JP2002278153A - 静電荷現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷現像用トナー及びその製造方法

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JP2002278153A
JP2002278153A JP2001077680A JP2001077680A JP2002278153A JP 2002278153 A JP2002278153 A JP 2002278153A JP 2001077680 A JP2001077680 A JP 2001077680A JP 2001077680 A JP2001077680 A JP 2001077680A JP 2002278153 A JP2002278153 A JP 2002278153A
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toner
styrene
wax
parts
developing
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Masatoshi Maruyama
正俊 丸山
Kazuo Mitsuhashi
和夫 三ツ橋
Tomoko Ishikawa
智子 石川
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性に優れ、更に感光体へのフィルミング
等の汚染の少ない静電荷現像用トナーを提供する。 【解決手段】 少なくともスチレン系樹脂及び着色剤を
含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該スチレン系
樹脂の最大分子量ピークが40000〜150000で
あり、且つ、40000以下及び150000以上の範
囲において分子量ピークを有さず、該トナーが融点55
〜145℃のワックスを含有することを特徴とする静電
荷像現像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機及びプリンターに用いられる静電荷現像用トナーに
関する。さらに詳しくは、定着性に優れ、更に感光体へ
のフィルミング、現像ブレード等への固着の少ない静電
荷現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法において従来一般に広く用い
られてきた静電荷現像用トナーは、近年、小型、高速、
省エネルギー化を達成するため低温定着性が求められる
ようになった。低温定着性を達成するには、第一にトナ
ーの定着幅を大きくすることが重要であ。従来、トナー
の樹脂成分として比較的低分子量の成分と、比較的高分
子量の成分とを併用して定着幅を持たせていたが、この
方法では、低分子量成分が帯電性を悪化させる原因とな
ったり、また、長期間使用するとキャリア、感光体、現
像ブレード等を汚染する原因となり、鮮明な画像を長期
にわたって得られない等の問題があった。
【0003】また、特開平9−190012号公報等に
は乳化重合/凝集法によるトナー、特開平8−5036
8号公報等には、懸濁重合法によるトナーが開示されて
いる。このような重合法によるトナーは、粉砕法トナー
に比べワックスの含有量を増やすことができ、それによ
り定着性に優れたものが得られる。しかしながら、ワッ
クスを増加させると、トナー表面にワックスが浸出し
て、感光体上へフィルミングを起こしたり、電子写真装
置内を汚染したりするという問題が顕著になる傾向にあ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来用いら
れていた静電荷現像用トナーの欠点を克服し、定着温度
幅を確保しつつ、感光体上へのフィルミング等の汚染の
少ないトナーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、トナー粒子に含有されるス
チレン系樹脂の分子量を一定の範囲にすることにより、
上記課題が解決できることを見出し、本発明に到達し
た。即ち本発明の要旨は、少なくともスチレン系樹脂及
び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該
スチレン系樹脂の最大分子量ピークが40000〜15
0000であり、且つ、40000以下及び15000
0以上の範囲において分子量ピークを有さず、該トナー
が融点50〜140℃のワックスを含有することを特徴
とする静電荷像現像用トナーに存する。
【0006】本発明の別の要旨は、少なくともスチレン
系重合体一次粒子、着色剤粒子、及びワックス微粒子を
含む乳化分散液を加熱して各粒子を凝集させて体積平均
粒径3〜8μmの粒子凝集体とする工程を含む静電荷像
現像用トナーの製造方法であって、該スチレン系樹脂重
合体一次粒子の最大分子量ピークが40000〜150
000であり、且つ、40000以下及び150000
以上の範囲において分子量ピークを有さず、ワックス微
粒子が、融点50〜140℃のワックスを含有すること
を特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法に存す
る。
【0007】また、本発明の別の要旨は、少なくともワ
ックスを含有するスチレン系重合体一次粒子及び着色剤
粒子を含む乳化分散液を加熱して各粒子を凝集させて体
積平均粒径3〜8μmの粒子凝集体とする工程を含む静
電荷像現像用トナーの製造方法であって、該重合体一次
粒子を構成するスチレン系樹脂の最大分子量ピークが4
0000〜150000であり、且つ、40000以下
及び150000以上の範囲において分子量ピークを有
さず、ワックスの融点が50〜140℃であることを特
徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のトナーは、その構成成分として、バインダー樹
脂、着色剤、ワックスを含み、必要に応じて、帯電制御
剤、樹脂微粒子、及びその他の添加剤等を含む。本発明
に用いられるトナーは、混練/粉砕法、あるいは懸濁重
合法や乳化重合凝集法等の湿式重合法のいずれによって
も製造することが出来る。これらの製造方法の中で、低
温定着性と離型性を共に満足するトナーを効率よく得よ
うとする場合は湿式重合法が好ましく、更に、高解像度
の画像形成に用いる場合には、粒度分布がシャープとな
る乳化重合凝集法が好ましい。
【0009】以下、本発明の好ましい実施態様として、
湿式重合法によるトナーの製造について説明する。ま
ず、乳化重合凝集法にて本発明に用いられる静電荷像現
像用トナーを得る場合は、着色剤、帯電制御剤、ワック
スは分散液の状態で用いられる。これらは以下の様にし
て得る事ができる。例えば、それぞれの物質をポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル等で代表されるノ
ニオン系の界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩
で代表されるアニオン系の界面活性剤、4級アンモニウ
ム塩で代表されるカチオン系の界面活性剤等と水中に添
加し、メディア等を入れた機械的粉砕法を使用する事に
より容易に作製できる。又、必要に応じて水溶性の有機
溶剤を添加しても良い。それぞれの物質の分散径は、
0.001〜5μm、好ましくは0.01〜1μmの範
囲である。
【0010】乳化重合凝集法では、ポリマー乳化液(重
合体一次粒子分散液)に着色剤分散液、帯電制御剤分散
液、ワックス分散液等を混合し、温度、塩濃度、pH等
を適宜制御することによってこれらを凝集しトナーを製
造する。得られたトナーは、表面に界面活性剤等が残存
する。これらを除去するため適宜酸洗浄、アルカリ洗
浄、水洗浄等を実施しても良い。
【0011】懸濁重合法では、重合性単量体に着色剤、
帯電制御剤、ワックス等を混合し、ディスパーザー等の
分散機を用いて分散処理を行い、この分散処理後の単量
体組成物を水混和性媒体の中で適当な攪拌機を用いてト
ナー粒径に造粒し、その後重合性単量体を重合させてト
ナーを製造する。
【0012】懸濁安定剤を用いる場合には、重合後にト
ナーを酸洗浄する事により容易に除去できる、水中で中
性又はアルカリ性を示すものを選ぶことが好ましい。さ
らに、粒度分布の狭いトナーが得られるものを選ぶこと
が好ましい。これらを満足する懸濁安定剤としては、リ
ン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げ
られる。それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせ
て使用する事ができる。これらの懸濁安定剤は、ラジカ
ル重合性単量体に対して1〜10重量部使用する事がで
きる。
【0013】乳化重合凝集法及び懸濁重合法に用いられ
る重合開始剤としては、公知の重合開始剤を1種又は2
種以上組み合わせて使用する事ができる。例えば、過硫
酸カリウム、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2’−アゾビスイソ(2,4−ジメチル)バレロニ
トリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド、又はレドックス系開始剤などを使用する事が
できる。これらの内、乳化重合凝集法ではレドックス系
開始剤が好ましく、懸濁重合法ではアゾ系開始剤が好ま
しい。上記方法によりトナーを製造した後に、ポリマー
乳化液、着色剤分散液、帯電制御剤分散液、ワックス分
散液等を添加しトナー表面を被覆することにより、カプ
セル構造を持つトナーとしても良い。
【0014】次に、本発明で用いられるバインダー樹脂
は、スチレンを主体とするものであれば、公知のバイン
ダー樹脂の任意のものを使用することができる。スチレ
ン系樹脂は、好ましくはスチレン及びスチレン以外のモ
ノマーの共重合により得られるものであり、スチレン系
樹脂の構成成分(モノマー成分)の含有量は、好ましく
は60%以上であり、70%以上が更に好ましい。ま
た、95%以下が好ましく、90%以下が更に好まし
い。スチレン含有量が上記の好ましい範囲にあれば、バ
インダー樹脂のガラス転移温度を制御することが容易で
ある。スチレン以外のモノマー成分としては、ブレンス
テッド酸性基を有するものを用いるのが好ましく、具体
的には例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基を有するモ
ノマー、スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有する
モノマー、ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホン
アミド基を有するモノマー等が挙げられる。これらの
内、アクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。これら
ブレンステッド酸性基を併用することによって、スチレ
ン系樹脂として、その酸価を好ましくは5〜30、更に
好ましくは7〜25に制御する。
【0015】上述のスチレン、ブレンステッド酸性基を
有するモノマー以外のコモノマーとしては、メチルスチ
レン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、p−ter
t−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−n
−ノニルスチレン、等のスチレン類、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキ
シエチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリ
ル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸エチルヘキシル、
等の(メタ)アクリル酸エステル、を挙げることができ
る。この中で、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル
が好ましく、ブチルアクリレートが特に好ましい。
【0016】また、モノマー成分に架橋剤を用いて、バ
インダー樹脂を架橋させても良い。架橋剤としては、ラ
ジカル重合性を有するエチレン性多官能性モノマーが用
いられ、例えばジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、ネオペンチルグリコールアクリレート等が挙げられ
る。また、反応性基をペンダントグループに有するモノ
マー、例えばグリシジルメタクリレート、メチロールア
クリルアミド、アクロレイン等を用いることが可能であ
る。好ましくはラジカル重合性エチレン性多官能性モノ
マーが好ましく、更に、ジビニルベンゼン、ヘキサンジ
オールジアクリレートが好ましい。架橋剤の使用量は、
通常モノマー全体の0〜5重量であり、0.01〜3重
量%が好ましく、0.05〜1重量%が更に好ましい。
【0017】本発明に用いられるスチレン系樹脂は、最
大分子量ピークが40000〜150000の範囲内に
あり、且つ、分子量4000以下、及び分子量1500
00以上の範囲において分子量ピークを有さないもので
ある。最大分子量ピークとしては、50000〜120
000の範囲にあるのが好ましく、60000〜100
000の範囲にあるのが更に好ましい。このような分子
量ピークを有するスチレン系樹脂は、乳化重合反応時に
温度をほぼ一定に保つこと、重合開始剤の濃度及び適下
速度をほぼ一定に保つこと、連鎖移動剤の量濃度を均一
に調節することなどにより製造することができる。重合
反応の温度としては35〜95℃が好ましく、70〜9
5℃が更に好ましい。重合開始剤の濃度を制御するため
には35〜95℃の温度範囲において逐次ほぼ一定の割
合で重合開始剤を添加することが好ましい。なお、本発
明においては、上述した架橋樹脂を用いることが出来る
が、その場合にはスチレン系樹脂の分子量の測定は、テ
トラヒドロフラン可溶分について行う。また、本発明の
トナーは、性能を損なわない範囲で、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等のスチレン系樹脂以外の各種の樹脂
を混合して用いても良い。この場合、スチレン系樹脂以
外の樹脂は、樹脂全体の30%以下が好ましく、20%
以下が更に好ましい。
【0018】乳化重合凝集法によりトナーを製造する場
合、これらスチレン系樹脂は、乳化剤(界面活性剤)の
存在下で重合体一次粒子のエマルジョンとし、凝集に供
する。重合体一次粒子の平均粒径は、通常0.05μm
〜3μmの範囲であり、好ましくは0.1μm〜2μ
m、更に好ましくは0.15μm〜1μmである。な
お、平均粒径は、例えばUPAを用いて測定することが
できる。粒径が上記範囲より小さくなると凝集速度の制
御が困難となり好ましくない。また、上記範囲より大き
いと凝集して得られるトナー粒径が大きくなりすぎるた
め、トナーとして高解像度を要求される用途には不適当
である。
【0019】本発明で用いる乳化剤としては公知のカチ
オン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活
性剤の中から選ばれ、これらの界面活性剤は2種以上を
併用してもよい。カチオン界面活性剤の具体例として
は、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモ
ニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブ
ロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシル
ピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアン
モニウムブロマイド、等があげられる。
【0020】また、アニオン界面活性剤の具体例として
は、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、
等の脂肪酸石けん、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム等があげられる。
【0021】さらに、ノニオン界面活性剤の具体例とし
ては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデ
シルポリオキシエチレンエーテル、ノニルフェニルポリ
オキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレン
エーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレ
ンエーテル、モノデカノイルショ糖、等があげられる。
【0022】本発明に用いられるトナーは、定着ローラ
との離型性付与のため、ワックスを含有させるのが好ま
しい。ワックスは公知の任意のものを使用することがで
きるが、具体的には低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、共重合ポリエチレン、酸化型ポリエチレ
ン等のオレフィン系ワックス;パラフィンワックス;ベ
ヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ス
テアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワック
ス;水添ひまし油、カルナウバワックス等の植物系ワッ
クス;ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有する
ケトン;アルキル基を有するシリコーン;ステアリン酸
等の高級脂肪酸;エイコサノール等の長鎖脂肪族アルコ
ール;グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アル
コールと長鎖脂肪酸により得られる多価アルコールのカ
ルボン酸エステル、または部分エステル;オレイン酸ア
ミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド;低分
子量ポリエステル等が例示される。
【0023】これらのワックスの中で定着温度幅を持た
せるために、ワックスの融点は通常55〜145℃であ
り、60℃以上が好ましく、また、130℃以下が好ま
しく、110℃以下が更に好ましい。また更に、ワック
スの化合物種としては、カルナウバワックス、酸化型ポ
リエチレン、脂肪族カルボン酸と一価もしくは多価アル
コールとから得られるエステル系ワックスが好ましく、
エステル系ワックスの中でも炭素数が20〜100のも
のが更に好ましく、炭素数が30〜60のものが特に好
ましい。
【0024】一価アルコールと脂肪族カルボン酸とのエ
ステルの内、特に好ましい化合物として、ベヘン酸ベヘ
ニルとステアリン酸ステアリルが挙げられる。また、多
価アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステルの内、特
に好ましい化合物としては、ペンタエリスリトールのス
テアリン酸エステル及びその部分エステル、グリセリン
のモンタン酸エステル及びその部分エステルが挙げられ
る。
【0025】乳化重合凝集法によりトナーを製造する場
合、これらワックス類を乳化剤(上述の界面活性剤)の
存在下に分散してエマルジョンとし、以下に述べる着色
剤一次粒子及び重合体一次粒子と共に凝集して粒子凝集
体とする。ワックス微粒子(ワックスエマルジョン)の
平均粒径は、0.01μm〜3μmが好ましく、さらに
好ましくは0.03〜1μm、特に0.05〜0.8μ
mのものが好適に用いられる。ワックス微粒子の平均粒
径が3μmよりも大きい場合には凝集時の粒径の制御が
困難になる傾向にあり、また、ワックス微粒子の平均粒
径が0.01μmよりも小さい場合には、ワックス微粒
子分散液を作製するのが困難である。
【0026】本発明のトナーはワックスの含有量が通常
0.1〜40重量%の範囲であり、好ましくは1〜40
重量%、中で、混練/粉砕法による場合は更に好ましく
は1.5〜6重量%、特に好ましくは3〜5重量%。ま
た、湿式重合法による場合は、更に好ましくは5〜35
重量%、特に好ましくは7〜30重量%である。湿式重
合法であればワックスの含有量を増やすことができる。
【0027】次に、本発明に用いられる着色剤として
は、無機顔料又は有機顔料、有機染料のいずれでも良
く、またはこれらの組み合わせでもよい。これらの具体
的な例としては、アニリンブルー、フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダ
ミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジ
ジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染
料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料など、
公知の任意の染顔料を単独あるいは混合して用いること
ができる。フルカラートナーの場合にはイエローはベン
ジジンイエロー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料、マゼ
ンタはキナクリドン、モノアゾ系染顔料、シアンはフタ
ロシアニンブルーをそれぞれ用いるのが好ましい。着色
剤は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して3〜
20重量部となるように用いられる。乳化重合凝集法で
トナーを製造する場合、これらの着色剤も乳化剤の存在
下で水中に乳化させエマルジョン(着色剤粒子)の状態
で用いるが、平均粒径としては、0.01〜3μmのも
のを用いるのが好ましい。
【0028】本発明のトナーには、必要に応じて帯電制
御剤を含有させることもできる。帯電制御剤としては、
公知の任意のものを単独ないしは併用して用いることが
できる。カラートナー適応性(帯電制御剤自体が無色な
いしは淡色でトナーへの色調障害がないこと)を勘案す
ると、正荷電性としては4級アンモニウム塩化合物が、
負荷電性としてはサリチル酸もしくはアルキルサリチル
酸のクロム、亜鉛、アルミニウムなどとの金属塩、金属
錯体や、ベンジル酸の金属塩、金属錯体、アミド化合
物、フェノール化合物、ナフトール化合物等が好まし
い。その使用量はトナーに所望の帯電量により決定すれ
ばよいが、通常はバインダー樹脂100重量部に対し
0.01〜10重量部用い、更に好ましくは0.1〜1
0重量部用いる。
【0029】乳化重合凝集法でトナーを製造する場合、
帯電制御剤も水中で平均粒径、0.01〜3μmのエマ
ルジョン(帯電制御剤粒子)として使用するが、その時
期は、重合体一次粒子と着色剤粒子を凝集させる工程で
同時に添加して凝集させてもよいし、ワックス微粒子、
重合体一次粒子及び着色剤粒子が凝集して粒子凝集体が
生成する途中の段階で加えてもよいし、さらには粒子凝
集体の粒径が、ほぼ最終的なトナーの粒径まで成長した
後に添加してもよい。
【0030】本発明のトナーを製造するに当たっては、
最終的なトナーの粒径に粒子を作製した後に、更に同種
又は異なった種類の樹脂微粒子を添加し、粒子を表面に
付着させることにより、表面近傍のトナー性状を修飾す
る事も可能である。粒子凝集体に更に樹脂粒子を付着ま
たは固着させることにより、トナーからのワックスの浸
出を、更に確実に低減することができる。また、本発明
のトナーは、必要により流動化剤等の添加剤と共にもち
いることができ、そのような流動化剤としては、具体的
には、疎水性シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等
の微粉末を挙げることができ、通常、バインダー樹脂1
00重量部に対して、0.01〜5重量部、好ましくは
0.1〜3重量部用いられる。
【0031】さらに、本発明のトナーは、マグネタイ
ト、フェライト、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウ
ム、導電性チタニア等の無機微粉末やスチレン樹脂、ア
クリル樹脂等の抵抗調節剤や滑剤などが内添剤又は外添
剤として用いられる。これらの添加剤の使用量は所望す
る性能により適宜選定すれば良く、通常バインダー樹脂
100重量部に対し0.05〜10重量部程度が好適で
ある。本発明の静電荷現像用トナーは2成分系現像剤又
は非磁性1成分系現像剤のいずれの形態で用いてもよ
い。2成分系現像剤として用いる場合、キャリアとして
は、鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性物質
またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したモノや
磁性キャリア等公知のものを用いることができる。樹脂
コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に知ら
れているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンア
クリル共重合系樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン
樹脂、フッ素樹脂、またはこれらの混合物等が利用でき
る。
【0032】本発明のトナーは、体積平均粒径としては
通常3〜12μmであるが、高解像度用として用いる場
合には、体積平均粒径が3〜8μmが好ましく、4〜8
μmが更に好ましい。
【0033】本発明のトナーが優れた効果を発揮する理
由は必ずしも明確ではないが、バインダー樹脂が、低分
子量成分の少ないスチレン系樹脂であるために、繰り返
し画像形成時のトナーの微粉化や、外添剤の埋まり込み
等が抑えられ、結果として感光体や現像ブレード上への
トナーの固着が抑えられるものと推定している。また、
バインダー樹脂を本発明の如く選定することで、ワック
ス成分が5〜30%と多い場合でも感光体等へのトナー
の固着が抑えられるので、ワックス含有量を多くして定
着温度幅を広げ、低温定着性を確保しようとする場合に
効果的である。さらに、装置内の汚染を抑え、初期と変
わらない良好な画像が長期にわたって得られるので、特
に体積平均粒径が3〜8μmと高解像度を達成すべく粒
径を小さくしたトナーの場合には格別の効果が発揮され
る。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これら実
施例に限定されるものではない。 [実施例1] (重合体一次粒子分散液の製造例1)スチレン36部、
アクリル酸ブチル4部、アクリル酸0.3部を0.4%
のノニオン界面活性剤(ノイゲンEM230D 第1工
業製薬(株)製)および1.0%のアニオン界面活性剤
(ネオゲンR 第1工業製薬(株)製)を溶解させた水
溶液60部に分散させ、重合機を用い攪拌下に80℃で
過酸化水素0.6部、アスコルビン酸0.6部を逐次に添
加しながら4時間反応させ、さらに2時間熟成し重合反
応を完結させて、重合体一次粒子分散液Aを得た。得ら
れた重合体一次粒子の粒径は0.15μmであり、GP
Cによる分子量ピーク(Mp)は7.3万であり、これ
以外にピークは無かった。
【0035】(ワックス微粒子分散液の製造例1)カル
ナウバWax(スーパーエステルWaxTC 東亜化成
社製)30部を1%のノニオン界面活性剤(ノイゲンE
M230D)水溶液70部に分散させゴーリン社のホモ
ジナイザー(15−Mー8PA型)を用い90℃、50
kg/cm 2の条件で粒径が0.2μmになるまで乳化
分散を行いワックス微粒子分散液A(ワックスエマルシ
ョン)を得た。
【0036】(トナーの製造1)上記ワックス微粒子分
散液A 30部(固形分として)に、重合体一次粒子分
散液A 200部(固形分として)を室温で攪拌下に1
5分で逐次に添加した。さらに、この混合液に青色色素
EP−700BlueGA(大日精化社製)7部を加え
40℃に加熱しデェスパーで1時間攪拌した後55℃ま
で昇温し会合粒子が得られたところでさらに粒子が凝集
増大するのを防ぐためアンモニアを加えPHを7とし
た。続いて、凝集粒子を熱融着させるため95℃に昇温
させ3時間攪拌を続けた。得られたスラリー液を脱水と
洗浄を繰り返し粒子のケーキを得、真空乾燥機で水分
0.2%まで乾燥し本発明のトナー母粒子をえた。この
母粒子100部に対し疎水性シリカ(アエロジルRY20
0 日本アエロジル社製)1.5部を加えクッキングミキ
サーで3分混合し試験用のトナーを得た。このトナーを
市販のプリンター(カラーレーザージェット4500 ヒュ
ーレットパッカード社製)に入れ絵出し試験を行ったと
ころ、鮮明でグロスのある青色画像が得られた。又、ト
ナーを補給しながら印字率5%の画像パターンで連続絵
だしを続けたところ3万枚目においても初期と同じ鮮明
な画像が得られ、トナー粒径を測定したところコールタ
ーカウンターによる体積平均径は初期の7.2μmから
3万枚目は7.3μmとほとんど変化せず感光体上のフ
ィルミングやブレードへのトナー固着は見られなかっ
た。
【0037】[比較例1] (重合体一次粒子分散液の製造例2)スチレン36部、
アクリル酸ブチル4部、アクリル酸0.2部およびトリ
クロロブロモメタン1.2を0.4部の活性剤(ノイゲ
ンEM230D)および1.0%のアニオン界面活性剤
(ネオゲンR 第1工業製薬(株)製)を溶解させた水
溶液60部に分散させ、0.2部の過硫酸カリウムを加
え80℃で4時間乳化重合を行い、0.2μmの粒径を
有する重合体一次粒子分散液Bを得た。別にスチレン3
6部、アクリル酸ブチル4部、アクリル酸0.2部。ジ
ビニルベンゼン0.2部を0.4%のノニオン界面活性
剤(ノイゲンEM230D)および1.0%のアニオン界
面活性剤(ネオゲンR 第1工業製薬(株)製)を溶解
させた水溶液60部に分散させ、0.1部の過硫酸カリ
ウムを加え80℃で4時間乳化重合を行い、0.2μm
の粒径を有する重合体一次粒子分散液Cを得た。重合体
一次粒子分散液B 100部と、同C 100部を混合
して試験用エマルション液を得た。得られた重合体一次
粒子のGPCによる分子量ピークはMpは1.2万と
8.4万の2つを有した。
【0038】(トナーの製造2)上記ワックス微粒子分
散液A 30部(固形分として)に、重合体一次粒子分
散液AとBとの混合物 200部(固形分として)を室
温で攪拌下に15分で逐次に添加した。さらに、この混
合液に青色色素EP−700BlueGA(大日精化社
製)7部を加え40℃に加熱しデェスパーで1時間攪拌
した後55℃まで昇温し会合粒子が得られたところでさ
らに粒子が凝集増大するのを防ぐためアンモニアを加え
PHを7とした。続いて、凝集粒子を熱融着させるため
95℃に昇温させ3時間攪拌を続けた。得られたスラリ
ー液を脱水と洗浄を繰り返し粒子のケーキを得、真空乾
燥機で水分0.2%まで乾燥し比較例のトナー母粒子を
えた。この母粒子100部に対し疎水性シリカ(アエロ
ジルRY200 日本アエロジル社製)1.5部を加えクッ
キングミキサーで3分混合し試験用のトナーを得た。こ
のトナーを市販のプリンター(カラーレーザージェット
4500 ヒューレットパッカード社製)に入れ絵出し試験
を行ったところ、オフセットによる画像の汚れが観察さ
れた。又、トナーを補給しながら印字率5%の画像パタ
ーンで連続絵だしを続けたところ3千枚目において現像
ブレードにトナー固着が発生しスジのある画像になっ
た。この間、トナーのコールターカウンターによる体積
平均径は初期の7.55μmから3千枚目は8.2μm
と変化し、又4μ以下の微粉が増えていた。
【0039】[実施例2] (重合体一次粒子分散液の製造例3)スチレン36部、
アクリル酸ブチル4部、アクリル酸0.5部。ジビニル
ベンゼン0.2部を0.4%のノニオン界面活性剤(ノ
イゲンEM230D)および1.0%のアニオン界面活
性剤(ネオゲンR 第1工業製薬(株)製)を溶解させ
た水溶液60部に分散させ、0.85部のアスクロビン
酸および0.85部の過酸化水素を80℃で逐次に4時
間添加し乳化重合を行い重合体一次粒子分散液Dを得
た。得られた重合体一次粒子の粒径は0.20μmであ
り、GPCによる分子量ピーク(Mp)は4.5万であ
り、これ以外にピークは無かった。
【0040】(トナーの製造3)トナーの製造1におい
て、重合体一次粒子分散液Aの代わりに重合体一次粒子
分散液Dを用いた以外はトナーの製造例1と同じ手順で
トナーを製造した。このトナーの絵だし試験を行ったと
ころ実施例1とほぼ同じ良好な結果が得られた。又連続
絵だし試験においても2万枚でかすかに現像ブレードに
トナー固着が観察されたが画像欠陥とならず、比較的良
好な結果が得られた。
【0041】[比較例2] (重合体一次粒子分散液の製造例4)スチレン36部、
アクリル酸ブチル4部、アクリル酸0.5部、ジビニル
ベンゼン0.2部を0.4%のノニオン界面活性剤(ノ
イゲンEM230D)および1.0%のアニオン界面活性
剤(ネオゲンR 第1工業製薬(株)製)を溶解させた
水溶液60部に分散させ、1.2部のアスコルビン酸お
よび1.2部の過酸化水素を80℃で逐次に4時間添加
し乳化重合を行い重合体一次粒子分散液Eを得た。得ら
れた重合体一次粒子の粒径は0.15μmであり、GP
Cによる分子量ピーク(Mp)は3.5万であり、これ
以外にピークは無かった。 (トナーの製造4)トナーの製造1において、重合体一
次粒子分散液Aの代わりに重合体一次粒子分散液Eを用
いた以外はトナーの製造例1と同じ手順でトナーを製造
した。このトナーの絵だし試験を行ったところオフセッ
トによる画像汚れが観察された。又連続絵だし試験にお
いては、5千万枚で現像ブレードへのトナー固着が発生
しスジのある画像になった。
【0042】[実施例3] (ワックス分散液−5)脱塩水68.33部、ペンタエ
リスリトールのステアリン酸エステル(ユニスターH4
76、日本油脂製)30部、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム(ネオゲンSC、第一工業製薬製、有効成
分66%)1.67部を混合し、90℃で高圧剪断をか
け乳化し、エステルワックス微粒子の分散液を得た。L
A−500で測定したエステルワックス微粒子の平均粒
径は350nmであった。
【0043】(重合体一次粒子分散液−5)撹拌装置
(フルゾーン翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原
料・助剤仕込み装置を備えた反応器(容積2リットル、
内径120mm)にワックス分散液35部、脱塩水39
7部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温して、8%過
酸化水素水溶液1.6部、8%アスコルビン酸水溶液
1.6部を添加した。その後、下記のモノマー類・乳化
剤水溶液の混合物を重合開始から5時間かけて、開始剤
水溶液を重合開始から6時間かけて添加し、さらに30
分保持した。
【0044】
【表1】 [モノマー類] スチレン 79部(237g) アクリル酸ブチル 21部 アクリル酸 3部 オクタンチオール 0.38部 2−メルカプトエタノール 0.01部 ヘキサンジオールジアクリレート 0.9部 [乳化剤水溶液] 15%ネオゲンSC水溶液 1部 脱塩水 25部 [開始剤水溶液] 8%過酸化水素水溶液 9部 8%アスコルビン酸水溶液 9部
【0045】重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体分
散液を得た。重合体のTHF可溶分の重量平均分子量は
139,000、UPAで測定した平均粒子径は201
nm、Tgは不明瞭であったが、60〜65℃の間にあ
るものと推定される。 (樹脂微粒子分散液−5)撹拌装置(3枚後退翼)、加
熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を
備えた反応器(容積2リットル、内径120mm)に1
5%ネオゲンSC水溶液6部、脱塩水372部を仕込
み、窒素気流下で90℃に昇温して、8%過酸化水素水
溶液1.6部、8%アスコルビン酸水溶液1.6部を添
加した。その後、下記のモノマー類・乳化剤水溶液の混
合物を重合開始から5時間かけて、開始剤水溶液を重合
開始から6時間かけて添加し、さらに30分保持した。
【0046】
【表2】 [モノマー類] スチレン 88部(308g) アクリル酸ブチル 12部 アクリル酸 2部 ブロモトリクロロメタン 0.5部 2−メルカプトエタノール 0.01部 ヘキサンジオールジアクリレート 0.4部 [乳化剤水溶液] 15%ネオゲンSC水溶液 3部 脱塩水 23部 [開始剤水溶液] 8%過酸化水素水溶液 9部 8%アスコルビン酸水溶液 9部
【0047】重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体分
散液を得た。重合体のTHF可溶分の重量平均分子量は
57,000、UPAで測定した平均粒子径は56n
m、Tgは84℃であった。 (着色剤微粒子分散液−5)ピグメントブルー15:3
の水分散液(EP−700 Bluc GA、大日精化
製、固形分35%)UPAで測定した平均粒径は150
nmであった。
【0048】(帯電制御剤微粒子分散液−5)4,4′
−メチレンビス[2−[N−(4−クロロフェニル)ア
ミド]−3−ヒドロキシナフタレン]20部、アルキル
ナフタレンスルホン酸塩4部、脱塩水76部をサンドグ
ラインダーミルにて分散し、帯電制御剤微粒子分散液を
得た。UPAで測定した平均粒径は200nmであっ
た。
【0049】
【表3】 (トナーの製造5) 重合体一次粒子分散液−5 105部(71g:固形分として) 樹脂微粒子分散液−5 5部(固形分として) 着色剤微粒子分散液−5 6.7部(固形分として) 帯電制御剤微粒子分散液−5 2部(固形分として) 15%ネオゲンSC水溶液 0.5部(固形分として)
【0050】上記の各成分を用いて、以下の手順により
トナーを製造した。反応器(容積1リットル、バッフル
付きアンカー翼)に重合体一次粒子分散液と15%ネオ
ゲンSC水溶液を仕込み、均一に混合してから着色剤微
粒子分散液を添加し、均一に混合した。得られた混合分
散液を撹拌しながら硫酸アルミニウム水溶液を滴下した
(固形分として0.53部)。その後撹拌しながら25
分かけて50℃に昇温して1時間保持し、さらに35分
かけて63℃に昇温して20分保持した。帯電制御剤微
粒子分散液、樹脂微粒子分散液、硫酸アルミニウム水溶
液(固形分として0.07部)の順に添加し、10分か
けて65℃に昇温して30分保持した。15%ネオゲン
SC水溶液(固形分として3部)を添加してから30分
かけて96℃に昇温して5時間保持した。その後冷却
し、濾過、水洗し、乾燥することによりトナー(トナー
−5)を得た。このトナー100部に対し、疎水性の表
面処理をしたシリカを0.6部混合撹拌し、現像用トナ
ー(現像用トナー−5)を得た。
【0051】現像用トナー−5のコールターカウンター
による体積平均粒径は7.9μm、体積粒径の5μm以
下の割合は2%、15μm以上の割合は1.5%、体積
平均粒径と数平均粒径の比は1.20であった。50%
円形度は0.95であった。またTHF可溶分のピーク
分子量は5.6万であり、これ以外にピークは無かっ
た。このトナーを用いて絵だし試験を行ったところ、鮮
明でグロスのある青色画像が得られた。又、トナーを補
給しながら印字率5%の画像パターンで連続絵だしを続
けたところ3万枚目においても初期と同じ鮮明な画像が
得られ、トナー粒径を測定したところ初期の7.9μm
から7.8μmとほとんど変化せず、感光体上へのフィ
ルミングやブレードへのトナー固着はみられなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明により、定着性に優れ、感光体へ
のフィルミングが少なく、現像ブレードへの固着が少な
いトナーを提供することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 智子 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA08 AB03 AB06 CA04 CA14 EA03 EA05 EA06 EA07 EA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともスチレン系樹脂及び着色剤を
    含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該スチレン系
    樹脂の最大分子量ピークが40000〜150000で
    あり、且つ、40000以下及び150000以上の範
    囲において分子量ピークを有さず、該トナーが融点55
    〜145℃のワックスを含有することを特徴とする静電
    荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 スチレン系樹脂の酸価が5〜30である
    請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂が、単量体成分としてス
    チレンを60〜95%含有する請求項1又は2に記載の
    静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 トナーが湿式重合法により製造されたも
    のである請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現
    像用トナー。
  5. 【請求項5】 スチレン系重合体一次粒子、着色剤粒
    子、ワックス微粒子を凝集させて粒子凝集体とする工程
    を経て得られる請求項4に記載の静電荷像現像用トナ
    ー。
  6. 【請求項6】 ワックスを含有するスチレン系重合体一
    次粒子、及び着色剤粒子を凝集して粒子凝集体とする工
    程を経て得られる請求項4に記載の静電荷像現像用トナ
    ー。
  7. 【請求項7】 トナーの体積平均粒径が3〜8μmであ
    る請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用ト
    ナー。
  8. 【請求項8】 少なくともスチレン系重合体一次粒子、
    着色剤粒子、及びワックス微粒子を含む乳化分散液を加
    熱して各粒子を凝集させて体積平均粒径3〜8μmの粒
    子凝集体とする工程を含む静電荷像現像用トナーの製造
    方法であって、該スチレン系樹脂重合体一次粒子の最大
    分子量ピークが40000〜150000であり、且
    つ、40000以下及び150000以上の範囲におい
    て分子量ピークを有さず、ワックス微粒子が、融点50
    〜140℃のワックスを含有することを特徴とする静電
    荷像現像用トナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 少なくともワックスを含有するスチレン
    系重合体一次粒子、及び着色剤粒子を含む乳化分散液を
    加熱して各粒子を凝集させて体積平均粒径3〜8μmの
    粒子凝集体とする工程を含む静電荷像現像用トナーの製
    造方法であって、該重合体一次粒子を構成するスチレン
    系樹脂の最大分子量ピークが40000〜150000
    であり、且つ、40000以下及び150000以上の
    範囲において分子量ピークを有さず、ワックスの融点が
    50〜140℃であることを特徴とする静電荷像現像用
    トナーの製造方法。
  10. 【請求項10】 粒子凝集体に、樹脂微粒子を付着又は
    固着する工程を含む請求項8又は9に記載の静電荷像現
    像用トナーの製造方法。
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