JP4493356B2 - 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置 - Google Patents

燃料改質器収納用容器および燃料改質装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば燃料電池システムにおいて各種燃料から吸熱触媒反応である水蒸気改質反応を利用して水素ガスを発生させる燃料改質器を用いた燃料改質装置を構成するための燃料改質器収納用容器および燃料改質装置に関するものである。
近年、電気エネルギーを効率的に、かつクリーンに生産する次世代の電源システムとして燃料電池システムが脚光を浴びており、既に自動車市場や家庭用燃料電池発電システムに代表されるコージェネレーション発電システム市場においては、低コストを目指した実用化のためのフィールドテストが盛んに行なわれている。
さらに最近では、燃料電池システムの小型化を図り、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants),ノートパソコン,デジタルビデオカメラまたはデジタルスチルカメラ等の携帯機器の電源として使用することが検討されている。
一般に燃料電池は、例えばメタンや天然ガス(CNG)等の炭化水素ガスあるいはメタノールやエタノール等のアルコール類を燃料とし、燃料改質器を用いた燃料改質装置で水蒸気改質反応により水素ガスおよびその他のガスに改質した後、この水素ガスを発電セルと呼ばれる発電装置に供給することにより発電が行なわれる。
ここでの燃料改質器による燃料の改質とは、改質可能な燃料を水蒸気と結合させて触媒反応により水素ガスを発生させるプロセスをいう。
例えば、燃料としてメタノールを用いた場合は、次の化学反応式(1)に示すような水蒸気改質反応(式(1)中では、メタノールに水蒸気を結合させることにより、水素と二酸化炭素とに改質する反応)により、水素ガス(H)を生成するプロセスをいう。なお、この改質反応により生成される水素以外の微量の生成ガス(主にCO)は、通常は大気中に排出される。
CHOH+HO → 3H+CO・・・(1)
また、このような水蒸気改質反応は吸熱反応であることから、外部よりヒーター等で加熱して反応温度を維持する必要がある。従って、燃料改質器内で燃料を改質させるには、触媒の水蒸気改質活性が低下するのを防止するとともに、生成される水素ガス濃度を高く維持するため、例えば燃料としてメタノールを用いた場合には約200〜500℃の温度が、またメタンガスを用いた場合には300〜800℃程度の高い温度が必要になる。
そこで家庭用燃料電池システムに代表されるコージェネレーション発電システムでは、このシステム自体が大型であることから、燃料改質器収納用容器の外壁を2重構造にして真空容器を構成したり、あるいは2重構造にした内外壁間に断熱材を充填することにより、燃料改質器の内部の熱が外部へ伝導して燃料改質器の温度が低下するのを防止している。そのため、燃料改質器を燃料改質器収納用容器に収容する際は、燃料改質器を燃料改質器収納用容器の2重構造の内壁に直接接合して載置固定することが可能である。
特開2003−2602号公報
しかしながら、携帯機器用の燃料電池システムでは、携帯機器内に収納するために小型化,低背化することが求められている。一方、従来のように燃料改質器収納用容器の外壁を2重構造にすることは、燃料電池システム全体が複雑化して大型化するため携帯機器用の燃料電池システムには採用することができない。その上、燃料改質器を燃料改質器収納用容器の2重構造の内壁に直接接合して載置固定した場合には、その接合部分から燃料改質器の熱が燃料改質器収納用容器に直に伝導する。その結果、燃料改質器収納用容器の表面の温度が上昇し、その熱によって携帯機器内の他の部品を破壊したり、また携帯機器の使用者に火傷を負わせるというおそれがあった。
また、化学反応式(1)で示すような水蒸気改質反応は吸熱反応であることから、燃料改質器で燃料を改質するためには、燃料改質器をヒーター等で加熱することによって反応温度を一定温度に維持する必要がある。しかしながら、燃料改質器に発生する熱が燃料改質器収納用容器に伝導することによって、燃料改質器の温度は低下することになる。そこで反応温度を維持するためには、ヒーターの発熱量を増加させる必要がある。ヒーターの発熱量を増加させると、燃料電池の発電セルで発電した総電気容量に占めるヒーター加熱に使用する電気容量が増えることになり、その結果、燃料電池システム全体の発電損失が増大するという問題点があった。
本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、燃料改質器へ良好に燃料を供給し、また、燃料改質器によって改質された水素ガス等の改質ガスを安全に燃料改質器収納用容器の外に排出できるとともに、発電損失の少ない燃料改質器収納用容器および燃料改質装置を提供することにある。
本発明の燃料改質器収納用容器は、燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器を内部に収容する凹部を上面に有する基体と、該基体の上面に前記凹部を覆って取着される蓋体と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器に接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記燃料改質器に前記燃料を供給するための供給管と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器に接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記改質ガスを排出するための排出管とを具備しており、前記供給管および排出管は、先端に接合材で接合された前記供給管および前記排出管よりも外径が大きい部材を介して前記燃料改質器に陽極接合されることを特徴とする
本発明の燃料改質器収納用容器において、好ましくは、前記供給管および前記排出管は、熱伝導率が120W/m・K以下であることを特徴とする。
本発明の燃料改質器収納用容器において、好ましくは、前記排出管は、その開口面積が前記燃料改質器の排出孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする。
本発明の燃料改質器収納用容器において、好ましくは、前記部材と前記燃料改質器との熱膨張係数差の絶対値が20×10−6/℃以下であることを特徴とする。
本発明の燃料改質装置は上記本発明の前記燃料改質器収納用容器と、前記凹部に設置された前記燃料改質器と、前記凹部を覆って取着された前記蓋体とを具備していることを特徴とする。
本発明の燃料改質器収納用容器は、燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器を内部に収容する凹部を上面に有する基体と、基体の上面に凹部を覆って取着される蓋体と、基体および蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が燃料改質器に接合されるとともに燃料改質器を蓋体と凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、燃料改質器に燃料を供給するための供給管と、基体および蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が燃料改質器に接合されるとともに燃料改質器を蓋体と凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、改質ガスを排出するための排出管とを具備しており、供給管および排出管は、先端に接合材で接合された供給管および排出管よりも外径が大きい部材を介して燃料改質器に陽極接合されることから、基体や蓋体の内側に燃料改質器の裏面全体を直接、面接合したり、台座等を介して接合したりする必要がなく、燃料改質器の熱が基体や蓋体に伝達されるのを有効に抑制することができる。その結果、燃料改質器を断熱して燃料改質器の温度低下を抑制することができ、燃料改質器を良好に動作させるために必要な温度を保つためのヒーターに大きな電力を供給しつづける必要はなく、発電効率を著しく向上させることができる。
また、燃料改質器から基体や蓋体への熱伝導を大幅に低減できるため、燃料改質器収納用容器の外壁表面の温度が上昇するのを有効に抑制することが可能となる。その結果、携帯機器内の他の部品を破壊したり、携帯機器の使用者に火傷を負わせたりするのを有効に防止できる。
また、供給管および排出管は、先端に接合材で接合された供給管および排出管よりも外径が大きい部材を介して燃料改質器に陽極接合されることから、部材と燃料改質器との接合面積を大きくしてこれらの接合強度を高めることができるとともに、部材と供給管および排出管とを接合する接合材により、燃料改質器、部材、供給管および排出管の間に生じる熱膨張差に起因する応力や、燃料供給や改質ガスの排出等で生じる振動や外部の衝撃に起因する応力を有効に緩和することができ、燃料改質器と供給管および排出管との接合の信頼性を非常に高いものとすることができる。
また、部材は燃料改質器に陽極接合され接合材を介さないことから、接合高さを低減することができ、結果、燃料改質器収納容器の高さを低減できることから携帯機器本体の高さを低減できる。
さらに、接合材として高熱伝導のロウ材等を使用せず、陽極接合により部材と燃料改質器を直接接合することから燃料改質器からの熱が基体や蓋体に伝達されるのをより有効に抑制することができる。
本発明の燃料改質器収納用容器は、供給管および排出管の熱伝導率が120W/m・K以下である場合には、供給管および排出管を介して燃料改質器から基体や蓋体に伝わる熱をより効果的に低減することができ、燃料改質器の温度低下の抑制や燃料改質器収納用容器の高温化の抑制をより有効に行なうことができる。
本発明の燃料改質器収納用容器は、排出管の開口面積が燃料改質器の排出孔の開口面積よりも大きい場合には、燃料改質器から排出管への改質ガスの流動の抵抗を小さくすることができ、燃料改質器からの改質ガスの排出をスムーズにして燃料改質の効率を大幅に向上させることができる。
本発明の燃料改質装置は上記本発明の燃料改質器収納用容器と、凹部に設置された燃料改質器と、凹部を覆って取着され蓋体とを具備していることから、上記本発明の燃料改質器収納用容器を用いた、燃料改質器によって改質された水素ガス等のガスを安全に燃料改質器収納用容器の外に排出できるとともに、発電損失の少ないものとなる。
本発明の燃料改質器収納用容器および燃料改質装置の実施形態を以下に詳細に説明する。
図1は本発明の燃料電池収納用容器の実施の形態の一例を示す断面図である。1は基体、2は配線としてのリード端子、3はボンディングワイヤ、4は蓋体、5aは燃料を供給する供給路としての供給管、5bは改質ガスを排出する排出路としての排出管、7は電極、8は基体1の貫通孔にリード端子2を絶縁しつつ封止固定するための絶縁封止材、9は燃料改質器であり、10は部材であり、主にこれら基体1、蓋体4、供給管5aおよび排出管5bで燃料改質器9を収納する燃料改質器収納用容器11が構成される。
本発明における基体1および蓋体4は、ともに燃料改質器9を収納する容器としての役割を有する。それらは、例えばFe合金,無酸素銅、SUS等の金属材料や、酸化アルミニウム(Al)質焼結体,ムライト(3Al・2SiO)質焼結体,炭化珪素(SiC)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,窒化珪素(Si)質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミック材料や、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料で形成されている。
なお、基体1や蓋体4がガラスセラミックスから成る場合、基体1や蓋体4に適用可能なガラスセラミックスとしては、例えば、ガラス成分とフィラー成分とから成るものが用いられる。そのガラス成分としては、例えばSiO−B系,SiO−B−Al系,SiO−B−Al−MO系(但し、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは同一または異なってCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−B−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは上記と同じである),SiO−B−M O系(但し、MはLi,NaまたはKを示す),SiO−B−Al−M O系(但し、Mは上記と同じである),Pb系ガラス,Bi系ガラス等が挙げられる。
また、フィラー成分としては、例えばAl,SiO,ZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等が挙げられる。
一方、基体1および蓋体4が、例えば相対密度が95%以上の緻密質の酸化アルミニウム質焼結体で形成されている場合は、例えば、まず酸化アルミニウム粉末に希土類酸化物粉末や酸化アルミニウム粉末等の焼結助剤を添加,混合して、酸化アルミニウム質焼結体の原料粉末を調製する。次いで、この原料粉末に有機バインダおよび分散媒を添加,混合してペースト化し、このペーストをドクターブレード法によって、あるいは原料粉末に有機バインダを加え、プレス成形,圧延成形等によって、所定の厚みのグリーンシートを作製する。その後、所定枚数のシート状成形体を位置合わせして積層圧着した後、この積層体を、例えば非酸化性雰囲気中、焼成最高温度が1200〜1500℃の温度で焼成して、目的とするセラミック製の基体1および蓋体4を得る。なお、基体1および蓋体4の成形は粉末成形プレス法であっても良い。
他方、基体1および蓋体4が金属材料から成る場合は、切削法,プレス法,MIM(Metal Injection Mold)法等により所定の形状に形成される。
また、基体1および蓋体4が金属材料から成る場合には、腐食を防止するためにその表面は、例えばAu,Niのめっき処理や、ポリイミド等の樹脂コーティング等の被覆コーティング処理が行なわれることが望ましい。例えばAuめっき処理の場合であれば、その厚さは0.1〜5μm程度であることが望ましい。
また、基体1および蓋体4で構成される燃料改質器収納用容器11の少なくとも内側表面をAuやAlのめっき処理膜で覆うことにより、収容された燃料改質器9で発生する輻射熱を効率良く防ぐことができ、燃料改質器収納用容器11の昇温を抑制することが可能となる。
以上のような基体1および蓋体4は、燃料改質器収納容器11の小型化,低背化を可能とするためには厚さを薄くすべきであるが、機械的強度である曲げ強度は200MPa以上であることが好ましい。
次に、本発明におけるリード端子2は、基体1および蓋体4の熱膨張係数と同一または近似した金属が用いられるのがよく、例えば、Fe−Ni合金,Fe−Ni−Co合金よりなるものが、実用時の温度変化に対して熱歪の発生を防止できる。その上、リード端子2と基体1との良好な封着性が得られるとともに、ボンディング性に優れ、実装時に必要な強度と良好なはんだ付性や溶接性を確保できる。
また、本発明の絶縁封止材8は、例えば、硼珪酸ガラス,アルカリガラス,鉛を主成分とする絶縁ガラス等から成り、基体1に形成された貫通孔でこの絶縁封止材8によって基体1とリード端子2とが電気的に絶縁されてリード端子2が封止固定されている。基体1に形成されたリード端子2が挿通される貫通孔は、基体1とリード端子2とが接触して電気的に導通することがない大きさが必要であり、具体的にはリード端子2から基体1までの間隔が0.1mm以上確保できる内径が必要である。
絶縁封止材8は、例えば酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックスやガラス等の絶縁部材から成っていてもよい。この場合、基体1に形成された貫通に、例えば筒状の絶縁封止材8を挿入し、さらにこの絶縁封止材8にリード端子2を挿入することにより、基体1とリード端子2とを電気的に絶縁することができる。なお、このような絶縁封止材8と基体1との接合及び絶縁封止材8とリード端子2との接合は、例えばAu−Ge合金やAg−Cu合金等のロウ材を使用することができる。
そして、燃料改質器9上の電極7とリード端子2とをボンディングワイヤ3を介して電気的に接続し、さらに蓋体4を用いて基体1の凹部を封止することによって、燃料改質器収納用容器11の凹部内に収容した燃料改質器9を気密に封止した燃料改質装置が形成される。
また、本発明の燃料改質器収納用容器11に収納される燃料改質器9は、微小ケミカルデバイスとして、半導体製造技術を適用して、例えば、シリコン等の半導体,石英,ガラス,セラミックス等の無機材料の基材に、切削法,エッチング法,ブラスト法等により細い溝を形成することによって液体流路が作製され、操作中の液体の蒸発防止等を目的として、ガラス板等のカバーを陽極接合、ロウ付け等により表面に密着させて作製される。
部材10は、例えば、Fe−Ni合金,Fe−Ni−Co合金,SUS,シリコン等の金属材料、Al質焼結体,3Al・2SiO質焼結体,SiC質焼結体,AlN質焼結体,Si質焼結体,ガラスセラミック焼結体等のセラミック材料、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料、または、ガラスで形成されており、好ましくは、供給管5aおよび排出管5bと同じ材料であるのがよい。
部材10の外径は、供給管5aおよび排出管5bの外径の2倍以上であるのがよい。これにより、燃料改質器9と供給管5aおよび排出管5bとを部材10を介して高い接合強度で接合できる。また、供給管5aおよび排出管5bと部材10との接合部の周囲に、供給管5aおよび排出管5bから部材10の主面にかけて大きな接合材のメニスカスを形成することができ、この大きな接合材のメニスカスにより、部材10と供給管5aおよび排出管5bとの接合強度を高くできるとともに、燃料改質器9、部材10、供給管5aおよび排出管5bの間に生じる熱膨張差に起因する応力や、燃料供給や改質ガスの排出等で生じる振動や外部の衝撃に起因する応力を有効に緩和することができ、燃料改質器9と供給管5aおよび排出管5bとの接合の信頼性を非常に高いものとすることができる。
さらに、部材10の厚さは0.01〜10mmであるのがよい。これにより、部材10と燃料改質器9とを陽極接合する際、部材10の変形を抑制して接合をきわめて良好にできるとともに、燃料改質器9から部材10に伝達される熱量を有効に低減して、発電効率を高めることができる。
また、部材10と燃料改質器9との熱膨張係数差の絶対値が20×10−6/℃以下であるのがよい。これにより、部材10と燃料改質器9とが陽極接合により接合された後、常温から燃料改質器9の動作温度までの繰り返しに対して、部材10と燃料改質器9との熱膨張率差による応力を十分小さくすることができ、燃料改質器9にクラック等が生じることを有効に抑制して非常に良好な接合信頼性を得ることが可能となる。
部材10と燃料改質器9との熱膨張係数の差の絶対値が20×10−6/℃を超える場合、燃料改質器9と部材10とが陽極接合された際に発生する接合応力によって燃料改質器9にマイクロクラックが発生しやすくなる。
また、燃料改質器9内には、温度調節機構、例えば、抵抗層等から成る薄膜ヒーター(不図示)を形成し、表面にはこの薄膜ヒーターへ電力を供給する端子として電極7が形成される。この温度調節機構により、燃料改質条件に相当する200〜800℃程度の温度条件に調整することで、供給管5aが接続された燃料供給口から供給される燃料を水蒸気と結合させて、燃料排出口に接続された排出管5bから水素ガスを発生させる改質反応を良好に促進することができる。
この燃料改質器9は、蓋体4がAu合金,Ag合金,Al合金等の金属ロウ材やガラス材による接合やシームウェルド法等により基体1にその凹部を覆って取着されることによって、燃料改質器収納容器11内に収納される。
例えば、Au−Snロウ材により接合する場合は、蓋体4に予めAu−Snロウ材を溶着させておくか、あるいは金型等を用いて打ち抜き加工等で枠状に形成したAu−Snロウ材を基体1と蓋体4との間に載置した後、封止炉あるいはシームウェルダーで蓋体4を基体1に接合することにより、燃料改質器収納用容器11の内部に燃料改質器9を封止することができる。
燃料改質器収納容器11内の断熱性をさらに向上させるためには、燃料改質器収納容器11内を真空にすることが効果的であり、燃料改質器9を封止する際、真空炉でのロウ材による封止や真空チャンバー内でのシームウェルド法で行なえば良い。
また、燃料改質器9は、燃料改質器9上の電極7がボンディングワイヤ3を介して基体1に設けたリード端子2に電気的に接続される。これにより、電極7を通じて燃料改質器9上に形成されたヒーターを加熱することができる。その結果、燃料改質器9において反応温度の維持が可能となり燃料の改質反応を安定させることができる。
供給管5aおよび排出管5bは、それぞれ原料や燃料ガス流体の供給路および水素を含有する改質ガスの排出路である。これらは、例えば、Fe−Ni合金,Fe−Ni−Co合金,SUS等の金属材料、Al質焼結体,3Al・2SiO質焼結体,SiC質焼結体,AlN質焼結体,Si質焼結体,ガラスセラミック焼結体等のセラミック材料、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料、または、ガラスで形成されている。
好ましくは、改質ガスに含まれる水素により脆化しにくいものであるのがよい。このような材料としては、Fe合金、セラミックス、ガラスが挙げられる。
また、供給管5aおよび排出管5bの熱伝導率が120W/m・K以下であるのがよい。これにより、供給管5aおよび排出管5bを介して燃料改質器9から基体1や蓋体4に伝わる熱をより効果的に低減することができ、燃料改質器9の温度低下の抑制や燃料改質器収納用容器11の高温化の抑制をより有効に行なうことができる。
また、排出管5bの開口面積が燃料改質器9の排出孔の開口面積よりも大きいのがよい。燃料改質器9から排出管5bへの改質ガスの流動の抵抗を小さくすることができ、燃料改質器9からの改質ガスの排出をスムーズにして燃料改質の効率を大幅に向上させることができる。
具体的には、排出管5bの開口面積と燃料改質器9の排出孔の開口面積との差の絶対値は350mm以下とするのがよい。これにより、排出管5bと燃料改質器9との接合部に熱膨張などにより応力が生じるのを有効に抑制してこの接合部の接合強度を良好に維持できるとともに、改質ガスの排出効率をより向上させることができる。
そして、これらの供給管5aおよび排出管5bは、基体1または蓋体4に形成された貫通孔(符号なし)に挿通される。あるいは、供給管5aおよび排出管5bの端面がそれぞれ基体1内側の貫通周囲に貫通に連通して接合され、基体1外側の各貫通周囲に貫通に連通して別の管部材がそれぞれ接合されていてもよい。
供給管5aとの接合、および基体1と排出管部分5bとの接合は、供給管5aや排出管5b、基体1を構成する材料により、超音波接合や熱溶着、圧着、樹脂接着剤による接着、Au−SiやAg−Cu等のロウ材による接合、硼珪酸ガラス等のガラスによる接合、同時焼結等の各種方法が適宜用いられる。
また、供給管5aおよび排出管5bの内径はφ0.1mm以上として流体の圧力損失を抑えるとともに、小型化,低背化のためにはφ5mm以下とすることが好ましい。
供給管5aおよび排出管5bの断面形状としては、通常は円形状とすればよいが、これに限定されない。すなわち、円形状の他には、楕円形状や、流体の流れ方向にその辺部を合わせることができる角状のもの、例えば、正方形状,長方形状等が挙げられる。また、肉厚は原料供給や反応ガス排出の圧力で変形しない厚みが必要であり、Fe−Ni合金,Fe−Ni−Co合金,SUS等の金属材料から成る場合には、携帯機器等に使用するものでは通常は0.1mm以上であれば良い。また、流れ方向の長さは、燃料改質器9で発生する熱を発電セルに伝えにくくするためには長い程よいが、燃料電池システム全体の大きさを考慮した長さにすべきである。
また、供給管5aおよび排出管5bは、燃料改質器収納用容器11の内部の部位における外面において、軸方向に平行な複数の溝または軸方向に直角な複数の溝が形成されているのがよい。これにより、供給管5aおよび排出管5bの熱伝導を低下させて燃料改質器9から基体1や蓋体4への熱伝導をより有効に抑制できるとともに、供給管5aおよび排出管5bが適度に変形することが可能となり、供給管5aおよび排出管5bの適度な変形により応力を緩和することができ、供給管5aおよび排出管5bと燃料改質器9との接合部、および、供給管5aおよび排出管5bと基体1または蓋体4との接合部の接合を良好に維持することができる。
また、部材10と供給管5a,排出管5bとを接合する接合材は、石英ガラス,ホウ珪酸ガラス等のガラスや各種セラミックス,無機ポリマーを含む無機接着剤、ポリイミドアミド等の高耐熱性有機材料を含む接着剤、シリコーンゴムや珪素樹脂等の有機珪素化合物、Au−Sn合金,Au−Si合金,Au−Ge合金,Ag−Cu合金等の各種ロウ材等を用いることできる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、図1に示した例においては、供給管5aおよび排出管5bは燃料改質器9の下面に接合されているが、これらは燃料改質器9の仕様に応じて上面に接合しても良い。また、供給管5aおよび排出管5bは複数形成されていてもよい。
本発明の燃料改質器収納用容器の実施の形態の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・・・基体
4・・・・・蓋体
5a・・・・供給管
5b・・・・排出管
9・・・・・燃料改質器
10・・・・部材
11・・・・燃料改質器収納用容器

Claims (5)

  1. 燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器を内部に収容する凹部を上面に有する基体と、該基体の上面に前記凹部を覆って取着される蓋体と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器に接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記燃料改質器に前記燃料を供給するための供給管と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器に接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記改質ガスを排出するための排出管とを具備しており、前記供給管および排出管は、先端に接合材で接合された前記供給管および前記排出管よりも外径が大きい部材を介して前記燃料改質器に陽極接合されることを特徴とする燃料改質器収納用容器
  2. 前記供給管および前記排出管は、熱伝導率が120W/m・K以下であることを特徴とする請求項1記載の燃料改質器収納用容器
  3. 前記排出管は、その開口面積が前記燃料改質器の排出孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料改質器収納用容器
  4. 前記部材と前記燃料改質器との熱膨張係数差の絶対値が20×10−6/℃以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の燃料改質器収納用容器
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の燃料改質器収納用容器と、前記凹部に設置された前記燃料改質器と、前記凹部を覆って取着された前記蓋体とを具備していることを特徴とする燃料改質装置。
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