JP2002232076A - 窒化ガリウム系化合物半導体レーザ - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体レーザ

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JP2002232076A JP2001023484A JP2001023484A JP2002232076A JP 2002232076 A JP2002232076 A JP 2002232076A JP 2001023484 A JP2001023484 A JP 2001023484A JP 2001023484 A JP2001023484 A JP 2001023484A JP 2002232076 A JP2002232076 A JP 2002232076A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リッジ導波路構造を有する窒化ガリウム系化
合物半導体レーザにおいて、横モードを安定化すること
のできる新たなリッジ導波路構造を提供すること。 【解決手段】 n型窒化ガリウム系化合物半導体層4及
び6、窒化ガリウム系化合物半導体層からなる活性層
8、及びp型窒化ガリウム系化合物半導体層10及び1
2を順に積層し、p型窒化ガリウム系化合物半導体層1
2の膜厚をストライプ状に部分的に厚くしてリッジ部2
0とすることにより、リッジ部20の下方への光閉じ込
めを行う窒化ガリウム系化合物半導体レーザにおいて、
リッジ部20の下方を両側より挟む部分においてp型窒
化ガリウム系化合物半導体層10及び12に、リッジ部
20の長手方向に沿って一定間隔毎に複数の凹部22を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窒化ガリウム系化
合物半導体(InXAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X
+Y≦1)を用いたリッジ導波路型半導体レーザの構造
に関し、詳細には、窒化ガリウム系化合物半導体を用い
たリッジ導波路型物半導体レーザにおける横モードの安
定性向上を目的とした導波路構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化ガリウム系化合物半導体(InX
YGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いた半
導体レーザにおいて、水平横モードを制御するためにリ
ッジ導波路型構造を採用する場合が多い。図4は、一般
的なリッジ導波路型構造の一例を示す斜視図である。
尚、図4において、基板、保護絶縁膜などは省略してい
る。窒化ガリウム系化合物半導体を用いて、n型コンタ
クト層2、n型クラッド層4、n型光ガイド層6、活性
層8、p型光ガイド層10、p型クラッド層12、及び
p型コンタクト層14が順に積層されている。p型コン
タクト層14及びp型クラッド層12は、ストライプ状
の領域を残してp型クラッド層12が所定の膜厚となる
までエッチング除去され、ストライプ状の凸部(=リッ
ジ部)20が形成されている。p型コンタクト層14の
上にp電極16が形成され、エッチングにより露出した
n型コンタクト層2の上にn電極18が形成されてい
る。リッジ部20の下方にある光導波路の等価屈折率は
その両側の領域の等価屈折率よりも高くなるため、横方
向に光が閉じ込められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的なリッ
ジ導波路構造を用いた窒化ガリウム系化合物半導体レー
ザでは、横モードの安定性が十分ではないためキンク現
象が顕著に生じる問題がある。キンク現象の一例を図5
に示す。レーザの電流値Iを大きくしていくと、まず発
振閾値Iを超える電流領域で0次モードが発振する
が、さらに電流値を高めていくと、ある電流値Iで1
次モードが発振可能となって横モードに変化が起き、電
流I−光出力P特性に折れ曲り(=キンク、kink)が生
じる。キンク現象が生じると、レーザ出力特性のリニア
リティが崩れてレーザ出力の正確な制御が困難となって
しまう。
【0004】また、横モードが不安定である結果、パル
セーションが発生し易くなる問題もある。一般に、レー
ザ発振閾値を超えて電流を注入すると、レーザ発振によ
るキャリア密度の減少と電流の注入によるキャリア密度
の上昇とが繰り返されてレーザ光の出力が周期的に強弱
を繰り返す「緩和振動」が起きるが、横モードが不安定な
場合には「緩和振動」が永続する「パルセーション」が起き
易くなる。パルセーションが発生すると、レーザ光の出
力が不安定となり、レーザ光がオン状態であるのかオフ
状態であるのかの特定ができなくなる。電流注入時にキ
ャリア密度分布の変化が生じ、これによって屈折率の変
化が引き起こされて光の分布に変化をきたし、横モード
の変化(高次モードが発振を開始)によってさらにキャ
リア分布密度の変化が生じてパルセーションを引き起こ
すと考えられる。
【0005】そこで、本発明は、リッジ導波路構造を有
する窒化ガリウム系化合物半導体レーザにおいて、横モ
ードを安定化することのできる新たなリッジ導波路構造
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る窒化ガリウム系化合物半導体レーザ
は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層、窒化ガリウム
系化合物半導体層からなる活性層、及びp型窒化ガリウ
ム系化合物半導体層を順に積層し、前記p型窒化ガリウ
ム系化合物半導体層の膜厚をストライプ状に部分的に厚
くしてリッジ部とすることにより、前記リッジ部下方へ
の光閉じ込めを行う窒化ガリウム系化合物半導体レーザ
において、前記リッジ部下方を両側より挟む部分のp型
窒化ガリウム系化合物半導体層の膜厚を、レーザの共振
方向に周期的に変化させたことを特徴とする。
【0007】これにより、リッジ導波路型の窒化ガリウ
ム系化合物半導体レーザにおける横モードを安定化し、
キンク現象及びパルセーションを抑制することができ
る。リッジ脇のp型窒化ガリウム系化合物半導体層の膜
厚を周期的に変化させることにより横モードが安定化す
るメカニズムは明らかではないが、リッジ下方の光閉じ
込め領域を両側から挟む周辺領域における等価屈折率が
レーザの共振方向に周期的に変化するためと推定され
る。
【0008】リッジ脇のp型窒化ガリウム系化合物半導
体層の膜厚をレーザの共振方向に周期的に変化させるに
は、例えば、リッジ部下方を両側より挟む部分のp型窒
化ガリウム系化合物半導体層に、リッジ部の長手方向に
沿って一定間隔毎に複数の凹部を形成すれば良い。
【0009】また、活性層の上に、p型窒化ガリウム系
化合物半導体層としてp型光ガイド層及びp型クラッド
層が順に積層されている場合には、凹部をp型光ガイド
層の一部を除く深さに形成することが好ましい。これに
より、レーザ発光の中心である活性層に近い位置で周辺
領域の等価屈折率を変化させることができるため、横モ
ードを一層安定化することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明に係るリ
ッジ導波路型の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの一
例を示す斜視図及び平面図である。尚、図1及び図2に
おいて、基板や保護絶縁膜は省略している。サファイ
ア、SiC等の異種基板又はGaN基板の上に、Al
Ga1-xN(0≦x<1)から成るn型コンタクト層
2、AlGa1-xN(0<x<1)を含む窒化物半導
体層から成るn型クラッド層4、InGa1-x
(0≦x<1)から成るn型光ガイド層6、InGa
1-xN(0<x<1)を含む活性層8、InGa
1-xN(0≦x<1)から成るp型光ガイド層10、
AlGa1-xN(0<x<1)を含む窒化物半導体層
から成るp型クラッド層12、GaNから成るp型コン
タクト層14が順に積層されている。p型コンタクト層
14の上にp電極16が形成され、エッチングにより露
出されたn型コンタクト層2の上にn電極18が形成さ
れており、p電極16及びn電極18を除く素子のほぼ
全面にZrOやSiO等の保護絶縁膜(図示せず)
が形成されている。
【0011】本実施の形態におけるリッジ導波路の構造
は次の通りである。まず、従来と同様のリッジ部20が
p型クラッド層12に形成されている。即ち、p型クラ
ッド層12及びp型コンタクト層14を、ストライプ状
の領域を残してp型クラッド層12が所定の膜厚となる
までエッチング除去し、ストライプ状の凸部であるリッ
ジ部20を形成している。そして、そのリッジ部20の
両脇にリッジ長手方向に沿って一定の間隔ごとに複数の
凹部22が形成されている。凹部22は、p型クラッド
層12の上面からp型光ガイド層10が所定の膜厚だけ
残る深さまでエッチングして形成する。凹部22内は、
ZrOやSiO等の保護絶縁膜(図示せず)によっ
て埋められている。
【0012】図3(a)及び(b)は、図1及び2に示
す半導体レーザ素子について、凹部22が形成されてい
ない位置(図2のa−a’線の位置)及び凹部22が形
成されている位置(図2のb−b’線の位置)の断面を
示す模式図である。尚、図3(a)及び(b)では、保
護膜19を省略せずに記載している。凹部22が形成さ
れていない領域では、図3(a)に示すように、光導波
路を形成している領域Aの両側を挟む周辺領域Bにおい
てp型窒化ガリウム系化合物半導体層はp型クラッド層
12が一定の膜厚だけ残るようにエッチングされ、その
上を保護絶縁膜19が覆っている。一方、凹部22が形
成されている領域では、図3(b)に示すように、周辺
領域Bにおいてp型窒化ガリウム系化合物半導体層はp
型クラッド層12が全て除去されてp型光ガイド層10
が一定の膜厚(約400〜1500Åが好ましい)だけ
残るようにエッチングされており、形成された凹部22
は保護絶縁膜19によって埋められている。尚、相対的
に凹凸が形成されれば、凹部22が形成されていない領
域(図3(a)の領域)においてp型クラッド層12を
越えてp型光ガイド層までエッチングすることもでき
る。
【0013】本件発明のリッジ導波路構造によれば、リ
ッジ部20の脇にあるp型窒化物半導体層(p型光ガイ
ド層10及びp型クラッド層12)に凹凸を形成したこ
とにより、窒化ガリウム系化合物半導体のレーザの横モ
ードを安定化して、キンク現象やパルセーションの発生
を抑制することができる。リッジ脇のp型窒化ガリウム
系化合物半導体層への凹凸形成によって横モードが安定
化するメカニズムは明らかではないが、凹凸形成の結
果、光閉じ込め領域Aを両側から挟む周辺領域Bにおけ
る等価屈折率がレーザの共振方向(ここではリッジ長手
方向)の位置によって周期的に変化するためと推定され
る。
【0014】即ち、図3に示すように、凹部の形成され
ていない位置(図3(a))と凹部22が形成された位
置(図3(b))とでは、周辺領域Bにおけるp型窒化
物半導体層(p型光ガイド層10及びp型クラッド層1
2)と保護絶縁膜22の膜厚比率が異なるが、保護絶縁
膜であるZrOやSiOは窒化ガリウム系化合物半
導体に比べて屈折率が約20〜40%小さいため、周辺
領域Bに光導波路に沿って周期的な等価屈折率の変化が
できる。このため、いわゆる分布帰還を活性領域の左右
で行うような構造ができ、レーザの横モードが安定化す
ると考えられる。
【0015】凹部22の深さは、活性層8が露出しない
範囲で深い方が好ましい。レーザの横モードを安定化す
るためには、周辺領域Bの中でレーザ発光の中心である
活性層8に近い位置で等価屈折率の周期的変化を起こす
必要があるからである。特に、本実施の形態のように、
活性層8とp型クラッド層12との間にp型光ガイド層
10を設けている場合には、p型光ガイド層10が40
0〜1500Å残る程度の深さとすることが好ましい。
【0016】凹部22のリッジ直交方向の幅wは、リ
ッジ部20の下方への横方向の光閉じ込めに寄与してい
る範囲よりも大きくなるように形成する。また、凹部2
2のリッジ長手方向の幅w及び凹部22同士の間隔w
は特に限定されないが、リッジ長手方向に少なくとも
数周期が繰り返される大きさとすることが好ましい。
【0017】凹部22の平面形状は特に限定されず、円
形、矩形又はリッジに直交するストライプ状等でも良
い。但し、凹部22がリッジ部20の側面と接する境界
部分は特に段差が大きいため、図2に示すように凹部2
2の外周がリッジ部20の側面と鈍角で接する形状とす
ると、保護絶縁膜による埋め込みが良好となって好まし
い。
【0018】尚、本実施の形態においてはp型窒化ガリ
ウム系化合物半導体層に複数の凹部を形成することによ
り膜厚を周期的に変化させたが、他の適当な方法によっ
て膜厚を変化させても良い。
【0019】
【実施例】(実施例1)以下の方法により、図1から図
3に示される構造の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ
を作製した。サファイア基板の上に、温度510℃で、
キャリアガスに水素、原料ガスにアンモニアとTMG
(トリメチルガリウム)を用い、GaNよりバッファ層
(図示せず)を約200Åの膜厚で成長させる。そし
て、1050℃で原料ガスにTMA(トリメチルアルミ
ニウム)、TMG、アンモニアガスを用い、アンドープ
のAl0.05Ga0.95Nを1μmの膜厚で成長さ
せ、さらに、同様の温度で、原料ガスにTMA、TMG
及びアンモニアガスを用い、不純物ガスにシランガス
(SiH)を用い、Siを3×1018/cmドー
プしたAl0.05Ga0.95Nを3μmの膜厚で成
長させて、n型コンタクト層2を形成した。
【0020】次に、温度を800℃にして、原料ガスに
TMG、TMI(トリメチルインジウム)及びアンモニ
アを用い、不純物ガスにシランガスを用い、Siを5×
10 18/cmドープしたIn0.08Ga0.92
Nよりなるクラック防止層(図示せず)を1500Åの
膜厚で成長させた。
【0021】次に、温度を1050℃にして、原料ガス
にTMA、TMG及びアンモニアを用い、アンドープの
Al0.14Ga0.86NよりなるA層を25Åの膜
厚で成長させ、続いて、TMAを止め、不純物ガスとし
てシランガスを用い、Siを5×1018/cmドー
プしたGaNよりなるB層を25Åの膜厚で成長させ
る。そして、この操作をそれぞれ160回繰り返してA
層とB層の積層し、総膜厚8000Åの多層膜(超格子
構造)よりなるn型クラッド層4を成長させる。そし
て、同様の温度で、原料ガスにTMG及びアンモニアを
用い、アンドープのGaNよりなるn型光ガイド層6を
750Åの膜厚で成長させた。
【0022】次に、温度を800℃にして、原料ガスに
TMI、TMG及びアンモニアを用い、不純物ガスとし
てシランガスを用い、Siを5×1018/cmドー
プしたIn0.01Ga0.99Nよりなる障壁層を1
00Åの膜厚で成長させる。続いて、シランガスを止
め、アンドープのIn0.11Ga0.89Nよりなる
井戸層を50Åの膜厚で成長させる。この操作を3回繰
り返し、最後に障壁層を積層した総膜厚550Åの多重
量子井戸構造(MQW)の活性層8を成長させた。
【0023】次に、同様の温度で、原料ガスにTMA、
TMG及びアンモニアを用い、不純物ガスとしてCp
Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用い、M
gを1×1019/cmドープしたAl0.4Ga
0.6Nよりなるp型電子閉じ込め層(図示せず)を1
00Åの膜厚で成長させた。
【0024】次に、温度を1050℃にして、原料ガス
にTMG及びアンモニアを用い、アンドープのGaNよ
りなるp型光ガイド層10を1500Åの膜厚で成長さ
せた。このp型光ガイド層10は、アンドープとして成
長させるが、p型電子閉じ込め層からのMgの拡散によ
り、Mg濃度が5×1016/cmとなりp型を示
す。
【0025】次に、同様の温度で、原料ガスにTMA、
TMG及びアンモニアを用い、アンドープのAl0.1
Ga0.9NよりなるA層を25Åの膜厚で成長させ、
続いて、TMAを止め、不純物ガスとしてCpMgを
用い、Mgを5×1018/cmドープしたGaNよ
りなるB層を25Åの膜厚で成長させる。そして、この
操作をそれぞれ90回繰り返してA層とB層の積層し、
総膜厚4500Åの多層膜(超格子構造)よりなるp型
クラッド層12を成長させた。そして、同様の温度で、
原料ガスにTMG及びアンモニアを用い、不純物ガスと
してCpMgを用い、Mgを1×1020/cm
ープしたGaNよりなるp型コンタクト層14を150
Åの膜厚で成長させた。
【0026】反応終了後、反応容器内において、ウエハ
を窒素雰囲気中、700℃でアニーリングを行い、p型
層を更に低抵抗化する。アニーリング後、ウエハを反応
容器から取り出し、最上層のp側コンタクト層の表面に
SiOよりなる保護膜を形成して、RIE(反応性イ
オンエッチング)を用いてSiClガスによりエッチ
ングし、n電極18を形成すべきn側コンタクト層2の
表面を露出させた。
【0027】次に、リッジ部20を以下のようにして形
成した。最上層のp側コンタクト層14のほぼ全面に、
CVD装置により、Si酸化物(主として、SiO
よりなる第1の保護膜を0.5μmの膜厚で形成し、ス
トライプ幅1.8μmにパターニングする。そして、R
IEによりClとSiClガスを用いて、p側コン
タクト層14、およびp型クラッド層12をエッチング
して、ストライプ幅1.8μmのリッジ部20を形成す
る。エッチングは、p型ガイド層10の残し厚が100
0Åとなるまで行った。
【0028】次に、リッジ部20の両脇の凹部22を以
下のようにして形成した。リッジ部20を形成後、リッ
ジ部20下方を両側に挟む部分に共振方向に沿って一定
間隔に複数の凹部を形成するようにレジストによる凹部
パターンのパターニングを行う。そして、RIEにより
ClとSiClガスを用いて、凹部パターンの開口
した部分の半導体層をエッチングして、凹部22を形成
する。その後、レジストを除去する。凹部22の深さ
は、500Åとし、凹部22の大きさは、リッジ直交方
向の幅waを4μm、リッジ長手方向の幅wbを4μ
m、間隔wcを16μmとした。
【0029】リッジストライプ形成後、ウェーハをPV
D装置に移送し、エッチングにより露出させたn側コン
タクト層2の表面をレジストで覆い、Zr酸化物(主と
してZrO)よりなる第2の保護膜を、第1の保護膜
及びレジストの上と、エッチングにより露出されたp側
クラッド層12の上とに0.2μmの膜厚で連続して形
成した。このようにZr酸化物を形成すると、横モード
の安定を図る上で好ましい。そして、第1の保護膜及び
レジストをリフトオフ法により除去した。
【0030】次に、第1の保護膜が除去されて露出した
p側コンタクト層14の表面にNi/Auよりなるp電
極16を100μmのストライプ幅で形成し、n側コン
タクト層2の表面にはTi/Alよりなるn電極18を
ストライプと平行な方向で形成した。
【0031】サファイア基板側からバー状に劈開し、劈
開面に共振器を作製した。共振器面にSiOとTiO
よりなる誘電体多層膜を形成し、最後にp電極に平行
な方向で、バーを切断して図1から3に示すようなレー
ザ素子とした。なお共振器長は600μmとした。
【0032】(実施例2)凹部の間隔wcを10μmと
する他は、実施例1と同様にして半導体レーザを作製し
た。 (実施例3)凹部の間隔Wcを6μmとする他は、実施
例1と同様にして半導体レーザを作製した。
【0033】(実施例4)リッジ部20を形成するエッ
チングをp型クラッド層12が150Å残るように行
い、凹部22の深さを1000Åとする他は、実施例1
と同様にして半導体レーザを作製した。
【0034】(実施例5)凹部の間隔wcを10μmと
する他は、実施例4と同様にして半導体レーザを作製し
た。 (実施例6)凹部の間隔Wcを6μmとする他は、実施
例4と同様にして半導体レーザを作製した。
【0035】(比較例1)リッジ部20の両脇に凹部2
2を形成しない他は、実施例1と同様にして半導体レー
ザを作製した。 (比較例2)リッジ部20の両脇に凹部22を形成しな
い他は、実施例4と同様にして半導体レーザを作製し
た。
【0036】実施例1から6及び比較例1から2の半導
体レーザについて、立ちあがりキンク及びレーザ発振領
域キンクを測定したところ、実施例1から6の半導体レ
ーザは、立ちあがりキンク及びレーザ発振領域キンクの
両方が比較例1及び2の半導体レーザよりも抑制されて
いた。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、リッジ導波路型の窒化
ガリウム系化合物半導体レーザ素子における横モードを
安定化して、キンク現象及びパルセーションの発生を抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係るリッジ導波路型の窒化
ガリウム系化合物半導体レーザの一例を示す斜視図であ
る。
【図2】 図2は、図1に示す窒化ガリウム系化合物半
導体レーザの上面図である。
【図3】 図3(a)及び(b)は、図2に示す窒化ガ
リウム系化合物半導体レーザのa−a’線及びb−b’
線における断面を示す断面図である。
【図4】 図4は、従来のリッジ導波路型の窒化ガリウ
ム系化合物半導体レーザの一例を示す斜視図である。
【図5】 図5は、窒化ガリウム系化合物半導体レーザ
の電流−光出力特性の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
2 n型コンタクト層、4 n型クラッド層、6 n型
光ガイド層、8 活性層、10 p型光ガイド層、12
p型クラッド層、14 p型コンタクト層、16 p
電極、18 n電極、20 リッジ部、22 凹部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型窒化ガリウム系化合物半導体層、窒
    化ガリウム系化合物半導体層からなる活性層、及びp型
    窒化ガリウム系化合物半導体層を順に積層し、前記p型
    窒化ガリウム系化合物半導体層の膜厚をストライプ状に
    部分的に厚くしてリッジ部とすることにより、前記リッ
    ジ部下方への光閉じ込めを行う窒化ガリウム系化合物半
    導体レーザにおいて、 前記リッジ部下方を両側より挟む部分のp型窒化ガリウ
    ム系化合物半導体層の膜厚を、レーザの共振方向に周期
    的に変化させたことを特徴とする窒化ガリウム系化合物
    半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 前記リッジ部下方を両側より挟む部分の
    p型窒化ガリウム系化合物半導体層に、レーザの共振方
    向に沿って一定間隔毎に複数の凹部を形成したことを特
    徴とする請求項1記載の窒化ガリウム系化合物半導体レ
    ーザ。
  3. 【請求項3】 前記活性層の上に、前記p型窒化ガリウ
    ム系化合物半導体層としてp型光ガイド層及びp型クラ
    ッド層が順に積層されており、前記凹部が前記p型光ガ
    イド層の一部を除く深さに形成されたことを特徴とする
    請求項2記載の窒化ガリウム系化合物半導体レーザ。
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