. 【請求項3】 前記容器本体の上部にはフランジを設
    け、蓋部材の下部において、前記フランジと対応する位
    置には突出部を設け、容器本体の開口部を蓋部材で閉塞
    するとき、フランジ及び突出部を係合可能に構成し、こ
    れらフランジ又は突出部に機能部材を設けるとともに、
    容器本体又は蓋部材と前記機能部材とのうち少なくとも
    一方には突部を設け、蓋部材を容器本体に装着したと
    き、容器本体又は蓋部材と、機能部材とが突部で接触す
    るように構成することを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の収容容器。
  4. 【請求項4】 上面に開口部を有する有底筒状をなす合
    成樹脂製の容器本体を備え、下方位置の容器本体上に上
    方位置の容器本体を載せることによって複数の容器本体
    を積み上げ可能に構成するとともに、容器本体の上部又
    は下部に弾性変形可能な合成樹脂製の機能部材を設け、
    複数の容器本体を積み上げたときに機能部材が上方位置
    又は下方位置の容器本体に接触することによって上下の
    容器本体同士の間をシール可能に構成した収容容器であ
    って、 容器本体の形状を有する第1キャビティを形成するため
    の一対の金型と、第1キャビティに対して進退可能に構
    成され、かつ機能部材の形状を有する第2キャビティを
    形成するためのスライドコアとを備えたコアバック金型
    を用い、スライドコアを第1キャビティ内に進出させた
    状態で第1キャビティ内に容器本体を形成する合成樹脂
    材料を射出し、その合成樹脂材料の少なくとも表面部分
    が硬化した後、スライドコアを第1キャビティ内から後
    退させて第2キャビティを形成し、その第2キャビティ
    内に弾性変形可能な合成樹脂材料を射出することによ
    り、容器本体と機能部材とを一体に成形して得られるこ
    とを特徴とする収容容器。
  5. 【請求項5】 前記機能部材は、スライドコアの移動方
    向の両面の形状がスライドコアの第1キャビティ内への
    突出端面の形状を有し、スライドコアの移動方向と直交
    する方向の両面が略平行に延びることを特徴とする請求
    項4に記載の収容容器。
  6. 【請求項6】 前記容器本体において、その上部にはフ
    ランジを設け、下部にはフランジと対応する位置となる
    ように突出部を設け、複数の容器本体を積み上げると
    き、フランジ及び突出部を係合可能に構成し、これらフ
    ランジ又は突出部に機能部材を設けるとともに、フラン
    ジ又は突出部と前記機能部材とのうち少なくとも一方に
    は突部を設け、フランジ及び突出部が係合したとき、フ
    ランジ又は突出部と、機能部材とが突部で接触するよう
    に構成することを特徴とする請求項4又は請求項5に記
    載の収容容器。
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