JP2002237255A - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents
プラズマディスプレイパネルの製造方法Info
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- JP2002237255A JP2002237255A JP2002033722A JP2002033722A JP2002237255A JP 2002237255 A JP2002237255 A JP 2002237255A JP 2002033722 A JP2002033722 A JP 2002033722A JP 2002033722 A JP2002033722 A JP 2002033722A JP 2002237255 A JP2002237255 A JP 2002237255A
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- ink
- nozzle
- plasma display
- display panel
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- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高輝度のプラズマディスプレイパネルの蛍光
体層を高精度で安価に形成する。 【解決手段】 分散ノズル3を用いて蛍光体粒子と樹脂
と溶剤とを含む蛍光体インクを、最小くび径φ1mm以
下のノズル中を液相状態で流速1m/s以上で通過させ
て分散させることにより、プラズマディスプレイパネル
の蛍光体層を、蛍光体ダメージを抑え、分散状態に優れ
たインクを用い、微細ノズルから連続的に吐出させるこ
とによって、従来にない優れた蛍光体膜形成が可能であ
り、高精度かつ安価で高輝度のプラズマディスプレイパ
ネルが得られる。
体層を高精度で安価に形成する。 【解決手段】 分散ノズル3を用いて蛍光体粒子と樹脂
と溶剤とを含む蛍光体インクを、最小くび径φ1mm以
下のノズル中を液相状態で流速1m/s以上で通過させ
て分散させることにより、プラズマディスプレイパネル
の蛍光体層を、蛍光体ダメージを抑え、分散状態に優れ
たインクを用い、微細ノズルから連続的に吐出させるこ
とによって、従来にない優れた蛍光体膜形成が可能であ
り、高精度かつ安価で高輝度のプラズマディスプレイパ
ネルが得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示デバイスなど
に用いるプラズマディスプレイパネルに関するもので、
特にプラズマディスプレイパネルの蛍光体層を形成する
方法および蛍光体インクの製造方法に関するものであ
る。
に用いるプラズマディスプレイパネルに関するもので、
特にプラズマディスプレイパネルの蛍光体層を形成する
方法および蛍光体インクの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の交流型(AC型)のプラズマディ
スプレイパネルは、フロントカバープレート(前面ガラ
ス基板)の上に表示電極があり、この上を誘電体ガラス
層とMgOの結晶配向が(111)面に配向した酸化マ
グネシウム(MgO)誘電体保護層が覆っている。従来
このMgO誘電体保護層は、主にMgOを原料に用いた
電子ビーム加熱による真空蒸着法が用いられてきた。
スプレイパネルは、フロントカバープレート(前面ガラ
ス基板)の上に表示電極があり、この上を誘電体ガラス
層とMgOの結晶配向が(111)面に配向した酸化マ
グネシウム(MgO)誘電体保護層が覆っている。従来
このMgO誘電体保護層は、主にMgOを原料に用いた
電子ビーム加熱による真空蒸着法が用いられてきた。
【0003】また、背面ガラス基板(バックプレート)
の上にアドレス電極および隔壁、蛍光体層が設けられて
おり、この電極層(表示電極およびアドレス電極)を形
成するには主にスクリーン印刷法が、また、蛍光体層を
形成するにはスクリーン印刷法、インクジェット法、フ
ォトレジストフィルム法が用いられてきた。
の上にアドレス電極および隔壁、蛍光体層が設けられて
おり、この電極層(表示電極およびアドレス電極)を形
成するには主にスクリーン印刷法が、また、蛍光体層を
形成するにはスクリーン印刷法、インクジェット法、フ
ォトレジストフィルム法が用いられてきた。
【0004】また、従来プラズマディスプレイパネルと
して開発されてきたパネル輝度は、40インチのNTS
Cパネル(セル数が640×480個でセルピッチが
0.43mm×1.29mm、1セル面積約0.55m
m2 )で約250cd/m2 であった。
して開発されてきたパネル輝度は、40インチのNTS
Cパネル(セル数が640×480個でセルピッチが
0.43mm×1.29mm、1セル面積約0.55m
m2 )で約250cd/m2 であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年ハイビジョンをは
じめとする高品位、大画面テレビへの期待が高まってい
る。CRTは解像度・画質の点でプラズマディスプレイ
や液晶に対して優れているが、奥行きと重量の点で40
インチ以上の大画面には向いていない。液晶は、消費電
力が少なく、駆動電圧も低いといった優れた特徴を有し
ているが、画面の大きさや視野角に限界がある。これに
対してプラズマディスプレイは、大画面の実現が可能で
あり、すでに40インチクラスの製品が開発されてい
る。
じめとする高品位、大画面テレビへの期待が高まってい
る。CRTは解像度・画質の点でプラズマディスプレイ
や液晶に対して優れているが、奥行きと重量の点で40
インチ以上の大画面には向いていない。液晶は、消費電
力が少なく、駆動電圧も低いといった優れた特徴を有し
ているが、画面の大きさや視野角に限界がある。これに
対してプラズマディスプレイは、大画面の実現が可能で
あり、すでに40インチクラスの製品が開発されてい
る。
【0006】現在製品化されているプラズマディスプレ
イの輝度は、放電空間に封入されたガス(He−Xe系
やネオン−Xe系のガス)の放電によって発せられる紫
外線の強度により輝度レベルが左右されている。特にH
e−Xe系ガスによる放電では、Xeの共鳴線による波
長が147nm(ナノメートル)の真空紫外線が放出さ
れ、主にこの波長による紫外線によって放電セル内に塗
布された赤、緑、青の紫外線励起蛍光体を励起発光させ
ている。
イの輝度は、放電空間に封入されたガス(He−Xe系
やネオン−Xe系のガス)の放電によって発せられる紫
外線の強度により輝度レベルが左右されている。特にH
e−Xe系ガスによる放電では、Xeの共鳴線による波
長が147nm(ナノメートル)の真空紫外線が放出さ
れ、主にこの波長による紫外線によって放電セル内に塗
布された赤、緑、青の紫外線励起蛍光体を励起発光させ
ている。
【0007】また、現行40〜42インチクラスのプラ
ズマディスプレイの画素レベルは、画素数640×48
0個、セルピッチ0.43mm×1.29mm、1セル
の面積0.55mm2 である。さらに、近年期待されて
いるフルスペックのハイビジョンテレビの画素レベル
は、画素数が1920×1125となり、セルピッチも
42インチクラスで0.15mm×0.48mmで1セ
ルの面積は0.072mm2 の細かさになる。したがっ
て、プラズマディスプレイの高精細化が進むにしたがっ
てセルピッチや1セル当たりの面積が従来のNTSCと
比較して小さくなるため、輝度の向上を目指した蛍光体
膜の高精度形成技術が望まれている。
ズマディスプレイの画素レベルは、画素数640×48
0個、セルピッチ0.43mm×1.29mm、1セル
の面積0.55mm2 である。さらに、近年期待されて
いるフルスペックのハイビジョンテレビの画素レベル
は、画素数が1920×1125となり、セルピッチも
42インチクラスで0.15mm×0.48mmで1セ
ルの面積は0.072mm2 の細かさになる。したがっ
て、プラズマディスプレイの高精細化が進むにしたがっ
てセルピッチや1セル当たりの面積が従来のNTSCと
比較して小さくなるため、輝度の向上を目指した蛍光体
膜の高精度形成技術が望まれている。
【0008】しかしながら、スクリーン印刷法による蛍
光体塗布では、隔壁に蛍光体インクを充填する際にスク
リーン版が変形し、隣接する隔壁内に蛍光体インクが入
ることにより混色するといった課題がある。また、微細
セルを考えると、スクリーン印刷法による蛍光体塗布で
は、隔壁のピッチが0.1mmから0.15mmになる
と、隔壁には幅があるため、蛍光体の充填される空間は
0.1mmから0.08mm程度の非常に狭い幅とな
り、印刷法によって精度良くしかも高速に粘度の高い
(数万センチポアズ)蛍光体インクを流し込むことは困
難になってくる。
光体塗布では、隔壁に蛍光体インクを充填する際にスク
リーン版が変形し、隣接する隔壁内に蛍光体インクが入
ることにより混色するといった課題がある。また、微細
セルを考えると、スクリーン印刷法による蛍光体塗布で
は、隔壁のピッチが0.1mmから0.15mmになる
と、隔壁には幅があるため、蛍光体の充填される空間は
0.1mmから0.08mm程度の非常に狭い幅とな
り、印刷法によって精度良くしかも高速に粘度の高い
(数万センチポアズ)蛍光体インクを流し込むことは困
難になってくる。
【0009】また、蛍光体と紫外線感光樹脂を用いた蛍
光体フォトフィルム法や、蛍光体フォトペースト法で
は、ある程度精度良く隔壁内に蛍光体を埋め込むことが
可能であるが、露光現像行程を3色繰り返し行う必要が
あることや、現像残りによる混色や、高価な蛍光体材料
の回収が困難であること等の課題がある。
光体フォトフィルム法や、蛍光体フォトペースト法で
は、ある程度精度良く隔壁内に蛍光体を埋め込むことが
可能であるが、露光現像行程を3色繰り返し行う必要が
あることや、現像残りによる混色や、高価な蛍光体材料
の回収が困難であること等の課題がある。
【0010】このような課題を解決できる蛍光体塗布方
法として、特開昭53−79371号公報や、特開平8
−162019号公報の様な、蛍光体インクを加圧され
たノズルより噴射させて所望のパターンを基板上に描画
させるインクジェット法が提案されている。インクジェ
ット法では、蛍光体インクをノズルから連続的に吐出さ
せておき、基板またはノズルを移動させることで、蛍光
体パターンを隔壁内に充填する。
法として、特開昭53−79371号公報や、特開平8
−162019号公報の様な、蛍光体インクを加圧され
たノズルより噴射させて所望のパターンを基板上に描画
させるインクジェット法が提案されている。インクジェ
ット法では、蛍光体インクをノズルから連続的に吐出さ
せておき、基板またはノズルを移動させることで、蛍光
体パターンを隔壁内に充填する。
【0011】しかし、蛍光体と有機バインダーを含んだ
液を加圧されたノズルより荷電極空間に噴射させて所望
のパターンを隔壁内に付着させるインクジェット法で
は、ノズル径が細いため(0.15mm以下の間隔にイ
ンクを入れるためには、ノズル径を150μm以下にす
る必要がある)、インク中の凝集物によりノズルに目詰
まりが起こりやすく、長時間連続して蛍光体を塗布する
ことが困難である。
液を加圧されたノズルより荷電極空間に噴射させて所望
のパターンを隔壁内に付着させるインクジェット法で
は、ノズル径が細いため(0.15mm以下の間隔にイ
ンクを入れるためには、ノズル径を150μm以下にす
る必要がある)、インク中の凝集物によりノズルに目詰
まりが起こりやすく、長時間連続して蛍光体を塗布する
ことが困難である。
【0012】さらに従来のインク分散のようにビーズ等
のメディアを用いた分散では、蛍光体へのダメージが大
きく、蛍光体と樹脂の分散状態を良好にするために過度
の混合分散を行うと蛍光体粒子を粉砕してしまったり、
蛍光体表面に界面準位が形成されたりして、紫外線によ
る励起発光が効率的に行われず高い輝度が得にくいとい
う課題がある。
のメディアを用いた分散では、蛍光体へのダメージが大
きく、蛍光体と樹脂の分散状態を良好にするために過度
の混合分散を行うと蛍光体粒子を粉砕してしまったり、
蛍光体表面に界面準位が形成されたりして、紫外線によ
る励起発光が効率的に行われず高い輝度が得にくいとい
う課題がある。
【0013】本発明はかかる点に鑑み、プラズマディス
プレイパネルにおいて安価に精度良く蛍光体層が形成で
きるプラズマディスプレイパネルの製造方法およぶ蛍光
体インクの製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
プレイパネルにおいて安価に精度良く蛍光体層が形成で
きるプラズマディスプレイパネルの製造方法およぶ蛍光
体インクの製造方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
するために、少なくとも蛍光体粒子と樹脂と溶剤とを含
む蛍光体インクを、最小くび径φ1mm以下のノズル中
を液相状態で流速1m/s以上で通過させて分散させる
ものである。
するために、少なくとも蛍光体粒子と樹脂と溶剤とを含
む蛍光体インクを、最小くび径φ1mm以下のノズル中
を液相状態で流速1m/s以上で通過させて分散させる
ものである。
【0015】または、予め製造もしくは使用した蛍光体
インクを、最小くび径φ1mm以下のノズル中を液相状
態で流速1m/s以上で通過させて再分散させるもので
ある。または、最小くび径φ1mm以下のノズル中を液
相状態で流速1m/s以上で通過させて分散させた蛍光
体インクを、微細ノズルから連続的に吐出させ、ストラ
イプ状の隔壁間に充填するプラズマディスプレイパネル
を作成するものである。
インクを、最小くび径φ1mm以下のノズル中を液相状
態で流速1m/s以上で通過させて再分散させるもので
ある。または、最小くび径φ1mm以下のノズル中を液
相状態で流速1m/s以上で通過させて分散させた蛍光
体インクを、微細ノズルから連続的に吐出させ、ストラ
イプ状の隔壁間に充填するプラズマディスプレイパネル
を作成するものである。
【0016】なお、蛍光体層の形成には、複数個設けら
れたノズルから蛍光体インクを吐出させることが好まし
い。
れたノズルから蛍光体インクを吐出させることが好まし
い。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (PDPの全体的な構成及び製法)図2は、本発明に形
態による対向交流放電型PDPの概略断面図である。図
2ではセルが1つだけ示されているが、赤、緑、青の各
色を発光するセルが多数配列されてPDPが構成されて
いる。
て説明する。 (PDPの全体的な構成及び製法)図2は、本発明に形
態による対向交流放電型PDPの概略断面図である。図
2ではセルが1つだけ示されているが、赤、緑、青の各
色を発光するセルが多数配列されてPDPが構成されて
いる。
【0018】このPDPは、前面ガラス基板11上に放
電電極(表示電極)12と誘電体ガラス層13およびM
gO保護層14が配された前面パネルと、背面ガラス基
板15上にアドレス電極16、隔壁17、蛍光体層18
が配された背面パネルの間に形成される放電空間19内
に放電ガスが封入された構成となっており、以下に示す
ように作製される。
電電極(表示電極)12と誘電体ガラス層13およびM
gO保護層14が配された前面パネルと、背面ガラス基
板15上にアドレス電極16、隔壁17、蛍光体層18
が配された背面パネルの間に形成される放電空間19内
に放電ガスが封入された構成となっており、以下に示す
ように作製される。
【0019】(前面パネルの作製)前面パネルは、前面
ガラス基板11上に放電電極(表示電極)12を形成
し、その上を鉛系の誘電体ガラス層13で覆い、更に誘
電体ガラス層13の表面上にMgO保護層14を形成す
ることによって作製する。
ガラス基板11上に放電電極(表示電極)12を形成
し、その上を鉛系の誘電体ガラス層13で覆い、更に誘
電体ガラス層13の表面上にMgO保護層14を形成す
ることによって作製する。
【0020】本実施の形態では、放電電極(表示電極)
12は銀電極であって、紫外線感光性樹脂を含んだ銀電
極用インクをスクリーン印刷法により前面ガラス基板1
1上に均一塗布して乾燥した後、露光現像によるパター
ニングと焼成によって形成する。
12は銀電極であって、紫外線感光性樹脂を含んだ銀電
極用インクをスクリーン印刷法により前面ガラス基板1
1上に均一塗布して乾燥した後、露光現像によるパター
ニングと焼成によって形成する。
【0021】また、誘電体ガラス層13の組成は、酸化
鉛[PbO]70重量%、酸化硼素[B2O3]15重量
%、酸化珪素[SiO2 ]15重量%であって。スクリ
ーン印刷法と焼成によって形成する。
鉛[PbO]70重量%、酸化硼素[B2O3]15重量
%、酸化珪素[SiO2 ]15重量%であって。スクリ
ーン印刷法と焼成によって形成する。
【0022】また、MgO保護層14は、酸化マグネシ
ウム[MgO]からなり、スパッタリング法で形成す
る。 (背面パネルの作製)背面パネルは、背面ガラス基板1
5上にアドレス電極16を形成し、その上にガラス製の
隔壁17を所定のピッチで形成し、更に隔壁17によっ
て挟まれた各空間に赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光
体による蛍光体層18を形成することにより作製する。
ウム[MgO]からなり、スパッタリング法で形成す
る。 (背面パネルの作製)背面パネルは、背面ガラス基板1
5上にアドレス電極16を形成し、その上にガラス製の
隔壁17を所定のピッチで形成し、更に隔壁17によっ
て挟まれた各空間に赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光
体による蛍光体層18を形成することにより作製する。
【0023】本実施の形態では、アドレス電極16は銀
電極であって、背面ガラス基板15上に、紫外線感光性
樹脂を含んだ銀電極用インクをスクリーン印刷法により
背面ガラス基板15上に均一塗布して乾燥した後、露光
現像によるパターニングと焼成によって形成する。
電極であって、背面ガラス基板15上に、紫外線感光性
樹脂を含んだ銀電極用インクをスクリーン印刷法により
背面ガラス基板15上に均一塗布して乾燥した後、露光
現像によるパターニングと焼成によって形成する。
【0024】また、隔壁17であり、スクリーン印刷法
により数回繰り返し印刷することにより形成する。
により数回繰り返し印刷することにより形成する。
【0025】また、隔壁17によって挟まれた各空間
に、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体をそれぞれイ
ンク吐出法によって塗布することにより蛍光体層18を
形成する。各色の蛍光体としては、一般的にプラズマデ
ィスプレイパネルに用いられる蛍光体を用いることがで
きるが、ここでは次の蛍光体を用いる。 「赤色蛍光体」:(YXGd1-X)BO3:Eu3+ また
は YBO3:Eu3+ 「緑色蛍光体」:BaAl12O19:Mn または Zn
2SiO4:Mn 「青色蛍光体」:BaMgAl10O17:Eu2+ パネル張り合わせによるPDPの作製:次に、このよう
にして作製した前面パネルと背面パネルとを封着用ガラ
スを用いて張り合わせると共に、隔壁17で仕切られた
放電空間19内を高真空(8×10-7Torr)に排気
した後、所定の組成の放電ガスを、所定の圧力で封入す
ることによってプラズマディスプレイパネルを作製す
る。
に、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体をそれぞれイ
ンク吐出法によって塗布することにより蛍光体層18を
形成する。各色の蛍光体としては、一般的にプラズマデ
ィスプレイパネルに用いられる蛍光体を用いることがで
きるが、ここでは次の蛍光体を用いる。 「赤色蛍光体」:(YXGd1-X)BO3:Eu3+ また
は YBO3:Eu3+ 「緑色蛍光体」:BaAl12O19:Mn または Zn
2SiO4:Mn 「青色蛍光体」:BaMgAl10O17:Eu2+ パネル張り合わせによるPDPの作製:次に、このよう
にして作製した前面パネルと背面パネルとを封着用ガラ
スを用いて張り合わせると共に、隔壁17で仕切られた
放電空間19内を高真空(8×10-7Torr)に排気
した後、所定の組成の放電ガスを、所定の圧力で封入す
ることによってプラズマディスプレイパネルを作製す
る。
【0026】封入する放電ガスの組成は、従来から用い
られているNe−Xe系であるが、Xeの含有量を5体
積%以上に設定し、封入圧力は500から800Tor
rの範囲に設定する。なお、図2では前面パネルを実際
と異なり90度回転させて示している。
られているNe−Xe系であるが、Xeの含有量を5体
積%以上に設定し、封入圧力は500から800Tor
rの範囲に設定する。なお、図2では前面パネルを実際
と異なり90度回転させて示している。
【0027】
【実施例】(実施例1)次に、本発明の実施例による蛍
光体インクの製造方法および蛍光体インクの再生方法に
ついて、図1を用いて説明する。図1は実施例1を説明
するために用いた蛍光体インク製造装置の概略図であ
る。
光体インクの製造方法および蛍光体インクの再生方法に
ついて、図1を用いて説明する。図1は実施例1を説明
するために用いた蛍光体インク製造装置の概略図であ
る。
【0028】図1において、1は蛍光体インク材料もし
くは再生するインクを入れるための原料タンク、2は循
環ポンプ、3は分散ノズルで、これらは配管により連結
しており、原料タンク1中のインクは循環ポンプ2によ
り加圧され、分散ノズルを通過する。
くは再生するインクを入れるための原料タンク、2は循
環ポンプ、3は分散ノズルで、これらは配管により連結
しており、原料タンク1中のインクは循環ポンプ2によ
り加圧され、分散ノズルを通過する。
【0029】なお、分散ノズル3は最小くび径φ1mm
以下であり、循環ポンプによるインク流速を制御するこ
とで、分散ノズル3の中を流速1m/s以上で通過する
ように調整される。分散ノズル3を通過したインクは、
配管で連結した三方弁4でインクタンク5もしくは原料
タンク1に送られる。
以下であり、循環ポンプによるインク流速を制御するこ
とで、分散ノズル3の中を流速1m/s以上で通過する
ように調整される。分散ノズル3を通過したインクは、
配管で連結した三方弁4でインクタンク5もしくは原料
タンク1に送られる。
【0030】蛍光体インクは、分散ノズル3を通過する
際、液相ジェット流となり、インク中の凝集物はジェッ
ト流により細分化され、粒度が使用するノズル径に適合
するレベルまで細かくなる。
際、液相ジェット流となり、インク中の凝集物はジェッ
ト流により細分化され、粒度が使用するノズル径に適合
するレベルまで細かくなる。
【0031】蛍光体インク製造もしくは蛍光体インク再
生を行うには、予め決めておいた時間だけ原料タンク1
から分散ノズル3、原料タンク1の循環を行った後、三
方弁4を切り替え、インクタンク5に蛍光体インクを回
収すればよい。
生を行うには、予め決めておいた時間だけ原料タンク1
から分散ノズル3、原料タンク1の循環を行った後、三
方弁4を切り替え、インクタンク5に蛍光体インクを回
収すればよい。
【0032】本方式では、メディアや機械的摩砕を使用
しないため、蛍光体粒子の粉砕およびインク製造装置か
らのコンタミメーションが極小である。
しないため、蛍光体粒子の粉砕およびインク製造装置か
らのコンタミメーションが極小である。
【0033】なお、本実施例では省略したが、循環ポン
プ2と分散ノズル3の間に、例えばスタティックミキサ
ーを挿入し、インク中の凝集物による分散ノズル3の詰
まりを防止することができる。または、本実施例による
蛍光体インク製造装置を用いる前に、分散ノズル3とス
タティックミキサーを入れ替えた装置で予分散を行って
もよい。 (実施例2)次に、本発明について図2及び図3を用い
て蛍光体層の形成方法について説明する。図2は実施例
2の形態を説明するために用いた背面パネルの概略図で
ある。
プ2と分散ノズル3の間に、例えばスタティックミキサ
ーを挿入し、インク中の凝集物による分散ノズル3の詰
まりを防止することができる。または、本実施例による
蛍光体インク製造装置を用いる前に、分散ノズル3とス
タティックミキサーを入れ替えた装置で予分散を行って
もよい。 (実施例2)次に、本発明について図2及び図3を用い
て蛍光体層の形成方法について説明する。図2は実施例
2の形態を説明するために用いた背面パネルの概略図で
ある。
【0034】図2に示すように、背面ガラス基板20上
に、隔壁17はスクリーン印刷を繰り返して行った後焼
成することによって形成したもので、一方の端部が交互
に閉じる形になっている。つぎに、隔壁17で仕切られ
た各空間に蛍光体層を形成する方法を図3を用いて説明
する。
に、隔壁17はスクリーン印刷を繰り返して行った後焼
成することによって形成したもので、一方の端部が交互
に閉じる形になっている。つぎに、隔壁17で仕切られ
た各空間に蛍光体層を形成する方法を図3を用いて説明
する。
【0035】図3は、プラズマディスプレイパネルの蛍
光体層を形成する際に用いるインク吐出装置の概略図で
ある。
光体層を形成する際に用いるインク吐出装置の概略図で
ある。
【0036】図3において、25はインク受け、26は
循環ポンプ、27は分散ノズルである。また、28はヘ
ッドで、ヘッド28にはインク室29と蛍光体インクを
噴出するノズル30が設けてある。また、31はガラス
基板で、ガラス基板31には隔壁32が形成されてい
る。
循環ポンプ、27は分散ノズルである。また、28はヘ
ッドで、ヘッド28にはインク室29と蛍光体インクを
噴出するノズル30が設けてある。また、31はガラス
基板で、ガラス基板31には隔壁32が形成されてい
る。
【0037】分散ノズル27は最小くび径φ1mm以下
であり、循環ポンプ27によるインク流速を制御するこ
とで、分散ノズル27の中を流速1m/s以上で通過す
るように調整される。
であり、循環ポンプ27によるインク流速を制御するこ
とで、分散ノズル27の中を流速1m/s以上で通過す
るように調整される。
【0038】本実施例によるインク吐出装置では、蛍光
体インクはインク受け25に貯えられ、循環ポンプ26
は、このインクを加圧して分散ノズル27を通してヘッ
ド28に供給する。ヘッド28内部のインク室29に供
給されたインクは、ノズル30から連続的に吐出される
ようになっている。
体インクはインク受け25に貯えられ、循環ポンプ26
は、このインクを加圧して分散ノズル27を通してヘッ
ド28に供給する。ヘッド28内部のインク室29に供
給されたインクは、ノズル30から連続的に吐出される
ようになっている。
【0039】ここで、蛍光体インクは、分散ノズル27
を通過する際、液相ジェット流となり、インク中の凝集
物はジェット流により細分化され、粒度が使用するノズ
ル径に適合するレベルまで細かくなるため、蛍光体イン
クはノズル30から安定して吐出される。
を通過する際、液相ジェット流となり、インク中の凝集
物はジェット流により細分化され、粒度が使用するノズ
ル径に適合するレベルまで細かくなるため、蛍光体イン
クはノズル30から安定して吐出される。
【0040】ノズル30は、ガラス基板31から一定距
離で垂直に保たれており、隔壁32内にインクを吐出さ
せると同時にガラス基板31またはノズル30を隔壁方
向に走査させて、蛍光体インクを隔壁32の頂部付近ま
で充填させる。ノズル30から吐出されたインクは、ガ
ラス基板31上に塗布されない場合は、下部のインク受
け25に回収され、循環ポンプ26により分散ノズル2
7に送り込まれ、インク受け25中で再凝集物を再分散
した後、ヘッド28に再度送り込まれる。
離で垂直に保たれており、隔壁32内にインクを吐出さ
せると同時にガラス基板31またはノズル30を隔壁方
向に走査させて、蛍光体インクを隔壁32の頂部付近ま
で充填させる。ノズル30から吐出されたインクは、ガ
ラス基板31上に塗布されない場合は、下部のインク受
け25に回収され、循環ポンプ26により分散ノズル2
7に送り込まれ、インク受け25中で再凝集物を再分散
した後、ヘッド28に再度送り込まれる。
【0041】まず、インク受け25に平均粒径2.0μ
mの青色蛍光体BaMgAl10O17:Eu2+粉末30重
量%、エチルセルロース(分子量20万)4.5重量
%、分散剤(グリセリルトリオレエート)2重量%、平
均粒径0.01μmのシリカ(SiO2 )粒子1重量
%、溶剤(ブチルカルビトールアセテート)62.0重
量%、可塑剤0.5重量%から成る蛍光体混合物を良く
攪拌して10センチポイズ(cp)とした塗布液を入
れ、循環ポンプ26の圧力で分散ノズル27を通してノ
ズル30(ノズル径φ100μm)から青色蛍光体をガ
ラス基板31上にストライプ形状に形成された隔壁32
内に吐出させると同時に背面ガラス基板31を隔壁方向
に合わせて直線状に走査させて、青色蛍光体ラインを形
成する。
mの青色蛍光体BaMgAl10O17:Eu2+粉末30重
量%、エチルセルロース(分子量20万)4.5重量
%、分散剤(グリセリルトリオレエート)2重量%、平
均粒径0.01μmのシリカ(SiO2 )粒子1重量
%、溶剤(ブチルカルビトールアセテート)62.0重
量%、可塑剤0.5重量%から成る蛍光体混合物を良く
攪拌して10センチポイズ(cp)とした塗布液を入
れ、循環ポンプ26の圧力で分散ノズル27を通してノ
ズル30(ノズル径φ100μm)から青色蛍光体をガ
ラス基板31上にストライプ形状に形成された隔壁32
内に吐出させると同時に背面ガラス基板31を隔壁方向
に合わせて直線状に走査させて、青色蛍光体ラインを形
成する。
【0042】続いて、赤色蛍光体(YXGd1-X)B
O3:Eu3+の蛍光体混合物からなる塗布液をノズル3
0から吐出させると同時にガラス基板31を隔壁方向に
合わせて直線状に移動させて、赤色蛍光体ラインを形成
する。
O3:Eu3+の蛍光体混合物からなる塗布液をノズル3
0から吐出させると同時にガラス基板31を隔壁方向に
合わせて直線状に移動させて、赤色蛍光体ラインを形成
する。
【0043】同様にして、緑色蛍光体Zn2SiO4:M
nのラインを形成した後、500℃で10分間焼成し、
蛍光体層を形成する。
nのラインを形成した後、500℃で10分間焼成し、
蛍光体層を形成する。
【0044】次に、蛍光体層が設けられた背面ガラス基
板26を封着用ガラスを用いて前記前面ガラス基板と貼
り合わせ、放電ガス封入前に放電空間部19を8×10
-7Torrの真空度に排気する。なお、隔壁27の端部
は一方のみ閉じているので、放電空間は均一に排気する
ことができる。放電空間部19を排気した後、放電空間
部内に10%キセノン(Xe)ガスを含むヘリウム(H
e)ガスを放電ガスとして500Torr封入し、交流
面放電プラズマディスプレイとした。
板26を封着用ガラスを用いて前記前面ガラス基板と貼
り合わせ、放電ガス封入前に放電空間部19を8×10
-7Torrの真空度に排気する。なお、隔壁27の端部
は一方のみ閉じているので、放電空間は均一に排気する
ことができる。放電空間部19を排気した後、放電空間
部内に10%キセノン(Xe)ガスを含むヘリウム(H
e)ガスを放電ガスとして500Torr封入し、交流
面放電プラズマディスプレイとした。
【0045】つぎに、このパネルを放電維持電圧150
V、周波数30KHzで放電させた時の紫外線の波長
は、(間接的な実験から)主に173nmを中心とする
Xeの分子線による励起波長であり、パネルの輝度は4
80cd/m2 であった。
V、周波数30KHzで放電させた時の紫外線の波長
は、(間接的な実験から)主に173nmを中心とする
Xeの分子線による励起波長であり、パネルの輝度は4
80cd/m2 であった。
【0046】なお、本実施例ではインク受け25とヘッ
ド28の間に分散ノズル27を配設したが、例えばイン
ク受け25のインクを循環ポンプで回収し、分散ノズル
で分散した後にインク受け25に戻す形態にしても良
い。または、本実施例と前記したインク受け25での循
環系を併用しても良い。
ド28の間に分散ノズル27を配設したが、例えばイン
ク受け25のインクを循環ポンプで回収し、分散ノズル
で分散した後にインク受け25に戻す形態にしても良
い。または、本実施例と前記したインク受け25での循
環系を併用しても良い。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高精度で
安定、安価に蛍光体層が形成可能な、従来にない優れた
方法であり、テレビ仕様の広幅ピッチからハイビジョン
をはじめとする微細ピッチのプラズマディスプレイパネ
ルまでに適応できる。
安定、安価に蛍光体層が形成可能な、従来にない優れた
方法であり、テレビ仕様の広幅ピッチからハイビジョン
をはじめとする微細ピッチのプラズマディスプレイパネ
ルまでに適応できる。
【図1】本発明の一実施の形態による蛍光体インク製造
装置(蛍光体インク再生装置)の概略断面図
装置(蛍光体インク再生装置)の概略断面図
【図2】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプ
レイパネルの断面図
レイパネルの断面図
【図3】本発明の一実施の形態によるインク吐出装置の
概略断面図
概略断面図
1 原料タンク 2 循環ポンプ 3 分散ノズル 4 三方弁 5 インクタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 正樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C028 FF11 FF16 5C040 FA01 GG07 JA13 MA24 MA26
Claims (4)
- 【請求項1】 蛍光体インクを貯える蛍光体インク受け
と、蛍光体インク中の凝集物を細分化する分散手段と、
前記分散手段を経た蛍光体インクを前記蛍光体インク受
けに回収させる回収手段とを有する蛍光体インクの塗布
装置。 - 【請求項2】 蛍光体インクをノズルから吐出する塗布
手段とを更に有し、蛍光体インク受けに回収された蛍光
体インクを前記分散手段を経て分散させて、前記塗布手
段から吐出することを特徴とする請求項1記載の蛍光体
インクの塗布装置。 - 【請求項3】 蛍光体インクが、少なくとも蛍光体粉体
とターピネオールと0.1重量%以上、10重量%以下
のエチルセルロースから構成されている請求項2記載の
蛍光体インクの塗布装置。 - 【請求項4】 蛍光体インクが、少なくとも蛍光体粉体
とターピネオールと0.1重量%以上、30重量%以下
のアクリル樹脂から構成されている請求項3記載の蛍光
体塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002033722A JP2002237255A (ja) | 2002-02-12 | 2002-02-12 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002033722A JP2002237255A (ja) | 2002-02-12 | 2002-02-12 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001242863A Division JP3395775B2 (ja) | 2001-08-09 | 2001-08-09 | 蛍光体インクの塗布装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002237255A true JP2002237255A (ja) | 2002-08-23 |
Family
ID=19192543
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002033722A Pending JP2002237255A (ja) | 2002-02-12 | 2002-02-12 | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002237255A (ja) |
-
2002
- 2002-02-12 JP JP2002033722A patent/JP2002237255A/ja active Pending
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