JPS60193865A - 液状物を充填した複合容器の変形を防止する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、液状物を充填した複合容器の変形を防止する
方法に関するものである。更に詳しくは、高温殺菌した
液状物を、高温状態にあるうちに容器に充填し、密封し
た際に、液状物の温度降下に伴ない体積が収縮し、この
ため容器胴部が内側に凹み、商品外観を低下させるが、
このような好ましくない容器胴部の凹みをなくする方法
を提供することにある。

従来、射出成形法によって容器全体を一時に成形する方
法が知られ、実用されている。一般に、このような容器
は壁面の肉厚が薄い場合は、材料を注入するのが困難で
あシ、これを薄くするには限界がある。薄肉の壁面を熱
可塑性樹脂によって製造し得たとしても、金型中に射出
される際に材料中に生ずる剪断力によシ分子鎖が切断さ
れて、重合の単位であるモノマーが遊離する場合があシ
、この遊離モノマーの存在及び樹脂中に残留するその他
の揮発性物質によシ、樹脂材料に接触する収納物が加臭
咎れるという欠点があった。

かかる欠点を排除するため、容器の一部、例えば底壁部
と側壁部とが可撓性ラベル材よりなシ、容器の他の部分
、例えば継ぎ合せ骨組が熱可塑性樹脂材料よりなる複合
容器が提案され、実用化されている（例えば、特開昭グ
乙−乙乙グθ、特開昭バトグ２２ど５号等参照）。

このような複合容器は、予め所望の形状に切り抜かれた
ラベル材を、射出成形金型のキャビティの一部に挿入・
固定し、次いで型締めした後、キャビティの残余部に溶
融樹脂を注入して継ぎ合せ骨組を形成すると同時に、ラ
ベル部材と一体接合して複合容器とする。このとき、底
壁部と側壁部とは下縁リブで接合され、側壁部の相互に
隣接する部分は側壁リブによって接合され、開口部は上
縁リプによって固定され強固にされる。

このような複合容器に、高温殺菌したジュース類、酒等
を、高温状態のうちに充填し、密閉すると、充填した液
状物の温度降下に伴ない、体積収縮をおこし、このため
容器胴部が内側に凹んで変形する。このような変形の生
じた容器は、強度的に弱く、運搬その他の堆扱いの際に
破損しやすいという欠点があるばかりでなく、商品外観
が著しく損なわれるという欠点がある。

これら欠点を排除するために、例えば容器に完全に充填
することなしに、容器頭部に若干の空間層を設けて密閉
する方法を採用したシ、容器全密封する蓋材として、容
器内部の減圧状態に追随して変形しうるように可撓性の
ある材料を用いる方法等が考えられる。

しかしながら、前者の方法によるときは、容器頭部に存
在する空気が、ジュース中のビタミンＣを破壊してしま
うという問題があるほか、特にジュースの場合には、？
θ〜？ｊ℃という高温で充填されるので、常温との温度
差が大きく、容器内部の減圧が著しく、容器の変形は防
ぎ得ないという欠点がある。

更に、後者の方法によるときは、蓋材が容器内部の減圧
状態に追随して変形すると、著しく容器内部に陥没して
しまう。このように蓋が容器内部に陥没した容器は、強
度的には弱く、長期間の流通には耐え難いという欠点が
あるほか、商品外観上好ましくなく商品価値が劣ったも
のとなってしまうという欠点がある。

本発明者らは、上記のような諸欠点を排除し、高温殺菌
したジュース類、酒等の液状物を、高温状態のうちに充
填し、密封したのち、充填した液状物の温度が降下して
も、容器胴部に好ましく々い変形を生じさせない方法を
提供すべく鋭意検討した結果、本発明に到達したもので
ある。

しかして本発明の要旨とするところは、容器の胴部と底
壁または容器の胴部を形成する可撓性ラベル材と、射出
成形法によって形成した、器外方に突出した複合容器に
、高温液状物を充填し、容器上Ｒ開口部を密封したのち
、液状物の温度が降下する途中、または降下したのちに
、容器外方に突出している容器底壁を、容器内方に陥没
させることを特徴とする、液状物を充填した複合容器の
変形を防止する方法に存する。

以下、本発明方法を、詳細に説明する。

第１図〜第６図は、本発明方法で使用される複合容器の
例を示し、第７図〜第と図は、容器底壁の突出し状況を
示す概略図、第２図は、本発明方法の工程概略を示す縦
断側面図である。

図において、／、／／１．２／、３／、グ／はそれぞれ
胴部、認、／λ１．２２．３コ、りλはそれぞれ底壁、
３、／３．２３．４ｔ３１ｄそれぞれ上縁開口リブ、り
、／４ｔ、２￥はそれぞれ側壁リブ、！、／！、２よ、
３！、Ｚ！はそれぞれ下縁リプ、乙、／乙、−２６，３
６、グ６はそれぞれ脚部、グ２は蓋である。

本発明方法で使用される複合容器は、特公昭５♂−＆４
ｔｊ、ｊ９号公報の第７図に例示されているように、容
器底壁を構成する底壁ラベルに容器胴部を形成する側壁
ラベルが連続した構造のラベル、または同公報第λ図に
例示されているような扇型の構造のラベルを用いて製造
される。

第１図に斜視図を、第２図に第１図のＡ−Ａ’部分にお
ける縦断側面図として示した複合容器は、特公昭５１−
ゲタ５３２号公報の第１図に例示されているような構造
のラベル拐を、射出成形金型キャビティに挿入固定し、
残余のキャビティ部分に溶融熱可塑性樹脂を注入して骨
組を形成して、製造することができる。骨組は、上縁開
口リプ３、側壁リプタおよび下縁リブｌより構成される
。

上縁開口リブ３は、容器開口部全補強し、下縁リプタは
底壁ラベル周縁部と側壁ラベル側方縁部とをそれぞれ接
合し、容器内側底壁周縁をシールし、補強する機能を果
す。この下縁リプタは、容器内側底壁周縁に設ける。こ
の下縁リブ！には、容器底壁周縁に沿って、容器の中心
軸に平行にかつ底壁２よシ外側（下側）に突き出た突条
の脚部乙を設けるのが好ましい。側壁リプタは、側壁ラ
ベルの縁部同士を接合し、上縁開口リプ３と下縁リブ！
を連結する。この側壁リブは、第１図に示した例では一
個であるが、容器の胴部全補強する目的で、更に複数本
設けてもよい。

第３図に斜視図を、第９図に第３図のＢ　−Ｂ’部分に
おける縦断側面図として示した複合容器は、特公昭！♂
−１す３２号公報の第２図に例示されているような構造
のラベル材を、射出成形金型キャビティに挿入固定し、
残余のキャビティ部分に溶融熱可塑性樹脂を注入して骨
組と底壁を形成して、製造することができる。

第！図に斜視図を、第に図に第５図のＣ−Ｑ’部分にお
ける継断側面図として示した複合容器は、第１図に示し
た複合容器製造の際に使用したラベル材の側壁ラベルの
形状を長方形に変更したラベル材を用い、第７図に示し
た複合容器を製造すると同様の手法で、製造することが
できる。

ラベル材は、可撓性薄片体よシ調製するのがよい。可撓
性薄片体としては、熱可塑性樹脂シート（異種シートの
積層体を含む）、金属箔と熱可塑性樹脂シートとの積層
物（多層の積層物を含む）、紙、紙と熱可塑性樹脂との
積層物（多層物を含む）、紙、金属箔および熱可塑性樹
脂シートとの積層物（三層以上の多層物を含む）等があ
げられる。ラベル材の種類、厚さは複合容器の大きさに
応じ、０．３咽〜θ、ざ咽の範囲から選ぶことができる
。従来のジュース類用の金属缶に相当する２０２号と同
等の大きさの複合容器の場合は、θ。グ馴−０゜！咽の
範囲から選ぶのが好ましい。

本発明方法で使用する複合容器は、容器底壁を容器外方
に突出した構造とする。この容器底壁を２ベル材で形成
する場合には、ラベル材を金型に挿入固定する際に、ラ
ベル材の底壁ラベル中央部分を金型で圧縮し、容器外方
に突出するように変形させればよい。容器底壁を射出成
形した熱可塑性樹脂で形成する場合には、金型のキャビ
ティを所望の形状に刻設しておく。この場合底壁の厚さ
は、容器の大きさ、使用する樹脂の種類によって、０．
３１１１１１１　”−’　０．６　ＩＩＦの範囲の厚さ
とするのがよい。　− 容器底壁を容器外方に突出させる際の形態を第２図に示
し、第１図には外方に突出した底壁を、容器内方に陥没
させた状態を、そｎぞれ部分拡大図として示した。

本発明者らの実験によれば、容器底壁の外方に突出させ
た部分の外径ｉＤとし、突出量をｄとするとき、両者の
比率はｄ％Ｄ≦θ、θ♂なる関係にするのがよいことが
分った。ＶＤの値がｏ、ｏｔｒよシ大きいときは、突出
した容器底壁を　、抑圧によって容器内方に陥没させる
際に、底壁が異常に変形する、底壁に電熱が発生する、
骨組と底壁との接合部が剥離する、等の好ましくない現
象が生ずる。前記φの値は、０．０１以下が特に好まし
い。

上記複合容器の骨組、底壁は、熱可塑性樹脂よシ形成さ
れる。これらを形成するのに使用できる熱可塑性樹脂と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン
系樹脂、ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレン、ＡＢＳ
樹脂等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
を含む共重合体、グラフト重合体等の塩化ビニル系樹脂
、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリ
アミド類、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステ
ル類、ポリカーボネート、その他通常の射出成形に用い
られる熱可塑性樹脂があけられる。これら熱可塑性樹脂
は、無機質充填拐、着色剤等が配合されていてもよいこ
とは、勿論である。

本発明方法によるときは、上記複合容器（第９図（イ）
参照）に、高温状態にある液状物を充填し、直ちに容器
上縁開口部を密封する。（第９図（ロ）参照） 容器に充填する液状物は、ジュース類にあっては２θ〜
９ｊ℃、日本酒にあっては乙０−乙５℃の温度範囲が選
ばれる。容器上縁開口全密封する蓋拐には、樹脂を塗着
したアルミニウム箔、樹脂を積層したアルミニウム箔、
樹脂シート（積層品を含む）よシ成形した蓋、樹脂シー
ト（積層品を含む）等が用いられる。密封するに　。

は、上記蓋拐よりなる蓋を、容器上縁開口リブに重ね、
ヒートシール法、超音波シール法、高周波シール法、ス
ピンウェルディング法、接着剤全使用する方法、等の従
来から知られているいずれかの方法によればよい０ 本発明方法によるときは、容器に充填した液状物の温度
が降下する途中、または室温附近に降下したのちに、容
器外方に突出している容器底壁を、第９図（ロノに矢印
で示した方向から押圧し、容器内方に陥没させる（第９
図（ハ）参照）。

このように外方に突出している容器底壁を、容器内方に
陥没させると、液状物の体積収縮した体積のうち第？図
にＶとして示した体積分を、容器胴部の変形を伴なわず
に、吸収することができる。このＶの値は、従来のジュ
ース用金層缶に相当する。２０２号と同等の大きさの複
合容器の場合、約グ〜！−である。この容器の場合、容
器に充填した液状物の温度降下に伴なう体積収縮分は、
容器底壁を容器内方へ陥没させることによって吸収し、
容器胴部の変形を抑制することができる。

外方に突出している容器底壁を、容器内方に・　陥没さ
せる時期は、複合容器に充填した時の液状物の温度、複
合容器自体の胴部の強度等によって適宜法めることがで
きる。

外方に突出している容器底壁を容器内方に陥没させるに
は、容器の蓋または胴部全支持し、容器下部から突き上
げる方法、容器全横転させて横方向から容器底壁を押圧
する方法、容器の底を上側になるように転倒させて、上
から容器底壁を押圧する方法、等のいずれの方法によっ
てもよい。

本発明方法は、以上説明したとおシ、次のよに特別に顕
著な効果を奏し、その産業上の利用価値は極めて大であ
る。

（１ン　本発明方法によるときは、高温状態にある液状
物を充填し、密封し゛たのち、液状物の温度が降下する
に伴ない体積収縮をおこしても、この体積収縮分を外方
に突出した容器底壁を内方に陥没させることによって吸
収することができるので、容器胴部に凹みが生ずるのを
抑制することができる。

（２）　本発明方法によるときは、容器胴部に凹みが生
じにくく、従って商品外観は損なわれず、−容器強度が
弱くなることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図、第３図および第５図は、本発明方法で使用され
る複合容器の例の斜視図であシ、第２図は第１図のＡ　
−Ａ’部分における縦断側面図、第７図は第３図のＢ　
−Ｂ’部分における縦断側面図、第６図は第５図のｃ−
ｃ’部分における縦断側面図を示す。第２図は容器底壁
を容量外方に突出させた形態を示し、第１図は容器底壁
を容器内刃に陥没させた状態、第９図は本発明方法の工
程概略を示す縦断側面図である。 図において、／、／／、２／、３／、４ｔ／はそれぞれ
胴部、２．’／２．２２．３２、グλはそれぞれ底壁、
３、／３．２３、グ３はそれぞれ上縁開口リブ、り）／
グ、−２グはそれぞれ側壁リブｊ１／！、２！、３５、
＜ｔｓｒｆｉそれぞれ下縁リブ、乙、／ご、２乙、３乙
、グ≦はそれぞれ脚部、グ２は蓋である。 出願人　三菱モンサント化成株式会社 代理人　弁理士　長谷用　− （ほか７名） 第　１　図 第２図 第３図 第４阻 第５図 （イ） χｏＩ　図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）容器の胴部と底壁または容器の胴部を形成する可
   撓性ラベル拐と、射出成形法によって形成した、熱可塑
   性樹脂製の骨組または骨組と底壁によって、前記可撓性
   ラベル材の端部を接合した、容器底壁を容器外方に突出
   した複合容器に、高温液状物を充填し、容器上縁開口部
   を密封したのち、液状物の温度が降下する途中、または
   降下したのちに、容器外方に突出している容器底壁を、
   容器内方に陥没させることを特徴とする、液状物を充填
   した複合容器の変形を防止する方法。
2. （２）容器底壁の外方に突出した部分の外径をＤとし、
   突出量をｄとするとき、ｄμ≦００ＯＸとすることを特
   徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の液状物を充填
   した複合容器の変形を防止する方法。
3. （３）　高温液状物の温度がごθ〜９！℃であることを
   特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の液状物を充
   填した複合容器の変形を防止する方法。