JP2002238230A - レゾルバステータ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、輪状絶縁カバーの外縁に形成され
た壁部により、渡り線のポッティング剤の鉄芯への流れ
を防止すること及び渡り線保護を目的とする。 【解決手段】 本発明によるレゾルバステータ構造は、
輪状絶縁カバー(4)のスロット(3)の外側に位置する外縁
には、鉄芯(1)の軸方向に沿って形成された壁部(20)が
形成され、この壁部(20)によってポッティング剤(10)の
鉄芯(1)側への流れを防止及び渡り線保護を行う構成で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レゾルバステータ
構造に関し、特に、絶縁カバーの外縁に形成された壁部
によって、ステータ巻線及び渡り線を樹脂モールド状に
ポッティングする際のポッティング剤の鉄芯側への流出
を防止するための新規な改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、用いられていたこの種のレゾルバ
ステータ構造としては、例えば、図４及び図５で示され
るように、輪状の鉄芯１の内側には、磁極である極歯２
及びスロット３とが交互に形成されている。前記極歯２
には、輪状に形成された輪状絶縁カバー４、５（又は絶
縁コーティング剤）を介してステータ巻線６が巻回され
て設けられている。前記ステータ巻線６は、各極歯２に
巻回される場合に、渡り線７を介して巻回され、この渡
り線７は輪状絶縁カバー４、５の外縁近傍に位置してい
る。前記ステータ巻線６の巻回が終了した後は、図５で
示されるように、樹脂のポッティング剤１０によって巻
回したコイル全体と外周を数ミリ厚で樹脂モールド状に
覆われて保護されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のレゾルバステー
タ構造は、以上のように構成されているため、次のよう
な課題が存在していた。すなわち、ポッティング剤を渡
り線上に供給すると、この輪状絶縁カバーの外縁部分は
平坦形状のみであるため、ポッティング剤が輪状絶縁カ
バーから鉄芯側に流れ、鉄芯部分のポッティング剤を別
工程で除去しなければならなかった。

【０００４】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたもので、特に、絶縁カバーの外縁に形成さ
れた壁部によって、ステータ巻線及び渡り線を樹脂モー
ルド状にポッティングする際のポッティング剤の鉄芯側
への流出を防止するようにしたレゾルバステータ構造を
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によるレゾルバス
テータ構造は、複数の極歯及びスロットを有すると共
に、前記各極歯に輪状絶縁カバーを介してステータ巻線
を設けるようにした鉄芯からなるレゾルバステータ構造
において、前記輪状絶縁カバーの前記スロットの外側に
位置する外縁には、前記鉄芯の軸方向に沿って形成され
た壁部が形成されている構成であり、また、前記壁部は
輪状に連続して形成されている構成である。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明によるレ
ゾルバステータ構造の好適な実施の形態について説明す
る。なお、従来例と同一又は同等部分には同一符号を付
して説明する。図１から図３において符号１で示される
ものは、輪状をなす鉄芯であり、この鉄芯１の内側に
は、磁極である極歯２及びスロット３とが交互に形成さ
れている。

【０００７】前記極歯２には、輪状に形成された輪状絶
縁カバー４、５を介してステータ巻線６が巻回されて設
けられている。前記ステータ巻線６は、各極歯２に巻回
される場合に、渡り線７を介して巻回され、この渡り線
７は輪状絶縁カバー４、５の外縁近傍に位置している。

【０００８】前記輪状絶縁カバー４、５の外側に位置す
る外縁には、前記鉄芯１の軸方向と一致する方向に沿っ
て突出する断面Ｌ型の壁部２０が形成されている。この
壁部２０は、図では輪状に連続して各輪状絶縁カバー
４、５と一体に形成されているが、連続した輪状とする
ことなく、必要位置のみ形成して部分的とすることもで
きる。

【０００９】前記ステータ巻線６の巻回が終了した後
は、図２で示されるように、樹脂のポッティング剤１０
によってコイル部分全体と外周を数ミリ厚で樹脂モール
ド状に覆われて保護されている。前記ポッティング剤１
０は、渡り線７に供給してポッティング処理を行った後
は、このポッティング剤１０が鉄芯１側へ流れようとす
るが、壁部２０によってその流れが止められ、鉄芯１側
へのポッティング剤１０の流出が防止できる。また、渡
り線の保護も兼用できる。

【００１０】

【発明の効果】本発明によるレゾルバステータ構造は、
以上のように構成されているため、次のような効果を得
ることができる。すなわち、輪状絶縁カバーの外縁側に
軸方向に突出する壁部が形成されているため、渡り線に
供給されたポッティング剤はこの壁部で阻止され、鉄芯
側へのポッティング剤の流れを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるレゾルバステータ構造を示す部分
斜視図である。

【図２】図１の要部の拡大断面図である。

【図３】図１の要部の斜視図である。

【図４】従来の構成を示す部分斜視図である。

【図５】図４の要部の拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 鉄芯 ２ 極歯 ３ スロット ４ 輪状絶縁カバー ６ ステータ巻線 ２０ 壁部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の極歯(2)及びスロット(3)を有する
   と共に、前記各極歯(2)に輪状絶縁カバー(4)を介してス
   テータ巻線(6)を設けるようにした鉄芯(1)からなるレゾ
   ルバステータ構造において、前記輪状絶縁カバー(4)の
   前記スロット(3)の外側に位置する外縁には、前記鉄芯
   (1)の軸方向に沿って形成された壁部(20)が形成されて
   いることを特徴とするレゾルバステータ構造。
2. 【請求項２】 前記壁部(20)は輪状に連続して形成され
   ていることを特徴とする請求項１記載のレゾルバステー
   タ構造。