JP4344602B2 - 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置 - Google Patents

燃料改質器収納用容器および燃料改質装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4344602B2
JP4344602B2 JP2003427990A JP2003427990A JP4344602B2 JP 4344602 B2 JP4344602 B2 JP 4344602B2 JP 2003427990 A JP2003427990 A JP 2003427990A JP 2003427990 A JP2003427990 A JP 2003427990A JP 4344602 B2 JP4344602 B2 JP 4344602B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel reformer
fuel
lid
storage container
base body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003427990A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005187234A (ja
Inventor
隆二 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2003427990A priority Critical patent/JP4344602B2/ja
Publication of JP2005187234A publication Critical patent/JP2005187234A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4344602B2 publication Critical patent/JP4344602B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)

Description

本発明は例えば燃料電池システムにおいて燃料から改質ガスである水素ガスを発生させる燃料改質器を収容して燃料改質装置を構成するための燃料改質器収納用容器および燃料改質装置に関するものである。
近年、電気エネルギーを効率的に、かつクリーンに生産する次世代の電源システムとして燃料電池システムが脚光を浴びており、既に自動車市場や家庭用燃料電池発電システムに代表されるコージェネレーション発電システム市場においては、低コストを目指した実用化のためのフィールドテストが盛んに行なわれている。
さらに最近では、燃料電池システムの小型化を図り、携帯電話,PDA(Personal Digital Assistants),ノートパソコン,デジタルビデオカメラ等の携帯機器の電源として使用することが検討されている。
一般に燃料電池は、例えばメタンや天然ガス(CNG)等の炭化水素ガスあるいはメタノールやエタノール等のアルコール類を燃料とし、燃料改質器を用いた燃料改質装置で水蒸気改質反応により水素ガスおよびその他のガスに改質した後、この水素ガスを発電セルと呼ばれる発電装置に供給することにより発電が行なわれる。
ここでの燃料改質器による燃料の改質とは、改質可能な燃料を水蒸気と結合させて触媒反応により水素ガスを発生させるプロセスをいう。
例えば、燃料としてメタノールを用いた場合は、次の化学反応式(1)に示すような水蒸気改質反応(式(1)中では、メタノールに水蒸気を結合させることにより、水素と二酸化炭素とに改質する反応)により、水素ガス(H)を生成するプロセスをいう。なお、この改質反応により生成される水素以外の微量の生成ガス(主にCO)は、通常は大気中に排出される。
CHOH+HO → 3H+CO・・・(1)
また、このような水蒸気改質反応は吸熱反応であることから、外部よりヒーター等で加熱して反応温度を維持する必要がある。従って、燃料改質器内で燃料を改質させるには、触媒の水蒸気改質活性が低下するのを防止するとともに、生成される水素ガス濃度を高く維持するため、例えば燃料としてメタノールを用いた場合には約200〜500℃の温度が、またメタンガスを用いた場合には300〜800℃程度の高い温度が必要になる。
そこで家庭用燃料電池システムに代表されるコージェネレーション発電システムでは、このシステム自体が大型であることから、燃料改質器収納用容器の外壁を2重構造にして真空容器を構成したり、あるいは2重構造にした内外壁間に断熱材を充填することにより、燃料改質器の内部の熱が外部へ伝導して燃料改質器の温度が低下するのを防止している。そのため、燃料改質器を燃料改質器収納用容器に収容する際は、燃料改質器を燃料改質器収納用容器の2重構造の内壁に直接接合して載置固定することが可能である。
特開2003−2602号公報
しかしながら、携帯機器用の燃料電池システムは、携帯機器内に収納するために外形を小さくすることを求められており、燃料改質器収納用容器の外壁を2重にすることは、燃料電池の容量が大きくなるため採用することができない。そのため、燃料改質器を燃料改質器収納用容器の外壁の内側に直接接合して固定した場合は、その接合部分から燃料改質器で発生する熱が燃料改質器収納用容器に伝導し、その結果、燃料改質器収納用容器の表面の温度が上昇し、その熱によって携帯機器内の他の部品を破壊したり、また携帯機器を使用する者が火傷をしたりするというおそれがあった。
加えて、前記化学反応式(1)は吸熱反応であり、燃料改質器で燃料を改質させるためには、燃料改質器をヒーター等で加熱することによって反応温度を保持する必要がある。しかしながら、燃料改質器で発生する熱が燃料改質器収納用容器に伝導することによって、燃料改質器の温度が低下することとなる。その防止策としてヒーターの発熱量を増加させる必要があるが、その場合は、ヒーターを発熱させる電気容量が増えることによって、発電セルで発電した総電気容量に占めるヒーター加熱に使用する電気容量が増え、その結果、燃料電池システム全体の発電損失が増加することとなる。
その対策としては、燃料供給路および排出路について燃料改質器から燃料改質器収納用容器までの経路を長くする方法がある。この方法によれば、燃料改質器と燃料改質器収納用容器との伝熱距離が長くなるため、燃料改質器収納用容器に伝わる熱量を抑えることができるが燃料改質器から燃料改質器収納用容器までの経路を長くすることは、燃料電池システム全体が大型化し、その結果、携帯機器自体が大型化する問題点があった。
本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、燃料改質器で発生する熱を燃料改質器収納用容器に伝導させるのを防止して、発電損失の少ない燃料改質器収納用容器および燃料改質装置を提供することにある。
本発明の燃料改質器収納用容器は、燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器を内部に収容する凹部を上面に有する基体と、該基体の上面に前記凹部を覆って取着される蓋体と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器と接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記燃料改質器に前記燃料を供給するための供給管と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器と接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記改質ガスを排出するための排出管とを具備しており、前記供給管および前記排出管は、前記基体または前記蓋体に形成された貫通孔を挿通して熱伝導率が10W/m・K以下の封止材を介して前記貫通孔に接合されていることを特徴とする。
本発明の燃料改質器収納用容器において、好ましくは、前記供給管および前記排出管は、その外周面と前記貫通孔の内面との間の距離が0.1mm乃至50mmであることを特徴とする。
本発明の燃料改質装置において、上記本発明の燃料改質器収納用容器と、前記凹部に設置された前記燃料改質器と、前記凹部を覆って取着された前記蓋体とを具備していることを特徴とす。
本発明の燃料改質器収納用容器によれば、供給管および排出管は、基体または蓋体に形成された貫通孔を挿通して熱伝導率が10W/m・K以下の封止材を介して貫通孔に接合されていることから、燃料改質器で発生した熱が基体に直接大量に伝導するのをきわめて有効に抑制することができる。よって、燃料改質器収納用容器の表面の温度が上昇するのを有効に抑制でき、燃料改質器収納用容器の周辺に配置される他の部品を熱により破壊したり、また携帯機器を使用する者が火傷をしたりするのを有効に防止できる。その結果、安定かつ安全な燃料改質装置を提供することができる。
また、燃料改質器で発生した熱が基体に直接大量に伝導するのをきわめて有効に抑制することができることから、燃料改質器からの熱を断熱するために燃料改質器収納用容器の外壁を2重にする必要がないため、燃料改質器からの熱を断熱するために燃料改質器収納用容器の外壁を2重にする必要がなく、燃料改質器収納用容器の外形を小さくでき、その結果、携帯機器に搭載できるような小型の燃料改質器収納用容器を提供することができる。
また、燃料改質器で発生した熱が基体に直接大量に伝導するのをきわめて有効に抑制することができることから、燃料改質器の温度が低下するのを有効に抑制することができる。その結果、燃料改質器を加熱するためのヒーターの発熱量を増加させる必要がなく、この燃料改質器を燃料電池に使用することにより、発電セルで発電する総電気容量に占めるヒーター加熱に使用される電気容量の小さい、低発電損失の燃料電池システムを得ることができる。
本発明の燃料改質器は、供給管および排出管の外周面と貫通孔の内面との間の距離が0.1mm乃至50mmであることから、供給管および排出管の外周面から基体または蓋体の貫通孔の内面までの空間に低熱伝導の封止材の比較的厚い層を形成でき、燃料改質器からの熱が供給管および排出管から基体や蓋体へ伝導するのをより有効に抑制できるとともに、燃料改質器を支持する供給管および排出管を基体や蓋体へ強固に接合して、燃料改質器を安定して収容させることができる。その結果、振動や衝撃等が加わった場合でも、燃料改質器に安定して燃料の供給および燃料改質器から安定して改質ガスの排出を行なうことが可能となり、発電効率を良好に維持できる。
本発明の燃料改質装置は、上記本発明の燃料改質器収納用容器と、凹部に設置された燃料改質器と、凹部を覆って取着された蓋体とを具備していることから、上記本発明の燃料改質器収納用容器を用いた、燃料改質器によって改質された水素ガス等のガスを安全に燃料改質器収納用容器の外に排出できるとともに、発電損失の少ないものとなる。
次に、本発明の燃料改質器収納用容器および燃料改質装置を添付図面をもとに詳細に説明する。
図1は本発明の燃料電池収納用容器の実施の形態の一例を示す断面図であり、1は基体、2は配線としてのリード端子、3はボンディングワイヤ、4は蓋体、5aは燃料を供給する供給路としての供給管、5bは改質ガスを排出する排出路としての排出管、6は電極、7は基体1の貫通孔にリード端子2を絶縁しつつ封止固定するための絶縁封止材、8は燃料改質器、9は供給管5aおよび排出管5bを封止固定するための封止材であり、主にこれら基体1と蓋体4と供給管5aと排出管5bと封止材9とで燃料改質器8を収納する燃料改質器収納用容器10が構成される。また、燃料改質器収納用容器10に燃料改質器8を収納し、燃料改質器8の燃料供給口に燃料管5aを接続するとともに燃料改質器8の排出口に排出管5bを接続することにより燃料改質装置となる。
基体1および蓋体4は、ともに燃料改質器8を収納する容器としての役割を有し、例えば鉄(Fe)−(Ni)−(Co)合金,Fe−Ni合金,SUS(ステンレススチール)等の金属材料や、酸化アルミニウム(Al)質焼結体,ムライト(3Al・2SiO)質焼結体,炭化珪素(SiC)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体,窒化珪素(Si)質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミック材料や、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料で形成されている。
なお、ガラスセラミックスはガラス成分とフィラー成分とから成り、ガラス成分としては、例えばSiO−B系,SiO−B−Al系,SiO−B−Al−MO系(但し、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは同一または異なってCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−B−Al−MO−MO系(但し、MおよびMは前記と同じである),SiO−B−M O系(但し、MはLi,NaまたはKを示す),SiO−B−Al−M O系(但し、Mは前記と同じである),Pb系ガラス,Bi系ガラス等が挙げられる。
また、フィラー成分としては、例えばAl,SiO,ZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等が挙げられる。
また、基体1および蓋体4は、それぞれ厚みを薄くし、燃料改質器収納容器10の低背化を可能とするためには、機械的強度である曲げ強度が200MPa以上であることが好ましい。
基体1および蓋体4は、例えば相対密度が95%以上の緻密質の酸化アルミニウム質焼結体で形成されている場合であれば、例えば、まず酸化アルミニウム粉末に希土類酸化物粉末や酸化アルミニウム粉末等の焼結助剤を添加・混合して、酸化アルミニウム質焼結体の原料粉末を調製する。次いで、この原料粉末に有機バインダおよび分散媒を添加・混合してペースト化し、このペーストをドクターブレード法によって、あるいは原料粉末に有機バインダを加え、プレス成形・圧延成形等によって、所定の厚みのグリーンシートを作製する。その後、所定枚数のシート状成形体を位置合わせして積層圧着した後、この積層体を、例えば非酸化性雰囲気中、焼成最高温度が1200〜1500℃の温度で焼成して、目的とするセラミック製の基体1および蓋体4を得る。なお、基体1および蓋体4の成形は粉末成形プレス法であっても良い。
また、基体1および蓋体4が金属材料から成る場合は、切削法,プレス法,MIM(Metal Injection Mold)法等により所定の形状に形成される。
また、基体1および蓋体4が金属材料から成る場合は、腐食を防止するためにその表面は、例えば金(Au),Niのめっき処理や、ポリイミド等の樹脂コーティング等の被覆コーティング処理が行なわれることが望ましい。例えばAuめっき処理の場合であれば、その厚みは0.1〜5μm程度であることが望ましい。
燃料改質器8は、微小ケミカルデバイスとして、半導体製造技術を適用して、例えば、シリコン等の半導体,石英,ガラス,セラミックス等の無機材料の基材に、切削法,エッチング法,ブラスト法等により細い溝を形成することによって液体流路が作製され、操作中の液体の蒸発防止等を目的として、ガラス板等のカバーを陽極接合等により表面に密着させて使用される。
また、燃料改質器8内には、温度調節機構、例えば抵抗層等から成る薄膜ヒーターを形成し、表面にはこの薄膜ヒーターへ電力を供給する端子として電極6が形成されることにより、一般的に200〜800℃程度の温度条件(燃料改質条件に相当する)に調整することで、供給管5aが接続された燃料供給口から供給される燃料を水蒸気と結合させて、燃料排出口に接続された排出管5bから水素を発生させる改質反応を良好に促進することができる。
この燃料改質器8は、蓋体4がAu系,銀(Ag)系,アルミニウム(Al)系等の金属ロウ材やガラス材による接合やシームウェルド法等により基体1にその凹部を覆って取着されることによって、燃料改質器収納容器10内に収納される。
例えばAu−錫(Sn)ロウ材による接合の場合であれば、蓋体4に予めAu−Snロウ材を溶着させておくか、あるいは金型等を用いて打ち抜き加工等で形成したAu−Snロウ材を基体1と蓋体4との間に載置した後、封止炉あるいはシームウェルダーで蓋体4を基体1に取着することによって、燃料改質器収納用容器10の内部に燃料改質器8を封止する。
燃料改質器収納容器10内の断熱性をさらに向上させるためには、燃料改質器収納容器10内を真空にすることが効果的であり、そのためには、燃料改質器8を封止する際に、真空炉でのロウ材による封止や真空チャンバー内シームウェルド法で行なえばよい。
燃料改質器8の燃料供給口と供給管5aとの接続、および、燃料排出口と排出管5bとの接続には、石英ガラス,ホウ珪酸ガラス等のガラス、セラミックスや無機ポリマーを含む無機接着剤、ポリイミドアミド等の高耐熱性有機材料を含む接着剤、シリコーンゴムや珪素樹脂等の有機珪素化合物、Au−Sn,Au−Si合金等の各種ロウ材から成るものを用いる接続方法が挙げられる。
供給管5aおよび排出管5bは、原料や燃料ガス流体の供給路および改質ガス(例えば水素ガス)の排出路である。これらは、例えばFe−Ni合金,Fe−Ni―Co合金,SUS等の金属材料や、Al質焼結体,3Al・2SiO質焼結体,SiC質焼結体,AlN質焼結体,Si質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミックス材料、ポリイミド等の高耐熱の樹脂材料またはガラスで形成されている。
好ましくは、改質ガスに含まれる水素により脆化しにくいものであるのがよい。このような材料としては、Fe合金、セラミックス、ガラスが挙げられる。
また、燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bの内径は、流体の圧力損失を抑えるという観点からはφ(直径)0.1mm以上が好ましい。また、燃料パイプ5aおよび排出パイプ5bの外径は、小型化,低背化の観点からはφ5mm以下とすることが好ましい。
供給管5aおよび排出管5bの断面形状としては、円形とすればよいが、これに限定されない。円形の他には、楕円形や、流体の流れ方向にその辺部を合わせることができる角状のもの、例えば、正方形状,長方形状が挙げられる。また、肉厚は原料供給や改質ガス排出の圧力で変形しない厚みが必要であり、上記の材料から成る場合には、携帯機器等に使用するものでは通常は0.1mm以上であれば良い。また、流れ方向の長さは、燃料改質器8で発生する熱を発電セルに伝えにくくするためには長い程よいが、燃料電池システム全体の大きさを考慮した長さにすべきである。
そして、これらの供給管5aおよび排出管5bは、基体1または蓋体4に形成した貫通穴に層通され封止材9によって接合される。
封止材9は、燃料改質器8で発生する熱が燃料改質器収納用容器10の基体1へ伝導することを低減させるために、熱伝導率が10W/m・K以下の低熱伝導性であることが必要である。このような材料としては、例えば、鉛を主成分とするガラス質材料や硼珪酸ガラス等のガラス質材料等が挙げられる。また、基体1、蓋体4、供給管5aおよび排出管5bが、例えば、Fe−Ni−Co合金等の金属材料の場合、Fe−Ni−Co合金と熱膨張係数が近似しているために実用時の温度変化に対して熱歪の発生を防止できるとともに、熱伝導率がきわめて小さいという観点からは、熱伝導率が0.5〜1W/mK、軟化点が600〜850℃、抗折強度が70〜80GPaであるSiO−NaO−Al−B−BaO系ガラス、または、熱伝導率が1W/mK、軟化点が820℃、抗折強度が70〜80GPaであるSiO−NaO−KO−Al−B系ガラス等の硼珪酸がラスを用いるのが好ましい。
封止材9は、供給管5aおよび排出管5bから燃料改質器収納用容器10の基体1または蓋体4への熱伝導をより有効に抑制するのに十分な厚さが必要であり、好ましくは、供給管5aおよび排出管5bの外周面と基体1または蓋体4の貫通孔の内面との間の距離が0.1mm乃至50mmであるのがよい。これにより、供給管5aおよび排出管5bの外周面から基体1または蓋体4の貫通孔の内面までの空間に低熱伝導の封止材9の比較的厚い層を形成でき、燃料改質器8からの熱が供給管5aおよび排出管5bから基体1や蓋体4へ伝導するのをより有効に抑制できるとともに、燃料改質器8を支持する供給管5aおよび排出管5bを基体1や蓋体4へ強固に接合して、燃料改質器8を安定して収容させることができる。その結果、振動や衝撃等が加わった場合でも、燃料改質器8に安定して燃料の供給および燃料改質器8から安定して改質ガスの排出を行なうことが可能となり、発電効率を良好に維持できる。
供給管5aおよび排出管5bの外周面より燃料改質器収納用容器10の基体1または蓋体4の貫通孔の内面までの距離が0.1mm未満となると、供給管5aおよび排出管5bの外周面と基体1または蓋体4の貫通孔の内面までの空間が小さくなり、低熱伝導の封止材9の比較的厚い層によって奏する、基体1や蓋体4への熱伝導を抑制する効果および基体1や蓋体4に対する接合強度を向上させる効果が小さく成り易い。
また、50mmを超えると、供給管5aおよび排出管5bの外周面と基体1または蓋体4の貫通孔の内面までの空間が大きくなり過ぎ、その空間内に封止材9を良好に充填させることが困難となり、封止材9にボイドが生じやすくなって気密不良や接合強度の低下が生じ易くなる。
また、燃料改質器8は、燃料改質器8上の電極6がボンディングワイヤ3を介してリード端子2に電気的に接続される。これにより、電極6を通じて燃料改質器8上に形成されたヒーターを加熱することができ、その結果燃料改質器8において燃料の改質反応を安定させることができる。
リード端子2は、基体1や蓋体4に形成された貫通孔に挿通され、絶縁封止材7を介して基体1や蓋体4と接合されている。このような絶縁封止材7は、例えば鉛を主成分とする絶縁ガラスから成り、この絶縁封止材7によって基体1や蓋体4とリード端子2とが電気的に絶縁されてリード端子2が封止固定されている。また、基体1や蓋体4に形成されたリード端子2が挿通される貫通孔は、基体1や蓋体4とリード端子2とが接触して電気的に導通することがない大きさが必要であり、具体的にはリード端子2から基体1まで0.1mm以上確保できる内径であるのが好ましい。
かくして、燃料改質器8上の電極6とリード端子2とをボンディングワイヤ3を介して電気的に接続し、さらに蓋体4を用いて基体1の凹部を封止することによって、燃料改質器収納用容器10の凹部内に燃料改質器8が収容されて気密に封止され、燃料改質装置が形成される。
本発明の高周波回路用パッケージの実施例を以下に説明する。
まず、上面凹部が形成されたFe−Ni―Co合金から成る基体1を用意した。そして、基体1の中央部に凹部の底面から基体1の下面にかけて供給管5aおよび排出管5b用の貫通孔を2つ形成した。なお、貫通孔の直径は、供給管5aおよび排出管5bの外周面と貫通孔の内面との間の距離を種々の値(表1参照)にするために開口径を変化させた。
次に、外径が1.5mmおよび内径が1.0mmのFe−Ni―Co合金から成る供給管5aおよび排出管5bをそれぞれ上記の貫通孔に先端が凹部の底面から1.0mmに位置するように挿通し、種々の熱伝導率を有する材料(表1参照)から成る封止材9で基体1に接合した。
そして、微小ケミカルデバイスであるシリコンとガラスから構成される燃料改質器8を供給管5aおよび排出管5bの先端に、燃料改質器8の燃料供給口および改質ガス排出口がそれぞれ供給管5aおよび排出管5bに連通するように接合した。
そして、Fe−Ni―Co合金から成る蓋体4をAu−Sn合金のロウ材を用いて基体1の上面に凹部を覆うように接合することにより、サンプルとしての燃料改質装置を作製した。
このサンプルの燃料改質器8に形成されたヒーターに電流を流して燃料改質器8を加熱し、燃料改質器8の温度が300℃で一定になるようにして1時間作動させた。このときの基体1の下面の供給管5aと排出管5bとの間の部位の表面温度を測定することによって燃料改質器8から基体1への熱伝導性を評価した。また、燃料改質器8の温度を一定に維持するのに要した電力を測定することにより、発電におけるヒーターの加熱に費やされた損失成分の評価を行なった。
各サンプルについて評価した結果を表1に示す。
Figure 0004344602
表1より、熱伝導率が10W/m・Kを超える封止材9を用いたサンプルは、基体1の表面温度が150℃以上と非常に高くなっており、また、ヒーターの加熱に費やした電力は2.7Wと非常に大きいものであった。これに対し、本発明のサンプルである熱伝導率が10W/m・K以下の封止材9を用いたものは、基体1の表面温度が150℃以下となり、基体1への熱伝導をきわめて有効に抑制できることがわかった。また、ヒーターの加熱に費やした電力も2W未満と非常小さく、発電においてヒーターの加熱に費やされる電力を小さくでき、発電効率をきわめて向上させることができることがわかった。
また、同じ封止材9を用いた場合でも、供給管5aおよび排出管5bの外周面と貫通孔の内面との間の距離が0.1mm乃至50mmであるときに、基体1への熱伝導を抑制する効果および基体1に対する気密封止性を向上させることができることがわかった。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、図1に示した例においては、供給管5aおよび排出管5bは燃料改質器8の下面に接合されているが、これらは燃料改質器8の仕様に応じて上面に接合してもかまわない。
また、図1に示した例においては供給管5aおよび排出管5bは1本ずつであるが、燃料改質器8の仕様に応じて複数本であってもかまわない。
また、図1に示した例においては燃料改質器8の支持は燃料管5a、5bだけであるが、ワイヤボンディング3の接続等を考慮して支持台座を追加してもかまわない。
本発明の燃料改質器収納用容器について実施の形態の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・・・基体
4・・・・・蓋体
5a・・・・供給管
5b・・・・排出管
7・・・・・絶縁封止材
8・・・・・燃料改質器
9・・・・・封止材
10・・・・燃料改質器収納用容器

Claims (3)

  1. 燃料から水素ガスを含む改質ガスを発生させる燃料改質器を内部に収容する凹部を上面に有する基体と、該基体の上面に前記凹部を覆って取着される蓋体と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器と接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記燃料改質器に前記燃料を供給するための供給管と、前記基体および前記蓋体の少なくとも一方を貫通して先端が前記燃料改質器と接合されるとともに前記燃料改質器を前記蓋体と前記凹部の底面との間の空間に浮かして固定する、前記改質ガスを排出するための排出管とを具備しており、前記供給管および前記排出管は、前記基体または前記蓋体に形成された貫通孔を挿通して熱伝導率が10W/m・K以下の封止材を介して前記貫通孔に接合されていることを特徴とする燃料改質器収納用容器。
  2. 前記供給管および前記排出管は、その外周面と前記貫通孔の内面との間の距離が0.1mm乃至50mmであることを特徴とする請求項1記載の燃料改質器収納用容器。
  3. 請求項1乃至請求項2記載の燃料改質器収納用容器と、前記凹部に設置された前記燃料改質器と、前記凹部を覆って取着された前記蓋体とを具備していることを特徴とする燃料改質装置。
JP2003427990A 2003-12-24 2003-12-24 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置 Expired - Fee Related JP4344602B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003427990A JP4344602B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003427990A JP4344602B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005187234A JP2005187234A (ja) 2005-07-14
JP4344602B2 true JP4344602B2 (ja) 2009-10-14

Family

ID=34787108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003427990A Expired - Fee Related JP4344602B2 (ja) 2003-12-24 2003-12-24 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4344602B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005187234A (ja) 2005-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4157405B2 (ja) 燃料改質器収納用容器
JP4471634B2 (ja) 燃料改質器収納用容器
JP4360607B2 (ja) 燃料改質器収納用容器
US20050132648A1 (en) Fuel reformer housing container and fuel reforming apparatus
JP4344602B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4471635B2 (ja) 燃料改質器収納用容器
JP4493356B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4601288B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4493357B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4493361B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP2005187233A (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4423098B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4868734B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP5046484B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4471690B2 (ja) 燃料改質装置
JP2005225686A (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4903381B2 (ja) 燃料改質装置
JP4471727B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4458889B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4628069B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP2005097054A (ja) 燃料改質器収納用容器
JP4854421B2 (ja) 反応装置および反応装置の製造方法
JP4948759B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP4628090B2 (ja) 燃料改質器収納用容器および燃料改質装置
JP2005132667A (ja) 燃料改質器収納用容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090619

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090713

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees