JP2002228377A - 蓄熱装置、及び蓄熱方法 - Google Patents
蓄熱装置、及び蓄熱方法Info
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- JP2002228377A JP2002228377A JP2001029145A JP2001029145A JP2002228377A JP 2002228377 A JP2002228377 A JP 2002228377A JP 2001029145 A JP2001029145 A JP 2001029145A JP 2001029145 A JP2001029145 A JP 2001029145A JP 2002228377 A JP2002228377 A JP 2002228377A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/14—Thermal energy storage
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- Other Air-Conditioning Systems (AREA)
- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、氷蓄熱を繰り返し実施することに
鑑みてなされたもので、蓄熱剤全体の過冷却化を抑制で
き、少ない電力により、短時間で氷蓄熱できる蓄熱装
置、及びこれを用いた蓄熱方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明の蓄熱装置1は、両端部の開口し
た外部筒体9、外部筒体9内に、該外部筒体9との間に
環状空間Sをもって挿入された内部筒体10、環状空間
Sの両端部を夫々封止する蓋体11,12及び環状空間
S内に充填された蓄熱剤13を備えた蓄熱体2と、蓄熱
体2の内部筒体内10に、冷媒を供給、循環させる冷媒
供給手段3と、環状空間S内に充填された蓄熱剤13を
振動させる加振手段6とを備えて構成したものである。
鑑みてなされたもので、蓄熱剤全体の過冷却化を抑制で
き、少ない電力により、短時間で氷蓄熱できる蓄熱装
置、及びこれを用いた蓄熱方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明の蓄熱装置1は、両端部の開口し
た外部筒体9、外部筒体9内に、該外部筒体9との間に
環状空間Sをもって挿入された内部筒体10、環状空間
Sの両端部を夫々封止する蓋体11,12及び環状空間
S内に充填された蓄熱剤13を備えた蓄熱体2と、蓄熱
体2の内部筒体内10に、冷媒を供給、循環させる冷媒
供給手段3と、環状空間S内に充填された蓄熱剤13を
振動させる加振手段6とを備えて構成したものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、夜間電力を使って
氷蓄熱し、これを昼間の冷房空調に利用する蓄熱装置、
及び蓄熱方法に関する。
氷蓄熱し、これを昼間の冷房空調に利用する蓄熱装置、
及び蓄熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力供給の増加に対する発電供給能力の
逼迫から、夜間電力を有効利用して電力需要の平準化を
図る試みが実用化されている。この観点から、発電供給
能力に余裕のある夜間電力を蓄え、昼間の需要最盛時に
利用するものとして、電力を氷蓄熱する技術がある。
逼迫から、夜間電力を有効利用して電力需要の平準化を
図る試みが実用化されている。この観点から、発電供給
能力に余裕のある夜間電力を蓄え、昼間の需要最盛時に
利用するものとして、電力を氷蓄熱する技術がある。
【0003】氷蓄熱する技術は、例えば、特開平7−1
90658号公報に記載された、蓄熱部材、蓄熱槽を利
用して実施されている。この蓄熱槽は、複数の蓄熱部材
を結束した蓄熱部材群と蓄熱槽とを備え、該蓄熱部材群
を蓄熱槽内に配設して構成される。各蓄熱部材内には、
塩化カリウム水溶液等の蓄熱剤が充填され、蓄熱槽内に
は熱媒体が貯留されている。また、蓄熱部材の蓄熱剤中
には、該蓄熱剤の過冷却化を抑制する微細粒子の過冷却
防止剤が配置されている。この過冷却防止剤は、各蓄熱
部材の転倒を防ぐ錘りとして兼用され、各蓄熱部材の底
側に沈殿、凝集している。
90658号公報に記載された、蓄熱部材、蓄熱槽を利
用して実施されている。この蓄熱槽は、複数の蓄熱部材
を結束した蓄熱部材群と蓄熱槽とを備え、該蓄熱部材群
を蓄熱槽内に配設して構成される。各蓄熱部材内には、
塩化カリウム水溶液等の蓄熱剤が充填され、蓄熱槽内に
は熱媒体が貯留されている。また、蓄熱部材の蓄熱剤中
には、該蓄熱剤の過冷却化を抑制する微細粒子の過冷却
防止剤が配置されている。この過冷却防止剤は、各蓄熱
部材の転倒を防ぐ錘りとして兼用され、各蓄熱部材の底
側に沈殿、凝集している。
【0004】この蓄熱槽では、夜間電力を使ってポンプ
を駆動することにより、熱媒体(冷媒)を蓄熱槽内に供
給、循環させる。熱媒体は、各蓄熱部材内の蓄熱剤と熱
交換しながら蓄熱槽内を流通し、該熱媒体の冷熱により
蓄熱剤を凝固して氷蓄熱する。この氷蓄熱では、過冷却
防止剤により、蓄熱剤の過冷却化を抑制している。ま
た、昼間における冷房空調は、ポンプを駆動し、熱媒体
を蓄熱槽内に供給、循環させる。熱媒体は、凝固した蓄
熱剤と熱交換しながら蓄熱槽内を流通し、該蓄熱剤の融
解による放熱(冷熱)により冷却される。そして、冷却
された熱媒体は、空調機等に導入され、室内等の冷房空
調に利用される。
を駆動することにより、熱媒体(冷媒)を蓄熱槽内に供
給、循環させる。熱媒体は、各蓄熱部材内の蓄熱剤と熱
交換しながら蓄熱槽内を流通し、該熱媒体の冷熱により
蓄熱剤を凝固して氷蓄熱する。この氷蓄熱では、過冷却
防止剤により、蓄熱剤の過冷却化を抑制している。ま
た、昼間における冷房空調は、ポンプを駆動し、熱媒体
を蓄熱槽内に供給、循環させる。熱媒体は、凝固した蓄
熱剤と熱交換しながら蓄熱槽内を流通し、該蓄熱剤の融
解による放熱(冷熱)により冷却される。そして、冷却
された熱媒体は、空調機等に導入され、室内等の冷房空
調に利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の蓄熱槽では、微
細粒子の過冷却防止剤(錘り)を各蓄熱部材の底側に沈
殿、凝集しているので、蓄熱剤の全体にわたって過冷却
化を抑制できない。ところで、蓄熱槽による氷蓄熱は、
夏期間において、繰り返し実施されるもので、上述のよ
うに、蓄熱剤全体の過冷却化を有効に抑制できないと、
蓄熱剤全体を凝固して、蓄熱量を高めるためには、多く
の電力を消費することになる。衆知の如く、過冷却のま
までは顕熱蓄熱が進むのみで所定蓄熱時間内に蓄熱でき
る冷熱量は僅かに過ぎない。例えば、水の顕熱量は1ca
l/g・℃に対し、水→氷の相変化に伴う潜熱量は80cal
/gである。限られたスペースに所定の電力使用時間内
に多くの熱量を蓄熱するためには潜熱として蓄えること
が圧倒的に有利である。そのためには、速やかに過冷却
状態を解消して氷生成に移行させることが必要である。
細粒子の過冷却防止剤(錘り)を各蓄熱部材の底側に沈
殿、凝集しているので、蓄熱剤の全体にわたって過冷却
化を抑制できない。ところで、蓄熱槽による氷蓄熱は、
夏期間において、繰り返し実施されるもので、上述のよ
うに、蓄熱剤全体の過冷却化を有効に抑制できないと、
蓄熱剤全体を凝固して、蓄熱量を高めるためには、多く
の電力を消費することになる。衆知の如く、過冷却のま
までは顕熱蓄熱が進むのみで所定蓄熱時間内に蓄熱でき
る冷熱量は僅かに過ぎない。例えば、水の顕熱量は1ca
l/g・℃に対し、水→氷の相変化に伴う潜熱量は80cal
/gである。限られたスペースに所定の電力使用時間内
に多くの熱量を蓄熱するためには潜熱として蓄えること
が圧倒的に有利である。そのためには、速やかに過冷却
状態を解消して氷生成に移行させることが必要である。
【0006】本発明は、氷蓄熱を繰り返し実施すること
に鑑みてなされたもので、蓄熱剤全体の過冷却化を抑制
でき、少ない電力により、短時間で氷蓄熱できる蓄熱装
置、及び蓄熱方法の提供を目的とする。
に鑑みてなされたもので、蓄熱剤全体の過冷却化を抑制
でき、少ない電力により、短時間で氷蓄熱できる蓄熱装
置、及び蓄熱方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及びその効果】本発明の請
求項1に記載の蓄熱装置は、両端部の開口した外部筒
体、外部筒体内に、該外部筒体との間に空間をもって挿
入された内部筒体、空間の両端部を夫々封止する蓋体及
び空間内に充填された蓄熱剤を備えた蓄熱手段と、蓄熱
手段の内部筒体内に、冷媒を供給、循環させる冷媒供給
手段と、空間内に充填された蓄熱剤を振動させる加振手
段とを設けて構成したものである。
求項1に記載の蓄熱装置は、両端部の開口した外部筒
体、外部筒体内に、該外部筒体との間に空間をもって挿
入された内部筒体、空間の両端部を夫々封止する蓋体及
び空間内に充填された蓄熱剤を備えた蓄熱手段と、蓄熱
手段の内部筒体内に、冷媒を供給、循環させる冷媒供給
手段と、空間内に充填された蓄熱剤を振動させる加振手
段とを設けて構成したものである。
【0008】請求項1に記載の蓄熱装置では、冷媒供給
手段にて、冷媒を内部筒体内に流通することにより、該
冷媒の冷熱を空間内の蓄熱剤に氷蓄熱する。蓄熱剤とし
ては、水の他に、塩化ナトリウム水溶液、塩化アンモニ
ウム水溶液、塩化カリウム水溶液、炭酸水素カリウム水
溶液、炭酸ソーダ水溶液、エチレングリコール水溶液等
の無機系及び有機系溶質を含む水溶液等が使用され、冷
媒との熱交換により凝固(氷核)し、該冷媒の冷熱を氷
蓄熱する。
手段にて、冷媒を内部筒体内に流通することにより、該
冷媒の冷熱を空間内の蓄熱剤に氷蓄熱する。蓄熱剤とし
ては、水の他に、塩化ナトリウム水溶液、塩化アンモニ
ウム水溶液、塩化カリウム水溶液、炭酸水素カリウム水
溶液、炭酸ソーダ水溶液、エチレングリコール水溶液等
の無機系及び有機系溶質を含む水溶液等が使用され、冷
媒との熱交換により凝固(氷核)し、該冷媒の冷熱を氷
蓄熱する。
【0009】また、請求項1に記載の蓄熱装置では、氷
蓄熱過程において、加振手段にて空間内の蓄熱剤を振動
することで、該蓄熱剤に衝撃を与え、過冷却化を抑制す
る。そして、加振手段による振動は、蓄熱剤の全体にわ
たって伝播され、蓄熱剤全体の過冷却化を抑制する。こ
れにより、氷蓄熱を繰り返し実施するとき、加振手段に
より蓄熱剤を振動させることで、該蓄熱剤の過冷却化を
抑制できる。
蓄熱過程において、加振手段にて空間内の蓄熱剤を振動
することで、該蓄熱剤に衝撃を与え、過冷却化を抑制す
る。そして、加振手段による振動は、蓄熱剤の全体にわ
たって伝播され、蓄熱剤全体の過冷却化を抑制する。こ
れにより、氷蓄熱を繰り返し実施するとき、加振手段に
より蓄熱剤を振動させることで、該蓄熱剤の過冷却化を
抑制できる。
【0010】このように、請求項1に記載の蓄熱装置に
よれば、加振手段により蓄熱剤を振動することで、該蓄
熱剤全体にわたって過冷却化を抑制でき、ひいては蓄熱
剤による氷蓄熱を繰り返し実施しても、少ない消費電力
により、短時間で氷蓄熱することが可能となる。また、
請求項1に記載の蓄熱装置においては、過冷却の解消は
蓄熱剤の極所部位で起きても内部筒体等を伝ってほぼ全
域に伝播するので小さい振動エネルギーで広範に過冷却
解消を実現することが出来る。
よれば、加振手段により蓄熱剤を振動することで、該蓄
熱剤全体にわたって過冷却化を抑制でき、ひいては蓄熱
剤による氷蓄熱を繰り返し実施しても、少ない消費電力
により、短時間で氷蓄熱することが可能となる。また、
請求項1に記載の蓄熱装置においては、過冷却の解消は
蓄熱剤の極所部位で起きても内部筒体等を伝ってほぼ全
域に伝播するので小さい振動エネルギーで広範に過冷却
解消を実現することが出来る。
【0011】本発明となる請求項2に記載の蓄熱装置
は、請求項1に記載のものに、蓄熱剤の温度を、直接又
は間接的に検出する温度検出手段と、温度検出手段によ
って検出される温度が蓄熱剤の凝固点以下になったと
き、加振手段を起動して蓄熱剤を振動せしめる制御手段
とを設けて構成したものである。
は、請求項1に記載のものに、蓄熱剤の温度を、直接又
は間接的に検出する温度検出手段と、温度検出手段によ
って検出される温度が蓄熱剤の凝固点以下になったと
き、加振手段を起動して蓄熱剤を振動せしめる制御手段
とを設けて構成したものである。
【0012】この請求項2に記載の蓄熱装置では、氷蓄
熱過程において、温度検出手段により蓄熱剤の凝固点以
下の温度を検出する。この温度検出は、蓄熱剤中に温度
検出手段を配設して蓄熱剤の温度を直接検出する他に、
温度検出手段を冷媒の供給される内部筒体の外周面に配
設して、該内部筒体の温度により蓄熱剤の温度を間接的
に検出するものである。そして、温度検出手段によって
検出される蓄熱剤の温度が凝固点以下になったとき、制
御手段は、加振手段を起動して蓄熱剤を振動させること
により、該蓄熱剤の過冷却化を抑制する。また、温度検
出の手段に代えて冷却能力を基準にして予測される冷却
開始からの経過時間に応じて加振手段を稼動させても本
発明の目的を達成することは出来る。
熱過程において、温度検出手段により蓄熱剤の凝固点以
下の温度を検出する。この温度検出は、蓄熱剤中に温度
検出手段を配設して蓄熱剤の温度を直接検出する他に、
温度検出手段を冷媒の供給される内部筒体の外周面に配
設して、該内部筒体の温度により蓄熱剤の温度を間接的
に検出するものである。そして、温度検出手段によって
検出される蓄熱剤の温度が凝固点以下になったとき、制
御手段は、加振手段を起動して蓄熱剤を振動させること
により、該蓄熱剤の過冷却化を抑制する。また、温度検
出の手段に代えて冷却能力を基準にして予測される冷却
開始からの経過時間に応じて加振手段を稼動させても本
発明の目的を達成することは出来る。
【0013】このように、請求項2に記載の蓄熱装置に
よれば、温度検出手段により蓄熱剤の温度を検出し、制
御手段により加振手段を起動するので、蓄熱剤の過冷却
化を抑制するときのみ、加振手段を起動できる。これに
より、氷蓄熱の開始から終了まで、加振手段を起動する
必要がなく、該加振手段を起動する電力等を最小限にす
ることが可能となる。また、温度検出手段の温度検出に
基づき、制御手段が加振手段を起動するので、蓄熱剤の
過冷却化を自動的に抑制できる。そして、氷蓄熱を繰り
返し実施しても、該繰り返しの都度に、自動的に蓄熱剤
の過冷却化を抑制することが可能となる。
よれば、温度検出手段により蓄熱剤の温度を検出し、制
御手段により加振手段を起動するので、蓄熱剤の過冷却
化を抑制するときのみ、加振手段を起動できる。これに
より、氷蓄熱の開始から終了まで、加振手段を起動する
必要がなく、該加振手段を起動する電力等を最小限にす
ることが可能となる。また、温度検出手段の温度検出に
基づき、制御手段が加振手段を起動するので、蓄熱剤の
過冷却化を自動的に抑制できる。そして、氷蓄熱を繰り
返し実施しても、該繰り返しの都度に、自動的に蓄熱剤
の過冷却化を抑制することが可能となる。
【0014】本発明となる請求項3に記載の蓄熱装置
は、請求項1又は請求項2に記載のものに、空間を形成
する内部筒体の外周面及び外部筒体の内周面の、一部又
は全面に氷核活性剤が塗布されてなるものである。
は、請求項1又は請求項2に記載のものに、空間を形成
する内部筒体の外周面及び外部筒体の内周面の、一部又
は全面に氷核活性剤が塗布されてなるものである。
【0015】この請求項3に記載の蓄熱装置によれば、
蓄熱手段の空間に充填された蓄熱剤に接触する外部筒
体、内部筒体の一部又は全面に氷核活性剤を塗布してい
るので、氷蓄熱過程において、空間内の蓄熱剤の過冷却
化を抑制できる。特に、氷蓄熱過程において、蓄熱剤を
振動させることとの相乗効果により、蓄熱剤の過冷却化
を確実に抑制できることになる。また、蓄熱剤に対する
氷蓄熱(凝固、融解)を繰り返し実施しても、氷核活性
剤が蓄熱剤中に凝集することを防止できる。これによ
り、氷蓄熱を繰り返し実施しても、氷核活性剤の凝集を
防止して、蓄熱剤の過冷却化を抑制できるので、少ない
消費電力により、短時間で氷蓄熱することが可能とな
る。
蓄熱手段の空間に充填された蓄熱剤に接触する外部筒
体、内部筒体の一部又は全面に氷核活性剤を塗布してい
るので、氷蓄熱過程において、空間内の蓄熱剤の過冷却
化を抑制できる。特に、氷蓄熱過程において、蓄熱剤を
振動させることとの相乗効果により、蓄熱剤の過冷却化
を確実に抑制できることになる。また、蓄熱剤に対する
氷蓄熱(凝固、融解)を繰り返し実施しても、氷核活性
剤が蓄熱剤中に凝集することを防止できる。これによ
り、氷蓄熱を繰り返し実施しても、氷核活性剤の凝集を
防止して、蓄熱剤の過冷却化を抑制できるので、少ない
消費電力により、短時間で氷蓄熱することが可能とな
る。
【0016】なお、蓄熱装置では、内部筒体を、熱伝導
性及び振動伝播性に優れた金属製管体で構成し、外部筒
体を、プラスチック製管体で構成することが好ましい。
また、蓄熱装置では、氷核活性剤を、硫化銅、ヨウ化
銀、コレステロール、メタアルデヒド、キサンタンガ
ム、ゼオライト、繊維状タンパク質、合成ケイ酸塩、雲
母、グラファイト等の中から選ばれた1種類以上の物資
からなるものとする。さらに、蓄熱装置では、冷媒を、
フレオン系冷媒、アンモニア等の自然系冷媒又はブライ
ン等からなるものとする。また、冷媒の温度は、蓄熱剤
の凝固点よりも少なくとも3℃以上低くすることが好ま
しい。
性及び振動伝播性に優れた金属製管体で構成し、外部筒
体を、プラスチック製管体で構成することが好ましい。
また、蓄熱装置では、氷核活性剤を、硫化銅、ヨウ化
銀、コレステロール、メタアルデヒド、キサンタンガ
ム、ゼオライト、繊維状タンパク質、合成ケイ酸塩、雲
母、グラファイト等の中から選ばれた1種類以上の物資
からなるものとする。さらに、蓄熱装置では、冷媒を、
フレオン系冷媒、アンモニア等の自然系冷媒又はブライ
ン等からなるものとする。また、冷媒の温度は、蓄熱剤
の凝固点よりも少なくとも3℃以上低くすることが好ま
しい。
【0017】本発明の請求項4に記載の蓄熱方法は、両
端部の開口した外部筒体、外部筒体内に、該外部筒体と
の間に空間をもって挿入された内部筒体、空間の両端部
を夫々封止する蓋体及び空間内に充填された蓄熱剤を備
えた蓄熱手段を用いて、内部筒体内に冷媒を供給、循環
させることにより、蓄熱剤に冷媒の冷熱を蓄熱するもの
である。そして、請求項4に記載の蓄熱方法は、空間内
に充填された蓄熱剤の温度を検出し、検出された蓄熱剤
の温度が凝固点以下になったとき、該蓄熱剤を振動させ
るようにしたものである。
端部の開口した外部筒体、外部筒体内に、該外部筒体と
の間に空間をもって挿入された内部筒体、空間の両端部
を夫々封止する蓋体及び空間内に充填された蓄熱剤を備
えた蓄熱手段を用いて、内部筒体内に冷媒を供給、循環
させることにより、蓄熱剤に冷媒の冷熱を蓄熱するもの
である。そして、請求項4に記載の蓄熱方法は、空間内
に充填された蓄熱剤の温度を検出し、検出された蓄熱剤
の温度が凝固点以下になったとき、該蓄熱剤を振動させ
るようにしたものである。
【0018】この請求項4に記載の蓄熱方法では、冷媒
を内部筒体内に流通することにより、該冷媒の冷熱を空
間内の蓄熱剤に氷蓄熱する。また、氷蓄熱過程におい
て、空間内に充填された蓄熱剤の温度が凝固点以下にな
ったとき、該蓄熱剤を振動することで、該蓄熱剤に衝撃
を与え、過冷却化を抑制する。そして、蓄熱剤に対する
振動は、蓄熱剤の全体にわたって伝播され、蓄熱剤全体
の過冷却化を抑制する。これにより、氷蓄熱を繰り返し
実施するとき、蓄熱剤を振動させることで、該蓄熱剤の
過冷却化を抑制できる。
を内部筒体内に流通することにより、該冷媒の冷熱を空
間内の蓄熱剤に氷蓄熱する。また、氷蓄熱過程におい
て、空間内に充填された蓄熱剤の温度が凝固点以下にな
ったとき、該蓄熱剤を振動することで、該蓄熱剤に衝撃
を与え、過冷却化を抑制する。そして、蓄熱剤に対する
振動は、蓄熱剤の全体にわたって伝播され、蓄熱剤全体
の過冷却化を抑制する。これにより、氷蓄熱を繰り返し
実施するとき、蓄熱剤を振動させることで、該蓄熱剤の
過冷却化を抑制できる。
【0019】このように、請求項4に記載の蓄熱方法に
よれば、蓄熱剤の温度が凝固点以下になったとき、該蓄
熱剤を振動することで、該蓄熱剤全体にわたって過冷却
化を抑制でき、ひいては蓄熱剤による氷蓄熱を繰り返し
実施しても、少ない消費電力により、短時間で氷蓄熱す
ることが可能となる。
よれば、蓄熱剤の温度が凝固点以下になったとき、該蓄
熱剤を振動することで、該蓄熱剤全体にわたって過冷却
化を抑制でき、ひいては蓄熱剤による氷蓄熱を繰り返し
実施しても、少ない消費電力により、短時間で氷蓄熱す
ることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態における蓄熱装
置、及び蓄熱方法について、図1〜図4を参照して説明
する。図1は蓄熱装置を示す模式図である。
置、及び蓄熱方法について、図1〜図4を参照して説明
する。図1は蓄熱装置を示す模式図である。
【0021】図1において、蓄熱装置1は、複数の蓄熱
体2と、冷媒供給手段3と、ファン・コイルユニット4
と、温度検出センサ5及び加振機6とを備え、これらを
制御器7により制御する。
体2と、冷媒供給手段3と、ファン・コイルユニット4
と、温度検出センサ5及び加振機6とを備え、これらを
制御器7により制御する。
【0022】図1に示すように、複数の蓄熱体2は、冷
媒の冷熱を蓄熱するもので、断熱材8内に並設されてい
る。また、各蓄熱体2は、図2及び図3に示される構成
を採用している。図2及び図3に示すように、各蓄熱体
2は、外部筒体9と、内部筒体10と、2つの蓋体1
1,12及び蓄熱剤13を備え、各筒体9,10により
2重筒構造にされている。
媒の冷熱を蓄熱するもので、断熱材8内に並設されてい
る。また、各蓄熱体2は、図2及び図3に示される構成
を採用している。図2及び図3に示すように、各蓄熱体
2は、外部筒体9と、内部筒体10と、2つの蓋体1
1,12及び蓄熱剤13を備え、各筒体9,10により
2重筒構造にされている。
【0023】図2及び図3に示すように、外部筒体9
は、両端部の開口した円筒状に形成されている。内部筒
体10は、外部筒体9より小径の円筒状に形成されてい
る。この内部筒体10は、外部筒体9内に挿入され、該
外部筒体9との間に環状空間Sを形成している。内部筒
体10の両端部は、外部筒体9の両端部から夫々突出さ
れ、ジョイント部10a,10bを構成している。ま
た、外部筒体9と内部筒体10とは、2つの間隔子14
により連結されている。各間隔子14は、リング材15
と、該リング材15の外周から放射状に突出する複数の
リブ16とで構成されている。これら各間隔子14は、
外部筒体9内の両端部に嵌挿され、リング材15を内部
筒体10の外周に嵌め込むと共に、各リブ16を外部筒
体9の内周に当接している。これにより、各間隔子14
は、内部筒体10を外部筒体9に対して同心に位置決め
し、各筒体9,10の間に環状空間Sを形成する。な
お、各筒体9,10としては、熱伝導性に優れた銅やア
ルミ等の金属管体で構成し、熱伝導を高め、軽量化を図
り、曲げ加工を容易(可塑性)にするため、強度を損な
わない範囲内で薄く形成する。
は、両端部の開口した円筒状に形成されている。内部筒
体10は、外部筒体9より小径の円筒状に形成されてい
る。この内部筒体10は、外部筒体9内に挿入され、該
外部筒体9との間に環状空間Sを形成している。内部筒
体10の両端部は、外部筒体9の両端部から夫々突出さ
れ、ジョイント部10a,10bを構成している。ま
た、外部筒体9と内部筒体10とは、2つの間隔子14
により連結されている。各間隔子14は、リング材15
と、該リング材15の外周から放射状に突出する複数の
リブ16とで構成されている。これら各間隔子14は、
外部筒体9内の両端部に嵌挿され、リング材15を内部
筒体10の外周に嵌め込むと共に、各リブ16を外部筒
体9の内周に当接している。これにより、各間隔子14
は、内部筒体10を外部筒体9に対して同心に位置決め
し、各筒体9,10の間に環状空間Sを形成する。な
お、各筒体9,10としては、熱伝導性に優れた銅やア
ルミ等の金属管体で構成し、熱伝導を高め、軽量化を図
り、曲げ加工を容易(可塑性)にするため、強度を損な
わない範囲内で薄く形成する。
【0024】図2及び図3に示すように、2つの蓋体1
1,12は、外部筒体9の両端部に夫々嵌め込まれ、環
状空間Sの両端部を夫々封止している。これにより、環
状空間Sは、各筒体9,10及び各蓋体11,12とに
より、外部から密封されている。また、蓄熱剤13は、
環状空間S内に充填されている。この蓄熱剤13は、水
の他に、塩化ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶
液、塩化カリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、炭
酸ソーダ水溶液、エチレングリコール水溶液等の無機系
及び有機系溶質を含む水溶液等を使用する。なお、蓄熱
剤13としては、以下、水を例に説明する。
1,12は、外部筒体9の両端部に夫々嵌め込まれ、環
状空間Sの両端部を夫々封止している。これにより、環
状空間Sは、各筒体9,10及び各蓋体11,12とに
より、外部から密封されている。また、蓄熱剤13は、
環状空間S内に充填されている。この蓄熱剤13は、水
の他に、塩化ナトリウム水溶液、塩化アンモニウム水溶
液、塩化カリウム水溶液、炭酸水素カリウム水溶液、炭
酸ソーダ水溶液、エチレングリコール水溶液等の無機系
及び有機系溶質を含む水溶液等を使用する。なお、蓄熱
剤13としては、以下、水を例に説明する。
【0025】そして、図1に示すように、複数の蓄熱体
2は、断熱材8内で各蓋体11,12が上下に位置する
ように各筒体9,10を並列的に立設して、複数のジョ
イント管17により直列的に連結されている。各ジョイ
ント管17は、互いに隣設する内部筒体10のジョイン
ト部10a,10bに嵌め込まれ、各蓄熱体2を連結し
ている。また、両側に位置する各蓄熱体2は、ジョイン
ト部10a,10bを通して冷媒供給手段3に接続され
ている。
2は、断熱材8内で各蓋体11,12が上下に位置する
ように各筒体9,10を並列的に立設して、複数のジョ
イント管17により直列的に連結されている。各ジョイ
ント管17は、互いに隣設する内部筒体10のジョイン
ト部10a,10bに嵌め込まれ、各蓄熱体2を連結し
ている。また、両側に位置する各蓄熱体2は、ジョイン
ト部10a,10bを通して冷媒供給手段3に接続され
ている。
【0026】図1に示すように、冷媒供給手段3は、冷
媒管18と、冷却機19とを備えている。冷媒管18
は、断熱材8内で両側に位置する蓄熱体2のジョイント
部10a,10bの夫々に接続されている。また、冷却
機19は、断熱材8外側の冷媒管18中に配設され、図
示しない圧縮機や熱交換器により構成される。この冷媒
供給手段3は、冷却機19を駆動することにより、冷媒
を左側の蓄熱体2から各蓄熱体2内に供給、循環させ
る。また、冷媒としては、フレオン系冷媒、アンモニア
等の自然系冷媒又はブライン等を使用する。
媒管18と、冷却機19とを備えている。冷媒管18
は、断熱材8内で両側に位置する蓄熱体2のジョイント
部10a,10bの夫々に接続されている。また、冷却
機19は、断熱材8外側の冷媒管18中に配設され、図
示しない圧縮機や熱交換器により構成される。この冷媒
供給手段3は、冷却機19を駆動することにより、冷媒
を左側の蓄熱体2から各蓄熱体2内に供給、循環させ
る。また、冷媒としては、フレオン系冷媒、アンモニア
等の自然系冷媒又はブライン等を使用する。
【0027】図1に示すように、ファン・コイルユニッ
ト4は、コイル管20と、ファン21と、圧縮機22と
を備えている。コイル管20は、両側の蓄熱体2のジョ
イント部10a,10bの夫々に切換え弁23,24に
より接続されている。各切換え弁23,24は、冷媒管
18とコイル管20との間に配設され、各蓄熱体2を冷
媒管18とコイル管20とに切換え接続する。また、コ
イル管20は、冷房空調する室内Pまで延設されてい
る。ファン21は、コイル管20に対峙して、室内Pに
配設されている。また、圧縮機22は、断熱材8外側の
コイル管20中に配設され、冷媒をコイル管20と各蓄
熱体2との間で循環させる。なお、冷媒は、冷媒管18
内に循環される冷媒と同じものを使用する。
ト4は、コイル管20と、ファン21と、圧縮機22と
を備えている。コイル管20は、両側の蓄熱体2のジョ
イント部10a,10bの夫々に切換え弁23,24に
より接続されている。各切換え弁23,24は、冷媒管
18とコイル管20との間に配設され、各蓄熱体2を冷
媒管18とコイル管20とに切換え接続する。また、コ
イル管20は、冷房空調する室内Pまで延設されてい
る。ファン21は、コイル管20に対峙して、室内Pに
配設されている。また、圧縮機22は、断熱材8外側の
コイル管20中に配設され、冷媒をコイル管20と各蓄
熱体2との間で循環させる。なお、冷媒は、冷媒管18
内に循環される冷媒と同じものを使用する。
【0028】図1に示すように、温度検出センサ5は、
両側の蓄熱体2うち一方(左側の蓄熱体2)に設けられ
ている。この温度検出センサ5は、図2及び図3に示す
ように、蓄熱体2の環状空間S内に収納され、蓄熱剤1
3中に浸されている。また、温度検出センサ5は、蓋体
11の位置する上端側で、内部筒体10の外周面近傍に
配設されている。
両側の蓄熱体2うち一方(左側の蓄熱体2)に設けられ
ている。この温度検出センサ5は、図2及び図3に示す
ように、蓄熱体2の環状空間S内に収納され、蓄熱剤1
3中に浸されている。また、温度検出センサ5は、蓋体
11の位置する上端側で、内部筒体10の外周面近傍に
配設されている。
【0029】この温度検出センサ5の配設態様は、冷媒
を各蓄熱体2の内部筒体10内に流通したとき、環状空
間S内の蓄熱剤13(水)のうち、最も早く凝固点(氷
点)以下に達する領域R中に配設するものである。そし
て、温度検出センサ5の配設は、冷媒により冷却される
蓄熱剤13(水)の性質等により決定されるものであ
る。具体的には、蓄熱体2を、図1及び図2に示すよう
に、上下方向に立設した状態で、内部筒体10内に冷媒
を流通すると、環状空間S内の蓄熱剤13(水)は、蓄
熱剤13の温度差により該環状空間S内を流動する。そ
して、内筒部材10近傍で冷却された蓄熱剤13は、蓋
体11側の上端に流動し、該各筒体9,10の軸方向で
温度勾配を形成する。即ち、環状空間S内に充填された
蓄熱剤13は、蓋体11側の上端で低温となる領域と、
蓋12側の下端で低温の領域より高い温度となる領域と
でなる、温度勾配を形成する。これは、蓄熱剤13とな
る水の密度が、4℃付近で最大値となり、これにより冷
却された蓄熱剤13は蓋体11側の上端に流動すること
に起因する。また、内部筒体10内に冷媒を流通してい
ることから、各筒体9,10の半径方向にも温度勾配が
形成される。即ち、内部筒体10側で低温となる領域と
なり、外部筒体9側で低温の領域より高い温度の領域と
なる。このような、蓄熱剤13の形成する温度勾配に鑑
みると、環状空間S内に充填された蓄熱剤13のち、蓋
体11側の上端であって、内部筒体10の外周面近傍の
蓄熱剤13が最も早く冷却して、凝固点(氷点)以下の
温度に達し、過冷却状態になる。このことから、温度検
出センサ5は、環状空間S内に充填された蓄熱剤13の
うち、最も早く凝固点(氷点)以下の温度となり、過冷
却状態となる領域Rの蓄熱剤13の温度を検出すべく、
上述の配設態様を採用するものである。
を各蓄熱体2の内部筒体10内に流通したとき、環状空
間S内の蓄熱剤13(水)のうち、最も早く凝固点(氷
点)以下に達する領域R中に配設するものである。そし
て、温度検出センサ5の配設は、冷媒により冷却される
蓄熱剤13(水)の性質等により決定されるものであ
る。具体的には、蓄熱体2を、図1及び図2に示すよう
に、上下方向に立設した状態で、内部筒体10内に冷媒
を流通すると、環状空間S内の蓄熱剤13(水)は、蓄
熱剤13の温度差により該環状空間S内を流動する。そ
して、内筒部材10近傍で冷却された蓄熱剤13は、蓋
体11側の上端に流動し、該各筒体9,10の軸方向で
温度勾配を形成する。即ち、環状空間S内に充填された
蓄熱剤13は、蓋体11側の上端で低温となる領域と、
蓋12側の下端で低温の領域より高い温度となる領域と
でなる、温度勾配を形成する。これは、蓄熱剤13とな
る水の密度が、4℃付近で最大値となり、これにより冷
却された蓄熱剤13は蓋体11側の上端に流動すること
に起因する。また、内部筒体10内に冷媒を流通してい
ることから、各筒体9,10の半径方向にも温度勾配が
形成される。即ち、内部筒体10側で低温となる領域と
なり、外部筒体9側で低温の領域より高い温度の領域と
なる。このような、蓄熱剤13の形成する温度勾配に鑑
みると、環状空間S内に充填された蓄熱剤13のち、蓋
体11側の上端であって、内部筒体10の外周面近傍の
蓄熱剤13が最も早く冷却して、凝固点(氷点)以下の
温度に達し、過冷却状態になる。このことから、温度検
出センサ5は、環状空間S内に充填された蓄熱剤13の
うち、最も早く凝固点(氷点)以下の温度となり、過冷
却状態となる領域Rの蓄熱剤13の温度を検出すべく、
上述の配設態様を採用するものである。
【0030】また、図1に示すように、温度検出センサ
5は、制御器7に接続され、温度検出の結果(検出信
号)を制御器7に出力する。
5は、制御器7に接続され、温度検出の結果(検出信
号)を制御器7に出力する。
【0031】図1に示すように、加振手段6は、蓄熱体
2内の蓄熱剤13(図2に示す)を振動させるもので、
例えば、伝振体25と発振子26とで構成される。伝振
体25は、剛体細線又は薄板で構成されている。この伝
振体25は、図2にも示すように、隣設する蓄熱体2で
あって、ジョイント管17により連結されるジョイント
部10a,10aのうち一方に夫々固定されている。こ
れにより、伝振体25は、温度検出センサ5近傍、即
ち、環状空間S内に充填された蓄熱剤13(水)のう
ち、最も早く凝固点(氷点)以下に達する領域Rの近傍
に配設する。また、発振子26は、各伝振子25に振動
エネルギを付与するもので、振動モータ、スピーカ、圧
電セラミックス、超音波発振子等から構成される。この
加振手段6は、発振子26から振動エネルギを各伝振体
25に伝達することにより、内部筒体10を振動し、こ
れにより環状空間S内の蓄熱剤13(水)のうち、最も
早く凝固点(氷点)に達する領域Rの蓄熱剤13を振動
させるものである。
2内の蓄熱剤13(図2に示す)を振動させるもので、
例えば、伝振体25と発振子26とで構成される。伝振
体25は、剛体細線又は薄板で構成されている。この伝
振体25は、図2にも示すように、隣設する蓄熱体2で
あって、ジョイント管17により連結されるジョイント
部10a,10aのうち一方に夫々固定されている。こ
れにより、伝振体25は、温度検出センサ5近傍、即
ち、環状空間S内に充填された蓄熱剤13(水)のう
ち、最も早く凝固点(氷点)以下に達する領域Rの近傍
に配設する。また、発振子26は、各伝振子25に振動
エネルギを付与するもので、振動モータ、スピーカ、圧
電セラミックス、超音波発振子等から構成される。この
加振手段6は、発振子26から振動エネルギを各伝振体
25に伝達することにより、内部筒体10を振動し、こ
れにより環状空間S内の蓄熱剤13(水)のうち、最も
早く凝固点(氷点)に達する領域Rの蓄熱剤13を振動
させるものである。
【0032】また、図1に示すように、加振手段6は、
制御器7に接続され、該制御器7からの起動信号によ
り、発振子26を起動する。
制御器7に接続され、該制御器7からの起動信号によ
り、発振子26を起動する。
【0033】図1に示すように、制御器7は、冷媒供給
手段3の冷却機19の駆動、ファン・コイルユニット4
のファン21及び圧縮機22の駆動を制御すると共に、
各切換え弁23,24の切換え操作も制御する。また、
制御器7は、温度検出センサ5から出力される検出信号
に基づき、加振手段6の発振子26を起動する。
手段3の冷却機19の駆動、ファン・コイルユニット4
のファン21及び圧縮機22の駆動を制御すると共に、
各切換え弁23,24の切換え操作も制御する。また、
制御器7は、温度検出センサ5から出力される検出信号
に基づき、加振手段6の発振子26を起動する。
【0034】次に、蓄熱装置1による蓄熱方法を、図1
〜図3により説明する。
〜図3により説明する。
【0035】図1に示すように、蓄熱装置1による氷蓄
熱は、夜間電力を利用して実施される。図1に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、各切換え弁23,2
4を操作することにより、各蓄熱体2を冷媒管18に接
続する。これと同時に、制御器7は、夜間電力を使って
冷媒供給手段3の冷却機19を駆動させる。冷却機19
は、冷媒を冷却して冷媒管18に吐出し、各蓄熱体2に
供給する。この冷媒は、左側の蓄熱体2の内部筒体10
内に流入し、順次、各蓄熱体2の内部筒体10内に流通
され、この流通において、図2に示すように、各環状空
間S内の蓄熱剤13(水)と熱交換する。これにより、
各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷却さ
れ、図2に示すように、各環状空間S内を蓋体11側の
上端に流動して、各筒体9,10の軸方向(上下方向)
及び半径方向に温度勾配を形成する。
熱は、夜間電力を利用して実施される。図1に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、各切換え弁23,2
4を操作することにより、各蓄熱体2を冷媒管18に接
続する。これと同時に、制御器7は、夜間電力を使って
冷媒供給手段3の冷却機19を駆動させる。冷却機19
は、冷媒を冷却して冷媒管18に吐出し、各蓄熱体2に
供給する。この冷媒は、左側の蓄熱体2の内部筒体10
内に流入し、順次、各蓄熱体2の内部筒体10内に流通
され、この流通において、図2に示すように、各環状空
間S内の蓄熱剤13(水)と熱交換する。これにより、
各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷却さ
れ、図2に示すように、各環状空間S内を蓋体11側の
上端に流動して、各筒体9,10の軸方向(上下方向)
及び半径方向に温度勾配を形成する。
【0036】この氷蓄熱の過程において、温度検出セン
サ5は、左側の蓄熱体2の蓄熱剤13(水)のうち、蓋
体11側の上端にある領域Rの蓄熱剤13の温度を検出
し、検出信号を制御器7に出力する。そして、温度検出
センサ5の検出する蓄熱剤13の温度が凝固点(氷点)
以下になると、制御器7は、蓄熱剤13が過冷却状態に
あると判断し、加振手段6に起動信号を出力する。加振
手段6は、起動信号に基づき、発振子26を起動し、各
伝振体25から内部筒体10又は各伝振体25からジョ
イント管17、内部筒体10を通して各蓄熱体2内の蓄
熱剤13を振動させる。これにより、各蓄熱体2の蓄熱
剤13は、振動により衝撃が加えられ、過冷却化が抑制
される。また、振動は、各蓄熱体2内の蓄熱剤13全体
に伝播され、これにより蓄熱剤13の全体にわたる過冷
却化が抑制される。
サ5は、左側の蓄熱体2の蓄熱剤13(水)のうち、蓋
体11側の上端にある領域Rの蓄熱剤13の温度を検出
し、検出信号を制御器7に出力する。そして、温度検出
センサ5の検出する蓄熱剤13の温度が凝固点(氷点)
以下になると、制御器7は、蓄熱剤13が過冷却状態に
あると判断し、加振手段6に起動信号を出力する。加振
手段6は、起動信号に基づき、発振子26を起動し、各
伝振体25から内部筒体10又は各伝振体25からジョ
イント管17、内部筒体10を通して各蓄熱体2内の蓄
熱剤13を振動させる。これにより、各蓄熱体2の蓄熱
剤13は、振動により衝撃が加えられ、過冷却化が抑制
される。また、振動は、各蓄熱体2内の蓄熱剤13全体
に伝播され、これにより蓄熱剤13の全体にわたる過冷
却化が抑制される。
【0037】この蓄熱剤13の過冷却化の抑制により、
各蓄熱体2の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により凝固して
氷結晶となって氷蓄熱(蓄冷)する。また、図1に示す
ように、各蓄熱体2の蓄熱剤13と熱交換した冷媒は、
右側の蓄熱体2から冷媒管18に流出し、冷却機19に
戻される。そして、戻された冷媒は、再び、冷却機19
により冷却され後、各蓄熱体2に循環される。このよう
に、各蓄熱体2内の蓄熱剤13を凝固した後、制御器7
は、冷却機19、加振手段6を停止し、氷蓄熱を完了す
る。なお、蓄熱装置1では、複数の蓄熱体2内の蓄熱剤
13を充分に凝固させるため、冷媒の温度を凝固点より
も少なくもとも3℃以上低くすることが好ましい。
各蓄熱体2の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により凝固して
氷結晶となって氷蓄熱(蓄冷)する。また、図1に示す
ように、各蓄熱体2の蓄熱剤13と熱交換した冷媒は、
右側の蓄熱体2から冷媒管18に流出し、冷却機19に
戻される。そして、戻された冷媒は、再び、冷却機19
により冷却され後、各蓄熱体2に循環される。このよう
に、各蓄熱体2内の蓄熱剤13を凝固した後、制御器7
は、冷却機19、加振手段6を停止し、氷蓄熱を完了す
る。なお、蓄熱装置1では、複数の蓄熱体2内の蓄熱剤
13を充分に凝固させるため、冷媒の温度を凝固点より
も少なくもとも3℃以上低くすることが好ましい。
【0038】図1に示すように、蓄熱装置1による冷房
空調は、昼間において、各蓄熱体2内に氷蓄熱した熱エ
ネルギを利用して実施される。
空調は、昼間において、各蓄熱体2内に氷蓄熱した熱エ
ネルギを利用して実施される。
【0039】図1に示すように、冷房空調において、制
御器7は、各切換え弁23,24を操作することによ
り、各蓄熱体2を冷媒管18からコイル管20に切換え
接続する。これと同時に、制御器7は、ファン・コイル
ユニット4の圧縮機22を駆動し、ファン21を回転さ
せる。この圧縮機22は、コイル管20内の冷媒を吸引
・加圧して、各蓄熱体2内に供給、循環させる。これに
より、冷媒は、各蓄熱体2の内部筒体10内を順次流通
し、凝固した蓄熱剤13との熱交換により冷却される。
そして、冷却された冷媒は、コイル管20を循環する過
程で、ファン21によりコイル管20に吹き付けられる
空気と熱交換し、該空気を冷却する。この冷却された空
気は、室内Pに吹き出されて、室内Pを冷房空調する。
なお、冷房空調を終了するときは、圧縮機22とファン
21を停止する。
御器7は、各切換え弁23,24を操作することによ
り、各蓄熱体2を冷媒管18からコイル管20に切換え
接続する。これと同時に、制御器7は、ファン・コイル
ユニット4の圧縮機22を駆動し、ファン21を回転さ
せる。この圧縮機22は、コイル管20内の冷媒を吸引
・加圧して、各蓄熱体2内に供給、循環させる。これに
より、冷媒は、各蓄熱体2の内部筒体10内を順次流通
し、凝固した蓄熱剤13との熱交換により冷却される。
そして、冷却された冷媒は、コイル管20を循環する過
程で、ファン21によりコイル管20に吹き付けられる
空気と熱交換し、該空気を冷却する。この冷却された空
気は、室内Pに吹き出されて、室内Pを冷房空調する。
なお、冷房空調を終了するときは、圧縮機22とファン
21を停止する。
【0040】このように、本発明の実施形態における蓄
熱装置1、及び蓄熱方法によれば、加振手段6により蓄
熱剤13を振動することで、該蓄熱剤13の過冷却化を
全体にわたって抑制でき、ひいては蓄熱剤13による氷
蓄熱を繰り返し実施しても、少ない消費電力により、短
時間で氷蓄熱することが可能となる。
熱装置1、及び蓄熱方法によれば、加振手段6により蓄
熱剤13を振動することで、該蓄熱剤13の過冷却化を
全体にわたって抑制でき、ひいては蓄熱剤13による氷
蓄熱を繰り返し実施しても、少ない消費電力により、短
時間で氷蓄熱することが可能となる。
【0041】なお、本発明の蓄熱装置1は、図1〜図3
に示すものに限定されるものでなく、例えば、次のよう
な態様も採用できる。 (1)温度検出センサ5と加振手段6とを、各蓄熱体2
に夫々配設し、各地区熱体2内の蓄熱剤13を夫々個別
に振動させる構成も採用できる。即ち、温度セ検出セン
サ5と加振手段6との配設数は、蓄熱体2の数等により
適宜選択されるものである。 (2)温度検出センサ5は、蓄熱剤13の温度を直接検
出するものを示したが、これに限定されるものでなく、
内部筒体10の外周面の温度を検出することにより、間
接的に蓄熱剤13の温度を検出するものであっても良
い。このとき、温度検出センサ5は、最も早く凝固点以
下に達する領域R近傍にある内部筒体10のジョイント
部10aに配設する。 (3)加振手段6を、例えば、圧電セラミックス等の発
振子26のみで構成し、該発振子26を直接、内部筒体
10のジョイント部10aに固定する構成も採用でき
る。これで、発振子26により直接、内部筒体10を振
動させる。また、内部筒体10を直接打撃して振動させ
ることもできる。 (4)加振手段6は、内部筒体10の他に、蓋体11に
配設する構成も採用できる。さらに、各蓄熱体2を横向
けに配置するとき、冷媒による蓄熱剤13の温度勾配
は、各筒体9,10の半径方向に形成される。このこと
から、加振手段6は、外部筒体9の上側に位置する外周
面、又は蓋体11,12の上側に配設することが好まし
い。 (5)断熱材8内に配設する蓄熱体2の数は、複数の限
定されず、1つであっても良い。即ち、蓄熱体2の数
は、氷蓄熱する蓄熱量等により適宜選択されるものであ
る。 (6)蓄熱体2の各筒体9,10は、金属管体で構成す
るものに限定されず、プラスチック等の樹脂製管体によ
り構成することもできる。特に、可塑性を有する樹脂製
管体によれば、蓄熱体2を配設するスペースに応じた形
状にできる。また、各間隔子14にプラスチック等の樹
脂により構成すると、外部筒体9と各間隔子14とを一
体成形できる。 (7)蓄熱体2の各筒体9,10を可塑性なものとする
ことで、図7に示すように、ジグザグ形状に曲げ加工
し、図8に示すように、渦巻き形状に曲げ加工すること
もできる。このとき、図7及び図8に示すように、加振
手段6の伝振体25は、外部筒体9の上端側に配設す
る。 (8)蓄熱体2の各筒体9,10をメッキ等の防錆皮膜
で被覆することもできる。 (9)蓄熱体2の各筒体9,10の形状は、円筒状に限
定されず、断面4角形状、楕円形状等、種々の形状を採
用できる。 (10)蓄熱装置1では、図1に示すように、複数の蓄
熱体2を直列的に連結したものを結束等して蓄熱体群と
なし、この蓄熱体群を複数並設しても良い。各蓄熱体群
の夫々には、冷媒を供給、循環できるように、冷媒管1
8及びコイル管20を分岐して接続する。また、蓄熱体
群の数は、氷蓄熱する蓄熱量や配設スペース等により適
宜選択される。
に示すものに限定されるものでなく、例えば、次のよう
な態様も採用できる。 (1)温度検出センサ5と加振手段6とを、各蓄熱体2
に夫々配設し、各地区熱体2内の蓄熱剤13を夫々個別
に振動させる構成も採用できる。即ち、温度セ検出セン
サ5と加振手段6との配設数は、蓄熱体2の数等により
適宜選択されるものである。 (2)温度検出センサ5は、蓄熱剤13の温度を直接検
出するものを示したが、これに限定されるものでなく、
内部筒体10の外周面の温度を検出することにより、間
接的に蓄熱剤13の温度を検出するものであっても良
い。このとき、温度検出センサ5は、最も早く凝固点以
下に達する領域R近傍にある内部筒体10のジョイント
部10aに配設する。 (3)加振手段6を、例えば、圧電セラミックス等の発
振子26のみで構成し、該発振子26を直接、内部筒体
10のジョイント部10aに固定する構成も採用でき
る。これで、発振子26により直接、内部筒体10を振
動させる。また、内部筒体10を直接打撃して振動させ
ることもできる。 (4)加振手段6は、内部筒体10の他に、蓋体11に
配設する構成も採用できる。さらに、各蓄熱体2を横向
けに配置するとき、冷媒による蓄熱剤13の温度勾配
は、各筒体9,10の半径方向に形成される。このこと
から、加振手段6は、外部筒体9の上側に位置する外周
面、又は蓋体11,12の上側に配設することが好まし
い。 (5)断熱材8内に配設する蓄熱体2の数は、複数の限
定されず、1つであっても良い。即ち、蓄熱体2の数
は、氷蓄熱する蓄熱量等により適宜選択されるものであ
る。 (6)蓄熱体2の各筒体9,10は、金属管体で構成す
るものに限定されず、プラスチック等の樹脂製管体によ
り構成することもできる。特に、可塑性を有する樹脂製
管体によれば、蓄熱体2を配設するスペースに応じた形
状にできる。また、各間隔子14にプラスチック等の樹
脂により構成すると、外部筒体9と各間隔子14とを一
体成形できる。 (7)蓄熱体2の各筒体9,10を可塑性なものとする
ことで、図7に示すように、ジグザグ形状に曲げ加工
し、図8に示すように、渦巻き形状に曲げ加工すること
もできる。このとき、図7及び図8に示すように、加振
手段6の伝振体25は、外部筒体9の上端側に配設す
る。 (8)蓄熱体2の各筒体9,10をメッキ等の防錆皮膜
で被覆することもできる。 (9)蓄熱体2の各筒体9,10の形状は、円筒状に限
定されず、断面4角形状、楕円形状等、種々の形状を採
用できる。 (10)蓄熱装置1では、図1に示すように、複数の蓄
熱体2を直列的に連結したものを結束等して蓄熱体群と
なし、この蓄熱体群を複数並設しても良い。各蓄熱体群
の夫々には、冷媒を供給、循環できるように、冷媒管1
8及びコイル管20を分岐して接続する。また、蓄熱体
群の数は、氷蓄熱する蓄熱量や配設スペース等により適
宜選択される。
【0042】次に、蓄熱装置1における変形例(第1〜
第4変形例)を、図2〜図6により説明する。
第4変形例)を、図2〜図6により説明する。
【0043】(1)第1変形例の蓄熱装置1:図2及び
図3において、第1変形例の蓄熱装置1は、各蓄熱体2
に氷核活性剤31(過冷却防止剤)を形成したものであ
る。氷核活性剤31は、蓄熱剤13の過冷却化を抑制
し、氷結晶の成長を促進するものである。この氷核活性
剤31は、環状空間Sを形成する各筒体9,10の一部
又は全面に塗布され、図2及び図3では、外部筒体9の
内周面及び内部筒体10の外周面との全面に塗布したも
のを示している。また、氷核活性剤31の塗布は、各筒
体9,10から剥離しないようにされている。氷核活性
剤31としては、硫化銅、ヨウ化銀、コレステロール、
メタアルデヒド、キサンタンガム、ゼオライト、繊維状
タンパク質、合成ケイ酸塩、雲母、クラファイト等の中
から選ばれた1種類以上の物質とする。また、氷核活性
剤31を塗布すると、各筒体9,10は氷核活性剤31
の層により被覆され、該層により各筒体9,10の耐蝕
性を高める場合もある。
図3において、第1変形例の蓄熱装置1は、各蓄熱体2
に氷核活性剤31(過冷却防止剤)を形成したものであ
る。氷核活性剤31は、蓄熱剤13の過冷却化を抑制
し、氷結晶の成長を促進するものである。この氷核活性
剤31は、環状空間Sを形成する各筒体9,10の一部
又は全面に塗布され、図2及び図3では、外部筒体9の
内周面及び内部筒体10の外周面との全面に塗布したも
のを示している。また、氷核活性剤31の塗布は、各筒
体9,10から剥離しないようにされている。氷核活性
剤31としては、硫化銅、ヨウ化銀、コレステロール、
メタアルデヒド、キサンタンガム、ゼオライト、繊維状
タンパク質、合成ケイ酸塩、雲母、クラファイト等の中
から選ばれた1種類以上の物質とする。また、氷核活性
剤31を塗布すると、各筒体9,10は氷核活性剤31
の層により被覆され、該層により各筒体9,10の耐蝕
性を高める場合もある。
【0044】この第1変形例の蓄熱装置1による氷蓄熱
は、図1と同様に、各切換え弁23,24を操作するこ
とにより、各蓄熱体2を冷媒管18に接続する。そし
て、冷媒を各蓄熱体2の内部筒体10内に順次流通し、
冷媒と環状空間Sの蓄熱剤13との熱交換により、該冷
媒の冷熱を蓄熱剤13に氷蓄熱(蓄冷)する。この氷蓄
熱の過程では、図1と同様に、加振手段6により蓄熱剤
13を振動して、過冷却化を抑制すると共に、各筒体
9,10の氷核活性剤31により蓄熱剤13の過冷却化
が抑制され、氷結晶の成長が促進される。また、各筒体
9,10の全面に氷核活性剤31を塗布すると、環状空
間S内の全体にわたって蓄熱剤13の過冷却化が抑制さ
れる。このように、蓄熱装置1では、加振手段6による
振動と、氷核活性剤31とにより蓄熱剤13の過冷却化
を確実に抑制し、氷結晶の成長を促進することで、冷媒
の冷熱を氷蓄熱する。
は、図1と同様に、各切換え弁23,24を操作するこ
とにより、各蓄熱体2を冷媒管18に接続する。そし
て、冷媒を各蓄熱体2の内部筒体10内に順次流通し、
冷媒と環状空間Sの蓄熱剤13との熱交換により、該冷
媒の冷熱を蓄熱剤13に氷蓄熱(蓄冷)する。この氷蓄
熱の過程では、図1と同様に、加振手段6により蓄熱剤
13を振動して、過冷却化を抑制すると共に、各筒体
9,10の氷核活性剤31により蓄熱剤13の過冷却化
が抑制され、氷結晶の成長が促進される。また、各筒体
9,10の全面に氷核活性剤31を塗布すると、環状空
間S内の全体にわたって蓄熱剤13の過冷却化が抑制さ
れる。このように、蓄熱装置1では、加振手段6による
振動と、氷核活性剤31とにより蓄熱剤13の過冷却化
を確実に抑制し、氷結晶の成長を促進することで、冷媒
の冷熱を氷蓄熱する。
【0045】また、第1変形例による冷房空調は、図1
と同様に、各切換え弁23,24を操作することによ
り、各蓄熱体2を冷媒管18からコイル管20に切換え
接続する。そして、冷媒をコイル管20を通して各蓄熱
体2に供給、循環させる。これにより、冷媒は、各蓄熱
体2の内部筒体10内を順次流通し、凝固した蓄熱剤1
3との熱交換により冷却される。そして、冷却された冷
媒は、図1と同様に、室内Pの空気を冷却し、該空気を
冷房空調に利用する。また、冷媒と凝固した蓄熱剤13
との熱交換により、該蓄熱剤13が融解することになる
が、氷核活性剤31は、融解した蓄熱剤13(水)中に
凝集されることなく、各筒体9,10を覆っている。こ
れにより、再び、氷蓄熱するため、冷媒を各蓄熱体2の
内部筒体10内に流通しても、蓄熱剤13の過冷却化を
抑制しつつ氷蓄熱できる。このことは、蓄熱装置1にお
いて、氷蓄熱を繰り返し実施しても、蓄熱剤13の過冷
却化を抑制しつつ氷蓄熱でき、少ない消費電力により、
短時間で氷蓄熱することが可能となる。
と同様に、各切換え弁23,24を操作することによ
り、各蓄熱体2を冷媒管18からコイル管20に切換え
接続する。そして、冷媒をコイル管20を通して各蓄熱
体2に供給、循環させる。これにより、冷媒は、各蓄熱
体2の内部筒体10内を順次流通し、凝固した蓄熱剤1
3との熱交換により冷却される。そして、冷却された冷
媒は、図1と同様に、室内Pの空気を冷却し、該空気を
冷房空調に利用する。また、冷媒と凝固した蓄熱剤13
との熱交換により、該蓄熱剤13が融解することになる
が、氷核活性剤31は、融解した蓄熱剤13(水)中に
凝集されることなく、各筒体9,10を覆っている。こ
れにより、再び、氷蓄熱するため、冷媒を各蓄熱体2の
内部筒体10内に流通しても、蓄熱剤13の過冷却化を
抑制しつつ氷蓄熱できる。このことは、蓄熱装置1にお
いて、氷蓄熱を繰り返し実施しても、蓄熱剤13の過冷
却化を抑制しつつ氷蓄熱でき、少ない消費電力により、
短時間で氷蓄熱することが可能となる。
【0046】なお、第1変形例の蓄熱装置1では、氷核
活性剤31を、外部筒体9の内周全面、及び内部筒体1
0の外周全面に塗布するもの限定されず、これら各筒体
9,10の一部に塗布することもできる。このとき、内
部筒体10内を冷媒が流通し、蓄熱剤13と熱交換する
ことから、少なくとも内部筒体10の外周面に氷核活性
剤31を塗布することが好ましい。
活性剤31を、外部筒体9の内周全面、及び内部筒体1
0の外周全面に塗布するもの限定されず、これら各筒体
9,10の一部に塗布することもできる。このとき、内
部筒体10内を冷媒が流通し、蓄熱剤13と熱交換する
ことから、少なくとも内部筒体10の外周面に氷核活性
剤31を塗布することが好ましい。
【0047】(2)第2変形例の蓄熱装置1:図4にお
いて、第2変形例の蓄熱装置1は、図1のものに対し
て、蓄熱槽52を備えると共に、コイル管20を各蓄熱
体2に直接接続するものでなく、蓄熱槽52に接続した
ものである。なお、図4において、図1〜図3と同一符
号は同一部材を示して、その説明は省略する。
いて、第2変形例の蓄熱装置1は、図1のものに対し
て、蓄熱槽52を備えると共に、コイル管20を各蓄熱
体2に直接接続するものでなく、蓄熱槽52に接続した
ものである。なお、図4において、図1〜図3と同一符
号は同一部材を示して、その説明は省略する。
【0048】図4に示すように、蓄熱槽52は、内部に
貯留空間Gを有する槽本体53を有し、該槽本体53の
貯留空間G内に各蓄熱体2を配設している。また、槽本
体53の貯留空間G内には、伝熱流体54を充満してお
り、該伝熱流体54中に各蓄熱体2を浸している。この
伝熱流体54としては、各蓄熱体2内の蓄熱剤13と同
じもので、例えば、水を使用する。
貯留空間Gを有する槽本体53を有し、該槽本体53の
貯留空間G内に各蓄熱体2を配設している。また、槽本
体53の貯留空間G内には、伝熱流体54を充満してお
り、該伝熱流体54中に各蓄熱体2を浸している。この
伝熱流体54としては、各蓄熱体2内の蓄熱剤13と同
じもので、例えば、水を使用する。
【0049】図4に示すように、ファン・コイルユニッ
ト4は、圧縮機に換えてポンプ55を備えている。ま
た、コイル管20は、槽本体53の上下側に夫々接続さ
れ、冷房空調する室内Pまで延設している。ポンプ55
は、槽本体53外側のコイル管20中に配設され、槽本
体53内から伝熱流体54を吸引・加圧し、コイル管2
0に吐出する。このポンプ55の駆動により、槽本体5
3内の伝熱流体54は、槽本体53内を流動し、コイル
管20を通して室内Pと槽本体53との間で循環され
る。
ト4は、圧縮機に換えてポンプ55を備えている。ま
た、コイル管20は、槽本体53の上下側に夫々接続さ
れ、冷房空調する室内Pまで延設している。ポンプ55
は、槽本体53外側のコイル管20中に配設され、槽本
体53内から伝熱流体54を吸引・加圧し、コイル管2
0に吐出する。このポンプ55の駆動により、槽本体5
3内の伝熱流体54は、槽本体53内を流動し、コイル
管20を通して室内Pと槽本体53との間で循環され
る。
【0050】この第2変形例の蓄熱装置1による氷蓄熱
は、夜間電力を利用して実施される。図4に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、夜間電力を使って冷
媒供給手段3の冷却機19を駆動させる。そして、冷媒
は、各蓄熱体2の内部筒体10内に順次流通され、各環
状空間S内の蓄熱剤13(水)と熱交換する。これによ
り、各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷
却される。この氷蓄熱の過程において、図1と同様に、
加振手段6にて各蓄熱体2の蓄熱剤13を振動させるこ
とにより、該蓄熱剤13の過冷却化を抑制する。この蓄
熱剤13の過冷却化の抑制により、各蓄熱体2の蓄熱剤
13は、冷媒の冷熱により凝固して氷結晶となって氷蓄
熱する。
は、夜間電力を利用して実施される。図4に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、夜間電力を使って冷
媒供給手段3の冷却機19を駆動させる。そして、冷媒
は、各蓄熱体2の内部筒体10内に順次流通され、各環
状空間S内の蓄熱剤13(水)と熱交換する。これによ
り、各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷
却される。この氷蓄熱の過程において、図1と同様に、
加振手段6にて各蓄熱体2の蓄熱剤13を振動させるこ
とにより、該蓄熱剤13の過冷却化を抑制する。この蓄
熱剤13の過冷却化の抑制により、各蓄熱体2の蓄熱剤
13は、冷媒の冷熱により凝固して氷結晶となって氷蓄
熱する。
【0051】また、第2変形例の蓄熱装置1による冷房
空調は、昼間において、各蓄熱体2に氷蓄熱した熱エネ
ルギを利用して実施される。図4に示すように、冷房空
調において、制御器7は、ファン・コイルユニット4の
ポンプ55を駆動し、ファン21を回転させる。このポ
ンプ55は、槽本体53内の伝熱流体54を吸引・加圧
して、コイル管20内に供給、循環させる。これによ
り、伝熱流体54は、槽本体53内を流通し、各蓄熱体
2内で凝固した蓄熱剤13との熱交換により冷却され
る。そして、冷却された冷媒は、コイル管20を循環す
る過程で、ファン21によりコイル管20に吹き付けら
れる空気と熱交換し、該空気を冷却する。この冷却され
た空気は、室内Pに吹き出されて、室内Pを冷房空調す
る。
空調は、昼間において、各蓄熱体2に氷蓄熱した熱エネ
ルギを利用して実施される。図4に示すように、冷房空
調において、制御器7は、ファン・コイルユニット4の
ポンプ55を駆動し、ファン21を回転させる。このポ
ンプ55は、槽本体53内の伝熱流体54を吸引・加圧
して、コイル管20内に供給、循環させる。これによ
り、伝熱流体54は、槽本体53内を流通し、各蓄熱体
2内で凝固した蓄熱剤13との熱交換により冷却され
る。そして、冷却された冷媒は、コイル管20を循環す
る過程で、ファン21によりコイル管20に吹き付けら
れる空気と熱交換し、該空気を冷却する。この冷却され
た空気は、室内Pに吹き出されて、室内Pを冷房空調す
る。
【0052】このように、第2変形例の蓄熱装置1によ
れば、図1と同様な効果を得ることができる。なお、第
2変形例の蓄熱装置1においても、各筒体9,10の一
部、又は全面に氷核活性剤31を塗布する構成を採用で
きる。
れば、図1と同様な効果を得ることができる。なお、第
2変形例の蓄熱装置1においても、各筒体9,10の一
部、又は全面に氷核活性剤31を塗布する構成を採用で
きる。
【0053】(3)第3変形例の蓄熱装置1:図5にお
いて、第3変形例の蓄熱装置1は、図4のものに対し
て、各蓄熱体2に流通穴65,66を形成したものであ
る。なお、図5において、図1〜図4と同一部材は同一
部材を示して、その説明は省略する。
いて、第3変形例の蓄熱装置1は、図4のものに対し
て、各蓄熱体2に流通穴65,66を形成したものであ
る。なお、図5において、図1〜図4と同一部材は同一
部材を示して、その説明は省略する。
【0054】図5に示すように、各蓄熱体2の蓋体1
1,12には、環状空間S内と槽本体53とを連通する
流通穴65,66が夫々形成されている。これにより、
各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、各蓋体11,12の流通
穴65,66を通して槽本体53内に流出可能にされて
いる。
1,12には、環状空間S内と槽本体53とを連通する
流通穴65,66が夫々形成されている。これにより、
各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、各蓋体11,12の流通
穴65,66を通して槽本体53内に流出可能にされて
いる。
【0055】この第3変形例の蓄熱装置1による氷蓄熱
は、夜間電力を利用して実施される。図5に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、夜間電力を使って冷
媒供給手段3の冷却機19を駆動させる。そして、冷媒
は、各蓄熱体2の内部筒体10内に順次流通され、各環
状空間S内の蓄熱剤13(水)と熱交換する。これによ
り、各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷
却される。この氷蓄熱の過程において、図1と同様に、
加振手段6にて各蓄熱体2の蓄熱剤13を振動させるこ
とにより、該蓄熱剤13の過冷却化を抑制する。この蓄
熱剤13の過冷却化の抑制により、各蓄熱体2の蓄熱剤
13は、冷媒の冷熱により凝固して氷結晶となって氷蓄
熱する。
は、夜間電力を利用して実施される。図5に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、夜間電力を使って冷
媒供給手段3の冷却機19を駆動させる。そして、冷媒
は、各蓄熱体2の内部筒体10内に順次流通され、各環
状空間S内の蓄熱剤13(水)と熱交換する。これによ
り、各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷
却される。この氷蓄熱の過程において、図1と同様に、
加振手段6にて各蓄熱体2の蓄熱剤13を振動させるこ
とにより、該蓄熱剤13の過冷却化を抑制する。この蓄
熱剤13の過冷却化の抑制により、各蓄熱体2の蓄熱剤
13は、冷媒の冷熱により凝固して氷結晶となって氷蓄
熱する。
【0056】また、第3変形例の蓄熱装置1による冷房
空調は、昼間において、各蓄熱体2に氷蓄熱した熱エネ
ルギを利用して実施される。図5に示すように、冷房空
調において、制御器7は、ファン・コイルユニット4の
ポンプ55を駆動し、ファン21を回転させる。このポ
ンプ55は、槽本体53内の伝熱流体54を吸引・加圧
して、コイル管20内に供給、循環させる。これによ
り、伝熱流体54は、槽本体53内の上側から下側に流
動しながら各蓄熱体2内で凝固した蓄熱剤13と熱交換
し、該蓄熱剤13の融解による放熱(冷熱)により冷却
される。この熱交換は、図5に示すように、各蓄熱体2
の外部筒体9から間接的に行われると共に、各蓋体1
1,12の流通穴65,66を通して直接行われ、槽本
体53内で流動する。
空調は、昼間において、各蓄熱体2に氷蓄熱した熱エネ
ルギを利用して実施される。図5に示すように、冷房空
調において、制御器7は、ファン・コイルユニット4の
ポンプ55を駆動し、ファン21を回転させる。このポ
ンプ55は、槽本体53内の伝熱流体54を吸引・加圧
して、コイル管20内に供給、循環させる。これによ
り、伝熱流体54は、槽本体53内の上側から下側に流
動しながら各蓄熱体2内で凝固した蓄熱剤13と熱交換
し、該蓄熱剤13の融解による放熱(冷熱)により冷却
される。この熱交換は、図5に示すように、各蓄熱体2
の外部筒体9から間接的に行われると共に、各蓋体1
1,12の流通穴65,66を通して直接行われ、槽本
体53内で流動する。
【0057】図5に示すように、蓄熱剤13と伝熱流体
54との熱交換により、凝固した蓄熱剤13(氷)は融
解し、環状空間S内において、固液相(氷と冷水との
相)の状態になる。この状態になると、槽本体53内を
流動する伝熱流体54は、各蓄熱体2の上側の流通穴6
5から環状空間S内に流入し、下側の流通穴66から融
解した蓄熱剤13(氷と冷水)を槽本体53内に流出さ
せる。これにより、環状空間Sに流入した伝熱流体54
は、蓄熱剤13(氷と冷水)と直接、熱交換して冷却さ
れ、槽本体53内に流出した蓄熱剤13は、伝熱流体5
4と直接、熱交換して、該伝熱流体54を冷却する。そ
して、遂には、各蓄熱体2の環状空間Sから全ての蓄熱
剤13が槽本体53内に流出され、環状空間S内は伝熱
流体54に置換される。このとき、蓄熱剤13と伝熱流
体54との置換は、槽本体53内に配設した複数の蓄熱
体2によって行われることから、槽本体53内の全体に
わたって伝熱流体54を急激、充分に冷却する。そし
て、冷却された伝熱流体54は、図4と同様に、コイル
管20を通して室内Pに循環され、冷房空調に利用され
る。
54との熱交換により、凝固した蓄熱剤13(氷)は融
解し、環状空間S内において、固液相(氷と冷水との
相)の状態になる。この状態になると、槽本体53内を
流動する伝熱流体54は、各蓄熱体2の上側の流通穴6
5から環状空間S内に流入し、下側の流通穴66から融
解した蓄熱剤13(氷と冷水)を槽本体53内に流出さ
せる。これにより、環状空間Sに流入した伝熱流体54
は、蓄熱剤13(氷と冷水)と直接、熱交換して冷却さ
れ、槽本体53内に流出した蓄熱剤13は、伝熱流体5
4と直接、熱交換して、該伝熱流体54を冷却する。そ
して、遂には、各蓄熱体2の環状空間Sから全ての蓄熱
剤13が槽本体53内に流出され、環状空間S内は伝熱
流体54に置換される。このとき、蓄熱剤13と伝熱流
体54との置換は、槽本体53内に配設した複数の蓄熱
体2によって行われることから、槽本体53内の全体に
わたって伝熱流体54を急激、充分に冷却する。そし
て、冷却された伝熱流体54は、図4と同様に、コイル
管20を通して室内Pに循環され、冷房空調に利用され
る。
【0058】このように、第3変形例の蓄熱装置1によ
れば、図1と同様な効果を得ることができる。また、第
3変形例の蓄熱装置1では、各蓄熱体2内の蓄熱剤13
を凝固して氷蓄熱した後、槽本体53内の伝熱流体54
と各蓄熱体2内の蓄熱剤13とを置換することにより、
槽本体53内の伝熱流体54を急激、充分に冷却するこ
とができる。この結果、氷蓄熱した熱エネルギを有効に
利用して、槽本体53内の伝熱流体54を充分に冷却で
き、ひいては氷蓄熱量を多くすることなく、消費電力を
少なくすることが可能となる。
れば、図1と同様な効果を得ることができる。また、第
3変形例の蓄熱装置1では、各蓄熱体2内の蓄熱剤13
を凝固して氷蓄熱した後、槽本体53内の伝熱流体54
と各蓄熱体2内の蓄熱剤13とを置換することにより、
槽本体53内の伝熱流体54を急激、充分に冷却するこ
とができる。この結果、氷蓄熱した熱エネルギを有効に
利用して、槽本体53内の伝熱流体54を充分に冷却で
き、ひいては氷蓄熱量を多くすることなく、消費電力を
少なくすることが可能となる。
【0059】なお、第3変形例の蓄熱装置1において
も、各筒体9,10の一部、又は全面に氷核活性剤31
を塗布する構成を採用できる。また、流通穴65,66
は、各蓋体11,12の夫々に形成したものを示した
が、少なくとも一方の蓋体11,12に形成することも
できる。さらに、流通穴65,66の数は、1つ形成す
るものに限定されず、複数形成する構成も採用できる。
も、各筒体9,10の一部、又は全面に氷核活性剤31
を塗布する構成を採用できる。また、流通穴65,66
は、各蓋体11,12の夫々に形成したものを示した
が、少なくとも一方の蓋体11,12に形成することも
できる。さらに、流通穴65,66の数は、1つ形成す
るものに限定されず、複数形成する構成も採用できる。
【0060】(4)第4変形例の蓄熱装置1:図6にお
いて、第4変形例の蓄熱装置1は、図5のものに対し
て、コイル管20を蓄熱槽52に接続することなく、各
蓄熱体2に直接接続したものである。なお、図6におい
て、図1〜図5と同一符号は同一部材を示して、その説
明は省略する。
いて、第4変形例の蓄熱装置1は、図5のものに対し
て、コイル管20を蓄熱槽52に接続することなく、各
蓄熱体2に直接接続したものである。なお、図6におい
て、図1〜図5と同一符号は同一部材を示して、その説
明は省略する。
【0061】図6に示すように、コイル管20は、槽本
体53内の両側の蓄熱体2であって、各ジョイント部1
0a,10Bの夫々に切換え弁73,74により接続さ
れている。各切換え弁73,74は、冷媒管18とコイ
ル管20との間に設けられ、各蓄熱体2を冷媒管18と
コイル管20とに切換え接続する。また、ファン・コイ
ルユニット4は、ポンプに換えて圧縮機75を備えてい
る。この圧縮機75は、槽本体53外側のコイル管20
中に配設され、冷媒をコイル管20及び各蓄熱体2に循
環させる。また、冷媒は、冷媒管18内に循環される冷
媒と同じものが使用される。
体53内の両側の蓄熱体2であって、各ジョイント部1
0a,10Bの夫々に切換え弁73,74により接続さ
れている。各切換え弁73,74は、冷媒管18とコイ
ル管20との間に設けられ、各蓄熱体2を冷媒管18と
コイル管20とに切換え接続する。また、ファン・コイ
ルユニット4は、ポンプに換えて圧縮機75を備えてい
る。この圧縮機75は、槽本体53外側のコイル管20
中に配設され、冷媒をコイル管20及び各蓄熱体2に循
環させる。また、冷媒は、冷媒管18内に循環される冷
媒と同じものが使用される。
【0062】この第4の変形例の蓄熱装置1による氷蓄
熱は、夜間電力を利用して実施される。図6に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、各切換え弁73,7
4を操作することにより、各蓄熱体2を冷媒管18に接
続する。これと同時に、制御器7は、冷媒供給手段3の
冷却機19を駆動させる。そして、冷媒は、各蓄熱体2
の内部筒体10内に順次流通され、各環状空間S内の蓄
熱剤13(水)と熱交換する。これにより、各蓄熱体2
内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷却される。この
氷蓄熱の過程において、図1と同様に、加振手段6にて
各蓄熱体2の蓄熱剤13を振動させることにより、該蓄
熱剤13の過冷却化を抑制する。この蓄熱剤13の過冷
却化の抑制により、各蓄熱体2の蓄熱剤13は、冷媒の
冷熱により凝固して氷結晶となって氷蓄熱する。
熱は、夜間電力を利用して実施される。図6に示すよう
に、氷蓄熱において、制御器7は、各切換え弁73,7
4を操作することにより、各蓄熱体2を冷媒管18に接
続する。これと同時に、制御器7は、冷媒供給手段3の
冷却機19を駆動させる。そして、冷媒は、各蓄熱体2
の内部筒体10内に順次流通され、各環状空間S内の蓄
熱剤13(水)と熱交換する。これにより、各蓄熱体2
内の蓄熱剤13は、冷媒の冷熱により冷却される。この
氷蓄熱の過程において、図1と同様に、加振手段6にて
各蓄熱体2の蓄熱剤13を振動させることにより、該蓄
熱剤13の過冷却化を抑制する。この蓄熱剤13の過冷
却化の抑制により、各蓄熱体2の蓄熱剤13は、冷媒の
冷熱により凝固して氷結晶となって氷蓄熱する。
【0063】また、第4変形例の蓄熱装置1による冷房
空調は、昼間において、各蓄熱体2に氷蓄熱した熱エネ
ルギを利用して実施される。図6に示すように、冷房空
調において、制御器7は、各切換え弁73,74を操作
することにより、各蓄熱体2を冷媒管18からコイル管
20に切換え接続する。これと同時に、制御器7は、フ
ァン・コイルユニット4の圧縮機75を駆動し、ファン
21を回転させる。この圧縮機75は、コイル管20内
の冷媒を吸引・加圧して、コイル管20内に供給、循環
させる。これにより、冷媒は、各蓄熱体2の内部筒体1
0内を順次流通し、凝固した蓄熱剤13との熱交換によ
り冷却される。そして、冷却された冷媒は、図5と同様
に、コイル管20を通して室内Pに循環され、冷房空調
に利用される。
空調は、昼間において、各蓄熱体2に氷蓄熱した熱エネ
ルギを利用して実施される。図6に示すように、冷房空
調において、制御器7は、各切換え弁73,74を操作
することにより、各蓄熱体2を冷媒管18からコイル管
20に切換え接続する。これと同時に、制御器7は、フ
ァン・コイルユニット4の圧縮機75を駆動し、ファン
21を回転させる。この圧縮機75は、コイル管20内
の冷媒を吸引・加圧して、コイル管20内に供給、循環
させる。これにより、冷媒は、各蓄熱体2の内部筒体1
0内を順次流通し、凝固した蓄熱剤13との熱交換によ
り冷却される。そして、冷却された冷媒は、図5と同様
に、コイル管20を通して室内Pに循環され、冷房空調
に利用される。
【0064】そして、上述のように、冷房空調を開始す
ると、槽本体53内の伝熱流体54(水)は、各蓄熱体
2内で凝固した蓄熱剤13との温度差(伝熱流体54の
温度>蓄熱剤13の温度)により、槽本体53内を上側
から下側に流動する。この流動により、伝熱流体54
は、各蓄熱体2の蓄熱剤13(氷)と熱交換し、該蓄熱
剤13の融解による放熱(冷熱)により冷却される。こ
の熱交換は、図5と同様に、各蓄熱体2に対して間接
的、及び直接行われ、遂には、各蓋体11,12の流通
穴23,24を通して、各蓄熱体2の蓄熱剤13と槽本
体53の伝熱流体54との置換が行われる。これによ
り、伝熱流体54は、槽本体53内の全体にわたって、
各蓄熱体2内から流出する蓄熱剤13(氷と冷水)によ
り冷却され、該蓄熱剤13の冷熱を蓄熱する。即ち、伝
熱流体54は、蓄熱剤13の冷熱を蓄熱する、蓄熱剤と
して機能する。そして、蓄熱剤13と伝熱流体54との
温度が均衡になると、槽本体53内で流動がなくなる。
ると、槽本体53内の伝熱流体54(水)は、各蓄熱体
2内で凝固した蓄熱剤13との温度差(伝熱流体54の
温度>蓄熱剤13の温度)により、槽本体53内を上側
から下側に流動する。この流動により、伝熱流体54
は、各蓄熱体2の蓄熱剤13(氷)と熱交換し、該蓄熱
剤13の融解による放熱(冷熱)により冷却される。こ
の熱交換は、図5と同様に、各蓄熱体2に対して間接
的、及び直接行われ、遂には、各蓋体11,12の流通
穴23,24を通して、各蓄熱体2の蓄熱剤13と槽本
体53の伝熱流体54との置換が行われる。これによ
り、伝熱流体54は、槽本体53内の全体にわたって、
各蓄熱体2内から流出する蓄熱剤13(氷と冷水)によ
り冷却され、該蓄熱剤13の冷熱を蓄熱する。即ち、伝
熱流体54は、蓄熱剤13の冷熱を蓄熱する、蓄熱剤と
して機能する。そして、蓄熱剤13と伝熱流体54との
温度が均衡になると、槽本体53内で流動がなくなる。
【0065】続いて、冷媒と蓄熱剤13との熱交換によ
り、該蓄熱剤13と伝熱流体54とに温度差(伝熱流体
54の温度<蓄熱剤13の温度)が生じると、伝熱流体
54は、槽本体53内を上側から下側に流動する。この
流動により、各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、各蓋体1
1,12の流通穴65,66を通して槽本体53内の伝
熱流体54(冷水)と置換される。これにより、各蓄熱
体2内を流通する冷媒は、置換された伝熱流体54と熱
交換し、該伝熱流体54の冷熱により冷却される。そし
て、槽本体53内の伝熱流体54は、各蓋体11,12
の流通穴65,66から順次、各環状空間S内に流入、
流出し、冷媒と熱交換することになる。
り、該蓄熱剤13と伝熱流体54とに温度差(伝熱流体
54の温度<蓄熱剤13の温度)が生じると、伝熱流体
54は、槽本体53内を上側から下側に流動する。この
流動により、各蓄熱体2内の蓄熱剤13は、各蓋体1
1,12の流通穴65,66を通して槽本体53内の伝
熱流体54(冷水)と置換される。これにより、各蓄熱
体2内を流通する冷媒は、置換された伝熱流体54と熱
交換し、該伝熱流体54の冷熱により冷却される。そし
て、槽本体53内の伝熱流体54は、各蓋体11,12
の流通穴65,66から順次、各環状空間S内に流入、
流出し、冷媒と熱交換することになる。
【0066】この第4変形例の蓄熱装置1では、各蓄熱
体2内に氷蓄熱した熱エネルギにより、冷媒を冷却する
と共に、槽本体53内の伝熱流体54を冷却して蓄熱
(蓄冷)する。そして、槽本体54内の伝熱流体54の
蓄熱(蓄冷)により、冷媒を冷却するものである。
体2内に氷蓄熱した熱エネルギにより、冷媒を冷却する
と共に、槽本体53内の伝熱流体54を冷却して蓄熱
(蓄冷)する。そして、槽本体54内の伝熱流体54の
蓄熱(蓄冷)により、冷媒を冷却するものである。
【0067】このように、第4変形例の蓄熱装置1によ
れば、図1と同様な効果を得ることができる。また、第
4変形例の蓄熱装置1では、図5と同様に、氷蓄熱した
熱エネルギを有効に利用して、槽本体53内の伝熱流体
54を充分に冷却でき、ひいては氷蓄熱量を多くするこ
となく、消費電力を少なくすることが可能となる。な
お、第4変形例の蓄熱装置1においても、各筒体9,1
0の一部、又は全面に氷核活性剤31を塗布する構成を
採用できる。
れば、図1と同様な効果を得ることができる。また、第
4変形例の蓄熱装置1では、図5と同様に、氷蓄熱した
熱エネルギを有効に利用して、槽本体53内の伝熱流体
54を充分に冷却でき、ひいては氷蓄熱量を多くするこ
となく、消費電力を少なくすることが可能となる。な
お、第4変形例の蓄熱装置1においても、各筒体9,1
0の一部、又は全面に氷核活性剤31を塗布する構成を
採用できる。
【0068】
【実施例】次に、本発明の蓄熱装置による、過冷却抑制
の実験について説明する。この実験では、本発明となる
実施例と、比較例との対比により実施した。また、実験
供試体、実験条件及び温度測定条件は、以下の通りであ
る。
の実験について説明する。この実験では、本発明となる
実施例と、比較例との対比により実施した。また、実験
供試体、実験条件及び温度測定条件は、以下の通りであ
る。
【0069】1.実験供試体:実施例と比較例とは、蓄
熱体を4塔並設して連結したもので、蓄熱剤として水を
使用した。
熱体を4塔並設して連結したもので、蓄熱剤として水を
使用した。
【0070】2.実験条件: (A)実施例では、加振手段を蓄熱体を連結するジョイ
ント管に配設した。そして、実施例では、各蓄熱体の内
部筒体内に−5℃のブライン(冷媒)を流通し、蓄熱剤
に冷熱を蓄熱させると共に、冷却開始後60分〜90分
の間で連続して、ジョイント管を打撃することにより、
蓄熱剤に振動(衝撃)を与えた。 (B)比較例では、各蓄熱体の内部筒体内に−5℃のブ
ライン(冷媒)を流通し、蓄熱剤に冷熱を蓄熱させた。
ント管に配設した。そして、実施例では、各蓄熱体の内
部筒体内に−5℃のブライン(冷媒)を流通し、蓄熱剤
に冷熱を蓄熱させると共に、冷却開始後60分〜90分
の間で連続して、ジョイント管を打撃することにより、
蓄熱剤に振動(衝撃)を与えた。 (B)比較例では、各蓄熱体の内部筒体内に−5℃のブ
ライン(冷媒)を流通し、蓄熱剤に冷熱を蓄熱させた。
【0071】3.温度測定条件: (A)実施例と比較例とは、蓄熱体の外部筒体に形成し
た小穴から熱電対を挿入し、該熱電対の先端を内筒部材
の外周面に接触させた状態で、蓄熱剤の温度変化を測定
した。 (B)また、熱電対は、4塔の蓄熱体のうち両側の蓄熱
体であって、冷媒の入口側と出口側とに配設し、これら
2つの熱電対の検出する入口側温度と出口側温度との算
術平均値を冷却温度とした。
た小穴から熱電対を挿入し、該熱電対の先端を内筒部材
の外周面に接触させた状態で、蓄熱剤の温度変化を測定
した。 (B)また、熱電対は、4塔の蓄熱体のうち両側の蓄熱
体であって、冷媒の入口側と出口側とに配設し、これら
2つの熱電対の検出する入口側温度と出口側温度との算
術平均値を冷却温度とした。
【0072】以上の実験供試体、実験条件及び温度測定
条件により、実験した結果を図9に示すグラフに示す。
図9のグラフでは、実施例を実線及び破線で示し、比較
例を一点鎖線で示している。
条件により、実験した結果を図9に示すグラフに示す。
図9のグラフでは、実施例を実線及び破線で示し、比較
例を一点鎖線で示している。
【0073】図9のグラフによると、実施例では、蓄熱
剤に振動を与えると、温度が急激に蓄熱剤(水)の氷点
(0℃)付近まで上昇した。このことは、蓄熱剤の過冷
却化が抑制され、氷結晶の成長の促進が図られているこ
とを示している。また、実施例では、ジョイント管に対
する打撃を停止した後においても、蓄熱剤(水)の温度
低下が抑制され、これにより過冷却化を抑制している。
これに対して、比較例では、冷却を開始した後、蓄熱剤
(水)の温度が過冷却となる、−5℃近傍まで急激に低
下し、その後、−5℃近傍の温度状態が維持される。こ
のことは、蓄熱剤の過冷却状態が持続され、過冷却化を
抑制できない。
剤に振動を与えると、温度が急激に蓄熱剤(水)の氷点
(0℃)付近まで上昇した。このことは、蓄熱剤の過冷
却化が抑制され、氷結晶の成長の促進が図られているこ
とを示している。また、実施例では、ジョイント管に対
する打撃を停止した後においても、蓄熱剤(水)の温度
低下が抑制され、これにより過冷却化を抑制している。
これに対して、比較例では、冷却を開始した後、蓄熱剤
(水)の温度が過冷却となる、−5℃近傍まで急激に低
下し、その後、−5℃近傍の温度状態が維持される。こ
のことは、蓄熱剤の過冷却状態が持続され、過冷却化を
抑制できない。
【0074】このように、実施例では、蓄熱剤に振動
(衝撃)を与えることにより、蓄熱剤の過冷却化を抑制
できる。特に、蓄熱体内の蓄熱剤(水)のうち、最も早
く氷点以下になる領域の蓄熱剤を振動することで、効果
的に過冷却化を抑制できる。
(衝撃)を与えることにより、蓄熱剤の過冷却化を抑制
できる。特に、蓄熱体内の蓄熱剤(水)のうち、最も早
く氷点以下になる領域の蓄熱剤を振動することで、効果
的に過冷却化を抑制できる。
【0075】次に、図1に示す蓄熱装置1を用いて蓄熱
した実験1、及び実験2について説明する。また、各実
験では、本発明となる実施例1〜4と、比較例1,2と
の対比において実施した。
した実験1、及び実験2について説明する。また、各実
験では、本発明となる実施例1〜4と、比較例1,2と
の対比において実施した。
【0076】[実験1]実験1は、実施例1,2と比較
例1について実施し、実験供試体、実験条件及び温度測
定条件は、以下の通りである。
例1について実施し、実験供試体、実験条件及び温度測
定条件は、以下の通りである。
【0077】1.実験供試体: (A)実施例1,2、及び比較例1とは、蓄熱体の寸法
を、長さ100mm、内部筒体の外径16mm、及び外
部筒体の内径75mmとした。 (B)実施例1,2、及び比較例1とは、内部筒体を銅
管体で、外部筒体を硬質塩化ビニール管体で構成した。
また、蓄熱剤として水を使用した。 (C)実施例1は、30塔の蓄熱体を並設して連結し
た。実施例2は、20塔の蓄熱体を並設して連結し、内
部筒体の内周面に氷核活性剤(コレステロール)を塗布
した。比較例1は、30塔の蓄熱体を並設して連結し
た。
を、長さ100mm、内部筒体の外径16mm、及び外
部筒体の内径75mmとした。 (B)実施例1,2、及び比較例1とは、内部筒体を銅
管体で、外部筒体を硬質塩化ビニール管体で構成した。
また、蓄熱剤として水を使用した。 (C)実施例1は、30塔の蓄熱体を並設して連結し
た。実施例2は、20塔の蓄熱体を並設して連結し、内
部筒体の内周面に氷核活性剤(コレステロール)を塗布
した。比較例1は、30塔の蓄熱体を並設して連結し
た。
【0078】2.実験条件: (A)実施例1,2及び比較例1では、冷媒として−5
℃のブラインを、各蓄熱体の内部筒体内に毎分4リット
ル流通させた。また、氷蓄熱する時間を6時間とした。 (B)実施例1では、冷却開始後、内部筒体のジョイン
ト部を振動することにより、蓄熱剤に振動(衝撃)を与
えた。 (C)実施例2では、冷却開始後、内部筒体のジョイン
ト部を打撃することにより、蓄熱剤に振動を与えた。
℃のブラインを、各蓄熱体の内部筒体内に毎分4リット
ル流通させた。また、氷蓄熱する時間を6時間とした。 (B)実施例1では、冷却開始後、内部筒体のジョイン
ト部を振動することにより、蓄熱剤に振動(衝撃)を与
えた。 (C)実施例2では、冷却開始後、内部筒体のジョイン
ト部を打撃することにより、蓄熱剤に振動を与えた。
【0079】3.温度測定条件:実施例1,2、及び比
較例1では、図1に示す各切換え弁23,24の夫々
に、温度センサを配設し、各蓄熱体内を流れる前後の冷
媒の温度を、冷却開始から1時間後、3時間後及び5時
間後ごとに検出した。
較例1では、図1に示す各切換え弁23,24の夫々
に、温度センサを配設し、各蓄熱体内を流れる前後の冷
媒の温度を、冷却開始から1時間後、3時間後及び5時
間後ごとに検出した。
【0080】以上の実験供試体、実験条件及び温度測定
条件により、実験した結果を表1に示す。表1では、実
施例1,2、及び比較例1において、各蓄熱体内を流れ
る前後の冷媒の温度差を示している。
条件により、実験した結果を表1に示す。表1では、実
施例1,2、及び比較例1において、各蓄熱体内を流れ
る前後の冷媒の温度差を示している。
【0081】
【表1】
【0082】表1によると、実施例1,2では、比較例
1に比して、採熱開始から1時間後に冷媒(ブライン)
の温度差が顕著であり、各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が充分
蓄熱(蓄冷)されており、冷却能力が高いことを示す。
これは、実施例1,2における各蓄熱体の蓄熱剤に対す
る振動(衝撃)により、該蓄熱剤の過冷却化が抑制され
たため氷量が多く生成したためと考えられる。また、実
施例1,2では、比較例1に比して、採熱開始から3時
間後、5時間後の冷媒の温度差も大きくなっており、採
熱開始から継続して各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が残存して
いることを示す。
1に比して、採熱開始から1時間後に冷媒(ブライン)
の温度差が顕著であり、各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が充分
蓄熱(蓄冷)されており、冷却能力が高いことを示す。
これは、実施例1,2における各蓄熱体の蓄熱剤に対す
る振動(衝撃)により、該蓄熱剤の過冷却化が抑制され
たため氷量が多く生成したためと考えられる。また、実
施例1,2では、比較例1に比して、採熱開始から3時
間後、5時間後の冷媒の温度差も大きくなっており、採
熱開始から継続して各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が残存して
いることを示す。
【0083】[実験2]実験2の実施例3,4及び比較
例2における、実験供試体、実験条件及び温度測定条件
は、上述の実験1に対して、各蓄熱体の内部筒体をナイ
ロン管体で構成したのみ異なるものである。即ち、実施
例3は、内部筒体のジョイント部を振動するものであ
る。実施例4は、氷核活性剤(コレステロール)が塗布
されると共に、内部筒体のジョイント部を打撃するもの
である。また、比較例2は、振動も打撃もしないもので
ある。また、実験2では、6時間の冷却により冷熱を蓄
熱した後、各蓄熱体を冷媒管からコイル管に切換え接続
して、冷熱を取出す実験を行った。即ち、コイル管(室
内側)のブラインを各蓄熱体に通じて蓄熱体と熱交換を
せしめ冷却されたブラインを取出した。これにより、各
蓄熱体への入口と各蓄熱体からの出口のブライン温度差
から蓄熱体の冷却能力を推量することが出来る。本実験
においては、各蓄熱体の温度に加えて熱媒体ブラインの
温度を蓄熱体入口及び出口にてモニタリングした。
例2における、実験供試体、実験条件及び温度測定条件
は、上述の実験1に対して、各蓄熱体の内部筒体をナイ
ロン管体で構成したのみ異なるものである。即ち、実施
例3は、内部筒体のジョイント部を振動するものであ
る。実施例4は、氷核活性剤(コレステロール)が塗布
されると共に、内部筒体のジョイント部を打撃するもの
である。また、比較例2は、振動も打撃もしないもので
ある。また、実験2では、6時間の冷却により冷熱を蓄
熱した後、各蓄熱体を冷媒管からコイル管に切換え接続
して、冷熱を取出す実験を行った。即ち、コイル管(室
内側)のブラインを各蓄熱体に通じて蓄熱体と熱交換を
せしめ冷却されたブラインを取出した。これにより、各
蓄熱体への入口と各蓄熱体からの出口のブライン温度差
から蓄熱体の冷却能力を推量することが出来る。本実験
においては、各蓄熱体の温度に加えて熱媒体ブラインの
温度を蓄熱体入口及び出口にてモニタリングした。
【0084】以上の実験供試体、実験条件及び温度測定
条件により、実験した結果を表2に示す。表2では、実
施例3,4、及び比較例2において、各蓄熱体内を流れ
る前後の冷媒の温度差を示している。前記した実験2の
手順から分るように、蓄熱体を流れる冷媒(ブライン)
の蓄熱体入口における温度より出口における温度が低く
なっており、その温度差は蓄熱体の冷却能力、即ち蓄熱
量を反映している。
条件により、実験した結果を表2に示す。表2では、実
施例3,4、及び比較例2において、各蓄熱体内を流れ
る前後の冷媒の温度差を示している。前記した実験2の
手順から分るように、蓄熱体を流れる冷媒(ブライン)
の蓄熱体入口における温度より出口における温度が低く
なっており、その温度差は蓄熱体の冷却能力、即ち蓄熱
量を反映している。
【0085】
【表2】
【0086】表2によると、実施例3,4では、比較例
2に比して、採熱開始から1時間後に冷媒(ブライン)
の温度差が顕著であり、各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が充分
蓄熱(蓄冷)されており、冷却能力が高いことを示す。
これは、実施例3,4における各蓄熱体の蓄熱剤に対す
る振動(衝撃)により、該蓄熱剤の過冷却化が抑制され
たため氷量が多く生成したためと考えられる。また、実
施例3,4では、比較例2に比して、採熱開始から3時
間後、5時間後の冷媒の温度差も大きくなっており、採
熱開始から継続して各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が残存して
いることを示す。
2に比して、採熱開始から1時間後に冷媒(ブライン)
の温度差が顕著であり、各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が充分
蓄熱(蓄冷)されており、冷却能力が高いことを示す。
これは、実施例3,4における各蓄熱体の蓄熱剤に対す
る振動(衝撃)により、該蓄熱剤の過冷却化が抑制され
たため氷量が多く生成したためと考えられる。また、実
施例3,4では、比較例2に比して、採熱開始から3時
間後、5時間後の冷媒の温度差も大きくなっており、採
熱開始から継続して各蓄熱体の蓄熱剤に冷熱が残存して
いることを示す。
【図1】本発明の蓄熱装置を示す模式図である。
【図2】図1の蓄熱装置の蓄熱体を示す縦断面拡大図で
ある。
ある。
【図3】図2のA−Aから見た断面図である。
【図4】本発明における第2変形例の蓄熱装置を示す模
式図である。
式図である。
【図5】本発明における第3変形例の蓄熱装置を示す縦
断面拡大図である。
断面拡大図である。
【図6】本発明における第4変形例の蓄熱装置を示す模
式図である。
式図である。
【図7】蓄熱体の変形例を示す図である。
【図8】蓄熱体の変形例を示す図である。
【図9】本発明の蓄熱装置における、過冷却抑制の実験
結果を示すグラフである。
結果を示すグラフである。
1 蓄熱装置 2 蓄熱体(蓄熱手段) 3 冷媒供給手段 4 ファン・コイルユニット 5 温度検出センサ(温度検出手段) 6 加振機(加振手段) 7 制御器(制御手段) 9 外部筒体 10 内部筒体 11 蓋体 12 蓋体 13 蓄熱剤 31 氷核活性剤
Claims (4)
- 【請求項1】 両端部の開口した外部筒体、前記外部筒
体内に、該外部筒体との間に空間をもって挿入された内
部筒体、前記空間の両端部を夫々封止する蓋体及び前記
空間内に充填された蓄熱剤を備えた蓄熱手段と、 前記蓄熱手段の前記内部筒体内に、冷媒を供給、循環さ
せる冷媒供給手段と、 前記空間内に充填された前記蓄熱剤を振動させる加振手
段とを設けて構成したことを特徴とする蓄熱装置。 - 【請求項2】 前記蓄熱剤の温度を、直接又は間接的に
検出する温度測定手段と、前記温度測定手段によって検
出される温度が前記蓄熱剤の凝固点以下になったとき、
前記加振手段を起動して前記蓄熱剤を振動せしめる制御
手段とを設けて構成したことを特徴とする請求項1に記
載の蓄熱装置。 - 【請求項3】 前記空間を形成する前記内部筒体の外周
面及び前記外部筒体の内周面の、一部又は全面に氷核活
性剤が塗布されてなることを特徴とする請求項1又は請
求項2に記載の蓄熱装置。 - 【請求項4】 両端部の開口した外部筒体、前記外部筒
体内に、該外部筒体との間に空間をもって挿入された内
部筒体、前記空間の両端部を夫々封止する蓋体及び前記
空間内に充填された蓄熱剤を備えた蓄熱手段を用いて、
前記内部筒体内に冷媒を供給、循環させることにより、
前記蓄熱剤に冷媒の冷熱を蓄熱する蓄熱方法であって、 前記空間内に充填された蓄熱剤の温度を検出し、検出さ
れた蓄熱剤の温度が凝固点以下になったとき、該蓄熱剤
を振動させるようにしたことを特徴とする蓄熱方法。
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---|---|---|---|
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