JP2002226831A - シーリング部材及びその製造方法 - Google Patents
シーリング部材及びその製造方法Info
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Abstract
シーリング部材を提供する。 【解決手段】EPDMと、ポリプロピレンと、発泡剤と
を含有する成形原料から成形され、加硫される発泡ゴム
部分9を備えるシーリング部材1を提供する。好ましく
は、ポリプロピレンは、EPDM100重量部に対して
10重量部以上30重量部以下含有される。好ましく
は、ポリプロピレンは、EPDMに予めポリプロピレン
がブレンドされて、EPDMにポリプロピレンが分散さ
れたポリマーアロイとして供給される。また、この成形
原料は、発泡剤として熱分解形発泡剤を含む。このよう
にして得られるシーリング部材1の発泡ゴム部分9は、
永久圧縮歪みや低温特性が高く、低比重、且つ滑らかな
表面肌を備える。
Description
ーストリップやモール、あるいは建築用ガスケット等の
シーリング部材に関する。
は、それ自体を軽量化し、且つ低コスト化するために、
EPDM(エチレンポリプロピレンジエン共重合ゴム)に、
より比重の小さいポリエチレンを加えた発泡体で所定の
部位を形成することができる。しかし、この様な発泡成
形体では、圧縮永久歪みや低温特性等の物性値が低下す
る。また、表面粗度が高く、外観が損なわれてしまう。
圧縮永久歪み、低温特性が良好な軽量化されたシーリン
グ部材を提供することを課題とする。
め、本発明では、EPDMと、ポリプロピレンと、発泡
剤とを含有する成形原料から成形され、加硫される発泡
ゴム部分を備えるシーリング部材を提供する。また、発
泡剤を含む原材料を混練する工程と、成形工程と、発泡
工程と、加硫工程とを備え、前記原材料として、EPD
M内にポリプロピレンが分散されたポリマーアロイを用
いることを特徴とするシーリング部材の製造方法を提供
する。
て、詳細に説明する。図1に、本発明の一実施の形態に
係るシーリング部材である車両用のドアオープニングト
リム1の横断面図を示す。ドアオープニングトリム1
は、長尺状部材で、自動車のドアのアウタパネルの端縁
に組み付き可能なトリム部3と、車両のドアが閉状態に
あるときに車体側アウタパネルとドアパネルとの間を密
閉する中空シール部5とリップシール部6とを有する。
4がインサートされて成形されており、中空シール部5
と反対の側にパネル端縁を被覆するリップ状の意匠部7
が形成されている。本発明のシーリング部材では、少な
くともトリム部(図1のトリム部3)が発泡ゴム部分と
して形成されていることが好ましい。図1のドアオープ
ニングトリム1では、トリム部3と意匠部7とが本願発
明の発泡ゴム部分9として形成されている。なお、中空
シール部5及びリップシール部6は、発泡性ゴムで形成
されており、トリム部3に一体に設けられている。
レン、及び発泡剤とを含有する成形原料から形成されて
いる。EPDMとしては、公知の種々のエチレンプロピ
レンジエン三次元共重合体を選択することができる。好
ましくは、エチレンプロピレン非共役ジエンターポリマ
ーを使用する。非共役ジエンとしては、5−エチリデン
−2−ノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン、
ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネンなどを、
一種又は二種以上含有するものを使用することが好まし
い。また、プロピレン成分の全部又は一部が他のC4〜
C20のα−オレフィンで置換されているEPDMを用い
ることもできる。本発明で使用されるEPDMは、好ま
しくは沃素価が10以上28以下のものとされる。例え
ば、ジエンとしてENBを含有し、エチレン含量62w
t%、ポリプロピレン含量33.5wt%、ジエン含量
4.5wt%(沃素価12)のEPDMを使用することが
できる。EPDMは、プロセスオイル等が添加された油
展タイプのものを使用しても良い。
に対して、10重量部以上30重量部以下添加されるこ
とが好ましい。10重量部未満であると、圧縮永久歪み
や低温特性は良好であるが、比重が1.0を超えやすく、
好ましい軽量化を達成しにくい。また、30重量部を超
えると、その成形体では圧縮永久歪みが30%を超えや
すかったり、低温ねじり特性が100°未満となったり
しやすい。また、成形時の粘性が低下して、加工性、特
に押出加工性が悪化する。また、成形体の表面肌が粗く
なりやすく、粗度が15μmを超えやすい。ポリプロピレ
ンは、好ましくは、EPDM100重量部に対して15
重量部以上25重量部以下含有されると、圧縮永久歪み
が25%以下、低温ねじり特性が100°以上、且つ比
重が0.90以上0.98以下の発泡ゴム成形体を得やすい。よ
り好ましくは20重量部とされる。
IS K 6301に準じて測定することによって得ら
れる値である。また、低温ねじり特性は、JIS K
6261に準じて測定することによって得られる値で、
好ましくは、サーフコム300A(上島製作所(株)製
TM-502)を用いて測定される。
乏しいため、好ましくは、EPDMに予めブレンドされ
て均一に分散されているポリマーアロイとして供給され
るのが好ましい。ポリマーアロイは、予め油展されてい
るEPDMに、ポリプロピレンをブレンドしたものでも
良い。ポリマーアロイにおいても、EPDMとポリプロ
ピレンとの配合割合は、重量比でEPDM:ポリプロピ
レン=100:10〜30が好ましく、EPDM内にポ
リプロピレンの結晶ラメラ構造が形成されているタイプ
が好ましい。この配合割合であると、上述の場合と同
様、圧縮永久歪み30%以下、低温ねじり特性100°
以上となるようにゴム弾性や低温特性の低下を抑制する
ことができる。また、比重が0.90以上0.98以下、表面粗
度15μm以下に形成しやすい。なお、ポリマーアロイと
しては、プロセスオイルを添加した油展体を用いても良
い。
る発泡剤は、物理的又は化学的な種々の発泡剤である。
好ましくは、発泡剤は、熱分解型発泡剤とされ、熱分解
型有機発泡剤がより好ましい。例えば、4,4'−オキシ
ビスベンゼンスルフォニルヒドラジド(OBSH)、ア
ゾビスジホルムアミド、p−トルエンスルフォニルヒド
ラジド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロソペン
タメチレンテトラミン等を用いることができる。
に対して0.1重量部以上0.6重量部以下含有されているの
が好ましい。0.1重量部未満であると、比重が1.0を超え
やすく、好ましい軽量化を達成し難い。また、圧縮永久
歪みが大きくなりやすい。また、0.6重量部を超える
と、30%以下の圧縮永久歪みが得られにくく、比重が
0.9未満となって、シーリング部材に必要とされる強度
が得られない。熱分解型発泡剤は、より好ましくは、E
PDM100重量部に対して0.2重量部以上0.6重量部以
下とされ、例えば、OBSHでは、0.4重量部が好まし
い。
に合わせて選択することが好ましい。加硫温度より低い
分解温度の発泡剤を選択する場合は、加硫処理前に発泡
処理をすることができる。好ましくは、加硫条件に含ま
れる温度において良好に発泡する発泡剤を選択すると、
加硫処理と発泡処理とを同時に行うことができる。ま
た、発泡剤は、成形原料の混練時に発泡し難い熱分解温
度のものを選択することが好ましい。
00℃以下が好ましい。この範囲であると、EPDMの
加硫と同時期に発泡させることができ、発泡状態を均一
にして、各部位の物性を一様にすることができる。より
好ましくは、150℃以上170℃以下とされる。この
温度範囲において良好に発泡させることができる熱分解
型発泡剤としては、OBSHが好ましい。
が好ましい。補強性充填剤は、公知の種々の充填剤とす
ることができ、例えば、カーボンブラック、ホワイトカ
ーボン等を使用することができる。補強性充填剤を添加
することにより、ポリプロピレンを添加したことによる
粘性の低下を抑制して、良好な加工性、特に押出加工性
を得ることができる。カーボンブラックは、EPDM1
00重量部に対して70重量部以上160重量部以下含
有されていることが、好ましい。70重量部未満である
と、成形時の粘性が低下し、加工性、特に押出加工性が
悪くなる。また、成形体の比重が0.90未満となりやす
く、表面粗度が大きくなったり、剛性が小さくなったり
しやすい。一方、補強性充填剤が160重量部を超えて
配合されると、粘性が増大しすぎて加工性が悪くなる。
また、成形体の比重を1.0以下にし難い。さらに、引
張り特性が低下し、シーリング部材で必要とされる強度
が得られ難い。また、圧縮永久歪みが30%を超えた
り、低温特性が100°未満となったりしやすい。な
お、本明細書において、引張り強度は、JIS K 6
301に準じて測定して得られるものとする。好ましく
は、試験片は、JIS K 6301で規定されるダン
ベル状試験片3号形とされる。
の副資材を含有していても良い。例えば、押し出し成形
によって長尺状のドアオープニングトリム1を得る場
合、成形原料に可塑剤、滑剤、加硫系薬剤、加硫促進
剤、老化防止剤などが添加されていても良い。
処理及び加硫処理して得られる発泡ゴム部分9は、比重
が0.9以上1.0未満となるように形成されていることが好
ましい。比重が0.90未満であると、シーリング部材に必
要とされる剛性が低下しやすい。一方、比重が1.0を
超えていると、シーリング部材全体の重量が大きくなり
すぎてしまう。発泡ゴム部分9の比重は、好ましくは、
0.90以上0.98以下とされる。
K 6301の水中置換法に準じる。すなわち、本組
成から成る平板状の押出品から15mm×15mm、厚
さ2mmで切り出した試験片について、(株)東洋精機
製作所製のDENSIMETER-Hによって室温にて測定して得ら
れる値である。
m以下とされる。表面粗度が15μmより大きいと、表面
肌が粗くなり、外観が損なわれる。表面粗度は、好まし
くは、5μm以上12μm以下とされる。なお、本明細書
において、表面粗度は、幅20mm、長さ30mm、厚
さ2mmに形成された平板状の試験片について、表面粗
さ形状測定器(サーフコム300A、東京精密(株)
製)によって試験速度3mm/sで測定して得られる値
である。
れた発泡ゴム部分は、EPDMにおける圧縮永久歪みや
引張り強度、あるいは低温特性などが低下するのが良好
に抑制されている。このため、例えば、比重が0.90以上
0.98以下の発泡ゴム部分に形成されていても、圧縮永久
歪み30%以下、低温ねじり特性(−40℃)が100
°以上等の高い強度及び低温特性を備えることができ
る。そして、EPDMが備える耐候性、耐オゾン性を備
えているため、他部材への組み付け、係合等が強力で、
屋外での使用や、圧縮荷重の係る部位への適用、低温状
態の曝露に耐え得る。したがって、この発泡ゴム部分
は、屋外で使用される車両用のウェザーストリップやモ
ール等のトリム部材や、建築用ガスケット等、種々のシ
ーリング部材に好適である。
量部に対してポリプロピレン15重量部以上25重量部
以下、且つ熱分解型発泡剤0.2重量部以上0.6重量
部以下を採用すると、圧縮永久歪み25%以下、低温ね
じり特性100°以上で、しかも比重が0.90以上0.98以
下で、表面粗度が5μm〜12μmの良好な表面肌の成
形体を得やすい。表面粗度が小さいと、表面積が小さい
ため、外気や水分に晒され難く、発泡ゴム部分が劣化し
難い。したがって、本成形原料から形成される発泡ゴム
部分は、上記特性に加えて、良好に軽量化されており、
また、見栄えが良い。
方法によって製造することができる。ここでは、ドアオ
ープニングトリム1が押し出し成形される場合について
説明する。
充填剤、可塑剤、滑剤等をニーダー又はミキサー等によ
って混練する。混練は、130℃以上160℃以下の温
度が好ましく、より好ましくは、145℃以上155℃
以下とされる。混練では、各成分、特にポリプロピレン
がEPDMに対して均一に分散するようにする。なお、
EPDMに予めポリプロピレンがブレンドされて分散さ
れているポリマーアロイを使用する場合は、ポリマーア
ロイに補強性充填剤、可塑剤、滑剤等をニーダーまたは
ミキサー等によって混練する。このようなポリマーアロ
イとして供給されると、EPDM内にポリプロピレンが
均一に分散しているため、混練が簡単且つ良好に行われ
る。
剤を加えてロール混練する。その後、発泡剤の発泡を抑
制できる所定の温度に加熱しながら、押し出し成形機に
導入して、所定の長尺状部材の形状に成形する。この押
し出し成形速度は、5m/分以上10m/分以下とされ
ると好ましい。この押し出し速度であると、押し出しヘ
ッドで発泡ゴム組成物に過剰な圧力がかかることを抑制
して比重が1.0を超えることを防ぐことができ、表面肌
も滑らかに形成される。
理及び加硫処理される。発泡処理は、加硫条件の温度で
発泡する熱分解型発泡剤を用いた場合は、加硫処理のた
めの加熱によって、加硫と同時に行うことができる。加
硫は、マイクロ波加熱、熱風加熱等公知の種々の加熱処
理を一つあるいは複数組合わせて加熱することで行うこ
とができる。発泡処理及び加硫処理をすることで、本発
明の発泡ゴム部分を得ることができる。また、この後さ
らに切断等の加工処理をして、所定の製品形状としても
良い。
泡剤等を含有する成形原料から発泡ゴム部分を製造する
と、ポリエチレンを添加した場合より粘性の低下が抑制
されているため、押出加工性が良く、エア溜りの発生が
低減されている。また、EPDMにポリプロピレンが均
一に分散されたポリマーアロイを成形原料として本発泡
ゴム部分を製造すると、発泡ゴム部分の各部位における
特性がより均一となる。
された発泡ゴム成形体は、圧縮永久歪みが30%以下
(好適には25%以下)、低温ねじり特性(−40℃)が
100°以上の強度及び低温特性を備えている。このた
め、ポリエチレンを用いた場合より上記強度が高いた
め、加工において切断、破れ等が形成され難い。また、
成形時の粘性が適当であるため、比重0.9以上1.0未満
(好適には0.90以上0.98以下)の発泡ゴム成形
体を得やすい。さらに、表面粗度15μm以下の発泡ゴ
ム成形体を効率よく得ることができる。
れず、射出成形等公知の種々の方法を適用し得る。ま
た、発泡処理は、熱分解型発泡材の分解温度を加硫条件
より小さくすることで、発泡処理と加硫処理とを別々に
行うことができる。例えば、発泡処理を成形と略同時又
は直後に行っても良い。この場合、成形温度は、発泡剤
の分解温度にほぼ等しい温度としても良い。
ち中空シール部5及びリップシール部6は、種々の方法
で設けることができる。好ましくは、発泡ゴム部分9と
各シール部5,6とは、一体成形される。例えば、発泡
ゴム部分9を形成後に、シール部5,6を二色成形によ
って形成しても良いし、発泡ゴム部分9とともに、同時
押し出し成形によって形成しても良い。
M及びポリプロピレンのポリマーアロイに、表1に示す
割合の補強性充填剤と、表2に示す割合の加硫系薬剤以
外の副資材を加えて、ニーダー(神戸製鋼所製、MIXTRO
N BB-120 バンバリーミキサー)を用いて140〜1
50℃で、3〜5分かけて混練した。次に、表1に示す
配合割合に基づく熱分解型発泡剤と表2に示す割合の加
硫系薬剤とを加えて、ロールを用いて約80℃で90秒
間混練した。このゴム配合物を平板状に6m/分で押し
出し成形して、試料1〜3を作成し、比重、圧縮永久歪
み、表面粗度、及び低温特性を測定した。測定結果を表
4に示す。
ーアロイとしては、三井化学(株)製の三井エプタロイ
PX−043PPを使用した。また、熱分解型発泡剤と
して永和化成工業(株)製のネオセルボンN1000Mを使用
した。また、補強性充填剤としてはMAFカーボンを、
加硫系薬剤として一般のイオウ加硫系薬剤を使用した。
また、全ての試料について、EPDM100重量部に対
してプロセスオイル40重量部を添加した。
法に準じて上述の通りに測定した。表面粗度は、表面粗
さ形状測定器(サーフコム300A、東京精密(株)
製)を用いて上述の通りに測定した。圧縮永久歪みにつ
いては、JIS K 6301に準じて以下の条件で測
定した。試験片は、各試料1〜3の平板状押出品から、
切り出した厚さ12.70±0.13mm、直径29.0mmの直円
柱形とした。試験片を約25%圧縮した後に、70±1℃
に保たれた恒温槽に入れて、70時間放置した。各試料
1〜3の圧縮永久歪みについては、各試料から切り出し
た3つの試験片の圧縮永久歪み率を平均して求めた。
に準じて以下の条件で測定した。試験片は、JIS K
6250の5.5の方法によって採取した幅3.0±0.2
mm、厚さ2.0±0.2mm、長さ40±2.5mmの長方形板
状体とした。低温ねじり試験装置は、TM−502、上
島製作所(株)製を用いた。また、ねじりワイヤとして
は、ねじり定数2.81mN・m/rad(0.500gf・m/度)の
焼き入れしたスプリングワイヤを使用した。測定は、最
低の試験温度を-65℃として、5℃間隔で恒温槽内の温度
を上昇させて、所定の温度に5分放置後ごとに測定し、
23±2℃におけるねじり角との差が10℃以内となるまで
続けた。
EPDM及びポリエチレンのポリマーアロイと、表3の
配合割合に基づく補強性充填剤と、表2に示す配合割合
に基づく副資材とを用いて、試料1〜3と同様の工程に
よって、比較試料1〜3を作成し、試料1〜3と同様
に、比重、圧縮永久歪み、表面粗度、及び-40℃にお
ける低温特性を測定した。測定結果を表4に示す。
アロイとしては、三井化学(株)製の三井エプタロイPX-0
49PEを使用した。その他の材料については、試料1〜3
と同一のものを使用した。また、EPDM100重量部
に対してプロセスオイル40重量部を添加した。
量部に対してポリプロピレンが10重量部以上30重量
部以下で、ポリプロピレンと補強性充填剤との和が10
0重量部となるよう調製した。比較試料1〜3では、E
PDM100重量部に対してポリエチレンが10重量部
以上30重量部以下で、ポリエチレンと補強性充填剤と
の和が100重量部となるよう調製した。また、発泡剤
は、一律EPDM100重量部に対して0.2重量部と
した。
98以下であり、表面粗度が8μm以上11μmの範囲内
であった。この試料1〜3では、圧縮永久歪みが25%
以下と小さな値を示し、シーリング部材として良好な物
性を有することが明らかとなった。また、試料3では、
低温ねじり特性が−40℃で120°と大きく、冬場や
寒冷地での使用にも十分耐え得ることが分かった。一
方、比較試料1〜3では、比重は比較試料1,2では、
比重が1.0を超え、望ましい軽量化を達成できなかっ
た。また、表面粗度は、10μm以上15μm以下で、
同じ重量比でポリプロピレンを含有させた試料1〜3と
比較して、いずれも大きかった。また、圧縮永久歪みも
同じ重量比でポリプロピレンを含有させた試料1〜3と
比較してそれぞれ7〜10%以上大きな値を示し、ゴム
弾性に乏しいことが明らかとなった。また、低温ねじり
特性も、比較試料3では、試料3と比較して約40°小
さい値を示した。
5に示す配合割合で試料4〜10を作成し、比重、圧縮
永久歪み、表面粗度、及び引張強度について測定した。
なお、副資材は、表2の配合割合で添加し、プロセスオ
イルについてはEPDM100重量部に対して80重量
部とした。
6301に準じて以下の条件で測定し、その他の値につ
いては、実施例1と同様にして測定した。引張り強度を
求めるための試験片は、JIS K 6301の3.
2.4に基づくダンベル状3号形試験片を4個ずつとし
た。装置は、島津製作所(株)製のオートグラフAGS-
500Dを用いて500±25mm/minの移動つかみ速さで引
張った。
で、7.5MPa以上の引張り強度を示した。また、圧
縮永久歪みは30%未満で、特に試料4〜9では、25
%以下であった。また、表面粗度も試料5以外は5μm
以上12μm以下を示した。特に、試料8の発泡ゴム組
成物では、比重0.95と小さく、引張り強度8.23MPa、
圧縮永久歪み22%とゴム弾性及び強度が大きく、表面
粗度も9μmと滑らかな表面肌を備える発泡ゴム体であ
ることが分かった。
良好な軽量化されたシーリング部材を提供することがで
きる。
グ部材である車両用のドアオープニングトリムの横断面
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】EPDMと、ポリプロピレンと、発泡剤と
を含有する成形原料から成形され、加硫される発泡ゴム
部分を備えるシーリング部材。 - 【請求項2】請求項1に記載のシーリング部材であっ
て、前記成形原料は、EPDM100重量部に対してポ
リプロピレンを10重量部以上30重量部以下含有する
シーリング部材。 - 【請求項3】請求項1に記載のシーリング部材であっ
て、前記成形原料は、前記EPDM100重量部に対し
て、前記ポリプロピレンを15重量部以上25重量部以
下、前記発泡剤として熱分解型発泡剤を0.2重量部以
上0.6重量部以下含有するシーリング部材。 - 【請求項4】請求項2又は3に記載のシーリング部材で
あって、前記発泡ゴム部分は、比重0.90以上0.98以下で
あるシーリング部材。 - 【請求項5】請求項4に記載のシーリング部材であっ
て、前記発泡ゴム部分は、表面粗度が15μm以下であ
るシーリング部材。 - 【請求項6】シーリング部材の製造方法であって、発泡
剤を含む原材料を混練する工程と、成形工程と、発泡工
程と、加硫工程とを備え、 前記原材料として、EPDM内にポリプロピレンが分散
されたポリマーアロイを用いることを特徴とするシーリ
ング部材の製造方法。
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CN103756161A (zh) * | 2013-12-13 | 2014-04-30 | 芜湖佳诚电子科技有限公司 | 一种汽车配件用发泡橡胶料 |
JP2017179337A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 豊田合成株式会社 | ゴム並びにシール部品及びホース |
JP2019199508A (ja) * | 2018-05-15 | 2019-11-21 | 住友ベークライト株式会社 | 成形品 |
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