JP5628492B2 - コンテナ - Google Patents
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Description
この場合、係止機構が外側から見えないので、蓋を外すための手がかりを与えない。このためよりセキュリティー性が高まる。
なお、凹部・凸部は、バネ付勢により凹状・凸状となるものでもよい。
コンテナ1は、図4に示すように、物品収容凹所2を形成する底と側壁を有するコンテナ本体20を備える。また、図1に示すように、コンテナ本体20の凹所2を閉じる蓋10を備える。蓋10の一辺(図1の右上辺)と、その辺と合うコンテナ本体20の側壁との間には、蓋10とコンテナ本体20とを係止する係止機構200が設けられている(図7を参照しつつ詳細を後述する)。さらに、蓋10の、係止機構200が設けられた辺の反対側の辺(図1の左手前側の左辺)と、その辺と合うコンテナ本体の側壁との間には、封緘機構300が設けられている(図8を参照しつつ詳細を後述する)。つまり、本発明のコンテナ1は封緘機構300が1ヶ所にのみ設けられている。
この例では、係止機構200及び封緘機構300を対向する短辺に設けた例について説明するが、これらの機構を対向する長辺に設けることもできる。
図2(A)に示すように、蓋10は、平面形状が長方形で、所定の厚さを有する。蓋10の上面には、外縁に沿って高さの低い土手部11が形成されている。コンテナ積み重ね時、あるいは、蓋単体の積み重ね時には、この土手部11で囲まれた凹部内に、上に積み重ねられるコンテナ本体の下面に形成された下凸部、あるいは、蓋10の下面に形成された下凸部15(詳細後述)が嵌り込み、積み重ね時の安定を与える。また、土手部11の長辺の所定位置には凹部12が形成されており、この凹部12に、コンテナ本体20に蓋10をしたときに、蓋10をコンテナ本体20に留める留め部材13が取り付けられている。留め部材13には、弾性変形する係止片が設けられており、この係止片がコンテナ本体20に係止される。なお、この留め部材13は、折り畳んだコンテナ本体20に蓋10をしたときにも、蓋10とコンテナ本体20とを係止する。この例では、留め部材13は各長辺に2個ずつ取り付けられている。
図2(C)に示すように、下凸部15の短辺側側面の一方には、内側に凹んだ凹部17が形成されている。この例では、凹部17はある程度の幅を有し、凹部17の上面は蓋10の裏面と同じ面であり、高さは下凸部15の半分程度である。また、凹部17は短辺側側面の2か所に形成されている。詳しくは後述するが、これらの凹部17には、蓋閉時にコンテナ本体20の短側板40に形成した凸部が係合し、蓋10とコンテナ本体20とを係止する係止機構200を構成する。
コンテナ本体20は、底を構成する平面形状が長方形の底板30と、側壁を構成する一対の短側板40及び一対の長側板60と、からなる。起立した短側板40と長側板60とは隅部で接続機構(図示されず)で接続されている。短側板40及び長側板60は、底板30に折り畳み可能に連結している。折り畳む際は、まず、図5に示すように、短側板40を内側に折り畳み、その後、長側板60を、折り畳まれた短側板40に重ねるように折り畳む。
底板30は、図1にも示すように、平面形状が長方形の底部31と、底部31上面の周囲から立ち上がった周壁部32とを有する。図4、図5に示すように、周壁部32の各短辺32Sには、短側板40が起倒自在に連結され、周壁部42の各長辺32Lには、長側板60が起倒自在に連結されている。なお、短辺側の周壁部32Sの高さは、長辺側の周壁部32Lよりもが低くなっている。これは、コンテナ本体20を折り畳む際に、先に短側板40を折り畳み、折り畳まれた短側板40の上に長側板60を折り畳むためである。
さらに、コンテナ本体20には、短側板40と長側板60とを起立させてロックするロック機構400が備えられている(詳細は図9、10、11を参照しつつ後述する)。
短側板40は、図4、図5に示すように、平面形状が略長方形の、ある程度の厚さを有する部材であり、幅は、底板30の周壁部32の短辺32Sの長さよりも、長側板60の厚さの2倍程度短くなっている。これは、折り畳み時に、側板の厚さによる側板同士の干渉を避けるためである。
以降の説明において、係止機構200を構成する側の短側板を係止短側板40Aといい、係止短側板40Aと反対側であって、封緘機構300を構成する側の短側板を封緘短側板40Bという。また、短側板40と記する場合は、両方の短側板を示す。
長側板60は、平面形状が略長方形の、ある程度の厚さを有する部材であり、幅は、底板30の周壁部31の長辺の長さと等しい。
なお、位置決め突条65の形状は、係止短側板40A側に傾斜したR状やC状であってもよい。
また、図6に示すように、長側板60の内面の側端縁からやや内寄りの位置には、起立した長側板60と短側板40とをロックするロック部材100が係合するための突部73が形成されている。突部73は、ある程度の高さを有し、内側の側面は、長側板60の内面から斜め外方向に傾斜した傾斜面73aとなっており、外側の側面は、長側板60の内面にほぼ垂直な垂直面73bとなっている。この垂直面73bと、張り出し部67との間には所定のスキマが開いている。
係止機構200は、前述のように、蓋10の下凸部15の一方の短辺側側面に形成された凹部17と、係止短側板40Aの上端面と内側端面との間の垂直面に形成された凸部45とにより構成される。
そして、蓋10の位置決め溝19の上垂直面19aが、長側板60の位置決め突条65の下垂直面65bに沿ってスライドする。つまり、位置決め溝19と位置決め突条65は、最初は両方のテーパ側面19b、65a同士の、比較的広い幅内で嵌り合っていたが、その後、垂直面19a、65b同士の比較的狭い幅内で嵌り込むことになる。このように、両者の嵌合幅が徐々に狭まることにより楔効果が得られ、両者19、65が密に嵌合する。これにより、蓋10のコンテナ本体20に対する平面内での位置決めがなされる。そして、最終的に、図7(C)に示すように、蓋10の下凸部15が、両側板の内側端面42に乗り、蓋10の下凸部15の外周が、両側板の上端面41に乗る(蓋が閉じられる)。
封緘機構300は、前述のように、蓋10の一方の短辺に取り付けられた上シール部材80と、短側板40に取り付けられた下シール部材90とで構成される。なお、下シール部材90は、両方の短側板40に取り付けられている。これは、後述するロック機構400を構成するロック部材100を、側板40に保持するためである。ただし、封緘機構として作用するのは、係止短側板40Aと反対側の封緘短側板40Bに取り付けられた下シール部材90である。
(2)蓋10が閉じられた状態においては、蓋10の短辺の一方と係止短側板40Aとの係止部(蓋10の下凸部15に形成した凹部17と係止短側板40Aに形成し突部45)は、コンテナの外側から見ることができない。このため、不正に蓋を開けようとしても、その手掛かりを与えないのでよりセキュリティ性が高まる。
コンテナ本体20を組み立てる際は、まず、長側板60を回動して起立させる。その後、短側板40を回動させる。短側板40が完全に起立すると、ロック部材100により自動的に両側板40、60が起立した状態でロックされる。
ロック部材100は、図10に示すように、長尺状のある程度の硬さを有する樹脂成型品であり、長さは、短側板40の幅とほぼ等しい。言い換えれば、ロック部材100の長さは、両長側板60を起立させた際に、両長側板60の内面間の距離にほぼ等しい。ロック部材100は、図10に示すように、短側板40の外面の凹部49にスライド可能に収容されている。そして、中央部は下シール部材90により、凹部49から外れたりねじれたりしないように保持されている。また、両端部は、短側板40の両側縁に取り外し可能に設けられたカバー部材53で保持されている。
波型バネ部101は、両リング部103及びロック部104を同バネ部に対して外方向に付勢している。
リング部103は、作業時に指を入れて互いに引き寄せて、波型バネ部101を圧縮させるためのものである。リング部103の内側の縁には、リング部103の内方向に張り出す張り出し部103aが形成されている。この張り出し部103aは、操作時に指を引っ掛けやすくするためのものである。さらに、両リング部103には、波型バネ部101の方向に延びるバネ片107が設けられている。これらのバネ片107は、リング部103を互いに引き寄せたときに下シール部材90に形成された突起(図示されず)に当接して弾性変形してバネ作用を生じる。
コンテナ本体20を組み立てる際は、まず長側板60を回動して起立させる。その後、図11(A)に示すように、短側板40を回動する。そして、図11(B)に示すように、短側板40のロック部材100のロック部104が、長側板60の内面に形成された突部73に達すると、ロック部材100のロック部104のテーパ面104aが突部73のテーパ面73aに沿って乗り上げる。これにより、ロック部104が内方向に押される。ロック部材100の姿勢は保持されているので、このロック部104の内方向への移動は、波型バネ部101の収縮により吸収される。
10 蓋 11 土手部
12 凹部 13 留め部材
15 下凸部 16 凹部
17 凹部 18 溝部
19 位置決め溝
20 コンテナ本体
30 底板 31 底部
32 周壁部
40A 係止短側板 40B 封緘短側板
41 上端面 42 内側端面
43 外側端面 44 垂直面
45 凸部 47 段部
48 凹部 49 凹部
51 溝
60 長側板 61 上端面
62 内側端面 63 垂直面
65 位置決め突条 67 張り出し部
71 係合凹部 73 突部
80 上シール部材 81 係合片
82 シール片 83 貫通孔
84 突部
90 下シール部材 91 上係止片
92 下係止片 93 カバー片
94 シール片 95 貫通孔
100 ロック部材 101 波型バネ部
103 リング部 104 ロック部
105 接続部 107 バネ片
200 係止機構
300 封緘機構
400 ロック機構
Claims (4)
- 物品収容凹所を形成する底及び側壁を有するコンテナ本体と、該コンテナ本体の凹所を
閉じる蓋と、を備えるコンテナであって、
前記蓋の一辺と、その辺と合う前記コンテナ本体の側壁の部分との間に、前記蓋と前記
側壁とを係止する係止機構が設けられており、
該係止機構が、前記蓋を、前記側壁から、該側壁と対向する側壁に寄る方向へ向けて引
くことにより係止を解除可能であり、
前記コンテナ本体と前記蓋とに、蓋閉時に互いに嵌合する位置決め溝と位置決め凸部が
形成されており、
該位置決め溝と位置決め凸部とにより、蓋閉時に、前記蓋の前記コンテナ本体に対する
平面内での位置決めがなされ、
前記位置決め溝と位置決め凸部とが、上下方向に延びる溝と凸条であり、
該溝又は凸条に形成されたR部、C部及び又はテーパを、前記係止側壁に向かって傾斜している形状とすることにより、蓋閉時に、前記蓋が前記係止機構が設けられた側壁に寄せられることを特徴とするコンテナ。 - 前記蓋の、前記係止機構が設けられた辺と反対側の辺と、前記コンテナ本体の、前記係
止機構が設けられた側壁(係止側壁)に対向する側壁に封緘機構が設けられていることを
特徴とする請求項1に記載のコンテナ。 - 前記蓋を閉じた状態では、前記係止機構が見えないことを特徴とする請求項1又は2に
記載のコンテナ。 - 前記係止機構が、前記蓋の端部に形成された凸部又は凹部と、該凸部又は凹部と嵌合す
る、前記係止側壁の上面内部に形成された凹部又は凸部からなることを特徴とする請求項
1、2又は3に記載のコンテナ。
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