JP4485859B2 - 燃料電池セルスタック及び燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質型燃料電池セルを集積した燃料電池セルスタック、及び当該燃料電池セルスタックを具備する燃料電池に関するものである。
次世代エネルギーとして、近年、種々の形式の燃料電池が提案されている。このような燃料電池には、固体高分子形、リン酸形、溶融炭酸塩形、固体電解質形など、各種のものが知られているが、中でも固体電解質形燃料電池(SOFC;Solid Oxide Fuel Cell)は、作動温度が800〜1000℃と高いものの、発電効率が高く、また排熱利用ができるなどの利点を有しており、その研究開発が推し進められている。
前記固体電解質形燃料電池の発電単位を「燃料電池セル」という。燃料電池セルは、単一若しくは複数の内部ガス流路が軸長方向に貫通する内側電極の表面に、固体電解質及び外側電極を順次積層した構造となっている。
前記固体電解質及び外側電極が形成されていない部位もあり、その部位には、内側電極の上にインターコネクタが形成されている。この燃料電池セルを複数用意し、ガスマニホールドの両端に設けられたセル押え板の間に並行に固定し、燃料電池セルどうしを集電部材を用いて電気的に接続して燃料電池セルスタックを作製し、ハウジング内に収納する。
前記内部ガス流路を燃料ガスが流れる構造であれば、ハウジング内には酸素を含むガス(空気)が供給され、前記内部ガス流路を空気が流れる構造であれば、ハウジング内には燃料ガスが供給される。
前記燃料電池セルに供給される燃料ガスと空気とは、前記内側電極及び外側電極を通って固体電解質まで輸送され、ここで電極反応を生じ発電が行われる。前記集電部材によって直列に接続した燃料電池セルスタックから、高電圧を取り出すことができる。
特開2003-282101号公報
前記燃料電池セルにおいて、ガスマニホールドに配置固定された燃料電池セルの間を電気的に接続するための集電部材は、確実な接続をするために弾性をもった部材で構成される。集電部材は、燃料電池セル間及び燃料電池セルとセル押え板との間に、それらを押し広げるように介装されているが、この集電部材が全て同じ弾性であると、長期にわたる運転中に、セル列中央部を中心にして該中心から離れるほど燃料電池セルは外側に変形し、燃料電池セルと集電部材との接続部に亀裂が入りやすくなり、集電部材のはがれが発生したり、集電能力が低下する。また、運転時以外の燃料電池の運搬時においてもこの変形により上記のような問題が発生しやすい。
そこで、本発明は、燃料電池セルどうしを電気的に接続するために用いられる集電部材の弾性定数の範囲を最適な範囲に設定することができ、長期間にわたって優れた発電性能を維持できる燃料電池セルスタック及び燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池セルスタックは、一端部が固定され並列に配置された複数の燃料電池セルと、一端部が固定され前記燃料電池セル列の両側に配置されたセル押え部材と、前記燃料電池セル間及び前記燃料電池セルと前記セル押え部材との間にそれぞれ介装された集電部材とを備える燃料電池セルスタックであって、前記燃料電池セルと前記セル押え部材との間に設置された集電部材のばね定数が、前記燃料電池セル間に設置された集電部材のばね定数よりも大きいことを特徴とする。このような関係にすることで、燃料電池セルは運転中、常に内側に押さえられ、燃料電池セルが、セル配列方向中央部を中心にして外側に開く形での変形が無くなり、集電部材と燃料電池セルとの接続が強固となる。
また、燃料電池セルどうし間に介装されている集電部材のばね定数については、燃料電池セルスタックの並列方向に沿ったバネ定数kの範囲を、
104<k<870×108bt2/L (単位N/m)
(燃料電池セルの幅をb(単位m)、厚みをt(単位m)、固定された燃料電池セルの付け根から燃料電池セルの発電素子部の中心までの長さをL(単位m)とする)に設定している。
集電部材のバネ定数kをこの範囲に設定することにより、燃料電池セルを、例えばガスマニホールドに取り付ける時、若しくは使用時に、燃料電池セルの付け根の部分やガスマニホールドのセル取り付け面に過大な応力が発生することがなくなる。また、長期使用中に緩みが発生することもない。したがって、この燃料電池セルスタックは、長期間にわたって優れた発電性能を維持できる。
前記集電部材を、細長い弾性板片から構成し、この板片に平行な複数の切れ目を形成してそれぞれを集電片とし、当該集電片を前記板片の表面側及び裏面側に交互に突出させた形状としてもよい。この形状の集電部材であれば、隣接する燃料電池セルの外面にそれぞれ集電片を弾性的に当接させることができる。
前記集電部材が、複数の集電部材の組合せからなるものであれば、各集電部材のバネ定数の和が、前記不等式を満たすように、それぞれ集電部材のバネ定数を設定すれば良い。
さらに、本発明の燃料電池は、前記燃料電池セルスタックをハウジングに収容したものであり、信頼性の向上、寿命の長期化を実現することができる。
以下、本発明の燃料電池の構造を添付図面を参照して詳述する。
図1は、燃料電池に使用される発電ユニット1a〜1dを示す斜面図である。
発電ユニット1a〜1dは、一方向(図1において紙面左上から右下の方向)に細長く延びる直方体形状の燃料ガスマニホールド2a〜2dを具備している。なお、図1には、作図の都合上、燃料ガスマニホールド2a〜2dの両端に設けられたセル押え部材を図示していないが、セル押え部材は、図2及び図3に番号"16"で図示している。
燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁には、複数の燃料電池セル3からなる燃料電池セルスタック4a〜4dが装着されている。一枚の燃料電池セル3は、上下方向に細長く延びた板状をなしており、中空平板状である。燃料電池セルスタック4a〜4dは、このような燃料電池セル3を、燃料ガスマニホールドの一方向に沿って複数個縦列配置して構成されている。
燃料電池セル3の各々は、図2に断面を示すように、導電性支持体5の表面に、内側電極である燃料極6、固体電解質7、外側電極である空気極8を積層したものである。
導電性支持体5は、上下方向に細長く延びる板状片であり、平坦な表裏両面と断面半円形状の両側面とを有する。導電性支持体5にはこれを上下方向に貫通する複数個(図示の場合は6個)の燃料ガス通路12が形成されている。
前記燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁は、耐熱性のガラス等で形成されている。この燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁には短手方向に延びる複数個のスリットが形成されており、導電性支持体5の各々に形成されている燃料ガス通路12がスリットを介して燃料ガスマニホールド2a〜2dの燃料ガス室に連通している。前記導電性支持体5の各々は、燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁を構成する前記耐熱ガラスに対して、耐熱性に優れたセラミック接着剤などによって接合される。前記耐熱ガラスの材料として、例えばホウケイ酸ガラスを用いる。
図2に示すように、燃料極6は導電性支持体5の片面及び両側面を覆う部分に配設されており、その両端はインターコネクタ10に接合している。固体電解質7は燃料極6の全体を覆うように配設されている。空気極8は、導電性支持体5の表面において固体電解質7を覆うよう配置されている。
隣接する燃料電池セル3同士の間には、1つの燃料電池セル3の空気極8と他の燃料電池セル3のインターコネクタ10とを電気的に接続するための集電部材9が配置されている。
この集電部材9は、燃料電池セルスタック4a〜4dの両端、すなわち図2において上端及び下端に位置する燃料電池セル3の片面及び他面にも配設されている。燃料電池セルスタック4a〜4dの両端に位置する集電部材9には、燃料電池セルスタック4a〜4dから発電電気を取り出すための導電電極11が接続されており、この導電電極11は、下端部が燃料ガスマニホールド2a〜2dの側面に支持固定されたセル押え部材16と集電部材9との間に配置され、かかる導電電極11により、燃料電池セルスタック4a〜4dは相互に直列接続される。セル押え部材16は、中実棒状の剛体であり、耐熱性を有し、また、酸化還元に強いセラミックスや合金から構成されている。
導電性支持体5は燃料ガスを燃料極6まで透過させるためにガス透過性であること、そしてまたインターコネクタ10を介して集電するために導電性であることが要求される。かかる要求を満足するために多孔質の導電性セラミック(若しくはサーメット)が用いられる。
導電性支持体5は、鉄属金属成分と特定希土類酸化物とから形成することが好ましい。所要のガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35から50%の範囲にあるのが好適であり、また、その導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。
燃料極6は、多孔質の導電性セラミック、例えば希土類元素が固溶しているZrO2(安定化ジルコニアと称される)とNi及び/又はNiOとから形成することができる。
固体電解質7は、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと空気とのリークを防止するためにガス遮断性を有するものであることが必要であり、通常、3〜15モル%の希土類元素が固溶したZrO2から形成されている。
空気極8は所謂ABO3型のペロブスカイト型酸化物からなる導電セラミックにより形成することができる。空気極8はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ10は導電性セラミックから形成することができるが、水素を含む燃料ガス及び空気と接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、このためにランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO3系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ10は、導電性支持体5に形成された燃料ガス通路12を通る燃料ガス及び導電性支持体5の外側を流動する空気のリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが望まれる。
集電部材9は、耐熱性、耐酸化性、電気伝導性という点から、Pt、Ag、Ni基合金、Fe−Cr鋼合金の少なくとも一種からなることが望ましい。また、後述するように、集電部材9は、燃料電池セル3の間に挟持されてズリ落ちないことが必要であり、このために、一定以上の弾性(バネ定数)が必要である。さらに、弾性(バネ定数)が強すぎると、燃料電池セル3を支持している耐熱ガラスに損傷を与えてしまう。この意味から、好ましい弾性(バネ定数)の範囲が規定される。集電部材9は、弾性を大きくできるという点から板状であることが望ましい。
なお、この集電部材9とインターコネクタ10、集電部材9と空気極8の接続部に、AgやPt等の貴金属やNi等の金属を含有するペーストを導電性接着剤として用いて、接続信頼性を向上させることもできる。また導電電極11とセル押え部材16との間にも、上記導電性接着剤を用いることが望ましい。
図3は、集電部材9によるセル間接続構造を説明するための断面図である。
燃料電池セル3の表裏面には、隣接する燃料電池セル3との電気的接続、燃料電池セルと導電電極11との電気的接続を図るための前述した集電部材9が配置されている。この集電部材9は、一方の燃料電池セル3の空気極8と、他方の燃料電池セル3のインターコネクタ10とを接続する電極である。インターコネクタ10は、図2に示すように、燃料極6に接続しているので、これにより、一方の燃料電池セル3の空気極8と、他方の燃料電池セル3の燃料極6とが接続されることになる。すなわち、一方の燃料電池セル3の正極と他方の燃料電池セル3の負極とが接続された形になり、燃料電池セルスタックを構成するすべての燃料電池セル3が直列に接続され、高電圧が取り出せる。
図4は、集電部材9の形状の一例を示す斜視図である。集電部材9は、弾力性を有する板片に複数の切れ目をほぼ平行に形成して集電片92を作り、集電片92を板片の表面側(+x)及び裏面側(−x)に交互に突出させている。この集電片92は、対向する燃料電池セル3の外面にそれぞれ当接される。バックボーンとなる1本のまっすぐに伸びた部分を背板片91という。
前記折り曲げられた集電片92は、燃料電池セル3の空気極8と、燃料電池セル3のインターコネクタ10とに接触している。集電部材9の弾力を前述した範囲に選ぶことにより、集電部材9は、対向する燃料電池セル3に接触しているだけでも、自重で落下しないようにできる。
前記燃料電池セルスタック4a〜4dには、それぞれ改質ケース13a〜13dが設けられて、これらにより、発電ユニット1a〜1dが構成されている。このセルスタック4a〜4dに、セルスタック4a〜4dで発生した電力を燃料電池外に取り出すための導電電極(図1,5においては図示せず)を取り付けて、ハウジング内に収容して、燃料電池を製作する。
図5は、発電ユニット1a〜1dをハウジング内に収容した状態を示す側断面図である。断面は、図2のB−Bで切っている。
図5を参照して説明すると、燃料電池組立体は略直方体形状のハウジング20を具備している。このハウジング20の壁面には適宜の断熱材料から形成された断熱壁、すなわち上断熱壁21、下断熱壁22、右側断熱壁23、左側断熱壁24、前断熱壁(図示せず)及び後断熱壁(図示せず)が配設されている。
このハウジング20内には発電燃焼室25が規定されている。
前断熱壁及び/又は後断熱壁は着脱自在あるいは開閉自在に装着されており、前断熱壁及び/又は後断熱壁を離脱あるいは開動することによって発電燃焼室25内にアクセスすることができる。所望ならば、各断熱壁の外面に金属板などの外壁を配設することができる。
ハウジング20内の比較的上部には空気室31が配設されている。空気室31は上下方向寸法が比較的小さい直方体形状のケース32内に規定されている。
ハウジング20には、空気供給管54が設けられており、この空気供給管54は、上断熱壁21を貫通し、外部から室温程度の空気を後述する熱交換器34に取り込むようになっている。
空気室31の下面には、発電燃焼室25に向かって空気(酸素含有ガス)を送り込むための空気導入管33が連通している。空気導入管33は複数本あり、その形状は円筒や中空板構造などが考えられる。空気導入管33は燃料電池セルスタック4a〜4d間に配置されており、その下端部は燃料電池セル3の比較的下部まで伸びて開口し、この開口部から空気が噴出する構造となっている。空気導入管33はセラミックスなどの耐熱性の高い材料で作製するのが好適である。
ハウジング20の両側部、更に詳しくは右側断熱壁23の内側及び左側断熱壁24の内側には、全体として平板形状である熱交換器34が配設されている。熱交換器34の各々は実質上鉛直に延在する中空平板形態の熱交換室36から構成されている。かかる熱交換室36の内側壁の上端部には燃焼ガスの排出開口42が形成されている。熱交換室36の上壁における外側部には空気室31に連通している空気流出開口48が形成されている。熱交換室36の内部は、排出開口42に連通する燃焼ガス排出路及び空気流出開口48に連通する空気導入路が複数の仕切り壁によってジグザグ形態に区画されている。
熱交換器34の各々の後方には上下方向に細長く延びる二重筒体50(図5にその上端部のみを図示している)が配設されており、かかる二重筒体50は外側筒部材52と内側筒部材54とから構成されている。外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている燃焼ガス排出路の下端部は、熱交換室36の下部に連通されており、内側筒部材54内に規定されている空気供給路は、熱交換室36の下端部に連通されている。内側筒部材54内に規定されている空気供給路から入った空気は、熱交換室36を空気導入路を通ってジグザグに上昇していき、流出開口48を介して空気室31に入る。一方、燃焼ガスの排出開口42から入った燃焼ガスは、熱交換室36の燃焼ガス排出路をジグザグに下降していき、外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている燃焼ガス排出路から放出される。このように、空気と燃焼ガスとの混合を防ぎながら、空気が暖められ、燃焼ガスが冷やされ、両ガスの熱交換が行われる。
上述した発電燃焼室25の下部には4個の発電ユニット1a〜1dが配置されている。発電ユニット1a〜1dは、夫々、上述した空気導入管33の間に位置せしめられている。言い換えれば、発電ユニット1a〜1d間に、空気導入管33が配設されている。
一方、発電ユニット1a〜1dの上部には、改質ケース13a〜13dが設けられている。改質ケース13a〜13dは、図1に示すように、燃料電池セルスタック4a〜4dの上方を細長く延びるほぼ直方体形状の管である。
改質ケース13aの後面(「前」「後」の定義は図1に示す)には、被改質ガス供給管82aの一端が接続されている。被改質ガス供給管82aは改質ケースから下方に延び、ハウジング20の下を通ってハウジング20の外に延出している。
被改質ガス供給管82aは都市ガス等の炭化水素ガスなどの被改質ガス供給源(図示していない)に接続されており、被改質ガス供給管82aを介して改質ケース13aに被改質ガスが供給される。改質ケース13a内には燃料ガスを水素リッチな燃料ガスに改質するための適宜の改質触媒が収容されている。
改質ケース13aの前面には燃料ガス送給管80aの上端が接続されている。燃料ガス送給管80aは下方に延び、次いで湾曲して後方に延び、燃料ガス送給管80aの他端は上記燃料ガスマニホールド2aの前面に接続されている。
被改質ガス供給管、燃料ガス送給管の配置に関しては、発電ユニット1cは上述した発電ユニット1aと実質上同一であり、発電ユニット1b及び1dは、発電ユニット1a及び1cに対して前後方向が逆に配置されているところが異なっている。すなわち、改質ケース13b及び13dと燃料ガスマニホールド2b及び2dとを接続する燃料ガス送給管(図示していない)が後側に配置され、被改質ガス供給管82b及び82dが改質ケースから下方に延び、ハウジング20の下を通ってハウジング20外に延出している。
上述した発電ユニット1a〜1dにおいて、被改質ガスが被改質ガス供給管82a、82b、82c、82dを介して改質ケース13a、13b、13c及び13dに供給され、改質ケース13a、13b、13c及び13d内において水素リッチな燃料ガスに改質された後に、燃料ガス送給管80a、80b、80c、80dを通して燃料ガスマニホールド2a、2b、2c及び2d内に規定されている燃料ガス室に供給され、次いで燃料電池セルスタック4a、4b、4c及び4dを構成する各燃料電池セル3に供給される。
燃料電池セル3においては、空気極において、
1/2O2+2e-→O2-(固体電解質)
の電極反応が生成され、燃料極において、
2-(固体電解質)+H2→H2O+2e-
の電極反応が生成されて、発電される。
発電に使用されないで燃料電池セル3から上方に流動した燃料ガス及び空気は、点火手段(図示していない)によって点火され、発電燃焼室25内で燃焼される。燃料電池セルスタック4a〜4dにおける発電で発生するジュール熱に起因して、そしてまた燃料ガスと空気との燃焼に起因して発電燃焼室25内は、例えば850℃程度の高温になる。改質ケース13a、13b、13c及び13dは、発電燃焼室25内の比較的上方、燃料電池セルスタック4a〜4dの直ぐ上方に位置されており、前記燃料ガスと空気との燃焼炎によって直接的にも加熱され、かくして発電燃焼室25内に生成される高温の燃焼ガスが被改質ガスの改質に効果的に利用される。
発電燃焼室25内に生成された燃焼ガスは、前述したように、熱交換器34に形成されている排出開口42から排出路30に流入し、ジグザグ状に延在する熱交換室36を流動した後に二重筒体50の外側筒部材52と内側筒部材54との間に規定されている排出路を通して排出される。
そしてまた、燃焼ガスが熱交換器34の排出路30をジグザグ状に流動せしめられる際には、二重筒体50から導入された空気が熱交換器34の流入路をジグザグ状に流動せしめられる。かくして燃焼ガスと空気との間で効果的に熱交換されて空気が予熱される。
この予熱された空気は、流出開口48を通過して、空気室31に一旦貯留され、空気導入管33を通って燃焼・発電室25の燃料電池セルスタック間に供給される。この際、空気導入管33は燃料電池セルスタック4a〜4dの燃料電池セル3の上端で燃焼する燃焼ガス雰囲気中を通過する際に加熱され、さらに高温に暖められ、燃焼・発電室25内に供給される。
図6は、集電部材9のバネ定数を定義するための断面図である。図6(a)は集電部材9に力を加えない状態を示す。対向する集電片92間の距離をx1とする。集電部材9に、x方向に力Fを加えた場合、集電片92間の距離がx2に変化したとする。集電部材9のバネ定数kを、
k=F/(x1−x2)
で定義する。kの単位は、N/mである。
図7は、燃料電池セル3の各部の寸法を定義するための斜視図である。燃料電池セル3の幅をb、厚みをtとする。燃料電池セル3の導電性支持体5に形成された燃料極6、固体電解質7、空気極8からなる発電素子部を番号
″14″で表している。この発電素子部14自体の長さをdとする。燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁を番号″2″で表す。
発電素子部14の下端は、燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁2、つまり燃料電池セル3が埋め込まれている面から高さaの位置にある。発電素子部14の上端は、燃料電池セル3が埋め込まれている面から高さa+dの位置になる。この発電素子部14の全体に、集電部材9が当接しているとする(図3参照)。発電素子部14の中心は、燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁2からL(a+d/2)の高さに位置する。
発電素子部14に加わる力をFとする。力Fは、発電素子部14の全体にかかるが、計算上、発電素子部14の中心に集中的にかかるものとする。この力Fにより、燃料電池セル3の付け根、つまり燃料電池セル3の、燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁2と接する部分にかかる応力σは、
σ=6FL/bt2 (1)
で表される。また、この燃料電池セル3の耐えうる強度をσmaxとすると、燃料電池セル3が破壊しない条件として、
F<σmaxbt2/6L (2)
である。
一方、集電部材9が、燃料電池セル3のすき間をズリ落ちないようにする必要がある。このためには、集電部材9の重さをw(g)とすると、集電部材9から発電素子部14に加わる力Fは、最低でも、集電部材9にかかる重力wg(gは重力の加速度)のα倍にとる必要がある。したがって、力Fは、
F>αwg (3)
という不等式を満たしている必要がある。
前記(2)式と(3)式とから、
αwg<F<σmaxbt2/6L (4)
という不等式が導かれる。
一方、集電部材9から発電素子部14に加わる力Fは、集電部材9の縮み量をΔxと書くと、
F=kΔx (5)
と表される。この(5)式を、前記(4)式に代入すると、
αwg<kΔx<σmaxbt2/6L (6)
となる。
ここで、数値を検討する。集電部材9の重さwは通常4.8gであり、αは集電部材9と燃料電池セル3との間に相当な摩擦力が働くことを考慮して、経験上42.5程度にとればよい。また、燃料電池セル3とこれに隣接する燃料電池セル3との間隔は、通常2×10-3(m)程度であり、集電部材9の縮み量Δxは、経験上、その0.1倍、つまり0.2×10-3(m)程度である。また、燃料電池セル3の強度σmaxは、多孔質の支持体の強度に支配されるが、材料が酸化ニッケルの場合、104MPa程度である。したがって、前記(6)式は、
104<k<870×108bt2/L (単位N/m)(7)
と具体化される。つまり、この(7)式を満たすように、集電部材9のバネ定数kを選ぶと、集電部材9が燃料電池セル3の間に確実に保持されるとともに、燃料電池セル3の付け根の部分に過大な力がかかることもなく、信頼性の高い、長寿命の発電ユニット及び燃料電池を提供することができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。たとえば、集電部材を複数設置する場合は、それぞれの集電部材のバネ定数の和を、全体のバネ定数とすればよい。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
バネ定数の違う4種類の集電部材A,B,C,Dを用意した。
集電部材A:バネ定数k=8×103(N/m)
集電部材B:バネ定数k=1.2×105(N/m)
集電部材C:バネ定数k=2.0×105(N/m)
集電部材D:バネ定数k=4.0×105(N/m)
セル幅bが0.025(m)、厚みtが0.003(m)、上壁2から発電素子部14の中心までの距離Lが0.05mの燃料電池セルを使用した。このとき、前記(7)式の右辺870×108bt2/Lの値は3.915×105であった。
そして、図3に示すように、燃料電池セル間、及びセル押え部材とセルとの間に、集電部材A,B,C,Dを適用して発電ユニットを作成し、この発電ユニットを備える燃料電池を製作した。尚、発電ユニットは、燃料電池セルを50個配列して構成した。これらの燃料電池を850°Cで長時間運転して、発電電圧の変化、燃料電池セル3若しくは燃料ガスマニホールド2a〜2dの上壁2のクラックを調べた。これらの結果を表1に示した。
Figure 0004485859
この表1から、セル押え部材とセルとの間の集電部材のばね定数が、セル間の集電部材のばね定数よりも大きい、本発明品の試料No.1、4では、3000時間発電後も集電部材と燃料電池セル間にはがれが確認されなかった。これは燃料電池セルと押さえ部材の間に介装されている集電体のばね定数が燃料電池セル間に介装されている集電体のばね定数より高いため、燃料電池セルの外側への変形が抑制されたものと考えられる。
一方、セル押え部材とセルとの間の集電部材のばね定数が、セル間の集電部材のばね定数と同一、又は小さい、比較例の試料No.2、3、5、6では燃料電池セルから集電体のはがれが発生した。
本発明の燃料電池に使用される発電ユニットを示す斜面図である。 燃料電池セルスタック4a〜4dを示す図1のA−A断面図である。 集電部材9を使ってセル間を接続した構造を説明するための図2のC−C断面図である。 集電部材9の形状を示す斜視図である。 発電ユニットをハウジング20内に収容した状態を示す図2のB−B断面図である。 集電部材9のバネ定数を定義するための断面図である。 燃料電池セル3の各部の寸法を定義するための斜視図である。
符号の説明
1a〜1d 発電ユニット
2 燃料ガスマニホールドの上壁
2a〜2d 燃料ガスマニホールド
3 燃料電池セル
3a,3b,3c 環状部材
4a〜4d 燃料電池セルスタック
5 導電性支持体
6 燃料極
7 固体電解質
8 空気極
9 集電部材
10 インターコネクタ
12 内部ガス流路
14 発電素子部
16 セル押え部材

Claims (7)

  1. 一端部が固定され並列に配置された複数の燃料電池セルと、一端部が固定され前記燃料電池セル列の両側に配置されたセル押え部材と、前記燃料電池セル間及び前記燃料電池セルと前記セル押え部材との間にそれぞれ介装された集電部材とを備える燃料電池セルスタックであって、
    前記燃料電池セルと前記セル押え部材との間に設置された集電部材のばね定数が、前記燃料電池セル間に設置された集電部材のばね定数よりも大きいことを特徴とする燃料電池セルスタック。
  2. 前記燃料電池セル間に設置された集電部材の、燃料電池セルスタックの並列方向に沿ったバネ定数kの範囲を、
    104<k<870×108bt2/L (単位N/m)
    (燃料電池セルの幅をb(単位m)、厚みをt(単位m)、固定された燃料電池セルの付け根から燃料電池セルの発電素子部の中心までの長さをL(単位m)とする)に設定していることを特徴とする請求項1記載の燃料電池セルスタック。
  3. 前記集電部材は、細長い弾性板片から構成され、この板片に平行な複数の切れ目を形成してそれぞれを集電片とし、当該集電片を前記板片の表面側及び裏面側に交互に突出させ、前記隣接する燃料電池セルの外面にそれぞれ当接可能な形状としてなる請求項1又は請求項2記載の燃料電池セルスタック。
  4. 前記集電部材が、複数の集電部材の組合せからなり、各集電部材のバネ定数の和が、前記不等式を満たすように、それぞれ集電部材のバネ定数が設定されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の燃料電池セルスタック。
  5. 複数の前記燃料電池セルを並列に配置し固定するためのガスマニホールドが設けられ、前記燃料電池セル及びセル押え部材の一端部は、前記ガスマニホールドに固定されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料電池セルスタック。
  6. 前記燃料電池セルには、内側電極、固体電解質及び外側電極が形成され、前記固体電解質及び外側電極が形成されていない部位の表面には前記内側電極とつながるインターコネクタが形成されている請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料電池セルスタック。
  7. 前記請求項1から請求項6のいずれかに記載の燃料電池セルスタックを、ハウジング内に収容してなることを特徴とする燃料電池。
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