JP2002232031A - 圧電トランスおよびadコンバータ - Google Patents
圧電トランスおよびadコンバータInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】電圧変換効率に優れ、出力パワーが大きく、広
範囲な電圧範囲で降圧又は昇圧が可能な小型圧電トラン
スを提供する。 【解決手段】圧電体層111と電極層112を積層して
なり、積層方向上下面が幅W、長さLの長方形状である
トランス本体1の長さ方向に、電圧入力部11と電圧出
力部12を交互に設け、圧電体層111を積層方向に分
極するとともに、トランス本体1の厚みtが幅Wよりも
大きいことを特徴とする。
範囲な電圧範囲で降圧又は昇圧が可能な小型圧電トラン
スを提供する。 【解決手段】圧電体層111と電極層112を積層して
なり、積層方向上下面が幅W、長さLの長方形状である
トランス本体1の長さ方向に、電圧入力部11と電圧出
力部12を交互に設け、圧電体層111を積層方向に分
極するとともに、トランス本体1の厚みtが幅Wよりも
大きいことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の直流電源に
用いられる圧電トランスおよびADコンバータに関し、
特に、小型化、軽量化、高信頼性が要求される小型整流
電源に好適に用いられる圧電トランスおよびADコンバ
ータに関する。
用いられる圧電トランスおよびADコンバータに関し、
特に、小型化、軽量化、高信頼性が要求される小型整流
電源に好適に用いられる圧電トランスおよびADコンバ
ータに関する。
【0002】
【従来技術】近年、各種電子機器の小型化に対応して、
スイッチング電源回路の小型化および低背化が重要な課
題である。特に、小型低背化を図るうえにおいては、電
圧の昇圧や降圧を行うトランスの小型低背化が重要とな
る。
スイッチング電源回路の小型化および低背化が重要な課
題である。特に、小型低背化を図るうえにおいては、電
圧の昇圧や降圧を行うトランスの小型低背化が重要とな
る。
【0003】一般的には、回路の高周波化に伴い電磁ト
ランスの小型化を図る方法、もしくは圧電トランスを用
いることで小型化が図られている。特に低背化に際して
は、電磁トランスでは小型化による損失の増大が起こる
ため、圧電トランスが有効な部品として使用されるよう
になってきている。例えば、液晶バックライトに用いら
れる冷陰極管の点灯用インバータの昇圧用トランスとし
て、圧電トランスが実用化されている。
ランスの小型化を図る方法、もしくは圧電トランスを用
いることで小型化が図られている。特に低背化に際して
は、電磁トランスでは小型化による損失の増大が起こる
ため、圧電トランスが有効な部品として使用されるよう
になってきている。例えば、液晶バックライトに用いら
れる冷陰極管の点灯用インバータの昇圧用トランスとし
て、圧電トランスが実用化されている。
【0004】昇圧用圧電トランスの構造としては、従
来、図10に示すように、長方形状圧電基板の長手方向
の約半分を電圧入力部11として、厚み方向に電極が形
成され且つ厚み方向に分極され、さらに残りの約半分を
電圧出力部12として、長手方向端面に電極が形成され
且つ長手方向に分極された、ローゼン型圧電トランスが
知られている。
来、図10に示すように、長方形状圧電基板の長手方向
の約半分を電圧入力部11として、厚み方向に電極が形
成され且つ厚み方向に分極され、さらに残りの約半分を
電圧出力部12として、長手方向端面に電極が形成され
且つ長手方向に分極された、ローゼン型圧電トランスが
知られている。
【0005】このようなローゼン型圧電トランスは、昇
圧比が高く、且つ出力側インピーダンスが数100KΩ
の高インピーダンスであることから、インピーダンスの
整合がとりやすい液晶バックライト点灯用インバータに
適した特性を有している。
圧比が高く、且つ出力側インピーダンスが数100KΩ
の高インピーダンスであることから、インピーダンスの
整合がとりやすい液晶バックライト点灯用インバータに
適した特性を有している。
【0006】更に他の昇圧用の圧電トランスとして、従
来、特開平7−176804号公報に開示されたものが
知られており、この圧電トランスは、図11に示すよう
に、圧電体が厚さ方向に分極され、厚さに比べて主面の
幅が大きく、長さ縦3次モードの共振周波数で駆動され
る。従って、この圧電トランスは圧電横効果(電気機械
結合係数k31)を利用して駆動される。
来、特開平7−176804号公報に開示されたものが
知られており、この圧電トランスは、図11に示すよう
に、圧電体が厚さ方向に分極され、厚さに比べて主面の
幅が大きく、長さ縦3次モードの共振周波数で駆動され
る。従って、この圧電トランスは圧電横効果(電気機械
結合係数k31)を利用して駆動される。
【0007】一方、降圧型の圧電トランスとしては、例
えば、特開平8−153914号公報に開示されたもの
が知られており、この圧電トランスは、図12に示すよ
うに、電圧入力部11が、電極層112と圧電体層11
1を交互に複数層積層して構成され、各電極層112は
外部端子(図示せず)を介して電気的に接続されてい
る。そして、これらの圧電体層111は厚み方向に分極
されている。
えば、特開平8−153914号公報に開示されたもの
が知られており、この圧電トランスは、図12に示すよ
うに、電圧入力部11が、電極層112と圧電体層11
1を交互に複数層積層して構成され、各電極層112は
外部端子(図示せず)を介して電気的に接続されてい
る。そして、これらの圧電体層111は厚み方向に分極
されている。
【0008】また、電圧出力部12は、電極層112と
圧電体層111を交互に複数層積層して構成され、各電
極層112は外部端子(図示せず)を介して電気的に接
続されている。
圧電体層111を交互に複数層積層して構成され、各電
極層112は外部端子(図示せず)を介して電気的に接
続されている。
【0009】このような圧電トランスは、電圧入力部の
長さ方向の振動に連動させて、電圧出力部の長さ方向の
振動を発生させ、降圧された電圧を発生させるもので、
外部端子を介して、電圧入力部11に長さ方向の1次の
共振周波数の交流電圧を印加して、もう1つの外部端子
を介して、電圧出力部12に降圧された電圧を発生す
る。
長さ方向の振動に連動させて、電圧出力部の長さ方向の
振動を発生させ、降圧された電圧を発生させるもので、
外部端子を介して、電圧入力部11に長さ方向の1次の
共振周波数の交流電圧を印加して、もう1つの外部端子
を介して、電圧出力部12に降圧された電圧を発生す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ロ
ーゼン型圧電トランスでは、降圧特性が得られないとい
う問題があった。特に、ADアダプタやDC−DCコン
バータ用降圧トランスとして用いる場合、負荷のインピ
ーダンスが1KΩ未満程度と低インピーダンスであるた
め、インピーダンス整合をとることが困難であり、出力
電力および効率が低くなるといった問題があった。
ーゼン型圧電トランスでは、降圧特性が得られないとい
う問題があった。特に、ADアダプタやDC−DCコン
バータ用降圧トランスとして用いる場合、負荷のインピ
ーダンスが1KΩ未満程度と低インピーダンスであるた
め、インピーダンス整合をとることが困難であり、出力
電力および効率が低くなるといった問題があった。
【0011】さらに、上記ローゼン型圧電トランスで
は、長手方向の端面に電極が有り、電極の位置が、長さ
縦振動において振動の腹となる。そのため端面に導線を
接続すると振動を阻害し、結果として高出力を高効率で
伝送することができない。また、入力部と出力部とで分
極方向が90°異なっている。一般に分極方向が交叉す
ると結晶の格子定数に異方性を持つため接合部に応力が
加わるという問題点がある。つまり、圧電トランスの作
動状態や、分極時に接合部で破壊する危険性が高いとい
う問題があった。
は、長手方向の端面に電極が有り、電極の位置が、長さ
縦振動において振動の腹となる。そのため端面に導線を
接続すると振動を阻害し、結果として高出力を高効率で
伝送することができない。また、入力部と出力部とで分
極方向が90°異なっている。一般に分極方向が交叉す
ると結晶の格子定数に異方性を持つため接合部に応力が
加わるという問題点がある。つまり、圧電トランスの作
動状態や、分極時に接合部で破壊する危険性が高いとい
う問題があった。
【0012】さらに、上記ローゼン型圧電トランスで
は、電圧入力部に電圧を入力する回路の一端、即ち図1
0における駆動端子122が、電圧出力部から電圧が出
力される回路の一端、即ち図10における発電端子12
4と共通(接地)となる3端子型の構成となり、トラン
スとして使用する回路上での取り扱いが厄介で、回路設
計上注意が必要であるという問題点もあった。
は、電圧入力部に電圧を入力する回路の一端、即ち図1
0における駆動端子122が、電圧出力部から電圧が出
力される回路の一端、即ち図10における発電端子12
4と共通(接地)となる3端子型の構成となり、トラン
スとして使用する回路上での取り扱いが厄介で、回路設
計上注意が必要であるという問題点もあった。
【0013】また、特開平7−176804号公報に開
示された圧電トランスでは、圧電横効果(電気機械結合
係数k31)を利用して駆動されるが、一般的な圧電性材
料においては、圧電縦効果(電気機械結合係数k33)に
比べて圧電横効果は結合係数が小さく(k31<k33)、
トランスとしての電圧変換効率および出力パワーを高く
しづらいという問題点があった。
示された圧電トランスでは、圧電横効果(電気機械結合
係数k31)を利用して駆動されるが、一般的な圧電性材
料においては、圧電縦効果(電気機械結合係数k33)に
比べて圧電横効果は結合係数が小さく(k31<k33)、
トランスとしての電圧変換効率および出力パワーを高く
しづらいという問題点があった。
【0014】圧電縦効果を利用した圧電トランスとし
て、上記特開平8−153914号公報に開示された圧
電トランスが知られているが、この圧電トランスでは、
電圧入力部11の長さ方向の振動に連動させて、電圧出
力部12の長さ方向の振動を発生させるもので、長さ方
向の1次の振動モードを利用している。このため圧電ト
ランスを振動のノード点で保持することが困難であり、
変換効率を十分高くできない、という問題がある。
て、上記特開平8−153914号公報に開示された圧
電トランスが知られているが、この圧電トランスでは、
電圧入力部11の長さ方向の振動に連動させて、電圧出
力部12の長さ方向の振動を発生させるもので、長さ方
向の1次の振動モードを利用している。このため圧電ト
ランスを振動のノード点で保持することが困難であり、
変換効率を十分高くできない、という問題がある。
【0015】本発明は、一般的な圧電性材料で高い値を
示す電気機械結合係数k33による圧電縦効果を用い駆動
させることができるとともに、振動のノード点で保持す
ることができる圧電トランスおよびADコンバータを提
供することを目的とする。
示す電気機械結合係数k33による圧電縦効果を用い駆動
させることができるとともに、振動のノード点で保持す
ることができる圧電トランスおよびADコンバータを提
供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電トランス
は、圧電体層と電極層を積層してなり、積層方向上下面
が幅W、長さLの長方形状であるトランス本体の長さ方
向に、電圧入力部と電圧出力部を交互に設け、前記圧電
体層を積層方向に分極するとともに、前記トランス本体
の厚みtが幅Wよりも大きいことを特徴とする。
は、圧電体層と電極層を積層してなり、積層方向上下面
が幅W、長さLの長方形状であるトランス本体の長さ方
向に、電圧入力部と電圧出力部を交互に設け、前記圧電
体層を積層方向に分極するとともに、前記トランス本体
の厚みtが幅Wよりも大きいことを特徴とする。
【0017】本発明の圧電トランスは、厚さ方向縦振動
の1次モード共振周波数およびその近傍の周波数、また
は厚さ方向縦振動の高次モード共振周波数およびその近
傍の周波数で駆動することが望ましい。
の1次モード共振周波数およびその近傍の周波数、また
は厚さ方向縦振動の高次モード共振周波数およびその近
傍の周波数で駆動することが望ましい。
【0018】このような構成を採用することにより、電
圧入力部の端子間にトランス本体の厚さ方向縦振動の1
次モード共振周波数又は高次モード共振周波数の交流電
圧を印加すると、電圧入力部において圧電縦効果(電気
機械結合係数k33)による厚さ方向縦振動が強く励起さ
れる。これにより電圧出力部も厚さ方向に強く縦振動
し、厚さ方向に分極された圧電体層において、圧電縦効
果により多量の電荷が発生し、圧電体層に隣接する電極
層から効率よく電流が取り出せ、出力パワーを大きくす
ることが出来る。
圧入力部の端子間にトランス本体の厚さ方向縦振動の1
次モード共振周波数又は高次モード共振周波数の交流電
圧を印加すると、電圧入力部において圧電縦効果(電気
機械結合係数k33)による厚さ方向縦振動が強く励起さ
れる。これにより電圧出力部も厚さ方向に強く縦振動
し、厚さ方向に分極された圧電体層において、圧電縦効
果により多量の電荷が発生し、圧電体層に隣接する電極
層から効率よく電流が取り出せ、出力パワーを大きくす
ることが出来る。
【0019】又、圧電トランスの出力パワーは電気機械
結合係数に比例することは一般に知られており(信学技
報PE96−34など)、圧電縦効果の電気機械結合係
数k 33を利用する本発明の圧電トランスは、圧電横効果
の電気機械結合係数k31などを利用する圧電トランスよ
り出力パワーが大きく出来る。
結合係数に比例することは一般に知られており(信学技
報PE96−34など)、圧電縦効果の電気機械結合係
数k 33を利用する本発明の圧電トランスは、圧電横効果
の電気機械結合係数k31などを利用する圧電トランスよ
り出力パワーが大きく出来る。
【0020】更に、トランス本体の厚さtがトランス本
体の幅Wより、充分に大きい事が望ましく、t≧2Wで
あることが望ましい。特に、t≧4Wとすると、ほぼ純
粋な圧電縦効果(電気機械結合係数k33)による厚さ方
向縦振動が得られ、トランスとしての変換効率が良好と
なる。
体の幅Wより、充分に大きい事が望ましく、t≧2Wで
あることが望ましい。特に、t≧4Wとすると、ほぼ純
粋な圧電縦効果(電気機械結合係数k33)による厚さ方
向縦振動が得られ、トランスとしての変換効率が良好と
なる。
【0021】また、本発明の圧電トランスでは、厚さ方
向縦振動で駆動するため、トランス本体の側面であっ
て、厚さを2等分する位置が、振動のノード点となり、
厚さ方向の振動の節になるため、保持部の応力集中が避
けられると共に、保持による振動への悪影響を小さくで
き、トランスとしての電圧変換特性の向上に寄与する。
向縦振動で駆動するため、トランス本体の側面であっ
て、厚さを2等分する位置が、振動のノード点となり、
厚さ方向の振動の節になるため、保持部の応力集中が避
けられると共に、保持による振動への悪影響を小さくで
き、トランスとしての電圧変換特性の向上に寄与する。
【0022】また、本発明の圧電トランスでは、トラン
ス本体の長さLが厚みtの1.2〜3.5倍であること
が望ましい。L/tを1.2〜3.5に設定することに
より、電気機械結合係数を大きくすることができ、トラ
ンスの出力パワーを大きくでき、効率も高くすることが
できる。
ス本体の長さLが厚みtの1.2〜3.5倍であること
が望ましい。L/tを1.2〜3.5に設定することに
より、電気機械結合係数を大きくすることができ、トラ
ンスの出力パワーを大きくでき、効率も高くすることが
できる。
【0023】また、本発明の圧電トランスは、電圧入力
部および電圧出力部が合計で奇数個存在し、これらの電
圧入力部および電圧出力部が、トランス本体を長さ方向
に2等分する面に対して対称に設けられていることが望
ましい。特に、トランス本体の長さ方向に、電圧入力
部、電圧出力部、電圧入力部を、または電圧出力部、電
圧入力部、電圧出力部を順次設けてなることが望まし
い。
部および電圧出力部が合計で奇数個存在し、これらの電
圧入力部および電圧出力部が、トランス本体を長さ方向
に2等分する面に対して対称に設けられていることが望
ましい。特に、トランス本体の長さ方向に、電圧入力
部、電圧出力部、電圧入力部を、または電圧出力部、電
圧入力部、電圧出力部を順次設けてなることが望まし
い。
【0024】電圧入力部および電圧出力部が合計で奇数
個存在し、これらの電圧入力部および電圧出力部が、ト
ランス本体を長さ方向に2等分する面に対して対称に設
けられているため、振動モードの対称性が良くなり、電
圧変換特性が良好となり、かつトランス本体の保持が容
易になる。
個存在し、これらの電圧入力部および電圧出力部が、ト
ランス本体を長さ方向に2等分する面に対して対称に設
けられているため、振動モードの対称性が良くなり、電
圧変換特性が良好となり、かつトランス本体の保持が容
易になる。
【0025】特に、トランス本体の長手方向に3分割
し、端から順番に電圧入力部、電圧出力部、電圧入力部
を設けたり、または端から順番に電圧出力部、電圧入力
部、電圧出力部を設けることにより、構成が単純である
為振動モードが素直で電圧変換特性の周波数特性が良く
なり、製造コストも低くなる。
し、端から順番に電圧入力部、電圧出力部、電圧入力部
を設けたり、または端から順番に電圧出力部、電圧入力
部、電圧出力部を設けることにより、構成が単純である
為振動モードが素直で電圧変換特性の周波数特性が良く
なり、製造コストも低くなる。
【0026】さらに、本発明のADコンバータは、交流
電圧を直流電圧に変換する1次側整流回路と、直流電圧
を高周波交流電圧に変換するとともに、該高周波交流電
圧を降圧する発振回路と、前記降圧された高周波交流電
圧を直流電圧に変換する2次整流回路とを具備するAD
コンバータであって、前記発振回路内に、上記圧電トラ
ンスを有するものである。
電圧を直流電圧に変換する1次側整流回路と、直流電圧
を高周波交流電圧に変換するとともに、該高周波交流電
圧を降圧する発振回路と、前記降圧された高周波交流電
圧を直流電圧に変換する2次整流回路とを具備するAD
コンバータであって、前記発振回路内に、上記圧電トラ
ンスを有するものである。
【0027】このようなADコンバータでは、上記した
ように圧電トランスを、電気機械結合係数k33による圧
電縦効果を用い駆動させ、強く振動を励起できるととも
に、振動のノード点で保持することができるため、高出
力、高効率なADコンバータを実現できる。
ように圧電トランスを、電気機械結合係数k33による圧
電縦効果を用い駆動させ、強く振動を励起できるととも
に、振動のノード点で保持することができるため、高出
力、高効率なADコンバータを実現できる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の圧電トランスは、図1に
示すように、直方体状のトランス本体1の長さ方向に2
個の電圧入力部11と1個の電圧出力部12を交互に設
けて構成されており、トランス本体1は、厚さ方向に分
極された圧電体層111と電極層112とを積層して構
成され、積層方向上下面が幅W、長さLの長方形状とな
っている。
示すように、直方体状のトランス本体1の長さ方向に2
個の電圧入力部11と1個の電圧出力部12を交互に設
けて構成されており、トランス本体1は、厚さ方向に分
極された圧電体層111と電極層112とを積層して構
成され、積層方向上下面が幅W、長さLの長方形状とな
っている。
【0029】電圧入力部11および電圧出力部12が合
計で3個存在し、これらの電圧入力部11および電圧出
力部12が、トランス本体1を長さ方向に2等分する面
に対して対称に設けられている。これにより、振動モー
ドの対称性が良くなり、電圧変換特性が良好となり、か
つ圧電基板の保持が容易となる。
計で3個存在し、これらの電圧入力部11および電圧出
力部12が、トランス本体1を長さ方向に2等分する面
に対して対称に設けられている。これにより、振動モー
ドの対称性が良くなり、電圧変換特性が良好となり、か
つ圧電基板の保持が容易となる。
【0030】電圧入力部11には、トランス本体1の上
下面に電極112が形成されるとともに、トランス本体
1の内部に電極112が2層、圧電体層111が3層形
成されている。一方、電圧出力部12には、トランス本
体1の上下面に電極層112が形成されるとともに、ト
ランス本体1の内部に電極層112が4層、圧電体層1
11が5層形成されている。
下面に電極112が形成されるとともに、トランス本体
1の内部に電極112が2層、圧電体層111が3層形
成されている。一方、電圧出力部12には、トランス本
体1の上下面に電極層112が形成されるとともに、ト
ランス本体1の内部に電極層112が4層、圧電体層1
11が5層形成されている。
【0031】図1の圧電トランスでは、電圧入力部11
の圧電体層111の層数が電圧出力部12の圧電体層1
11の層数よりも少なくされ、電圧出力部12から取り
出す電圧が電圧入力部11に印加する電圧より低い、い
わゆる降圧型の圧電トランスとされている。ここで、電
圧出力部12の長さは電圧入力部11の長さより長いこ
とが望ましい。
の圧電体層111の層数が電圧出力部12の圧電体層1
11の層数よりも少なくされ、電圧出力部12から取り
出す電圧が電圧入力部11に印加する電圧より低い、い
わゆる降圧型の圧電トランスとされている。ここで、電
圧出力部12の長さは電圧入力部11の長さより長いこ
とが望ましい。
【0032】電圧入力部11の圧電体層111の層数を
電圧出力部12の圧電体層111の層数よりも少なくす
ると、電圧入力部11が高インピーダンス部、電圧出力
部12が低インピーダンス部として働くので、降圧型の
トランスとして好適である。また、電圧出力部12のト
ランス本体1の長さ方向の長さを電圧入力部11の長さ
より長くすると、電圧入力部11が高インピーダンス
部、電圧出力部12が低インピーダンス部として働くの
で、降圧型のトランスとして好適である。
電圧出力部12の圧電体層111の層数よりも少なくす
ると、電圧入力部11が高インピーダンス部、電圧出力
部12が低インピーダンス部として働くので、降圧型の
トランスとして好適である。また、電圧出力部12のト
ランス本体1の長さ方向の長さを電圧入力部11の長さ
より長くすると、電圧入力部11が高インピーダンス
部、電圧出力部12が低インピーダンス部として働くの
で、降圧型のトランスとして好適である。
【0033】また、電圧出力部12の電極112の間隔
は等間隔である必要は無い。特に、電圧出力部12を1
層として駆動周波数における圧電振動シミュレーション
を実施して得られた等電位線を用い、電圧出力部12の
表面と裏面における電位を等分するような位置に存在す
る等電位線上に、電極112を配置すれば、電極112
の電位拘束による振動の阻害を防止することができる結
果、トランスとしての電圧変換特性を向上できる。
は等間隔である必要は無い。特に、電圧出力部12を1
層として駆動周波数における圧電振動シミュレーション
を実施して得られた等電位線を用い、電圧出力部12の
表面と裏面における電位を等分するような位置に存在す
る等電位線上に、電極112を配置すれば、電極112
の電位拘束による振動の阻害を防止することができる結
果、トランスとしての電圧変換特性を向上できる。
【0034】電圧入力部11と電圧出力部12の間には
絶縁部13が設けられている。本発明の圧電トランスに
おいては、電圧入力部11に高電圧が印加されたり、電
圧出力部12で高電圧が発生したりするが、電圧入力部
11と電圧出力部12の間に絶縁部13を設けることに
よって、絶縁破壊などが発生することが少なくなり、安
全性と信頼性を向上できる。特に、絶縁部13の幅を
0.1〜2mmとすることが望ましい。
絶縁部13が設けられている。本発明の圧電トランスに
おいては、電圧入力部11に高電圧が印加されたり、電
圧出力部12で高電圧が発生したりするが、電圧入力部
11と電圧出力部12の間に絶縁部13を設けることに
よって、絶縁破壊などが発生することが少なくなり、安
全性と信頼性を向上できる。特に、絶縁部13の幅を
0.1〜2mmとすることが望ましい。
【0035】尚、電圧入力部11および電圧出力部12
の圧電体層111が2層以上形成されている場合は、積
層方向上下に隣り合う圧電体層111の分極方向は、積
層方向に、かつ互いに逆向きとされている。
の圧電体層111が2層以上形成されている場合は、積
層方向上下に隣り合う圧電体層111の分極方向は、積
層方向に、かつ互いに逆向きとされている。
【0036】また、図示しないが、電圧入力部11およ
び電圧出力部12の電極層112は、トランス本体1の
側面において一層おきに隣合う電極層112同士が外部
電極などの電気的接続手段によって接続されている。
び電圧出力部12の電極層112は、トランス本体1の
側面において一層おきに隣合う電極層112同士が外部
電極などの電気的接続手段によって接続されている。
【0037】さらに、2個の電圧入力部11は、同じ極
性を示す電極層から取り出されたリード線同士が接続さ
れ、一方は駆動端子121に、他方は駆動端子122に
接続されている。これらの駆動端子121と122の間
に交流電圧を印加し、圧電トランスへの入力とする。
性を示す電極層から取り出されたリード線同士が接続さ
れ、一方は駆動端子121に、他方は駆動端子122に
接続されている。これらの駆動端子121と122の間
に交流電圧を印加し、圧電トランスへの入力とする。
【0038】また、電圧出力部12の上下両面の電極層
112にはリード線が接続され、一方は発電端子123
に、他方は発電端子124に接続される。これらの発電
端子123、124は、圧電トランスからの出力とな
り、負荷回路に接続される。
112にはリード線が接続され、一方は発電端子123
に、他方は発電端子124に接続される。これらの発電
端子123、124は、圧電トランスからの出力とな
り、負荷回路に接続される。
【0039】そして、本発明では、トランス本体1の厚
みtを幅Wよりも大きくすることが重要である。このよ
うにすることにより、トランス本体1の厚さ方向縦振動
の1次モード共振周波数又は高次モード共振周波数の交
流電圧を印加すると、電圧入力部11において圧電縦効
果(電気機械結合係数k33)による厚さ方向縦振動が強
く励起される。
みtを幅Wよりも大きくすることが重要である。このよ
うにすることにより、トランス本体1の厚さ方向縦振動
の1次モード共振周波数又は高次モード共振周波数の交
流電圧を印加すると、電圧入力部11において圧電縦効
果(電気機械結合係数k33)による厚さ方向縦振動が強
く励起される。
【0040】トランス本体1の厚さtがトランス本体1
の幅Wより、充分に大きい事が望ましく、t≧2Wであ
ることが望ましい。特に、t≧4Wとすると、ほぼ純粋
な圧電縦効果(電気機械結合係数k33)による厚さ方向
縦振動が得られ、トランスとしての変換効率が良好とな
る。
の幅Wより、充分に大きい事が望ましく、t≧2Wであ
ることが望ましい。特に、t≧4Wとすると、ほぼ純粋
な圧電縦効果(電気機械結合係数k33)による厚さ方向
縦振動が得られ、トランスとしての変換効率が良好とな
る。
【0041】また、本発明の圧電トランスでは、トラン
ス本体1の長さLが厚みtの1.2〜3.5倍であるこ
とが望ましい。L/tを1.2〜3.5に設定すること
により、電気機械結合係数を最大とすることができ、出
力パワーを最大化でき、かつ変換効率を高くすることが
できる。
ス本体1の長さLが厚みtの1.2〜3.5倍であるこ
とが望ましい。L/tを1.2〜3.5に設定すること
により、電気機械結合係数を最大とすることができ、出
力パワーを最大化でき、かつ変換効率を高くすることが
できる。
【0042】本発明者は、図1において、トランス本体
1の幅Wが1mmで厚さtを5mmとし、全ての電圧入
力部と電圧出力部のトランス本体1の長さ方向の寸法が
同一で、絶縁部13のトランス本体1の長さ方向の長さ
を0.5mmとし、トランス本体1の長さLを5mmか
ら20mmの範囲で変化させて、結合係数kを調べた。
圧電体層はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)で、電極層
はAgとした。尚、上記したように、電圧入力部と電圧
出力部が、圧電基板の長さ方向の中央面に関して対称に
形成されている。
1の幅Wが1mmで厚さtを5mmとし、全ての電圧入
力部と電圧出力部のトランス本体1の長さ方向の寸法が
同一で、絶縁部13のトランス本体1の長さ方向の長さ
を0.5mmとし、トランス本体1の長さLを5mmか
ら20mmの範囲で変化させて、結合係数kを調べた。
圧電体層はPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)で、電極層
はAgとした。尚、上記したように、電圧入力部と電圧
出力部が、圧電基板の長さ方向の中央面に関して対称に
形成されている。
【0043】図2にトランス本体1の長さLと結合係数
kの関係のグラフを示す。この図2は、結合係数kが最
大となるL=2.2tのときの値を1として、相対値を
表している。この図2から、トランス本体1の長さL
を、厚さtの1.2〜3.5倍の範囲にすると結合係数
kを最大値の0.5以上と高くできることが判る。ま
た、トランス本体1の長さLを厚さtの1.8〜2.8
倍の範囲にすると、結合係数を最大値の0.8以上とさ
らに高くできることが判る。さらに、トランス本体の長
さLを厚さtの1.8〜2.4倍の範囲で最も高い結合
係数kを示すことが判る。
kの関係のグラフを示す。この図2は、結合係数kが最
大となるL=2.2tのときの値を1として、相対値を
表している。この図2から、トランス本体1の長さL
を、厚さtの1.2〜3.5倍の範囲にすると結合係数
kを最大値の0.5以上と高くできることが判る。ま
た、トランス本体1の長さLを厚さtの1.8〜2.8
倍の範囲にすると、結合係数を最大値の0.8以上とさ
らに高くできることが判る。さらに、トランス本体の長
さLを厚さtの1.8〜2.4倍の範囲で最も高い結合
係数kを示すことが判る。
【0044】図2において最も高い結合係数kを示した
L/t=2.2、即ち、トランス本体1の長さLが11
mm、厚さtが5mm、トランス本体の幅Wが1mmの
場合に得られた、入力インピーダンス特性を図3に示
す。圧電縦効果(電気機械結合係数k33)による厚さ方
向縦振動の1次モードの共振周波数は316KHzであ
った。
L/t=2.2、即ち、トランス本体1の長さLが11
mm、厚さtが5mm、トランス本体の幅Wが1mmの
場合に得られた、入力インピーダンス特性を図3に示
す。圧電縦効果(電気機械結合係数k33)による厚さ方
向縦振動の1次モードの共振周波数は316KHzであ
った。
【0045】本発明の圧電トランスは、以下のようにし
て作製される。圧電体層111は、例えば、PZTなど
のセラミックスグリーンシートをドクターブレード法な
どで作成し、このグリーンシート上に例えば、Ag粉末
とガラスからなるペーストをスクリーン印刷して電極層
112となる電極パターンを形成し、このグリーンシー
トを積み重ねて圧着し、焼結して形成される。
て作製される。圧電体層111は、例えば、PZTなど
のセラミックスグリーンシートをドクターブレード法な
どで作成し、このグリーンシート上に例えば、Ag粉末
とガラスからなるペーストをスクリーン印刷して電極層
112となる電極パターンを形成し、このグリーンシー
トを積み重ねて圧着し、焼結して形成される。
【0046】この時、電圧入力部11の圧電体層厚さと
電圧出力部12の圧電体層の厚さの最大公約数的な厚さ
の薄いグリーンシートを用意し、所定の枚数重ねるたび
に電極パターンを印刷すれば、本発明の絶縁部13を含
む圧電トランスを一体で作製することができる。
電圧出力部12の圧電体層の厚さの最大公約数的な厚さ
の薄いグリーンシートを用意し、所定の枚数重ねるたび
に電極パターンを印刷すれば、本発明の絶縁部13を含
む圧電トランスを一体で作製することができる。
【0047】作製された焼結体は、電圧入力部11と電
圧出力部12における圧電体層111に所望の分極を与
える為、圧電体層111を挟む電極層112間に直流の
高電界を印加して図1に矢印で示す向きに分極処理を行
ない、本発明の圧電トランスが作製される。
圧出力部12における圧電体層111に所望の分極を与
える為、圧電体層111を挟む電極層112間に直流の
高電界を印加して図1に矢印で示す向きに分極処理を行
ない、本発明の圧電トランスが作製される。
【0048】なお、圧電体層には強誘電体以外も使用可
能である。分極処理等をしなくても圧電性を持っている
材料と薄い電極材料を積み重ね、接着などの方法で一体
化することによっても作製できる。
能である。分極処理等をしなくても圧電性を持っている
材料と薄い電極材料を積み重ね、接着などの方法で一体
化することによっても作製できる。
【0049】さらに、電極層112は、蒸着、スパッタ
等の手法を用いて形成しても良い。また、Au、Pt、
Ni、Al、パラジウムなど、Ag以外の導電性材料を
用いても良い。
等の手法を用いて形成しても良い。また、Au、Pt、
Ni、Al、パラジウムなど、Ag以外の導電性材料を
用いても良い。
【0050】図4に、本発明の圧電トランスの第2実施
形態を示す。この圧電トランスは、電圧入力部11と電
圧出力部12が合計5つ、交互にトランス本体1の長さ
方向に設けられている。従って、圧電トランスにおける
パワー密度が図1とほぼ変わることなく、圧電トランス
の体積を増加することにより、電力の出力を大きくでき
る。尚、図4において、電圧入力部と電圧出力部を逆に
入れ替えた構成にしても問題は無い。
形態を示す。この圧電トランスは、電圧入力部11と電
圧出力部12が合計5つ、交互にトランス本体1の長さ
方向に設けられている。従って、圧電トランスにおける
パワー密度が図1とほぼ変わることなく、圧電トランス
の体積を増加することにより、電力の出力を大きくでき
る。尚、図4において、電圧入力部と電圧出力部を逆に
入れ替えた構成にしても問題は無い。
【0051】図5に、本発明の圧電トランスの第3実施
形態を示す。この圧電トランスでは、電圧出力部12の
圧電体層111が1層となっており、電圧出力部12の
インピーダンスが高くなり昇圧比が高く取れる。また、
図5とは逆に、電圧入力部を1層とし、電圧出力部を多
層としてもよく、電圧出力部のインピーダンスが低くな
り降圧型のトランスとして作用する。
形態を示す。この圧電トランスでは、電圧出力部12の
圧電体層111が1層となっており、電圧出力部12の
インピーダンスが高くなり昇圧比が高く取れる。また、
図5とは逆に、電圧入力部を1層とし、電圧出力部を多
層としてもよく、電圧出力部のインピーダンスが低くな
り降圧型のトランスとして作用する。
【0052】図6に、本発明の圧電トランスの第4実施
形態を示す。この圧電トランスでは、電圧出力部12の
長さ方向寸法が、電圧入力部11の長さ方向寸法よりも
短くなっている。従って電圧出力部12のインピーダン
スが高くなり昇圧比を高く出来る。また、図6とは逆
に、電圧出力部の長さ方向寸法を電圧入力部の長さ方向
寸法よりも長くしても良く、電圧出力部のインピーダン
スが低くなり降圧比を高くできる。
形態を示す。この圧電トランスでは、電圧出力部12の
長さ方向寸法が、電圧入力部11の長さ方向寸法よりも
短くなっている。従って電圧出力部12のインピーダン
スが高くなり昇圧比を高く出来る。また、図6とは逆
に、電圧出力部の長さ方向寸法を電圧入力部の長さ方向
寸法よりも長くしても良く、電圧出力部のインピーダン
スが低くなり降圧比を高くできる。
【0053】図7に、本発明の圧電トランスの第5実施
形態を示す。この圧電トランスでは、トランス本体1の
厚さ方向の中央線9上に、圧電トランスを保持する保持
部19が形成されている。圧電トランスの厚さ方向縦振
動の節がこの中央線9上にあるため、保持の影響が極め
て小さく、圧電トランスの振動が妨げられる事は無い。
従って、トランスとして電圧変換特性の効率が向上し、
大きな出力パワーが得られる。
形態を示す。この圧電トランスでは、トランス本体1の
厚さ方向の中央線9上に、圧電トランスを保持する保持
部19が形成されている。圧電トランスの厚さ方向縦振
動の節がこの中央線9上にあるため、保持の影響が極め
て小さく、圧電トランスの振動が妨げられる事は無い。
従って、トランスとして電圧変換特性の効率が向上し、
大きな出力パワーが得られる。
【0054】図8に、本発明の圧電トランスの第6実施
形態を示す。この圧電トランスでは、電圧入力部11と
電圧出力部12が絶縁部を介さず直接接続している。但
し、電圧入力部11の電極層112と電圧出力部12の
電極層112がショートしないよう、電圧入力部11の
電極層112と電圧出力部12の電極層112が互い違
いの配置になっている必要がある。
形態を示す。この圧電トランスでは、電圧入力部11と
電圧出力部12が絶縁部を介さず直接接続している。但
し、電圧入力部11の電極層112と電圧出力部12の
電極層112がショートしないよう、電圧入力部11の
電極層112と電圧出力部12の電極層112が互い違
いの配置になっている必要がある。
【0055】更に、電圧入力部11または電圧出力部1
2の電極層112の面は、トランス本体1の上面または
下面に露出して無くてもよい。この場合には、電極層の
露出面が無い為実装の際に絶縁性が高まるという特長が
ある。
2の電極層112の面は、トランス本体1の上面または
下面に露出して無くてもよい。この場合には、電極層の
露出面が無い為実装の際に絶縁性が高まるという特長が
ある。
【0056】本発明のADコンバータは、図9に示すよ
うに、交流電圧を直流電圧に変換する1次側整流回路
と、直流電圧を高周波交流電圧に変換するとともに、該
高周波交流電圧を降圧する発振回路と、降圧された高周
波交流電圧を直流電圧に変換する2次整流回路とを具備
するものである。
うに、交流電圧を直流電圧に変換する1次側整流回路
と、直流電圧を高周波交流電圧に変換するとともに、該
高周波交流電圧を降圧する発振回路と、降圧された高周
波交流電圧を直流電圧に変換する2次整流回路とを具備
するものである。
【0057】1次側整流回路は、例えば、ブリッジダイ
オードとコンデンサとを有し、2次側整流回路は、例え
ば、2個のダイオード、コンデンサを有し、発振回路
は、スイッチング回路と、上記した圧電トランスを有し
ている。
オードとコンデンサとを有し、2次側整流回路は、例え
ば、2個のダイオード、コンデンサを有し、発振回路
は、スイッチング回路と、上記した圧電トランスを有し
ている。
【0058】
【発明の効果】本発明の圧電トランスは、電圧入力部の
端子間にトランス本体の厚さ方向縦振動の1次モード共
振周波数又は高次モード共振周波数の交流電圧を印加す
ると、電圧入力部において圧電縦効果(電気機械結合係
数k33)による厚さ方向縦振動が強く励起され、電圧出
力部も厚さ方向に強く縦振動し、厚さ方向に分極された
圧電体層において、圧電縦効果により多量の電荷が発生
し、圧電体層に隣接する電極層から効率よく電流が取り
出せ、出力パワーを大きくすることができる。
端子間にトランス本体の厚さ方向縦振動の1次モード共
振周波数又は高次モード共振周波数の交流電圧を印加す
ると、電圧入力部において圧電縦効果(電気機械結合係
数k33)による厚さ方向縦振動が強く励起され、電圧出
力部も厚さ方向に強く縦振動し、厚さ方向に分極された
圧電体層において、圧電縦効果により多量の電荷が発生
し、圧電体層に隣接する電極層から効率よく電流が取り
出せ、出力パワーを大きくすることができる。
【0059】また、圧電縦効果の電気機械結合係数k33
を利用しているため、圧電横効果の電気機械結合係数k
31を利用した従来の圧電トランスより出力パワーを大き
くでき、高信頼性、高効率、高出力、といった特徴を備
えた、昇圧用および降圧用として好適に使用可能な小型
圧電トランスを実現できる。
を利用しているため、圧電横効果の電気機械結合係数k
31を利用した従来の圧電トランスより出力パワーを大き
くでき、高信頼性、高効率、高出力、といった特徴を備
えた、昇圧用および降圧用として好適に使用可能な小型
圧電トランスを実現できる。
【図1】本発明の圧電トランスを示す斜視図である。
【図2】本発明のトランス本体の長さと厚みの比(L/
t)と電気機械結合係数kの関係を示すグラフである。
t)と電気機械結合係数kの関係を示すグラフである。
【図3】本発明の圧電トランスの1つの実施形態におけ
るインピーダンス特性を示すグラフである。
るインピーダンス特性を示すグラフである。
【図4】本発明の圧電トランスの第2実施形態を示す斜
視図である。
視図である。
【図5】本発明の圧電トランスの第3実施形態を示す斜
視図である。
視図である。
【図6】本発明の圧電トランスの第4実施形態を示す斜
視図である。
視図である。
【図7】本発明の圧電トランスの保持方法を説明する第
5実施形態を示す斜視図である。
5実施形態を示す斜視図である。
【図8】本発明の圧電トランスの第6の実施形態を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図9】本発明のADコンバータを示す説明図である。
【図10】従来のローゼン型圧電トランスを示す斜視図
である。
である。
【図11】従来の圧電横効果を用いた昇圧型圧電トラン
スを示す斜視図である。
スを示す斜視図である。
【図12】従来の圧電縦効果を用いた降圧型圧電トラン
スを示す断面図である。
スを示す断面図である。
1・・・トランス本体 11・・・電圧入力部 12・・・電圧出力部 111・・・圧電体層 112・・・電極層 L・・・トランス本体の長さ W・・・トランス本体の幅 t・・・トランス本体の厚さ
Claims (6)
- 【請求項1】圧電体層と電極層を積層してなり、積層方
向上下面が幅W、長さLの長方形状であるトランス本体
の長さ方向に、電圧入力部と電圧出力部を交互に設け、
前記圧電体層を積層方向に分極するとともに、前記トラ
ンス本体の厚みtが幅Wよりも大きいことを特徴とする
圧電トランス。 - 【請求項2】トランス本体の長さLが厚みtの1.2〜
3.5倍であることを特徴とする請求項1記載の圧電ト
ランス。 - 【請求項3】電圧入力部および電圧出力部が合計で奇数
個存在し、これらの電圧入力部および電圧出力部が、ト
ランス本体を長さ方向に2等分する面に対して対称に設
けられていることを特徴とする請求項1または2記載の
圧電トランス。 - 【請求項4】トランス本体の長さ方向に、電圧入力部、
電圧出力部、電圧入力部を、または電圧出力部、電圧入
力部、電圧出力部を順次設けてなることを特徴とする請
求項1乃至3のうちいずれかに記載の圧電トランス。 - 【請求項5】厚さ方向縦振動の1次モード共振周波数お
よびその近傍の周波数、または厚さ方向縦振動の高次モ
ード共振周波数およびその近傍の周波数で駆動すること
を特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の圧
電トランス。 - 【請求項6】交流電圧を直流電圧に変換する1次側整流
回路と、直流電圧を高周波交流電圧に変換するととも
に、該高周波交流電圧を降圧する発振回路と、前記降圧
された高周波交流電圧を直流電圧に変換する2次整流回
路とを具備するADコンバータであって、前記発振回路
内に、請求項1乃至5のうちいずれかに記載の圧電トラ
ンスを有することを特徴とするADコンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001022429A JP2002232031A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 圧電トランスおよびadコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001022429A JP2002232031A (ja) | 2001-01-30 | 2001-01-30 | 圧電トランスおよびadコンバータ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011032769A1 (de) * | 2009-09-18 | 2011-03-24 | Robert Bosch Gmbh | Piezoelektrischer transformator mit einem multifunktionalen innenelektrodenaufbau |
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2001
- 2001-01-30 JP JP2001022429A patent/JP2002232031A/ja active Pending
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WO2011032769A1 (de) * | 2009-09-18 | 2011-03-24 | Robert Bosch Gmbh | Piezoelektrischer transformator mit einem multifunktionalen innenelektrodenaufbau |
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