JP2002229133A - スキャナユニットの支持構造 - Google Patents

スキャナユニットの支持構造

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JP2002229133A
JP2002229133A JP2001026927A JP2001026927A JP2002229133A JP 2002229133 A JP2002229133 A JP 2002229133A JP 2001026927 A JP2001026927 A JP 2001026927A JP 2001026927 A JP2001026927 A JP 2001026927A JP 2002229133 A JP2002229133 A JP 2002229133A
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scanner unit
support
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image forming
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JP2001026927A
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English (en)
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秀雄 ▲吉▼川
Hideo Yoshikawa
Hidetoshi Kaneko
英敏 金子
Akinori Morimoto
成則 森本
Hirotoshi Iemura
浩俊 家村
Takashi Kubo
隆 久保
Hiroyuki Murai
宏行 村井
Hiroshi Ishii
洋 石井
Yoshiyuki Nagai
芳之 永井
Tomoyoshi Tanaka
知省 田中
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像形成装置本体に振動を生じた際のスキャナ
ユニットの振動を防止し、スキャナユニットにより原稿
画像を正確に読み取ることができるようにする。 【解決手段】スキャナユニット12の前面側に軸受16
を設け軸受16に第1ガイド軸14aを貫通させた。ス
キャナユニット12の背面側に支持部15を延出させ、
支持部15の底面に制動部材17が貼付した。支持部1
5は制動部材17を挟んで第2ガイド軸14bの上部に
スキャナユニット12の自重によって当接する。制動部
材17は、第2ガイド軸14bとの当接によって弾性収
縮を生じ、所定のニップ幅bにおいて第2ガイド軸14
bと当接する。画像形成装置10の上部に位置する原稿
読取部1に振動を生じた場合に、スキャナユニット12
の背面側が前面側を中心に第2ガイド軸14bに対して
振動しようとすると、制動部材17によって振動動作に
対する制動力が作用し、スキャナユニット12が振動を
生じることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原稿台上に載置
された原稿の画像を読み取るスキャナユニットを原稿台
の下面に平行に往復移動自在に支持する支持構造に関
し、特に、スキャナユニットに平行に移動するキャリッ
ジ等の可動体を備えた装置に一体的に設けらスキャナユ
ニットの支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】インクを吐出して画像を形成するインク
ジェットプリンタによって構成された画像形成部の上部
に、原稿の画像を読み取るスキャナユニットを備えた画
像読取部を一体的に配置し、スキャナユニットが読み取
った画像をインクジェットプリンタによって記録媒体上
に再現するようにした画像形成装置がある。スキャナユ
ニットは、光電変換素子(以下、CCDという。)を搭
載し、原稿を載置した原稿台の下面に平行に往復移動自
在に支持されている。スキャナユニットが原稿台の下面
に平行に移動する間に、原稿の画像面からの光をCCD
によって電気信号に変換し、この電気信号は所定の処理
が施された後に画像データとしてインクジェットプリン
タに供給される。インクジェットプリンタは、インクヘ
ッドを搭載したキャリッジを主走査方向に往復移動自在
に備えており、キャリッジが記録媒体に対向して移動す
る間に、画像データに応じてインクヘッドからインクを
吐出させ、記録媒体上に画像を形成する。
【0003】このような画像形成装置において画像形成
部を構成するインクジェットプリンタでは、キャリッジ
の移動速度が画像形成速度に大きな影響を与え、近年、
画像形成速度の高速化の要請にしたがってキャリッジも
高速で駆動される。また、キャリッジにはインクヘッド
とともにインクタンクが搭載されており、特に、複数色
のインクを吐出するカラーインクジェットプリンタでは
各色毎のインクタンクが搭載されるためにキャリッジが
大型化する。このため、インクジェットプリンタの重心
位置はキャリッジの往復移動によって大きく変化し、画
像形成装置全体に振動を生じる。
【0004】一方、スキャナユニットを備えた画像読取
部をインクジェットプリンタに一体的に配置した画像形
成装置では、配置スペースの狭小化の要請から、キャリ
ッジの往復移動方向である画像形成部の主走査方向にス
キャナユニットの往復移動方向を一致させて画像読取部
を配置する場合が多い。このため、インクジェットプリ
ンタにおけるキャリッジの往復移動により生じた振動
は、スキャナユニットの移動速度を変動させる。このよ
うにスキャナユニットの移動速度が変動すると原稿画像
を一定の読取速度で読み取ることができなくなり、原稿
画像を正確に再現することができない。
【0005】そこで、従来の画像形成装置では、例え
ば、特開昭61−197837号公報に開示されている
ように、画像形成装置本体の底面の4隅に防振支持具と
しての弾性体の台座を配置し、重心位置の変化により生
じる装置本体の振動を台座の弾性変形によって吸収し、
画像形成装置の設置状態の安定化を図るようにしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像形
成装置本体の底面に振動を吸収する弾性体の台座を配置
したとしても、画像形成装置の上部に横方向の撓みによ
る振動を生じ、画像形成部であるインクジェットプリン
タにおけるキャリッジの移動方向に平行に移動するスキ
ャナユニットを備えた画像読取部を画像形成部の上方に
配置した画像形成装置では、装置の上部において撓み方
向に移動自在にされたスキャナユニットが撓みによる振
動を増幅し、画像形成装置の上部に発生した振動が収束
するまでに長時間を要することになる。
【0007】また、一般に、スキャナユニットは、往復
移動時に発生する摩擦を減少させるべく、往復移動方向
に直交する方向の一端側を軸受けを介して第1のガイド
軸に擦動自在にするとともに、他端側を第1のガイド軸
に平行な第2のガイド軸に自重により当接させて支持さ
れており、往復移動方向に直交する方向の両端部におけ
る支持力は互いに相違している。このため、画像形成装
置本体上部の振動がスキャナユニットに伝達されると、
往復移動方向に直交する方向の両端部における支持力の
相違によってスキャナユニット自体が往復移動方向に対
して振れを生じ、この間におけるスキャナユニットによ
る読取動作では原稿画像を正確に読み取ることができ
ず、記録媒体に形成された画像にぶれを生じる問題があ
った。
【0008】この発明の目的は、画像形成装置本体に振
動を生じた際のスキャナユニットの往復移動方向に対す
る振れの発生を防止し、スキャナユニットにより原稿画
像を正確に読み取ることができるスキャナユニットの支
持構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するための手段として、以下の構成を備えてい
る。
【0010】(1) 原稿台に載置された原稿の画像を読み
取るスキャナユニットを原稿台の下面に平行に往復移動
自在に支持するスキャナユニットの支持構造において、
スキャナユニットの移動方向に直交する方向における一
端側に軸受部を形成するとともに他端側に支持部を形成
し、軸受部をスキャナユニットの移動方向に貫通する第
1のガイド部材とスキャナユニットの自重によって支持
部が当接する第2のガイド部材とを原稿台の下方におい
て互いに平行に配置し、第2のガイド部材に対する支持
部の移動に制動力を付与する制動部材を設けたことを特
徴とする。
【0011】この構成においては、自重によって第2の
ガイド部材に当接するスキャナユニットの往復移動方向
に直交する方向における他端側に形成された支持部の移
動には、制動部材から制動力が付与される。したがっ
て、本体装置に振動を生じた場合に、軸受部を介して第
1のガイド部材に支持された一端側を中心とする第2の
ガイド部材に対するスキャナユニットの他端側の振動動
作が規制され、スキャナユニットに振動を生じることが
ない。
【0012】(2) 前記制動部材は、支持部と第2のガイ
ド部材との間に位置する摩擦部材であることを特徴とす
る。
【0013】この構成においては、スキャナユニットの
他端側に形成された支持部が、摩擦部材を介して第2の
ガイド部材に自重によって当接する。したがって、本体
装置に振動を生じた場合に、一端側を中心とする第2の
ガイド部材に対する支持部の振動動作が摩擦部材による
摩擦力によって規制され、スキャナユニットに振動を生
じることがない。
【0014】(3) 前記制動部材は、弾性体であることを
特徴とする。
【0015】この構成においては、スキャナユニットの
他端側に形成された支持部が、弾性体を介して第2のガ
イド部材に自重によって当接する。したがって、スキャ
ナユニットの他端側において、支持部又は第2のガイド
部材との当接によってスキャナユニットの自重により弾
性部材が所定のニップ幅を形成するように収縮変形し、
本体装置に振動を生じた場合に、弾性体の弾性力が抵抗
力として作用することによって一端側を中心とする第2
のガイド部材に対する支持部の振動動作が規制され、ス
キャナユニットに振動を生じることがない。
【0016】(4) (3) の構成において、前記制動部材を
構成する弾性体として、皮革、コルク又はゴムを用いる
ことができる。
【0017】この構成によれば、入手が容易な素材によ
って制動部材を構成することができ、コストの著しい上
昇を生じることがない。
【0018】(5) 前記支持部は周面が第2のガイド部材
に当接する回転体を軸支し、前記制動部材は回転体に摩
擦接触する粘性体であることを特徴とする。
【0019】この構成においては、スキャナユニットの
他端側に軸支された回転体が、周面において第2のガイ
ド部材に自重によって当接し、この回転体に粘性体が摩
擦接触する。したがって、本体装置に振動を生じた場合
に、一端側を中心とする第2のガイド部材に対する支持
部の振動動作による回転体の回転動作が粘性体の粘性に
よって規制され、スキャナユニットに振動を生じること
がない。
【0020】(6) 前記回転体は、支持部に片持ち支持さ
れた軸体に嵌合する孔部を備えるとともに、孔部に嵌合
した軸体の自由端が露出する中空部に粘性体を収納した
ことを特徴とする。
【0021】この構成においては、周面が第2のガイド
部材に当接する回転体がスキャナユニットの他端側に片
持ち支持された軸体によって回転自在に支持されるとと
もに、回転体の中空部に収納された粘性体の粘性によっ
て軸体の自由端に対する回転体の回転に制動力が付与さ
れる。したがって、本体装置に振動を生じた場合に、一
端側を中心とする第2のガイド部材に対する支持部の振
動動作による回転体の回転動作が粘性体の粘性によって
規制され、スキャナユニットに振動を生じることがな
い。
【0022】(7) (6) の構成において、前記軸体の自由
端と回転体の中空部とのいずれか一方又は両方に、表面
積を拡大する形状を形成することができる。
【0023】この構成により、軸体の自由端又は回転体
の中空部と粘性体との接触面積が拡大し、回転体の回転
動作に対して粘性体からより大きな制動力を作用させる
ことができる。ここに、表面積を拡大する形状は、例え
ば、軸体の自由端に形成した円板形状とすることができ
る。
【0024】(8) 前記制動部材は、磁気ブレーキ機構に
よって構成したことを特徴とする。
【0025】この構成においては、スキャナユニットの
他端側に形成された支持部が、スキャナユニットの移動
時に、磁気ブレーキ機構による制動力を受ける。したが
って、本体装置に振動を生じた場合に、一端側を中心と
する第2のガイド部材に対する支持部の振動動作が磁気
ブレーキ機構による制動力によって規制され、スキャナ
ユニットに振動を生じることがない。
【0026】(9) 前記磁気ブレーキ機構は、支持体の一
部に設けた導電体と、支持体とともに移動する導電体の
移動方向に直交する磁束を形成する磁性体と、を含むこ
とを特徴とする。
【0027】この構成においては、スキャナユニットの
他端側において支持部の一部に設けられた導電体に、移
動方向に直交する磁束が作用し、導電体に生じる渦電流
によって導電体を含む他端側の移動が規制される。した
がって、本体装置に振動を生じた場合に、一端側を中心
とする第2のガイド部材に対する支持部の振動動作が磁
気ブレーキ機構による制動力によって規制され、スキャ
ナユニットに振動を生じることがない。
【0028】(10)(9) の構成において、前記磁気ブレー
キ機構は、導電体に対向する位置において第2のガイド
部材に平行に配置した磁石を含むものとすることができ
る。この構成によれば、スキャナユニットとともに往復
移動する導電体に磁石を常に対向させることができ、ス
キャナユニットの他端側の支持部に対して安定した状態
で制動力を作用させることができる。
【0029】(11)(10)の構成において、前記磁気ブレー
キ機構は、スキャナユニットの他端側の支持部に設けら
れた導電体の移動範囲を挟んで対向する磁石と継鉄とを
含むものとすることができる。
【0030】この構成によれば、スキャナユニットの他
端側の支持部に設けられた導電体に対して、移動範囲の
全域にわたって移動方向に直交する方向の磁束を作用さ
せることができ、スキャナユニットの他端側の支持部に
対して安定した状態で制動力を作用させることができ
る。ここに、継鉄として、平板状の導電体が嵌入するコ
の字型断面を呈するものとすることができる。また、互
いに棒状に形成して対向配置した磁石と径鉄とのいずれ
か一方を、環状に形成した導電体に貫通させて構成する
こともできる。
【0031】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態に係
るスキャナユニットの支持構造が適用される画像形成装
置の構成を示す図である。画像形成装置10は、画像形
成部2の上方に原稿読取部1を配置して構成されてい
る。原稿読取部1は、上面にプラテンガラス11を備
え、内部にスキャナユニット12を備えている。プラテ
ンガラス11は、原稿カバー13によって開閉自在に被
覆されており、上面に原稿が載置される。スキャナユニ
ット12は、光源12a、ミラー12b及びCCD12
cを搭載しており、ガイド軸14に沿ってプラテンガラ
ス11の下面に平行に矢印A及びB方向に往復移動す
る。スキャナユニット12は、プラテンガラス11に載
置された原稿の画像面を光源12aの光によって露光走
査し、原稿の画像面における反射光をミラー12bを介
してCCD12cによって読み取る。CCD12cは、
受光面における反射光の受光量に応じた電気信号を出力
する。CCD12cの出力信号は、図示しない画像処理
部において所定の画像処理を施された後に画像データと
して格納する。
【0032】画像形成部2は、内部にキャリッジ21及
び搬送ローラ22を備えている。キャリッジ21は、イ
ンクヘッド及びインクタンクを搭載しており、ガイド軸
23に沿って主走査方向である矢印C及びD方向に往復
移動する。搬送ローラ22は、複数枚積層して収納され
た用紙Pを、キャリッジ21の下面に対向する位置に対
して主走査方向に直交する副走査方向に一枚ずつ搬送す
る。キャリッジ21が矢印C及びD方向のいずれか一方
又は両方に移動する間に画像処理部から画像データに応
じた駆動信号がインクヘッドに供給され、用紙Pの表面
にインクを吐出して画像が形成される。なお、キャリッ
ジ21の矢印C及びD方向の往復移動方向は、原稿読取
部1におけるスキャナユニット12の矢印A及びB方向
の往復移動方向に平行な方向である。
【0033】図2は、この発明の実施形態に係るスキャ
ナユニットの支持構造が適用される画像形成装置の原稿
読取部における要部の平面図である。原稿読取部1の内
部において、ガイド軸14はそれぞれが矢印A及びB方
向に平行な前面側の第1ガイド軸14a及び背面側の第
2ガイド軸14bによって構成されている。第1ガイド
軸14a及び第2ガイド軸14bは鉛直方向の位置を略
等しくして配置されている。第1ガイド軸14aは往復
移動方向に直交する方向におけるキャリッジ12の一端
側(前面側)を貫通しており、第2ガイド部材にはキャ
リッジ12の他端側(背面側)がキャリッジ12の自重
によって当接している。これにより、キャリッジ12
は、第1ガイド軸14a及び第2ガイド軸14bに案内
されて矢印A及びB方向に往復移動する。
【0034】図3は、この発明の第1の実施形態に係る
スキャナユニットの支持構造を説明する側面図である。
スキャナユニット12の前面側には軸受16が設けられ
ており、この軸受16に第1ガイド軸14aが貫通して
いる。したがって、スキャナユニット12の一端側は、
軸受16を介して第1ガイド軸14aの周面を擦動す
る。また、スキャナユニット12の背面側には支持部1
5が延出しており、この支持部15の底面には制動部材
17が貼付されており、支持部15は制動部材17を挟
んで第2ガイド軸14bの上部にスキャナユニット12
の自重によって当接している。したがって、スキャナユ
ニット12は、背面側において支持部15及び制動部材
17を介して第2ガイド軸14bの上部を擦動する。
【0035】制動部材17は、皮革、合成皮革、コルク
又はゴム等の弾性体によって構成されている。このた
め、制動部材17は、第2ガイド軸14bとの当接によ
って弾性収縮を生じ、素材の特性に応じた所定のニップ
幅bにおいて第2ガイド軸14bと当接する。これによ
って、スキャナユニット12の背面側における第2ガイ
ド軸14bとの接触面積が拡大し、第2ガイド軸14b
の長手方向に沿ったスキャナユニット12の移動に対し
て十分な制動力が作用する。
【0036】以上の構成により、この実施形態に係るス
キャナユニットの支持構造によれば、画像形成部2にお
けるキャリッジ21の図1に示す矢印C及びD方向の移
動によって画像形成装置10の上部に位置する原稿読取
部1にこの方向の振動を生じた場合に、スキャナユニッ
ト12の背面側が、前面側との支持状態の相違に起因し
て、前面側を中心に第2ガイド軸14bに対して図1に
示す矢印A及びB方向に振動しようとした際に、制動部
材17によって振動動作に対する制動力が作用すること
により、スキャナユニット12が振動を生じることがな
い。
【0037】これによって、スキャナユニット12によ
る原稿画像の読取動作時にキャリッジ21を動作させて
画像形成動作を実行した場合にも、スキャナユニット1
2に振動を生じることがなく、読取位置に誤差を生じる
ことを防止して原稿の画像を正確に読み取ることができ
る。
【0038】なお、この実施形態に係るスキャナユニッ
ト12の支持構造では、円形断面を呈する第2ガイド軸
14bに対応して制動部材17を平板状に形成したが、
第2ガイド部材17が上面において平面状に形成されて
いる場合には制動部材17を下に凸なる部分円弧状の断
面形状に形成することができる。
【0039】図4は、この発明の第2の実施形態に係る
スキャナユニットの支持構造を説明する側面図である。
この実施形態に係る支持構造は、図3に示した第1の実
施形態に係る支持構造に比較して、第2ガイド軸14b
の上面を平板状に形成するとともに、スキャナユニット
12の背面側において支持部15に代えてローラ32を
軸支する軸部31を突出させ、ローラ32の周面を第2
ガイド軸14bの上面に当接させたものであり、その他
の構成は第1の実施形態と同様である。なお、ローラ3
2がこの発明の回転体に相当する。
【0040】軸部31はスキャナユニット12の背面側
の端面に片持ち支持されており、その自由端はローラ3
2の一方の側面からローラ32の中空部に嵌入してい
る。このため、軸部31の自由端側の表面はローラ32
の中空部の内側面とともに粘性オイル33に接触してい
る。したがって、軸部31を中心とするローラ32の回
オイル33が摩擦接触し、ローラ32の回転動作に対し
て粘性オイル33から制動力が作用する。
【0041】以上の構成により、この実施形態に係るス
キャナユニットの支持構造によれば、画像形成部2にお
けるキャリッジ21の図1に示す矢印C及びD方向の移
動によって画像形成装置10の上部に位置する原稿読取
部1にこの方向の振動を生じた場合に、スキャナユニッ
ト12の背面側が、前面側との支持状態の相違に起因し
て、前面側を中心に第2ガイド軸14bに対して図1に
示す矢印A及びB方向に振動しようとした際に、粘性オ
イル33によってローラ32の回転動作に対する制動力
が作用することにより、スキャナユニット12が振動を
生じることがない。
【0042】これによって、スキャナユニット12によ
る原稿画像の読取動作時にキャリッジ21を動作させて
画像形成動作を実行した場合にも、スキャナユニット1
2に振動を生じることがなく、読取位置に誤差を生じる
ことを防止して原稿の画像を正確に読み取ることができ
る。
【0043】なお、図5に示すように、スキャナユニッ
ト12の背面側の端面に片持ち支持された軸部31の自
由端に円板34を固定することにより、ローラ32の中
空部において粘性オイル33に接触する表面積を拡大
し、粘性オイル33からローラ32の回転動作に作用す
る制動力をより強くするようにしてもよい。この場合
に、ローラ32の中空部の内周面に延出部を形成し、粘
性オイル33に接触する表面積を拡大してもよい。
【0044】また、図6に示すように、この発明の回転
体としてスキャナユニット12の背面側に粘性オイルを
充填したボール軸受35を設け、このボール軸受35に
円形断面の第2ガイド軸14bを貫通させるようにして
もよい。この場合に、ボール軸受35の両端部には粘性
オイルを密封するシール材を設けることができる。
【0045】図7は、この発明の第3の実施形態に係る
スキャナユニットの支持構造を説明する側面図である。
この実施形態に係る支持構造は、図3に示した第1の実
施形態に係る支持構造に比較して、内側上面に磁石43
を貼付したコの字型断面を呈する継鉄42を第2ガイド
軸14bに平行に配置するとともに、スキャナユニット
12の背面側の支持部15に銅板等の導電体41を設
け、導電体41を継鉄42の内部に嵌入させたものであ
り、その他の構成は第1の実施形態と同様である。な
お、導電体41、継鉄42及び磁石43が、この発明の
磁気ブレーキ機構を構成している。
【0046】スキャナユニット12が図2における矢印
A及びB方向に移動すると、スキャナユニット12の背
面側に配置された導電体41の上面には磁石43が下面
には継鉄42の内側底面が対向する状態で導電体41が
コの字型断面の継鉄42内を移動する。これによって、
導電体41は磁石43と継鉄42の内側底面との間に形
成される磁束に直交して移動することになり、導電体4
1には導電体41の移動動作の抵抗力となる渦電流が発
生する。
【0047】以上の構成により、この実施形態に係るス
キャナユニットの支持構造によれば、画像形成部2にお
けるキャリッジ21の図1に示す矢印C及びD方向の移
動によって画像形成装置10の上部に位置する原稿読取
部1にこの方向の振動を生じた場合に、スキャナユニッ
ト12の背面側が、前面側との支持状態の相違に起因し
て、前面側を中心に第2ガイド軸14bに対して図1に
示す矢印A及びB方向に振動しようとした際に、導電体
41に発生する渦電流によって導電体41を設けたスキ
ャナユニット12の背面側の支持部15の振動動作制動
力が作用することにより、スキャナユニット12が振動
を生じることがない。
【0048】これによって、スキャナユニット12によ
る原稿画像の読取動作時にキャリッジ21を動作させて
画像形成動作を実行した場合にも、スキャナユニット1
2に振動を生じることがなく、読取位置に誤差を生じる
ことを防止して原稿の画像を正確に読み取ることができ
る。
【0049】なお、図8に示すように、第2ガイド軸1
4aに平行に磁石43及び継鉄44を上下方向に配置す
るとともに、スキャナユニット12の支持部15に中空
形状の導電体41を設け、導電体41の中空部に径鉄4
4を貫通させるようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、以下の効果を奏する
ことができる。
【0051】(1) 自重によって第2のガイド部材に当接
するスキャナユニットの往復移動方向に直交する方向に
おける他端側に形成した支持部の移動に、制動部材から
制動力を付与することにより、本体装置に振動を生じた
場合に、軸受部を介して第1のガイド部材に支持された
一端側を中心とする第2のガイド部材に対するスキャナ
ユニットの他端側の振動動作を規制することができ、ス
キャナユニットの振動を防止できる。これによって、ス
キャナユニットによる原稿画像の読取時に本体装置に振
動を生じた場合にも、スキャナユニットにより原稿画像
を正確に読み取ることができる。
【0052】(2) スキャナユニットの他端側に形成した
支持部を、摩擦部材を介して第2のガイド部材に自重に
よって当接させることにより、本体装置に振動を生じた
場合に、一端側を中心とする第2のガイド部材に対する
支持部の振動動作を摩擦部材による摩擦力によって規制
することができ、スキャナユニットの振動を確実に防止
することができる。これによって、スキャナユニットに
より原稿画像を正確に読み取ることができる。
【0053】(3) スキャナユニットの他端側に形成した
支持部を、弾性体を介して第2のガイド部材に自重によ
って当接させることにより、スキャナユニットの他端側
において、支持部又は第2のガイド部材との当接によっ
てスキャナユニットの自重により弾性部材が所定のニッ
プ幅を形成するように収縮変形し、本体装置に振動を生
じた場合に、弾性体の弾性力が抵抗力として作用するこ
とによって一端側を中心とする第2のガイド部材に対す
る支持部の振動動作を規制することができ、スキャナユ
ニットの振動をより確実に防止することができる。
【0054】(4) スキャナユニットの他端側に軸支した
回転体を、周面において第2のガイド部材に自重によっ
て当接させ、この回転体に粘性体を摩擦接触させること
により、本体装置に振動を生じた場合に、一端側を中心
とする第2のガイド部材に対する支持部の振動動作によ
る回転体の回転動作を粘性体の粘性によって規制するこ
とができ、スキャナユニットの振動を防止できる。
【0055】(5) 周面が第2のガイド部材に当接する回
転体をスキャナユニットの他端側に片持ち支持された軸
体によって回転自在に支持するとともに、回転体の中空
部に収納した粘性体の粘性によって軸体の自由端に対す
る回転体の回転に制動力を付与することにより、本体装
置に振動を生じた場合に、一端側を中心とする第2のガ
イド部材に対する支持部の振動動作による回転体の回転
動作を粘性体の粘性によって規制することができ、スキ
ャナユニットの振動を防止できる。
【0056】(6) スキャナユニットの他端側に形成した
支持部が、スキャナユニットの移動時に、磁気ブレーキ
機構による制動力を受けるようにすることにより、本体
装置に振動を生じた場合に、一端側を中心とする第2の
ガイド部材に対する支持部の振動動作を磁気ブレーキ機
構による制動力によって規制することができ、スキャナ
ユニットの振動を防止できる。
【0057】(7) スキャナユニットの他端側において支
持部の一部に設けた導電体に、移動方向に直交する磁束
を作用させ、導電体に生じる渦電流によって導電体を含
む他端側の移動を規制することにより、本体装置に振動
を生じた場合に、一端側を中心とする第2のガイド部材
に対する支持部の振動動作を磁気ブレーキ機構による制
動力によって規制することができ、スキャナユニットの
振動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るスキャナユニットの
支持構造が適用される画像形成装置の構成を示す図であ
る。
【図2】この発明の実施形態に係るスキャナユニットの
支持構造が適用される画像形成装置の原稿読取部におけ
る要部の平面図である。
【図3】この発明の第1の実施形態に係るスキャナユニ
ットの支持構造を説明する側面図である。
【図4】この発明の第2の実施形態に係るスキャナユニ
ットの支持構造を説明する側面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態に係るスキャナユニ
ットの別の支持構造を説明する側面図である。
【図6】この発明の第2の実施形態に係るスキャナユニ
ットのさらに別の支持構造を説明する側面図である。
【図7】この発明の第3の実施形態に係るスキャナユニ
ットの支持構造を説明する側面図である。
【図8】この発明の第3の実施形態に係るスキャナユニ
ットの別の支持構造を説明する側面図である。
【符号の説明】
1−原稿読取部 2−画像形成部 10−画像形成装置 11−原稿台 12−スキャナユニット 14a,14b−ガイド軸 15−支持部 16−軸受 17−弾性部材 21−キャリッジ 22−ガイド軸 31−軸体 32−ローラ(回転体) 33−粘性オイル 41−導電体 42−継鉄 43−磁石(磁性体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 成則 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 家村 浩俊 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 久保 隆 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 村井 宏行 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 石井 洋 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 永井 芳之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 田中 知省 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H071 BA03 BA27 BA36 CA07 CA09 DA02 EA14 2H095 AB05 2H108 AA01 FB22 FB42 FB45 5C062 AA05 AB17 AD01 AD06 BA00 5C072 AA01 BA17 BA20 MA06 XA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿台に載置された原稿の画像を読み取る
    スキャナユニットを原稿台の下面に平行に往復移動自在
    に支持するスキャナユニットの支持構造において、 スキャナユニットの移動方向に直交する方向における一
    端側に軸受部を形成するとともに他端側に支持部を形成
    し、軸受部をスキャナユニットの移動方向に貫通する第
    1のガイド部材とスキャナユニットの自重によって支持
    部が当接する第2のガイド部材とを原稿台の下方におい
    て互いに平行に配置し、第2のガイド部材に対する支持
    部の移動に制動力を付与する制動部材を設けたことを特
    徴とするスキャナユニットの支持構造。
  2. 【請求項2】前記制動部材は、支持部と第2のガイド部
    材との間に位置する摩擦部材であることを特徴とする請
    求項1に記載のスキャナユニットの支持構造。
  3. 【請求項3】前記制動部材は、弾性体であることを特徴
    とする請求項2に記載のスキャナユニットの支持構造。
  4. 【請求項4】前記支持部は周面が第2のガイド部材に当
    接する回転体を軸支し、前記制動部材は回転体に摩擦接
    触する粘性体であることを特徴とする請求項1に記載の
    スキャナユニットの支持構造。
  5. 【請求項5】前記回転体は、支持部に片持ち支持された
    軸体に嵌合する孔部を備えるとともに、孔部に嵌合した
    軸体の自由端が露出する中空部に粘性体を収納したこと
    を特徴とする請求項4に記載のスキャナユニットの支持
    構造。
  6. 【請求項6】前記制動部材は、磁気ブレーキ機構によっ
    て構成したことを特徴とする請求項1に記載のスキャナ
    ユニットの支持構造。
  7. 【請求項7】前記磁気ブレーキ機構は、支持体の一部に
    設けた導電体と、支持体とともに移動する導電体の移動
    方向に直交する磁束を形成する磁性体と、を含むことを
    特徴とする請求項6に記載のスキャナユニットの支持構
    造。
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