JP2005097054A - 燃料改質器収納用容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料改質器より発生する熱が燃料改質器収納容器へ伝導するため燃料改質器収納容器の表面温度が高くなる。
【解決手段】 燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器8を収容する凹部を上面に有する基体1と、この基体1の上面に凹部を覆って取着される蓋体4とを具備しており、基体1には、凹部の底面に設置された燃料改質器8を載置するための熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成る台座9と、燃料改質器8に燃料を供給する供給路5aと、反応ガスを排出する排出路5bと、燃料改質器に電力を供給する配線とが設けられている。
【選択図】 図1


Description

本発明は、例えば燃料電池システムにおいて各種燃料から吸熱触媒反応である水蒸気改質反応を利用して水素ガスを発生させる燃料改質器を用いた燃料改質装置を構成するための燃料改質器収納用容器に関するものである。
近年、電気エネルギーを効率的に、かつクリーンに生産する次世代の電源システムとして燃料電池システムが脚光を浴びており、既に自動車市場や家庭用燃料電池発電システムに代表されるコージェネレーション発電システム市場においては、低コストを目指した実用化のためのフィールドテストが盛んに行なわれている。
さらに最近では、燃料電池システムの小型化を図り、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants),ノートパソコン,デジタルビデオカメラまたはデジタルスチルカメラ等の携帯機器の電源として使用することが検討されている。
一般に燃料電池は、例えばメタンや天然ガス(CNG)等の炭化水素ガスあるいはメタノールやエタノール等のアルコール類を燃料とし、燃料改質器を用いた燃料改質装置で水蒸気改質反応により水素ガスおよびその他のガスに改質した後、この水素ガスを発電セルと呼ばれる発電装置に供給することにより発電が行なわれる。
ここでの燃料改質器による燃料の改質とは、改質可能な燃料を水蒸気と結合させて触媒反応により水素ガスを発生させるプロセスをいう。
例えば、燃料としてメタノールを用いた場合は、次の化学反応式(1)に示すような水蒸気改質反応(式(1)中では、メタノールに水蒸気を結合させることにより、水素と二酸化炭素とに改質する反応)により、水素ガス(H)を生成するプロセスをいう。なお、この改質反応により生成される水素以外の微量の生成ガス(主にCO)は、通常は大気中に排出される。
CHOH+HO → 3H+CO・・・(1)
また、このような水蒸気改質反応は吸熱反応であることから、外部よりヒーター等で加熱して反応温度を維持する必要がある。従って、燃料改質器内で燃料を改質させるには、触媒の水蒸気改質活性が低下するのを防止するとともに、生成される水素ガス濃度を高く維持するため、例えば燃料としてメタノールを用いた場合には約200〜500℃の温度が、またメタンガスを用いた場合には300〜800℃程度の高い温度が必要になる。
そこで家庭用燃料電池システムに代表されるコージェネレーション発電システムでは、このシステム自体が大型であることから、燃料改質器収納用容器の外壁を2重構造にして真空容器を構成したり、あるいは2重構造にした内外壁間に断熱材を充填することにより、燃料改質器の内部の熱が外部へ伝導して燃料改質器の温度が低下するのを防止している。そのため、燃料改質器を燃料改質器収納用容器に収容する際は、燃料改質器を燃料改質器収納用容器の2重構造の内壁に直接接合して載置固定することが可能である。
しかしながら、携帯機器用の燃料電池システムでは、携帯機器内に収納するために小型化,低背化することが求められている。一方、従来のように燃料改質器収納用容器の外壁を2重構造にすることは、燃料電池システム全体が複雑化して大型化するため携帯機器用の燃料電池システムには採用することができない。その上、燃料改質器を燃料改質器収納用容器の2重構造の内壁に直接接合して載置固定した場合には、その接合部分から燃料改質器の熱が燃料改質器収納用容器に直に伝導する。その結果、燃料改質器収納用容器の表面の温度が上昇し、その熱によって携帯機器内の他の部品を破壊したり、また携帯機器の使用者に火傷を負わせてしまうというおそれがあった。
他方、先に詳述したように化学反応式(1)で示すような水蒸気改質反応は吸熱反応であることから、燃料改質器で燃料を改質するためには、燃料改質器をヒーター等で加熱することによって反応温度を一定温度に維持する必要がある。しかしながら、燃料改質器に発生する熱が燃料改質器収納用容器に伝導することによって、燃料改質器の温度は低下することになる。そこで反応温度を維持するためには、ヒーターの発熱量を増加させる必要がある。ヒーターの発熱量を増加させると、燃料電池の発電セルで発電した総電気容量に占めるヒーター加熱に使用する電気容量が増えることになり、その結果、燃料電池システム全体の発電損失が増加するという問題があった。
その対策として燃料改質器を燃料改質器収納用容器の内壁に直接、載置固定せず、燃料改質器収納用容器の内部に設置した台座上に燃料改質器を載置固定する方法がある。この方法によれば、燃料改質器と燃料改質器収納用容器との接合部分が小さい台座であるため、燃料改質器収納用容器に伝わる熱量を抑制することができる。
特開2003−2602号公報
しかしながら、燃料改質器を載置する台座をステンレス鋼等の鉄系材料で形成した場合、それらの熱伝導率が18〜60W/mKと極めて高いことから、台座を通じて燃料改質器収納用容器に伝わる熱量を十分には抑制することができず、燃料電池システム全体の発電損失の低減は満足すべきものではなかった。
そこで、熱伝導の観点から台座を伝導する熱の流れ方向と直交方向の台座の断面積を小さくしたり、台座の高さを高くすることが考えられるが、燃料改質器内部に燃料の改質反応に必要な温度まで上昇させるためのヒーターを内蔵した場合、ヒーターと燃料改質器収納用容器とを、例えばワイヤボンディング法で電気的に接続する必要がある。しかし、燃料改質器を支える台座の熱の流れ方向と直交方向の断面積が極めて小さく、その強度が小さい場合には、ワイヤボンディング作業時のツールの圧力により台座自体が破壊されてしまう。その結果、燃料改質器を燃料改質器収納用容器の内部に安定して載置できないおそれがある。
さらに、台座の熱の流れ方向と直交方向の断面積を小さくすることは、台座と燃料改質器および燃料改質器収納用容器との接続強度が不足し、接続信頼性の低下につながる。
また、燃料改質器で発生した熱が鉄系材料よりなる台座に集中して伝導することになり、局所的に燃料改質器収納用容器の外壁表面の温度が上昇する。その結果、依然として台座近辺における携帯機器内の他の部品を破壊したり、また、携帯機器の使用者に火傷を負わせるというおそれがあった。
本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、燃料改質器で発生する熱が燃料改質器収納用容器に伝導することを抑制し、また、強固に燃料改質器を載置できる燃料改質器収納用容器を提供することにある。
本発明の燃料改質器収納用容器は、燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器を収容する凹部を上面に有する基体と、該基体の上面に前記凹部を覆って取着される蓋体とを具備しており、前記基体は、前記凹部の底面に設置された前記燃料改質器を載置するための熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成る台座と、前記燃料改質器に前記燃料を供給する供給路と、前記改質ガスを排出する排出路と、前記燃料改質器に電力を供給する配線とが設けられていることを特徴とするものである。
本発明の燃料改質器収納用容器は、燃料改質器を載置固定するための熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成る台座を基体の凹部の底面に設置していることから、燃料改質器は燃料改質器収納用容器の内壁に直接載置したものではないため、燃料改質器で発生した熱が基体に直接大量に伝導することがない。そのため、燃料改質器収納用容器の表面の温度が上昇することもなく、この燃料改質器収納用容器の周辺に配置される他の部品を熱により破壊したり、また携帯機器の使用者が火傷を負ったりするおそれもなく、安定かつ安全な燃料改質装置を提供することができる。
また、熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成る台座に燃料改質器が載置されることにより、台座による熱伝導を遮断する効果をより向上させることができるとともに、台座と基体との接合面積を接合材の量を調整することで大きくして台座を燃料改質器収納用容器の内側に高強度で接合させることができる。その結果、燃料改質器から燃料改質器収納用容器に伝導する熱をさらに低減できると同時に、燃料改質器収納用容器の内壁に高強度で固定された台座によって燃料改質器を安定して収納することが可能な、高い信頼性を有する燃料改質器収納用容器を提供することができる。
また、燃料改質器で発生する熱を熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成る台座で十分に遮断することができる。従って、燃料改質器からの熱を断熱するために燃料改質器収納用容器の外壁を2重構造にする必要がないことから、その分、燃料改質器収納用容器の外形を小さくでき、その結果、携帯機器に搭載可能な小型化,低背化を実現した燃料改質器収納用容器を提供することができる。
また、熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成る台座に燃料改質器が載置されることにより、燃料改質器で発生した熱が基体に大量に伝導することがないため、燃料改質器の温度が低下することもない。その結果、燃料改質器を加熱するためのヒーターの発熱量を増加させる必要もないため、このような台座を介して載置した燃料改質器を燃料電池に使用することにより、発電セルで発電した総電気容量に占めるヒーター加熱に使用する電気容量も増加することがない低発電損失の燃料電池システムを得ることができる。
また、燃料改質器の温度が熱伝導により低下することがないことから、燃料の水蒸気改質反応の吸熱触媒反応における水素ガスへの改質反応効率を向上させることも可能となる。
次に、本発明の燃料改質器収納用容器を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の燃料電池収納用容器の実施の形態の一例を示す断面図である。1は基体、2は配線としてのリード端子、3はボンディングワイヤ、4は蓋体、5aは燃料を供給する供給路としての燃料パイプ、5bは改質ガスを排出する排出路としての排出パイプ、6は電極、7は基体1の貫通孔にリード端子2を絶縁しつつ封止固定するための絶縁封止材、8は燃料改質器、9は台座であり、主にこれら基体1とリード端子2と蓋体4と絶縁封止材7と台座9とで燃料改質器8を収納する燃料改質器収納用容器10が構成される。
本発明における基体1及び蓋体4は、ともに燃料改質器8を収納する容器としての役割を有する。それらは、例えばFe−Ni系,Fe−Ni−Co系,ステンレス鋼等の金属材料や、酸化アルミニウム(Al)質焼結体,ムライト(3Al・2SiO)質焼結体,炭化珪素(SiC)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,窒化珪素(Si)質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミック材料や、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料で形成されている。
なお、基体1および蓋体4に適用可能なガラスセラミックスは、ガラス成分とフィラー成分とから成る。そのガラス成分としては、例えばSiO−B系,SiO−B−Al系,SiO−B−Al−MO系(但し、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは同一または異なってCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−B−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは前記と同じである),SiO−B−M O系(但し、MはLi,NaまたはKを示す),SiO−B−Al−M O系(但し、Mは前記と同じである),Pb系ガラス,Bi系ガラス等が挙げられる。
また、フィラー成分としては、例えばAl,SiO,ZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等が挙げられる。
一方、基体1および蓋体4が、例えば相対密度が95%以上の緻密質の酸化アルミニウム質焼結体で形成されている場合は、例えば、まず酸化アルミニウム粉末に希土類酸化物粉末や酸化アルミニウム粉末等の焼結助剤を添加,混合して、酸化アルミニウム質焼結体の原料粉末を調製する。次いで、この原料粉末に有機バインダおよび分散媒を添加,混合してペースト化し、このペーストをドクターブレード法によって、あるいは原料粉末に有機バインダを加え、プレス成形,圧延成形等によって、所定の厚みのグリーンシートを作製する。その後、所定枚数のシート状成形体を位置合わせして積層圧着した後、この積層体を、例えば非酸化性雰囲気中、焼成最高温度が1200〜1500℃の温度で焼成して、目的とするセラミック製の基体1および蓋体4を得る。なお、基体1および蓋体4の成形は粉末成形プレス法であっても良い。
他方、基体1および蓋体4が金属材料から成る場合は、切削法,プレス法,MIM(Metal Injection Mold)法等により所定の形状に形成される。
また、基体1および蓋体4が金属材料から成る場合には、腐食を防止するためにその表面は、例えばAu,Niのめっき処理や、ポリイミド等の樹脂コーティング等の被覆コーティング処理が行なわれることが望ましい。例えばAuめっき処理の場合であれば、その厚さは0.1〜5μm程度であることが望ましい。
また、基体1および蓋体4で構成される燃料改質器収納用容器の少なくとも内側表面をAuやAlのめっき処理膜で覆うことにより、収容された燃料改質器で発生する輻射熱を効率良く防ぐことができ、燃料改質器収納用容器の昇温を抑制することが可能となる。
以上のような基体1および蓋体4は、燃料改質器収納容器10の小型化,低背化を可能とするためには厚さを薄くすべきであるが、機械的強度である曲げ強度は200MPa以上であることが好ましい。
次に、本発明におけるリード端子2は、基体1および蓋体4の熱膨張係数と同一または近似したFe−Ni系,Fe−Ni−Co系金属よりなるものが、実用時の温度変化に対して熱歪の発生を防止できる。その上、リード端子2と基体1との良好な封着性が得られるとともに、ボンディング性に優れ、実装時に必要な強度と良好なはんだ付性や溶接性を確保できる。
また、本発明の絶縁封止材7は、例えば鉛を主成分とする絶縁ガラスから成り、基体1に形成された貫通穴でこの絶縁封止材7によって基体1とリード端子2とが電気的に絶縁されてリード端子2が封止固定されている。基体1に形成されたリード端子2が挿通される貫通孔は、基体1とリード端子2とが接触して電気的に導通することがない大きさが必要であり、具体的にはリード端子2から基体1までの間隔が0.1mm以上確保できる内径が必要である。
本発明の台座9は、燃料改質器収納用容器10の凹部の底面に設置され、燃料改質器8を燃料改質器収納用容器10の凹部内に載置固定する役割を持つ。このような台座9は、熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成るガラス質材料で形成された低熱伝導性であることが必要である。すなわち、台座9の熱伝導率が1W/mKを超えると、台座9の熱抵抗値が小さくなる。その結果、伝熱量Q=伝熱する部材の伝熱前の温度と伝熱後の温度差ΔT/熱抵抗値θの関係から、燃料改質器8から台座9を通して基体に伝導する熱量が大となり、燃料改質器収納用容器10の表面温度が上昇し易くなる。
また、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成るガラス質材料の熱伝導率は、ガラス組成の成分によるよりも、その結晶化度により左右すると考えられる。すなわち、結晶化度によりそのガラスの熱伝導率を制御することが可能である。その方法は、例えば、ガラス質材料の成分として含有される酸化銅や酸化亜鉛,酸化バリウム,酸化アルミニウムなどの含有量を制御することによりガラスの結晶化度合いを制御することができる。
本発明に適用できる硼珪酸ガラスは、熱伝導率が0.5〜1W/mK、軟化点が600〜850℃、抗折強度が70〜80GPaを示すSiO−NaO−Al−B−BaO系ガラス、または、熱伝導率が1W/mK、軟化点が820℃、抗折強度が70〜80GPaを示すSiO−NaO−KO−Al−B系ガラスである。
このようなSiO−NaO−Al−B−BaO系ガラスまたはSiO−NaO−KO−Al−B系ガラスとしては、60〜80質量%SiO、1〜12質量%NaO、2〜10質量%Al3、3〜20質量%B、0〜10質量%BaOである。とりわけ本台座の使用状況での耐久性の点からは、NaOのアルカリ成分の含有量が7.2質量%以下であることが望ましく、例えば、64.2質量%SiO、7.2質量%NaO、3.0質量%Al3、8.9質量%B、3.1質量%BaOが挙げられる。また、パイレックスガラスも用いることができる。
一方、アルカリガラスは、SiO−NaO−Al−CaO系ガラスであり、熱伝導率が0.8〜1W/mK、軟化点が650〜800℃、抗折強度が70〜80GPaを示すものである。
このようなSiO−NaO−Al−CaO系ガラスとしては、60〜80質量%SiO、1〜20質量%NaO、2〜10質量%Al3、1〜10質量%CaO、0〜10質量%MgOである。
また、鉛ガラスは、SiO−Al−PbO−B系ガラスであり、熱伝導率が0.5〜1W/mK、軟化点が350〜850℃、抗折強度が70〜80GPaを示すものである。
SiO−Al−PbO−B系ガラスとしては、0.5〜5質量%SiO、0.1〜5質量%Al3、37〜75質量%PbO、3〜11質量%B、0〜10質量%ZnO、0〜20質量%PbF、0〜10質量%Biである。
また、これらガラス質材料の軟化点は、NaOやBの含有量を減少させたり、AlやSiOの含有量を増加させることにより上げることができ、制御可能である。
このような台座9は、先に詳述した石英ガラス,硼珪酸ガラス等のガラス質接合材や高耐熱性の接着材を用いて燃料改質器収納用容器10の凹部の底面に取着される。
本発明の燃料改質器収納用容器10において、台座9の形状は、管状や薄板形状,ハニカム形状,多角形平板形状,球形状等、種々の立体形状を採用し得る。この形状での台座9の燃料改質器8との接合面は、燃料改質器8で発生する熱が燃料改質器収納用容器10の基体1へ伝導することを抑制するために小さい方が望ましく、この形状により燃料改質器8から基体1へ伝導する熱を効果的に低減することができる。
このような台座の形状は、押し出し成形や鋳込み成形,テープ成形,プレス成形のような従来周知の成形方法は勿論、切削加工によっても得ることができる。
また、台座9の熱の流れ方向の高さは、熱伝導を抑制するという観点から0.1mm以上あれば、燃料改質器8から基体1へ伝導する熱量を小さくできる。さらに、燃料改質器8で発生する熱が燃料改質器収納用容器10の基体1に伝導するのを低減する点からは、台座9の熱の流れ方向と直交方向の台座9の断面形状は小さいことが必要である。従って、例えば、少なくとも燃料改質器8との接続部における台座9の熱の流れ方向と直交方向の断面積は、熱抵抗値を高くするために3mm2以下であることが望ましく、燃料改質器8との接続信頼性の点からは接合強度として約12MPa以上確保できる断面積であれば良い。
また、台座9の熱膨張は、接合する基体1や燃料改質器8の熱膨張と整合させることが接続信頼性の点からは望ましい。そのためには、ガラス成分のほかに低膨張結晶粉末の酸化チタンや酸化ニオブ,珪酸ジルコニウム,酸化珪素等を適宜、フィラーとして混合して台座9を形成しても良い。
なお、台座9に適用し得るガラス質材料と燃料改質器8の熱膨張を整合させること、および熱伝導率との兼ね合いからは、先に詳述したガラス質材料のうち、台座9の材質としては、パイレックスガラスが最適である。
そして、この台座9上へ燃料改質器8を載置した後に、先に詳述した石英ガラス,硼珪酸ガラス等のガラスや各種セラミックス,無機ポリマーを含む無機接着剤、ポリイミドアミド等の高耐熱性有機材料を含む接着剤、シリコーンゴムや珪素樹脂等の有機珪素化合物、Au−Sn,Au−Si合金等の各種ロウ材から成る材料を用いて接合する。
その後、燃料改質器8上の電極6とリード端子2とをボンディングワイヤ3を介して電気的に接続する。さらに蓋体4を用いて基体1の凹部を封止することによって、燃料改質器収納用容器10の凹部内に収容した燃料改質器8を気密に封止した燃料改質装置が形成される。
一方、本発明の燃料改質器収納用容器に収納される燃料改質器8は、微小ケミカルデバイスとして、半導体製造技術を適用して、例えば、シリコン等の半導体,石英,ガラス,セラミックス等の無機材料の基材に、切削法,エッチング法,ブラスト法等により細い溝を形成することによって液体流路が作製され、操作中の液体の蒸発防止等を目的として、ガラス板等のカバーを陽極接合ロウ付け等により表面に密着させて使用される。
また、燃料改質器8内には、温度調節機構、例えば、抵抗層等から成る薄膜ヒーター(不図示)を形成し、表面にはこの薄膜ヒーターへ電力を供給する端子として電極6が形成される。この温度調節機構により、燃料改質条件に相当する200〜800℃程度の温度条件に調整することで、燃料パイプ5aが接続された燃料供給口から供給される燃料を水蒸気と結合させて、燃料排出口に接続された排出パイプ5bから水素ガスを発生させる改質反応を良好に促進することができる。
この燃料改質器8は、蓋体4がAu系,Ag系,Al系等の金属ロウ材やガラス材による接合やシームウェルド法等により基体1にその凹部を覆って取着されることによって、燃料改質器収納容器10内に収納される。
例えば、Au−Snロウ材により接合する場合は、蓋体4に予めAu−Snロウ材を溶着させておくか、あるいは金型等を用いて打ち抜き加工等で形成したAu−Snロウ材を基体1と蓋体4との間に載置した後、封止炉あるいはシームウェルダーで蓋体4を基体1に取着することにより、燃料改質器収納用容器10の内部に燃料改質器8を封止する。
燃料改質器収納容器10内の断熱性をさらに向上させるためには、燃料改質器収納容器10内を真空にすることが効果的であり、燃料改質器8を封止する際、真空炉でのロウ材による封止や真空チャンバー内でのシームウェルド法で行なえば良い。
また、燃料改質器8は、燃料改質器8上の電極6がボンディングワイヤ3を介して基体1に設けたリード端子2に電気的に接続される。これにより、電極6を通じて燃料改質器8上に形成されたヒーターを加熱することができる。その結果、燃料改質器8において反応温度の維持が可能となり燃料の改質反応を安定させることができる。
燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bは、それぞれ原料や燃料ガス流体の供給路および水素を含有する改質ガスの排出路である。これらは、例えば、Fe−Ni系,Fe−Ni−Co系,SUS等の金属材料や、Al質焼結体,3Al・2SiO質焼結体,SiC質焼結体,AlN質焼結体,Si質焼結体,ガラスセラミック焼結体等のセラミック材料や、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料で形成されている。
そして、これらの燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bは、基体1に形成した貫通穴に挿通して接合される。この接合方法として、燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bと基体1を構成する材料により、超音波接合や熱溶着、圧着、樹脂接着剤による接着、Au−SiやAg−Cu等のロウ材による接合、硼珪酸ガラス等のガラスによる接合、同時焼結等の各種方法が適宜用いられる。
また、燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bの内径はφ0.1mm以上として流体の圧力損失を抑えるとともに、小型化,低背化のためにはφ5mm以下とすることが好ましい。
燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bの接合部分の断面形状としては、通常は円形とすればよいが、これに限定されない。すなわち、円形の他には、楕円形や、流体の流れ方向にその辺部を合わせることができる角状のもの、例えば、正方形,長方形が挙げられる。また、肉厚は原料供給や反応ガス排出の圧力で変形しない厚みが必要であり、上記の材料から成る場合には、携帯機器等に使用するものでは通常は0.1mm以上であれば良い。また、流れ方向の長さは、燃料改質器8で発生する熱を発電セルに伝えにくくするためには長い程よいが、燃料電池システム全体の大きさを考慮した長さにすべきである。
また、燃料改質器8の燃料供給口,燃料排出口と燃料パイプ5a,排出パイプ5bとの接続には、石英ガラス,ホウ珪酸ガラス等のガラスや各種セラミックス,無機ポリマーを含む無機接着剤、ポリイミドアミド等の高耐熱性有機材料を含む接着剤、シリコーンゴムや珪素樹脂等の有機珪素化合物、Au−Sn,Au−Si,Au−Ge,Ag−Cu合金等の各種ロウ材から成るものを用いる接続方法が適用でき、これにより気密封止される。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、図1に示した例においては、燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bは燃料改質器8の上面に接合されているが、これらは燃料改質器8の仕様に応じて下面に接合しても良い。
また、図1に示した例において、台座9は複数個であるが、燃料改質器8を載置固定するのに十分な接合強度を確保できる場合は、台座9は単数であっても良い。
本発明の燃料改質器収納用容器について実施の形態の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・・・基体
2・・・・・リード端子(配線)
3・・・・・ボンディングワイヤ
4・・・・・蓋体
5a・・・・・燃料パイプ(供給路)
5b・・・・・排出パイプ(排出路)
6・・・・・電極
7・・・・・絶縁封止材
8・・・・・燃料改質器
9・・・・・台座
10・・・・・燃料改質器収納用容器

Claims (1)

  1. 燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器を収容する凹部を上面に有する基体と、該基体の上面に前記凹部を覆って取着される蓋体とを具備しており、前記基体は、前記凹部の底面に設置された前記燃料改質器を載置するための熱伝導率が1W/mK以下の、硼珪酸ガラス,アルカリガラスおよび鉛ガラスのいずれか一種より成る台座と、前記燃料改質器に前記燃料を供給する供給路と、前記改質ガスを排出する排出路と、前記燃料改質器に電力を供給する配線とが設けられていることを特徴とする燃料改質器収納用容器。
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