JP2002231425A - セラミックヒーター - Google Patents

セラミックヒーター

Info

Publication number
JP2002231425A
JP2002231425A JP2001024809A JP2001024809A JP2002231425A JP 2002231425 A JP2002231425 A JP 2002231425A JP 2001024809 A JP2001024809 A JP 2001024809A JP 2001024809 A JP2001024809 A JP 2001024809A JP 2002231425 A JP2002231425 A JP 2002231425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
heating element
diameter portion
ceramic heating
metal tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001024809A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4582923B2 (ja
Inventor
Osamu Morita
治 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2001024809A priority Critical patent/JP4582923B2/ja
Publication of JP2002231425A publication Critical patent/JP2002231425A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4582923B2 publication Critical patent/JP4582923B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料電池の改質器において、長期に渡り安定し
た加熱を供給できるセラミックヒーターを提供する。 【解決手段】発熱抵抗体12を埋設した窒化珪素質セラ
ミック発熱体1を、一部に1mm以上の長さの細径部7
を有する金属管2に挿入し、この細径部7とセラミック
発熱体1とをロー付けにより接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料電池の改質器を
活性化する為に触媒を暖める目的などに使用されるセラ
ミックヒーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、水素と酸素とを利用して直
流電力を発生する発電装置の一つであり、すでによく知
られているとおり、他の発電装置と比較して、電気エネ
ルギーへの変換効率が高く、しかも、炭酸ガスや窒素酸
化物等の大気汚染物の排出量が少ないことから、いわゆ
るクリーン・エネルギー源として期待されている。そう
して、燃料電池としては、使用される電解質の種類によ
り、固体高分子電解質型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固
体酸化物型など各種の燃料電池が知られている。この燃
料電池には、燃料電池が必要とする水素を供給する装置
として、天然ガスやナフサ等の炭化水素系の原燃料か
ら、水蒸気を添加した上で水素含有量の高い改質ガスに
改質する燃料改質器を中核とし、これに例えば、燃料改
質器の前位や後位に位置された、脱硫器、一酸化炭素変
成器など精製用反応装置で構成されていることが一般で
ある。
【0003】図4は、このような従来の燃料改質系の要
部の構成を説明する説明図である。図4において、16
は、燃料改質器17、脱硫器18、一酸化炭素変成器1
9を備えた燃料改質系である。そうして、燃料改質系1
6では、脱硫器18と一酸化炭素変成器19とが、燃料
改質器17に対する精製用反応装置である。燃料改質器
17は図示しない燃料改質触媒を内部に収蔵しており、
水蒸気22が添加された炭化水素系の原燃料である例え
ば天然ガス20を、水素含有量の高い改質ガス23に改
質する公知の装置である。この改質ガス23は、一酸化
炭素変成器19を介して図示しない公知の燃料電池に供
給される。
【0004】ところで、天然ガス20に含まれることが
多い有機硫黄化合物は、燃料改質器17が持つ燃料改質
触媒、一酸化炭素変成器19が持つ変成触媒、及び、燃
料電池が持つ電極触媒の全ての触媒に対しての被毒物質
であり、そうして、天然ガス20に含まれる硫黄分の除
去を行う装置が脱硫器18である。
【0005】脱硫器18としては、用いる脱硫触媒によ
って多くの方式のものが実用されているが、燃料電池に
適する脱硫器は、現時点では、水添脱硫方式のものとさ
れている。脱硫器18は、前記の水添脱硫方式の脱硫器
であり、天然ガス20に含まれる硫黄分を水素と反応さ
せて硫化水素にする水添触媒と、硫化水素を吸着する脱
硫触媒との、図示しない2段階の触媒層を有している。
脱硫器18には、リサイクルされた改質ガス21が添加
された天然ガス20に供給され、200〜350℃程度
の反応温度で、前記触媒によって脱硫処理が行われる。
脱硫された天然ガス20は、水蒸気22が添加されて燃
料改質器17に供給される。そうして600〜700℃
程度の反応温度で燃料改質触媒によって水蒸気改質さ
れ、水素含有量の高い改質ガス23に改質される。
【0006】しかし、燃料改質器17で得られる改質ガ
スには、高濃度の一酸化炭素が含有されている。
【0007】この一酸化炭素は、燃料電池がリン酸型燃
料電池のなどである場合には、燃料電池が持つ電極触媒
に対しての被毒物質であり、改質ガスから一酸化炭素を
除去する処理が行われるが、これを行う装置が一酸化炭
素変成器19である。一酸化炭素変成器19は変成触媒
を有しており、この変成触媒は、一酸化炭素を水蒸気の
存在下で200〜300℃程度の反応温度において、水
素と、リン酸型燃料電池など無害な二酸化炭素とに変成
する変成反応を行う触媒である。一酸化炭素変成器19
で変成処理を施されて得られた改質ガスでは、一酸化炭
素の濃度は1%以下の低濃度にされている。
【0008】次に、燃料改質器17に対する精製用反応
装置の構造を説明する。図5(a)は、従来例の燃料改
質器の要部を示すその縦断面図であり、図5(b)は、
図5(a)におけるP部の縦断面図である。図5
(a)、(b)において、燃料改質器17は、変成触媒
である粒状の触媒25aが充填された触媒層25と触媒
層25を内部に収容すると共に、触媒層25の加熱を行
う金属ヒーター26を有する金属製の容器27とを備え
ている。容器27は、図5に示した事例の場合には、筒
状をなし縦位置に配置された側壁部29と側壁部29の
両端を気密に防ぐ上部端板30、下部端板31とで容器
の主要部が構成され、その内部に触媒用のスペース31
が形成されている。上部端部30の中央部位には、ガス
入り口部32とガス出口部33とが備えられており、ガ
ス入り口部32は、触媒層25を貫通して下部端板31
付近まで達する長さを持つ直管である入り口管32a
と、フランジ32bとを有している。また、ガス出口部
33は、直角な曲管である出口管33aとフランジ33
bと、出口管33aの反フランジを、入り口管32aの
外側側面との間に空間が形成されるようにして気密に保
持する側の開口部保持体33cを有している。そうし
て、出口管33aのフランジと反対側の開口部は、スペ
ース31の出口側マニホールド34に連通されている。
【0009】スペース31には上部端板30に隣接させ
て出口側マニホールド34となる空間が、また、下部端
板31に隣接させて入り口側マニホールド35となる空
間がそれぞれ形成され、入り口側マニホールド35と出
口側マニホールド34とに挟まれたスペースに、触媒層
25が形成されている。触媒層25は出口側マニホール
ド34を上部金網35で、また、入り口側マニホールド
35を下部金網36で仕切り、これらの上部金網35と
下部金網36で仕切られた空間に粒状触媒25aを充填
することで形成されている。なお、下部金網36と上部
金網35には、共に、粒状触媒25aの外径よりも小さ
い穴が形成された、例えば、打ち抜き金網が用いられて
いる。また、37は触媒層25中を流通する改質ガス2
3、24の流れを均一化する為の邪魔板であり、入り口
管32aの外側側面に、入り口管32aが出口側マニホ
ールド34を貫通している部位で、しかも、上部端板3
5との間に間隔を設けて、溶接などによって装着されて
いる。
【0010】さらに、38は、容器27のベースフレー
ムであり、下部端板31の反触媒層25側に溶接などに
よって装着されている。
【0011】この改質反応を起こさせる燃料改質器17
内温度をメタンガスの場合およそ800℃程度に反応温
度を上昇する必要がある。このときヒーター26自身は
1000〜1200℃まで昇温しなければならない。ヒ
ーター26は触媒燃焼が開始されれば触媒表面で発生す
る反応により温度が維持されるので、通電がOFFされ
るが、触媒反応で改質器内にあるヒーター26は高温に
晒されたままの状態で置かれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の説明のように、
触媒反応させる加熱ヒーターとしては、金属ヒーターが
検討されていたが、家庭用発電システムなどに使用する
場合、高温による酸化のため長期にわたる信頼性が確保
しづらい状態にあった。又、金属ヒーターを装置に挿入
する場合、金属ヒーターが挿入される部位は筒状の保持
体に挿入するため、間接過熱となり効率が悪いという課
題があった。
【0013】そこで、アルミナ等からなるセラミックヒ
ーターが提案されたが、高温による酸化は改善できるも
ののヒーターの耐久性に欠けるという問題があるため、
窒化珪素質セラミックヒーターを用いることが検討され
ている。
【0014】このようなセラミックヒーターを用いる場
合、燃料改質器に固定する際にロー付けすると、セラミ
ックヒーターとロー材の熱膨張率差による応力によりロ
ー付け部が劣化してしまい耐久性が低下するという不都
合がある。
【0015】そこで、図6に示すように窒化珪素質セラ
ミックスからなるセラミク発熱体23を金属管24に挿
入し、両者の隙間に無機材料25を充填して固定し、こ
の金属管24を燃料改質器に固定する構造が提案されて
いる。
【0016】しかし、この構造でも、改質器内部に発生
する内圧により改質器内にある水分がポーラスな無機材
料25に浸透してしまい外部に漏れてしまうという問題
があった。また、セラミック発熱体23の電極部は金属
管24内に配置されているため、無機材料25に浸透し
た水分が金属管24と電極部を短絡させてしまい電気障
害により機能できなくなるという問題もあった。
【0017】本発明はこのような課題に鑑みなされたも
ので、その目的は長寿命でかつ装置内の水分を外部に漏
洩させず、電気障害を発生させないセラミックヒーター
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、発熱抵抗体を埋設した窒化珪素質セラ
ミック発熱体を、一部に長さ1mm以上の細径部を有す
る金属管に挿入し、この細径部とセラミック発熱体とを
ロー付けにより接合することにより上記課題を解決し
た。
【0019】また、本発明は、前記金属管の細径部の少
なくとも一方に形成された空間に、無機材料が充填され
ていることを特徴とする。
【0020】さらに、本発明は、前記セラミック発熱体
のリード引出部がセラミック管に挿入され、該セラミッ
ク管との間の空間に無機材が充填されていることを特徴
とする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
よって説明する。
【0022】図1に示すように本発明のセラミックヒー
ターは、発熱抵抗体12を内蔵した窒化珪素質のセラミ
ック発熱体1を金属管2に挿入している。金属管2には
一部に細径部7を設けてあり、この細径部7にロー材に
よりセラミック発熱体1を接合している。
【0023】このセラミック発熱体1は、窒化珪素質セ
ラミックス体に、高融点金属やその合金、あるいは周期
律表第4a族、第5a族、第6a族の炭化物または窒化
物等の無機導電材の焼結体からなる発熱抵抗体12を埋
設したものである。
【0024】セラミック発熱体1の端部にはリード引出
部13が形成され、被覆5を形成したNi線6と金具9
がリード引出部13にロー付け固定されて電極部8を構
成している。また、この金属管2の発熱抵抗体12側の
端部にはフランジ2aが形成されており、該フランジ2
aを溶接もしくはネジ締め等の手法で、不図示の燃料改
質器に固定する。そして、電極部8に接合されたNi線
6に電圧を印加することによりセラミック発熱体1を加
熱する。
【0025】このように、金属管2の一部に備えた細径
部7にてロー付けすることによって、ロー材の量を少な
くしてセラミック発熱体1との熱膨張差による悪影響を
防止するとともに、確実に両者間をシールすることがで
きる。しかも、発熱抵抗体12を埋設した熱源からロー
付け固定する細径部7を離すことができるので、発熱抵
抗体12部分の温度を1200℃まで昇温させるように
しても、耐久性良好なセラミックヒーターとすることが
できる。さらに、後述するように、金属間2の細径部7
の前後の空間に無機材料4を充填することで、断熱効果
やセラミック発熱体1の保持の信頼性を向上させること
もできる。
【0026】また、前記金属管2の細径部7の長さLは
1mm以上とする。これによって、ロー付け部のシール
性とセラミック発熱体1固定の信頼性を向上させ、発熱
抵抗体12側から電極部8側に水蒸気が侵入し電気障害
を発生させるような不具合を防止することができる。さ
らに、ロー材との熱膨張差による不都合を防止するため
には、細径部7の長さLは30mm以下とすることが好
ましい。
【0027】また、細径部7とセラミック発熱体1の隙
間は0.1mm以内、さらに好ましくは0.05mm以
内とすることが好ましい。このようにすることにより、
ロー付け部付近のセラミック発熱体1にクラックが発生
することなく、シール性良好な接合部を形成することが
できる。
【0028】さらに、細径部7は、金属管2の発熱抵抗
体12側の端部から少なくとも5mm以上の距離に形成
することが好ましい。これは上述したように熱源とロー
付け部の距離を離すためである。
【0029】また、セラミック発熱体1は、細径部7の
穴部の中央に、金属管2の中心線と一致するように設置
することが好ましい。この細径部7は、図1に示すよう
に直方体のセラミック発熱体1であれば角形の穴に、円
柱状のセラミック発熱体1であれば丸形というようにセ
ラミック発熱体1の形状に合わせて形成することができ
る。
【0030】上記金属管2とセラミック発熱体1の接合
に使用するロー材としては、Agロー、Ag−Cuロー
等を使用することが好ましい。
【0031】また、前記金属管2のロー付けされる細径
部7には0.5μm以上の厚みのNiメッキを施すこと
が好ましい。Niメッキを施すことにより、ロー材の流
れ性を改善し、シール性を向上させることができる。ま
た、金属管2はステンレス系の金属材を使用することが
好ましい。ステンレス系の金属材を選定する理由として
は、加工性、メッキ塗れ性、耐熱性、本体装置への溶接
による接合等を考慮している。
【0032】また、前記金属管2には一部に細径部7を
備えることから、その前後に空間が形成され、この空間
の少なくとも一方に、セラミック発熱体1を保持固定す
るために無機材料4を充填することが好ましい。特に、
発熱抵抗体12側の空間に充填された無機材料4は、装
置内壁からの800℃の高温になった雰囲気を入り込ま
せないため細径部7の温度を低下させ、ロー付け部のロ
ー材の劣化を抑制し長期に渡り水分等を漏洩させない機
能を持たせることができる。
【0033】このようにすることにより、セラミック発
熱体1の保持の信頼性を高めると共に細径部7および電
極部8のようなロー付け部分の温度上昇を緩和すること
ができ、これにより、セラミックヒーターの耐久性を向
上させることができる。
【0034】次に、本発明の実施形態を説明する。
【0035】図2に示すように、金属管2の発熱部と反
対側の端面にセラミック管3を接合し、セラミック発熱
体1の電極部8をこのセラミック管3に挿入するととも
に、該セラミック管3とセラミック発熱体1との空間に
無機材料4を充填して電極部8を覆うこともできる。
【0036】このように金属管2よりも熱伝達が悪いセ
ラミック管3を備えることにより、電極部8の温度上昇
をさらに抑制することができる。これにより、セラミッ
ク発熱体1の保持の信頼性を向上させるとともに電極部
8、金具9、Ni線6が金属管2と接触して電気障害が
発生することを防止することができる。
【0037】セラミック管3の外径は、金属管2の外径
と一致させることが好ましい。これにより、組立が簡便
になると共に、セラミック管3の突出部が他の部品等に
引っ掛かって生じる力によりセラミック管3が外れたり
破損してしまうような不具合を防止することができる。
【0038】次に、セラミック発熱体1の製法について
図3を用いて説明する。本発明のセラミックヒーターに
使用するセラミック発熱体1は、直方体状に成形した窒
化珪素成形体10の一表面に発熱抵抗体12とリード引
出部13をプリント形成し、別の窒化珪素成形体14を
重ねた後、1600〜1750℃でホットプレス焼成し
てセラミック発熱体1を得る。発熱抵抗体12を複数の
層形成する場合、発熱抵抗体12およびリード引出部1
3をプリントした窒化珪素成形体10を複数重ねて層数
を調整する。その後、必要に応じて焼結体の表面を研削
し、さらに前記セラミック発熱体1の側面を研削してリ
ード引出部13の一部を露出させる。
【0039】その後、セラミック発熱体1表面の金属管
2とロー付けする部分にNi、ガラス、Ti、を主成分
としたメタライズを900〜1000℃の温度で焼き付
けた後、該メタライズの表面にNi等からなるメッキを
施す。また、金属管2全体もしくは細径部7のみに、ロ
ー付けが確実に施されるようNi等のメッキを施す。
【0040】そして、金属管2の細径部7と窒化珪素セ
ラミック発熱体1のNiメッキが施されたメタライズ部
の位置を合わせAg−Cu系もしくはAg−Ti系のロ
ー材を900〜1000℃の還元雰囲気の炉内でロー付
けして固定する。
【0041】ロー付け後にはAirもしくはHeリーク
検査を行い漏洩がないか確認することが好ましい。この
ロー付けを行うとき、電極部8は細径部7を挟んで発熱
抵抗体12の反対側に設け、装置内の水分の浸透による
電気機能障害が起こらないようにしている。
【0042】又、セラミック発熱体1の電極部8には金
具9と接合するため、Ag、Cu、Tiを主成分とした
メタライズ層を900〜1000℃の還元雰囲気で焼き
付けた後、Niメッキを施し950〜1000℃の還元
雰囲気でAg−Cu系のロー材を還元雰囲気の炉内でロ
ー付けする。ロー付けされる金具9は直方体のヒーター
であれば板状もしくはコの字型のNiメッキが施された
金具9、円柱状のヒーターの場合、湾曲状の金具にNi
線6をスポット溶接した金具9を用いても構わない。こ
のNi線6にシリコーンを主成分とした絶縁チューブか
らなる被覆5を挿入し、万一2つのNi線6が接触して
もショートしないようにすることができる。
【0043】また、電極部8側の空間にある無機材料4
は被覆5及び電極部8を保持する役目も持っている。
【0044】また、本発明のセラミック発熱体1をなす
窒化珪素セラミックスは、窒化珪素を主成分とし、焼結
助剤として3〜10重量%の希土類元素酸化物、0.3
〜3重量%の酸化アルミニウム、0.5〜8.5重量%
の二珪化モリブデンおよび1〜5重量%の酸化珪素を含
有するものが好ましい。希土類元素酸化物は、粒界相の
融点を向上させセラミックヒーターの高温耐久性を向上
させる。また、酸化アルミニウムは、窒化珪素の焼結を
大きく促進し粒界相の量の増減に大きく影響する。さら
に好ましくは0.5〜2重量%とすることが好ましい。
酸化珪素は、原料の不純物として含有される酸素や焼成
中の雰囲気から混入するもの、さらに添加するもので構
成される。酸化珪素も、窒化珪素の焼結を大きく促進す
る効果がある。しかし、含有量が5重量%を越えると、
通電時の電界により陽極側に集まる傾向があり、セラミ
ックヒーターの耐久性を劣化させる。
【0045】また、金具9としては、耐熱性が良好で熱
膨張率が小さいものを使用する。例えば、Fe−Ni−
Co合金、42アロイ等を使用することが好ましい。
【0046】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【0047】実施例 1 窒化珪素からなるセラミック発熱体1として、3mm×
5mm×150mmの直方体形状のセラミック発熱体1
を作製した。焼結体は焼結助剤を含む原料粉体をプレス
成形にて作製した成形体10にタングステンカーバイド
(WC)を主成分とする導電材ペーストをスクリーン印
刷法により印刷し、発熱抵抗体12及びリード引出部1
3を形成しその上に別の成形体14を重ねた後、還元雰
囲気下、1600〜1750℃でホットプレス焼成を行
い板状のセラミック発熱体1を得た。
【0048】板状のセラミック発熱体1と金属管2を接
合する部分にはNi、ガラス、Tiを主成分とし、その
他副成分としてMn及びMnO2を添加したメタライズ
を還元雰囲気で焼き付けた。セラミック発熱体1のリー
ド引出部13にはAg、Cu、Tiを主成分とするメタ
ライズを920〜950℃の還元雰囲気で焼き付けた後
Niメッキを施した。
【0049】次に、金属管2は棒形状のステンレス材の
外周部を研削加工し、さらに内部を放電加工により図1
に示したような細径部7を加工した。この時、細径部7
の位置は金属管2の発熱抵抗体12側の端部から10m
mとなるように調整して加工した。また、細径部7の長
さL幅を0.5mm、1mm、2mm、3mm、5m
m、10mmとした金属管2を各10本加工した。
【0050】そして、加工後、金属管2全体にNiメッ
キを施し、その後、セラミック発熱体1と金属管2及び
Ni線6がスポット溶接されたFe−Ni−Co合金
(KOVER9)を治具にて位置決め固定しAg−Cu
ロー材を乗せ、950〜1000℃の還元雰囲気で金属
管2と電極部8を一度にロー付けした。この時、電極部
8は細径部7より上側に固定した。また、細径部7とセ
ラミック発熱体1とのクリアランスを片側0.05mm
とした。
【0051】また、比較例として、図6に示すように細
径部7を形成しない金属管24を別途10本準備し、そ
れぞれセラミック発熱体23を挿入し、隙間に無機材料
25をなす無機接着剤を充填し、乾燥固化させて固定し
たものを準備した。
【0052】また、評価は、金属管2の発熱抵抗体12
側に1.01GPaの空気圧を掛けて水中で空気のリー
ク量を調べた。このリークする空気の量を計量しリーク
量が1cc/分以下のものをOKとし、これを越えるも
のを不良として評価した。各サンプル5個づつ評価し
て、そのリーク量の最大値をデータとした。
【0053】結果を表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】表1に示したように、セラミック発熱体2
3を無機材料25のみで固定した比較例は、空気が目に
見えて漏れるのが確認できたので好ましくない。また、
細径部7の長さLが0.5mmのNo.1は、3cc/
分リークするものがあったので、好ましくない。
【0056】これに対し、細径部7の長さLを1mm以
上としたNo.2〜5の本発明実施例は良好なシール性
を示した。
【0057】実施例 2 ここでは、前記細径部7の前後に無機材料4を充填し、
細径部7の温度と耐久性を評価した。サンプルは、実施
例1と同様にして作製した。無機材料4を細径部7の発
熱抵抗体12側だけ充填したもの、細径部7の前後両方
に充填したもの、また図2に示したように、金属管2の
電極部8側端部に細径部7を形成し、発熱抵抗体12側
に無機材料4を充填し、金属管2の電極部8側端部にセ
ラミック管を取付け、その内部に無機材料4を充填して
電極部8を覆うようにしたものを各10個作製した。
【0058】ロー付けされた金属管2の空間には無機材
料4を充填した。充填するときNi線6の絶縁保護の
為、シリコーン系の絶縁チューブからなる被覆5を挿入
した。また、無機材料4としてはムライトやアルミナ系
の耐熱性に優れた絶縁材料を使用した。
【0059】まず、細径部7の温度は、細径部7の電極
8側に熱電対を取りつけて、セラミックヒーターの最高
温度部を1200℃に30分保持した時の細径部温度を
測定した。細径部7の電極8側に無機材料を充填したサ
ンプルは、無機材料4を充填する前に細径部7の電極8
側に熱電対を固定して埋めこんで、細径部7の温度を測
定した。
【0060】また、耐久性評価については、最高発熱部
を1400℃まで1分で昇温させ、7分間保持後2分間
強制空冷することにより50℃以下まで冷却する熱サイ
クルを5000サイクル印加して、その後のシール性を
実施例1と同様の手法で確認した。各10個について評
価し、その最大値をデータとした。
【0061】
【表2】
【0062】表2から判るように、無機材料4を細径部
7の前後に充填しないNo.1は、細径部7の電極8側
の面の温度が650℃であるのに対し、細径部7の前後
に無機材料4を充填したNo.2〜4は、前記温度を4
50℃以下に低下させることができた。これにより、細
径部7の固定の信頼性を向上できる事が判った。
【0063】また、耐久性については、耐久テスト前は
全て良好なシール性を示したが、耐久テスト後、無機材
料を充填しないNo.1はリーク量が0.6cc/分に
増加した。これに対し、細径部7の発熱体側もしくはそ
の両側に無機材料4を充填したNo.2〜4は、良好な
シール性を示した。
【0064】
【発明の効果】叙上のように、本発明によれば、発熱抵
抗体を埋設した窒化珪素質セラミック発熱体を、一部に
長さ1mm以上の細径部を有する金属管に挿入し、この
細径部とセラミック発熱体とをロー付けで接合すること
により、長期に渡り安定した加熱を供給できるセラミッ
クヒーターを作製することが可能となった。
【0065】またさらに、このセラミック発熱体のロー
付け固定部である細径部の上下の空間に無機材を充填す
ることにより、さらに信頼性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のセラミックヒーターの側面
図、(b)はその断面図、(c)はその端面図である。
【図2】(a)は、本発明のセラミックヒーターの他の
実施形態を示す側面図、(b)はその断面図、(c)は
その端面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明のセラミックヒータ
ーに用いるセラミック発熱体の製法を示す図である。
【図4】燃料改質器の要部の構成を示す概略図である。
【図5】(a)は、燃料改質器の要部を示す縦断面図で
あり、(b)はそのP部断面図である。
【図6】(a)は従来のセラミックヒーターの側面図、
(b)は同じく断面図である。
【符号の説明】
1:セラミック発熱体 2:金属管 3:セラミック管 4:無機材料 6:Ni線 7:細径部 8:電極部 9:金具 10:窒化珪素成形体 12:発熱抵抗体 13:リード引出部 14:窒化珪素成形体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱抵抗体を埋設した窒化珪素質セラミッ
    ク発熱体を、一部に長さ1mm以上の細径部を有する金
    属管に挿入し、この細径部と前記窒化珪素質セラミック
    発熱体とをロー付けにより接合したことを特徴とするセ
    ラミックヒーター。
  2. 【請求項2】前記金属管の細径部の前後に形成された空
    間の少なくとも一方に、無機材料を充填したことを特徴
    とする請求項1記載のセラミックヒーター。
  3. 【請求項3】前記セラミック発熱体のリード引出部が前
    記金属管の端面に接合されたセラミック管に挿入され、
    該セラミック管とリード引出部との空間に無機材料を充
    填したことを特徴とする請求項1記載のセラミックヒー
    ター。
JP2001024809A 2001-01-31 2001-01-31 セラミックヒーター Expired - Fee Related JP4582923B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001024809A JP4582923B2 (ja) 2001-01-31 2001-01-31 セラミックヒーター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001024809A JP4582923B2 (ja) 2001-01-31 2001-01-31 セラミックヒーター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002231425A true JP2002231425A (ja) 2002-08-16
JP4582923B2 JP4582923B2 (ja) 2010-11-17

Family

ID=18889898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001024809A Expired - Fee Related JP4582923B2 (ja) 2001-01-31 2001-01-31 セラミックヒーター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4582923B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1437918A1 (en) * 2003-01-08 2004-07-14 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Resistive heaters for fuel cells
JP2012033340A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Kyocera Corp セラミックヒータおよびこれを備えたグロープラグ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5895122A (ja) * 1981-12-01 1983-06-06 Ngk Spark Plug Co Ltd 高温用グロ−プラグ
JPS58119045U (ja) * 1981-12-28 1983-08-13 日本特殊陶業株式会社 二線式セラミツクグロ−プラグ
JPH07233944A (ja) * 1994-02-25 1995-09-05 Ngk Spark Plug Co Ltd 発熱素子

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1437918A1 (en) * 2003-01-08 2004-07-14 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Resistive heaters for fuel cells
US6979805B2 (en) 2003-01-08 2005-12-27 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fuel-cell resistors and methods
JP2012033340A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Kyocera Corp セラミックヒータおよびこれを備えたグロープラグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4582923B2 (ja) 2010-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7566510B2 (en) Sealing element for anode-supported tubular solid oxide fuel cell and sealing method using the same
JP2005183376A (ja) 燃料電池組立体
US8182559B2 (en) Fuel reformer housing container and fuel reforming apparatus
JP4544872B2 (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP5039260B2 (ja) 燃料電池及び燃料電池システム
JP2002231425A (ja) セラミックヒーター
US20150255805A1 (en) Solid oxide fuel cell device and method for manufacturing same
US20050132648A1 (en) Fuel reformer housing container and fuel reforming apparatus
JP5164334B2 (ja) 燃料電池組立体
JP4288919B2 (ja) 燃料電池システム
JP4485859B2 (ja) 燃料電池セルスタック及び燃料電池
JP4812288B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4493357B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4471690B2 (ja) 燃料改質装置
JP5046484B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4948759B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4493356B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4628069B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4493361B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4601288B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP2005225686A (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP2005187233A (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4458889B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4471727B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4344602B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071019

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091201

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100803

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4582923

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees