JP5039260B2 - 燃料電池及び燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃料電池に関する構成の一例を図16に示す。この図は、円筒型固体電解質燃料電池の概略構成図である。
【0003】
図16を参照して、燃料電池は、ガス供給部であるヘッダ110と、発電部であるセルチューブ111とを具備する。ヘッダ110は、仕切板110a、底板110b、供給室110c、排出室110dを有する。また、セルチューブは、燃料注入管112を有する。
【0004】
ヘッダ110の内部は、仕切板110aにより上下方向に区分けされ、上方が供給室110c、下方が排出室110dとして構成されている。ヘッダ110の底板110bには、セルチューブ111の上端部(一端部)が上記排出室110dとガスの出入りが出来るように連結され、支持されている。セルチューブ111の下端部(他端部)は、閉塞されている。セルチューブ111の内部には、燃料注入管112が、同軸をなして挿入されている。燃料注入管112は、その一端部(上端部)が、上記供給室110cとガスの出入りが出来るように、上記仕切板110aに連結され、支持されている。このようなセルチューブ111及び燃料注入管112は、複数本存在し、ヘッダ110に連結され、支持されている。ここで、セルチューブ111は、多孔質の基体管の外周面に燃料電池薄膜を形成された燃焼電池を構成する円筒型セルチューブである。
【0005】
一方、図15を参照して、セルチューブ111の集電に関する概略構成図である。セルチューブ111の上端部(一端部)及び下端部(他端部)を除く中間部の外周部には、燃料電池セルの薄膜が形成されている(図示せず)。セルチューブ111の下端部には、シールキャップ114が取付けられ、セルチューブ111が閉塞されている。そして、燃料注入管112の上端部(一端部)から燃料ガスが供給され、燃料注入管112の下端部(他端部)から出て、シールキャップ114で折り返し、燃料注入管112の外部であってセルチューブ111の内部に流れる。その燃料ガスと、セルチューブ111の外側を流れる酸化剤ガスとから、燃料電池セル(図示せず)において発電が行なわれる。
【0006】
燃料電池セルで発電された電力の集電は以下のようになる。
最上部にある燃料電池セルからリード線の役割を果たすリード膜115が、外周部において、上端部(一端部)へ向けて延び、上端部で内周部側へ折り返している。そして、円筒状の集電接合部116の外周部と、セルチューブ111の上端部(一端部)の内周部とが接している。更に、集電接合部116の内周部と円筒状の集電キャップ113の外周部とが接している。そして、集電キャップ113が、外部のリード線に接続され、そこから発電された電力が集電されている。集電においては、接触抵抗が低いこと、熱的な安定性(構造的、電気的)が高いこと、などが必要である。従って、燃料電池の形状に合わせた、適切な集電構造が求められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、接触抵抗を低くすることが可能な燃料電池セル及び燃料電池システムを提供することである。
【0008】
また、別の目的としては、熱的な安定性(構造的、電気的)を高くすることが可能な燃料電池セル及び燃料電池システムを提供することである。
【0009】
また、別の目的としては、燃料電池における集電端子の接続及び取り外しが容易である燃料電池セル及び燃料電池システムを提供することである。
【0010】
更に別の目的は、燃料電池の接続及び取り外しが容易である燃料電池セル及び燃料電池システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池は、直列に接続された複数の燃料電池セル(図1,11)を含み、筒型の基体管(図1,21)上に形成された燃料電池セル部(図1,11の集合)と、前記複数の燃料電池セル(図1,11)の1つに接続され、前記基体管(図1,21)上の端部に形成されたリード膜(図1,22)と、前記リード膜(図1,22)に接続される集電部(図1/2,20a)とを具備する。また、前記集電部(図1/2,20a)は、ドーナッツ形状の上板部(図1,31a−3)と、前記上板部(図1,31a−3)の外周から前記基体管(図1,21)方向に延びる第1伸展部(図1,31a−1)と、前記上板部(図1,31a−3)の内周から前記基体管(図1,21)方向に延びる第2伸展部(図1,31a−2)と、前記第1伸展部(図1,31a−1)の前記第2伸展部(図1,31a−2)側の面上に設けられた第1導電性弾性部(図1,33)と、前記第2伸展部(図1,31a−2)の前記第1伸展部(図1,31a−1)側の面上に設けられた第2弾性部(図1,34)と、前記第1導電性弾性部(図1,33)に接続され、前記第1伸展部(図1,31a−1)の前記第2伸展部(図1,31a−2)側と反対の面上を上方に向かって延びるリード線(図1,32)とを具備する。そして、前記上板部(図1,31a−3)が前記基体管(図1,21)の前記端部に被せられるとき、前記第1導電性弾性部(図1,33)が前記リード線(図1,32)と前記リード膜(図1,22)に電気的かつ機械的に接続され、かつ前記第2弾性部(図1,34)が前記基体管(図1,21)の内側面に機械的に接続される。
【0013】
また、本発明の燃料電池は、直列に接続された複数の燃料電池セル(図3,11)を含み、筒型の基体管(図3,21)上に形成された燃料電池セル部(図3,11の集合)と、前記複数の燃料電池セル(図3,11)の1つに接続され、前記基体管(図3,21)上の端部に形成されたリード膜(図3,22)と、前記リード膜(図3,22)に接続される集電部(図2/3,20a)とを具備する。また、前記集電部(図2/3,20a)は、ドーナッツ形状の中板部(図3,31b−3)と、前記中板部(図3,31b−3)の外周から前記基体管(図3,21)方向に延びる第1伸展部(図3,31b−1)と、前記中板部(図3,31b−3)の内周から前記基体管(図3,21)方向と反対の方向に延びる第2伸展部(図3,31b−2)と、前記第1伸展部(図3,31b−1)の前記内周側の面上に設けられた導電性弾性部(図3,33)とを具備する。そして、前記中板部(図3,31b−3)が前記基体管(図3,21)の前記端部に被せられるとき、前記導電性弾性部(図3,33)が前記リード膜(図3,22)に電気的かつ機械的に接続される。
【0014】
更に、本発明の燃料電池は、直列に接続された複数の燃料電池セル(図6/7,11)を含み、筒型の基体管(図6/7,21)上に形成された燃料電池セル部(図6/7,11の集合)と、前記複数の燃料電池セル(図6/7,11)の1つに接続され、前記基体管(図6/7,21)上の端部に形成されたリード膜(図6/7,22)と、前記リード膜(図6/7,22)に接続される金属コネクタ(図6/7,30b)とを具備する。また、前記金属コネクタ(図6/8,30b)は、円筒形状の接続部(図6/7,30b−4)と、前記接続部(図6/7,30b−4)の前記基体管(図6/7,21)側の端から、直径が基体管(図6/7,21)の外径よりも大きくなるように前記基体管(図6/7,21)の側に斜めに広がるように延びる斜口部(図6/7,30b−2)と、前記斜口部(図6/7,30b−2)の前記基体管(図6/7,21)側の端から前記基体管(図6/7,21)方向に延びる筒部(図6/7,30b−3)と、前記筒部(図6/7,30b−3)の前記基体管(図6/7,21)側の端から基体管(図6/7,21)方向と逆方向へと湾曲し、前記湾曲した先端が基体管(図6/7,21)方向と逆方向で、基体管(図6/7,21)と平行か又は基体管(図6/7,21)から離れる方向である押え部(図6/7,30b−1)とを具備する。そして、前記金属コネクタ(図6/7,30b)が前記基体管(図6/7,21)の前記端部に被せられるとき、前記押え部(図6/7,30b−1)が前記リード膜(図6/7,22)に電気的かつ機械的に接続される。
【0015】
更に、本発明の燃料電池は、直列に接続された複数の燃料電池セル(図8/9,11)を含み、筒型の基体管(図8/9,21)上に形成された燃料電池セル部(図8/9,11の集合)と、前記複数の燃料電池セル(図8/9,11)の1つに接続され、前記基体管(図8/9,21)上の端部に形成されたリード膜(図8/9,22)と、前記リード膜(図8/9,22)に接続される金属コネクタ(図8/9,30c)とを具備する。また、前記金属コネクタ(図8/9,30c)は、平らなリング状の接続部(図8/9,30c−3)と、前記接続部(図8/9,30c−3)の内周部から前記基体管(図8/9,21)方向に延びる円筒型の筒部(図8/9,30c−2)と、前記筒部(図8/9,30c−2)の前記基体管(図8/9,21)側の端から前記基体管(図8/9,21)方向に外側に弓なりに膨らみ、前記基体管(図8/9,21)の内径よりも直径が大きくなった後、膨らんだ先がすぼまり、前記すぼまりの先端の直径が前記基体管(図8/9,21)の内径よりも小さい押え部(図8/9,30c−1)とを具備する。そして、前記金属コネクタ(図8/9,30c)が前記基体管(図8/9,21)の前記端部に被せられるとき、前記押え部(図8/9,30c−1)が前記リード膜(図8/9,22)に電気的かつ機械的に接続される。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器(図2,8/9/4)と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガス(図2,1)を供給する第1供給室(図2,8)であり、第二番目の室は、前記第1ガス(図2,1)を排出する排出室(図2,9)であり、第三番目の室は、酸化剤ガスである第2ガス(図2,2)供給する第2供給室(図2,4)であり、内管(図2,12)と外管(図2,3)の二重管構造を有し、前記外管(図2,3)の外面に複数の燃料電池セルを形成した燃料電池セル管(図2,3/12)とを具備する。ここで、前記燃料電池セル管(図2,3/12)の前記外管(図2,3)の一端部である第1端部(図2,20a)は、オネジ構造の第1金属コネクタ(図10/11,30a)を有する。また、前記排出室(図2,9)と前記第2供給室(図2,4)とを仕切る仕切板(図2,7)は、前記第2供給室(図2,4)と反対の側へ延びるメネジ構造を有するソケット(図10,36−1;図2、7が図10、36−1/2に相当)を有する。そして、前記第1端部(図2,20a)が、前記仕切板(図2,7)において前記排出室(図2,9)に開放され、前記第1金属コネクタ(図10/11,30a)と前記ソケット(図10,36−1)とで接合され、前記外管(図2,3)の他端部である第2端部は、前記第2供給室(図2,4)内へ延び、閉塞している。一方、前記燃料電池セル管(図2,3/12)の前記内管(図2,12)の一端部である第3端部は、前記第1供給室(図2,8)に開放されて接合され、前記内管(図2,12)の他端部である第4端部は、前記第2端部近傍にまで延びる。
【0017】
また、本発明の燃料電池システムは、内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器(図4,38/41/39)と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガス(図4,1)を供給する第1供給室(図4,38)であり、第二番目の室は、酸化剤ガスである第2ガス(図4,2)を供給する第2供給室(図4,41)であり、第三番目の室は、前記第1ガス(図4,1)を排出する排出室(図4,39)であり、基体管(図10/11,21)の外面に複数の燃料電池セルを形成した燃料電池セル管(図4,3)とを具備する。ここで、前記燃料電池セル管(図4,3)の一端部である第1端部(図4,20b)は、オネジ構造の第1金属コネクタ(図10/11,30a)を有する。また、前記第1供給室(図4,38)と前記第2供給室(図4,41)とを仕切る第1仕切板(図4,36)は、前記第2供給室(図4,41)と反対の側へ延びるメネジ構造を有する第1ソケット(図10,36−1)を有する。そして、前記第1端部(図4,3)が、前記第1仕切板(図4,36)において前記第1供給室(図4,38)に開放され、前記第1金属コネクタ(図10,30a)と前記第1ソケット(図10,36−1)とで接合されている。一方、前記燃料電池セル管(図4,3)の他端部である第2端部は、前記排出室(図4,39)に開放されて接合される。
【0018】
また、本発明の燃料電池システムは、前記第2端部は、オネジ構造の第2金属コネクタ(図10/12,30a)を有する。また、前記排出室(図4,39)と前記第2供給室(図4,41)とを仕切る第2仕切板(図4,37)は、前記第2供給室(図4,41)と反対の側へ延びるメネジ構造を有する第2ソケット(図10,36−1)を有する。そして、前記燃料電池セル管(図4,3)が、前記第2仕切板(図4,37)において前記第2供給室(図4,41)に開放され、前記第2金属コネクタ(図10/12,30a)と前記第2ソケット(図10,36−1)とで接合される。
【0019】
また、本発明の燃料電池システムは、前記燃料電池セル管(図2,3/12;図4,3)が、前記複数の燃料電池セルの1つに接続され、前記第1端部(図2,20a;図4,20b)に形成されたリード膜(図10/11/12,22)とを含んでいる。また、前記第1金属コネクタ(図10/11/12,30a)が、円筒である接続部(図11/12,30a−4)と、前記接続部(図11/12,30a−4)の一端部から前記第1端部(図2,20a;図4,20b)方向に延びたオネジ構造を有する円筒であるネジ部(図11/12,30a−2)と、前記ネジ部(図11/12,30a−2)の一端部から概ね前記第1端部(図2,20a;図4,20b)方向に、前記燃料電池セル管の中心軸方向にやや湾曲しながら延びる押え部(図11/12,30a−1)と、前記押え部(図11/12,30a−1)の一端部から概ね前記第1端部(図2,20a;図4,20b)方向に、前記燃料電池セル管(図2,3/12;図4,3)の外周面に沿って延びた円筒であるカバー部(図11/12,30a−3)とを含んでいる。そして、前記第1金属コネクタ(図10/11/12,30a)が前記燃料電池セル管(図2,3/12;図4,3)の前記第1端部(図2,20a;図4,20b)に被せられるとき、前記押え部(図11/12,30a−1)が前記リード膜(図10/11/12,22)に電気的かつ機械的に接続される。
【0020】
更に、本発明の燃料電池システムは、内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器(図2,8/9/4)と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガス(図2,1)を供給する第1供給室(図2,8)であり、第二番目の室は、前記第1ガス(図2,1)を排出する排出室(図2,9)であり、第三番目の室は、酸化剤ガスである第2ガス(図2,2)を供給する第2供給室(図2,4)であり、内管(図2,12)と外管(図2,3)の二重管構造を有し、前記外管(図2,3)の外面に複数の燃料電池セルを形成した燃料電池セル管(図2,3/12)とを具備する。ここで、前記排出室(図2,9)と前記第2供給室(図2,4)とを仕切る仕切板(図2,7)は、前記第2供給室(図2,4)の側へ延びる取付部(図13,36−3)を有する。また、前記外管(図2,3)の一端部である第1端部は、前記仕切板(図2,7)において前記排出室(図2,9)に開放され、前記取付部(図13,36−3)で接合されている。そして、前記外管(図2,3)の他端部である第2端部は、前記第2供給室(図2,4)内へ延び、閉塞している。一方、前記燃料電池セル管の前記内管(図2,12)の一端部である第3端部は、前記第1供給室(図2,8)に開放されて接合され、前記内管(図2,12)の他端部である第4端部は、前記第2端部近傍にまで延びる。
【0021】
更に、本発明の燃料電池システムは、内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器(図4,38/41/39)と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガス(図4,1)を供給する第1供給室(図4,38)であり、第二番目の室は、酸化剤ガスである第2ガス(図4,2)を供給する第2供給室(図4,41)であり、第三番目の室は、前記第1ガス(図4,1)を排出する排出室(図4,39)であり、基体管(図13,21)の外面に複数の燃料電池セルを形成した燃料電池セル管(図4,3)とを具備する。ここで、前記第1供給室(図4,38)と前記第2供給室(図4,41)とを仕切る第1仕切板(図4,36)は、前記第2供給室(図4,41)の側へ延びる第1取付部(図13,36−3)を有する。また、前記燃料電池セル管(図4,3)の一端部である第1端部は、前記第1仕切板(図4,36)において前記第1供給室(図4,8)に開放され、前記第1取付部(図13,36−3)で接合されている。そして、前記燃料電池セル管(図4,3)の他端部である第2端部は、前記排出室(図4,39)に開放されて接合される。
【0022】
更に、本発明の燃料電池システムは、前記排出室(図4,39)と前記第2供給室(図4,41)とを仕切る第2仕切板(図4,37)は、前記第2供給室(図4,41)の側へ延びる第2取付部(図4,37−3)を有している。そして、前記燃料電池セル管(図4,3)が、前記第2仕切板(図4,37)において前記排出室(図4,39)に開放され、前記第2取付部(図4,37−3)で接合される。
【0023】
上記課題を解決するための本発明の燃料電池は、導電性を有するリード膜(図1,22)を端部に形成された筒型の基体管(図1,21)と、前記基体管(図1,21)の前記端部において前記リード膜(図1,22)に接続される集電部(図2,20a)とを具備する。ここで、前記集電部(図2,20a)は、ドーナッツ形状の上板部(図1,31a−3)と、前記上板部(図1,31a−3)の外周から前記基体管(図1,21)方向に延びる第1伸展部(図1,31a−1)と、前記上板部(図1,31a−3)の内周から前記基体管(図1,21)方向に延びる第2伸展部(図1,31a−2)と、前記第1伸展部(図1,31a−1)の前記第2伸展部(図1,31a−2)側の面上に設けられた第1導電性弾性部(図1,33)と、前記第2伸展部(図1,31a−2)の前記第1伸展部(図1,31a−1)側の面上に設けられた第2弾性部(図1,34)と、前記第1導電性弾性部(図1,33)に接続され、前記第1伸展部(図1,31a−1)の前記第2伸展部(図1,31a−2)側と反対の面上を上方に向かって延びるリード線(図1,32)とを具備する。そして、前記上板部(図1,31a−3)が前記基体管(図1,21)の前記端部に被せられるとき、前記第1導電性弾性部(図1,33)が前記リード線(図1,32)と前記リード膜(図1,22)に電気的かつ機械的に接続された電気的接合構造を有し、かつ前記第2弾性部(図1,34)が前記基体管(図1,21)の内側面に機械的に接続される。
【0024】
また、本発明の燃料電池は、導電性を有するリード膜(図3,22)を端部に形成された筒型の基体管(図3,21)と、前記基体管(図3,21)の前記端部において前記リード膜(図3,22)に接続される集電部(図2,20a)とを具備する。ここで、前記集電部(図2,20a)は、ドーナッツ形状の中板部(図3,31b−3)と、前記中板部(図3,31b−3)の外周から前記基体管(図3,21)方向に延びる第1伸展部(図3,31b−1)と、前記中板部(図3,31b−3)の内周から前記基体管(図3,21)方向と反対の方向に延びる第2伸展部(図3,31b−2)と、前記第1伸展部(図3,31b−1)の前記内周側の面上に設けられた導電性弾性部(図3,33)とを具備する。そして、前記中板部(図3,31b−3)が前記基体管(図3,21)の前記端部に被せられるとき、前記導電性弾性部(図3,33)が前記リード膜(図3,22)に電気的かつ機械的に接続される電気的接合構造を有する
【0025】
更に、本発明の燃料電池は、導電性を有するリード膜(図6/7,22)を端部に形成された筒型の基体管(図6/7,21)と、前記基体管(図6/7,21)の前記端部において前記リード膜(図6/7,22)に接続される金属コネクタ(図6/7,30b)とを具備する。ここで、前記金属コネクタ(図6/7,30b)は、円筒形状の接続部(図6/8,30b−4)と、前記接続部(図6/7,30b−4)の前記基体管(図6/7,21)側の端から、直径が基体管(図6/7,21)の外径よりも大きくなるように前記基体管(図6/7,21)の側に斜めに広がるように延びる斜口部(図6/7,30b−2)と、前記斜口部(図6/7,30b−2)の前記基体管(図6/7,21)側の端から前記基体管(図6/7,21)方向に延びる筒部(図6/7,30b−3)と、前記筒部(図6/7,30b−3)の前記基体管(図6/7,21)側の端から前記基体管(図6/7,21)方向と逆方向へと湾曲し、前記湾曲した先端が前記基体管(図6/7,21)方向と逆方向で、前記基体管(図6/7,21)と平行か又は前記基体管(図6/7,21)から離れる方向である押え部(図6/7,30b−1)とを具備する。そして、前記金属コネクタ(図6/7,30b)が前記基体管(図6/7,21)の前記端部に被せられるとき、前記押え部(図6/7,30b−1)が前記リード膜(図6/7,22)に電気的かつ機械的に接続される電気的接合構造を有する
【0026】
更に、本発明の燃料電池は、導電性を有するリード膜(図8/9,22)を端部に形成された筒型の基体管(図8/9,21)と、前記基体管(図8/9,21)の前記端部において前記リード膜(図8/9,22)に接続される金属コネクタ(図8/9,30c)とを具備する。ここで、前記金属コネクタ(図8/9,30c)は、平らなリング状の接続部(図8/9,30c−3)と、前記接続部(図8/9,30c−3)の内周部から前記基体管(図8/9,21)方向に延びる円筒型の筒部(図8/9,30c−2)と、前記筒部(図8/9,30c−2)の前記基体管(図8/9,21)側の端から前記基体管(図8/9,21)方向に外側に弓なりに膨らみ、前記基体管(図8/9,21)の内径よりも直径が大きくなった後、膨らんだ先がすぼまり、前記すぼまりの先端の直径が前記基体管(図8/9,21)の内径よりも小さい押え部(図8/9,30c−1)とを具備する。そして、前記金属コネクタ(図8/9,30c)が前記基体管(図8/9,21)の前記端部に被せられるとき、前記押え部(図8/9,30c−1)が前記リード膜(図8/9,22)に電気的かつ機械的に接続される電気的接合構造を有する
【0027】
更に、本発明の燃料電池は、導電性を有するリード膜(図10/11/12,22)を端部に形成された筒型の基体管(図10/12/13,21)と、前記基体管(図10/11/12,21)の前記端部において前記リード膜(図10/11/12,22)に接続される前記第1金属コネクタ(図10/11/12,30a)とを具備する。ここで、前記第1金属コネクタ(図10/11/12,30a)は、円筒である接続部(図11/12,30a−4)と、前記接続部(図11/12,30a−4)の一端部から前記基体管(図10/11/12,21)方向に延びたオネジ構造を有する円筒であるネジ部(図11/12,30a−2)と、前記ネジ部(図11/12,30a−2)の一端部から概ね前記基体管(図10/11/12,21)方向に、基前記体管(図10/11/12,21)の中心軸方向にやや湾曲しながら延びる押え部(図11/12,30a−1)と、前記押え部(図11/12,30a−1)の一端側から概ね前記基体管(図10/11/12,21)の外周面に沿って延びた円筒であるカバー部(図11/12,30a−3)とを含む。そして、前記第1金属コネクタ(図10/11/12,30a)が前記基体管(図10/11/12,21)の前記端部に被せられるとき、前記押え部(図10/11/12,30a−1)が前記リード膜(図10/11/12,22)に電気的かつ機械的に接続される電気的接合構造を有する
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の実施の形態に関して、添付図面を参照して説明する。
本実施例において、筒型のうち円筒型の燃料電池の電気的接合部(集電部)の設置に関して例を示して説明するが、他の筒型構造を有する燃料電池にも適用が可能である。更に、燃料電池に限らずセラミックスと金属の電気的接合においても適用可能である。なお、各実施の形態において同一又は相当部分には同一の符号を付して説明する。
【0029】
(実施例1)
本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第一の実施の形態に関して、図面を参照して説明する。
図2は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第一の実施の形態に関わる燃料電池の概略図(断面図)である。燃料電池セル管としてのセルチューブ3、第二供給室としての酸化剤供給室4、管板A6と管板B7とガス供給口8−1を有する第一供給室としての供給室8とガス排出口9−1を有する排出室9とを有するヘッダ5、断熱材10、燃料注入管12、集電部A20aからなる。なお、図2の構成は、図示しない断熱及びガスリークの安全性を考慮した容器内に設置されている。また、本図面においては、集電に関する詳細な構成について、省略している。
【0030】
ガス供給口8−1から供給室8に供給された燃料ガス1が、燃料注入管12へ、その一端部(上端部)から入り、その他端部(下端部)=セルチューブ3の他端部(下端部)に達する。そして、燃料ガスは、燃料注入管12の外側でセルチューブ3の内側を、セルチューブ3の一端部(上端部)に向かって流れる。その途中で、セルチューブ3の外周部に形成された燃料電池セルに供給される。酸化剤ガスは、酸化剤供給室4にてセルチューブ3の外側に供給され、燃料電池セルに供給される。そして、両ガスと燃料電池セルとにより発電がなされる。
【0031】
また、図1は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第一の実施の形態を示す構成図(断面図)である。管板B7、断熱材10、シールキャップ13、押えリングB16、集電接合部19、基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24と電解質25と空気極26とを有する燃料電池セル11、インタコネクタ27、保護膜28、集電キャップ31である集電キャップA31aとリード線32と導電性弾性部33と弾性部34とを有する集電部A20a、端部リード膜35からなる。
【0032】
従来の技術(図15)では、基体管21の一端部(上端部)の内周部において、リード膜115と集電接合部116と集電キャップ113との接合により、電流を集電していた。本発明においては、図1に示す様に、内周部には集電キャップA31aを保持するための導電性弾性部33及び弾性部34を入れたこと、集電自体は外周部において導電性弾性部33及びリード線32を設けて行なうようにし、更に接合の確実性を向上させたことが、従来の技術と大きく異なる点である。接合特性を向上させることにより、抵抗ロスや不要な発熱を防止することができ、安定的な接合を維持することが可能となる。また、セルチューブ3に関しては、従来引張荷重であった接合部が圧縮荷重になるので、セルチューブ3が破損し難くなる(集電キャップは破損したとしても低コストの損失で済む)。
【0033】
以下に各構成を詳細に説明する。
図2を参照して、まず燃料電池全体ついて説明する。
燃料電池セル管の外管としてのセルチューブ3は、多孔質セラミックスの基体管の外周面に燃料電池セルを形成された、燃焼電池の発電部を構成する円筒型の管である。セルチューブ3は、第1端部としての一端部を排出室9(後述)の管板B7(後述)に開放されて接合され、支持されている。また、第2端部としての他端部は、閉塞され、酸化剤供給室4へ延びている。セルチューブ3の内部には、燃料注入管12を有している。
基体管の長手方向の一定の間隔で、外周面上に燃料極、電解質、空気極が順に積層され、燃料電池セル11を形成している(後述)。燃料ガス1が、燃料注入管12(後述)によりセルチューブ3の下端部(他端部)よりセルチューブ3内部の燃料電池セル11(後述)へ供給される。そして、基体管21(後述)の厚み方向に孔中を拡散し燃料極に達し、セルチューブ3の外側を流れる酸化剤ガス2と共に発電に寄与する。発電された電力は、集電部A20a及び集電接合部19(後述)から集電される。
なお、外管としてのセルチューブ3と、内管としての燃料注入管12(後述)とを合わせて、燃料電池セル管ともいう。
【0034】
第2供給室としての酸化剤供給室4は、ヘッダ5の下方(一方)の側に隣接し、ヘッダ5の燃料ガスと、酸化剤供給室4の酸化剤ガス2が混合しないように隔離されている。そして、セルチューブ3の大部分を含んでおり、セルチューブ3に酸化剤ガス2を供給する室である。
【0035】
次に、ガス供給口8−1を有する第一供給室としての供給室8と、ガス排出口9−1を有する排出室9と、管板A6と、管板B7とを有するヘッダ5について説明する。
第1供給室としての供給室8は、燃料注入管12(後述)の上端部(一端部)の上部にあり、中空の直方体又は円柱状の形をしているガス分配室である。本実施例では、直方体である。燃料ガス1(後述)の供給を受けるためのガス供給口8−1を有する。内部にガスの流れを整える整流板のような機構(図示せず)が付属している場合も有る。底面は管板A6(後述)であり、燃料注入管12が取付けられている。燃料注入管12は、供給室8に入った燃料ガス1がセルチューブ3へ供給されるように管板A6と連結し、開放されて接合している。供給室8は、複数存在する各セルチューブ3へ、均等に燃料ガス1を供給する。それと共に、各セルチューブ3の支持も行なう、金属製の室である。
【0036】
排出室9は、セルチューブ3の上端部(一端部)の上部にあり、中空の直方体又は円柱状の形をしているガス分配室である。本実施例では、直方体である。燃料ガス1(後述)の排出を行なうためのガス排出口9−1を有する。内部にガスの流れを整える整流板のような機構(図示せず)が付属している場合も有る。上部の天板は管板A6(後述)であり、供給室8がある。燃料注入管12が取付けられている。また、底面は管板B7(後述)であり、セルチューブ3が取付けられている。セルチューブ3は、セルチューブ3から排出される使用済み燃料ガス1を収集可能なように管板B7と連結し、開放されて接合している。それと共に、セルの支持も行なう、金属製の室である。
【0037】
管板A6は、供給室8の底面の板であり、排出室9の天板であり、供給室8と排出室9とを仕切っている。燃料注入管12を接続するための孔が(燃料注入管12の数だけ)開口している。燃料注入管12と、燃料注入管12の上端部(一端部)でガスの出入りが出来るように連結し、開放されて接合している。そして、1本又は複数の燃料注入管12を強固に支持している、金属製の板である。
【0038】
管板B7は、排出室9の底面の板であり、セルチューブ3を接続するための孔が(セルチューブ3の数だけ)開口している。排出室9と酸化剤供給室4とを仕切る仕切板である。また、セルチューブ3とセルチューブ3の上端部(一端部)でガスの出入りが出来るように連結し、開放されて接合している。そして、1本又は複数のセルチューブ3を支持している、金属製の板である。なお、高温側(セルチューブ3側)に、断熱材10(後述)が取付けられ、金属の耐高温性を上げている。
【0039】
次に、断熱材10は、管板B7の排出室9の外側である下端部(一端部)に取付けられた断熱材である。セルチューブ3の発電に伴う発熱(約900℃)の熱を遮断し、管板B7及びセルチューブ3と管板B7との接合部を熱的に保護する。材料としては、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、石英ガラスウールなどである。
【0040】
燃料電池セル管の内管としての燃料注入管12は、その第3端部としての上端部(一端部)で、供給室8に入った燃料ガス1がセルチューブ3へ供給されるように管板A6と連結し、開放されて接合している。そして、第4端部としての下端部(他端部)は、セルチューブ3の内部の下端部(他端部、閉塞している)付近において、そこに接することなく、開放されている。
供給室に入った燃料ガス1は、燃料注入管12の上端部(一端部)に入り、その下端部(他端部=セルチューブ3の下端部(他端部))に達し、そこから出て、セルチューブ3の内部であって燃料注入管12の外部を、セルチューブ3の上端部(一端部)へ向けて移動する。ガスは、その移動の間に、セルチューブ3の側面を、その外側に向けて拡散し、チューブ外側に設けられた燃料電池セル11に達する。そして、そこにおいて行なわれる発電に寄与する。
【0041】
集電部A20aは、燃料電池セル11(後述)で発電された電力を取り出すための集電用端子である。詳細は後述する。
【0042】
なお、第一ガスとしての燃料ガス1は、水素、メタン等の燃料ガス1と水蒸気との混合ガスである。
また、第二ガスとしての酸化剤ガスは、酸素、空気、あるいはそれらを含む混合ガスである。
【0043】
次に、図1を参照して、セルチューブ3上の燃料電池セル11及び集電部A20aについて説明する。図中、図2に示す燃料注入管12及びセルチューブ3から電力を引き出す電線については、省略している。
【0044】
押えリングB16は、セルチューブ3を管板B7に取り付ける際、管板B7の孔とセルチューブ3との間の隙間を埋め、セルチューブ3を管板B7に強固に支持させるための環状の部材である。それと同時に、排出室9の使用済みの燃料ガス1と酸化剤供給室4の酸化剤ガスとの間をガスシールするためのシール部材でもある。ステンレスなどの金属、又は、アルミナやジルコニア、マグネシアスピネルのようなセラミックス製である。
【0045】
基体管21は、燃料電池セル管の外管としてのセルチューブ3の燃料電池セル11や、集電部A20a、端部リード膜35などが形成される前の基板となる基体管である。セラミックス製の多孔質である筒型の管である。内部を流れる燃料ガスが、側面(壁面)を径方向に拡散し、基体管21の外周部に形成された燃料電池セル11に達することが可能である。
【0046】
シールキャップ13は、円柱状の蓋であり、円柱部とその円柱部の外周からセルチューブ3方向へ延びる円筒部とから成る。セルチューブ3の下端部(他端部)を閉塞させ、内部の燃料ガス1が外部の酸化剤供給室4へリークしないようにする。あるいは逆に、酸化剤供給室4の酸化剤ガス2が、セルチューブ3の内部へリークしないようにする。
【0047】
集電接合部19は、複数の燃料電池セル11により発電された電力の他方の引き出し電極部である。ステンレスなどの金属や、金属でコーティングしたセラミックスなどを使用した円筒状である。セルチューブ3の他端部(下端部)の内周部分において、燃料電池セル11のセルチューブ3の他端部(下端部)の一番下側のセルから延びる端部リード膜35と集電接合部19の外周部とが接続している。ここから、図示しない取出し電線(外部へ電力を引き出すための電線)に接続している。
【0048】
端部リード膜35は、リード線の役割を果たす膜である。外周部において、燃料電池セル11のセルチューブ3の他端部(下端部)の一番下側のセルから延び、他端部(下端部)で内周部側に折り返している。折り返したセルチューブ3の他端部(下端部)の内周部側で集電接合部19と接続している。
【0049】
燃料電池セル11は、セルチューブ3上の外周面に形成された燃料電池セルである。燃料極24、電解質25、空気極26とから成る。一個で一つの発電可能な電池を形成している。セルチューブ3の内部の燃料ガス1が、セルチューブの壁面(側面)を外方へ拡散し、表面の電池のアノード電極(燃料極24)に達し、一方、セルチューブ3の外部の酸化剤ガス2が、電池表面のカソード電極(空気極26)に達し、発電が行なわれる。
なお、複数の燃料電池セル11の集まった領域(集合)を燃料電池セル部という。
【0050】
燃料極24は、基体管21上に直接形成された燃料電池セル11の燃料極(アノード)である。電解質が酸素イオン導電体の場合、電解質を経由して輸送される酸素イオンと、供給された燃料ガス1中の水素又は一酸化炭素とを結合させ、水又は二酸化炭素を生成するための触媒であり、燃料電池セル11の電極でもある。電解質が水素イオン導電体の場合、供給された燃料ガス1中の水素をイオン化し、電解質へ供給するための触媒であり、電極でもある。
【0051】
電解質25は、燃料電池セル11の電解質であり、燃料電池セルが発電するためイオン導電性を有する電解質の膜である。電解質中に、酸素イオンを輸送する酸素イオン導電体と、水素イオンを輸送する水素イオン導電体とがある。本実施例では、酸素イオン導電体である安定化ジルコニアである。
【0052】
空気極26は、燃料電池セル11の空気極(カソード)である。電解質が酸素イオン導電体の場合、供給された酸化剤ガス2中の酸素をイオン化し、電解質へ供給するための触媒であり、電極でもある。電解質が水素イオン導電体の場合、電解質を経由して輸送される水素イオンと供給された酸化剤ガス2中の酸素とを結合させ、水を生成するための触媒であり、電極でもある。
【0053】
上記の、燃料極24と電解質25と空気極26とは、1組で一つの燃料電池セル11を形成する。
【0054】
インタコネクタ27は、個々の燃料電池セル11を接続するインタコネクタである。1本のセルチューブ3上においては、複数の燃料電池セル11が直列に接続されている。インタコネクタは、その接続を行なっている導電性の膜である。インタコネクタ27は、一方の燃料電池セル11の燃料極24と、隣接する他方の燃料電池セル11の空気極26とを接続する。電解質にかかっている部分が合っても良い。
【0055】
保護膜28は、インタコネクタ27を保護する(特に高温酸化雰囲気から保護する)ための膜である。インタコネクタ27全体を覆うように形成されている。材質は、金属の酸化物系の皮膜やセラミックスの膜である。
【0056】
リード膜22は、複数の燃料電池セル11で発電した直流電力の一方の極を集電部A20aへ引き出すためのリード線の役割をする膜である。この図上のリード膜22には、後述の燃料電池セル11から集電部の手前まである気密膜23が積層されている。基体管21の外周部の燃料電池セル11のうち、最も一端部(上端部)寄りのものの空気極26と接続している。そして、リード膜22は、その空気極26から基体管21の外周部をその一端部(上端部)まで延び、更に引き続いて、基体管21の内周部まで連続的に延びている。ただし、内周部については、集電部A20aの範囲までである。周方向の幅は、発電する電力の大きさとそのリード膜22の厚みにより、その抵抗が引き出し線として十分低くなるように決定する。基体管全面であっても、ある特定の幅であってもよい。
【0057】
気密膜23は、リード膜22及び端部リード膜35を保護する(特に高温酸化雰囲気から保護する)ための膜である。基体管21の一端部(上端部)では、空気極26から基体管21の一端部(上端部)まで延びたリード膜22全体を覆うように形成されている。ただし、集電部A20aのリード膜22部分には、形成されていない。また、基体管21の他端部(下端部)では、燃料極24から基体管21の他端部(下端部)まで延びた端部リード膜35全体を覆うように形成されている。ただし、シールキャップ13の端部リード膜35部分には、形成されていない。材質は、金属の酸化物系の皮膜やセラミックスの膜である。
【0058】
集電部A20aは、複数の燃料電池セル11により発電された電力の一方の引き出し電極部である。燃料電池セル11から延びるリード膜22と接続し、一方で外部からの引き出し線とも接続し、両者の橋渡しをする。本実施例の集電部A20aは、集電キャップA31a(キャップ外周部31a−1、キャップ内周部31a−2、上板部31a−3、キャップ端子部31a−4)、リード線32、導電性弾性部33、弾性部34の部分をいう。以下に説明する。
【0059】
集電キャップA31aは、セルチューブ3の燃料電池の一方の引き出し電極であり、燃料電池を外部と電気的に接続するための端子でもある。セルチューブ3と同軸をなす形状を有する。集電キャップA31aは、ドーナッツ形状の上板部31a−3と、上板部31a−3の外周から基体管21方向に延びる第1伸展部としてのキャップ外周部31a−1と、上板部31a−3の内周から基体管21方向に延びる第2伸展部としてのキャップ内周部31a−2とを有する。また、上版部34の基体管21と反対側には、外部と接続する配線を接続するための凸部であるキャップ端子部31a−4が、上板部31a−3の面と垂直上方に延びて付属している。ステンレスなどの金属を使用している。
【0060】
リード線32は、複数の燃料電池セル11の1つに接続され、基体管21上の端部に形成されたリード膜22と集電キャップA31aを直接繋ぐリード線の役割を果たす部材である。金属線や、金属箔などを用いる。リード膜22側の接続部分は、リード膜22と金属ペーストなどで接続されている。そしてそれに加えて、導電性弾性部33によりリード膜22に強く押し付けられている。集電キャップA31a側の接続部分は、集電キャップA31aの適当な部分(図では、上板部31a−3の上部)に金属ペーストや導電性接着剤、ネジ等で接続されている。
【0061】
第1導電性弾性部としての導電性弾性部33は、キャップ外周部31a−1のキャップ内周部31a−2側の面上に設けられている。そして、集電キャップA31aと基体管21との接合がずれないように保持し、かつ、リード線32とリード膜22との電気的接触を強固にするための部材である。また、リード膜22とリード線32と導電性弾性部33と集電キャップA31aとの電気的接触を強固にするための部材でも有る。基体管21の一端部(上端部)の外周部(リード膜22あり)と、集電キャップA31aのキャップ外周部31a−1の基体管21側とが向い合い、その間にリード線32と導電性弾性部33が挟まれている。導電性弾性部33は、筒状の構造を有している。金属(パラジウム、白金、金、ニッケルなど)性のフエルトや網目構造のような弾性を有する材料及び構造である。上記の、電気的接触をより強固にする為に、金属ペースト(パラジウム、白金、金、ニッケルなど)を各構成部分(リード膜22、リード線32、導電性弾性部33、集電キャップA31a)同士の接触部分へ塗布する。
【0062】
第2弾性部としての弾性部34は、キャップ内周部31a−2のキャップ外周部31a−1側の面上に設けられている。集電キャップA31aと基体管21との接合がずれないように保持するための部材である。電気的接触を強固にする意味合いも有る。基体管21の一端部(上端部)の内周部と、集電キャップA31aのキャップ内周部31a−2の基体管21側とが向い合い、その間に弾性部34が挟まれ、筒状の構造を有している。金属性のフエルトや網目構造のような弾性を有する材料及び構造である。
【0063】
上記集電部A20aにおいては、上板部31a−3が基体管21の一端部に被せられるとき、導電性弾性部33がリード線32とリード膜22に電気的かつ機械的に接続され、かつ弾性部34が基体管21の内側面に機械的に接続される。
【0064】
なお、管板B7、断熱材10、については、図2に示すものと同一であるので、その説明は省略する。
【0065】
では、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第一の実施の形態の動作に関して、図面を参照して説明する。図2を参照して、このような構成をなす燃料電池において、供給室8内に水素やメタンのような燃料ガス1が水蒸気と共にガス供給口8−1から供給される。燃料ガス1(水蒸気を含む)は、各燃料注入管12に対してばらつきの無い流量で流入する。
【0066】
燃料ガス1(水蒸気を含む)は、燃料注入管12を進み、燃料注入管12の下端(他端)から出たところでセルチューブ3の下端部(他端部)であるシールキャップ13にぶつかる。そして、そこからセルチューブ3内で燃料注入管12の外側を、セルチューブ3の上端部(一端部)へ向けて流れる。このとき、セルチューブ3の壁面(側面)部分に燃料ガス1(水蒸気を含む)が拡散し、燃料電池セル11の燃料極24に達する。一方、酸化剤供給室4内のセルチューブ3の外周面に沿って酸素や空気のような酸化剤ガス2が供給される。それらは燃料電池セル11の空気極26に達する。そして、燃料ガス1(水蒸気を含む)と酸化剤ガス2との電解質25における電気化学的反応により、発電が行なわれ、電力が発生する。
【0067】
図1の場合、電池の正極は、空気極26(カソード)であり、負極は、燃料極24(アノード)である。すなわち、集電部A20a側がセルチューブ3の1本分の燃料電池の正極、集電接合部19側が負極となる。そして、供給される燃料ガス1、酸化剤ガス2、燃料極24、電解質25、空気極26などの特性により定まる電圧を発生する。正極及び負極に負荷を接合すれば、電流が流れ、電力を取出すことが出来る。電子は、 −集電接合部19−取出し電線(図示せず)−外部の負荷(図示せず)−集電キャップA31a−リード線32−リード膜22−燃料電池セル11(空気極26−電解質25−燃料極24)−インタコネクタ27−次の燃料電池セル11−・・・−そのセルチューブでの最後の燃料電池セル11−リード膜35−集電接合部19− のように流れる。従って、電流は、その逆に流れる。
【0068】
使用済みの燃料ガス1(改質された燃料ガス1)は、セルチューブ3の上端(一端)から排出室9へ移動する。そして、ガス排出口9−1から排ガス処理部へ送られる。一方、使用済みの酸化剤ガス2は、酸化剤供給室4より外部へ移動し、排ガス処理部へ送られる。排ガス処理部37では、上記の使用済み燃料ガス1及び酸化剤ガス2を混合し、触媒下で燃焼反応処理を行ない、無害化して外部へ排気する。
【0069】
以上のプロセスにおいて、集電キャップA31aは、導電性弾性部33及び弾性部34により、セルチューブ3上のリード膜22と導電性弾性部33及びリード線32に強固に電気的かつ機械的に接合しているので、電気的に切断することなく長期間に渡り安定的に電力を取出すことが可能となる。
【0070】
(実施例2)
本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第二の実施の形態に関して、図面を参照して説明する。
図2は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第二の実施の形態に関わる燃料電池の概略図(断面図)である。燃料電池セル管としてのセルチューブ3、第二供給室としての酸化剤供給室4、管板A6と管板B7とガス供給口8−1を有する第一供給室としての供給室8とガス排出口9−1を有する排出室9とを有するヘッダ5、断熱材10、燃料注入管12、集電部A20aからなる。なお、図2の構成は、図示しない断熱及びガスリークの安全性を考慮した容器内に設置されている。また、本図面においては、集電に関する詳細な構成について、省略している。
【0071】
また、図3は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第二の実施の形態を示す構成図(断面図)である。管板B7、断熱材10、シールキャップ13、押えリングB16、集電接合部19、基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24と電解質25と空気極26とを有する燃料電池セル11、インタコネクタ27、保護膜28、集電キャップ31である集電キャップB31bと導電性弾性部33とを有する集電部A20a、端部リード膜35からなる。
【0072】
従来の技術(図15)では、基体管21の一端部(上端部)の内周部において、リード膜115と集電接合部116と集電キャップ113との接合により、電流を集電していた。本発明においては、図3に示す様に、内周部には集電キャップB31bの部分を作らず、集電キャップB31bの保持及び集電自体は、外周部において導電性弾性部33を設けて行なうようにし、更に接合の確実性を向上させたことが、従来の技術と大きく異なる点である。接合特性を向上させることにより、抵抗ロスや不要な発熱を防止することができ、安定的な接合を維持することが可能となる。また、セルチューブ3に関しては従来引張荷重であった接合部が圧縮荷重になるので、セルチューブ3が破損し難くなる(集電キャップは破損したとしても低コストの損失で済む)。
【0073】
以下に各構成を詳細に説明する。
図2に関わる各構成については、実施例1と同様であるのでその説明を省略する。
【0074】
次に、図3を参照して、セルチューブ3上の燃料電池セル11及び集電部A20aについて説明する。図中、図2に示す燃料注入管12及びセルチューブ3から電力を引き出す線については、省略している。
リード膜22は、複数の燃料電池セル11で発電した直流電力の一方の極を外部に引き出すための引き出し線の役割をする膜である。基体管21の外周部の燃料電池セル11のうち、最も一端部(上端部)寄りのものの空気極26(後述)と接続している。そして、リード膜22は、その空気極26から基体管21の外周部をその一端部(上端部)まで延びている。周方向の幅は、発電する電力の大きさとその厚みにより、その部分の抵抗が引き出し線として十分低くなるように決定する。発電基体管全面であっても、ある特定の幅であってもよい。
【0075】
基体管21、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28は、実施例1で説明したものと同様であるので、その説明は省略する。なお、燃料極24と電解質25と空気極26とは、1組で一つの燃料電池セル11を形成する。
【0076】
本実施例の集電部A20aは、集電キャップB31b(キャップ外周部31b−1、キャップ内周部31b−2、中板部31b−3)、導電性弾性部33の部分をいう。
【0077】
集電キャップB31bは、セルチューブ3の燃料電池の一方の引き出し電極であり、燃料電池を外部と電気的に接続するための端子でもある。セルチューブ3と同軸をなす形状を有する。集電キャップB31bは、ドーナッツ形状の中板部31b−3と、中板部31b−3の外周から基体管21方向に延びる第1伸展部としてのキャップ外周部31b−1と、中板部31b−3の内周から基体管21と反対方向に延びる第2伸展部としてのキャップ内周部31b−2とを有する。また、キャップ内周部31b−2は、外部と接続する配線を接続するための凸部である。集電キャップB31bは、ステンレスなどの金属を使用している。
【0078】
導電性弾性部33は、キャップ外周部31b−1のキャップ内周部31b−2側の面上に設けられている。集電キャップB31bと基体管21との接合がずれないように保持し、かつ、リード膜22と導電性弾性部33と集電キャップB31bとの電気的接触を強固にするための部材でも有る。基体管21の一端部(上端部)の外周部(リード膜22あり)と、集電キャップB31bのキャップ外周部31b−1の基体管21側とが向い合い、その間に導電性弾性部33が挟まれている。導電性弾性部33は、筒状の構造を有している。金属(パラジウム、白金、金、ニッケルなど)性のフエルトや網目構造のような弾性を有する材料及び構造である。上記の、電気的接触をより強固にする為に、金属ペースト(パラジウム、白金、金、ニッケルなど)を各構成部分(リード膜22、導電性弾性部33、集電キャップB31b)同士の接触部分へ塗布する。
【0079】
上記集電部A20aは、中板部31−3が基体管21の一端部に被せられるとき、導電性弾性部33がリード膜22に電気的かつ機械的に接続される。
【0080】
なお、管板B7、断熱材10、シールキャップ13、押えリングB16,集電接合部19、端部リード膜35については、図2に示すものと同一であるので、その説明は省略する。
【0081】
では、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第二の実施の形態の動作に関して、図面を参照して説明する。
図2を参照して、このような構成をなす燃料電池において、供給室8内に水素やメタンのような燃料ガス1が水蒸気と共にガス供給口8−1から供給される。燃料ガス1(水蒸気を含む)は、各燃料注入管12に対してばらつきの無い流量で流入する。
【0082】
燃料ガス1(水蒸気を含む)は、燃料注入管12を進み、燃料注入管12の下端(他端)から出たところでセルチューブ3の下端部(他端部)であるシールキャップ13にぶつかる。そして、そこからセルチューブ3内で燃料注入管12の外側を、セルチューブ3の上端部(一端部)へ向けて流れる。このとき、セルチューブ3の壁面(側面)部分に燃料ガス1(水蒸気を含む)が拡散し、燃料電池セル11の燃料極24に達する。一方、酸化剤供給室4内のセルチューブ3の外周面に沿って酸素や空気のような酸化剤ガス2が供給される。それらは燃料電池セル11の空気極26に達する。そして、燃料ガス1(水蒸気を含む)と酸化剤ガス2との電解質25における電気化学的反応により、発電が行なわれ、電力が発生する。
【0083】
図3の場合、電池の正極は、空気極26(カソード)であり、負極は、燃料極24(アノード)である。すなわち、集電部A20a側がセルチューブ3の1本分の燃料電池の正極、集電接合部19側が負極となる。そして、供給される燃料ガス1、酸化剤ガス2、燃料極24、電解質25、空気極26などの特性により定まる電圧を発生する。正極及び負極に負荷を接合すれば、電流が流れ、電力を取出すことが出来る。電子は、 −集電接合部19−取出し電線(図示せず)−外部の負荷(図示せず)−集電キャップB31b−リード膜22−燃料電池セル11(空気極26−電解質25−燃料極24)−インタコネクタ27−次の燃料電池セル11−・・・−そのセルチューブでの最後の燃料電池セル11−リード膜35−集電接合部19− のように流れる。従って、電流は、その逆に流れる。
【0084】
使用済みの燃料ガス1(改質された燃料ガス1)は、セルチューブ3の上端(一端)から排出室9へ移動する。そして、ガス排出口9−1から排ガス処理部へ送られる。一方、使用済みの酸化剤ガス2は、酸化剤供給室4より外部へ移動し、排ガス処理部へ送られる。排ガス処理部37では、上記の使用済み燃料ガス1及び酸化剤ガス2を混合し、触媒下で燃焼反応処理を行ない、無害化して外部へ排気する。
【0085】
以上のプロセスにおいて、集電キャップB31bは、導電性弾性部33により、セルチューブ3上のリード膜22と導電性弾性部33に強固に機械的かつ電気的に接合しているので、電気的に切断することなく安定的に電力を取出すことが可能となる。
【0086】
(実施例3)
本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態に関して、図面を参照して説明する。
図4は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態の構成を示す図(断面図)であり、燃料電池は、燃料電池セル管としてのセルチューブ3、集電部B20b、集電部C20c、管板C36、管板D37、ガス供給口38−1を有する第一供給室としての供給室38、ガス排出口39−1を有する排出室39、断熱材40、第二供給室としての酸化剤供給室41からなる。なお、図4の構成は、図示しない断熱及びガスリークの安全性を考慮した容器内に設置されている。また、本図面においては、集電に関する詳細な構成について、省略している。
【0087】
ガス供給口38−1から供給室38に供給された燃料ガス1が、セルチューブ3の一端部に達する。そして、燃料ガスは、セルチューブ3の内側を他端部に向かって流れる。その途中で、セルチューブ3の外周部に形成された燃料電池セルに供給される。酸化剤ガス2は、酸化剤供給室41にてセルチューブ3の外側に供給され、燃料電池セルに供給される。そして、両ガスと燃料電池セルとにより発電がなされる。
【0088】
また、図5は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態の構成に関わるセルチューブ3、集電部B20b及びその周辺(供給室38側)の構成を示す概略図(断面図)である。セルチューブ3、燃料電池セル11、集電部B20b、管板C36、断熱材40、セル支持部40−1、充填材42から成る。本図面においては、発電を行なう燃料電池セル11同士の接合や、燃料電池セル11と集電に関わる部分(集電部B20bなど)の詳細については省略している。
なお、集電部C20c及びその周辺(排出室39側)については、管板が、管板D37であること以外は図5と同様であるので、その説明は省略する。
【0089】
セルチューブ3の外周部に形成された燃料電池セル11により発電された電力は、供給室38側の集電部B20bの電極と、排出室39側の集電部C20cの電極とから外部に取出される。
【0090】
また、図6は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態を示す構成図(断面図)である。集電部B20b及びその周辺(供給室38側)について示す。管板C36,セル支持部40−1を有する断熱材40、充填材42、基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28、集電部B20bである金属コネクタB30bからなる。
【0091】
また、図7は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態を示す構成図(断面図)である集電部C20c及びその周辺(排出室39側)について示す。図7については、管板が、管板D37であることと、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びていること以外は図6と同様であるので、その説明は省略する。
【0092】
本実施例では、燃料電池が横置きとなる。すなわち、セルチューブ3は横置きであり、断熱材40によって、2点で支持されている。そして、供給室38側の管板C36及び排出室39側の管板D37の2点でガスシールされている。すなわち、2点でセルチューブを支持しつつ、支持している断熱材とは別にシール専用の部材を導入している。燃料ガス1は、供給室38からセルチューブ3に進入し、排出室39へ排出されるという一方向(ワンスルー)のガスの流れである。従って、燃料注入管が不用な構造である。
更に、集電部B20bである金属コネクタB30bが、金属のクリップのような形状となり、非常に簡便な構造となっている。従って、作製が容易で低コストである。また、部品点数が少なく信頼性がより向上する。以上の点が、従来例と異なる。
【0093】
以下に各構成を詳細に説明する。
図4を参照して、まず燃料電池全体について説明する。燃料電池セル管としてのセルチューブ3は、多孔質セラミックスの基体管の外周面に燃料電池セルを形成された、燃料電池を構成する円筒型の管である。セルチューブ3は、第1端部としての一端部を供給室38(後述)に、第2端部としての他端部を排出室39(後述)に嵌合され、支持されている。そして、一端部が供給室38(後述)と、他端部が排出室39(後述)とガスの出入りが出来るように開放されている。内部に、実施例1〜実施例2にある燃料注入管を含んでいない。
基体管の長手方向の一定の幅毎に、外周面上に燃料極、電解質、空気極が順に積層され、燃料電池セルを形成している(後述)。燃料ガス1が、セルチューブ3の一端よりセルチューブ3の内部に供給され、セルチューブ3の厚み方向に孔中を拡散し燃料極に達し、セルチューブ3の外側を流れる酸化剤ガス2と共に発電に寄与する。発電された電力は、集電部B20b及び集電部C20cから集電される。
【0094】
第1供給室としての供給室38は、セルチューブ3の一端部にあり、中空の直方体や円柱状等の形をしているガス分配室である。本実施例では、直方体である。燃料ガス1(後述)の供給を受けるためのガス供給口38−1を有する。内部にガスの流れを整える整流板のような機構(図示せず)が付属している場合も有る。一方の面は管板C36(後述)であり、セルチューブ3が取付けられている。そして、管板C36により酸化剤供給室41(後述)と隔てられている。セルチューブ3は、供給室38に入った燃料ガス1がセルチューブ3へ供給されるように管板C36と連結、接合している。複数存在する各セルチューブ3へ、均等に燃料ガス1を供給する、ステンレスや耐熱合金などの金属製の室である。
【0095】
排出室39は、セルチューブ3の他端部にあり、中空の直方体や円柱状等の形をしているガス分配室である。本実施例では、直方体である。使用済みの燃料ガス1(後述)の排出を行なうためのガス排出口39−1を有する。内部にガスの流れを整える整流板のような機構(図示せず)が付属している場合も有る。一方の面は管板D37(後述)であり、セルチューブ3が取付けられている。そして、管板D37により酸化剤供給室41(後述)と隔てられている。セルチューブ3は、セルチューブ3から排出される使用済み燃料ガス1を収集可能なように管板D37と連結、接合している。ステンレスや耐熱合金などの金属製の室である。
【0096】
第2供給室としての酸化剤供給室41は、供給室38(の管板C36)と排出室39(の管板D37)との間にあり、それらと隔離され、セルチューブ3を含んでいる。セルチューブ3に酸化剤ガス2を供給する室である。そして、内部の管板C36及び管板D37の近傍に、断熱材40を固定している。ステンレスや耐熱合金などの金属製の室である。
【0097】
第1仕切板としての管板C36は、供給室38の一方の面の板であり、供給室38と酸化剤供給室41とを仕切る。セルチューブ3を接続するための孔が(セルチューブ3の数だけ)開口している。セルチューブ3と、セルチューブ3の一端部でガスの出入りが出来るように連結し、開放されて接合している。接合部分は、管板C36とセルチューブ3との隙間からガスをリークさせないために、応力などによる位置ずれや振動や衝撃を吸収することが可能なように、ステンレスや耐熱合金などの薄い金属製の板のような柔軟性のある部材を使用する。必要に応じて、ガスタイト性を確保するために、充填剤を用いて、リークを完全に抑えるようにする。
【0098】
第2仕切板としての管板D37は、排出室39の一方の面の板であり、排出室39と酸化剤供給室41とを仕切る。セルチューブ3を接続するための孔が(セルチューブ3の数だけ)開口している。セルチューブ3と、セルチューブ3の他端部でガスの出入りが出来るように連結し、開放されて接合している。接合部分は、管板D37とセルチューブ3との隙間からガスをリークさせないために、応力などによる位置ずれや振動や衝撃を吸収することが可能なように、ステンレスや耐熱合金などの薄い金属製の板のような柔軟性のある部材を使用する。必要に応じて、ガスタイト性を確保するために、充填剤を用いて、リークを完全に抑えるようにする。
【0099】
断熱材40は、管板C36及び管板D37の近傍であって、供給室38及び排出室39の外側の酸化剤供給室41内に固定されている。そして、セルチューブ3上の両端部の燃料電池セルが無い部分において、セルチューブ3を支持している。また、セルチューブ3の発電側の熱を遮断し、管板C36及び管板D37、あるいは、セルチューブ3と管板C36又は管板D37との接合部であるガスシール部分について、熱的に保護する。材料としては、多孔質シリカ、多孔質アルミナ、シリカ、アルミナ、マグネシアなどを主成分とする多孔体などである。
【0100】
集電部B20bは、燃料電池セル11(後述)で発電された電力を取り出すための集電用端子である。詳細は後述する。
また、集電部C20cは、燃料電池セル11(後述)で発電された電力を取り出すための集電用端子である。詳細は後述する。
【0101】
なお、第一ガスとしての燃料ガス1は、水素、メタン等の燃料ガス1と水蒸気との混合ガスである。
また、第二ガスとしての酸化剤ガスは、酸素、空気、あるいはそれらを含む混合ガスである。
【0102】
次に、図5を参照して、セルチューブ3、集電部B20b及びその周辺(供給室38側)について説明する。本実施例では、集電部B20bの一つの実施の形態として金属コネクタB30bについて説明する。なお、集電部C20c及びその周辺(排出室39側)については、管板が、管板D37であること以外は図5と同様であるので、その説明は省略する。
図5は、集電部B20b及びその周辺部を示す図(断面図)である。セルチューブ3の一端側、燃料電池セル11、集電部B20b、リード膜22、管板C36、セル支持部40−1を有する断熱材40、充填剤42、からなる。
【0103】
集電部B20bは、複数の燃料電池セル11により発電された電力の一方の引き出し電極部である。燃料電池セル11から延びるリード膜22(後述)と接続し、一方で外部からの引き出し線とも接続し、両者の橋渡しをする。詳細は後述する。
【0104】
燃料電池セル11は、セルチューブ3上の外周面に形成された燃料電池セルである。燃料極24、電解質25、空気極26とから成る。一個で一つの発電可能な電池を形成している。セルチューブ3の内部の燃料ガス1が、セルチューブの壁面(側面)を外方へ拡散し、表面の電池のアノード電極(燃料極24)に達し、一方、セルチューブ3の外部の酸化剤ガス2が、電池表面のカソード電極(空気極26)に達し、発電が行なわれる。詳細は、後述する。
なお、複数の燃料電池セル11が集まった領域(集合)を燃料電池セル部という。
【0105】
リード膜22は、複数の燃料電池セル11で発電した直流電力の一方の極を集電部B20b又は集電部C20cへ引き出すためのリード線の役割をする膜である。この図上のリード膜22には、後述の燃料電池セル11から集電部の手前まである気密膜23が積層されている。しかし、図上では省略している。詳細は後述する。
【0106】
断熱材40がセルチューブ3を支持している個所であるセル支持部40−1に隙間があるのは、セル支持部40−1の直径が、セルチューブ3の直径よりもやや大きい程度(前述)であるからである。その場合、セルチューブ3の支持は、セルチューブ3から見て下側のセル支持部40−1の面で行なう。別の支持方法として、ガラスウールや石綿のような耐熱性で変形容易な(あるいは弾性体のような性質を持つ)材料をその隙間に埋め込む、などで実施可能である。断熱材40のその他の詳細は図8及び図9における説明の通りであるので省略する。
【0107】
管板C36は、セルチューブ3を通す孔の部分が、ガスシールを行なう接合部を形成する。管板C36のセルチューブ3を通す孔の直径を、セルチューブ3の直径より、やや小さくする。すなわち、図5で示すように管板C36の孔部にセルチューブ3を通した時、管板C36の孔部の内周部分が、セルチューブ3を通した方向に内側に変形し、セルチューブ3の外周部と管板C36の孔部の内周部分が密着する程度である。セルチューブ3を通すにあたっては、深絞り加工などのプレスにより事前に通し易くしておいてもよい。
【0108】
管板C36の孔部の内周部分は、セルチューブ3と密接する際、供給室38側への湾曲に伴う管板C36の孔部の内周部分の弾性力により密着し、ガスシール性を発揮する。それと同時に、管板C36は、ステンレスなどの薄い金属の板を使用しているので、その弾性力により可動性、振動及び衝撃吸収性が発揮される。すなわち、管板C36(薄い金属板)は、その伸縮自在性により、上下方向に可動である他、前後左右の横方向や、斜め上下方向にもある程度の範囲まで可動である。
管板C36の他の部分は図4で示した管板C36と同一であるのでその説明は省略する。
【0109】
充填材42は、セルチューブ3と管板C36の孔部とが接触する付近の隙間がある可能性がある領域に充填されるガスシール材である。その隙間を埋め、供給室38の燃料ガス1と、供給室38の外側の酸化剤ガス2との間をガスシールする。セルチューブ3を管板C36に通す時、グランドパッキンを施工しておく方法や、その周辺の最高使用温度に合わせたハンダをする方法、最高使用温度がそれほど高く無い場合には樹脂などを埋め込む方法が使用できる。
【0110】
セルチューブ3は、図4のセルチューブ3と同一であるので説明は省略する。ただし、図中には、燃料電池部分及び電極部分の詳細を示していない。
【0111】
次に、図6を参照して、セルチューブ3上の燃料電池セル11及び集電部B20b及びその周辺(供給室38側)について説明する。
基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28については、実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
上記の、燃料極24と電解質25と空気極26とは、1組で一つの燃料電池セル11を形成する。
また、管板C36、セル支持部40−1を有する断熱材40、充填材42についても、図5で説明した通りなので、その説明を省略する。
【0112】
金属コネクタB30bは、セルチューブ3の燃料電池の一方の引き出し電極であり、燃料電池を外部と電気的に接続するための端子でもある。セルチューブ3と同軸をなす形状を有する。金属コネクタB30bは、円筒形状の接続部30b−4と、接続部30ba−4の一端部から基体管21方向に斜めに広がるように延び、その広がった部分の直径が基体管21の外径よりも大きな斜口部30b−2と、斜口部30b−2の基体管21の側から基体管21方向に基体管21と概ね平行に延びる筒部30b−3と、筒部30b−3の基体管21の側から基体管21の方向と逆方向へと湾曲し、その曲がった先が基体管21の方向と逆方向で、基体管21と平行か又は基体管21から離れる方向である押え部30b−1とを有する。そして、金属コネクタB30bが基体管21の一端部に被せられるとき、押え部30b−1がリード膜22に電気的かつ機械的に接続される。また、接続部30ba−4の基体管21と反対側には、外部と接続する配線を接続する。ステンレスなどの金属を使用している。
【0113】
本実施例の集電部B20bは、金属コネクタB30b(接続部30b−4、斜口部30b−2、筒部30b−3、押え部30b−1)をいう。
【0114】
なお、図7については、管板が、管板D37であることと、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びていること以外は図6と同様であるので、その説明は省略する。
【0115】
では、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態の動作に関して、図面を参照して説明する。図4を参照して、このような構成をなす燃料電池において、供給室38内に水素やメタンのような燃料ガス1が水蒸気と共にガス供給口38−1から供給される。燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3の一端部から、ばらつきの無い流量で流入する。
【0116】
燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3を他端部へ向けて流れる。このとき、セルチューブ3の壁面(側面)部分に燃料ガス1(水蒸気を含む)が拡散し、燃料電池セル11(燃料極24、電解質25、空気極26)の燃料極24に達する。一方、酸化剤供給室41内のセルチューブ3の外周面に沿って酸素や空気のような酸化剤ガス2が供給される。それらは燃料電池セル11の空気極26に達する。そして、燃料ガス1(水蒸気を含む)と酸化剤ガス2との電解質25における電気化学的反応により、発電が行なわれ、電力が発生する。
【0117】
図4、図6、図7の場合、図4の供給室38側が図6、排出室39側が図7に対応しているとすると、電池の正極は、空気極26(カソード)であり、負極は、燃料極24(アノード)である。すなわち、集電部B20b側がセルチューブ3の1本分の燃料電池の正極、集電部C20c側が負極となる。そして、供給される燃料ガス1、酸化剤ガス2、燃料極24、電解質25、空気極26などの特性により定まる電圧を発生する。正極及び負極に負荷を接合すれば、電流が流れ、電力を取出すことが出来る。電流は、 −集電部B20b−外部の負荷(図示せず)−集電部C20c−リード膜22(排気室39側)−燃料電池セル11(燃料極24−電解質25−空気極26)−インタコネクタ27−次の燃料電池セル11−・・・−そのセルチューブでの最後の燃料電池セル11−リード膜22(供給室38側)−集電部B20b− のように流れる。
【0118】
使用済みの燃料ガス1(改質された燃料ガス1)は、セルチューブ3の一端から排出室39へ移動する。そして、ガス排出口39−1から排ガス処理部37へ送られる。一方、使用済みの酸化剤ガス2は、酸化剤供給室41より外部へ移動し、排ガス処理部(図示せず)へ送られる。排ガス処理部37は、上記の使用済み燃料ガス1及び酸化剤ガス2を混合し、触媒下で燃焼反応処理を行ない、無害化して外部へ排気する。
【0119】
以上のプロセスにおいて、集電部B20bは、その金属コネクタB30bの弾性によりセルチューブ3上のリード膜22と強固に接合しているので、電気的に切断することなく安定的に電力を取出すことが可能となる。また、容易に脱着が可能であり、加えて、部品点数が少なく、低コストかつ高信頼性を有する。
【0120】
(実施例4)
本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態に関して、図面を参照して説明する。
図4は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態の構成を示す図(断面図)であり、燃料電池は、燃料電池セル管としてのセルチューブ3、集電部B20b、集電部C20c、管板C36、管板D37、ガス供給口38−1を有する第一供給室としての供給室38、ガス排出口39−1を有する排出室39、断熱材40、第二供給室としての酸化剤供給室41からなる。なお、図4の構成は、図示しない断熱及びガスリークの安全性を考慮した容器内に設置されている。また、本図面においては、集電に関する詳細な構成について、省略している。
【0121】
また、図5は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態の構成に関わるセルチューブ3、集電部B20b及びその周辺(供給室38側)の構成を示す概略図(断面図)である。セルチューブ3、燃料電池セル11、集電部B20b、管板C36、断熱材40、セル支持部40−1、充填材42から成る。本図面においては、発電を行なう燃料電池セル11同士の接合や、燃料電池セル11と集電に関わる部分(集電部B20bなど)の詳細については省略している。
なお、集電部C20c及びその周辺(排出室39側)については、管板が、管板D37であること以外は図5と同様であるので、その説明は省略する。
【0122】
また、図8は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態を示す構成図(断面図)である。集電部B20b及びその周辺(供給室38側)について示す。管板C36,セル支持部40−1を有する断熱材40、充填材42、基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28、集電部B20bである金属コネクタC30cからなる。
【0123】
また、図9は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態を示す構成図(断面図)である集電部C20c及びその周辺(排出室39側)について示す。図9については、管板が、管板D37であることと、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びていること以外は図8と同様であるので、その説明は省略する。
【0124】
本実施例では、集電部B20bである金属コネクタC30cが、金属のクリップのような形状であるが、基体管21の内側で燃料電池セル11から延びるリード膜22と接合している点が、実施例3と異なる。
【0125】
以下に各構成を詳細に説明する。
図4及び図5に関わる各構成については、実施例3と同様であるのでその説明を省略する。
【0126】
次に、図8を参照して、セルチューブ3上の燃料電池セル11及び集電部B20b(供給室38側)について説明する。
基体管21、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28については、実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
上記の、燃料極24と電解質25と空気極26とは、1組で一つの燃料電池セル11を形成する。
また、管板C36、セル支持部40−1を有する断熱材40、充填材42についても、図5で説明した通りなので、その説明を省略する。
【0127】
リード膜22は、複数の燃料電池セル11で発電した直流電力の一方の極を引き出すための引き出し線の役割をする膜である。基体管21の外周部の燃料電池セル11のうち、最も一端部(上端部)寄りのものの空気極26と接続している。そして、リード膜22は、その空気極26から基体管21の外周部をその一端部まで延び、更に引き続いて、内周部まで連続的に延びている。ただし、内周部については、集電部B20bの範囲までである。内周方向の幅は、発電する電力の大きさとその厚みにより、その部分の抵抗が引き出し線として十分に低くなるように決定する。発電基体管全面であっても、ある特定の幅であってもよい。
【0128】
金属コネクタC30cは、セルチューブ3の燃料電池の一方の引き出し電極であり、燃料電池を外部と電気的に接続するための端子でもある。セルチューブ3と同軸をなす形状を有する。金属コネクタC30cは、平らなリング状の接続部30c−3と、接続部30c−3の内周部から基体管21方向に基体管21と平行に延びる円筒型の筒部30c−2と、筒部30c−2の基体管21の側から基体管21方向に斜めに広がるように延び、外側に弓なりに膨らみ、膨らんだ先の直径が基体管21の内径よりも小さい押え部30b−1とを有する。そして、金属コネクタB30bが基体管21の一端部に被せられるとき、押え部30b−1がリード膜22に電気的かつ機械的に接続される。また、接続部30ba−3の基体管21と反対側には、外部と接続する配線を接続する。ステンレスなどの金属を使用している。
【0129】
本実施例の集電部B20bは、金属コネクタC30c(接続部30c−3、筒部30c−2、押え部30c−1)をいう。
【0130】
なお、図9については、管板が、管板D37であることと、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びていること以外は図8と同様であるので、その説明は省略する。
【0131】
では、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態の動作に関して、図面を参照して説明する。図4を参照して、このような構成をなす燃料電池において、供給室38内に水素やメタンのような燃料ガス1が水蒸気と共にガス供給口38−1から供給される。燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3の一端部から、ばらつきの無い流量で流入する。
【0132】
燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3を他端部へ向けて流れる。このとき、セルチューブ3の壁面(側面)部分に燃料ガス1(水蒸気を含む)が拡散し、燃料電池セル11(燃料極24、電解質25、空気極26)の燃料極24に達する。一方、酸化剤供給室41内のセルチューブ3の外周面に沿って酸素や空気のような酸化剤ガス2が供給される。それらは燃料電池セル11の空気極26に達する。そして、燃料ガス1(水蒸気を含む)と酸化剤ガス2との電解質25における電気化学的反応により、発電が行なわれ、電力が発生する。
【0133】
図4、図8、図9の場合、図4の供給室38側が図8、排出室39側が図9に対応しているとすると、電池の正極は、空気極26(カソード)であり、負極は、燃料極24(アノード)である。すなわち、集電部B20b側がセルチューブ3の1本分の燃料電池の正極、集電部C20c側が負極となる。そして、供給される燃料ガス1、酸化剤ガス2、燃料極24、電解質25、空気極26などの特性により定まる電圧を発生する。正極及び負極に負荷を接合すれば、電流が流れ、電力を取出すことが出来る。電流は、 −集電部B20b−外部の負荷(図示せず)−集電部C20c−リード膜22(排気室39側)−燃料電池セル11(燃料極24−電解質25−空気極26)−インタコネクタ27−次の燃料電池セル11−・・・−そのセルチューブでの最後の燃料電池セル11−リード膜22(供給室38側)−集電部B20b− のように流れる。
【0134】
使用済みの燃料ガス1(改質された燃料ガス1)は、セルチューブ3の一端から排出室39へ移動する。そして、ガス排出口39−1から排ガス処理部37へ送られる。一方、使用済みの酸化剤ガス2は、酸化剤供給室41より外部へ移動し、排ガス処理部(図示せず)へ送られる。排ガス処理部37は、上記の使用済み燃料ガス1及び酸化剤ガス2を混合し、触媒下で燃焼反応処理を行ない、無害化して外部へ排気する。
【0135】
以上のプロセスにおいて、集電部B20bは、その金属コネクタC30cの弾性によりセルチューブ3上のリード膜22と強固に接合しているので、電気的に切断することなく安定的に電力を取出すことが可能となる。また、容易に脱着が可能であり、加えて、部品点数が少なく、低コストかつ高信頼性を有する。
【0136】
(実施例5)
本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態に関して、図面を参照して説明する。
図4は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態の構成を示す図(断面図)であり、燃料電池は、燃料電池セル管としてのセルチューブ3、集電部B20b、集電部C20c、板C36、管板D37、ガス供給口38−1を有する第一供給室としての供給室38、ガス排出口39−1を有する排出室39、断熱材40、第二供給室としての酸化剤供給室41からなる。なお、図4の構成は、図示しない断熱及びガスリークの安全性を考慮した容器内に設置されている。また、本図面においては、集電に関する詳細な構成について、省略している。
【0137】
ガス供給口38−1から供給室38に供給された燃料ガス1が、セルチューブ3の一端部に達する。そして、燃料ガスは、セルチューブ3の内側を他端部に向かって流れる。その途中で、セルチューブ3の外周部に形成された燃料電池セルに供給される。酸化剤ガス2は、酸化剤供給室41にてセルチューブ3の外側に供給され、燃料電池セルに供給される。そして、両ガスと燃料電池セルとにより発電がなされる。
【0138】
また、図10は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態の構成に関わるセルチューブ3、集電部B20bその周辺(供給室38側)の構成を示す概略図(断面図)である。図10は、セルチューブ3、燃料電池セル11、基体管21、リード膜22、気密膜23、集電部B20bである金属コネクタA30a、管板C36、断熱材40、セル支持部40−1、から成る。本図面においては、発電を行なう燃料電池セル11同士の接合や、燃料電池セル11と集電に関わる部分の詳細については省略している。
なお、集電部C20c及びその周辺(排出室39側)については、管板が、管板D37であること以外は図10と同様であるので、その説明は省略する。
【0139】
セルチューブ3の外周部に形成された燃料電池セル11により発電された電力は、供給室38側の集電部B20bの電極と、排出室39側の集電部C20cの電極とから外部に取出される。
【0140】
また、図11は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態を示す構成図(断面図)である。基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28、集電部B20bである金属コネクタA30a、セル支持部40−1を有する断熱体40からなる。
【0141】
また、図12は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態を示す構成図(断面図)である集電部C20c及びその周辺(排出室39側)について示す。図12については、管板が、管板D37であることと、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びていること以外は図11と同様であるので、その説明は省略する。
【0142】
本実施例では、集電部B20bである金属コネクタA30aが、電球や蛍光灯のソケットような形状である点、管板C36及び管板D37が集電材となりガス供給口38−1及びガス排出口39−1が外部への取り出し電極となる点が、実施例3や実施例4と異なる。
【0143】
以下に各構成を詳細に説明する。
図4にいおて、第1供給室としての供給室38は、セルチューブ3の第1端部としての一端部にあり、中空の直方体や円柱状等の形をしているガス分配室である。本実施例では、直方体である。燃料ガス1(後述)の供給を受けるためのガス供給口38−1を有する。内部にガスの流れを整える整流板のような機構(図示せず)が付属している場合も有る。一方の面は管板C36(後述)であり、セルチューブ3が取付けられている。セルチューブ3は、供給室38に入った燃料ガス1がセルチューブ3へ供給されるように管板C36と連結、接合している。複数存在する各セルチューブ3へ、均等に燃料ガス1を供給する、ステンレスや耐熱合金などの金属製の室である。
【0144】
第1仕切板としての管板C36は、燃料電池セルで発電した電力を取り出すための、供給室38側の端子となっており、それに伴い、供給室38全体が端子となり、ガス供給口38−1が外部への一方の取出し電極となる。それ以外の管板C36は、実施例3と同様であるのでその説明を省略する。
【0145】
排出室39は、セルチューブ3の第2端部としての他端部にあり、中空の直方体や円柱状等の形をしているガス分配室である。本実施例では、直方体である。使用済みの燃料ガス1(後述)の排出を行なうためのガス排出口39−1を有する。内部にガスの流れを整える整流板のような機構(図示せず)が付属している場合も有る。一方の面は管板D37(後述)であり、セルチューブ3が取付けられている。セルチューブ3は、セルチューブ3から排出される使用済み燃料ガス1を収集可能なように管板D37と連結、接合している。ステンレスや耐熱合金などの金属製の室である。
【0146】
第2仕切板としての管板D37が、燃料電池セルで発電した電力を取り出すための、排出室39側の端子となっており、それに伴い、排出室39全体が端子となり、ガス排出口39−1が外部への他方の取出し電極となる。それ以外の管板D37は、実施例3と同様であるのでその説明を省略する。
【0147】
第2供給室としての酸化剤供給室41は、供給室38(の管板C36)と排出室39(の管板D37)との間にあり、それらと隔離され、かつ、電気的に絶縁されている。また、セルチューブ3を含んでいるが、それとも電気的に絶縁されている。セルチューブ3に酸化剤ガスを供給する室である。そして、内部の管板C36及び管板D37の近傍に、断熱材40を固定している。ステンレスや耐熱合金などの金属製の室である。
【0148】
図4に関わるその他の各構成については、実施例3と同様であるのでその説明を省略する。
【0149】
次に、図10を参照して、セルチューブ3、集電部B20b及びその周辺(供給室38側)について説明する。本実施例では、集電部B20bの一つの実施の形態として金属コネクタA30aについて説明する。なお、集電部C20c及びその周辺(排出室39側)については、管板が、管板D37であること以外は図10と同様であるので、その説明は省略する。
図10は、集電部B20b及びその周辺部を示す図(断面図)である。セルチューブ3の一端側、集電部B20bである金属コネクタA30a、基体管21、リード膜22、気密膜23、管板C36、セル支持部40−1を有する断熱材40からなる。
【0150】
管板C36は、供給室38の一方の面の板であり、セルチューブ3を接続するための孔が(セルチューブ3の数だけ)開口している。セルチューブ3と、セルチューブ3の一端部でガスの出入りが出来るように連結し、開放されて接合している。接合部分は、管板C36とセルチューブ3との隙間からガスをリークさせないために、応力などによる位置ずれや振動や衝撃を吸収することが可能なように、ステンレスや耐熱合金などの薄い金属製の板のような柔軟性のある部材を使用する。必要に応じて、ガスタイト性を確保するために、充填剤やペースト材、シール材灯を用いて、リークを完全に抑えるようにする。
【0151】
また、本実施例においては、集電部B20bでの管板C36の機能として、第1ソケットとしてのメネジ構造を有するソケットである接合部36−1を持たせている(保持部36−2は、管板C36の残りの部分)。すなわち、セルチューブ3には、オネジ構造を有するソケットの端子である第1金属コネクタとしての供給室38側の金属コネクタA30aを取付け、それを管板C36にねじ込む形を取る。
第1ソケットとしての接合部36−1は、管板C36のセルチューブ3を通す孔の内周部から、セルチューブ3と反対の側に、セルチューブ3と同軸となるように延びる円筒である。円筒の平坦部分はどちらも開口している。そして、管板C36との接合部分から、セルチューブ3から離れる方向に、円筒の側面部の円周に沿って、らせん状に、円筒の外側に向けて形成された一本の溝を有している。すなわち、メネジ構造になっている。これは、オネジ構造(電球や蛍光灯の端部のソケット構造)の金属コネクタA30a(後述)と接続する為である。
そして、管板C36全体で、接続されている各セルチューブ3の金属コネクタA30aから集電され、ガス供給口38−1から外部へ取出される。
【0152】
第1金属コネクタとしての供給室38側の金属コネクタA30aは、セルチューブ3の燃料電池の一方の引き出し電極であり、燃料電池を外部と電気的に接続するための端子でもある。詳細は後述する。
【0153】
断熱材40(セル支持部40−1を含む)、セルチューブ3、第一ガスとしての燃料ガス1、第二ガスとしての酸化剤ガス2、基体管21、リード膜22、気密膜23、断熱材40は、実施例3と同様であるので、その説明を省略する。
【0154】
次に、図11を参照して、セルチューブ3上の燃料電池セル11、集電部B20b及びその周辺(供給室38側)について説明する。本実施例では、集電部B20bの一つの実施の形態として金属コネクタA30aについて説明する。
基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28については、実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
上記の、燃料極24と電解質25と空気極26とは、1組で一つの燃料電池セル11を形成する。
また、セル支持部40−1を有する断熱材40についても、図4で説明した通りなので、その説明を省略する。
【0155】
金属コネクタA30aは、セルチューブ3の燃料電池の一方の引き出し電極であり、燃料電池を外部と電気的に接続するための端子でもある。セルチューブ3と同軸をなす形状を有する。金属コネクタA30aは、円筒である接続部30a−4と、接続部30a−4の基体管21側の一端部から基体管21方向に延び、側面部の円周に沿ってらせん状に、側面部の外側に向けて形成された一本の溝を有する(オネジ状=電球や蛍光灯の端部のソケット状の)円筒であるネジ部30a−2と、ネジ部30a−2の基体管21側の一端部から概ね基体管21方向に、基体管21の中心軸方向にやや湾曲しながら延びる押え部30a−1と、押え部30a−1の一端側から概ね基体管21の外周面に沿って延びる、直径が、その表面に形成された膜を含めた基体管21の直径よりもやや大きな円筒であるカバー部30a−3とを有する。そして、金属コネクタA30aが基体管21の一端部に被せられるとき、押え部30a−1がリード膜22に電気的かつ機械的に接続される。また、接続部30a−4の基体管21と反対側には、外部と接続する配線を接続する。ステンレスなどの金属を使用している。
【0156】
本実施例の集電部B20bは、金属コネクタA30a(接続部30a−4、ネジ部30a−2、カバー部30a−3、押え部30a−1)をいう。
【0157】
なお、図12については、管板が、第2仕切板としての管板D37であり、第2ソケットとしてのメネジ構造を有するソケットである接合部36−1を有する。そして、第2金属コネクタとしての排出室39側の金属コネクタA30aを有する。そして、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びている。しかし、それ以外は図6と同様であるので、その説明は省略する。
【0158】
では、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態の動作に関して、図面を参照して説明する。図4を参照して、このような構成をなす燃料電池において、供給室38内に水素やメタンのような燃料ガス1が水蒸気と共にガス供給口38−1から供給される。燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3の一端部から、ばらつきの無い流量で流入する。
【0159】
燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3を他端部へ向けて流れる。このとき、セルチューブ3の壁面(側面)部分に燃料ガス1(水蒸気を含む)が拡散し、燃料電池セル11(燃料極24、電解質25、空気極26)の燃料極24に達する。一方、酸化剤供給室41内のセルチューブ3の外周面に沿って酸素や空気のような酸化剤ガス2が供給される。それらは燃料電池セル11の空気極26に達する。そして、燃料ガス1(水蒸気を含む)と酸化剤ガス2との電解質25における電気化学的反応により、発電が行なわれ、電力が発生する。
【0160】
図4、図11及び図12の場合、図4の供給室38側が図11、排出室39側が図12に対応しているとすると、電池の正極は、空気極26(カソード)であり、負極は、燃料極24(アノード)である。すなわち、集電部B20b側がセルチューブ3の1本分の燃料電池の正極、集電部C20c側が負極となる。そして、供給される燃料ガス1、酸化剤ガス2、燃料極24、電解質25、空気極26などの特性により定まる電圧を発生する。正極及び負極に負荷を接合すれば、電流が流れ、電力を取出すことが出来る。電流は、 −集電部B20b−ガス供給口38−1−外部の負荷(図示せず)−ガス排出口39−1−集電部C20c−リード膜22(排気室39側)−燃料電池セル11(燃料極24−電解質25−空気極26)−インタコネクタ27−次の燃料電池セル11−・・・−そのセルチューブでの最後の燃料電池セル11−リード膜22(供給室38側)−集電部B20b− のように流れる。
【0161】
使用済みの燃料ガス1(改質された燃料ガス1)は、セルチューブ3の一端から排出室39へ移動する。そして、ガス排出口39−1から排ガス処理部37へ送られる。一方、使用済みの酸化剤ガス2は、酸化剤供給室41より外部へ移動し、排ガス処理部(図示せず)へ送られる。排ガス処理部37は、上記の使用済み燃料ガス1及び酸化剤ガス2を混合し、触媒下で燃焼反応処理を行ない、無害化して外部へ排気する。
【0162】
以上のプロセスにおいて、集電部B20bは、その金属コネクタA30aの弾性によりセルチューブ3上のリード膜22と強固に接合しているので、電気的に切断することなく安定的に電力を取出すことが可能となる。また、容易に脱着が可能であり、加えて、部品点数が少なく、低コストかつ高信頼性を有する。
【0163】
(実施例6)
本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第六の実施の形態に関して、図面を参照して説明する。
図4は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第六の実施の形態の構成を示す図(断面図)であり、燃料電池は、燃料電池セル管としてのセルチューブ3、集電部B20b、集電部C20c、板C36、管板D37、ガス供給口38−1を有する第一供給室としての供給室38、ガス排出口39−1を有する排出室39、断熱材40、第二供給室としての酸化剤供給室41からなる。なお、図4の構成は、図示しない断熱及びガスリークの安全性を考慮した容器内に設置されている。また、本図面においては、集電に関する詳細な構成について、省略している。
【0164】
また、図13は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第六の実施の形態を示す構成図(断面図)である。セルチューブ3、集電部B20bその周辺(供給室38側)の概略図(断面図)の構成を示す図である。図14は、燃料電池セル11(燃料極24、電解質25、空気極26)、基体管21、リード膜22、気密膜23、インタコネクタ27、保護膜28、集電部B20bである押え部36−3と保持部36−4を有する管板C36断熱材40、セル支持部40−1、から成る。
なお、集電部C20c及びその周辺(排出室39側)については、管板が、管板D37であること以外は図10と同様であるので、その説明は省略する。
【0165】
また、図14は、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第六の実施の形態を示す構成図(断面図)である集電部C20c及びその周辺(排出室39側)について示す。図14については、管板が、管板D37であることと、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びていること以外は図13と同様であるので、その説明は省略する。
【0166】
本実施例では、集電部B20bである金属コネクタA30aが、焼きばめ法により形成された形状である点が、実施例5と異なる。
【0167】
以下に各構成を詳細に説明する。
図4に関わる各構成については、実施例5と同様であるのでその説明を省略する。
【0168】
図13を参照して、セルチューブ3、集電部B20b及びその周辺(供給室38側)について説明する。本実施例では、集電部B20bの一つの実施の形態として管板C36のセルチューブ3との接合部分について説明する。
なお、集電部C20c及びその周辺(排出室39側)については、管板が、管板D37であること以外は図13と同様であるので、その説明は省略する。
【0169】
第1仕切板としての管板C36は、実施例5と同様である。しかし、本実施例においては、集電部B20bとしての管板C36の機能として、深絞り加工(プレス加工)法及び焼きばめ法(高温にした管板C36にセルチューブ3を強制的に差込み、管板C36が冷えて縮小しセルチューブ3を締付けることにより、セルチューブ3を強固に支持するようになる)により、管板C36自身がセルチューブ3を締付け、リード膜22と接続し電力を取出す為の一方の第1取付部としての端子(押え部36−3)となる。押え部36−3以外の管板C36は、保持部36−4である。
【0170】
また、管板C36は、セルチューブ3の燃料電池の一方の引き出し電極でもあり、燃料電池を外部と電気的に接続するための端子でもある。そして、その押え部36−3は、管板C36のセルチューブ3を通す孔の内周部から、セルチューブ3の側に、セルチューブ3と同軸となるように延びる円筒である。ただし、その側面は、管板C36のセルチューブ3を通す孔の内周部から概ね基体管21方向に、基体管21の中心軸方向にやや湾曲しながら延びる。保持部36−4は、その他の管板C36である。そして、押え部36−3が基体管21の一端部に被せられるとき、押え部36−3がリード膜22に電気的かつ機械的に接続される。
【0171】
断熱材40(セル支持部40−1を含む)、セルチューブ3、第一ガスとしての燃料ガス1、第二ガスとしての酸化剤ガス2は、実施例3と同様であるので、その説明を省略する。
【0172】
基体管21、リード膜22、気密膜23、燃料極24、電解質25、空気極26、インタコネクタ27、保護膜28については、実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
上記の、燃料極24と電解質25と空気極26とは、1組で一つの燃料電池セル11を形成する。
【0173】
本実施例の集電部B20bは、管板C36の押え部36−3をいう。
なお、図14においては、管板が、第2仕切板としての管板D37であり、第2取付部としての押え部37を有する。そして、リード膜22が空気極26ではなく、燃料極24から延びている。しかし、それ以外は図13と同様であるので、その説明は省略する。
【0174】
では、本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第六の実施の形態の動作に関して、図面を参照して説明する。
図4を参照して、このような構成をなす燃料電池において、供給室38内に水素やメタンのような燃料ガス1が水蒸気と共にガス供給口38−1から供給される。燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3の一端部から、ばらつきの無い流量で流入する。
【0175】
燃料ガス1(水蒸気を含む)は、セルチューブ3を他端部へ向けて流れる。このとき、セルチューブ3の壁面(側面)部分に燃料ガス1(水蒸気を含む)が拡散し、燃料電池セル11(燃料極24、電解質25、空気極26)の燃料極24に達する。一方、酸化剤供給室41内のセルチューブ3の外周面に沿って酸素や空気のような酸化剤ガス2が供給される。それらは燃料電池セル11の空気極26に達する。そして、燃料ガス1(水蒸気を含む)と酸化剤ガス2との電解質25における電気化学的反応により、発電が行なわれ、電力が発生する。
【0176】
図13、図14の場合、供給室38側が図13、排出室39側が図14とすると、電池の正極は、空気極26(カソード)であり、負極は、燃料極24(アノード)である。すなわち、集電部B20b側がセルチューブ3の1本分の燃料電池の正極、集電部C20c側が負極となる。そして、供給される燃料ガス1、酸化剤ガス2、燃料極24、電解質25、空気極26などの特性により定まる電圧を発生する。正極及び負極に負荷を接合すれば、電流が流れ、電力を取出すことが出来る。電流は、 −集電部B20b−ガス供給口38−1−外部の負荷(図示せず)−ガス排出口39−1−集電部C20c−リード膜22(排気室39側)−燃料電池セル11(燃料極24−電解質25−空気極26)−インタコネクタ27−次の燃料電池セル11−・・・−そのセルチューブでの最後の燃料電池セル11−リード膜22(供給室38側)−集電部B20b− のように流れる。
【0177】
使用済みの燃料ガス1(改質された燃料ガス1)は、セルチューブ3の一端から排出室39へ移動する。そして、ガス排出口39−1から排ガス処理部37へ送られる。一方、使用済みの酸化剤ガス2は、酸化剤供給室41より外部へ移動し、排ガス処理部(図示せず)へ送られる。排ガス処理部37は、上記の使用済み燃料ガス1及び酸化剤ガス2を混合し、触媒下で燃焼反応処理を行ない、無害化して外部へ排気する。
【0178】
以上のプロセスにおいて、集電部B20bは、その金属の弾性によりセルチューブ3上のリード膜22と強固に接合しているので、電気的に切断することなく安定的に電力を取出すことが可能となる。
【0179】
また、上記電極構造では、セルチューブ3及びその周辺部分の構造を簡単にすることが出来る。すなわち、部品点数を減らすことが出来、コストの削減につながる。加えて、部品点数が減ることにより、部品相互で拘束し合う関係が減少する為、設計の自由度の向上や部品の破損等の問題が減り、全体としての信頼性の向上にもつながる。
【0180】
また、実施例5及び実施例6にある集電部B20b、集電部C20cは、図2で示される縦型の集電部A20aにも使用できる。
【0181】
【発明の効果】
本発明により、接触抵抗を低くするとともに、熱的な安定性(構造的、電気的)を高くすることが可能な集電機能を有する燃料電池システムを得ることが可能となる。
【0182】
また、本発明により、燃料電池における集電端子の接続及び取り外しが容易で、燃料電池セル管の脱着も容易な燃料電池システムを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第一の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第一〜二の実施の形態の構成に関する燃料電池の全体図である。
【図3】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第二の実施の形態の構成を示す図である。
【図4】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三〜六の実施の形態の構成に関する燃料電池の全体図である。
【図5】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三〜四の実施の形態の集電部に関する図である。
【図6】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態の構成を示す図である。
【図7】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第三の実施の形態の構成を示す図である。
【図8】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態の構成を示す図である。
【図9】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第四の実施の形態の構成を示す図である。
【図10】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態の集電部に関する図である。
【図11】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態の構成を示す図である。
【図12】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第五の実施の形態の構成を示す図である。
【図13】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第六の実施の形態の構成を示す図である。
【図14】本発明である燃料電池、燃料電池システムおよびセラミックスと金属の電気的接合構造の第六の実施の形態の構成を示す図である。
【図15】従来の技術の実施の形態の構成を示す図である。
【図16】従来の技術の実施の形態の全体の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料ガス
2 酸化剤ガス
3 セルチューブ
4 酸化剤供給室
5 ヘッダ
6 管板A
7 管板B
8 供給室
8−1 ガス供給口
9 排出室
9−1 ガス排出口
10 断熱材
11 燃料電池セル
12 燃料注入管
13 シールキャップ
16 押えリングB
19 集電接合部
20 集電部
20a 集電部A
20b 集電部B
20c 集電部C
21 基体管
22 リード膜
23 気密膜
24 燃料極
25 電解質
26 空気極
27 インタコネクタ
28 保護膜
30 金属コネクタ
30a 金属コネクタA
30a−1 押え部
30a−2 ネジ部
30a−3 カバー部
30a−4 接続部
30b 金属コネクタB
30b−1 押え部
30b−2 斜口部
30b−3 筒部
30b−4 接続部
30c 金属コネクタC
30c−1 押え部
30c−2 筒部
30c−3 接続部
31 集電キャップ
31a 集電キャップA
31a−1 ギャップ外周部
31a−2 ギャップ内周部
31a−3 上板部
31a−4 ギャップ端子部
31b 集電キャップB
31b−1 ギャップ外周部
31b−2 ギャップ内周部
31b−3 中板部
32 リード線
33 導電性弾性体
34 弾性体
35 酸化剤供給室
36 管板C
36−1 接合部
36−2 保持部
37 管板D
38 供給室
38−1 ガス供給室
39 排出室
39−1 ガス排出口
40 断熱材
40−1 セル支持体
42 酸化剤供給室
42 充填材
110 ヘッダ
110a 仕切板
110b 排出室
110c 供給室
110d 底板
111 セルチューブ
112 燃料注入管
113 集電キャップ
114 シールキャップ
115 リード膜
116 集電接合部

Claims (11)

  1. 直列に接続された複数の燃料電池セルを含み、筒型の基体管上に形成された燃料電池セル部と、
    前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続され、前記基体管上の端部に形成されたリード膜と、
    前記リード膜に接続される集電部とを具備し、
    前記集電部は、
    ドーナッツ形状の上板部と、
    前記上板部の外周から前記基体管方向に延びる第1伸展部と、
    前記上板部の内周から前記基体管方向に延びる第2伸展部と、
    前記第1伸展部の前記第2伸展部側の面上に設けられた第1導電性弾性部と、
    前記第2伸展部の前記第1伸展部側の面上に設けられた第2弾性部と、
    少なくとも前記第1導電性弾性部と対向する位置で前記第1導電性弾性部に接続され、前記第1伸展部の前記第2伸展部側と反対の面上を上方に向かって延びるリード線とを具備し、
    前記上板部が前記基体管の前記端部に被せられるとき、前記第1伸展部と前記基体管とにより前記第1導電性部材と前記リード膜と前記リード線とを挟み込むことで、前記第1導電性弾性部が前記リード線と前記リード膜に電気的かつ機械的に接続され、かつ前記第2弾性部が前記基体管の内側面に機械的に接続される燃料電池。
  2. 直列に接続された複数の燃料電池セルを含み、筒型の基体管上に形成された燃料電池セル部と、
    前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続され、前記基体管上の端部に形成されたリード膜と、
    前記リード膜に接続される集電部とを具備し、
    前記集電部は、
    ドーナッツ形状の中板部と、
    前記中板部の外周から前記基体管方向に延びる第1伸展部と、
    前記中板部の内周から前記基体管方向と反対の方向に延びる第2伸展部と、
    前記第1伸展部の前記内周側の面上に設けられた導電性弾性部とを具備し、
    前記中板部が前記基体管の前記端部に被せられるとき、前記導電性弾性部が前記リード膜に電気的かつ機械的に接続される燃料電池。
  3. 直列に接続された複数の燃料電池セルを含み、筒型の基体管上に形成された燃料電池セル部と、
    前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続され、前記基体管上の端部に形成されたリード膜と、
    前記リード膜に接続される金属コネクタとを具備し、
    前記金属コネクタは、
    円筒形状の接続部と、
    前記接続部の前記基体管側の端から、直径が基体管の外径よりも大きくなるように前記基体管の側に斜めに広がるように延びる斜口部と、
    前記斜口部の前記基体管側の端から前記基体管方向に延びる筒部と、
    前記筒部の前記基体管側の端から前記基体管方向と逆方向へと湾曲し、前記湾曲した先端が前記基体管方向と逆方向で、前記基体管と平行か又は前記基体管から離れる方向である押え部とを具備し、
    前記金属コネクタが前記基体管の前記端部に被せられるとき、前記押え部が前記リード膜に電気的かつ機械的に接続される燃料電池。
  4. 直列に接続された複数の燃料電池セルを含み、筒型の前記基体管上に形成された燃料電池セル部と、
    前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続され、前記基体管上の端部において、前記基体管の外表面から端面を介して内表面までを覆うように形成されたリード膜と、
    前記リード膜に接続される金属コネクタとを具備し、
    前記金属コネクタは、
    平らなリング状の接続部と、
    前記接続部の内周部から前記基体管方向に延びる円筒型の筒部と、
    前記筒部の前記基体管側の端から前記基体管方向に外側に弓なりに膨らみ、前記基体管の内径よりも直径が大きくなった後、膨らんだ先がすぼまり、前記すぼまりの先端の直径が前記基体管の内径よりも小さい押え部とを具備し、
    前記金属コネクタが前記基体管の前記端部に被せられるとき、前記押え部が前記リード膜に電気的かつ機械的に接続される燃料電池。
  5. 内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガスを供給する第1供給室であり、第二番目の室は、前記第1ガスを排出する排出室であり、第三番目の室は、酸化剤ガスである第2ガスを供給する第2供給室であり、
    内管と外管の二重管構造を有し、前記外管の外面に複数の燃料電池セルと前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続された第1リード膜とを形成した燃料電池セル管とを具備し、
    前記燃料電池セル管の前記外管の一端部である第1端部は、前記第1リード膜に接続されたオネジ構造の第1金属コネクタを有し、
    前記排出室と前記第2供給室とを仕切る仕切板は、前記第2供給室と反対の側へ延びるメネジ構造を有するソケットを有し、
    前記第1端部が、前記仕切板において前記排出室に開放され、前記第1金属コネクタと前記ソケットとで接合され、
    前記外管の他端部である第2端部は、前記第2供給室内へ延び、閉塞して、
    前記燃料電池セル管の前記内管の一端部である第3端部は、前記第1供給室に開放されて接合され、
    前記内管の他端部である第4端部は、前記第2端部近傍にまで延びる、
    燃料電池システム。
  6. 内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガスを供給する第1供給室であり、第二番目の室は、酸化剤ガスである第2ガスを供給する第2供給室であり、第三番目の室は、前記第1ガスを排出する排出室であり、
    基体管の外面に複数の燃料電池セルと前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続された第1リード膜とを形成した燃料電池セル管とを具備し、
    前記燃料電池セル管の一端部である第1端部は、前記第1リード膜に接続されたオネジ構造の第1金属コネクタを有し、
    前記第1供給室と前記第2供給室とを仕切る第1仕切板は、前記第2供給室と反対の側へ延びるメネジ構造を有する第1ソケットを有し、
    前記第1端部が、前記第1仕切板において前記第1供給室に開放され、前記第1金属コネクタと前記第1ソケットとで接合され、
    前記燃料電池セル管の他端部である第2端部は、前記排出室に開放されて接合される、
    燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池セル管は、前記複数の燃料電池セルの他方の端の1つに接続された第2リード膜を更に形成され、
    前記第2端部は、前記第2リード膜に接続されたオネジ構造の第2金属コネクタを有し、
    前記排出室と前記第2供給室とを仕切る第2仕切板は、前記第2供給室と反対の側へ延びるメネジ構造を有する第2ソケットを有し、
    前記燃料電池セル管が、前記第2仕切板において前記排出室に開放され、前記第2金属コネクタと前記第2ソケットとで接合される、
    請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記第1金属コネクタが、
    円筒である接続部と、
    前記接続部の一端部から前記第1端部方向に延びたオネジ構造を有する円筒であるネジ部と、
    前記ネジ部の一端部から概ね前記第1端部方向に、前記燃料電池セル管の中心軸方向にやや湾曲しながら延びる押え部と、
    前記押え部の一端部から概ね前記第1端部方向に、前記燃料電池セル管の外周面に沿って延びた円筒であるカバー部とを含み、
    前記押え部が前記燃料電池セル管の前記第1端部に被せられるとき、前記押え部が前記第1リード膜に電気的かつ機械的に接続される、
    請求項5乃至7のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  9. 内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガスを供給する第1供給室であり、第二番目の室は、前記第1ガスを排出する排出室であり、第三番目の室は、酸化剤ガスである第2ガスを供給する第2供給室であり、
    内管と外管の二重管構造を有し、前記外管の外面に複数の燃料電池セルと前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続された第1リード膜とを形成した燃料電池セル管とを具備し、
    前記排出室と前記第2供給室とを仕切る仕切板は、前記第2供給室の側へ延びる筒形状の取付部を有し、
    前記外管の一端部である第1端部は、前記仕切板において前記排出室に開放され、前記取付部の前記筒の内側に嵌まることで接合されると共に、前記第1リード膜の外面と前記取付部の内面とが接続され、
    前記外管の他端部である第2端部は、前記第2供給室内へ延び、閉塞して、
    前記燃料電池セル管の前記内管の一端部である第3端部は、前記第1供給室に開放されて接合され、
    前記内管の他端部である第4端部は、前記第2端部近傍にまで延びる、
    燃料電池システム。
  10. 内部に連続して隣り合う三つの室が設けられた容器と、ここで、第一番目の室は、燃料ガスである第1ガスを供給する第1供給室であり、第二番目の室は、酸化剤ガスである第2ガスを供給する第2供給室であり、第三番目の室は、前記第1ガスを排出する排出室であり、
    基体管の外面に複数の燃料電池セルと前記複数の燃料電池セルの一方の端の1つに接続された第1リード膜とを形成した燃料電池セル管とを具備し、
    前記第1供給室と前記第2供給室とを仕切る第1仕切板は、前記第2供給室の側へ延びる筒形状の第1取付部を有し、
    前記燃料電池セル管の一端部である第1端部は、前記第1仕切板において前記第1供給室に開放され、前記第1取付部の前記筒の内側に嵌まることで接合されると共に、前記第1リード膜の外面と前記取付部の内面とが接続され、
    前記燃料電池セル管の他端部である第2端部は、前記排出室に開放されて接合される、
    燃料電池システム。
  11. 前記燃料電池セル管は、前記複数の燃料電池セルの他方の端の1つに接続された第2リード膜を更に形成され、
    前記排出室と前記第2供給室とを仕切る第2仕切板は、前記第2供給室の側へ延びる筒形状の第2取付部を有し、
    前記燃料電池セル管の前記第2端部が、前記第2仕切板において前記排出室に開放され、前記第2取付部の前記筒の内側に嵌まることで接合されると共に、前記第2リード膜の外面と前記取付部の内面とが接続される、
    請求項10に記載の燃料電池システム。
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