JP2002229252A - 静電荷現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷現像用トナー及びその製造方法

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JP2002229252A
JP2002229252A JP2001029136A JP2001029136A JP2002229252A JP 2002229252 A JP2002229252 A JP 2002229252A JP 2001029136 A JP2001029136 A JP 2001029136A JP 2001029136 A JP2001029136 A JP 2001029136A JP 2002229252 A JP2002229252 A JP 2002229252A
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wax
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Masatoshi Maruyama
正俊 丸山
Kazuo Mitsuhashi
和夫 三ツ橋
Tomoko Ishikawa
智子 石川
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 混練・粉砕法においてワックスの添加量に限
度が有り懸濁重合ではワックスの添加量を増大できるが
トナー表面にワックスが浸出し、オイルレス定着に適合
したトナーが得られてなかった。 【解決手段】 バインダー樹脂、着色剤及びワックスと
して脂肪酸ヒドラジドを含有したトナー。バインダー樹
脂の一次粒子がワックスをシードとした乳化重合又はバ
インダー樹脂の一次粒子、着色剤粒子及びワックス粒子
を共凝集して製造したトナー。バインダー樹脂、着色
剤、ワックスとして脂肪酸ヒドラジドを混練り、粉砕し
たトナー製造方法。バインダー樹脂一次粒子、着色剤1
次粒子及びワックス粒子として脂肪酸ヒドラジドを含む
乳化分散液に電解質を添加して、各粒子を凝集させて粒
子凝集体とするトナー製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機及びプリンターに用いられる静電荷現像用トナーに
関する。さらに詳しくは、定着性、光沢性に優れ、更に
感光体へのフィルミングの少ない静電荷現像用トナーに
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法において従来一般に広く用い
られてきた静電荷現像用トナーは、スチレン/アクリレ
ート系共重合体に、カーボンブラックや顔料のような着
色剤、帯電制御剤及び/または磁性体を含む混合物を押
出機により溶融混練し、ついで粉砕・分級することによ
って製造されてきた。しかし、上記のような溶融混練/
粉砕法で得られる従来のトナーは、トナーの粒径制御に
限界があり、実質的に10μm以下、特に8μm以下の
平均粒径のトナーを歩留まり良く製造することが困難で
あり、今後電子写真に要求される高解像度化を達成する
ためには十分なものとは言えなかった。
【0003】また、オイルレスでの低温定着性を達成す
るために、混練時に低軟化点のワックスをトナー中にブ
レンドする方法が提案されているが、混練/粉砕法に於
いては5%程度のブレンドが限界であり、十分な低温定
着性能及び十分なOHP透明性を示すトナーを得ること
ができなかった。特開昭63−186253号公報に
は、粒径制御の問題を克服し、高解像度を達成するため
に乳化重合/凝集法によるトナーの製造方法が提案され
ている。しかしながら、この方法に於いても凝集工程で
導入できるワックスの量に限界があり、オイルレスでの
低温定着性に関しては十分な改良効果は得られていなか
った。
【0004】また、特開平9−190012号公報等に
は乳化重合/凝集法によるトナー、特開平8−5036
8号公報等には、懸濁重合法によるトナーが開示されて
いる。このような重合法によるトナーは、粉砕法トナー
に比べワックスの含有量を増やすことができ、それによ
り定着性や光沢性に優れたものが得られる。しかしなが
ら、ワックスを増加させると、トナー表面にワックスが
浸出して、感光体上へフィルミングを起こしたり、電子
写真装置内を汚染したりするという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来用いら
れていた静電荷現像用トナーの欠点を克服し、オイルレ
スでの定着性、光沢性を保持しつつ、感光体上へのフィ
ルミングの少ないトナーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、トナー粒子に含有されるワ
ックスとして特定の化合物を配合することにより上記課
題が解決できることを見出し、本発明に到達した。すな
わち、本発明の要旨は、少なくとも、バインダー樹脂、
着色剤及びワックスを含んでなる静電荷現像用トナーに
おいて、ワックスが脂肪酸ヒドラジド化合物を含有する
ことを特徴とする静電荷現像用トナーに存する。
【0007】本発明の別の要旨は、少なくとも、バイン
ダー樹脂、着色剤及びワックスを混練・粉砕する工程を
有する静電荷現像用トナーの製造方法において、ワック
スが脂肪酸ヒドラジド化合物を含有することを特徴とす
る静電荷現像用トナーの製造方法に存する。
【0008】本発明の別の要旨は、少なくとも、バイン
ダー樹脂の一次粒子、着色剤一次粒子、及びワックス微
粒子を含む乳化分散液に電解質を添加するかまたは加熱
することによってして各粒子を凝集させて粒子凝集体と
する工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方法にお
いて、ワックス微粒子が脂肪酸ヒドラジド化合物を含有
することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法に
存する。
【0009】また、本発明の別の要旨は、少なくとも、
ワックスを含有するバインダー樹脂の一次粒子及び着色
剤一次粒子を含む乳化分散液に電解質を添加するかまた
は加熱することによってして各粒子を凝集させて粒子凝
集体とする工程を有する静電荷像現像用トナーの製造方
法において、ワックス微粒子が脂肪酸ヒドラジド化合物
を含有することを特徴とする静電荷現像用トナーの製造
方法に存する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のトナーは、その構成成分として、バインダー樹
脂、着色剤、ワックスを含み、必要に応じて、帯電制御
剤、樹脂微粒子、及びその他の添加剤等を含む。本発明
のトナーは、従来より公知の、混練/粉砕法、懸濁重合
法、乳化重合/凝集法等、いずれの方法によっても製造
することができる。これらのうち、トナーの円形度(球
形度)を高めようとする場合には、懸濁重合法、乳化重
合/凝集法等の湿式重合法による製造が好ましい。ま
た、乳化重合/凝集法は、トナーの円形度を高いものか
らある程度低いものまで制御することができる。また、
トナーの粒度分布をシャープにしようとする場合には乳
化重合/凝集法よる製造が好ましい。
【0011】本発明のトナーはワックスとして、脂肪酸
ヒドラジド化合物を含有することを特徴としている。脂
肪酸ヒドラジド化合物は、具体的には下記式一般式
(I)で表される化合物である。 R1−CONR2NR34(I) (式(I)中、R1は脂肪族炭化水素基であり、R2、R
3、R4は水素原子または有機基である。)
【0012】これら脂肪酸ヒドラジド化合物のうち、本
発明のトナーに含有されるワックスとして好ましいもの
は、R1が炭素数10〜30のアルキル基であり、R2
水素原子であり、R3、R4が各々独立して炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または
炭素数7〜10のアラルキル基である。ここで、R1
3、R4のアルキル基、アリール基、アラルキル基は、
フッ素原子、塩素原子、シアノ基、アルコキシ基、アル
キルチオ基等の通常不活性な置換基で置換されていても
良い。但し、更に好ましくは無置換のものである。
【0013】これら脂肪酸ヒドラジド化合物は、従来公
知の方法により製造でき、典型的には、脂肪酸誘導体と
ヒドラジン化合物とを反応させて得ることができる。用
いられる脂肪酸誘導体としては、脂肪酸の他、脂肪酸ハ
ロゲン化物、脂肪酸無水物、脂肪酸エステル等が挙げら
れ、ヒドラジンの反応性を考慮して適宜選択して使用で
きる。
【0014】本発明に用いられる脂肪酸ヒドラジド化合
物のうち、好ましい化合物を具体的に例示すると、カプ
リン酸ヒドラジド、ウンデシル酸ヒドラジド、ラウリン
酸ヒドラジド、トリデシル酸ヒドラジド、ミリスチン酸
ヒドラジド、ペンタデシル酸ヒドラジド、パルミチン酸
ヒドラジド、ヘプタデシル酸ヒドラジド、ステアリン酸
ヒドラジド、ノナデカン酸ヒドラジド、アラキン酸ヒド
ラジド、ベヘン酸ヒドラジド、リグノセリン酸ヒドラジ
ド、セロチン酸ヒドラジド、ヘプタコサン酸ヒドラジ
ド、モンタン酸ヒドラジド、メリシン酸ヒドラジドが挙
げられ、また、ヒドラジド部分は上述の無置換の他、各
脂肪酸のメチルヒドラジド、ジメチルヒドラジド、エチ
ルヒドラジド、ジエチルヒドラジド、フェニルヒドラジ
ド、地フェニルヒドラジド、ベンジルヒドラジド、ジベ
ンジルヒドラジドが挙げられる。これらのうち、各脂肪
酸ヒドラジドのヒドラジド部分が無置換のものが更に好
ましく、脂肪酸部分の炭素数が14〜24であるものが
特に好ましい。
【0015】これら、脂肪酸ヒドラジド化合物は、他の
ワックス成分と併用して使用することが好ましく、併用
するワックスとしては、低分子量ポリエチレン、低分子
量ポリプロピレン等のオレフィン系ワックス、ステアリ
ン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ペンタエリスリト
ールのステアリン酸エステル等の長鎖脂肪族基を有する
エステル系ワックス、ジステアリルケトン、ジベヘニル
ケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン、ステアリル
アルコール、ベヘニルアルコール等の長鎖アルキル基を
有するアルコール、ステアリン酸、ベヘン酸等の長鎖ア
ルキル基を有する脂肪酸、アルキル基を有するシリコー
ン等が例示される。
【0016】本発明に用いられる脂肪酸ヒドラジド化合
物のワックス全体に占める割合としては好ましくは2重
量%以上であり、更に好ましくは5重量%以上であり、
特に好ましくは10重量%以上である。また、好ましく
は100重量%以下であり、更に好ましくは80重量%
以下であり、特に好ましくは60重量%以下である。脂
肪酸ヒドラジドの配合量が上記範囲より著しく多い場合
には、離型性、低温定着性が劣る傾向にあり、また、著
しく少ない場合には、感光体上へのフィルミングが起こ
りやすい傾向にある。また、脂肪族ヒドラジド化合物を
含むワックスは、バインダー樹脂100重量部に対して
通常3〜30重量部、好ましくは5〜25重量部、更に
好ましくは7〜20重量部、特に好ましくは5〜25重
量部である。ワックスの配合量をバインダー樹脂100
重量部に対して5重量部以上とする場合には、トナーは
湿式重合法で製造することが好ましい。
【0017】まず、本発明のトナーの好ましい一実施態
様として、乳化重合/凝集法により製造されるトナーを
例にとり説明する。乳化重合/凝集法によりトナーを製
造する場合には、バインダー樹脂を乳化重合により製造
し、重合体一次粒子として用いる。乳化重合を進行する
にあたっては、所定量の乳化剤(界面活性剤)及び水溶
性重合開始剤を含む水系溶剤に、モノマーを逐次添加し
する。なお、重合開始剤の添加時期は、モノマー添加
前、モノマーと同時添加、モノマー添加後のいずれでも
良く、またこれらの添加方法の組み合わせであっても構
わない。
【0018】乳化重合に用いられるモノマーとしては、
スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロ
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブ
チルスチレン、p−n−ノニルスチレン、等のスチレン
類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸エチルヘ
キシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタク
リル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸エチルヘキシル、等の(メタ)アクリル酸エ
ステル、アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロ
ピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミ
ド、アクリル酸アミドを挙げることができる。を挙げる
ことができる。この中で、特にスチレン、ブチルアクリ
レート、等が特に好ましい。
【0019】また、上記モノマーに併用して、ブレンス
テッド酸性基を有するモノマー又はブレンステッド塩基
性基を有するモノマーを併用して共重合することもでき
る。ブレンステッド酸性基を有するモノマーとしては、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケ
イ皮酸、等のカルボキシル基を有するモノマー、スルホ
ン化スチレン等のスルホン酸基を有するモノマー、ビニ
ルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有す
るモノマー等があげられる。ブレンステッド塩基性基を
有するモノマーとしては、アミノスチレン等のアミノ基
を有する芳香族ビニル化合物、ビニルピリジン、ビニル
ピロリドン、等の窒素含有複素環含有モノマー、ジメチ
ルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメ
タクリレート、等のアミノ基を有する(メタ)アクリル
酸エステル等が挙げられる。
【0020】また、これら酸性基を有するモノマー及び
塩基性基を有するモノマーは、それぞれ対イオンを伴っ
て塩として存在していても良い。このような、ブレンス
テッド酸性基又はブレンステッド塩基性基を有するモノ
マーの重合体一次粒子を構成するモノマー混合物中の配
合率は、好ましくは0.5重量%以上、更に好ましくは
1重量%以上であり、また、好ましくは10重量%以
下、更に好ましくは5重量%以下である。
【0021】また、重合体一次粒子に用いられる樹脂
は、架橋されているものが好ましい。架橋は、少なくと
も2つの官能基を有するモノマー(多官能性モノマー)
を配合することによってなされる。重合体一次粒子に架
橋樹脂を用いる場合、上述のモノマーと共用される架橋
剤としては、ラジカル重合性を有する多官能性モノマー
が用いられ、例えばジビニルベンゼン、ヘキサンジオー
ルジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングリコール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、ネオペンチルグリコールアクリレート、ジアリル
フタレート等が挙げられる。また、反応性基をペンダン
トグループに有するモノマー、例えばグリシジルメタク
リレート、メチロールアクリルアミド、アクロレイン等
を用いることが可能である。
【0022】このような、多官能性モノマーのモノマー
混合物中の配合率は、好ましくは0.005重量%以
上、更に好ましくは0.01重量%以上、特に好ましく
は0.05重量%以上であり、また、好ましくは5重量
%以下、更に好ましくは3重量%以下、特に好ましくは
1重量%以下である。
【0023】重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過
硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、等の過硫酸塩、
及び、これら過硫酸塩を一成分として酸性亜硫酸ナトリ
ウム等の還元剤を組み合わせたレドックス開始剤、過酸
化水素、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロペーオキサイ
ド、等の水溶性重合開始剤、及び、これら水溶性重合性
開始剤を一成分として第一鉄塩等の還元剤と組み合わせ
たレドックス開始剤系、過酸化ベンゾイル、2,2’−
アゾビス−イソブチロニトリル、等が用いられる。これ
ら重合開始剤はモノマー添加前、添加と同時、添加後の
いずれの時期に重合系に添加しても良く、必要に応じて
これらの添加方法を組み合わせても良い。
【0024】また、重合反応を行うに際しては、必要に
応じて公知の連鎖移動剤を使用することができるが、そ
の様な連鎖移動剤の具体的な例としては、t―ドデシル
メルカプタン、2−メルカプトエタノール、ジイソプロ
ピルキサントゲン、四塩化炭素、トリクロロブロモメタ
ン、等があげられる。連鎖移動剤は単独または2種類以
上の併用でもよく、モノマー100重量部に対して0〜
5重量部用いられる。
【0025】上述のモノマーは単独、または混合して用
いられるが、その際、重合体のガラス転移温度が40〜
80℃となることが好ましい。ガラス転移温度が80℃
を越えると定着温度が高くなりすぎたり、OHP透明性
の悪化が問題となることがあり、一方重合体のガラス転
移温度が40℃未満の場合は、トナーの保存安定性が悪
くなる場合がある。
【0026】本発明に用いられる重合体一次粒子は、上
記バインダー樹脂を公知のカチオン界面活性剤、アニオ
ン界面活性剤、ノニオン界面活性剤の中から選ばれる少
なくともひとつの乳化剤の存在下で乳化されているが、
カチオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモ
ニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、
ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシル
ピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマ
イド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド、等があげられる。また、アニオン界面活性剤の具体
例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナト
リウム、等の脂肪酸石けん、ドデシル硫酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸
ナトリウム等があげられる。
【0027】さらに、ノニオン界面活性剤の具体例とし
ては、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキ
シエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアー
トエーテル、モノデカノイルショ糖、等があげられる。
これらの界面活性剤の内、直鎖アルキルベンゼンスルホ
ン酸のアルカリ金属塩が好ましい。
【0028】重合体一次粒子の体積平均粒径は、通常
0.02μm〜3μmの範囲であり、好ましくは0.0
5μm〜3μm、更に好ましくは0.1μm〜2μmで
あり、特に好ましくは0.1μm〜1μmである。な
お、平均粒径は、例えばUPAを用いて測定することが
できる。粒径が0.02μm より小さくなると凝集速度
の制御が困難となり好ましくない。また、3μmより大
きいと凝集して得られるトナー粒径が大きくなりすぎる
ため、トナーとして高解像度を要求される用途には不適
当である。
【0029】乳化重合/凝集法によりトナーを製造する
場合には、ワックスは、上述の界面活性剤により乳化分
散されたワックス微粒子として使用する。ワックス微粒
子の平均粒径は、0.01μm〜3μmが好ましく、さ
らに好ましくは0.1〜2μm、特に0.3〜1.5μ
mのものが好適に用いられる。なお、平均粒径は、例え
ばホリバ社製LA−500を用いて測定することができ
る。 ワックスエマルジョンの平均粒径が3μmよりも
大きい場合にはシード重合して得られる重合体粒子の平
均粒径が大きくなりすぎるために、高解像度を要求され
る小粒径トナーの製造用途には不適当である。また、エ
マルジョンの平均粒径が0.01μmよりも小さい場合
には、分散液を作製するのが困難である。
【0030】また、ワックスは重合体一次粒子に内包化
された形で使用することも好ましく、その場合は、ワッ
クス微粒子の存在下にモノマーの乳化重合を行う。
【0031】着色剤は無機顔料または有機顔料、有機染
料のいずれでも良く、またはこれらの組み合わせでも良
い。これらの具体的な例としては、カーボンブラック、
アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニ
ングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、ク
ロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ロ
ーズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、
ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、公知の任意の染顔
料を単独あるいは混合して用いることができる。フルカ
ラートナーの場合にはイエローとしてベンジジンイエロ
ー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼンタとしてキ
ナクリドン、モノアゾ系染顔料、シアンとしてフタロシ
アニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。
【0032】これらの内、シアン着色剤としては、ピグ
メントブルー15:3、イエロー着色剤としてはピグメ
ントイエロー74、ピグメントイエロー93、マゼンタ
着色剤としてはキナクリドン系化合物が好ましく用いら
れる。着色剤の添加量は、バインダー樹脂100重量部
に対して2〜25重量部の範囲が好ましい。これら着色
剤は、実質的に水に不溶である有機顔料を乳化剤の存在
下で水中に乳化させエマルション(着色剤一次粒子)の
状態で用いるのが好ましく、この場合の着色剤一次粒子
の体積平均粒径としては、0.01〜3μmが好まし
い。
【0033】本発明のトナーにおいて必要に応じて用い
られる帯電制御剤としては、公知の任意のものを単独な
いしは併用して用いることができ、例えば、正帯電性と
して4級アンモニウム塩、塩基性・電子供与性の金属物
質が挙げられ、負帯電性として金属キレート類、有機酸
の金属塩、含金属染料、ニグロシン染料、アミド基含有
化合物、フェノール化合物、ナフトー ル化合物及びそ
れらの金属塩、ウレタン結合含有化合物、酸性もしくは
電子吸引性の有機物質が挙げられる。
【0034】また、カラートナー適応性(帯電制御剤自
体が無色ないしは淡色でトナーへの色調障害がないこ
と)を勘案すると、正帯電性としては4級アンモニウム
塩化合物が、負帯電性としてはサリチル酸もしくはアル
キルサリチル酸のクロム、亜鉛、アルミニウムなどとの
金属塩、金属錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、
アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、
フェノールアミド化合物、4,4’−メチレンビス〔2
−〔N−(4−クロロフェニル)アミド〕−3−ヒドロ
キシナフタレン〕等のヒドロキシナフタレン化合物が好
ましい。その使用量はトナーに所望の帯電量により決定
すればよいが、通常はバインダー樹脂100重量部に対
し0.01〜10重量部用い、更に好ましくは0.1〜
10重量部用いる。これら荷電制御剤も水中で平均粒径
0.01〜3μmのエマルション(帯電制御剤一次粒
子)として使用することが好ましい。
【0035】また、本発明のトナーを製造するに当たっ
ては、粒子凝集体の粒径が実質的に最終的なトナーの粒
径まで成長した後に、更に同種又は異なった種類の樹脂
微粒子を添加し、粒子を表面に付着させることにより、
表面近傍のトナー性状を修飾する事も可能である。粒子
凝集体に更に樹脂粒子を付着または固着させることによ
り、トナーからのワックスの浸出を、更に確実に低減す
ることができる。
【0036】次に、乳化重合/凝集法における上述の各
粒子を凝集する凝集工程について説明する。本発明の好
ましい態様においては、上述の重合体一次粒子、着色剤
一次粒子、及び必要に応じて帯電制御剤微粒子、ワック
ス微粒子、その他の添加剤を、それぞれ乳化して乳化液
とし、これらを共凝集して粒子凝集体とする。凝集を行
う各成分のうち、帯電制御剤分散液は、凝集工程の途中
で添加しても良く、凝集工程後に添加しても良い。ここ
で、凝集工程においては、1)加熱して凝集を行う方
法、2)電解質を加えて凝集を行う方法とがあり、これ
らを併用しても良い。
【0037】加熱して凝集を行う場合に、凝集温度とし
ては具体的には、5℃〜Tgの温度範囲(但し、Tgは
重合体一次粒子のガラス転移温度)であり、Tg−10
℃〜Tg−5℃の範囲が好ましい。上記温度範囲であれ
ば、電解質を用いることなく好ましいトナー粒径に凝集
させることができる。また、加温して凝集を行う場合、
凝集工程に引き続いて熟成工程を行う場合には、凝集工
程と熟成工程が連続的に行われその境界は曖昧となる場
合があるが、Tg−20℃〜Tgの温度範囲に少なくと
も30分間保持する工程があれば、これを凝集工程とみ
なす。
【0038】凝集温度は所定の温度で通常少なくても3
0分保持することにより所望の粒径のトナー粒子とする
ことが好ましい。所定の温度までは一定速度で昇温して
も良いし、ステップワイズに昇温しても良い。保持時間
は、Tg−20℃〜Tgの範囲で30分以上8時間以下
が好ましく、1時間以上4時間未満がさらに好ましい。
このようにすることによって、小粒径であり、粒度分布
のシャープなトナーを得ることができる。
【0039】また、混合分散液に電解質を添加して凝集
を行う場合の電解質としては、有機の塩、無機塩のいず
れでも良いが、好ましくは1価あるいは2価以上の多価
の金属塩が好ましく用いられる。具体的には、NaC
l、KCl、LiCl、Na2SO4、K2SO4、Li2
SO4、MgCl2、CaCl2、MgSO4、CaS
4、ZnSO4、Al2(SO43、Fe2(SO43
CH3COONa、C65SO3Na等が挙げられる。
【0040】電解質の添加量は、電解質の種類によって
も異なるが、通常は混合分散液の固形成分100重量部
に対して、0.05〜25重量部が用いられる。好まし
くは0.1〜15重量部、更に好ましくは0.1〜10
重量部である。電解質添加量が上記範囲より著しく少な
い場合には、凝集反応の進行が遅くなり凝集反応後も1
μm以下の微粉が残ったり、得られた凝集粒子の平均粒
径が3μm以下となるなどの問題を生じる傾向にある。
また、電解質添加量が上記範囲より著しく多い場合に
は、急速で制御の困難な凝集となりやすく、得られた凝
集粒子の中に25μm以上の粗粉が混じったり、凝集体
の形状がいびつで不定形の物になるなどの問題を生じる
傾向にある。また、電解質を加えて凝集を行う場合に
は、凝集温度は5℃〜Tgの温度範囲が好ましい。
【0041】凝集工程には、通常の攪拌槽が用いられ、
形状としては、略円筒状のものあるいは略球状のものが
好ましく用いられる。反応槽のが略円筒状の場合、底面
の形状は特に制限はないが、通常の略円弧状のものが好
ましく用いられる。攪拌効率を良好にするためには、混
合分散液の体積は、反応槽の体積の2/3以下が好まし
く、3/5以下が更に好ましい。また、極端に混合分散
液の体積が反応溶液の体積に比べて小さいと、泡立ちが
激しく増粘が大きくなり、粗粉粒子が発生しやすく、攪
拌翼の形状によっては攪拌されない場合があり、また、
生産効率も低下するので、この比率は、1/10以上が
好ましく、1/5以上が更に好ましい。
【0042】凝集工程に用いる攪拌翼としては、従来公
知であり、市販されている各種の形状の攪拌翼を用いる
ことが出来る。市販の攪拌翼としては、例えば、アンカ
ー翼、フルゾーン翼(神鋼パンテック社製)、サンメラ
ー翼(三菱重工社製)、マックスブレンド翼(住友重機
械工業社製)、Hi−Fミキサー翼(綜研化学社製)、
ダブルヘリカルリボン翼(神鋼パンテック社製)等の攪
拌翼を挙げることができる。また、攪拌槽にはバッフル
を設けても良い。通常はこれらの攪拌翼の中から、反応
液の粘度その他の物性、あるいは反応形態、反応槽の形
状及び大きさ等により好適なものを選択し使用される
が、好ましい攪拌翼としては具体的には、ダブルヘリカ
ルリボン翼またはアンカー翼が挙げられ、中でもダブル
ヘリカルリボン翼が更に好ましい。
【0043】次に、本発明のトナーの製造方法において
は、凝集工程に引き続き、凝集で得られた凝集粒子(ト
ナー粒子)の安定性を増すためにTg〜Tg+80℃、
好ましくはTg+20℃〜Tg+80℃の温度範囲であ
り、かつ重合体一次粒子の軟化点以下の温度範囲で、凝
集した粒子間の融着を起こす熟成工程を加えることが好
ましい。熟成工程を加えることにより、トナー粒子の形
状も球状に近いものすることができ、形状制御も可能に
なる。この熟成工程は、通常1時間から24時間であ
り、好ましくは2時間から10時間である。この熟成工
程は、凝集工程に用いた攪拌槽と同様な攪拌槽を用いて
行うことができる。
【0044】上記の各工程を経ることにより得たトナー
粒子は、公知の方法に従って固液分離し、トナー粒子を
回収し、次いで、これを必要に応じて、洗浄した後、乾
燥する。
【0045】次に、本発明のトナーを懸濁重合により製
造する場合には、重合を行うべき単量体中に、ワック
ス、着色剤、油溶性重合開始剤、必要に応じて荷電制御
剤、その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分
散機等によって均一に溶解または分散せしめた混合物
を、分散安定剤(界面活性剤)を含有する水相中に攪拌
機等により分散せしめる。このとき、攪拌速度、時間等
を調整し、所定の粒径に造粒する。重合温度は、40度
以上、好ましくは50〜90度である。
【0046】懸濁重合によりトナーを製造する場合の、
バインダー樹脂を形成するための単量体、着色剤、荷電
制御剤、界面活性剤は上述の乳化重合/凝集法において
用いられるものと同様なものを用いることができる。
【0047】次に、混練/粉砕法によってトナーを製造
する場合、バインダー樹脂、ワックス、着色剤、必要に
応じて荷電制御剤、その他の添加剤を、ヘンシェルミキ
サー、ボールミル等の混合機によって充分混合し、得ら
れた混合物を加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー
等の熱混練機を用いて溶融混練し、得られた混練物を冷
却固化後、粉砕、分級を行ってトナーを得る。
【0048】次に、混練/粉砕法によってトナーを製造
する場合のバインダー樹脂としては、上述の乳化重合/
凝集法において用いられるモノマーからばる樹脂の他、
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等を挙げるこ
とができる。また、着色剤、荷電制御剤、界面活性剤は
上述の乳化重合/凝集法において用いられるものと同様
なものを用いることができる。
【0049】上述の製造方法により得られた本発明のト
ナーは、必要により流動化剤等の添加剤と共にもちいる
ことができ、そのような流動化剤としては、具体的に
は、疎水性シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の
微粉末を挙げることができ、通常、バインダー樹脂10
0重量部に対して、0.01〜5重量部、好ましくは
0.1〜3重量部用いられる。
【0050】さらに、本発明のトナーは、マグネタイ
ト、フェライト、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウ
ム、導電性チタニア等の無機微粉末やスチレン樹脂、ア
クリル樹脂等の抵抗調節剤や滑剤などが内添剤又は外添
剤として用いられる。これらの添加剤の使用量は所望す
る性能により適宜選定すれば良く、通常バインダー樹脂
100重量部に対し0.05〜10重量部程度が好適で
ある。
【0051】本発明の静電荷現像用トナーは2成分系現
像剤又は非磁性1成分系現像剤のいずれの形態で用いて
もよい。2成分系現像剤として用いる場合、キャリアと
しては、鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性
物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したモ
ノや磁性キャリア等公知のものを用いることができる。
樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に
知られているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレ
ンアクリル共重合系樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコ
ーン樹脂、フッ素樹脂、またはこれらの混合物等が利用
できる。
【0052】高解像度の画像形成を行うには、トナーの
体積平均粒径としては3〜8μmが好ましく、4〜7μ
mが更に好ましい。また、粒度分布としては、体積平均
粒径/個数平均粒径の値が1〜1.25であるものが好
ましい。このようなトナーを容易に製造するという観点
から、乳化重合/凝集法により本発明のトナーを製造す
るのが好ましい。
【0053】
【実施例】[脂肪酸ヒドラジド化合物の製造例−1]ステ
アリン酸ステアリル40重量部、エタノール60重量部
を反応器に入れ加熱して還流下にヒドラジン水和物(8
0%純度)5重量部を添加し攪拌下に2時間反応させ
た。この反応液を500重量部の水に再沈させ脱水、乾
燥させ反応生成物(ステアリン酸ヒドラジドとステアリ
ルアルコールとの混合物)を得た(これを脂肪酸ヒドラ
ジド−1)とする。
【0054】[脂肪酸ヒドラジド化合物の製造例−2]ス
テアリン酸ステアリル40重量部、エタノール60重量
部を反応器に入れ加熱して還流下にヒドラジン水和物
(80%純度)0.5重量部を添加し攪拌下に2時間反
応させた。この反応液を500重量部の水に再沈させ脱
水、乾燥させ反応生成物(ステアリン酸ステアリル、ス
テアリン酸ヒドラジド、ステアリルアルコールの混合
物)を得た(これを脂肪酸ヒドラジド−2)とする。
【0055】[実施例−1] (ワックス分散液−1)脱塩水;70重量部、ベヘン酸
ベヘニルを主体とするエステル混合物(ユニスターM-22
22SL、日本油脂製)とステアリン酸ステアリルを主体と
するエステル混合物(ユニスターM9676、日本油脂製)
7:3の混合物;25重量部、上記脂肪酸ヒドラジド−
1;5重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
(ネオゲンSC、第一工業製薬製、有効成分66%)1.
7重量部を混合し、90℃にて高圧剪断をかけ乳化し、
エステルワックス微粒子の分散液を得た。LA−500
で測定したワックス微粒子の平均粒径は380nmであ
った。
【0056】(重合体一次粒子分散液−1)攪拌装置
(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助
剤仕込み装置を備えた反応器(容積60リットル、内径
400mm)にワックス分散液−128重量部、15%
ネオゲンSC水溶液1.2重量部、脱塩水400重量部
を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温し、8%過酸化水
素水溶液1.6重量部、8%アスコルビン酸水溶液1.
6重量部を添加した。その後、下記のモノマー類・乳化
剤水溶液の混合物を重合開始から5時間かけて、開始剤
水溶液を重合開始から6時間かけて添加し、さらに30
分保持した。
【0057】
【表1】 [モノマー類] スチレン 79重量部 アクリル酸ブチル 21重量部 アクリル酸 3重量部 オクタンチオール 0.38重量部 2-メルカプトエタノール 0.01重量部 ヘキサンジオールジアクリレート 0.9重量部 [乳化剤水溶液] 15%ネオゲンSC水溶液 1重量部 脱塩水 25重量部 [開始剤水溶液] 8%過酸化水素水溶液 9重量部 8%アスコルビン酸水溶液 9重量部
【0058】重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体分
散液を得た。UPAで測定した平均粒子径は200nm
であった。
【0059】(樹脂微粒子分散液−1)攪拌装置(3枚
翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込
み装置を備えた反応器(容積60リットル、内径400
mm)に15%ネオゲンSC水溶液5重量部、脱塩水3
70重量部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温して、
8%過酸化水素水溶液1.6重量部、8%アスコルビン
酸水溶液1.6重量部を添加した。その後、下記のモノ
マー類・乳化剤水溶液の混合物を重合開始から5時間か
けて、開始剤水溶液を重合開始から6時間かけて添加
し、さらに30分保持した。
【0060】
【表2】 [モノマー類] スチレン 88重量部 アクリル酸ブチル 12重量部 アクリル酸 2重量部 ブロモトリクロロメタン 0.5重量部 2-メルカプトエタノール 0.01重量部 ヘキサンジオールジアクリレート 0.4重量部 [乳化剤水溶液] 15%ネオゲンSC水溶液 2.5重量部 脱塩水 24重量部 [開始剤水溶液] 8%過酸化水素水溶液 9重量部 8%アスコルビン酸水溶液 9重量部
【0061】重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体分
散液を得た。UPAで測定した平均粒子径は85nmで
あった。 (着色剤微粒子分散液−1)ピグメントブルー15:3
の水分散液(EP−700 Blue GA、大日精化製、固形
分35%)。UPAで測定した平均粒径は150nmで
あった。 (帯電制御剤微粒子分散液−1)4,4’−メチレンビ
ス〔2−〔N−(4−クロロフェニル)アミド〕−3−ヒ
ドロキシナフタレン〕20重量部、アルキルナフタレン
スルホン酸ナトリウム4重量部、脱塩水76重量部をサ
ンドグラインダーミルにて分散し、帯電制御剤微粒子分
散液を得た。UPAで測定した平均粒径は200nmで
あった。
【0062】
【表3】 現像用トナーの製造−1 重合体一次粒子分散液−1 100重量部(固形分として) 樹脂微粒子分散液−1 6重量部(固形分として) 着色剤微粒子分散液−1 7重量部(固形分として) 帯電制御剤微粒子分散液−1 2重量部(固形分として) 15%ネオゲンSC水溶液 0.5重量部(固形分として)
【0063】反応器に重合体一次粒子分散液と15%ネ
オゲンSC水溶液を仕込み、均一に混合してから着色剤
微粒子分散液を添加し、均一に混合した。得られた混合
分散液を攪拌しながら硫酸アルミニウム水溶液を滴下し
た(固形分として0.6重量部)。その後攪拌しながら6
0℃に昇温して1時間保持した。帯電制御剤微粒子分散
液、樹脂微粒子分散液、硫酸アルミニウム水溶液(固形
分として0.07重量部)の順に添加し、95℃に昇温して
3.5時間保持した。その後冷却し、濾過、水洗し、乾燥
することによりトナー(トナー−1)を得た。
【0064】このトナー100重量部に対し、疎水性の表
面処理をしたシリカを0.6重量部混合攪拌し、現像用ト
ナー(現像用トナー−1)を得た。 トナーの評価−1
【0065】[実施例−2] (ワックス分散液−2)脱塩水;70重量部、ペンタエ
リスリトールのステアリン酸エステル(ユニスターH47
6、日本油脂製);15重量部、上記脂肪酸ヒドラジド
−2;15重量部、ネオゲンSC;1.7重量部を混合
し、90℃で高圧剪断をかけ乳化し、エステルワックス
微粒子の分散液を得た。LA−500で測定したワック
ス微粒子の平均粒径は340nmであった。
【0066】(重合体一次粒子分散液−2)攪拌装置
(フルゾーン翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原
料・助剤仕込み装置を備えた反応器(容積2リットル、
内径120mm)にワックス分散液−4;35重量部、
脱塩水400重量部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇
温して、8%過酸化水素水溶液1.6重量部、8%アス
コルビン酸水溶液1.6重量部を添加した。その後、下
記のモノマー類・乳化剤水溶液の混合物を重合開始から
5時間かけて、開始剤水溶液を重合開始から6時間かけ
て添加し、さらに30分保持した。
【0067】
【表4】 [モノマー類] スチレン 79重量部 アクリル酸ブチル 21重量部 アクリル酸 3重量部 オクタンチオール 0.38重量部 2-メルカプトエタノール 0.01重量部 ヘキサンジオールジアクリレート 0.9重量部 [乳化剤水溶液] 15%ネオゲンSC水溶液 1重量部 脱塩水 25重量部 [開始剤水溶液] 8%過酸化水素水溶液 9重量部 8%アスコルビン酸水溶液 9重量部
【0068】現像用トナーの製造−2 現像用トナーの製造−1において、重合体一次粒子−1
の代わりに重合体一次粒子−2を用いた以外は同様にト
ナーを製造した。このトナー100重量部に対し、疎水性
の表面処理をしたシリカを0.6重量部混合攪拌し、現像
用トナー(現像用トナー−2)を得た。
【0069】[実施例−3] (重合体一次粒子分散液−3)非架橋ポリエステル樹脂
(日本カーバイド社製:ニカライトVE−30、Tg=
65℃)200gをテトラヒドロフラン300gに室温
で溶解させた。次いで40重量%のKOH水溶液10g
を加えた。この混合物を攪拌しながら、室温で水150
0mlを加えた。テトラヒドロフランを除去するため窒
素フローをしながら65℃に昇温し、1時間保持した。
これを室温に冷却し、重合体一次粒子の乳化液を得た。
【0070】現像用トナーの製造−3 重合体一次粒子分散液−3 100 重量部(固形分として) ワックス微粒子分散液−1 10 重量部(固形分として) 着色剤微粒子分散液−1 7重量部(固形分として) 帯電制御剤微粒子分散液−1 2重量部(固形分として) 15%ネオゲンSC水溶液 0.5重量部(固形分として)
【0071】上記の各成分を用いて、以下の手順により
トナーを製造した。反応器に重合体一次粒子分散液−
3、ワックス微粒子分散液−1、15%ネオゲンSC水
溶液を仕込み、均一に混合してから着色剤微粒子分散液
を添加し、均一に混合した。得られた混合分散液を攪拌
しながら食塩水を滴下した(固形分として2重量部)。
その後攪拌しながら70℃に昇温して1時間保持した。
帯電制御剤微粒子分散液を添加し、75℃に昇温して2
時間保持した。その後冷却し、濾過、水洗し、乾燥する
ことによりトナー(トナー−3)を得た。このトナー10
0重量部に対し、疎水性の表面処理をしたシリカを0.6重
量部混合攪拌し、現像用トナー(現像用トナー−3)を
得た。
【0072】実施例1〜3で得られた各現像用トナーを
市販のプリンター(カラーレーザージェット4500 ヒュ
ーレットパッカード社製)に入れ絵出し試験を行ったと
ころ、鮮明でグロスのある青色画像が得られた。又、ト
ナーを補給しながら印字率5%の画像パターンで連続絵
だしを続けたところ3万枚目においても初期と同じ鮮明
な画像が得られ、ワックスがトナーから遊離して起こる
感光体上のフィルミングやブレードへのトナー固着は無
かった。
【0073】
【発明の効果】本発明により定着性、光沢性に優れ、更
に感光体へのフィルミングの少ない静電荷現像用トナー
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 智子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AB03 AB06 CA14 EA05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、バインダー樹脂、着色剤及
    びワックスを含んでなる静電荷現像用トナーにおいて、
    ワックスが脂肪酸ヒドラジド化合物を含有することを特
    徴とする静電荷現像用トナー。
  2. 【請求項2】 脂肪酸ヒドラジド化合物が下記一般式
    (I)で表される請求項1に記載の静電荷現像用トナ
    ー。 R1−CONR2NR34 (I) (式(I)中、R1は炭素数10〜30の脂肪族炭化水
    素基を表し、R2は水素原子であり、R3、R4は各々独
    立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
    6〜10のアリール基、炭素数7〜10のアラルキル基
    を表す。)
  3. 【請求項3】 少なくともバインダー樹脂の一次粒子
    (重合体一次粒子)及び着色剤一次粒子を含む粒子凝集
    体からなる請求項1又は2に記載の静電荷現像用トナ
    ー。
  4. 【請求項4】 バインダー樹脂の一次粒子が、湿式重合
    法により製造されたものである請求項3に記載の静電荷
    現像用トナー。
  5. 【請求項5】 バインダー樹脂の一次粒子が、ワックス
    を含む請求項3又は4に記載の静電荷現像用トナー。
  6. 【請求項6】 バインダー樹脂の一次粒子が、ワックス
    をシードとした乳化重合により製造されたものである請
    求項5に記載の静電荷現像用トナー。
  7. 【請求項7】 少なくともバインダー樹脂の一次粒子
    (重合体一次粒子)、着色剤粒子及びワックス微粒子を
    共凝集して得られたものである請求項1または2に記載
    の静電荷現像用トナー。
  8. 【請求項8】 トナーの体積平均粒径が3〜8μmであ
    る請求項1乃至7のいずれかに記載の静電荷現像用トナ
    ー。
  9. 【請求項9】 少なくとも、バインダー樹脂、着色剤及
    びワックスを混練・粉砕する工程を有する静電荷現像用
    トナーの製造方法において、ワックスが脂肪酸ヒドラジ
    ド化合物を含有することを特徴とする静電荷現像用トナ
    ーの製造方法。
  10. 【請求項10】 少なくとも、バインダー樹脂の一次粒
    子、着色剤一次粒子、及びワックス微粒子を含む乳化分
    散液に電解質を添加するかまたは加熱することによって
    して各粒子を凝集させて粒子凝集体とする工程を有する
    静電荷像現像用トナーの製造方法において、ワックス微
    粒子が脂肪酸ヒドラジド化合物を含有することを特徴と
    する静電荷現像用トナーの製造方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも、ワックスを含有するバイ
    ンダー樹脂の一次粒子及び着色剤一次粒子を含む乳化分
    散液に電解質を添加するかまたは加熱することによって
    して各粒子を凝集させて粒子凝集体とする工程を有する
    静電荷像現像用トナーの製造方法において、ワックス微
    粒子が脂肪酸ヒドラジド化合物を含有することを特徴と
    する静電荷現像用トナーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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