JP3419366B2 - 氷蓄熱装置 - Google Patents

氷蓄熱装置

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JP3419366B2
JP3419366B2 JP30480399A JP30480399A JP3419366B2 JP 3419366 B2 JP3419366 B2 JP 3419366B2 JP 30480399 A JP30480399 A JP 30480399A JP 30480399 A JP30480399 A JP 30480399A JP 3419366 B2 JP3419366 B2 JP 3419366B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スタティック型の
氷蓄熱装置に関し、伝熱管の周囲に氷化物を均一に形成
するためのものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、蓄熱槽に貯留した水等の蓄熱
媒体を冷却して凍らせ、蓄熱媒体の潜熱として冷熱を蓄
える氷蓄熱装置が知られている。近年、氷蓄熱装置は、
空調機と組み合わせて利用されている。つまり、夜間に
製氷を行って冷熱を蓄える一方、昼間には蓄えた冷熱を
利用して冷房運転を行う。このような運転により、安価
な深夜電力を利用して空調機の運転コストを低減すると
共に、夜間と昼間の電力需要の平準化を図っている。
【0003】氷蓄熱装置としては、特開平7−3014
38号公報に開示されているような、いわゆるスタティ
ック型で内融方式を採用するものが知られている。この
種の蓄熱装置では、蓄熱槽内に水等の蓄熱媒体を貯留す
る一方、蓄熱槽内に伝熱管を配置している。そして、製
氷時には、冷凍機等で冷却した熱媒体を伝熱管に流し、
蓄熱槽の蓄熱媒体を凍らせる。一方、冷熱の利用時に
は、凍結した蓄熱媒体、即ち氷化物によって伝熱管の熱
媒体を冷却し、冷却した熱媒体を室内熱交換器等に搬送
して冷房等を行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、製氷時
においては蓄熱槽の上下方向で蓄熱媒体に温度分布が形
成されるため、この温度分布に起因して伝熱管の周囲で
均一な製氷を行うことができないという問題があった。
以下、この問題について、図10を参照しながら説明す
る。
【0005】蓄熱槽(a)には、蓄熱媒体である水が貯
留されると共に、上下に蛇行する形状の伝熱管(b)が
水没する状態で設けられている。製氷時には、伝熱管
(b)内にチラー等で冷却したブラインを流し、蓄熱媒
体を冷却して凍結させる。つまり、伝熱管(b)の周囲
で氷(c)が生成し、冷却を継続すると伝熱管(b)の周
囲で氷(c)が成長してゆく。
【0006】一方、水の物性から、大気圧下では4℃
(厳密には3.98℃)において密度が最大となる。つ
まり、蓄熱媒体である水は、その温度が4℃より高くな
るにつれて密度が減少する一方、4℃より低くなるにつ
れても密度が減少する。
【0007】ここで、蓄熱槽(a)内の蓄熱媒体の温度
は、製氷時においてもその全体で0℃となるのではな
く、外部からの熱侵入等によって一部では0℃よりも高
い温度となる。そして、蓄熱媒体である水は4℃の時に
密度が最大であることから、4℃の蓄熱媒体が蓄熱槽
(a)の底部に滞留することとなる。即ち、蓄熱槽(a)
内の蓄熱媒体には温度分布が形成され、上層に比べて下
層の温度が高くなっている。
【0008】つまり、蓄熱槽(a)内で伝熱管(b)に接
触する蓄熱媒体の温度は、下方に行くにつれて高くなっ
てゆく。このため、伝熱管(b)の周囲に形成される氷
(c)の厚さが蓄熱槽(a)の下方に向かって次第に薄く
なってしまい、伝熱管(b)の周囲に均一な厚さの氷
(c)を形成することができないという問題があった。
【0009】そして、伝熱管(b)の周囲の氷(c)の厚
さが不均一となると、蓄熱槽(a)における氷充填率(i
ce packing factor:IPF)が低下して充分な製氷量
を確保できないという問題が生じる。また、蓄えた冷熱
を利用する際にも、蓄熱槽(a)の底部ほど早期に氷が
消失してしまうため、氷が残っているにも拘わらず冷熱
の取り出し量を確保できなくなり、残氷によるエネルギ
ロスを生じるという問題も起こる。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、スタティック型の氷
蓄熱装置において、伝熱管の周囲に均一な厚さの氷を形
成して上述の問題を解消することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明が講じた第1の解
決手段は、蓄熱媒体を貯留する蓄熱槽(31)と、該蓄熱
槽(31)の内部に配置された伝熱管(41)とを備え、伝
熱管(41)に熱媒体を流通させて製氷を行う氷蓄熱装置
を対象としている。そして、蓄熱槽(31)の上下方向に
おける蓄熱媒体の温度分布を平均化するため、製氷時に
蓄熱槽(31)内の蓄熱媒体を撹拌する撹拌手段(35,5
0)と、蓄熱槽(31)に貯留された蓄熱媒体の上層部の
温度を検出する上層温度検出手段(11)と、製氷時に上
層温度検出手段(11)の検出値が液相の蓄熱媒体の密度
が最大となる温度になると撹拌手段(35,50)による蓄
熱媒体の撹拌を開始する制御手段(10)とを備えるもの
である。
【0012】本発明が講じた第2の解決手段は、上記
の解決手段において、制御手段(10)は、撹拌手段
(35,50)による蓄熱媒体の撹拌を所定の時間間隔で断
続的に行わせると共に、蓄熱媒体が凍結し始める前にお
ける撹拌の時間間隔を、蓄熱媒体が凍結し始めた後にお
ける撹拌の時間間隔よりも短く設定するように構成され
るものである。
【0013】本発明が講じた第3の解決手段は、上記
の解決手段において、蓄熱槽(31)に貯留された蓄熱
媒体の下層部の温度を検出する下層温度検出手段(12)
を備える一方、制御手段(10)は、撹拌手段(35,50)
による蓄熱媒体の撹拌を断続的に行わせると共に、撹拌
手段(35,50)による撹拌を停止した状態で上層温度検
出手段(11)の検出値と下層温度検出手段(12)の検出
値との差が所定値となると撹拌手段(35,50)による撹
拌を再開するように構成されるものである。
【0014】−作用− 上記第1の解決手段では、冷凍機等の冷熱源で冷却した
熱媒体を伝熱管(41)内で流通させて製氷を行う。つま
り、熱媒体が伝熱管(41)を流れる間に蓄熱媒体と熱交
換を行い、蓄熱媒体が冷却されて凍結する。その際、伝
熱管(41)の周囲の蓄熱媒体が凍結して氷化物(32)と
なり、この氷化物(32)が徐々に成長してゆく。そし
て、冷熱源からの冷熱が蓄熱媒体の潜熱として蓄熱槽
(31)内に蓄えられる。
【0015】ここで、蓄熱媒体は、その密度が温度によ
って変化する。従って、何らの対策も講じなければ、蓄
熱媒体の密度の相違によって製氷時に蓄熱槽(31)の上
下方向で蓄熱媒体に温度分布が形成されてしまう。これ
に対し、本解決手段では、撹拌手段(35,50)が製氷時
に蓄熱槽(31)内の蓄熱媒体を撹拌する。このため、製
氷時において、蓄熱槽(31)内の蓄熱媒体の温度はほぼ
均一に維持される。
【0016】また、上記第1の解決手段では、上層温度
検出手段(11)と制御手段(10)が設けられ、上層温度
検出手段(11)の検出値が所定の値となると撹拌手段
(35,50)による蓄熱媒体の撹拌が開始される。具体的
に、制御手段(10)は、上層温度検出手段(11)の検出
値が液相の蓄熱媒体の密度が最大となる温度となった時
点から撹拌手段(35,50)による蓄熱媒体の撹拌を開始
する。つまり、製氷の開始直後から蓄熱媒体の撹拌を開
始するのではなく、所定の条件となった時点から蓄熱媒
体の撹拌を開始する。
【0017】ここで、撹拌手段(35,50)の動作を開始
する条件を上述のように設定した理由について、図1を
参照しながら説明する。図1は、本発明に係る撹拌手段
(35,50)を用いずに製氷を行った場合における、蓄熱
槽(31)内の蓄熱媒体の温度を実測した結果を示してい
る。尚、蓄熱媒体には、最も一般的な水を用いている。
【0018】図1における〜は、温度の計測位置を
示している。つまり、位置が最上層の計測位置であ
り、位置が最下層の計測位置である。また、位置,
位置は、位置と位置の間で等間隔に設定されてい
る。
【0019】製氷のために蓄熱媒体の冷却を開始する
と、〜の各位置において、蓄熱媒体の温度が徐々に
低下してゆく。その際、蓄熱媒体である水の密度が最大
となる4℃以上の状態では温度の低下につれて密度が増
すため、下方の計測位置ほど温度の検出値が低くなる。
即ち、検出される温度は、位置,,,の順で低
くなる。
【0020】ところが、水の密度は4℃で最大となるた
め、水の密度は、4℃以上では温度の低下につれて大き
くなるが、4℃以下では温度の低下につれて小さくな
る。このため、冷却を継続して蓄熱槽(31)内の全ての
蓄熱媒体の温度が4℃以下となった状態では、逆に下方
の計測位置ほど温度の検出値が高くなる(図1における
時刻Bの状態を参照)。即ち、検出される温度は、位置
,,,の順で低くなる。そして、温度分布の上
下が入れ替わる過程において、蓄熱槽(31)内の蓄熱媒
体の温度が4℃でほぼ均一化される状態がある(図1に
おける時刻Aの状態を参照)。
【0021】つまり、第1の解決手段は、冷却される過
程で蓄熱槽(31)内の蓄熱媒体の温度が自然に均一化さ
れた時点から、撹拌手段(35,50)による蓄熱媒体の撹
拌を開始するものである。図1にも示すように、蓄熱槽
(31)内のほぼ全域で蓄熱媒体が4℃となる時点は、蓄
熱槽(31)における上層の蓄熱媒体の温度が4℃となる
時点と一致する。即ち、蓄熱槽(31)における上層の蓄
熱媒体の温度と、液相の蓄熱媒体の密度が最大となる温
度とが一致する状態においては、蓄熱槽(31)内のほぼ
全域で蓄熱媒体の温度がほぼ等しくなっている。それ
故、本解決手段では、上層温度検出手段(11)で蓄熱媒
体の上層部の温度を検出し、この検出値が液相の蓄熱媒
体の密度が最大となる温度となった場合に撹拌手段(3
5,50)の動作を開始するようにしている。
【0022】上記第2の解決手段では、撹拌手段(35,5
0)による蓄熱媒体の撹拌が断続的に行われる。その
際、蓄熱媒体の凍結開始前と凍結開始後では、撹拌手段
(35,50)による撹拌の時間間隔が変更される。図1に
も示すように、冷却の過程で蓄熱槽(31)内の蓄熱媒体
の温度が自然に均一化される前後においては、各位置に
おける温度は短時間で大きく変動する。一方、蓄熱媒体
が凍結し始めると、蓄熱媒体の温度はその凝固点に維持
されるため、各位置における温度の変化は緩やかにな
る。従って、蓄熱媒体の凍結が開始する前の温度変化が
急速に生じる状態では、撹拌の時間間隔を短縮して頻繁
に撹拌を行う。これに対し、蓄熱媒体の凍結が開始した
後の温度変化が緩やかな状態では、撹拌の時間間隔を延
長して撹拌の頻度を減らしても蓄熱媒体の温度を均一化
できる。
【0023】上記第3の解決手段では、下層温度検出手
段(12)が設けられる。制御手段(10)は、上層温度検
出手段(11)及び下層温度検出手段(12)の両方の検出
値を用いて撹拌手段(35,50)の動作を制御する。制御
手段(10)は、上層温度検出手段(11)の検出値が所定
値となると撹拌手段(35,50)による蓄熱媒体の撹拌を
開始する。その後、制御手段(10)は、撹拌手段(35,5
0)による蓄熱媒体の撹拌を断続的に行う。即ち、撹拌
手段(35,50)による撹拌を所定の時間に亘って行う
と、その撹拌を一旦停止する。そして、制御手段(10)
は、撹拌手段(35,50)による撹拌を停止している間に
上層温度検出手段(11)の検出値と下層温度検出手段
(12)の検出値との差が所定値となると、撹拌手段(3
5,50)による撹拌を再び開始する。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、製氷時において撹拌手
段(35,50)で蓄熱槽(31)内の蓄熱媒体を撹拌し、蓄
熱媒体の温度分布を平均化することができる。即ち、蓄
熱槽(31)内の全領域で蓄熱媒体の温度をほぼ均一化す
ることができる。このため、伝熱管(41)の周囲に均一
な厚さの氷化物(32)を形成することが可能となる。こ
の結果、IPFを高く維持することができ、蓄熱槽(3
1)に蓄えられる冷熱量を充分に確保できる。また、伝
熱管(41)の周囲の氷化物(32)の厚さを均一にする
と、蓄えた冷熱を取り出す際に伝熱管(41)の周囲で氷
化物(32)が平均的に融解してゆく。このため、蓄熱槽
(31)に氷化物(32)の潜熱として蓄えられた冷熱を確
実に取り出すことができ、残氷によるエネルギロスの発
生を回避できる。
【0025】上記第2,第3の解決手段によれば、撹拌
手段(35,50)が動作する時間を短縮化できる。つま
り、上記第2,第3の解決手段では、撹拌手段(35,5
0)による蓄熱媒体の撹拌を断続的に行わせることによ
って、撹拌手段(35,50)の動作時間の短縮化が図られ
る。また、上記第1の解決手段では、蓄熱槽(31)内で
蓄熱媒体の温度が自然と均一化されるタイミングで撹拌
手段(35,50)の動作を開始しているため、蓄熱槽(3
1)内の蓄熱媒体の温度が平均化された状態を確実に維
持することができる。
【0026】ここで、蓄熱媒体の撹拌には、ある程度の
エネルギを要する。例えば、撹拌手段を循環回路(35)
で構成した場合、循環回路(35)で蓄熱媒体に循環駆動
力を付与するためにエネルギが必要である。同様に、撹
拌手段をエア供給回路(50)で構成した場合、エア供給
回路(50)で空気を搬送するためにエネルギが必要であ
る。従って、第2,第3の解決手段によれば、撹拌手段
(35,50)による撹拌時間を短縮化することにより、撹
拌手段(35,50)の動作に要するエネルギの増加を抑制
することができる。
【0027】更に、上記第2の解決手段によれば、蓄熱
媒体が凍結し始める前の温度変化が大きな状態におい
て、撹拌手段(35,50)による撹拌を短い時間間隔で充
分に行うことができる。このため、蓄熱媒体が凍結し始
めた直後から蓄熱槽(31)の全領域で蓄熱媒体の温度を
均一に維持することができ、形成される氷の厚さの均一
化を確実に図ることができる。
【0028】また、上記第3の解決手段では、両温度検
出手段(11,12)の検出値の差が所定値となると撹拌手
段(35,50)による蓄熱媒体の撹拌を行うようにしてい
る。このため、蓄熱槽(31)における上層部の蓄熱媒体
温度と下層部の蓄熱媒体温度との差を確実に所定値以内
に維持することができ、蓄熱槽(31)内の全領域で蓄熱
媒体の温度をほぼ均一に保持することができる。
【0029】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0030】図2に示すように、本実施形態の氷蓄熱装
置(30)は、ブライン回路(20)と、蓄熱槽(31)と、
制御手段であるコントローラ(10)とを備えている。こ
の氷蓄熱装置(30)は、スタティック型で且つ外融方式
に構成され、蓄熱槽(31)の水を凍らせて冷熱を蓄える
冷蓄熱運転を行う。一方、氷蓄熱装置(30)のブライン
回路(20)には、利用側回路(70)が接続されており、
蓄えた冷熱を利用して空調を行う空調機を構成してい
る。
【0031】ブライン回路(20)は、主回路(15)に第
1バイパス管(25)、第2バイパス管(26)及び外融配
管(16)を接続して閉回路に構成されている。このブラ
イン回路(20)には熱媒体であるブラインが充填され、
ブライン回路(20)内でブラインが循環する。
【0032】ブライン回路(20)の主回路(15)は、ブ
ラインチラー(21)と、蓄熱熱交換器(40)と、主熱交
換器(22)と、ブラインポンプ(23)とを順にブライン
配管(24)で接続して形成されている。
【0033】外融配管(16)は、蓄熱熱交換器(40)を
バイパスするように接続されている。即ち、外融配管
(16)は、入口端がブラインチラー(21)と蓄熱熱交換
器(40)の間に接続され、出口端が蓄熱熱交換器(40)
と主熱交換器(22)の間に外融三方弁(17)を介して接
続されている。また、外融配管(16)には外融熱交換器
(37)が設けられ、外融配管(16)で流通するブライン
は外融熱交換器(37)を流れる。
【0034】第1バイパス管(25)は、主熱交換器(2
2)をバイパスするように接続されている。即ち、第1
バイパス管(25)は、入口端が蓄熱熱交換器(40)と主
熱交換器(22)の間に接続され、出口端が主熱交換器
(22)とブラインポンプ(23)の間に第1三方弁(27)
を介して接続されている。
【0035】第2バイパス管(26)は、蓄熱熱交換器
(40)及び外融配管(16)の両方をバイパスするように
接続されている。即ち、第2バイパス管(26)の入口端
は、ブラインチラー(21)と蓄熱熱交換器(40)の間に
おいて、外融配管(16)の入口端よりも上流に接続され
ている。また、第2バイパス管(26)の出口端は、蓄熱
熱交換器(40)と主熱交換器(22)の間において、外融
三方弁(17)よりも下流に接続されている。
【0036】上記ブラインチラー(21)は、図示しない
が、冷媒回路を備えている。この冷媒回路では冷媒が循
環し、冷凍サイクル動作が行われる。そして、ブライン
チラー(21)は、冷媒回路での冷凍サイクル動作によっ
てブラインを冷却するように構成されている。
【0037】上記利用側回路(70)は、主熱交換器(2
2)と、利用側熱交換器(71)と、利用側ポンプ(72)
とを順に配管接続して構成されている。利用側回路(7
0)には水が充填されており、利用側ポンプ(72)を運
転すると主熱交換器(22)と利用側熱交換器(71)の間
で水が循環する。利用側熱交換器(71)は、図示しない
が、いわゆるファンコイルユニットに設けられ、利用側
回路(70)を循環する水と室内空気とを熱交換させる。
また、上記主熱交換器(22)は、ブライン回路(20)を
循環するブラインと、利用側回路(70)を循環する水と
を熱交換させる。
【0038】図2及び図3に示すように、蓄熱熱交換器
(40)は、蓄熱槽(31)の内部に設置されている。蓄熱
槽(31)は、直方体状に形成され、内部に蓄熱媒体であ
る水が貯留されている。
【0039】上記蓄熱熱交換器(40)は、銅製の複数の
伝熱管(41)で構成されている。尚、図2及び図3で
は、伝熱管(41)を1本だけ図示している。また、伝熱
管(41)は、銅製のものに限らず、鉄製その他金属製の
ものであってもよく、樹脂製のものであってもよい。
【0040】各伝熱管(41)は、直線状の直管部(42)
と半円弧状の曲管部(43,44)とが交互に形成され、上
下に蛇行する形状とされている。曲管部(43,44)のう
ち、直管部(42)の上端側に位置するものが上曲管部
(43)に構成され、下端側に位置するものが下曲管部
(44)に構成されている。また、伝熱管(41)は、蓄熱
槽(31)の奥行き方向(図2及び図3における紙面に垂
直方向)に所定の間隔で配列されている。
【0041】伝熱管(41)の各端は、それぞれヘッダ
(45,46)を介して上記主回路(15)に接続されてい
る。即ち、蓄熱熱交換器(40)を構成する各伝熱管(4
1)は、一端が第1ヘッダ(45)に接続され、他端が第
2ヘッダ(46)に接続されている。また、蓄熱熱交換器
(40)は、各伝熱管(41)の上曲管部(43)までが水没
する状態で、蓄熱槽(31)内に設置されている。
【0042】上記蓄熱槽(31)には、撹拌手段を構成す
る循環回路(35)の両端が接続されている。また、循環
回路(35)は、外融熱交換器(37)を備えて冷熱の取り
出し手段を構成している。つまり、循環回路(35)は、
撹拌手段を構成するだけでなく、冷熱の取り出し手段を
も兼ねている。
【0043】具体的に、循環回路(35)は、その入口端
が蓄熱槽(31)の底部に接続され、出口端が蓄熱槽(3
1)の上部に接続されている。また、循環回路(35)に
は、入口端から出口端に向かって順に循環ポンプ(36)
と外融熱交換器(37)とが設けられている。循環ポンプ
(36)を運転すると、蓄熱槽(31)に貯留された水のう
ち最下層のものが循環回路(35)の入口端に取り込ま
れ、循環ポンプ(36)と外融熱交換器(37)を順に流れ
て循環回路(35)の出口端から蓄熱槽(31)における水
面上に放出される。一方、上述のように、外融熱交換器
(37)は、ブライン回路(20)の外融配管(16)にも接
続されている。この外融熱交換器(37)は、外融配管
(16)を流れるブラインと循環回路(35)を流れる水と
を熱交換させるように構成されている。
【0044】上記蓄熱槽(31)には、上層温度検出手段
である上層水温センサ(11)が設けられている。この上
層水温センサ(11)は、蓄熱槽(31)の上部に配置さ
れ、蓄熱槽(31)に貯留された水の上層部分の温度を検
出する。
【0045】上記コントローラ(10)には、上層水温セ
ンサ(11)の検出温度が入力されている。このコントロ
ーラ(10)は、冷蓄熱運転時において上層水温センサ
(11)から入力された温度が所定温度となると、循環ポ
ンプ(36)の運転を開始するように構成されている。更
に、コントローラ(10)は、製氷時における循環ポンプ
(36)の運転を、所定の時間間隔で断続的に行わせるよ
うに構成されている。
【0046】−運転動作− 《冷蓄熱運転》 冷蓄熱運転時の動作について説明する。この冷蓄熱運転
は、室内の冷房が不要となる夜間に、安価な深夜電力で
ブラインチラー(21)を運転して行われる。この冷蓄熱
運転時には、利用側ポンプ(72)は停止されて利用側回
路(70)における水の循環は行われない。
【0047】冷蓄熱運転時のブライン回路(20)におい
て、第1三方弁(27)は、主熱交換器(22)側を遮断し
て第1バイパス管(25)側を連通させる状態とされる。
また、第2三方弁(28)は、第2バイパス管(26)側を
遮断して蓄熱熱交換器(40)側を連通させる状態とされ
る。また、外融三方弁(17)は、外融配管(16)側を遮
断して蓄熱熱交換器(40)側を連通させる状態とされ
る。この状態でブラインポンプ(23)を運転すると、ブ
ラインチラー(21)から出たブラインは、蓄熱熱交換器
(40)へ流入し、その後、第1バイパス管(25)を通っ
て再びブラインチラー(21)に戻る。
【0048】ブラインチラー(21)では、冷媒回路の冷
凍サイクル動作によってブラインが冷却される。ブライ
ンチラー(21)で冷却されたブラインは、蓄熱熱交換器
(40)の第1ヘッダ(45)へ流入し、各伝熱管(41)に
分配される。伝熱管(41)に流入したブラインは、伝熱
管(41)内を流れる間に蓄熱槽(31)内の水と熱交換を
行って吸熱する。各伝熱管(41)を流れる間に吸熱した
ブラインは、第2ヘッダ(46)で合流する。合流したブ
ラインは、第2ヘッダ(46)から第1バイパス管(25)
を通って再びブラインチラー(21)に送られる。この循
環を繰り返すことによって、蓄熱槽(31)内に貯留され
た水の冷却が行われる。
【0049】冷蓄熱運転時には、上層水温センサ(11)
が蓄熱槽(31)内の水温を検出する。この上層水温セン
サ(11)の検出温度は、コントローラ(10)に入力され
ている。
【0050】コントローラ(10)の動作について、図4
を参照しながら説明する。蓄熱槽(31)内の水を継続的
に冷却すると、上層水温センサ(11)の検出温度が次第
に低下する。コントローラ(10)は、上層水温センサ
(11)の検出温度が4℃となった時点(時刻A)で循環
ポンプ(36)の運転を開始する。上述のように、水の密
度は4℃のときに最大となり、上層水温センサ(11)の
検出温度が4℃となった時点では、蓄熱槽(31)内の水
温が自然に平均化された状態となっている(図1参
照)。そして、コントローラ(10)は、蓄熱槽(31)内
の水温が平均化されるタイミングで循環ポンプ(36)の
運転を開始する。
【0051】その後、コントローラ(10)は、循環ポン
プ(36)の運転を10分間継続し、一旦循環ポンプ(3
6)を10分間停止してから再びその運転を再開させ
る。つまり、コントローラ(10)は、10分間に亘る循
環ポンプ(36)の運転を10分間隔で繰り返す。コント
ローラ(10)は、上層水温センサ(11)の検出温度が0
℃となって水が凍結し始める時点(時刻B)まで、この
動作を繰り返す。上層水温センサ(11)の検出温度が4
℃から0℃に至る間では、蓄熱槽(31)の上下における
温度差が急速に拡大する傾向にある(図1参照)。従っ
て、時刻Aから時刻Bまでの間では、循環ポンプ(36)
の運転間隔を比較的短く設定し、撹拌を頻繁に行う。
【0052】蓄熱槽(31)内で水が凍結し始める時刻B
以降において、コントローラ(10)は、循環ポンプ(3
6)の運転間隔を変更する。具体的に、コントローラ(1
0)は、循環ポンプ(36)の運転を10分間継続し、そ
の後に循環ポンプ(36)を30分間停止してから再びそ
の運転を再開させる。つまり、コントローラ(10)は、
循環ポンプ(36)の運転間隔を10分間隔から30分間
隔に延長し、10分間に亘る循環ポンプ(36)の運転を
30分間隔で繰り返す。コントローラ(10)は、この動
作を製氷が完了するまで繰り返す。
【0053】冷蓄熱運転時には、以上の動作を行い、ブ
ラインチラー(21)で生成された冷熱によって製氷を行
う。即ち、ブラインチラー(21)で冷却したブラインを
伝熱管(41)内に流し、伝熱管(41)の周囲に氷(32)
を形成する。従って、ブラインチラー(21)の冷熱は、
氷(32)の潜熱として蓄熱槽(31)内に蓄えられる。ま
た、冷蓄熱運転時には、循環回路(35)の循環ポンプ
(36)を断続的に運転し、蓄熱槽(31)における水の温
度分布を平均化している。従って、伝熱管(41)の周囲
には、均一な厚さの氷(32)が形成される(図3参
照)。
【0054】この冷蓄熱運転は、蓄熱槽(31)内の氷
(32)の量、即ち製氷量が所定値となるまで継続され
る。尚、製氷量は、蓄熱槽(31)内における水位の変化
等に基づいて検知される。
【0055】《利用冷房運転》 利用冷房運転時の動作について説明する。この利用冷房
運転は、冷蓄熱運転により蓄えた冷熱を利用し、主とし
て昼間に室内を冷房するために行われる。この利用冷房
運転として、ピークシフト運転が行われる。
【0056】ピークシフト運転時は、冷蓄熱運転で蓄え
た冷熱を取り出すと同時に、ブラインチラー(21)も運
転して冷房を行う運転である。つまり、ピークシフト運
転では、ブラインチラー(21)で生成する冷熱と、蓄熱
槽(31)に蓄えた冷熱との両方を用いて冷房負荷に対応
する。従って、ピークシフト運転時にはブラインチラー
(21)に対する負荷が軽減され、解氷による利用分に対
応する消費電力を削減して昼間の電力需要の低減が図ら
れる。
【0057】ピークシフト運転時のブライン回路(20)
において、外融三方弁(17)は、蓄熱熱交換器(40)側
を遮断して外融配管(16)側を連通させる状態となり、
ブラインは外融配管(16)内を流通する。第2三方弁
(28)は、第2バイパス管(26)側を遮断して外融三方
弁(17)側を連通させる状態となる。第1三方弁(27)
は、第1バイパス管(25)側を遮断して主熱交換器(2
2)側を連通させる状態となり、ブラインは主熱交換器
(22)へ流入する。つまり、ブライン回路(20)では、
ブラインチラー(21)、外融配管(16)、主熱交換器
(22)の順でブラインが循環する。
【0058】ブラインチラー(21)では、冷媒回路の冷
凍サイクル動作によってブラインが冷却される。尚、ブ
ラインチラー(21)から流出する際のブラインの温度
は、上記冷蓄熱運転時よりも高く設定される。ブライン
チラー(21)で冷却されたブラインは、外融配管(16)
を通って外融熱交換器(37)に流入する。一方、循環回
路(35)では、循環ポンプ(36)が運転されて蓄熱槽
(31)の底部から吸引された水が流通する。そして、外
融熱交換器(37)では、ブラインチラー(21)から送り
込まれたブラインと、蓄熱槽(31)から送り込まれた水
とが熱交換を行い、ブラインが更に冷却される。外融熱
交換器(37)でブラインから吸熱した水は、循環回路
(35)を流れて蓄熱槽(31)の上部に戻される。
【0059】外融熱交換器(37)で冷却されたブライン
は、その後、主熱交換器(22)へ流入する。主熱交換器
(22)では、低温のブラインと利用側回路(70)の水と
が熱交換を行い、利用側回路(70)の水が冷却される。
主熱交換器(22)で吸熱したブラインは、ブラインポン
プ(23)を通って再びブラインチラー(21)へ送られ、
この循環を繰り返す。
【0060】利用側回路(70)では、主熱交換器(22)
と利用側熱交換器(71)との間で水が循環する。主熱交
換器(22)で冷却された水は、利用側熱交換器(71)へ
流入して室内空気と熱交換を行い、室内空気が冷却され
る。室内空気から吸熱した水は、利用側ポンプ(72)に
よって主熱交換器(22)へ送られ、この循環を繰り返
す。
【0061】−実施形態1の効果− 本実施形態1では、冷蓄熱運転中に循環回路(35)の循
環ポンプ(36)を運転し、蓄熱槽(31)内の水を撹拌す
るようにしている。従って、冷蓄熱運転時には、蓄熱槽
(31)内の全領域で蓄熱媒体の温度がほぼ均一化され
る。このため、図3にも示すように、伝熱管(41)の周
囲に形成される氷(32)の厚さを均一化することが可能
となる。この結果、IPFを高く維持することができ、
蓄熱槽(31)に蓄えられる冷熱量を充分に確保できる。
また、伝熱管(41)の周囲の氷(32)の厚さを均一にす
ると、利用冷房運転の際には、伝熱管(41)の周囲で氷
(32)が平均的に融解してゆくこととなる。このため、
蓄熱槽(31)に氷(32)の潜熱として蓄えられた冷熱を
確実に取り出すことができ、残氷によるエネルギロスの
発生を回避できる。
【0062】また、蓄熱槽(31)から冷熱を取り出す利
用運転時に用いられる循環回路(35)を、冷蓄熱運転時
に蓄熱槽(31)内の水を撹拌する手段としても利用して
いる。このため、新たな要素を付加せずに構成を簡素に
維持しつつ、冷蓄熱運転時において蓄熱槽(31)内の水
を撹拌して水温の平均化を図ることができる。
【0063】また、循環ポンプ(36)の運転を断続的に
行っている。このため、冷蓄熱運転時における循環ポン
プ(36)の運転時間を抑制することができ、撹拌のため
に循環ポンプ(36)で消費される電力を抑制できる。
【0064】また、蓄熱槽(31)内の水温が自然と平均
化されるタイミングで循環ポンプ(36)の運転を開始
し、更には蓄熱槽(31)内で凍結が開始するまでの温度
差の拡大しやすい状態では循環ポンプ(36)の運転間隔
を短くしている。このため、蓄熱槽(31)内で凍結が開
始した後において、蓄熱槽(31)内の水温が平均化され
た状態を確実に維持することができる。
【0065】−実施形態1の変形例− 上記実施形態1では、利用冷房運転としてピークシフト
運転を行うようにしたが、これに代えてピークカット運
転を行ってもよい。また、ピークシフト運転とピークカ
ット運転とを切り換えて行うようにしてもよい。
【0066】ピークカット運転は、ブラインチラー(2
1)を停止し、蓄熱槽(31)に蓄えられた冷熱のみを利
用して冷房を行う運転である。従って、ピークカット運
転時にはブラインチラー(21)の消費電力がゼロとな
り、昼間の電力需要の低減が図られる。ピークカット運
転には、ブライン回路(20)において、上述のピークシ
フト運転時と同様にブラインが循環する。その際、ブラ
インチラー(21)が停止している点で、ピークシフト運
転と異なる。即ち、ブライン回路(20)を循環するブラ
インは、外融熱交換器(37)のみにおいて冷却され、そ
の後に主熱交換器(22)へ送られる。
【0067】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実
施形態1において、下層温度検出手段である下層水温セ
ンサ(12)を設けると共に、コントローラ(10)の構成
を変更するものである。以下、実施形態1と異なる構成
について説明する。
【0068】図5に示すように、下層水温センサ(12)
は、蓄熱槽(31)の底部に配置され、蓄熱槽(31)に貯
留された水の下層部分の温度を検出する。
【0069】本実施形態2のコントローラ(10)には、
上層水温センサ(11)の検出温度に加えて、下層水温セ
ンサ(12)の検出温度が入力されている。このコントロ
ーラ(10)は、上層水温センサ(11)及び下層水温セン
サ(12)の検出温度に基づき、循環ポンプ(36)の運転
制御を行うように構成されている。
【0070】−運転動作− 本実施形態2において、利用冷房運転時における動作
は、上記実施形態1と同様である。また、冷蓄熱運転時
のブライン回路(20)における動作も、上記実施形態1
と同様である。以下、冷蓄熱運転時におけるコントロー
ラ(10)の動作について、図6を参照しながら説明す
る。
【0071】蓄熱槽(31)内の水を継続的に冷却する
と、上層水温センサ(11)及び下層水温センサ(12)の
検出温度が次第に低下する。そして、コントローラ(1
0)は、上層水温センサ(11)の検出温度が4℃となっ
た時点(時刻A)で循環ポンプ(36)の運転を開始す
る。つまり、本実施形態2のコントローラ(10)は、上
記実施形態1と同様に、蓄熱槽(31)内の水温が自然に
平均化されるタイミングで循環ポンプ(36)の運転を開
始する。
【0072】その後、コントローラ(10)は、循環ポン
プ(36)の運転を10分間継続して一旦その運転を停止
する。循環ポンプ(36)の運転を停止すると、下層水温
センサ(12)の検出温度が次第に上昇し、上層水温セン
サ(11)の検出温度と下層水温センサ(12)の検出温度
との差が拡大してゆく。これは、上述のように水の密度
は4℃の時に最大となるため、4℃の水が蓄熱槽(31)
の底に沈み込んでゆくためである。
【0073】コントローラ(10)は、上層水温センサ
(11)の検出温度と下層水温センサ(12)の検出温度の
差が1deg.に達すると、循環ポンプ(36)の運転を再開
し、その後10分間に亘って運転を継続させる。つま
り、コントローラ(10)は、上層水温センサ(11)と下
層水温センサ(12)との検出温度差が1deg.に達する毎
に、10分間に亘って循環ポンプ(36)を運転する。こ
のコントローラ(10)は、製氷が完了するまで、以上の
動作を繰り返す。
【0074】−実施形態2の効果− 本実施形態2では、蓄熱槽(31)に上層水温センサ(1
1)及び下層水温センサ(12)を設け、両水温センサ(1
1,12)の検出温度に基づいてコントローラ(10)が循環
ポンプ(36)の運転を制御する。従って、蓄熱槽(31)
内の上層と下層の水温差を確実に1deg.以内に保持する
ことができる。ここで、水温差が1deg.以内に維持でき
れば、伝熱管(41)の周囲に形成される氷(32)の厚さ
はほぼ均一とすることができる。また、本実施形態2に
おいても、冷蓄熱運転時における循環ポンプ(36)の運
転を、断続的に行っている。このため、本実施形態2に
よっても、上記実施形態1と同様の効果を得ることがで
きる。
【0075】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、上記実
施形態1が外融方式を採用するのに代えて、内融方式を
採用するものである。
【0076】図7に示すように、本実施形態3では、上
記実施形態1における循環回路(35)及びブライン回路
(20)の外融配管(16)が省略されている。そして、利
用冷房運転時には、蓄熱熱交換器(40)にブラインを送
り込み、このブラインは各伝熱管(41)を流れる間に蓄
熱槽(31)内の氷(32)によって冷却される。
【0077】また、本実施形態3では、エア供給回路
(50)が付加されている。エア供給回路(50)は、エア
供給管(53)及びガイドパイプ(54)によって構成され
ている。エア供給管(53)は、一端で蓄熱槽(31)外部
の空気中に開口すると共にエアポンプ(52)を備え、空
気を取り込むように構成されている。このエア供給管
(53)は、蓄熱槽(31)内に延び、その他端側が蓄熱槽
(31)の底面に沿って形成されている。エア供給管(5
3)の他端側には、伝熱管(41)の各下曲管部(44)に
対応して複数のガイドパイプ(54)が接続されている。
【0078】図8に示すように、ガイドパイプ(54)
は、導入部(55)及び供給部(56)によって構成されて
いる。尚、図8は、伝熱管(41)の周囲の氷(32)が融
けて伝熱管(41)と氷(32)の間に隙間(33)が生じた
状態を示している。
【0079】導入部(55)は、下端がエア供給管(53)
に接続されて上方に延びている。導入部(55)の上端に
は、供給部(56)が接続されている。供給部(56)は、
伝熱管(41)よりもやや大径の円弧状の管から成り、伝
熱管(41)における下曲管部(44)の一部の周囲を囲む
ように構成されている。そして、ガイドパイプ(54)
は、エア供給管(53)から送り込まれた空気を、伝熱管
(41)の近傍に供給するように構成されている。即ち、
ガイドパイプ(54)は、伝熱管(41)と氷(32)の間に
生じた隙間(33)に空気を送り込む。
【0080】上記エア供給回路(50)は、冷蓄熱運転時
に蓄熱槽(31)の水を撹拌する撹拌手段を構成すると共
に、利用冷房運転時に伝熱管(41)の近傍に空気を供給
して伝熱を促進させる手段をも兼ねている。そして、冷
蓄熱運転時において、コントローラ(10)はエア供給回
路(50)のエアポンプ(52)の運転制御を行う。つま
り、本実施形態3では、コントローラ(10)による制御
の対象がエアポンプ(52)に変更される。ただし、コン
トローラ(10)による制御の内容は、上記実施形態1と
同様である。
【0081】また、本実施形態3においては、蓄熱槽
(31)における蓄熱熱交換器(40)の配置を変更してい
る。つまり、本実施形態3では、蓄熱槽(31)の内部に
おいて、各伝熱管(41)の上曲管部(43)が水面上に突
出する姿勢で蓄熱熱交換器(40)が設置されている。
【0082】−運転動作− 《冷蓄熱運転》 本実施形態3において、冷蓄熱運転時のブライン回路
(20)における動作は、上記実施形態1と同様である。
【0083】本実施形態3のコントローラ(10)は、制
御の対象がエアポンプ(52)である点において上記実施
形態1のものと異なるが、その制御の内容は実施形態1
と同様である。具体的に、コントローラ(10)は、上層
水温センサ(11)の検出温度が4℃となった時点でエア
ポンプ(52)の運転を開始する(図4参照)。つまり、
コントローラ(10)は、蓄熱槽(31)内の水温が自然に
平均化されるタイミングでエアポンプ(52)の運転を開
始する。
【0084】エアポンプ(52)を運転すると、エア供給
管(53)に空気が取り込まれ、この空気がガイドパイプ
(54)を通じて伝熱管(41)の下曲管部(44)の近傍に
供給される。伝熱管(41)の近傍に供給された空気は、
浮力によって蓄熱槽(31)内の水の中を上昇してゆく。
そして、この空気の流動によって、蓄熱槽(31)内の水
が撹拌される。
【0085】上記コントローラ(10)は、エアポンプ
(52)の運転を開始すると、その運転を10分間継続さ
せる。その後、コントローラ(10)は、一旦エアポンプ
(52)を10分間停止してから再びその運転を再開させ
る。つまり、コントローラ(10)は、10分間に亘るエ
アポンプ(52)の運転を10分間隔で繰り返す。コント
ローラ(10)は、上層水温センサ(11)の検出温度が0
℃となって水が凍結し始める時点(時刻B)まで、この
動作を繰り返す。
【0086】蓄熱槽(31)内で水が凍結し始める時刻B
以降において、コントローラ(10)は、エアポンプ(5
2)の運転間隔を変更する。具体的に、コントローラ(1
0)は、エアポンプ(52)の運転を10分間継続し、そ
の後、エアポンプ(52)を30分間停止してから再びそ
の運転を再開させる。つまり、コントローラ(10)は、
エアポンプ(52)の運転間隔を10分間隔から30分間
隔に延長し、10分間に亘るエアポンプ(52)の運転を
30分間間隔で繰り返す。コントローラ(10)は、この
動作を製氷が完了するまで繰り返す。
【0087】《利用冷房運転》 本実施形態3では、利用冷房運転としてピークシフト運
転を行う。この点は、上記実施形態1と同様である。
【0088】ピークシフト運転時のブライン回路(20)
において、第1三方弁(27)は、第1バイパス管(25)
側を遮断して主熱交換器(22)側を連通させる状態とな
り、ブラインは主熱交換器(22)へ流入する。第2三方
弁(28)は、第2バイパス管(26)側を遮断して蓄熱熱
交換器(40)側を連通させる状態となり、ブラインは蓄
熱熱交換器(40)を流通する。つまり、ブライン回路
(20)では、ブラインチラー(21)、蓄熱熱交換器(4
0)、主熱交換器(22)の順でブラインが循環する。
【0089】ブラインチラー(21)では、冷媒回路の冷
凍サイクル動作によってブラインが冷却される。尚、ブ
ラインチラー(21)から流出する際のブラインの温度
は、上記冷蓄熱運転時よりも高く設定される。ブライン
チラー(21)で冷却されたブラインは、蓄熱熱交換器
(40)の第1ヘッダ(45)へ流入し、各伝熱管(41)に
分配される。このブラインは、伝熱管(41)内を流れる
間に蓄熱槽(31)内の氷(32)と熱交換して更に冷却さ
れる。
【0090】蓄熱熱交換器(40)で冷却されたブライン
は、主熱交換器(22)へ流入する。主熱交換器(22)で
は、低温のブラインと利用側回路(70)の水とが熱交換
を行い、利用側回路(70)の水が冷却される。主熱交換
器(22)で吸熱したブラインは、ブラインポンプ(23)
を通って再びブラインチラー(21)へ送られ、この循環
を繰り返す。
【0091】利用側回路(70)では、主熱交換器(22)
と利用側熱交換器(71)との間で水が循環する。主熱交
換器(22)で冷却された水は、利用側熱交換器(71)へ
流入して室内空気と熱交換を行い、室内空気が冷却され
る。室内空気から吸熱した水は、利用側ポンプ(72)に
よって主熱交換器(22)へ送られ、この循環を繰り返
す。
【0092】利用冷房運転時には、蓄熱熱交換器(40)
の伝熱管(41)内にブラインを流し、伝熱管(41)内の
ブラインを蓄熱槽(31)内の氷(32)と熱交換させて冷
却する。従って、伝熱管(41)の周囲では氷(32)が融
解し、伝熱管(41)と氷(32)の間に隙間(33)が生じ
る(図8参照)。この隙間(33)は、液相である水によ
って満たされている。
【0093】この状態でエアポンプ(52)を運転する
と、エア供給管(53)に取り込まれた空気が、ガイドパ
イプ(54)を通じて伝熱管(41)の下曲管部(44)の近
傍に供給される。即ち、エア供給回路(50)によって、
伝熱管(41)の周囲に形成された隙間(33)に空気が送
り込まれる。
【0094】上記隙間(33)に供給された空気は、浮力
によって伝熱管(41)の直管部(42)に沿って上方へ流
れる。この空気の流動により、上記隙間(33)内の水が
撹拌されて強制対流が生じる。そして、伝熱管(41)と
隙間(33)に存在する水との間において、伝熱が促進さ
れる。
【0095】ここで、蓄熱熱交換器(40)は、伝熱管
(41)の上曲管部(43)が水面上に突出する姿勢で配置
されている。従って、伝熱管(41)の周囲に形成される
隙間(33)は、その上端で蓄熱槽(31)内の水面に開口
することとなる。このため、上記隙間(33)に供給され
た空気は、隙間(33)内を流れた後に水面から大気中に
排出される。つまり、隙間(33)での空気の流動による
伝熱促進が継続的に行われる。
【0096】−実施形態3の効果− 本実施形態3では、冷蓄熱運転中にエア供給回路(50)
のエアポンプ(52)を運転し、空気を送り込むことによ
って蓄熱槽(31)内の水を撹拌している。また、コント
ローラ(10)によって、エアポンプ(52)に対する所定
の制御を行っている。このため、本実施形態3によれ
ば、伝熱管(41)の周囲に形成される氷(32)の厚さを
均一化することができ、上記実施形態1と同様の効果を
得ることが可能である。
【0097】また、本実施形態3によれば、冷蓄熱運転
中において、エア供給回路(50)によって伝熱管(41)
の近傍に空気を供給することができる。このため、伝熱
管(41)の近傍で空気が流動することとなり、伝熱管
(41)近傍の水が撹拌されて伝熱管(41)と水との間で
伝熱の促進を図ることが可能となる。この結果、伝熱管
(41)と水との間における熱交換量を増大させることが
でき、製氷効率の向上を図ることができる。
【0098】また、本実施形態3では、利用冷房運転中
にエア供給回路(50)のエアポンプ(52)を運転し、伝
熱管(41)の周囲に形成された隙間(33)に空気を送り
込んで強制対流を生じさせている。ここで、従来の内融
方式の氷蓄熱装置では、伝熱管(41)の周囲の隙間(3
3)では自然対流による伝熱が行われており、伝熱管(4
1)と氷(32)の間で充分な熱交換量を確保するのが困
難であった。これに対し、本実施形態3によれば、上記
隙間(33)において強制対流を生じさせ、隙間(33)で
の伝熱を促進することができる。この結果、内融方式を
採用した場合であっても、伝熱管(41)と氷(32)の間
の熱交換量を充分に確保し、蓄熱槽(31)に蓄えた冷熱
の取り出しを確実に行うことが可能となる。
【0099】−実施形態3の変形例− 上記実施形態3では、上記実施形態1と同様に伝熱管
(41)を銅管で構成しているが、これに代えて、伝熱管
(41)を樹脂製の管で構成するようにしてもよい。この
種の樹脂製の管としては、架橋ポリエチレン管(JIS
K 6769)が例示される。
【0100】伝熱管(41)を樹脂製とした場合には、銅
管を用いた場合のような腐蝕の問題は回避できるもの
の、熱交換性能の低下を招くおそれがある。これに対
し、本実施形態3によれば、上述のように、伝熱管(4
1)の近傍へ空気を供給することによって、冷蓄熱運転
時における伝熱管(41)と水の間の伝熱を促進できる。
従って、伝熱管(41)を樹脂製とした場合であっても、
熱交換性能の低下による製氷効率の低下を最小限に抑制
することができる。
【0101】
【発明のその他の実施の形態】−第1の変形例− 上記各実施形態では、蓄熱熱交換器(40)の伝熱管(4
1)において、第1ヘッダ(45)から第2ヘッダ(46)
に向かう方向だけにブラインを流通させるようにしてい
るが、これに代えて、伝熱管(41)でのブラインの流通
方向を反転できるようにブライン回路(20)を構成して
もよい。以下、熱媒体回路である本変形例のブライン回
路(20)について、図9を参照しながら説明する。尚、
図9は、本変形例を上記実施形態3に適用したものであ
るが、本変形例を実施形態1や実施形態2に適用するこ
とも可能である。
【0102】本変形例では、ブライン回路(20)の主回
路(15)において、ブラインチラー(21)から蓄熱熱交
換器(40)に向かうブライン配管(24)が、蓄熱熱交換
器(40)側で第1入口管(81)と第2入口管(82)とに
分岐されている。第1入口管(81)は、第1ヘッダ(4
5)に接続されると共に、その途中に第1入口弁(86)
が設けられている。第2入口管(82)は、第2ヘッダ
(46)に接続されると共に、その途中に第2入口弁(8
7)が設けられている。
【0103】また、上記ブライン回路(20)の主回路
(15)において、蓄熱熱交換器(40)から主熱交換器
(22)に向かうブライン配管(24)が、蓄熱熱交換器
(40)側で第1出口管(83)と第2出口管(84)とに分
岐されている。第1出口管(83)は、第1ヘッダ(45)
に接続されると共に、その途中に第1出口弁(88)が設
けられている。第2出口管(84)は、第2ヘッダ(46)
に接続されると共に、その途中に第2出口弁(89)が設
けられている。
【0104】本変形例のコントローラ(10)は、冷蓄熱
運転時において、上記第1入口弁(86)、第2入口弁
(87)、第1出口弁(88)及び第2出口弁(89)の開閉
制御を行い、蓄熱熱交換器(40)の伝熱管(41)におけ
るブラインの流通方向を反転させるように構成されてい
る。また、上記コントローラ(10)は、冷蓄熱運転中
に、ブライン流通方向の切り換えを少なくとも1回、あ
るいは必要に応じて複数回行うように構成されている。
【0105】具体的に、第1入口弁(86)及び第2出口
弁(89)を開放し且つ第2入口弁(87)及び第1出口弁
(88)を閉鎖した状態では、伝熱管(41)において、第
1ヘッダ(45)から第2ヘッダ(46)に向かう方向にブ
ラインが流れる。即ち、図9に実線の矢印で示すよう
に、ブラインチラー(21)からのブラインは、第1入口
管(81)から第1ヘッダ(45)に流入し、各伝熱管(4
1)に分配される。各伝熱管(41)から第2ヘッダ(4
6)に流入したブラインは、第2出口管(84)を通って
主熱交換器(22)へと流れる。
【0106】一方、第2入口弁(87)及び第1出口弁
(88)を開放し且つ第1入口弁(86)及び第2出口弁
(89)を閉鎖した状態では、伝熱管(41)において、第
2ヘッダ(46)から第1ヘッダ(45)に向かう方向にブ
ラインが流れる。即ち、図9に破線の矢印で示すよう
に、ブラインチラー(21)からのブラインは、第2入口
管(82)から第2ヘッダ(46)に流入し、各伝熱管(4
1)に分配される。各伝熱管(41)から第1ヘッダ(4
5)に流入したブラインは、第1出口管(83)を通って
主熱交換器(22)へと流れる。
【0107】ここで、冷蓄熱運転時には伝熱管(41)内
のブラインで蓄熱槽(31)の水を冷却するため、伝熱管
(41)内を流れる間にブラインの温度が次第に上昇す
る。従って、伝熱管(41)において一方向のみにブライ
ンを流通させると、伝熱管(41)の周囲の氷(32)の厚
さは、ブラインの流通方向へ進むに従って次第に薄くな
る。
【0108】これに対し、本変形例では、冷蓄熱運転の
途中で伝熱管(41)におけるブラインの流通方向を切り
換えるようにしている。従って、本変形例によれば、上
下に蛇行する伝熱管(41)の伸長方向においても形成さ
れる氷の厚さを均一化でき、伝熱管(41)の一端側にお
ける氷の厚さと他端側における氷の厚さとをほぼ同一と
することができる。つまり、冷蓄熱運転時に蓄熱槽(3
1)の蓄熱媒体を撹拌することにより、上下に蛇行する
伝熱管(41)の上下方向における氷(32)の厚さを均一
化できるという効果に加え、ブラインの流通方向を切り
換えることにより伝熱管(41)の伸長方向においても氷
の厚さを均一化できる。このため、両者の効果が相まっ
て、蓄熱熱交換器(40)における各伝熱管(41)の全体
に亘って、均一な厚さの氷(32)を確実に形成すること
が可能となる。
【0109】−第2の変形例− 上記各実施形態では、熱媒体としてブラインを用い、ブ
ラインの顕熱変化(温度変化)を利用して冷熱の搬送を
行っているが、これに代えて、熱媒体としてフロン冷媒
等を用い、冷媒の潜熱変化(相変化)を利用して冷熱の
搬送を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】製氷時(冷蓄熱運転時)における蓄熱槽内の水
温変化を示す、水温と製氷時間の関係図である。
【図2】実施形態1に係る氷蓄熱装置の配管系統図であ
る。
【図3】実施形態1に係る氷蓄熱装置の要部拡大図であ
る。
【図4】実施形態1に係る氷蓄熱装置におけるコントロ
ーラの制御動作を示す説明図である。
【図5】実施形態2に係る氷蓄熱装置の配管系統図であ
る。
【図6】実施形態2に係る氷蓄熱装置におけるコントロ
ーラの制御動作を示す説明図である。
【図7】実施形態3に係る氷蓄熱装置の配管系統図であ
る。
【図8】図7における要部Aの拡大図である。
【図9】その他の実施形態に係る氷蓄熱装置の配管系統
図である。
【図10】従来の氷蓄熱装置における蓄熱槽内の氷の形
状を示す蓄熱槽の拡大図である。
【符号の説明】 (10) コントローラ(制御手段) (11) 上層温度センサ(上層温度検出手段) (12) 下層水温センサ(下層温度検出手段) (20) ブライン回路(熱媒体回路) (31) 蓄熱槽 (35) 循環回路(撹拌手段) (37) 外融熱交換器 (41) 伝熱管 (50) エア供給回路(撹拌手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 圭志 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (56)参考文献 特開 平6−11158(JP,A) 特開 平11−211373(JP,A) 特開 平10−238828(JP,A) 特開 平5−215370(JP,A) 特開 平10−38325(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 5/00 102 F25C 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱媒体を貯留する蓄熱槽(31)と、該
    蓄熱槽(31)の内部に配置された伝熱管(41)とを備
    え、伝熱管(41)に熱媒体を流通させて製氷を行う氷蓄
    熱装置であって、 蓄熱槽(31)の上下方向における蓄熱媒体の温度分布を
    平均化するため、製氷時に蓄熱槽(31)内の蓄熱媒体を
    撹拌する撹拌手段(35,50)と、 蓄熱槽(31)に貯留された蓄熱媒体の上層部の温度を検
    出する上層温度検出手段(11)と、 製氷時に上層温度検出手段(11)の検出値が液相の蓄熱
    媒体の密度が最大となる温度になると撹拌手段(35,5
    0)による蓄熱媒体の撹拌を開始する制御手段(10)と
    を備えている氷蓄熱装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の氷蓄熱装置において、 制御手段(10)は、撹拌手段(35,50)による蓄熱媒体
    の撹拌を所定の時間間隔で断続的に行わせると共に、蓄
    熱媒体が凍結し始める前における撹拌の時間間隔を、蓄
    熱媒体が凍結し始めた後における撹拌の時間間隔よりも
    短く設定するように構成されている氷蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の氷蓄熱装置において、 蓄熱槽(31)に貯留された蓄熱媒体の下層部の温度を検
    出する下層温度検出手段(12)を備える一方、 制御手段(10)は、撹拌手段(35,50)による蓄熱媒体
    の撹拌を断続的に行わせると共に、撹拌手段(35,50)
    による撹拌を停止した状態で上層温度検出手段(11)の
    検出値と下層温度検出手段(12)の検出値との差が所定
    値となると撹拌手段(35,50)による撹拌を再開するよ
    うに構成されている氷蓄熱装置。
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